JP5262305B2 - 補強部材、ピラー及び自動車車体 - Google Patents
補強部材、ピラー及び自動車車体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5262305B2 JP5262305B2 JP2008142912A JP2008142912A JP5262305B2 JP 5262305 B2 JP5262305 B2 JP 5262305B2 JP 2008142912 A JP2008142912 A JP 2008142912A JP 2008142912 A JP2008142912 A JP 2008142912A JP 5262305 B2 JP5262305 B2 JP 5262305B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pillar
- mpa
- tensile strength
- automobile body
- vehicle body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Description
(ア)特定の構造を有する曲げ加工装置を用いれば、例えば1100MPa以上、望ましくは1500MPa以上という高強度の高周波焼入れ部を有するとともに軸方向の全域で一体に構成される長尺の筒体を本体とする補強部材を、工業的規模で現に量産できるようになること。
(イ)この曲げ加工装置を用いれば、この補強部材に、軸方向へ向けた高周波焼入れ部を設けることが可能になること、さらには
(ウ)このようにして得られる補強部材は、軽量、高強度、部品点数低減、及び製造コスト低減を図りながら、側面衝突事故の際にピラーの倒れ込みを簡便な構造により抑制することができ、自動車車体の安全性をさらに高めることができること
を知見して、本発明を完成した。
さらに、本発明は、これらの本発明に係る補強部材を備えることを特徴とする自動車車体である。
以下、本発明に係る自動車車体の補強部材を実施するための最良の形態を、その製造方法及び製造装置、ならびにその製造設備列とともに、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(I)全体構成及び支持手段
図1は、本実施の形態に係る、曲げ加工を実施するための曲げ加工製品である補強部材の製造装置0の全体構成を簡略化して示す説明図である。
2組の支持手段2、2は、金属材1をその軸方向へ移動自在に所定の位置で支持するため、金属材1の移動方向に離間して配置される。送り出し装置3は、2組の支持手段2、2の上流側に配置されて、金属材1を断続的又は連続的に送り移動させる。可動ローダイス4は、2組の支持手段2、2の下流側に配置されて、金属材1をその軸方向へ移動自在に支持するとともにその設置位置が三次元で変更自在である。高周波加熱コイル5は、可動ローラダイス4の入側であって金属材1の外周に配置され、金属材1の長手方向の一部を部分的に急速に加熱する。水冷装置6は、高周波加熱コイル5により部分的に急速に加熱されるとともに可動ローラダイス4の三次元の移動により曲げモーメントが付与される金属材1の被加熱部を急冷するための冷却手段である。さらに、出側サポートガイド30は、可動ローラダイス4の出側に配置されて、可動ローラダイス4を抜けた部分の金属材1を支持することによって、曲げ加工の後における金属材1の成形誤差を抑制する。
(II)加工部の構成、加熱装置及び冷却装置
図4は、本実施の形態の製造装置0の主要部を示す説明図である。
加熱装置5は、加熱部を形成すべき金属材1の外周に環状に配置される高周波加熱コイル5により構成され、金属材1を部分的に塑性変形が可能となるとともに焼入れが可能な温度域に、例えば300℃/sec程度の昇温速度で急速に加熱する。次いで、可動ローラダイス4が三次元で移動することにより、加熱装置5による金属材1の加熱部であって塑性変形が可能な温度域に加熱された部分に、曲げモーメントを付与する。引き続いて、冷却装置6から冷却媒体を金属材1の加熱部に噴射することにより、金属材1を焼入れる。これにより、金属材1は、例えば950℃程度に2秒間以下程度保持された後に、550℃/sec程度の冷却速度で急速に冷却される。
金属材1が厚肉かつ中空の閉断面部材である場合には、金属材1の内部に冷却手段としてマンドレルバー6aを装入し、金属材1の外周に配置した冷却手段6と同調して、冷却媒体を供給することにより、金属材1の全体において所望の冷却速度を確保する。この場合、金属材1の内部は流体又はミストで冷却すればよく、マンドレルバー6aを非磁性体又は耐火物により構成することが望ましい。
(III)可動ローラダイス4の構成
図7は、本実施の形態の製造装置0における可動ローラダイス4の上下方向及び左右方向へのシフト機構、並びに金属管の周方向への回転機構を示す説明図である。
したがって、アーム長さLが大きくなるほど、ピンチロール(可動ローラダイス)4に作用する力Pは小さくなる。すなわち、曲げ半径が小径から大径までの加工範囲を対象にすると、可動ローラダイス4を前後方向へ移動させない場合には、曲げ半径が小さい金属材1の加工における加工力Pが設備の能力を超えることがある。このため、曲げ半径が小径の金属材1の加工に合わせてアーム長さLを大きく設定すると、曲げ半径が大径の金属材の加工に際し、可動ローラダイス4のシフト機構及びチルト機構を構成するためには大きなストロークが必要となり、加工装置が大型化する。
(IV)予熱手段とその作用
本実施の形態の製造装置0では、加熱装置5の上流側に設けられた予熱装置5aをも用いて金属材1を加熱することにより、金属材1の二段加熱、又はそれ以上の複数段加熱、または金属材1の横断面の各部位において加熱温度を異ならせる不均一加熱を行うことができる。
図10は、予熱装置5aをも用いて金属材1を不均一加熱する場合を示す説明図である。
(V)出側サポートガイド
図11は、出側サポートガイド30の一例30Aを示す説明図である。出側サポートガイド30は、可動ローラダイス4を通過した金属材1を支持することにより曲げ加工された金属材1の変形を抑制する。
