JP5266098B2 - ガス放電灯電極 - Google Patents

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Description

この発明は、照明や、計測機器などの用途に用いられる光源等に利用されるガス放電灯(ランプ)の電極に関する。
照明や、計測機器などの用途に用いられる光源等として従来からガス放電灯電極を利用することが知られている。
図1はこのようなガス放電灯電極が配備されているガス放電灯の一例を説明する一部を省略した断面図である。
石英ガラスからなるガラスバルブ1内に中空のガス封入部が形成され、ここにキセノンなどの放電ガスが封入されている。ガラスバルブ1内のガス封入部には陰極2と陽極3とが対向して設置される。陰極2と陽極3はそれぞれガラスバルブ1の両端部(図1中、左右両端部)に配備される外部端子にモリブデン箔4、リード5、などを介して電気的に接続される。図1の実施形態では口金7、接着剤6、ナット8及び、放電性を良好にする目的で取り付けられているトリガーワイヤ9も図示されている。
ガラスバルブ1の両端部(図1中、左右両端部)に配備される外部端子から陰極2と陽極3との間に電圧が印加されると陰極2と陽極3との間にアーク放電が発生し光が発せられる。
この放電灯(ランプ)の陰極2には、易電子放射物質を含浸させた含浸型電極である電子放出部焼結体を高融点金属棒の先端に取り付けた構造の電極が従来から採用されている(特許文献1)。
前記の易電子放射物質を含浸させた含浸型電極である電子放出部焼結体は、多孔質の高融点金属(例えば、タングステン)に易電子放射物質(例えば、アルカリ土類金属等)を含浸させて形成するもので、高融点金属の粉末と、易電子放射物質の粉末とをプレス成型加工し、真空中または水素雰囲気中で焼成して作製されている(特許文献2)。
前記の易電子放射物質としてはBaO、CaO、Al23を4対1対1の割合で混合したもの等が知られており、このように易電子放射物質(例えば、アルカリ土類金属等)としてバリウムを用い、これをタングステンのような多孔質の高融点金属に含浸させた電子放出部焼結体からなるバリウム含浸型電極が従来から放電灯(ランプ)の陰極として知られている。
この従来の構造のランプ陰極は、電極の基体部として棒状の高融点金属を用いているため、電極の本体部を構成する含浸型電極と高融点金属棒との接触面積を大きくすることが難しい。このため、含浸型電極と高融点金属棒との間の熱伝達効率が低くなり含浸型電極で発生した熱を効率良く放散することが難しいという問題があった。
これを改善すべく、電極の基体部となる高融点金属棒に凸部が形成された端面を設け、当該凸部を含浸型電極に形成した凹部に挿入し、含浸型電極と高融点金属棒との間の接触面積を大きくすることが検討された。しかし、このような構造にする場合、高融点金属棒と含浸型電極との間に間隙が生じ、放熱効率が十分には改善されないおそれがある。また、この間隙に残留した易電子放射物質が放電灯使用時の温度上昇に伴って蒸発して、放電灯の壁面に付着すると、放電灯の出力光量低下、放電灯寿命の短縮をまねくおそれがあった。
これらを改善すべく、凸部が形成された端面を有する高融点金属棒と、高融点金属に易電子放射物質を含有させて形成され、一端に尖頭を有するとともに、他端に前記高融点金属棒の凸部を挿入する凹部が形成された端面を有する含浸型電極とからなり、前記高融点金属棒の端面が含浸型電極の端面よりも大きく、前記高融点金属棒の端面と含浸型電極の端面との間隙をろう材で塞いだ放電管用電極が提案されている(特許文献3)。
また、含浸型陰極に形成されている取付凹部に導電性支持体の突状部が取り付けられている導電性支持体付き含浸型陰極及びその製造方法に関して、取り付け時におけるろう材使用にともなう不都合や、導電性支持体の突状部と含浸型陰極に形成されている取付凹部との間の隙間の存在による含浸型陰極の諸特性への影響をなくすことを目的とした提案もされている(特許文献4)。
