JP5261997B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しくは液晶ディスプレイ(以下、LCDと略す)、PDP用途等の部材となるハードコートフィルムの基材として用いられ、干渉縞(虹彩状色彩)を抑制し、光学機能層との初期密着性、耐湿熱密着性、耐光性に優れる二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
従来、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの二軸配向フィルムは、優れた機械特性、耐熱性、耐薬品性を有しており、磁気テープ、写真用フィルム、包装用フィルム、電子部品用フィルム、金属ラミネートフィルム、ガラスディスプレイ等のガラス表面に貼るフィルム、各種部材の保護フィルム、離型フィルム等の素材として広く用いられている。
近年、タッチパネル、コンピューター、テレビ、液晶表示装置等のディスプレイ、装飾材等の前面には、透明プラスチックフィルムからなる基材に、電子線、紫外線または熱硬化系の樹脂からなるハードコート層を積層させてなるハードコートフィルムが多く使用されている。また、基材の透明プラスチックフィルムとしては、透明な二軸配向ポリエステルフィルムが一般的に用いられ、基材のポリエステルフィルムとハードコート層との密着性を向上させるために、これらの中間層として密着性改質層を設けられる場合が多い。
前記のハードコートフィルムには、温度、湿度、光に対する耐久性、透明性、耐薬品性、耐擦傷性、防汚性等が求められている。また、ハードコートフィルムには、ディスプレイや装飾材などに用いられることから、視認性や意匠性が要求されている。そのため、任意の角度から見たときの反射光によるぎらつきや虹彩状色彩等を抑えるため、ハードコート層の上層に、高屈折率層と低屈折率層を相互に積層した多層構造の反射防止層を設けることが一般的に行われている。
しかしながら、ディスプレイや装飾材などの用途では、近年、さらなる大画面化(大面積化)及び高級性が求められ、それにともなって特に蛍光灯下での虹彩状色彩(干渉縞)の抑制に対する要求レベルが高くなってきている。また、蛍光灯は昼光色の再現性のため3波長形が主流となってきており、より干渉縞が出やすくなっている。この干渉斑は、ディスプレイの電源がOFF時に特に目立ちやすい傾向にあり、プラズマディスプレイパネル用フィルターやCRT用破砕防止フィルムなどにおいて、ディスプレイの品位を損ねる要因となっていた。また、LCD用拡散板における裏面のクリアコート等として用いた場合においても干渉斑の低減が求められる。さらに、反射防止層の簡素化によるコストダウン要求も高くなってきている。そのため、ハードコートフィルムのみでも干渉縞をできるだけ抑制することが求められている。
ハードコートフィルムの干渉縞は、基材のポリエステルフィルムの屈折率(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂では1.65)とハードコート層の屈折率(例えば、アクリル樹脂では1.49)との差が大きいため発生すると考えられている。そのため、干渉縞を抑制するためには、かかる屈折率の差を小さくする事が望ましい。
基材フィルムとハードコート層の屈折率差を小さくして干渉縞の発生を防止する方法として、ハードコート層に金属酸化物微粒子を添加することにより、ハードコート層の屈折率を高くする方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平7−151902号公報
しかしながら、ハードコート層への金属酸化物微粒子の添加により、ハードコート層本来の機能である透明性、耐薬品性、耐擦傷性、防汚性等が低下する。また、係るハードコート層の上にさらに反射防止層を設けた場合は、金属酸化物微粒子の添加によるハードコート層の屈折率の変化に合わせた、反射防止層の最適化が必要になる。
また、ハードコート層の干渉縞を抑制する他の方法として、フィルム等の厚み斑に着目して干渉縞の幅または面積比を規定した発明が開示されている(例えば、特許文献2及び3を参照)。さらに、フィルム自体の裏面反射率に着目して、裏面反射率を抑えて、特定の硬度のハードコートを積層する方法も開示されている(例えば、特許文献4を参照)。
特開2001−71439号公報 特開2002−241527号公報 特開2002−210906号公報
しかしながら、特許文献2及び3に記載の方法では、各層の厚みを厳密に制御することが必要であり、生産性の点から問題がある。また、特許文献4に記載の方法では、裏面反射率を小さくするために、ハードコートフィルムのハードコート層の反対面に特定屈折率と特定厚みを有するコート層を設けることが必要である。
一方、基材フィルムには、一般に、滑り性を良好にするため(易滑性)、不活性無機粒子等が含有される。しかしながら、これらの粒子をポリエステルフィルムに含有させると、フィルム表面の凹凸により、易滑性付与だけではなく、前記の干渉斑も目立ちにくくなるが、反面、光学用ポリエステルフィルム基材の最も重要な特性である透明性を阻害する傾向にある。すなわち、高い透明性を有しつつ、干渉斑を低減することは極めて困難であった。
また、特許文献5のように、密着性改質層に縮合多環式芳香族および金属元素を有する有機化合物を配合させ、密着性改質層の屈折率の調整を行い、干渉縞を低減させる方法が開示されている。特許文献5に記載された構成では、密着性改質層の性能低下が懸念されたり、また、干渉縞を低減させるためには密着性改質層自身の膜厚を高精度に調整する必要があり、安定生産の面から十分とはいえない。
特開平2006−175627
ハードコート層を、密着性改質層を設けたポリエステルフィルム上に設けた際に干渉縞が発生する原因については先にも述べたように、基材ポリエステルフィルムとハードコート層との屈折率の差が大きいためである。そのため、単純にポリエステルフィルムの屈折率を下げることができれば干渉縞も低減すると考えることができる。光が媒質を通過する際、媒質の分子構造の影響を受ける。ポリエステルフィルムの場合、光の屈折率はフィルム中の長鎖高分子の分子配向状態により変化すると考えられる。よって、ポリエステルフィルム中の分子配向状態、すなわち面配向度(ΔP)が低い場合は、光の屈折率が小さくなると考えられる。
ポリエステルフィルムは、物理特性、耐薬品性、耐熱性の点から長手方向、幅方向にそれぞれ3〜5倍程度の延伸および180〜240℃程度の熱処理がなされることが一般的である。物理的強度や耐薬品性の点からは一定以上の面配向度(ΔP)を有することが望ましい。しかし、この長手方向、幅方向の延伸倍率が大きくなるほど、面配向度(ΔP)が高くなり、それぞれの方向の屈折率は増大していく。また、延伸温度が低いほど延伸応力が高くなるので、面配向度(ΔP)が高くなり、屈折率は増大する。屈折率を下げるために未延伸フィルムを長手方向に延伸する際の延伸倍率を低下させていくと、特許文献6に記載されている通り、歪に対して応力が増大しない平坦区間での延伸となるため、応力に対し歪が一定に定まらず、延伸倍率が場所によりばらつき、厚み斑が悪化する。このような厚み斑の悪い一軸延伸フィルムを用いて横延伸を行うと、結果的に得られる二軸延伸フィルムの厚み斑も悪いものしか得られない。
特開平06−210719号公報
また、特許文献7には延伸倍率の低いポリエステルフィルムが記載されているが、ポリエステルフィルムの面配向度(ΔP)は延伸温度、延伸速度、延伸倍率、更には熱固定温度の条件等により左右される為、単に延伸倍率を低く設定しただけでは、フィルムの屈折率は下がらない。
特開平2007−31496
本発明の目的は、前記問題点に鑑み、結晶性の高いポリエステルよりなり、かつ特定範囲の面配向度を有しているので、二軸延伸フィルム本来の優れた耐熱性、優れた光線透過率、機械的強度、厚み精度を有し、熱加工時のフィルムのねじれも少なく、かつ密着性改質層上に紫外線硬化型または電子線硬化型のアクリル樹脂からなるハードコート層を設けた際に、干渉斑が目立たない高品位の光学用積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
前記の課題を解決することができた光学用ポリエステルフィルムとは、以下の通りである。すなわち、本発明における第1の発明は、少なくとも片面に密着性改質樹脂と粒子を含む組成物からなる密着性改質層を設けてなるポリエステルフィルムであって、面配向度(ΔP)が0.080〜0.160であり、フィルムの厚み斑が8%未満であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムである。
好ましい実施形態を以下に示す。