本例も、横断面が矩形の金属材1に曲げ加工を行う場合であり、図示しない可動ローラダイスは図4に示す可動ローラダイス4と同様の4ロール型である。また、金属材1の曲げ形状は、左右面内のみで曲げ変形する2次元曲げ形状である。
本例は、そのほとんどが図12に示す例と同じであるが、図12に示す構成に加えて、金属材1の上下方向をガイドするロール113が追加されている。
本実施例でも、図1と同様に横断面が矩形の金属材1に曲げ加工を行う場合であり、可動ローラダイス4は4ロール型である。また、曲げ加工製品は完全な3次元曲げ形状を有する。
本実施例は、殆ど図7の構成と同様であるが、さらに金属材1の上下方向をガイドするロール30Eが追加されている。
本実施例も、図11と同様に横断面が矩形である金属材1に曲げ加工を行う場合であり、可動ローラダイス4は4ロール型である。また、金属材1に完全な3次元曲げ形状を与える。可動ローラダイス4は、曲げ加工中には金属材1の先端を上下方向及び左右方向に位置決めしながら所定の移動、すなわち左右シフト及び左右チルトと、上下シフトと、チルトとを行う。
本例は、殆ど図16の構成と同様であるが、図16の構成に加えて、出側サポートガイド30Gにねじり機構が追加される。
可動ローラダイス4の出側で曲げ加工中の金属材1の上下面及び左右面をガイドし、加工部への自重や、加熱や冷却の不均一に起因した熱変形の不均一による上下方向及び左右方向、さらにはねじれ方向への二次的なモーメントが作用しても、金属材1の変形誤差を抑制でき、ばらつきなく所定の目標形状を有する曲げ加工製品を得ることができる。
本例は、図1と同様に断面が矩形の金属材1に曲げ加工を行う場合であり、可動ローラダイス4は4ロール型である。また、曲げ加工製品の形状は完全な3次元曲げ形状である。可動ローラダイス4は、曲げ加工中には金属材1の先端を上下方向及び左右方向へ位置決めしながら、左右シフト及び左右チルトと、上下シフトと、上下チルトとを行う。
(VI)関節型ロボット
図19は、本実施の形態の製造装置0で用いることができる関節型ロボット11の構成を示す説明図である。
この関節型ロボット11は、作業面に固定された固定面12と、主軸となる3本のアーム13、14、15と、各アーム13、14、15を接続するとともに、軸の廻りで回動可能な手首軸となる3個の関節16、17、18とを有する。関節型ロボット11の先端のアーム15には可動ローラダイス4が取り付けられる。
図19に示す製造装置0では、可動ローラダイス4を保持する関節型ロボット11だけを配置するが、図20に示すように、これとともに、加熱装置5及び冷却装置6を保持するもう一基の関節型ロボット11を併設する。これらの関節型ロボット11、11を設けることにより、さらに曲げ加工の効率化を図ることができる。
(VII)曲げ加工設備列
上述したように、本実施の形態の製造装置0により加工される被加工材としては、丸形等の形状を有する閉断面部材や開断面部材がある。従来から丸管の閉断面部材として電縫鋼管が用いられ、同時に開断面部材としてロールフォーミングされた鋼材が多用される。
電縫鋼管の製造装置19は、帯状鋼板20から鋼管を製造するための装置であって、同図に示すように、帯状の鋼板ロールから帯状鋼板20を連続的に繰り出すアンコイラー21と、繰り出された帯状鋼板20を所定の断面の管に成形する複数のロール成形機を備える成形手段22と、管状に成形されて相互に突き合わされた帯状鋼板の両側縁を溶接して管を連続的に形成する溶接機を備える溶接手段23と、溶接ビード切削装置及びポストアニーラー装置、さらに連続する管を所要のサイズにする後処理手段24と、この所要サイズにされた管を所要長さに切断する走行切断機を備える切断手段25とを、上流から下流へ向けてこの順に備える。
同図に示すように、ロールフォーミング装置26は、帯状鋼板20を所定の形状に成形するための装置であって、金属素材としての帯状鋼板20が巻回され、この帯状鋼板20を繰り出すアンコイラー21と、このアンコイラー21によって繰り出された帯状鋼板20を所定の形状に成形するロール成形機を備える成形手段27と、このロール成形機によって所定の形状に成形された帯状鋼板20を所定の長さに連続的に切断する走行切断機を備える切断手段28とを備える。
図24(a)は、本実施の形態の補強部材41a、41bを組み込まれる自動車車体40を示す説明図であり、図24(b)は、補強部材41aを、自動車車体40のBピラー42aに組み込んだ状態を、一部を省略するとともに透視した状態で示す斜視図であり、さらに、図24(c)は、図24(a)におけるA断面図である。
図25は、この解析条件を示す説明図である。この解析では、図25に示す各部寸法l1=250mm、l2=250mm、l3=60mm、l4=440mmを有するとともに幅方向寸法が1500mmである、実際の衝突試験で用いられるアルミハニカムを模した衝突体43を、同図に示す高さh=300mmで、(a)本実施の形態の補強部材41aを内蔵されたBピラー42a(発明例2)、(b)本実施の形態の補強部材41aの全長にわたって高周波焼入れされた補強部材を内蔵されたBピラー(発明例1)、及び(c)本実施の形態の補強部材42aを内蔵しない従来のBピラー(比較例)に衝突させ、衝突後25msec経過時点における各Bピラーの車体幅方向への変形状況を解析した。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2を説明する。なお、以降の各実施の形態の説明では、上述した実施の形態1と相違する部分を説明し、共通する部分に関する重複する説明は、適宜省略する。
図31は、このシミュレーションにおける衝突の状況を示す説明図であり、図31(a)は衝突の直前における状況を示し、図31(b)は衝突後25msec経過時の状況を示す。
[実施の形態3]
次に、上述した実施の形態1、2の補強部材よりも自動車車体における設置範囲を拡大した各種の補強部材を、以下に順次説明する。
この補強部材41a−4は、自動車車体40を構成する一方のサイドシル46aとの接合部である一方のBピラー42aの下端部から、一方のルーフレールサイド44aとの接合部であるこのBピラー42aの上端部を経て、ルーフパネル45の内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のルーフレールサイド44bとの接合部である他方のBピラー42bの上端部を経て他方のサイドシル46bとの接合部であるこのBピラー42bの下端部までに相当する範囲に配置される。