これは、高融点金属粉末内に高融点金属体の導電性支持体の突状部を埋設した後、前記高融点金属粉末を陰極形状に圧縮成形し、こうして得られた導電性支持体付き成形体を焼結し、この焼結工程で得られた成形体からなる多孔質焼結体に易電子放射物質を溶融含浸させることによって多孔質焼結体と導電性支持体とを一体的なものとするものである。これによって、嵌合面積に対する接合面積の比(接合率)を大きくして嵌合面における電力損失を抑えること、多孔質焼結体と導電性支持体との嵌合面に多数の溶融接合部を存在させて含浸型陰極における電子供給を均一、かつ対称的にして放射電子の分布を均一にすること、放射特性の向上を図ること、嵌合面に多数の溶融接合部を有することによる強固な接合の実現、ろう材などの介在物を用いずに焼結粒体と金属とを直接溶融接合することにより取り付け時におけるろう材使用にともなう不都合などを解消できる、とされている。
実公平4−3388号公報 特開平11−288689号公報 特開2000−215845号公報 特許公開昭和63−119130号公報
含浸型電極において、先端側の温度を均一に制御できない場合、安定した電子放出を実現することが難しくなる。また、含浸型電極で発生した熱を効率良く放散できない場合、含浸型電極先端側の温度上昇にともなって易電子放射物質が蒸発し、放電灯の壁面に付着して放電灯の出力光量低下、放電灯寿命の短縮をまねくおそれがある。
前述した従来の含浸型電極及び、従来の含浸型電極と高融点金属棒との間の接続構造においては、含浸型電極で発生した熱を効率良く放散させ、含浸型電極先端側の温度をより均一に制御して安定した電子放出を実現する上で改善すべき余地があった。
また、前述したように電子放出部焼結体を高融点金属棒の先端にろう材で接合して放電灯(ランプ)陰極にする場合、多孔質の高融点金属(例えば、タングステン)に易電子放射物質(例えば、アルカリ土類金属等)を含浸させる温度が高温のため、ロウ材には高融点材料を使用する必要がある。
そこで、従来は、一般的に、モリブデン−ルテニウム(Mo−Ru)ろう材などが用いられていた。Mo−Ruろう材は融点1880℃で、要求される高融点を満たすものであるが、温度管理幅が狭いため作製上の制約が多く、また、高価であるという問題があった。
そこで、本発明は、含浸型電極で発生した熱を効率良く放散させ、含浸型電極先端側の温度をより均一に制御して安定した電子放出の実現を可能にする含浸型電極及び、含浸型電極と高融点金属棒との間の接続構造を提案すること、また、従来に比較して容易に製作することができ、陰極からの安定した電子放出を実現できると共に、長寿命で安価なガス放電灯電極を提供することを目的にしている。
前記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、
一端に尖頭を有する電子放出部焼結体と高融点金属製チップとからなる陰極を備えているガス放電灯電極であって、
前記高融点金属製チップは、
前記電子放出部焼結体の前記一端に対応する側である先端側が、前記電子放出部焼結体内に埋設されていると共に、
前記先端側に対向する後端側が、前記電子放出部焼結体の前記一端に対向する後端から突出する突状部になっており、
前記高融点金属製チップの先端の形状が、前記電子放出部焼結体の尖頭の先端立体角に近似する先端立体角を有する
ことを特徴とするガス放電灯電極
である。
請求項2記載の発明は、
前記高融点金属製チップの先端形状は、前記電子放出部焼結体の尖頭の先端立体角に対して公差寸法±20度の先端立体角を有するものであることを特徴とする請求項1記載のガス放電灯電極
である。
請求項3記載の発明は、
前記高融点金属製チップの突状部が同材質の高融点金属からなる母材の先端に形成されている凹部に挿入され、電気溶接によって接続されて陰極が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のガス放電灯電極
である。
本発明によれば、含浸型電極で発生した熱を効率良く放散させ、含浸型電極先端側の温度をより均一に制御して安定した電子放出の実現を可能にする含浸型電極及び、含浸型電極と高融点金属棒との間の接続構造を提供できる。また、従来に比較して容易に製作することができ、陰極からの安定した電子放出を実現できると共に、長寿命で安価なガス放電灯電極を提供することができる。
本発明のガス放電灯電極が採用される放電灯の一例を説明する一部を省略した断面図。 本発明のガス放電灯電極を構成する陰極先端チップの構造の一例を説明する図。 (a)陰極先端チップが棒状の高融点金属母材に接続される前の状態を表わす図、(b)陰極先端チップが棒状の高融点金属母材に接続された状態を表わす図。 陰極先端チップを棒状の高融点金属母材に接続する工程の一例を説明する図。