(a)150℃でのフィルム長手方向、幅方向の熱収縮率が3.0%以下である。
(b)フィルムの厚みが50〜350μmである。
(c)マイクロ波透過型分子配向計で測定した配向主軸の最大歪みが30度以内である。
(d)ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートから構成されている。
(e)同時二軸延伸により得られたものである。
(f)当該発明のポリエステルフィルムの密着性改質層の表面に紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル系樹脂からなるハードコート層を設けてなる。
本発明の光学用積層ポリエステルフィルムは、少なくとも片面に密着性改質樹脂と粒子を含む組成物からなる密着性改質層を設けた構成であるため、基材フィルムに粒子を添加する必要がなく、透明性に優れ、かつ紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル系樹脂からなるハードコート層を積層した際に、同時二軸延伸により面配向度(ΔP)を特定範囲内に制御することによって、干渉斑を目立ちにくくできるという利点がある。また、熱寸法安定性も高く、幅方向の物性の歪も少ないため、加工特性の良いポリエステルフィルムを提供することができる。
<二軸配向ポリエステルフィルムの特性>
(厚み斑)
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、下記方法で測定した厚み斑が8%以下であることが好ましい。7.0%以下がより好ましく、6.5%以下がさらに好ましい。特に、二軸配向ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートから構成されている場合の厚み斑は、6.0%以下が好ましく、5.0%以下がさらに好ましい。該厚み斑は小さい方が望ましいが、厚み斑を0.1%以下とすることは技術的難度が高く、かつ実用上の品質としては大きな差異が見られないので、厚み斑の下限値は0.1%でも構わない。
〔厚み斑の評価〕
縦延伸方向に連続したテープ状サンプル(長さ3m)を採取し、(株)セイコー・イーエム製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで100点の厚みを測定する。測定値から、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
フィルムの厚み斑が8%を超える場合は、フィルムをロール上に巻き上げた時に、シワやコブを生じやすく、フィルムの平面性が損なわれる。その結果、バックライトユニットにおける光出射面の輝度が不均一化するため、光学用フィルムの本来の目的が達成できなくなるので好ましくない。
(面配向度(ΔP))
本発明の二軸配向フィルムは、面配向度(ΔP)が0.080〜0.160であることが重要である。面配向度(ΔP)は、0.100〜0.150がより好ましく、0.110〜0.140がさらに好ましい。面配向度(ΔP)が0.160を超えた場合は、密着性改質層の上にハードコート剤を塗設した場合、干渉縞が目立ちやすくなるので好ましくない。一方、面配向度(ΔP)が0.080未満では、二軸延伸フィルムとしての特徴がなくなり、機械的な強度が著しく低下するので好ましくない。また、フィルムの厚み均一性も悪化する
(配向主軸の最大歪み)
延伸倍率を下げ、面配向度を低下させることによりフィルムの幅方向に対する配向主軸の歪みを小さくすることができる。すなわち、逐次延伸による通常の延伸倍率(3〜5倍)では、フィルムの幅方向の端部では、いわゆるボーイング現象により配向主軸が幅方向に対して歪む為、軸方向でのフィルムの物性に差が生じる。しかし、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムでは、延伸倍率を下げ、面配向度を低下しているため、端部においても配向主軸の歪が小さく、これにより幅方向での物性差が小さくなる。本発明のフィルムの配向主軸の最大の歪みは、30°以下が好ましい。特に、二軸配向ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートから構成されている場合の配向主軸の最大の歪みは、25°以下が好ましく、更には20°以下が好ましい。配向主軸の歪みが30°を越える場合、熱加工時に生じるねじれやたわみ、平面性の歪みが大きくなる。
本発明における配向主軸の最大歪みは以下のようにして求める。ロール状のフィルム から、長手方向に500mm、幅方向には全幅の長方形のフィルム を切り出す。前記フィルムについて幅方向に対して両端部)および中央部からフィルムの試験片を長手方向、又は幅方向どちらかの軸を基準に直角に100mm四方の正方形のフィルムを切り出す。ここで、両端部、中央部とは、フィルム幅方向の距離について端縁を0%とし、他の端縁を100%とした場合に、両端部は10%、90%の位置に、中央部は50%の位置に相当する。王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、フィルム幅方向に対する分子鎖主軸(配向主軸)の配向角度(θ)の測定を行なった。そのうち最も大きい配向角度(θ)を用い、下記式のより求めた値を当該フィルムの配布向主軸の最大歪み(ξ)とした。
|θ|≦45°のとき ξ=|θ|
|θ|>45°のとき ξ=|90°−|θ||
(熱収縮率)
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの熱収縮率は、長手方向、幅方向のいずれにおいても、150℃、30分間の加熱処理で3.0%以下であることが好ましく、2.0%以下であることがさらに好ましく、1.0%以下であることが特に好ましい。150℃での熱収縮率が、3.0%以下であると、ハードコート層形成処理などで加熱加工処理がなされた場合であっても、ねじれや変形か少なく、好適に加工ができる。
(厚み)
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、50〜350μmが好ましい。フィルムの厚の上限は300μmがより好ましく、250μmがさらに好ましい。厚みが50μm以上であると、光学用途として好ましい強度が確保できる。また、厚みが350μm以下であるとコストの点から望ましい。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを高い透明性が求められる光学用途フィルムとして用いる場合、全光線透過率の下限は85%、より好ましくは88%以上である。また、ヘーズの好ましい上限は2.0%、さらに好ましい上限は1.5%である。
さらに、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、力学的強度の点から、引張り強さが縦方向及び横方向とも60MPa以上であることが好ましい。特に、高い力学的強度が要求される場合は、ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートから構成されることが望ましい。この場合の引張り強さは、縦方向及び横方向とも150MPa以上であることが好ましい。
(ポリエステル原料)
本発明においてポリエステルフィルムに使用するポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであっても良い。ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを縮重合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、1.4−ブタンジオール、1.4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。かかるポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が例示される。中でも、物理的強度、耐熱性、耐薬品性の点からポリエチレンテレフタレートが好適に利用できる。
一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシルカルボン酸等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピオングリコール、1.4−ブタンジオール、1.4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。何れにしても本発明でいうポリエステルとは、通常60モル%以上、好ましくは80%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレート等であるポリエステルを指す。