一方、図35に示す補強部材41a−6が、図33に示す補強部材41a−4と相違するのは、一方のBピラー42aの上端部からルーフパネル45の内面に沿って他方のBピラー42bの上端部までに相当する部分の全部が、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であって、かつ断面を扁平化する加工を行われた扁平加工部である点である。
[実施の形態4]
図36は、図24(a)に示す自動車車体40に、本実施の形態の補強部材41a−7を組み込んだ際の、図24(a)におけるA断面図である。
一方、図38に示す補強部材41a−9が、図36に示す補強部材41a−7と相違するのは、一方のBピラー42aの下端部からフロアパネル47の内面に沿って他方のBピラー42bの下端部までに相当する部分の全部が、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であって、かつ断面を扁平化する潰し加工を行われた潰し部である点である。
[実施の形態5]
本実施の形態の補強部材41a−10〜41a−15は、いずれも、自動車車体40の横断面において、この自動車車体を略一周する範囲に配置されるものである。しかし、補強部材41a−10〜41a−15は、上述した曲げ加工法により製造されるので、一周連続した形状に曲げ加工することは不可能であり、補強部材41a−10〜41a−15の先端部と後端部とが、少なくとも図1における支持手段2、2と可動ローラダイス4との間の距離だけ離れている必要がある。また、加工装置との干渉により、この先端部の延長線と、後端部の延長線とが同一直線上に存在しないことも必要である。
図39(a)は、図24(a)に示す自動車車体40に、本実施の形態の補強部材41a−10を組み込んだ際の、図24(a)におけるA断面図である。また、図39(b)は、この補強部材41a−10を抽出して模式的に示す説明図である。
この補強部材41a−11は、全周から、他方のBピラー42bと他方のサイドシル46bとの接合部を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲(図39(c)において破線で示す範囲)を除いた範囲に、少なくとも一方のBピラー42a及び他方のBピラー42bの内部を貫通して、配置され、長手方向に単一の部材により構成され、三次元に屈曲するとともに、引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えるものである。
この補強部材41a−12は、全周から、他方のBピラー42bと他方のルーフレールサイド44bとの接合部を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲(図39(d)において破線で示す範囲)を除いた範囲に、少なくとも一方のBピラー42a及び他方のBピラー42bの内部を貫通して、配置され、長手方向に単一の部材により構成され、三次元に屈曲するとともに、引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えるものである。
この補強部材41a−13は、全周から、他方のBピラー42bにおける、自動車車体のウエストラインの高さに相当する部分を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲(図39(e)において破線で示す範囲)を除いた範囲に、少なくとも一方のBピラー42a及び他方のBピラー42bの内部を貫通して、配置され、長手方向に単一の部材により構成され三次元に屈曲するとともに、引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えるものである。
2 支持手段
3 送り出し装置
4 可動ローラダイス、ピンチロール
5 加熱手段、加熱装置、高周波加熱コイル
5a 予熱手段、予熱装置、予熱用高周波加熱コイル
6 冷却手段、冷却装置
6a マンドレル
7 チャック機構
8、9、10 駆動モータ
10a 駆動ギア
11 関節型ロボット
12 固定面
13、14、15 アーム
16、17、18 関節
19 電縫鋼管製造ライン
20 帯状鋼板
21 アンコイラー
22、27 成形手段
23 溶接手段
24 後処理手段
25、28 切断手段
26 ロールフォーミングライン
30 出側サポートガイド
40 自動車車体
41a、41b,41a−1〜41a−15、41b−1〜41b−15 補強部材
42a、42b Bピラー
43 衝突体
44a、44b ルーフレールサイド
45 ルーフパネル
46a、46b サイドシル
47 フロアパネル
Claims (13)
- 自動車車体を構成するピラーの内部で該ピラーの長手方向に配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、さらに、前記ピラーの上端部で該ピラーに接合されるルーフレールサイドを貫通してルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ延びて配置されること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- さらに、前記ピラーの下端部で該ピラーに接合されるサイドシルを貫通してフロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ延びて配置される請求項1に記載された自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のサイドシルとの接合部である一方のピラーの下端部から、一方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部を経て、ルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のルーフレールサイドとの接合部である他方のピラーの上端部を経て他方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