以下、易電子放射物質としてバリウムを用い、これを多孔質の高融点金属に含浸させた電子放出部焼結体からなるバリウム含浸型電極の場合について、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明のガス放電灯電極は、陰極先端チップ13が、棒状の高融点金属母材17の先端に接続されて図1に符号2で示されている陰極が構成されているものである。その他の構造に関しては図1で図示し説明したものと同様であるので、図1を用いて説明した部分には共通する符号を用いてその説明を省略する。
本発明において、陰極先端チップ13は、図2、図3図示のように、電子放出部焼結体10と、高融点金属製チップ12とを備えている。
電子放出部焼結体10は一端(図2中、上側の端。すなわち先端)に尖頭11を有している。
高融点金属製チップ12の先端側14(電子放出部焼結体10の先端に対応する側であって、図2、図3中、上側)は、電子放出部焼結体10内に埋設されている。そして、高融点金属製チップ12は、この先端側14と一体に成形されている突状部15を備えている。突状部15は、先端側14に対向する高融点金属製チップ12の後端側(図2、図3中、下側)に備えられているものであって、図2、図3図示のように、電子放出部焼結体10の先端に対向する後端(図2中、下側の端)から突出している。
陰極先端チップ13は、易電子放射物質を含浸させた含浸型電極である電子放出部焼結体を作製するために従来から行なわれている方法を応用して、例えば、次のようにして作製できる。
図2、図3図示の陰極先端チップ13の形状に対応する金型の電子放出部焼結体10に対応する部分に高融点金属(例えば、タングステン)の粉末を充填する。次いで、高融点金属製チップ12の先端側14が電子放出部焼結体10内に埋設されるようになる位置に、高融点金属製チップ12を取り付ける。そして、後端側に突状部15が一体成形されている高融点金属製チップ12の先端側14が電子放出部焼結体10内に埋設されるようにプレス成型加工する。次いで、易電子放射物質(例えば、バリウム)を電子放出部焼結体10の表面に塗布し、真空中または水素雰囲気中にて溶融、含浸する。その後、表面に残った易電子放射物質の除去仕上げを行なう。こうして、図2図示のように、電子放出部焼結体10と、高融点金属製チップ12とを備えている陰極先端チップ13を焼結によって成型する。
このようにして陰極先端チップ13を作製することにより、図2、図3図示のように、高融点金属製チップ12の先端16を含めた先端側14は、電子放出部焼結体10の内部に噛合される。
一方、高融点金属製チップ12の後端側に一体成形されている突状部15は、電子放出部焼結体10の後端から突出し、陰極を構成する基材となる棒状の高融点金属母材17の先端に陰極先端チップ13が接続される際の溶接に利用される。
また、突状部15は、陰極先端チップ13が、棒状の高融点金属母材17の先端に接続されて図1に符号2で示されている陰極を構成した際に、高温動作する陰極先端チップ13の先端の熱を効率よく逃がすヒートシンクの役割を果たす。
本発明では、先端16を含めた先端側14が電子放出部焼結体10の内部に噛合されて電子放出部焼結体10と共に焼結成型される高融点金属製チップ12の後端側に一体成形されている突状部15に前述したヒートシンクの機能を果たさせている。そして、これによって、電子放出部焼結体10の尖頭11における発熱をすばやく高融点金属製チップ12の先端16に逃がし、陰極先端チップ13先端表面の温度を所望の温度で均一に制御可能にしている。
電子放出部焼結体10の尖頭11における発熱をすばやく高融点金属製チップ12の先端16に逃がすべく、高融点金属製チップ12の先端16の形状は、図2図示のように、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端の立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有するものになっている。
本願の発明者は、後端側に突状部15が一体成形されている高融点金属製チップ12の先端16を含めた先端側14が電子放出部焼結体10の内部に埋設され噛合して電子放出部焼結体10と共に焼結成型されている陰極先端チップ13において、高融点金属製チップ12の先端16の形状と、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端形状とが、高温動作する陰極先端チップ13の先端の熱を効率よく放散させ、陰極先端チップ13の先端の熱をより均一に制御する上で関係を有していることを見出した。