本発明におけるポリエステル層中には、易滑性を付与するために粒子を配合させることができる。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能なものであれば特に限定されるものではない。具体例としては、例えばシリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、粒子として耐熱性有機粒子を用いることができる。耐熱性有機粒子の例としては熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。
使用する粒子の形状に関しても特に限定されるものではないが、扁平状、球状、塊状、棒状、凝集体の何れを用いても良い。必要により、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
用いる粒子の平均粒径については、通常0.01〜4μm、好ましくは0.02〜3μmの範囲である。平均粒径が0.01μm未満の場合は、粒子が凝集しやすく、分散性が不十分となる。また、4μmを越える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎる場合がある。
さらに粒子のポリエステル層中の含有量は、通常0.003〜1重量%、好ましくは0.005〜0.5重量%の範囲である。粒子含有量が0.003重量%未満の場合には易滑性が不足し、工程中のロール等との接触により生じるキズが発生する。一方、1重量%を越えて添加する場合には、フィルムの透明性が不十分となる。
共押法により得られる3層構造のポリエステルフィルムの場合、粒子を含有するポリエステルフィルムの層について、透明性の観点より、両最外層に添加することが望ましい。両最外層の合計厚みは、通常2〜20μm、好ましくは4〜18μmの範囲である。両最外層の厚みの合計が2μm未満の場合、添加した粒子が脱落することがある。また、20μmを越える場合には、フィルムの透明性が不十分となる。
また、高透明の観点から、実質的に粒子を含有しない二軸配向ポリエステルフィルムであっても良い。この場合、フィルム表面に工程中のロール等との接触により生じるキズが入りやすくなるため、工程中で使用するロールの汚れ防止、表面粗度、材質、およびフィルムの冷却方法について十分な配慮が必要となる。前記の「粒子を実質的に含有させず」とは、例えば無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、最も好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。これは積極的に粒子を前記ポリエステル中に添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分や、原料樹脂あるいはフィルムの製造工程におけるラインや装置に付着した汚れが剥離して、フィルム中に混入する場合があるためである。
なお、本発明におけるポリエステルフィルム中には、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
共押法により得られる3層構造のポリエステルフィルムの場合、最外層(A層)及び中間層(B層)用ポリエステル原料としてポリエステル樹脂ペレットと、必要に応じ粒子を含むポリエステル樹脂ペレットとを所定の割合で混合する。これをそれぞれの層の原料として用い、それぞれ乾燥、結晶化した後、2台の押出機、3層のマニホールドまたは合流ブロックを用いて、各層を構成するフィルム層を積層し、口金から2種3層のシートを押し出し、スリット状のダイからシート状に押し出し、キャスティングロール上で冷却固化させて、未延伸フィルムを形成する。高透明性を必要とする場合は、A層、B層とも実質的に粒子を含有しないポリエステル原料を用いる。
溶融押出しの際、溶融樹脂が約280℃に保たれた任意の場所で、樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行うことが好ましい。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は、特に限定されないが、ステンレス焼結体の濾材は、Si、Ti、Sb、Ge、Cuを主成分とする凝集物および高融点有機物の除去性能に優れるので、好ましい。さらに、濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)は、20μm以下、特に15μm以下が好ましい。濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が20μmを超えると、20μm以上の大きさの異物が十分除去できない。濾材の濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が20μm以下の濾材を用いて溶融樹脂の高精度濾過を行うことにより、生産性が低下する場合があるが、粗大粒子による突起の少ないフィルムを得る上で重要な工程である。ここで、初期濾過効率とはANSI/B93.36−1973により測定される数値をいう。
(密着性改質層)
本発明のポリエステルフィルムの少なくとも一方の表面に密着性改質層を有していることが好ましく、さらには両面に密着性改質層を有していても構わない。好ましい乾燥後の塗布量は、0.005〜0.20g/mの範囲である。フィルム表面に塗布層を設けることによって、フィルム表面での反射光の発生を抑制して、全光線透過率をさらに高めることができる。また、ハードコート加工を施す場合には、密着改質のための易接着性を付与することが必要である。
密着性改質層形成用塗布液を未延伸シートに塗布する場合は、公知の任意の方法から選択することが出来、例えば、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコーター法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法、などが挙げられ、これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工する。
密着性改質層を構成する密着性改質樹脂は、光学用ポリエステルフィルム用途において、他の部材などとのより優れた接着性を確保する観点から、共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂よりなる群から選択される1種以上を主成分とするものであることが好ましい。また、これらの樹脂は、フィルム表面での反射光の発生を抑制するという観点からも推奨される。なお、上記「主成分」とは、該層を構成する樹脂100質量%中、上に列挙した樹脂の少なくとも1種が50質量%以上であることを意味する。
密着性改良層形成に用いる塗布液調整について以下に共重合ポリエステル系樹脂及びポリウレタン系樹脂からなる塗布液の一例について説明する。
(共重合ポリエステル系樹脂)
本発明の密着性改質層に用いる共重合ポリエステル系樹脂とは分岐したグリコール成分を構成成分とする。ここで言う分岐したグリコール成分とは例えば2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2、2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、及び2、2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
上記の分岐したグリコール成分は全グリコール成分の中に、好ましくは10モル%以上の割合で、さらに好ましくは20モル%以上の割合で含有される。上記化合物以外のグリコール成分としてはエチレングリコールが最も好ましい。少量であれば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,4シクロヘキサンジメタノールなどを用いても良い。
共重合ポリエステル系樹脂に構成成分として含有される、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が最も好ましい。少量であれば他のジカルボン酸;ジフェニルカルボン酸及び2,6−ナルタレンジカルボン酸の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
上記ジカルボン酸成分の他に、水分散性を付与させるため、5−スルホイソフタル酸を1〜10モル%の範囲で使用するのが好ましく、例えばスルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレンイソフタル酸−2,7−ジカルボン酸および5−(4−スルフォフェノキシ)イソフタル酸及びその塩類等を挙げることができる。
(ポリウレタン樹脂)
本発明の密着性改質層に用いるポリウレタン樹脂とは例えばブロック型イソシアネート基を含有する樹脂であって、末端イソシアネート基を親水性基で封鎖(以下ブロックと言う)した、熱反応型の水溶性ウレタンなどが挙げられる。上記イソシアネート基のブロック化剤としては、重亜硫酸塩類及びスルホン酸基を含有したフェノール類、アルコール類、ラクタム類オキシム類及び活性メチレン化合物類等が挙げられる。ブロック化されたイソシアネート基はウレタンプレポリマーを親水化あるいは水溶化する。フィルム製造時の乾燥あるいは熱セット過程で、上記樹脂に熱エネルギーが与えられると、ブロック化剤がイソシアネート基からはずれるため、上記樹脂は自己架橋した編み目に混合した水分散性共重合ポリエステル樹脂を固定化するとともに上記樹脂の末端基等とも反応する。塗布液調整中の樹脂は親水性であるため耐水性が悪いが、塗布、乾燥、熱セットして熱反応が完了すると、ウレタン樹脂の親水基すなわちブロック化剤がはずれるため、耐水性が良好な塗膜が得られる。上記ブロック化剤の内、熱処理温度、熱処理時間が適当で、工業的に広く用いられるものとしては重亜硫酸塩類が最も好ましい。
上記樹脂において使用される、ウレタンプレポリマーの化学組成としては(1)分子内に2個以上の活性水素原子を有する、有機ポリイソシアネート、あるいは分子内に少なくとも2個の活性水素原子を有する分子量が200〜20,000の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する、有機ポリイソシアネート、あるいは、(3)分子内に少なくとも2個活性水素原子を有する鎖伸長剤を反応せしめて得られる、末端イソシアネート基を有する化合物である。
上記(1)の化合物として一般に知られているのは、末端又は分子中に2個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基あるいはメルカプト基を含むものであり、特に好ましい化合物としては、ポリエーテルポリオールおよびポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレンオキシド及び、プロピレンオキシド等アルキレンオキシド類、あるいはスチレンオキシドおよびエピクロルヒドリン等を重合した化合物、あるいはそれらのランダム重合、ブロック重合あるいは多価アルコールへの付加重合を行って得られた化合物がある。ポリエステルポリオール及びポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直鎖状あるいは分岐状の化合物が挙げられる。コハク酸、アジピン酸、フタル酸及び無水マレイン酸等の多価の飽和あるいは不飽和カルボン酸、あるいは該カルボン酸無水物等と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の多価の飽和及び不飽和のアルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等のポリアルキレンエーテルグリコール類、あるいはそれらアルコール類の混合物とを縮合することにより得ることができる。
さらにポリエステルポリオールとしてはラクトン及びヒドロキシ酸から得られるポリエステル類、またポリエーテルエステルポリオールとしては、あらかじめ製造されたポリエステル類にエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド等を付加せしめたポリエーテルエステル類も使用することができる。上記(2)の有機ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、あるい
はこれらの化合物を単一あるいは複数でトリメチロールプロパン等とあらかじめ付加させたポリイソシアネート類が挙げられる。
上記(3)の少なくとも2個の活性水素を有する鎖伸長剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオール等のグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、およびピペラジン等のジアミン類、モノエタノールアミンおよびジエタノールアミン等のアミノアルコール類、チオジエチレングルコール等のチオジグリコール類、あるいは水が挙げられる。上記(3)のウレタンポリマーを合成するには通常、上記鎖伸長剤を用いた一段式あるいは多段式イソシアネート重付加方法により、150℃以下、好ましくは70〜120℃の温度において、5分ないし数時間反応させる。活性水素原子に対するイソシアネート基の比は、1以上であれば自由に選べるが、得られるウレタンプレポリマー中に遊離のイソシアネート基が残存することが必要である。さらに遊離のイソシアネート基の含有量は10重量%以下であればよいが、ブロック化された後のウレタンポリマー水溶液の安定性を考慮すると、7重量%以下であるのが好ましい。
得られた上記ウレタンプレポリマーは、好ましくは重亜硫酸塩を用いてブロック化を行う。重亜硫酸塩水溶液と混合し、約5分〜1時間、よく攪拌しながら反応を進行させる。反応温度は60℃以下とするのが好ましい。その後、水で希釈して適当な濃度にして、熱反応型水溶性ウレタン組成物とする。該組成物は使用する際、適当な濃度および粘度に調製するが、通常80〜200℃前後に加熱すると、ブロック剤の重亜硫酸塩が解離し、活性なイソシアネート基が再生するために、プレポリマーの分子内あるいは分子間で起こる重付加反応によってポリウレタン重合体が生成したり、また他の官能基への付加を起こす性質を有するようになる。
上記に説明したブロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)の1例としては、第一工業製薬(株)製の商品名エラストロンが代表的に例示される。エラストロンは、重亜硫酸ソーダによってイソシアネート基をブロックしたものであり、分子末端に強力な親水性を有する、カルバモイルスルホネート基が存在するため、水溶性となっている。
本発明で使用される、分岐したグリコール成分を含有する共重合ポリエステル樹脂(A)およびブロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)を混合して塗布液を調製する場合、樹脂(A)と樹脂(B)の重量比は(A):(B)=90:10〜10:90が好ましく、更に好ましくは(A):(B)=80:20〜20:80の範囲である。固形分重量に対する上記樹脂(A)の割合が10%未満では、ポリエステルフィルムへの塗布性が不適で、表面層と該フィルムとの間の密着性が不十分となる。また、10%未満の場合には、紫外線硬化型、または電子線硬化型アクリル樹脂からなるハードコート剤においては実用性のある密着性が得られない。
本発明で使用される水性塗布液には、熱架橋反応を促進させるため、触媒を添加しても良く、例えば無機物質、塩類、有機物質、アルカリ性物質、酸性物質および含金属有機化合物等、種々の化学物質が用いられる。また水溶液のpHを調節するために、アルカリ性物質あるいは酸性物質を添加してもよい。
上記水性塗布液を基材フィルム表面に塗布する際には、該フィルムへの濡れ性を上げ、塗布液を均一にコートするために、公知のアニオン性活性剤およびノニオン性の界面活性剤を必要量添加して用いることができる。塗布液に用いる溶剤は、水の他にエタノール、イソプロピルアルコールおよびベンジルアルコール等のアルコール類を、全塗布液に占める割合が50重量%未満となるまで混合してもよい。さらに、10重量%未満であれば、アルコール類以外の有機溶剤を溶解可能な範囲で混合してもよい。ただし、塗布液中、アルコール類とその他の有機溶剤との合計は、50重量%未満とする。
有機溶剤の添加量が50重量%未満であれば、塗布乾燥時に乾燥性が向上するとともに、水のみの場合と比較して塗布膜の外観向上の効果がある。50重量%を越えると、溶剤の蒸発速度が速く塗工中に塗布液の濃度変化が起こり、粘度が上昇して塗工性が低下するために、塗布膜の外観不良を起こす恐れがあり、さらには火災などの危険性も考えられる。
なお、フィルムの透明性を高くするために、中間層(B層)中に粒子を含有させないか、透明性を阻害しない程度に最外層(A層)に少量しか含有させないと、フィルムの易滑性が不十分となりハンドリング性が悪化する場合がある。そのため、上記の密着性改質層には、易滑性付与を目的とした粒子を添加しても構わない。これらの粒子には、透明性を確保するために可視光線の波長以下の極めて平均粒径が小さい粒子を用いることが重要である。
上記の粒子としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデンなどの無機粒子;架橋高分子粒子;シュウ酸カルシウムなどの有機粒子などが挙げられる。塗布層を、上記共重合ポリエステル樹脂を主体として形成する場合には、シリカが特に好ましい。シリカは、ポリエステルと屈折率が比較的近いため、より透明性に優れた光学用二軸延伸フィルムを確保し得る点で最も好適である。
密着性改質層に含有させる上記粒子は、平均粒径(SEM観察粒子径)が0.005〜1.0μmであることが、光学用ポリエステルフィルムの透明性、ハンドリング性、耐スクラッチ性確保の点から好ましい。粒子の平均粒径の上限は、透明性の点から、0.5μmであることがさらに好ましく、特に好ましくは0.2μmである。また、粒子の平均粒径の下限は、ハンドリング性と耐スクラッチ性の点から、0.03μmであることがさらに好ましい。
なお、上記の粒子の平均粒径の測定は下記方法により行う。
粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(最も離れている2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。また、密着性改質層に含有する粒子の平均粒径を求める場合は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で塗布フィルムの断面を撮影し、密着性改質層の断面に存在する粒子の最大径を求める。凝集体からなる粒子の平均粒径は、塗布フィルムの密着性改質層の断面を、光学顕微鏡を用いて倍率200倍で300〜500個撮影し、その最大径を測定する。
密着性改質層の粒子の含有量は、密着性改質層の構成成分全量に対して、0.1〜60質量%であることが、光学用積層フィルムの透明性、密着性、ハンドリング性、耐スクラッチ性確保の点から好ましい。粒子の含有量の上限は、透明性と密着性の点から50質量%であることがさらに好ましく、特に好ましくは40質量%である。また、粒子の含有量の下限は、ハンドリング性と耐スクラッチ性の点から1質量%がさらに好ましい。
上記粒子は2種類以上を併用してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合してもよいが、いずれにしても、粒子全体の平均粒径、および合計の含有量が上記範囲を満足することが好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは面配向度が小さく、屈折率が低いため、密着性改質層の表面に屈折率の低いハードコート層を設けても干渉斑の発生を抑えることができる。本発明に用いられるハードコート剤としては、干渉斑抑制や生産効率の点から紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル樹脂が好適に用いられる。係る樹脂は市販のものでも好適に使用できる。このようなものの例としては、セイカビームEXF01(大日本精化社製)やZ7501(JSR社製)などが挙げられる。
(二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法)
本発明における二軸配向ポリエステルフィルムを得る方法としては同時二軸延伸法が好適である。すなわち、屈折率が1.49程度のハードコート層を設けたときに干渉斑が抑制される程度に基材フィルムの屈折率を下げる為には、フィルムを構成する高分子の配向を示す面配向度(ΔP)が小さいことが好ましい。面配向度(ΔP)は延伸倍率を下げることにより小さくすることができる。しかし、逐時二軸延伸法において、延伸倍率を下げて延伸を行なうと、特許文献7における、歪に対して応力が増大しない平坦区間での延伸となるため一軸目の延伸が歪に対して応力が増大しない平坦区間での延伸となるため、応力に対し歪が一定に定まらず、延伸倍率が場所によりばらつき、厚み斑が悪化するのである。
この問題を解決し、低い面配向度でありながら厚み斑の良い製品を得ることが可能な方法として、同時二軸延伸が好適である。その理由は、従来の逐次延伸では、歪に対して応力が増大しない平坦区間での延伸となるため、応力に対し歪が一定に定まらず厚み斑が悪化するが、同時二軸延伸では、縦、横方向に同時に延伸を行うため、延伸方向と垂直方向にも同時にフィルムが配向していくため、逐次延伸の一軸目の延伸と比較して、歪に対して応力が増大しやすく、低倍率延伸においても歪に対して応力が増大する区間での延伸となる。このため、厚み斑に対しては、逐次二軸延伸では悪化する領域であった面配向度の低い領域でも、同時二軸延伸であれば厚み斑が悪化することなく製品が得られる。
ところが、干渉斑が抑制される程度に基材フィルムの屈折率を下げる為には、特許文献8のように、単に延伸倍率を小さくしただけでは、光学用途の実用に問題ない程度に厚み斑を抑制することはできなかった。
本発明者は、同時二軸延伸による二軸配向ポリエステルフィルムの製造において、面配向が小さく、且つ、厚み斑の小さいポリエステルフィルムを得るためには、延伸倍率と延伸速度と延伸温度の関係が重要である事を見出し、延伸倍率と延伸速度と延伸温度を高度に制御することで本発明に至った。すなわち、延伸速度は小さくする程、延伸温度は高くする程、長鎖高分子の配向性は低くなり、面配向度(ΔP)を小さくする傾向にある。そこで、面配向度(ΔP)を下げるために、単に延伸倍率を小さくするだけでなく、延伸速度と延伸温度を高度に制御することで、厚み斑の少ない二軸配向ポリエステルフィルムの製造が可能となった。以下、それぞれについて詳細に説明するが、本発明の特徴を有する二軸配向ポリエステルフィルムであれば、下記方法以外により得られたとしても本発明の範囲に含まれる。
(1)延伸倍率
上記の二軸延伸は、縦、横、両方向に2.5倍以上の延伸倍率で行うことが重要である。なお、本発明で定義する延伸倍率とは、フィルムが実際に延伸された実延伸倍率のことである。この延伸倍率は各延伸工程前後での単位面積あたりの質量変化率や、格子状の倍率マーカーを未延伸フィルムに記入することによって把握することができる。縦方向または横方向のいずれかの延伸倍率が2.5倍未満の場合は、面配向度(ΔP)が低くなり過ぎ、二軸延伸フィルム本来の優れた耐熱性と機械的強度が得られない。また、フィルムの厚み均一性が著しく悪化する。本発明における好ましい延伸倍率の下限は2.6倍、より好ましい下限は2.7倍である。また、延伸倍率の好ましい上限は4.0倍、より好ましい上限は3.5倍、特に好ましい上限は3.3倍である。延伸倍率が4.0倍を超えると、面配向度が高くなり、ハードコートを設けた際に干渉斑が生じやすくなる。
(2)延伸速度
また、本発明における二軸延伸は、縦、横両方向の延伸をいずれも80%/秒未満の延伸速度、より好ましくは70%/秒以下の延伸速度で行うことが特に重要である。本発明における延伸速度とは、単位時間当たりのフィルムの変形率を、未延伸フィルムの寸法を基準として表したものであり、縦方向、及び横方向の延伸速度(単位:%/秒)は、それぞれ下記式によって定義される。
縦方向延伸速度(%/秒)=フィルム走行時の加速度(m/秒/秒)÷未延伸フィルムの速度(m/秒)×100
横方向延伸速度(%/秒)=1秒間当たりの幅変化率(m/秒)÷未延伸フィルムの幅(m)×100
そして、縦方向、及び横方向の、延伸開始から延伸終了までの全ての延伸を、80%/秒未満の延伸速度で完了させる。延伸速度を80%/秒未満にすることで、結晶性ポリエステルをマトリックスポリマーとして用いつつ、フィルムの面配光度が0.080〜0.160の製品を工業的に安定して製造することが可能となる。その結果、全光線透過率が高く、密着性改質層の表面に紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル系樹脂からなる硬化物層を設けた際に生じる干渉縞を低減させた二軸延伸ポリエステルフィルムを、優れた厚み精度で製造することが可能となる。
一方、延伸速度の下限は制限されないが、延伸速度を必要以上に遅くすると、工業的規模でのフィルムの生産において、フィルムの生産性が低下する、あるいは過剰な設備投資が必要となるため好ましくない。したがって、本発明においては、延伸開始から延伸終了の間の最高延伸速度を、3%/秒以上とすることが好ましく、さらには、5%/秒以上とすることが好ましい。
(3)延伸温度