部までに相当する範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して、配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のルーフレールサイドとの接合部である一方のピラーの上端部から、一方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部を経て、フロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のサイドシルとの接合部である他方のピラーの下端部を経て他方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部までに相当する範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して、配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のルーフレールサイドとの接合部である一方のピラーの上端部から、一方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部を経て、フロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のサイドシルとの接合部である他方のピラーの下端部、及び他方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部を経てルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、前記一方のピラーの上端部までに相当する範囲から、前記一方のピラーと前記一方のサイドシルとの接合部、又は前記他方のピラーと前記他方のサイドシルとの接合部を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲を除いた範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して、配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のルーフレールサイドとの接合部である一方のピラーの上端部から、一方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部を経て、フロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のサイドシルとの接合部である他方のピラーの下端部、及び他方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部を経てルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、前記一方のピラーの上端部までに相当する範囲から、前記一方のピラーと前記一方のルーフレールサイドとの接合部、又は前記他方のピラーと前記他方のルーフレールサイドとの接合部を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲を除いた範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して、配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のルーフレールサイドとの接合部である一方のピラーの上端部から、一方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部を経て、フロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のサイドシルとの接合部である他方のピラーの下端部、及び他方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部を経てルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、前記一方のピラーの上端部までに相当する範囲から、前記一方のピラー又は前記他方のピラーにおける、自動車車体のウエストラインの高さに相当する部分を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲を除いた範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して、配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 自動車車体を構成する一方のルーフレールサイドとの接合部である一方のピラーの上端部から、一方のサイドシルとの接合部である該ピラーの下端部を経て、フロアパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、他方のサイドシルとの接合部である他方のピラーの下端部、及び他方のルーフレールサイドとの接合部である該ピラーの上端部を経てルーフパネルの内面に沿って車体幅方向へ向かい、前記一方のピラーの上端部までに相当する範囲から、前記フロアパネルに形成されるトンネル部を構成する一方の縦面を含むとともに軸方向の長さが車体幅の0.1倍以上0.6倍以下の範囲を除いた範囲に、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーの内部を貫通して配置され、三次元に屈曲する形状を有するとともに、少なくとも前記一方のピラー及び前記他方のピラーに相当する部分に引張強度が1100MPa超の高周波焼入れ部を備えること、及び、少なくとも、前記ピラーの下端部から上方へ向けて150mmの位置に相当する位置から、自動車車体のウエストラインの高さに相当する位置までは、引張強度が600MPa以上1100MPa以下の熱処理部、又は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であることを特徴とする自動車車体の補強部材。
