JP5263829B2 - 海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法及びそのモニタリングシステム - Google Patents

海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法及びそのモニタリングシステム Download PDF

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Description

本発明は海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法及びそのモニタリングシステムに関し、特に、海底下地層に貯留した二酸化炭素が海底から漏洩することを効率よく検出する場合に適用して有用なものである。
近年、地球温暖化を緩和するために様々な取り組みがなされている。例えば省エネルギー化や、二酸化炭素の排出を抑制することなどが行われている。このような取り組みの一つとして、工場や発電所等から排出される二酸化炭素を回収し、貯留する方法(CCS:Carbon Capture and Storage)が種々提案されているが、そのなかでも、二酸化炭素を海底下地層に貯留する方法(海底下地層貯留)が二酸化炭素削減の即効性ある方法として注目されている(例えば、特許文献1参照)。
海底下地層貯留の実施に際しては、二酸化炭素が周囲の環境に与える影響を監視することも重要である。特に、海底下地層に貯留された二酸化炭素(以降、この二酸化炭素を「貯留二酸化炭素」という。)が海中に漏洩している場所を特定することは、海洋環境の変化の把握につながり有用である。このような事情から、貯留二酸化炭素が漏洩している場所を効率よく検出する技術の実現が望まれている。
しかしながら、貯留二酸化炭素が海中に漏洩している箇所の特定に関しては経験則などにより行われており、海底下地層から貯留二酸化炭素が漏洩している箇所の特定に関しては確立された技術が存在していないのが現状である。また、漏洩箇所の特定が困難であることから、海中に漏洩した貯留二酸化炭素(以降、「漏洩二酸化炭素」という。)の状況を継続的にモニタリングすることも難しい。このように、貯留二酸化炭素の漏洩箇所の検出や測定を効率的に行うことは難しいという問題がある。
特開2004−237167号公報
本発明は、上記従来技術に鑑み、海底下地層貯留した二酸化炭素が海底から漏洩していることを効率よく検出してモニタリングすることができる海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法及びそのモニタリングシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、海底の複数の箇所間での音の送受信の情報に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定し、当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定し、二酸化炭素の測定手段を備えて無索で自律運航する無索水中移動手段を前記第1の領域に移動させ、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記第1の領域のうち、貯留二酸化炭素が海中に漏洩したものである漏洩二酸化炭素が検出された領域を第2の領域として限定し、前記測定手段を備えて有索で運航する有索水中移動手段を前記第2の領域に移動させ、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記第2の領域のうち漏洩二酸化炭素が検出された領域を貯留二酸化炭素の漏洩箇所として特定することを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法にある。
かかる第1の態様では、広範囲に亘る海域から貯留二酸化炭素が漏洩している第1の領域を推定し、その後、第1の領域を無索水中移動手段が調査して第2の領域を特定し、更にその後、第2の領域を有索水中移動手段が貯留二酸化炭素の漏洩箇所の検出を行う。このように、音響による調査と無索水中移動手段とで広範囲に亘る海域を第2の領域まで限定するので、有索水中移動手段は第2の領域に限定して調査を行うことができ、これにより効率的に貯留二酸化炭素の漏洩箇所を検出することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、前記貯留二酸化炭素の漏洩箇所を特定した後、当該漏洩箇所において定期的又は継続的に前記測定手段により漏洩二酸化炭素の測定を行うことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法にある。
かかる第2の態様では、定期的又は長期に亘る漏洩二酸化炭素の状況の変化を観察することができる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、前記第1の領域を特定する際には、異なる周波数の音ごとに海水密度の変化が生じている領域を特定し、これらの領域の重複する部分を第1の領域とすることを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法にある。
かかる第3の態様では、貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性は、より高いものと推定できる。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか一つの態様に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、前記第1の領域を特定する際には、第1の周波数の音と、この第1の周波数と異なる第2の周波数(例えば、第1の周波数よりも低い周波数)の音を用い、前記第1の周波数の音の送受信に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定したとき、前記第2の周波数の音の送受信の情報に基づいても海水密度の変化が生じている場合、当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定することを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法にある。
かかる第4の態様では、貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性が高い箇所を直接的に推定し得る。
本発明の第5の態様は、相互に音を送受信可能に海底に設置された複数の音響送受信手段と、前記音響送受信手段による音の送受信の情報に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定することで当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定する漏洩領域推定手段と、二酸化炭素を測定する測定手段を有し、無索で自律運航する無索水中移動手段と、前記測定手段を有し、有索で運航する有索水中移動手段とを備え、前記無索水中移動手段は、前記第1の領域のうち、前記測定手段の測定結果に基づいて貯留二酸化炭素が海中に漏洩したものである漏洩二酸化炭素を検出した領域を第2の領域として限定し、前記有索水中移動手段は、前記第2の領域のうち、前記測定手段の測定結果に基づいて漏洩二酸化炭素が検出された領域を漏洩二酸化炭素の漏洩箇所として特定することを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステムにある。
かかる第5の態様では、音響送受信手段が広範囲に亘る海域から貯留二酸化炭素が漏洩している第1の領域を推定し、その後、第1の領域を無索水中移動手段が調査して第2の領域を特定し、更にその後、第2の領域を有索水中移動手段が貯留二酸化炭素の漏洩箇所の検出を行う。このように、音響送受信手段と無索水中移動手段とで広範囲に亘る海域を第2の領域まで限定するので、有索水中移動手段は第2の領域に限定して調査を行うことができ、これにより効率的に貯留二酸化炭素の漏洩箇所を検出することができる。
本発明によれば、海底下地層貯留した二酸化炭素が海底から漏洩していることを効率よくモニタリングすることができる海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法及びそのモニタリングシステムが提供される。
海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法を実施するための手順を表した図である。 本発明の実施形態1に係る海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステムの概略構成図である。 海底に配置された音響送受信手段と貯留二酸化炭素の漏洩箇所との位置関係を示す概略図である。 音響送受信手段(海中音響装置)の外観図である。 漏洩二酸化炭素の監視装置の全体構成図である。 データキャリアの概略図である。 漏洩二酸化炭素の監視装置を用いた漏洩二酸化炭素の測定状況を表す図である。 海底設置型自動昇降装置の全体構成図である。 海底設置型自動昇降装置を用いた漏洩二酸化炭素の測定状況を表す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
〈実施形態1〉
図1は、海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法を実施するための手順を表した図である。