すなわち、このような構造の陰極先端チップ13において、高融点金属製チップ12の先端16の形状を、図2図示のように、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有するものにすることによって、前述した高融点金属製チップ12の後端側に一体成形されている突状部15によるヒートシンク機能とあいまって、電子放出部焼結体10の尖頭11における発熱をすばやく高融点金属製チップ12の先端16に逃がすことが可能になることを見出したのである。
前記のように立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有することで、放電灯点灯中のヒートシンク放熱が良好となり、ランプの窓材を汚さない長寿命な光源提供が可能になる。
かかる観点から、高融点金属製チップ12の先端16の形状は、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端立体角θ1に対して公差寸法±20度の先端立体角θ2(θ1±20度)を有することがより望ましい。なお、θ2がθ1より20度を越えて小さい場合や、θ2がθ1より20度を越えて大きい場合にはヒートシンク放熱のバランスが崩れ寿命が不安定となるので望ましくない。
前述したように、陰極先端チップ13は、所定の金型にタングステン粉末、等の所定の材料を充填し、そこに高融点金属製チップ12を取り付け、高融点金属製チップ12の先端側14が電子放出部焼結体10内に埋設されるようにプレス、焼成によって成型する。そこで、高融点金属製チップ12の先端16の形状を前記の金型によって成型される電子放出部焼結体10の尖頭11の先端形状に近似させておくことにより、高融点金属製チップ12の先端16の形状を、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端の立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有するものに簡単に調整できる。
また、本発明の含浸型電極及び、含浸型電極と高融点金属棒との間の接続構造においては、後端側に突状部15が一体成形されている高融点金属製チップ12が、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有する形状になっているその先端16を含めた先端側14が電子放出部焼結体10の内部に埋設され噛合して電子放出部焼結体10と共に焼結成型されていることに加えて、図2に斜線で示す電子放出部焼結体10と突状部15との間の肉厚Wを一定にすることが望ましい。
すなわち、高融点金属製チップ12の後端側に一体成形されている突状部15によるヒートシンクの機能を効果的に発揮させ、電子放出部焼結体10の尖頭11における発熱をすばやく高融点金属製チップ12の先端16に逃がすことによって、陰極先端チップ13の先端表面の温度を所望の温度で均一に制御する上で、図2に斜線で示す電子放出部焼結体10と突状部15との間の肉厚Wを一定にしておくことが有利である。
前述したように、高温動作する陰極先端チップ13の先端の熱は、電子放出部焼結体10の尖頭11から高融点金属製チップ12の先端16にすばやく逃げ、ヒートシンクの機能を果たす高融点金属製チップ12後端側の突状部15を介して逃げていく。ここで、図2に斜線で示す電子放出部焼結体10と突状部15との間の肉厚Wを一定にしておけば、陰極先端チップ13の先端から均等に熱が伝わる。これにより、陰極先端チップ13の先端表面の温度を所望の温度でより均一に制御することができる。
なお、本発明において、陰極先端チップ13は前述したように所定の金型にタングステン粉末、等の所定の材料を充填し、そこに高融点金属製チップ12を取り付け、高融点金属製チップ12の先端側14が電子放出部焼結体10内に埋設されるようにプレス、焼成によって成型する。そこで、図2に斜線で示す電子放出部焼結体10と突状部15との間の肉厚Wが一定になるように高融点金属製チップ12を取り付けることにより、肉厚Wの大きさを簡単に調整にすることができる。