- 前記一方のピラーの上端部から前記ルーフパネルの内面に沿って前記他方のピラーの上端部までに相当する部分の一部又は全部は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であって、かつ潰し加工を行われた潰し部であることを特徴とする請求項3、請求項5から請求項8までのいずれか1項に記載された自動車車体の補強部材。
- 前記一方のピラーの下端部から前記フロアパネルの内面に沿って前記他方のピラーの下端部までに相当する部分の一部又は全部は、高周波焼入れが行われない引張強度が600MPa未満の非熱処理部であって、かつ潰し加工を行われた潰し部であることを特徴とする請求項4から請求項9までのいずれか1項に記載された自動車車体の補強部材。
- 外部へ向けたフランジを有さない閉断面構造を有する中空体からなる請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載された自動車車体の補強部材。
- 請求項1又は請求項2に記載された補強部材を備えることを特徴とするピラー。
- 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された補強部材を備えることを特徴とする自動車車体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008142912A JP5262305B2 (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 補強部材、ピラー及び自動車車体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008142912A JP5262305B2 (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 補強部材、ピラー及び自動車車体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009286334A JP2009286334A (ja) | 2009-12-10 |
JP5262305B2 true JP5262305B2 (ja) | 2013-08-14 |
Family
ID=41455964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008142912A Active JP5262305B2 (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 補強部材、ピラー及び自動車車体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5262305B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE534382C2 (sv) * | 2009-12-13 | 2011-08-02 | Gestamp Hardtech Ab | A-stolpe för fordon |
WO2011074631A1 (ja) | 2009-12-17 | 2011-06-23 | インテグリス・インコーポレーテッド | 電解液中のフッ化水素を除去する精製器 |
JP2021109205A (ja) * | 2020-01-10 | 2021-08-02 | 株式会社豊田中央研究所 | 異形管の処理装置および処理方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09175429A (ja) * | 1995-12-26 | 1997-07-08 | Toyota Autom Loom Works Ltd | センタピラー上部の結合構造 |
JP3924856B2 (ja) * | 1997-08-19 | 2007-06-06 | マツダ株式会社 | 車両の車体構造 |
JP3500626B2 (ja) * | 1999-01-29 | 2004-02-23 | マツダ株式会社 | 車両の車体構造 |
JP4934283B2 (ja) * | 2005-03-02 | 2012-05-16 | 住友金属工業株式会社 | 車体補強用部材 |
JP4555210B2 (ja) * | 2005-11-04 | 2010-09-29 | 本田技研工業株式会社 | 自動車の車体構造 |
-
2008
- 2008-05-30 JP JP2008142912A patent/JP5262305B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009286334A (ja) | 2009-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8899665B2 (en) | Strength member for an automobile body, front side member, and side structure for an automobile body | |
JP5201132B2 (ja) | 曲げ加工製品の製造方法、製造装置及び連続製造装置 | |
WO2006093006A1 (ja) | 金属材の曲げ加工方法、曲げ加工装置および曲げ加工設備列、並びにそれらを用いた曲げ加工製品 | |
JP5262305B2 (ja) | 補強部材、ピラー及び自動車車体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120508 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121011 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20121011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130415 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5262305 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |