JP5260892B2 - 放射線医学的徴候の検出のためのトモシンセシスにおける放射線画像の処理方法 - Google Patents

放射線医学的徴候の検出のためのトモシンセシスにおける放射線画像の処理方法 Download PDF

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Description

本発明の対象は、放射線医学的徴候(radiological sign) の検出のために放射線画像を処理する方法である。本発明は、限定するものではないが、特に医用イメージングの分野、より具体的にはマンモグラフィ(***撮影)の分野に有利に適用することができる。本発明はまた、この種の画像処理方法を含んでいる医学的画像検閲(review)ステーションに関するものである。
今日、マンモグラフィが病変部の検出及び乳癌の予防に広く使用されている。マンモグラフィ画像において検出すべき徴候は、病変部に関連した放射線医学的徴候である。これらの徴候は、カルシウム沈着か又は様々なオパシティ(opacity) のいずれかであることがある。カルシウム沈着は微小石灰化と呼ばれ、個々には、X線に対して周囲の組織よりも不透明である小寸法(直径が100μm〜1mm)のエレメントを形成する。オパシティは、隣接の領域におけるよりも大きくX線を吸収する稠密な領域である。
しかしながら、或る石灰化又は或るオパシティは放射線医師によって見つけられないことが起こりうる。この現象は多くの原因を持つ。特に、標準的なマンモグラフィ画像は投影の結果であるので、該画像は複数の構造を重畳したものであり、これは胸の構造の視認性を妨げて、複数の構造の重畳が病変部に類似しているとき誤って陽性と判読され、又は複数の構造が病変部の視認性を妨げているとき誤って陰性と判読されることがある。
誤った陽性の判読又は誤った陰性の判読の問題の解決する助けとして、従来技術では、患者の胸の3D画像を生成する新しいマンモグラフィ装置が提供されている。このような装置は相異なる角度で対象物の幾つかの投影を取得し、次いで断層像再構成アルゴリズムによってこの対象物の3D分布を再構成する。
フランス特許第2847698号
しかしながら、この新しいトモシンセシス・マンモグラフィ装置には欠点がある。実際に、このような装置では、平均的な胸について典型的には50〜80スライスを含むディジタル・ボリューム再構成が行われている。その結果、管理すべき情報量が非常に多い。同様に、臨床的な関心のある1つの情報にアクセスすることは、この情報がボリュームの中でスライス毎に逐次的に検索されるので、かなりの時間を要する。
現在のマンモグラフィでは、特に乳癌検診において、使用の頻度又は医学的行為のレートが極めて重要な事である。というのは、この頻度が装置の経済的側面で影響を及ぼすからである。しかしながら、新しいトモシンセシス・マンモグラフィ装置は、臨床的な関心のある情報に対するアクセス時間が非常に長いので、高頻度で使用することができない。
他の分野でも起こりうるがマンモグラフィに一層特有の別の問題は、ある特定の放射線医学的徴候を分析することのできる必要性に関係するものである。それらの放射線医学的徴候は100μm〜1mmが臨床的に関心のあるものになっている。検出器の分解能は現在100μmであるので、放射線医師は大きなボリュームの中で相対的に小さい対象物を素早く探さなければならない。
本発明はまさに、従来技術の上述の欠点を克服することを目的とする。このため、本発明では、一連の3Dデータの中で放射線医学的徴候を検出するために使用することのできる画像処理方法を提案する。これらの放射線医学的徴候を突き止めるために掛かる時間が大幅に短縮される。従って、本発明は、検査の際に放射線医師によって病変部が見過ごされる可能性を防止することができる。この画像処理方法により、放射線医学的徴候を識別することが容易になり、従ってより効率よい検査が可能になる。
本発明は、情報の判読性を改善するために放射線撮影画像のディジタル処理技術を有利に利用するようにした、マンモグラフィに対する新規な方式を提案する。
この画像処理方法は、臨床的な関心のある情報にアクセスする時間を短縮し且つアクセスを簡単化することができる新規なやり方を開発することによって、多量のデータに対処するように使用することができる。
本発明は、一連の3Dデータの中で放射線医学的徴候を検出するためのアルゴリズムを提案する。本発明のアルゴリズムは、3D画像上の放射線医学的徴候の位置を、それらの徴候の強度(intensity) のカラー化又は強調によって、及び/又は、オプションとして、マーク付けによって及び/又は識別された一群の微小石灰化を輪郭により囲むことによって示すために使用される。