以上説明したように、電子放出部焼結体10の尖頭11の先端立体角θ1に近似する先端立体角θ2を有する形状になっている高融点金属製チップ12の先端16を含めた先端側14が電子放出部焼結体10の内部に噛合されて電子放出部焼結体10と共に焼結成型されていることから、高温動作する陰極先端チップ13の先端の熱は、電子放出部焼結体10の尖頭11から高融点金属製チップ12の先端16に素早く逃げ、効率よく高融点金属製チップ12の後端側に一体成形されている突状部15へと伝わって逃げていく。
この結果、本発明の電極によれば、高温動作する陰極先端チップ13の先端の熱を効率よく逃がすことができる。すなわち、電子放出部焼結体10の尖頭11における発熱をすばやく高融点金属製チップ12の先端16に逃がす(ヒートシンクする)ことができる。そこで、陰極先端チップ13先端表面の温度を所望の温度で均一に制御することが可能になる。これによって、本発明によれば、安定した電子放出を行なう陰極チップを提供できる。
前記のようにして製作された陰極先端チップ13を、陰極先端チップ13とは別個独立に製作されている棒状の高融点金属母材17の先端に接続する工程及び、これによる含浸型電極と高融点金属棒との間の接続構造は、例えば、次の通りである。
図4図示のように、陰極先端チップ13の後端側に一体に形成されている突状部15を、高融点金属母材17の先端に形成されていて、突状部15に対応する形状に形成されている凹部18に装入する。次いで、電気スポット溶接機19の溶接電極20a、20bで図4図示のように接合部を挟み込み、電気溶接によって両者を接続する。
この場合、同材質の金属同士の電気溶接は接続容易であるので、後端側に突状部15を備えている高融点金属製チップ12と、高融点金属母材17とを同材質にしておくと有利である。例えば、両者とも、モリブデン製にすることができる。
このように、本発明によれば、易電子放射物質を含浸させた含浸型電極である電子放出部焼結体10を高融点金属棒17の先端に取り付けるにあたって、高融点ろう材を用いたろう付け作業を行なう必要がなく、従来公知の電気溶接によって簡単に溶接作業を行なうことができる。
また、高価な高融点ろう材を用いていないことから、陰極2(図3(b))を、安価に、かつ、余分な材料を使用する必要なく作製できる。この結果、放電灯使用時の温度上昇に伴って陰極作成時に使用されていた余分な材料が蒸発して放電灯の壁面に付着することがなくなる。これによって、放電灯の窓材を汚さないで長寿命で安価な光源の供給が可能になる。
以上添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが本発明はかかる実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
1 ガラスバルブ
2 陰極
3 陽極
13 陰極先端チップ
17 棒状の高融点金属母材
10 電子放出部焼結体
12 高融点金属製チップ
11 電子放出部焼結体の尖頭
14 高融点金属製チップの先端側
15 突状部
18 高融点金属母材の先端に形成されている凹部
19 電気スポット溶接機
20a、20b 溶接電極

Claims (2)

  1. 一端に尖頭を有する電子放出部焼結体と高融点金属製チップとからなる陰極を備えているガス放電灯電極であって、
    前記高融点金属製チップは、
    前記電子放出部焼結体の前記一端に対応する側である先端側が、前記電子放出部焼結体内に埋設されていると共に、
    前記先端側に対向する後端側が、前記電子放出部焼結体の前記一端に対向する後端から突出する突状部になっており、
    前記高融点金属製チップの先端の形状が、前記電子放出部焼結体の尖頭の先端立体角に近似する先端立体角を有し、
    前記高融点金属製チップの突状部が同材質の高融点金属からなる母材の先端に形成されている凹部に挿入され、電気溶接によって接続されて陰極が形成される、
    ことを特徴とするガス放電灯電極。
  2. 前記高融点金属製チップの先端形状は、前記電子放出部焼結体の尖頭の先端立体角に対して公差寸法±20度の先端立体角を有するものであることを特徴とする請求項1記載のガス放電灯電極。
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