ポリエチレンテレフタレート、またはその共重合体をフィルム原料として用いる場合、その好ましい延伸温度は96℃〜120℃である。延伸温度(最高温度)が120℃を超える場合には、フィルムの面配向度を0.080以上に制御することが困難になり、二軸配向ポリエチレンフィルムに特有の物理的特性は得られない。さらに、フィルムの厚み精度等の均一性も低下する。一方、延伸温度(最高温度)が96℃未満の場合には、フィルムの面配向度を0.160以下に均一制御することが困難になる。なお、より好ましい延伸温度は98℃〜118℃、さらに好ましい延伸温度は100℃〜115℃である。
また、フィルムの熱処理温度は200℃以上235℃以下の範囲が好ましく、熱処理時間は10秒以上100秒以下の範囲が好ましい。更には210〜225℃の処理が好ましい。235℃よりも高い温度で熱処理をした場合、配向主軸の歪みが大きくなり、熱加工時に生じるねじれやたわみ、平面性の歪みが大きくなる。熱処理温度が200℃以下の場合には、熱処理が不十分となり、その結果熱安定性が悪くなる。また、熱処理と同時または熱処理後に、縦方向および/または横方向の緩和処理を施してもかまわない。
また、フィルムの熱処理温度は200℃以上235℃以下の範囲が好ましく、熱処理時間は10秒以上100秒以下の範囲が好ましい。更には210〜225℃の処理が好ましい。235℃よりも高い温度で熱処理をした場合、配向主軸の歪みが大きくなり、熱加工時に生じるねじれやたわみ、平面性の歪みが大きくなる。熱処理温度が200℃以下の場合には、熱処理が不十分となり、その結果熱安定性が悪くなる。また、熱処理と同時または熱処理後に、縦方向および/または横方向の緩和処理を施してもかまわない。
上記のような縦方向及び横方向の延伸速度に制御することが可能な二軸延伸機としては、クリップによってフィルム両端を把持した状態でテンターに導き、クリップ間の幅およびクリップの搬送速度を制御することにより、縦・横両方向に連続延伸可能な機構を備えたテンター方式の同時二軸延伸機が好適である。当該機能を有する設備であれば、そのクリップ搬送機構は任意であり、特に制約されるものではないが、パンタグラフ方式やリニアモーター方式、或いはスクリュー方式等、従来公知の装置を採用することができる。
次に、本発明の効果を実施例および比較例を用いて説明する。まず、本発明で使用した特性値の評価方法を下記に示す。
(1)全光線透過率、ヘーズ(曇価)の測定
JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して、ヘイズメーター(日本電色社製モデルTNDH2000)を用い、全光線透過率、ヘーズを測定した。
(2)フィルム屈折率
JIS K 7142「プラスチックの屈折率測定方法」に準拠して、アタゴ社製アッベ屈折計4Tを用いて、接眼レンズに偏光板を取り付け、偏光板の向きおよびフィルムの向きをそれぞれ調整し、フィルム厚み方向の屈折率(Nz)、幅方向の屈折率(Ny)、長手方向の屈折率(Nx)を測定した。中間液としてジョードメタンを用いた。各方向の屈折率の測定は、各サンプルに対しn=3でフィルム両面について行い、その平均値を各方向の屈折率とした。なお、ここでいう幅方向とは、ロール巻き出し方向に対し垂直な方向、長手方向とは、ロールの巻き出し方向に平行な方向をいう。面配向度(ΔP)は以下の式により求めた。
ΔP=(Nx+Ny)/2−Nz
(3)熱収縮率
測定すべき方向に対し、フィルムを幅10mm、長さ250mmに切り取り、200mm間隔で印を付け、5gfの一定張力下で印の間隔(A)を測定する。次いで、フィルムを150℃の雰囲気中のオーブンに入れ、無荷重下で150±3℃で30分間加熱処理した後、5gfの一定張力下で印の間隔(B)を測定する。以下の式より熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)=(A−B)/A×100
(4)引張強さ
JIS C 2318−1997 5.3.3「引張強さ及び伸び率」に準拠して測定した。
(5)厚み斑の評価
長手方向に連続したテープ状サンプル(長さ3m)を採取し、(株)セイコー・イーエム製電子マイクロメータ、ミリトロン1240を用いて、1cmピッチで300点の厚みを測定する。測定値から、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
(6)配向主軸の歪み
ロール状のフィルム から、長手方向に500mm、幅方向には全幅の長方形のフィルム を切り出す。前記フィルムについて幅方向に対して両端部および中央部からフィルムの試験片を長手方向、又は幅方向どちらかの軸を基準に直角に100mm四方の正方形のフィルムを切り出す。なお、両端部、中央部とは、フィルム幅方向の距離について端縁を0%とし、他の端縁を100%とした場合に、両端部は10%、90%の位置に、中央部は50%の位置に相当する。王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計を用いて、フィルム幅方向に対する分子鎖主軸(配向主軸)の配向角度(θ)の測定を行なった。そのうち最も大きい配向角度(θ)を用い、下記式のより求めた値を当該フィルムの配布向主軸の最大歪み(ξ)とした。
|θ|≦45°のとき ξ=|θ|
|θ|>45°のとき ξ=|90°−|θ||
(7)干渉縞の評価方法
得られたフィルムを10cm×15cmの面積に切り出し、実施例及び比較例で得たフィルムの密着性改質層表面に、大日精化社製ハードコート剤(セイカビームEXF01(B))をドライ厚みで3μmとなるように#8ワイヤバーにより塗布し、70℃で1分間乾燥し溶剤を除去した後、高圧水銀灯で200mJ/cm、照射距離15cm、走行速度5m/分の条件下でハードコート剤を硬化させ、厚み3μmのハードコート層を形成させた。
次にフィルムのハードコート面とは反対面に黒色光沢テープを貼りあわせて見やすくして、該フィルムのハードコート面側から3波長光線(ナショナル パルック 3波長形昼白色(F.L 15EX−N 15W))を照射して、斜め上方より反射光を目視で観察した。目視で観察した結果を、下記の基準でランク分けをする。
○:ほとんど干渉斑が確認できないもの ○
△:問題ない程度に薄く干渉縞が確認されるもの △
×:鮮明に干渉縞が観察されるもの ×
(8)熱加工時のフィルムねじれ量の評価
ロール状のフィルム から、長手方向に500mm、幅方向には全幅の長方形のフィルム を切り出す。前記フィルムについて幅方向に対しての両端部と中央部の3箇所で、フィルムを長手方向に150mm、幅方向に150mmに枚葉状に切り出し、無荷重の状態で、120℃で30分間加熱処理した。なお、両端部、中央部とは、フィルム幅方向の距離について端縁を0%とし、他の端縁を100%とした場合に、両端部は10%、90%の位置に、中央部は50%の位置に相当する。加熱によりねじれたフィルムを、凸部を下にして水平なガラス板上に静置し、ガラス板と立ち上がったフィルム4隅の下端との垂直距離を、最小目盛り0.5mm単位で定規を用いて測定し、この4箇所の測定値の内の最大値をサンプルフィルムねじれ量とした。サンプルは各位置で3点準備し、これらについて同様の測定を行い、サンプルフィルムのねじれ量の平均値をフィルムねじれ量とした。なお、ねじれ量が1mm以下の場合を○、1.1〜2.0mmまでを△、2.1mm以上を×とした。
(実施例1)
(1)ポリエステル(M1)の製造方法
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部及びトリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物0.071質量部、次いでリン酸トリメチル0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部、次いで酢酸ナトリウム0.0036質量部を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、285℃で重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、濾過粒子サイズ5μm(初期濾過効率95%)のナイロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエステル(M1)は、結晶融解熱が35mJ/mg、融点が256℃、固有粘度が0.616dl/g、Sb含有量が144ppm、Mg含有量が58ppm、P量が40ppm、カラーL値が56.2、カラーb値が1.6であり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。
(2)ポリエステル(M2)の製造方法
ポリエステル(M1)の製造方法において、エチレングリコールに平均粒径(コールターカウンター法)2.5μmの分散させたシリカ粒子を0.3質量部加えた以外は同様の方法でポリエステル(M2)を得た。
(3)共重合ポリエステル(M3)の製造方法
予め反応物を含有している第1エステル化反応缶に、ジカルボン酸成分として高純度テレフタル酸(TPA)を100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール(EG)を70モル%及びネオペンチルグリコール(NPG)を30モル%、ジカルボン酸成分に対する全グリコール成分のモル比を2.0としたスラリーを、生成ポリマーとして1ton/hの生産量となるように連続的に供給した。さらに、三酸化アンチモンを12g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してSb含有量が0.025モル%となるように、第1エステル化反応缶に連続的に供給し、缶内圧力0.05MPaで攪拌下、約250℃で平均滞留時間として約3時間反応を行った。
この反応物を第2エステル化反応缶に移送し、缶内圧力0.05MPaで攪拌下、約260℃で平均滞留時間として約1時間反応を行った。次いで、この反応物を第3エステル化反応缶に移送し、缶内圧力0.05MPaで攪拌下、約260℃で所定の反応度まで反応を行った。
この時得られたオリゴマーはその末端基の酸価が380eq/tonであった。このオリゴマーに、酢酸マグネシウム4水和物を50g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してMg含有量(M)が0.17モル%となるように、リン酸トリメチルを65g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してP含有量(P)が0.079モル%(M/P=2.2;モル比)となるよう、酢酸ナトリウムを10g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してNa含有量が0.018モル%となるように、酢酸コバルト4水和物を50g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対して0.0035モル%となるように別々の供給口から第3エステル化反応缶に連続的に供給した。
このエステル化反応生成物を第1重縮合反応缶に連続的に供給し、攪拌下、約265℃、35hPaで約1時間、次いで第2重縮合反応缶で攪拌下、約270℃、5hPaで約1時間、さらに最終重縮合反応缶で攪拌下、約280℃、0.5〜1.5hPaで約1時間重縮合させた。重縮合後、濾過粒子サイズ60μm(初期濾過効率95%)のステンレス長繊維製のリーフ付き筒状型ポリマーフィルターを通過させた。次いで、溶融樹脂をダイスからストランド状に抜き出し、水槽で水冷後、チップ状にカッティングして固有粘度(IV)が0.74dl/gの共重合ポリエステル(M3)を得た。
(4)塗布液(M4)の調製
ジメチルテレフタレート95質量部、ジメチルイソフタレート95質量部、エチレングリコール35質量部、ネオペンチルグリコール145質量部、酢酸亜鉛0.1質量部および三酸化アンチモン0.1質量部を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6.0質量部を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量19,500、軟化点60℃の共重合ポリエステル系樹脂を得た。
得られた共重合ポリエステル系樹脂の30質量%水分散液を7.5質量部、重亜硫酸ソーダでブロックしたイソシアネート基を含有する自己架橋型ポリウレタン系樹脂の20質量%水溶液(第一工業製薬製、エラストロンH−3)を11.3質量部、エラストロン用触媒(第一工業製薬製、Cat64)を0.3質量部、水を39.8質量部およびイソプロピルアルコールを37.4質量部、それぞれ混合した。
さらに、フッ素系ノニオン型界面活性剤(大日本インキ化学工業製、メガファックF142D)の10質量%水溶液を0.6質量部、粒子Aとしてコロイダルシリカ(日産化学工業製、スノーテックスOL;平均粒径40nm)の20質量%水分散液を2.3質量部、粒子Bとして乾式法シリカ(日本アエロジル製、アエロジルOX50;平均粒径200nm、平均一次粒径40nm)の3.5質量%水分散液を0.5質量部添加した。次いで、5質量%の重曹水溶液で塗布液のpHを6.2に調整し、濾過粒子サイズ10μm(初期濾過効率:95%)のフェルト型ポリプロピレン製フィルターで精密濾過し、塗布液(C)を調整した。
(4)二軸配向ポリエステルフィルムの製造
両最外層(B)の原料として、ポリエステル(M1)90質量部と、ポリエステル(M2)10質量部とを、それぞれ135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、混合し、押出機2に供給した。また、支持層(A)の原料としてポリエステル(M1)100質量部を135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押出機1に供給した。押出機2、及び押出機1に供給された各原料を、押出機の溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280℃、その後のポリマー管では275℃とし、2種3層合流ブロックを用いて積層し、口金よりシート状に溶融押し出しを行った。なお、(A)層と(B)層との厚み比率は、B:A:B=7:84:7となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。また、上記のフィルターには、いずれも濾過粒子サイズ10μm(初期濾過効率:95%)のステンレス焼結体の濾材を用いた。また、口金の温度は、押出された樹脂温度が275℃になるように制御した。
そして、押し出した樹脂を、表面温度30℃の冷却ドラム上にキャスティングして静電印加法を用いて冷却ドラム表面に密着させて冷却固化し、厚さ約1.15mmの未延伸フィルムを作成した。
次いで、得られた未延伸フィルムの片面に接着性改質層を塗布した。塗布液には、上記塗布液(M4)を濾過粒子サイズ5μm(初期濾過効率95%)のフェルト型ポリプロピレン製濾材で精密濾過を行ったものを用いた。また、塗布方法にはリバースロール法を採用し、乾燥後塗布量が0.01g/mとなるように塗布した。その後、2ゾーンに分かれた乾燥炉にて、第1ゾーン温度100℃、風速20m/秒、10秒間、第2ゾーン温度70℃、風速20m/秒、10秒間にて塗布面を乾燥した。
次いで、塗布層を有する未延伸フィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き、以下の条件で二軸延伸フィルムを作成した。
112℃の熱風で24秒間の予熱を行った後、105℃で、縦方向に2.7倍、横方向に3.0倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は8.9%/秒、横方向の最高延伸速度は10.4%/秒となるように制御した。次いで、テンター幅一定、クリップ間隔一定の状態で、220℃で12秒間の熱処理を施した。さらに、15秒間をかけて60℃まで冷却する過程で、縦、横方向に3%の緩和処理を行った。
次いで、フィルムの両端を把持していたクリップを開放し、フィルムの両端をトリミングしてロール状に巻き取り、厚さ約125μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均2.8倍、TD延伸倍率は平均3.1倍であった。本実施例1で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
実施例2
実施例1において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き後、112℃の熱風で27秒間の予熱を行った後、105℃で、縦方向に3.0倍、横方向に3.2倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は10.2%/秒、横方向の最高延伸速度は11.2%/秒となるように制御した。それ以外は実施例1と同様の方法で厚さ約110μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均3.0倍、TD延伸倍率は平均3.3倍であった。本実施例2で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
実施例3
実施例1において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き後、105℃の熱風で4.3秒間の予熱を行った後、100℃で、縦方向に3.0倍、横方向に3.2倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は63.0%/秒、横方向の最高延伸速度は70.0%/秒となるように制御した。次いで、テンター幅一定、クリップ間隔一定の状態で、230℃で4秒間の熱処理を施した。それ以外は実施例1と同様の方法で厚さ約51μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均3.0倍、TD延伸倍率は平均3.3倍であった。本実施例3で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
実施例4
実施例1において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き後、112℃の熱風で37秒間の予熱を行った後、105℃で、縦方向に2.7倍、横方向に3.0倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は5.9%/秒、横方向の最高延伸速度は6.9%/秒となるように制御した。それ以降は実施例1と同様の方法で厚さ約190μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均2.7倍、TD延伸倍率は平均3.1倍であった。本実施例4で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
実施例5
実施例1において、両最外層(B)の原料として、ポリエステル(M1)100質量部とした以外は同様の方法で二軸延伸フィルムを製造した。本実施例5で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
参考例1
実施例1において、支持層(A)の原料としてポリエステル(M1)50質量部、ポリエステル(M3)50質量部との混合原料を用いた以外は同様の方法で二軸延伸フィルムを製造した。本参考例1で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
比較例1
実施例4において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き後、95℃の熱風で12秒間の予熱を行った後、95℃で、縦方向に3.4倍、横方向に3.4倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は34.4%/秒、横方向の最高延伸速度は34.4%/秒となるように制御した。次いで、テンター幅一定、クリップ間隔一定の状態で、240℃で12秒間の熱処理を施した。さらに、15秒間をかけて60℃まで冷却する過程で、縦および横方向に3%の緩和処理を行った。
それ以降は実施例1と同様の方法で厚さ約190μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均3.4倍、TD延伸倍率は平均3.5倍であった。本比較例1で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
比較例2
比較例1において、延伸倍率を縦、横方向ともに2.8倍で同時二軸延伸した以外は同様の方法で二軸延伸フィルムを製造した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は27.1%/秒、横方向の最高延伸速度は27.1%/秒となるように制御した。本比較例2で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
比較例3
実施例1において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの両端をクリップで把持して同時二軸延伸機に導き後、122℃の熱風で25秒間の予熱を行った後、122℃、縦方向に2.1、横方向に2.3倍の延伸倍率で同時二軸延伸した。このとき、縦および横方向の延伸倍率設定は縦方向の最高延伸速度は6.1%/秒、横方向の最高延伸速度は7.1%/秒となるように制御した。次いで、テンター幅一定、クリップ間隔一定の状態で、220℃で12秒間の熱処理を施した。それ以降は実施例1と同様の方法で厚さ約125μmの二軸延伸フィルムを製造した。なお、未延伸フィルムに記入した格子状の倍率マーカーによって実延伸倍率を測定したところ、MD方向延伸倍率は平均2.0倍、TD延伸倍率は平均2.4倍であった。本比較例3で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
比較例4
実施例1において押し出した樹脂を冷却ドラム上にキャスティングする際の冷却ドラムの速度と吐出量を微調整し、塗布層を有する未延伸フィルムを得た。次いで75℃に加熱したロール群でフィルムを予熱した後、非接触の赤外線ヒータを用いてフィルムを96℃まで加熱して、周速が異なるロール間で3.4倍に縦延伸を施した。このとき、フィルムの接点間の距離は200mmであり、低速ロールの周速は12m/分とした。ロール間のフィルム速度を、低速ロール周速と高速ロール周速の中間値で代表させると、ロール間のフィルム速度は26.4m/分となり、ロール間の通過時間は約0.45秒となる。したがって、0.45秒間に3.4倍、即ち240%の延伸を施したことになり、その延伸速度は約530%/秒となる。
次いで上記の縦延伸フィルムの両端をクリップで把持し、横延伸を行った。横延伸温度は135℃、横延伸倍率は4.0倍、横延伸速度は25%/秒で一定とした。次いで、240℃で12秒間の熱処理を行い、60℃まで冷却する過程で幅方向に2.5%の緩和処理を施した。次いで、フィルムの両端を把持していたクリップを開放し、フィルムの両端をトリミングしてロール状に巻き取り、二軸延伸フィルムを製造した。本比較例1で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
比較例5
比較例4において縦方向の延伸倍率を2.7倍、横方向の延伸倍率を3.0倍、縦方向の延伸速度を401%/秒、熱処理温度を220℃とした以外は同様の方法で二軸延伸フィルムを製造した。本比較例5で得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
本発明の二軸配向フィルムは、結晶性の高いポリエステルよりなり、かつ特定範囲の面配向度を有しているので、二軸延伸フィルム本来の優れた耐熱性、優れた光線透過率、機械的強度、厚み精度を有し、熱加工時のフィルムのねじれも少なく、かつ密着性改質層上に紫外線硬化型または電子線硬化型のアクリル樹脂からなる硬化物層を設けた際に、干渉斑が目立たず、かつキズの少ない高品位の光学用積層ポリエステルフィルムを提供することにある。

Claims (5)

  1. 少なくとも片面に密着性改質樹脂と粒子を含む組成物からなる密着性改質層を設けてなるポリエチレンテレフタレートフィルムであり、面配向度(ΔP)が0.080〜0.160であり、フィルムの厚み斑が8%未満である光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムであって、
    前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの密着性改質層の表面に紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル系樹脂からなるハードコート層を設けてなるハードコートフィルムの基材として用いられる光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム
  2. 150℃でのフィルム長手方向、幅方向の熱収縮率が3.0%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム
  3. フィルムの厚みが50〜350μmであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム
  4. マイクロ波透過型分子配向計で測定した配向主軸の最大歪みが30度以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの密着性改質層の表面に紫外線硬化型または電子線硬化型アクリル系樹脂からなるハードコート層が設けられたハードコートフィルム。
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