図示するように、海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法では、貯留二酸化炭素の漏洩箇所を特定し(ステップS10)、その漏洩箇所で漏洩二酸化炭素の測定を行う(ステップS20)。
具体的には、貯留二酸化炭素の漏洩箇所は、音響トモグラフィー技術により特定し(ステップS11)、その後、AUV(Autonomous Underwater Vehicle)により特定し(ステップS12)、さらにROV(Remotely Operated Vehicle)により特定する(ステップS13)。また、その漏洩箇所で漏洩二酸化炭素の定期的測定(ステップS21)又は/及び継続的測定(ステップS22)を行う。
以下、貯留二酸化炭素の漏洩箇所の特定及び漏洩二酸化炭素の測定について詳細に説明する。
[貯留二酸化炭素の漏洩箇所の特定]
図2は、海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステムの概略構成図であり、図3は、海底に配置された音響送受信手段と二酸化炭素の漏洩箇所との位置関係を示す概略図である。
図2に示すように、例えば、発電設備51から排出される二酸化炭素は分離回収され、パイプライン52により沿岸海域の海底下地層の帯水層53に圧入され、帯水層53に隔離される。他にも、二酸化炭素は、海底の坑口から圧入されたり、海洋施設(海上プラットホーム)の海上坑口から圧入されることもある。
このように帯水層53に貯留された貯留二酸化炭素は、例えば、図3に示すように、海底の亀裂15から漏れ出すことが予想される。なお、漏洩二酸化炭素は気体又は液体である。以下、このような亀裂15近辺の海域において、海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステム1、すなわち、海中音響装置10(音響送受信手段)と、二酸化炭素が漏洩している箇所を推定する情報処理装置20(漏洩領域推定手段)と、無索潜水機(無索水中移動手段)30と、有索潜水機(有索水中移動手段)40とによる貯留二酸化炭素の漏洩箇所の特定について説明する。
海中音響装置10及び情報処理装置20は、音響トモグラフィー技術を用いて貯留二酸化炭素の漏洩箇所の特定を行うためのものである。具体的には、複数(図示例では5個)の海中音響装置10a、10b、10c、10d、10eは、貯留二酸化炭素の漏洩が予想される海域の海底に設置され、それぞれの海中音響装置10a〜10eは絶対位置及び互いの相対位置がGPSなどで把握された状態で設置されている。これらの海中音響装置10a〜10eは、亀裂15を跨ぐように設置されている。
海中音響装置10は、図4に示すように、所定の周波数の音を送受信する送受信機12を備えた音源や、電源装置、これらの音源・電源装置を制御する制御機器などが容器11内に設けられて構成されたものである。容器11は枠体13に固定され、送受信機12を上にした状態、すなわち、360度の全周囲に亘って音を送受信できる状態で、枠体13を介して海底に設置されている。
また、図2及び図3に示すように、海底には中継制御手段14が設置されている。中継制御手段14は、海中音響装置10a〜eと、地上の監視局50に設置された情報処理装置20とを接続しており、中継制御手段14を介して情報処理装置20と海中音響装置10a〜eとの間で相互にデータや制御信号の送受信が可能になっている。
情報処理装置20は、CPU、記憶手段、入出力装置を備えており、海中音響装置10a〜eに音を送信させる制御信号を送信すると共に、海中音響装置10a〜eから得たデータに基づいて、貯留二酸化炭素が漏洩している領域を推定する計算を行うものである。
詳言すると、5個の海中音響装置10a〜eは、情報処理装置20からの制御信号に基づいて、同時刻に送受信機12から他の4個の装置に音を発し、他の4個の装置からの音を送受信機12で受信する。この時、送受信の時間の差を各装置に対してそれぞれ検証し、海水の密度に変化が生じている場所の領域を特定する。
即ち、図3に示すように、海底の亀裂15から貯留二酸化炭素が漏洩している漏洩箇所54a、54bが存在する場合、次のように、漏洩箇所54a、54bの位置を推定することができる。
貯留二酸化炭素が液体として海中に漏洩する場合、漏洩二酸化炭素による海水のpHの変化や海水中の二酸化炭素の分圧の変化、温度変化、塩分変化、液体の物性変化などにより海水密度に変化が生じる。このため、海水の密度が変化し海中音響装置10a、10cの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、更に、海中音響装置10b、10eの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、時間差の状況を解析することにより漏洩箇所54aの位置を推定することができる。また、海中音響装置10b、10dの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、更に、海中音響装置10c、10eの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、時間差の状況を解析することにより漏洩箇所54bの位置を推定することができる。
一方、貯留二酸化炭素が気体として海中に漏洩する場合、漏洩二酸化炭素の気泡による強い反射波(音響散乱波)により、海中音響装置10a、10cの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、更に、海中音響装置10b、10eの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、時間差の状況を解析することにより漏洩箇所54aの位置を推定することができる。また、海中音響装置10b、10dの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、更に、海中音響装置10c、10eの間での音の送受信の伝播時間に差が生じ、時間差の状況を解析することにより漏洩箇所54bの位置を推定することができる。
上述したような海中音響装置10での送受信の情報は、中継制御手段14を介して情報処理装置20に送られ、海中音響装置10の音の伝播情報が解析されて貯留二酸化炭素が漏洩している漏洩箇所54a、54bが推定される。以後、この貯留二酸化炭素が漏洩していると推定された漏洩箇所54a、54b近傍を第1の領域61と称する。
無索潜水機30は、無索で自立運航する潜水機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)である。また、無索潜水機30には、特に図示しないが、漏洩二酸化炭素を測定するための種々の測定手段が設けられている。無索潜水機30は、第1の領域61内を航行し、第1の領域61内で測定手段により漏洩二酸化炭素を測定し、その測定結果を記憶媒体等に記録する。測定手段の一例としては、pHセンサーや、pCO(二酸化炭素の分圧)センサーなどが挙げられる。
pHセンサーは、海水中の水素イオン指数を測定するものであり、第1の領域61での海水中の水素イオン指数に基づいて漏洩二酸化炭素が検出される。具体的には、貯留二酸化炭素が漏洩している海域では海水のpHが酸性を示すことになる。ゆえに、記憶媒体に記録された測定結果を分析することで、第1の領域61内においてpHの高い箇所、低い箇所を特定することができ、海水のpHの低い箇所においては貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性が高いといえる。
また、pCOセンサーは、海水中の二酸化炭素の分圧を測定するものであり、第1の領域61での海水中の漏洩二酸化炭素の分圧に基づいて漏洩二酸化炭素が検出される。具体的には、貯留二酸化炭素が漏洩している海域では海水の漏洩二酸化炭素の分圧が高くなる。ゆえに、記憶媒体に記録された測定結果を分析することで、第1の領域61内において漏洩二酸化炭素の分圧が高い箇所、低い箇所を特定することができ、分圧の高い箇所においては貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性が高いといえる。
以後、測定手段の測定結果に基づいて、第1の領域61のうち、貯留二酸化炭素が検出された領域を第2の領域62という。
有索潜水機40は、母船41にケーブル42で接続されており、母船41からの制御の下、有索で航行する潜水機(ROV:Remotely Operated Vehicle)である。また、有索潜水機40は、無索潜水機30と同じく、漏洩二酸化炭素を検出するための種々の測定手段が設けられている。有索潜水機40は、母船41の制御の下、第2の領域62内で測定手段による測定を行い、その結果を、ケーブル42を介して母船41に送るようになっている。そして、前述した無索潜水機30の測定手段による測定結果の分析と同様に、母船41では、有索潜水機40の測定手段が測定したデータを分析し、第2の領域62のうち、漏洩二酸化炭素の検出された領域を貯留二酸化炭素の漏洩箇所として特定する。
以上に説明したように、音響トモグラフィー技術により貯留二酸化炭素が漏洩していると推定される第1の領域61が特定され、この第1の領域61のうち、無索潜水機30(AUV)により貯留二酸化炭素が漏洩している第2の領域が限定され、さらに、有索潜水機40(ROV)により貯留二酸化炭素の漏洩箇所54a、54bが特定される。
ここで、無索潜水機30ないしは有索潜水機40に広い海域を調査させるのは妥当ではない。無索潜水機30及び有索潜水機40が広い海域を調査するのに要する時間やコストが増大してしまうからである。一方、海中音響装置10は、100km四方以上をも調査範囲とすることが可能であり、広範囲に亘る海域から貯留二酸化炭素が漏洩している第1の領域61を推定することができる。
したがって、まず海中音響装置10を用いて、第1の領域61を特定した後、第1の領域61を無索潜水機30が測定するということは、無索潜水機30が航行して海水を測定しなければならない領域を絞り込めるということであり、無索潜水機30による調査の効率を向上することができる。
また、有索潜水機40は、ケーブル42を介して母船41に制御され、また、母船41に測定データを送信する都合上、航行範囲が限られる。しかしながら、有索潜水機40による調査に先立ち、無索潜水機30が第2の領域62を特定しているため、有索潜水機40は、第2の領域62に限定して調査を行うことができ、これにより更に効率的に貯留二酸化炭素の漏洩箇所を検出し、またこの漏洩箇所における漏洩二酸化炭素のモニタリングを行うことができる。
さらに、上述したように、本発明の海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステム1では、貯留二酸化炭素の漏洩箇所を広範囲に亘る海域について検出できるため、調査を万遍なく実行することができる。このため、海底下地層貯留した貯留二酸化炭素が海洋環境に及ぼす影響の評価をより精度よく行うことができる。
[漏洩二酸化炭素の測定]
貯留二酸化炭素の漏洩箇所54a、54bを特定した後は、その漏洩箇所54a、54bで貯留二酸化炭素の漏洩状況を測定する。測定方法としては大別して定期的測定と継続的測定とがあり、双方を実施しても良いし、何れか一方を実施しても良い。
定期的測定は、主に、漏洩箇所54a、54b近傍で貯留二酸化炭素の漏洩状況を重点的に調査する目的に適している。例えば、漏洩箇所54a、54bに母船41を航行させ、母船41から前述した有索潜水機40(ROV)を海中に航行させることで、貯留二酸化炭素の漏洩状況を測定させたり、漏洩箇所54a、54b近傍において海水や海底の泥を採取することが挙げられる。
継続的測定は、主に、漏洩箇所54a、54b近傍で貯留二酸化炭素の漏洩状況の長期に亘る変化を調査する目的に適している。例えば、漏洩箇所54a、54b近傍に漏洩状況の測定をするための装置を配置し、貯留二酸化炭素の漏洩状況に関する測定データを蓄積させることが挙げられる。以下に、定期的測定と継続的測定の具体例を示す。
[定期的測定]
図5には、定期的測定を行うことができる漏洩二酸化炭素の監視装置の全体構成が示されている。図に示すように、洋上を航行する母船71はGPS72により地球上の現在位置が把握され、各種情報が指令・表示用のCPU73に表示される。母船71には所定の深度(例えば、海面の波の影響を受けなくなる深度である2m)の海中に曳航索91により曳航される曳航体75が備えられ、曳航体75はパラアンカー76によって所定の深度で水平な姿勢が保たれるようになっている。また、曳航体75は、例えば、母船71から水平距離で約200m離れた位置に水平姿勢を維持した状態で曳航され、曳航体75の腹部にはデータ受信及びデータ送信を行なう送受信手段としての送受波器79が取り付けられている。
曳航体75の前方側(例えば、水平距離で5m程度前方)の曳航索91には分岐索92が接続され、洋上を曳航される洋上曳航体74が分岐索92に繋がれている。つまり、曳航索91及び分岐索92により曳航体75及び洋上曳航体74が母船71に曳航された状態になっている。洋上曳航体74は母船71と同様に地球上の現在位置がGPS72により把握され、母船71と洋上曳航体74とは無線手段77を介して無線通信が可能となっている。洋上曳航体74は海面での浮力が維持され、海面下にキールの役割を果たすポール78が設けられている。
そして、曳航体75の送受波器79と洋上曳航体74の無線手段77は通信ケーブル94によって接続されて有線通信が行なわれる。送受波器79で受けた各種データの信号は通信ケーブル94を介して洋上曳航体74に送られ、無線手段77を介して母船71のCPU73に送られるようになっている。
一方、母船71の後部からは海中にワイヤー81が下ろされ、ワイヤー81の先端にはワイヤー81が長さ方向に亘り所定の範囲の深度(例えば、最大3000m)を保つと共に所定の範囲での姿勢を保って曳航されるようにするための錘80が取り付けられている。母船71により曳航索91及び分岐索92を介して曳航体75及び洋上曳航体74が曳航されると共に、ワイヤー81が所定の深度の範囲の海中を曳航される。
ワイヤー81には5台のデータキャリア82が取り付けられ、5台のデータキャリア82は、例えば、海中の中層(例えば、1000m〜3000m)に維持されるようになっている。詳細は後述するが、データキャリア82にはデータの信号を音響通信により送信する送信手段や現場計測器、採取手段、データ蓄積手段等が備えられている。
尚、データキャリア82は5台に限らず2台乃至4台、または、6台以上の複数台を設
けることが可能である。
図6は、データキャリアの概略図である。図示するように、ワイヤー81には枠状の架台85が取り付けられ、架台85にはロープ86を介して送信手段87が支持されている。送信手段87には図示しない深度計が設けられ、送信手段87は、図5に示すように、曳航体75及び洋上曳航体74を介しての母船71へのデータの送信、曳航体75及び洋上曳航体74を介しての母船71からの指令の受信を行う。
架台85の上部にはバルブの遠隔操作による開閉により海水を採取する採水器96、計測されたデータを記憶する蓄積手段97、各種機器の電源となるバッテリ98や、二酸化炭素の分圧を検出するpCOセンサー(二酸化炭素分圧センサー)などの測定手段を格納するセンサー部93が備えられている。
図7に示すように、海中音響装置10(図2参照)、無索潜水機30(図2参照)及び有索潜水機40(図2参照)により特定された貯留二酸化炭素の漏洩箇所54aにデータキャリア82を移動させるように母船71を航行させ、所定の深度における漏洩二酸化炭素55の拡散状況を検出する。すなわち、錘(図5参照)により所定の深度にそれぞれデータキャリア82が所定の深度及び姿勢に維持された状態で、漏洩箇所54aの洋上を所定の距離で繰り返し往復するように母船71を航行させ、所定の深度における漏洩二酸化炭素55の拡散状況を検出する。
母船71に曳航されるデータキャリア82との音響通信により、二酸化炭素の拡散の分布・挙動を追跡し、所定の海洋中層における漏洩二酸化炭素55の希釈・拡散の分布・挙動を導出する。この時、母船71で曳航体75及び洋上曳航体74を曳航すると共に、錘80によりデータキャリア82が所定の海洋中層に維持された状態のワイヤー81を曳航する。母船71、洋上曳航体74、データキャリア82の位置関係はGPS72によって常時把握されている。
母船71の航行進路を適宜制御し、データキャリア82の現場計測器(センサー部93、pCOセンサー)の情報と連動させて各種機器を動作させて漏洩二酸化炭素55の拡散の分布・挙動を検出する。また、バルブの遠隔操作で海水を採取する採水器96を開閉させて海水を採取したり、現場計測器で計測されたデータを記憶する蓄積手段97で記憶する。採水器96により所望の海水の採水を行うことで、生物等の生態系等の調査が実施でき、漏洩二酸化炭素55の希釈・拡散の指標として用いることも可能である。
漏洩二酸化炭素55の情報は送信手段87から曳航体75の送受波器79に送られ、送受波器79から通信ケーブル94を介して洋上曳航体74に送られる。漏洩二酸化炭素55の情報は洋上曳航体74の無線手段77により母船71のCPU73に送られ、CPU73では漏洩二酸化炭素55の拡散の分布・挙動が把握され、漏洩二酸化炭素55の希釈・拡散の分布・挙動が導出される。
所定の深度の海中層に曳航されるデータキャリア82の送信手段87からの漏洩二酸化炭素55の拡散のデータが曳航体75の送受波器79に送られ、曳航体75の送受波器79から通信ケーブル94を介して洋上曳航体74に漏洩二酸化炭素55の拡散のデータが送信される。そして、洋上曳航体74から無線手段77により漏洩二酸化炭素55の拡散のデータが母船71に送られて漏洩二酸化炭素55の希釈・拡散の分布・挙動の状況が導出される。
データキャリア82の送信手段87と曳航体75の送受波器79との通信は音響通信で行なわれ、曳航体75は海中に曳航されているので、母船71のノイズの影響を受けずに、しかも、海面近傍の波の影響が排除されて、安定した状態で漏洩二酸化炭素55の拡散のデータの送受信を行なうことができる。送受信手段は海中に曳航されているので、母船71のノイズの影響を抑えられ、しかも、海面近傍の波の影響が排除され、安定した状態で送信手段87と送受波器79との間で漏洩二酸化炭素55の拡散のデータの送受信を行なうことができる。
[継続的測定]
図8には、貯留二酸化炭素の漏洩状況を継続的に測定することができる海底設置型自動昇降装置の全体構成が示されている。図示するように、海底設置型自動昇降装置100は、pHセンサーとpCOセンサーと深度計等の各種の測定機器101と、測定機器101の測定データを記録する記録装置102とが搭載された昇降ブイ103を有している。昇降ブイ103は、ワイヤー106を介して、フレーム104に取り付けられたウインチ式ドラム105に接続されている。また、フレーム104には制御装置107及びバッテリ108が取り付けられており、ウインチ式ドラム105は、バッテリ108により駆動し、制御装置107による信号に基づいてワイヤーを巻き取り、又は繰り出すことが可能となっている。
図9(a)に示すように、上述した海底設置型自動昇降装置100を、漏洩二酸化炭素55の漏洩箇所54a近傍の海底に固定する。そして、予め設定された時間に、制御装置107がワイヤー106を繰り出させる信号をウインチ式ドラム105に送信する。ウインチ式ドラム105がその信号に基づいてワイヤー106を繰り出すことで、昇降ブイ103がフレーム104から離れて海中に位置するようになる。なお、海底設置型自動昇降装置100は、そのフレーム104を海底に固定する場合に限らず、海底に設置した固定部110にワイヤー109を取り付け、このワイヤー109にフレーム104を係留させることで、フレーム104を海中に浮遊した状態にしてもよい。これにより、海面側で昇降ブイ103による測定を行うことができる。