これを行うため、本発明はコントラスト計算アルゴリズムを具現化する。このアルゴリズムは、再構成されたスライスに、又は一連の投影に直接に適用される。このアルゴリズムは、信号の分析のための線形微分フィルタによって得られる。これらの線形微分フィルタは、好ましくは、メキシコ帽型ウェーブレット・フィルタである。
各ボクセルについての計算されたコントラストが、予め規定された放射線信号コントラスト条件と比較される。これらの条件はシミュレーションによって求めることができる。計算されたコントラストがこれらの条件の最大値よりも大きいとき、その対応する放射線信号が有効であると認められる。その他の場合には、3D画像から除去される。
より詳しく述べると、本発明の対象は、X線装置の画像処理方法である。該方法では、(1)対象物についての幾つかの放射線投影が生成され、(2)対象物の複数のスライスにおけるディジタル・ボリュームが全ての投影から再構成され、(3)このディジタル・ボリュームにおいて、放射線医学的徴候を表す構造が突き止めれられる。その場合、(4)ディジタル・ボリュームの各ボクセルについて少なくとも1つのコントラストが計算され、(5)事前の規定が、放射線医学的徴候に対応する少なくとも1つのコントラスト閾値について行われ、(6)計算されたコントラストがコントラスト閾値よりも大きいとき、対応するボクセルに放射線医学的徴候ボクセル属性が割り当てられ、そして(7)放射線医学的徴候ボクセル属性が与えられたボクセルが、投影から生成されたディジタル・プレゼンテーション・ボリュームにおいて表示される。
また有利なことに本発明によれば、(1)放射線信号に近い特性を持っていることから偽陽性(false positive)を形成する構造のボクセルの一組が識別され、また(2)構造のこれらのボクセルの該一組には、形態学的、デンシトメトリー及び/又はテクスチャ基準の関数として非放射線医学的徴候ボクセル属性が割り当てられる。
また有利なことに本発明によれば、(1)プレゼンテーションのため、1つのカラー情報が、プレゼンテーション・ディジタル・ボリュームにおいて、放射線医学的徴候ボクセル属性を持つボクセルに、並びにそれらの直ぐ周囲に割り当てられ、或いは、放射線医学的徴候ボクセル属性を持つボクセルの強度、並びにそれらの直ぐ周囲の強度が、プレゼンテーション・ディジタル・ボリュームにおいて強調され、(2)前記のカラー化された又は強調されたボクセルを持つプレゼンテーション・ディジタル・ボリュームが表示される。
また有利なことに本発明によれば、各ボクセルのコントラストの計算は、(1)ディジタル・ボリュームの各スライスに適用すべきスケール・パラメータ(1つ又は複数)を持つ線形微分フィルタの係数を計算する段階と、(2)スケールが、分析すべき放射線医学的徴候のサイズ(大きさ)によって特徴付けられる段階と、(3)ある範囲のサイズの放射線医学的徴候をカバーするのに充分な数のスケールを決定する段階と、(4)各スケール値について、線形微分フィルタにより各スライスのコンボリューション(convolution)を遂行する段階と、を含んでいる。
また有利なことに本発明によれば、各ボクセルのコントラストの計算は、(1)各投影に適用すべきスケール・パラメータ(1つ又は複数)を持つ線形微分フィルタを決定する段階と、(2)ある範囲のサイズの放射線医学的徴候をカバーするのに充分な数のスケールを決定する段階と、(3)各スケール値sについて、線形微分フィルタにより各投影のコンボリューションを遂行する段階と、(4)各スケール値について、フィルタリングされた投影から対象物のディジタル・ボリュームを再構成する段階と、を含んでいる。
また有利なことに本発明によれば、各ボクセルのコントラストの計算は、(1)投影からディジタル・ボリュームを再構成する段階と、(2)再構成されたディジタル・ボリュームをフィルタリングする段階と、(3)再構成されたディジタル・ボリュームを逆投影する段階と、(4)各々の逆投影された投影に適用すべきスケール・パラメータ(1つ又は複数)を持つ線形微分フィルタを決定する段階と、(5)ある範囲のサイズの放射線医学的徴候をカバーするのに充分な数のスケールを決定する段階と、(6)各スケール値について線形微分フィルタにより各々の逆投影された投影のコンボリューションを遂行する段階と、(7)各スケール値について逆投影され且つフィルタリングされた投影から対象物のディジタル・ボリュームを再構成する段階と、を含んでいる。
また有利なことに本発明によれば、線形微分フィルタはメキシコ帽型のウェーブレット・フィルタであり、これは、負の係数によって形成された中央部分とその周縁に位置する正の部分とを有し、負の部分の最大半径はフィルタのスケールの値に等しい。
また有利なことに本発明によれば、コントラスト閾値の事前の決定が、(1)ディジタル・ボリュームの局部的背景強度及びフィルタのスケールの値に依存する第1の閾値を事前に規定する段階と、(2)ウェーブレット・フィルタの正の部分の係数によるディジタル・ボリュームの各スライスのコンボリューションによって、或いはウェーブレット・フィルタの正の部分の係数による各投影のコンボリューションによって、次いで再構成によって、全ての点の各々におけるこの背景強度を提供する段階と、(3)ディジタル・ボリューム内に存在する局部的ノイズ・レベルに依存する第2の閾値を事前に規定する段階と、(4)第1及び第2の閾値を組み合わせて、コントラスト閾値を求める段階と、を含む。
また有利なことに本発明によれば、偽陽性を形成する構造の除去が、(1)構造のコントラストを増大させる一組のフィルタリングされたディジタル・ボリュームを決定する段階と、(2)局部的なノイズ・レベルに依存する構造コントラスト閾値を予め規定する段階と、(3)構造コントラスト閾値よりも大きいコントラストを持つ全てのボクセルを「1」に設定し且つ他の全てのボクセルを「0」に設定した二値ボリュームを生成する段階と、(4)一組の連結されたボクセルによって形成された潜在的な構造の粒子(particle)を決定する段階と、(5)潜在的な構造の各粒子の伸びを測定する段階と、(6)伸びの最小閾値を規定する段階と、(7)粒子の伸びが最小伸び閾値よりも大きいとき、該粒子を構成するボクセルに非放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる段階と、を含む。
また有利なことに本発明によれば、フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、(1)ディジタル・ボリュームに適用すべき方向フィルタが決定され、(2)方向フィルタにより各スライスのコンボリューションが行われる。
また有利なことに本発明によれば、フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、(1)各投影に適用すべき方向フィルタが決定され、(2)方向フィルタにより各投影のコンボリューションが行われ、(3)各方向フィルタについてのフィルタリングされた投影から、フィルタリングされたディジタル・ボリュームが再構成される。
また有利なことに本発明によれば、方向フィルタは、異なるスケール及び配向を持つβスプライン型ウェーブレット・フィルタである。
また有利なことに本発明によれば、フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、(1)線形微分フィルタによるボリュームのコンボリューションの結果が、各スケール値について考慮され、或いは(2)各スケール値について、線形微分フィルタによるコンボリューションされた投影に基づいて、再構成されたボリュームが考慮される。
また有利なことに本発明によれば、ディジタル・プレゼンテーション・ボリュームにおけるボクセルの強調は、(1)放射線医学的徴候ボクセル属性を持つ全てのボクセルを「1」に設定し且つ他の全てのボクセルを「0」に設定した二値画像を生成する段階と、(2)一組の連結されたボクセルによって形成された粒子を決定する段階と、(3)粒子の各ボクセル並びにその直ぐ周囲の各ボクセルの強度と該粒子を取り囲むボクセルの平均強度との間の差を増幅する段階と、を含む。
また有利なことに本発明によれば、(1)最小数の粒子を有する粒子クラスタが決定され、(2)粒子の各ボクセル並びにその直ぐ周囲の各ボクセルの強度と該粒子を取り囲むボクセルの平均強度との間の差が、クラスタ内に存在する粒子の数の関数として増幅され、(3)クラスタの重心の近くにマーカーが配置されるか、又はクラスタの境界を定める輪郭が描かれる。
本発明はまた、放射線医学的徴候の検出のための前記放射線画像処理方法の具現化のための装置にも関する。
本発明は以下の説明及び添付の図面からより明確に理解されよう。これらの図面は表示のために提供されたものであり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
図1は本発明によるX線装置、特にマンモグラフィ機械を示している。このX線装置1は垂直な支柱2を持つ。垂直な支柱2上には蝶番結合されたアーム7があり、該アームは、X線管3と、該X線管3によって放出されたX線を検出することの可能な検出器4とを担持する。このアーム7は垂直に、水平に、又は斜めに配向することができる。X線管3は、X線放出焦点である焦点5を備えている。この焦点5は、放出方向Dに沿ってX線ビーム6を放出する。
アーム7は、X線管3を円弧の形の経路に沿って動かすと共に、同時に検出器4を不動のままにするために使用することができるように、垂直な支柱2上に蝶番結合されている。X線管を平面内又は球状部分内で動かすことのできる他の構成が可能である。X線管3は、2つの極限位置の間で傾斜して広がる相異なる位置を取ることができる。これらの2つの位置は、例えば、検出器の平面に対する垂線に対して互いに対称である。
好ましい実施例では、検出器4はディジタル検出器である。検出器4は、X線ビーム6を受けるように放出方向DにX線管3と向かい合ってアーム7に取り付けられる。
アーム7には、患者の***を置く***保持トレイ8が設けられる。この***保持トレイ8は検出器4の上部に配置される。検出器4は***保持トレイ8の真下に配置される。検出器4は、患者の***及び***保持トレイ8を通過したX線を検出する。
更に、***の不動化と画像品質又は患者の***に送出されるX線の強度との両方に関連した理由のため、放射線撮影中は患者の***を圧迫する必要がある。様々な圧迫力が印加されることがある。これらの力は、行うべき検査の種類の関数として、***保持トレイ8上の***を圧迫する圧迫パッド9を介して加えられる。このため、アーム7は、手動又はモータ駆動のいずれかで***を圧迫することのできる摺動パッドであるパッド9を持つ。パッド9は、プラスチックのようなX線透過性材料で形成される。従って、アーム7は、頂部から垂直方向に順に次のもの、すなわち、X線管3、パッド9、***支持トレイ8及び検出器4を担持する。
パッド9、患者の***、トレイ8及び検出器4は固定されているが、X線管3はこの組立体に対して空間内で様々な位置を取ることができる。
一変形例では、検出器4は移動可能であってよく、X線管3と同時に***の周りの様々な位置を取ることができる。この場合、検出器4はもはや***保持トレイ8に固定接合されない。検出器4は平坦であるか又は湾曲させることができる。検出器は回転移動及び/又は平行移動させることができる。
患者の***の各部を検査できるようにするために、ビーム6は患者の***の周りに多数の方向に配向することができる。患者の身体の一部を横切るビーム6を受け取った後、検出器4は、受け取った射線のエネルギに対応する電気信号を発生する。これらの電気信号は次いで、外部母線11を介して制御論理装置10へ伝送することができる。これらの電気信号により、この制御論理装置10は分析対象物部分に対応する画像を生成することができる。これらの画像はこの制御論理装置10のスクリーンによって表示することができ、或いは印刷してもよい。
一例では、制御論理装置10は、マイクロプロセッサ12と、プログラム・メモリ13と、データ・メモリ14と、キーボード16を備えた表示スクリーン15と、入出力インターフェース17とを有する。マイクロプロセッサ12と、プログラム・メモリ13と、データ・メモリ14と、キーボード16を備えた表示スクリーン15と、入出力インターフェース17とは、内部母線18によって相互接続されている。
実際に、或る装置が或る行為を遂行したと云われるとき、この行為は装置のマイクロプロセッサによって遂行され、該マイクロプロセッサは装置のプログラム・メモリ内に記録されている命令コードによって制御される。制御論理装置10はまさしくこのような装置である。制御論理装置10はしばしば集積回路形式で製作される。
プログラム・メモリ13は幾つかの区域に分割され、各区域は、装置の機能を満たすために命令コードに対応する。本発明の変形に応じて、メモリ13は、X線管3の経路を設定し且つこの経路に沿った多数の投影を制御するための命令コードを有する区域19を持つ。メモリ13は、取得ジオメトリ及び検出器に起因したアーティファクトを是正するために投影画像の前処理を実施するための命令コードを有する区域20を持つ。
メモリ13は、平均的な***について50〜80スライスを含む再構成されたディジタル・ボリュームを得るために、異なる角度で取得された全ての投影画像に断層像再構成アルゴリズムを適用するための命令コードを有する区域21を持つ。この区域21はまた、代数的再構成手法のような表示目的の方へより大きく指向した第2の再構成アルゴリズムを全ての取得された投影画像に適用するための命令コードも持つ。