ワイヤー106が所定の距離だけ繰り出された後は、制御装置107がワイヤー106を巻き取る信号をウインチ式ドラム105に送信する。ウインチ式ドラム105がその信号に基づいてワイヤー106を巻き取ることで昇降ブイ103がフレーム104に再び固定される。なお、このようなワイヤー106を繰り出す時刻やワイヤー106を繰り出す長さなど、ワイヤー106の繰り出し・巻き取りを実行する条件は、洋上で制御装置107に予め設定しておく。
このような海底設置型自動昇降装置100は、一つの昇降ブイ103で深度方向に海水の状況を計測させることができるので、コスト面や装置構成が複雑化しないという利点がある。仮に、昇降ブイ103に相当する複数の計測機器を所定の深度で海中にそれぞれ設置すると、コストが増大し、各計測機器全体の構成が複雑化してしまうからである。
このように、ウインチ式ドラム105によるワイヤー106の繰り出し・巻き取りにより、昇降ブイ103は、漏洩箇所54a近傍で深度方向において広範に亘り移動するため、深度毎の海水の状況が各種センサーにより計測され、その計測値が定期的に記録装置102に記録される。すなわち、この記録装置102には、漏洩二酸化炭素の状況が時系列的に記録され、また、空間的には、深度方向に広範に亘る漏洩二酸化炭素の状況が記録される。したがって、所定期間経過後に記録装置102を回収して測定データを分析することで、漏洩二酸化炭素の拡散状況、すなわち、漏洩箇所54aから漏洩した漏洩二酸化炭素55が、長期に亘って、どの方向に、どの深度に拡散し、どの程度希釈されているかを把握することができる。
なお、昇降ブイ103の記録装置102に記録された測定データは、所定期間経過後に回収する場合に限らない。図9(b)に示すように、記録装置102に記録された測定データを、音波を介して受信する中継器(図示せず)をフレーム104に設け、海底に設置された中継制御装置14Aが、各海底設置型自動昇降装置100の各中継器から測定データを収集し、陸上の監視局50の情報処理装置等に送信するようにして、リアルタイムに測定ができるようにしても良い。
〈他の実施形態〉
海中音響装置10が使用する音の周波数としては、異なる複数の周波数の音を用いてもよい。海中音響装置10は、音を発し、音を受信することで海水の密度変化が生じている場所の領域を特定するが、一般的に音の周波数が高いほど感度よく海水の密度変化を検出することができる。したがって、異なる複数の周波数の音を用いて、それぞれの周波数の音ごとに、貯留二酸化炭素が漏洩している箇所を推定し、これらの音ごとに推定した貯留二酸化炭素の漏洩箇所が一致すれば、貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性は、より高いものと推定できる。
また、海中音響装置10による音の送受信そのものによって、貯留二酸化炭素の漏洩を直接的に観測することは難しい。しかしながら、海中音響装置10が異なる複数の周波数の音を用いることで、貯留二酸化炭素が漏洩している蓋然性が高い箇所を直接的に推定することも可能である。
詳言すると、前述したように、音の周波数が高いほど感度よく海水の密度変化を検出できる。したがって、高い周波数の音による海水密度の変化を観測する際には、海水密度の変化が高感度で観測される。
一方、低い周波数の音で海水密度の変化を観測すると、海水密度の変化を検出し難いはずである。それにもかかわらず、海水密度の変化が検出されれば、漏洩する貯留二酸化炭素の影響でその変化が検出されたと考えられる。このことから、低周波数の音で海水密度の変化が検出できれば、貯留二酸化炭素が漏洩していると推測することができる。
また、無索潜水機30や有索潜水機40を用いた漏洩二酸化炭素の測定手段や、漏洩箇所54a、54bにおいて定期的又は/及び継続的に漏洩二酸化炭素を測定する場合の測定手段としては、pHセンサーやpCOセンサーを例示したがこれに限らない。例えば、測定手段としては、撮像装置や取水装置、採泥装置を用いることができる。撮像装置より得た画像を通して漏洩する貯留二酸化炭素を目視により検出したり、取水装置で直接取水したものを分析手段で分析して貯留二酸化炭素の漏洩の有無を検出したり、漏洩二酸化炭素の拡散状況を把握することができる。また、同様に、採泥装置で直接採泥したものを分析手段で分析して貯留二酸化炭素の漏洩の有無を検出したり、漏洩二酸化炭素の拡散状況を把握することも可能である。
また、海中音響装置10は、リアルタイムに情報処理装置20にデータを送らなくてもよく、各海中音響装置10にデータの記憶手段を備え、所定期間におけるデータを別途解析して第1の領域61を特定してもよい。また、日、週、月、年の単位で貯留二酸化炭素の漏洩を検出して不連続な経時変化を検出することも可能である。
なお、中継制御手段14は、監視局50の情報処理装置20につながれて情報の授受を行うが、中継制御手段14や海中音響装置10に大容量の電源を搭載し、ケーブルなどによる接続を行なわずに無線通信により海中音響装置10と情報の授受を行うことも可能である。この場合、各海中音響装置10が音を送信する時刻を合わせるために、各海中音響装置10に原子時計などの同期手段を設けておく。
本発明は、海底下地層貯留における貯留二酸化炭素が海底から漏洩している箇所を効率よく検出するための産業分野で利用することができる。
1 モニタリングシステム
10 海中音響装置
11 容器
12 送受信機
13 枠体
14 中継制御手段
15 亀裂
20 情報処理装置
30 無索潜水機
40 有索潜水機
41、71 母船
42 ケーブル
50 監視局
51 発電設備
52 パイプライン
53 帯水層
54a、54b 漏洩箇所
55 漏洩二酸化炭素
61 第1の領域
62 第2の領域
74 洋上曳航体
75 曳航体
79 送受波器
82 データキャリア
87 送信手段
100 海底設置型自動昇降装置
101 測定機器
102 記録装置
103 昇降ブイ

Claims (5)

  1. 海底の複数の箇所間での音の送受信の情報に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定し、当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定し、
    二酸化炭素の測定手段を備えて無索で自律運航する無索水中移動手段を前記第1の領域に移動させ、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記第1の領域のうち、貯留二酸化炭素が海中に漏洩したものである漏洩二酸化炭素が検出された領域を第2の領域として限定し、
    前記測定手段を備えて有索で運航する有索水中移動手段を前記第2の領域に移動させ、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記第2の領域のうち漏洩二酸化炭素が検出された領域を貯留二酸化炭素の漏洩箇所として特定する
    ことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法。
  2. 請求項1に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、
    前記貯留二酸化炭素の漏洩箇所を特定した後、当該漏洩箇所において定期的又は継続的に前記測定手段により漏洩二酸化炭素の測定を行う
    ことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、
    前記第1の領域を特定する際には、異なる周波数の音ごとに海水密度の変化が生じている領域を特定し、これらの領域の重複する部分を第1の領域とする
    ことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法において、
    前記第1の領域を特定する際には、第1の周波数の音と、この第1の周波数と異なる第2の周波数の音を用い、前記第1の周波数の音の送受信に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定したとき、前記第2の周波数の音の送受信の情報に基づいても海水密度の変化が生じている場合、当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定する
    ことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリング方法。
  5. 相互に音を送受信可能に海底に設置された複数の音響送受信手段と、
    前記音響送受信手段による音の送受信の情報に基づいて海水密度の変化が生じている第1の領域を特定することで当該第1の領域で海底下地層に貯留された貯留二酸化炭素が海中に漏洩していると推定する漏洩領域推定手段と、
    二酸化炭素を測定する測定手段を有し、無索で自律運航する無索水中移動手段と、
    前記測定手段を有し、有索で運航する有索水中移動手段とを備え、
    前記無索水中移動手段は、前記第1の領域のうち、前記測定手段の測定結果に基づいて貯留二酸化炭素が海中に漏洩したものである漏洩二酸化炭素を検出した領域を第2の領域として限定し、
    前記有索水中移動手段は、前記第2の領域のうち、前記測定手段の測定結果に基づいて漏洩二酸化炭素が検出された領域を漏洩二酸化炭素の漏洩箇所として特定する
    ことを特徴とする海底下地層貯留における漏洩二酸化炭素のモニタリングシステム。
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