メモリ13は、ノイズを低減するために再構成されたボリュームにフィルタを適用するための命令コードを有する区域22を持つ。メモリ13は、再構成されたボリュームについて逆投影アルゴリズムを遂行するための命令コードを有する区域23を持つ。この逆投影アルゴリズムは、再構成されたボリュームから投影を計算するために使用される。
メモリ13は、本発明の異なる実施形態に従って、各々の再構成されたスライスに、或いは各々の取得された又は計算された投影に適用すべき線形微分フィルタを決定するための命令コードを有する区域24を持つ。この区域24はまた、放射線医学的徴候の可能なサイズの範囲をカバーできるようにする線形微分フィルタのスケール・パラメータの数及び値を決定するための命令コードを持つ。この区域24はまた、各々の再構成されたスライス、或いは各々の取得された又は計算された投影により、線形微分フィルタのコンボリューションを遂行するための命令コードを持つ。このコンボリューションは、線形微分フィルタのスケールの各値について全てのボクセルの各々におけるコントラストの計算を可能にする。
メモリ13は、ディジタル・ボリュームの各ボクセル(ディジタル・ボリュームの一エレメントである)について計算されたコントラストが予め規定されたコントラスト閾値条件に適合することを検証するための命令コードを有する区域25を持つ。
これらの予め規定されたコントラスト閾値条件は、背景の強度、フィルタのスケール・パラメータ及びノイズ・レベルに依存する。この区域25は、コントラストがこれらの閾値コントラスト条件に適合していない全てのボクセルに、非放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てて、これらの全てのボクセルを除去する。この区域25は、閾値コントラスト条件に適合する全てのボクセルに放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる。属性は制御論理装置の一時的な内部パラメータである。一例では、属性は図形的注釈又は二進数であってよい。
区域25はまた、前記ボリュームの細長の構造のコントラストを増強するためにディジタル・ボリュームに方向フィルタを適用するための命令コードを持つ。
区域25は、潜在的な繊維ボクセルを決定するために方向フィルタによって処理されたボリューム又は線形微分フィルタによって処理されたボリュームについて局部的なノイズのレベルに依存して閾値設定動作を遂行するためのコードを持つ。区域25は、連結された潜在的な繊維ボクセルの組(集まり)を決定し且つそれらの伸びを測定するための命令コードを有する。この測定値は、繊維によって形成された偽陽性を除去するために予め規定された閾値と比較される。連結されたピクセルの組の伸びが予め規定された閾値よりも大きいときにこの除去を実行するために、区域25は、連結されたボクセルの組の各ボクセルに非放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる。メモリ13は、ディジタル・プレゼンテーション・ボリュームにおいて放射線医学的徴候ピクセル属性を持つボクセルに1つのカラー情報を割り当てて、これらのボクセルをカラー化するための命令コードを有する区域26を持つ。メモリ13は、プレゼンテーション・ディジタル・ボリュームにおいて放射線医学的徴候ピクセル属性を持つボクセルの信号を強調するための命令コードを含む区域27を有する。メモリ13は、強調され又はカラー化された放射線医学的徴候を有するプレゼンテーション・ボリュームを、表示スクリーン15上に表示するための命令コードを有する区域28を持つ。
動作モードでは、制御論理装置10はX線管3の一連の露出をサンプリングすることによって開始する。相次ぐ露出の際に、***、従って検出器が照射される。これらの露出のため、X線管の焦点は、固定し且つ角度方向に分布させることのできる位置を占める。一例では、本発明を制限するものとして取るべきではないけれども、角度方向の検査が、照射の中央方向(マンモグラフィ装置の場合は一般に垂直方向)に対して、60°±30°に等しくなるように計画される。
この検査中に、ある特定数のビーム6、例えば、所望の精度に依存して9、11、13又は他の数のビームが放出される。図1の例では、ビームD1〜D9の数は9である。このように、全てのビーム6が単一のスキャン(走査)で取得される。各ビーム6は放射線投影を表す。
図2、3及び4は、本発明の画像処理方法を具現する手段の異なる例を示す。これらの手段は、再構成された***のボリューム(体積)において放射線医学的徴候を構成することのあるエレメントを突き止めるために使用される。これらの放射線医学的徴候は微小石灰化又はオパシティであってよい。
図2は本発明の第1の実施形態を示す。図2において、段階100で、X線管3が多数の投影P1〜Pnのために所定の経路で患者の***を通り抜ける強度のX線を放出する。検出器4が、複数の投影画像P1〜Pnをそれぞれ表す複数のX線画像データI1〜Inを取得する。制御論理装置がこれらの複数のX線画像データI1〜Inを処理する。
段階101で、制御論理装置は単純な逆投影再構成アルゴリズムを適用する。このアルゴリズムは、検出器に平行な異なるスライス平面でボリュームを再構築するために使用される。ここで使用され用語は***のトモシンセシスである。全ての画像データI1〜Inが、***のディジタル・ボリュームを提供するためにこのトモシンセシス再構成の際に使用される。このトモシンセシス手法は、限られた角度領域上に分布し且つディジタル検出器で取得された少数の2D投影又は画像データから、検査している***の3Dボリュームの再構成を可能にする。
段階102で、制御論理装置は、ディジタル・ボリュームの各スライスのボクセルにおいて、コントラストの計算手段を決定する。このようなコントラスト計算手段は、所与の寸法を持つ構造の存在に強く反応するように設計された線形微分フィルタリング動作によって形成される。該手段を具現化するために、制御論理装置は、***組織を背景から分離して、***組織のボクセルについてのみコントラストの計算を遂行するために、各スライスに二値マスクを適用する。スライスに適用されるこの二値マスクは、投影画像について遂行された、***組織と背景との間の分離から求めることができる。
ボクセルのコントラストの計算モードが図5a及び図5bに示されている。制御論理装置は、好ましくは、スケール・パラメータsを持つメキシコ帽型のウェーブレット・フィルタによって各ボクセルのコントラストを計算する。図5a及び図5bに示されているこのウェーブレット・フィルタが、ディジタル・ボリュームの全てのボクセルのコントラストを計算するために使用される他の種類の線形微分フィルタに置換され得ることは勿論である。
制御論理装置は、各ウェーブレット・フィルタのスケール・パラメータの数及び値を決定する。スケールの数及び値は、放射線医学的徴候のサイズの範囲をカバーするの充分でなければならない。本発明のこの例では、制御論理装置は、値s=(2)1/2 及びs=2を持つ2つのスケールを決定する。
制御論理装置は、スケールの各値について図5aに示されたようなウェーブレット・フィルタにより各々の再構成されたスライスのコンボリューションを遂行する。
球の中心でスケール・パラメータsのウェーブレットによって測定された半径sを持ち、且つ微小石灰化の中心を通過するスライス内にある球状放射線医学的徴候の理論的コントラストΔIは、ΔI=I・s・Δμ・Kである。ここで、Kは定数であり、Iは背景強度であり、Δμは***組織の組成の減衰係数と放射線医学的徴候の組成の減衰係数との間の差である。背景強度Iは、ウェーブレット係数の正の部分に存在する係数によって重み付けされたグレー・レベルの平均としてスライス内で測定され、またsはウェーブレット・フィルタのスケール・パラメータである。
Δμは、***の組成、放射線医学的徴候の組成、及びX線の強度に依存する。***の組成及び放射線医学的徴候の正確な組成が未知であるので、Δμを予測することは困難である。そのため、制御論理装置は放射線医学的徴候について下側境界Δμmin を設定する。この下側境界はシミュレーションによって求められる。
段階103で、制御論理装置は、推測された放射線医学的徴候ボクセルの有効性判定のためのアルゴリズムを、フィルタリングされたディジタル・ボリュームの再構成されたスライスに適用する。平均的な***について50〜80スライスとすることができるディジタル・ボリュームの各々の再構成されたスライスについて、制御論理装置は放射線医学的徴候ボクセル属性又は非放射線医学的徴候ボクセル属性を各ボクセルに割り当てる。
制御論理装置は、各ボクセルの測定されたコントラストが、放射線医学的徴候のサイズ、背景の強度及びノイズ・レベルに依存して、放射線医学的徴候ピクセルと見なすのに充分であることを確かめる。コントラストが半径sを持つ放射線医学的徴候の減衰度よりも大きくない場合、又はこのコントラストがノイズから生じる確率が大きすぎる場合、そのピクセルは放射線医学的徴候ボクセルであると見なされない。
これを行うため、制御論理装置は各ボクセルのコントラストを放射線医学的徴候コントラスト閾値の第1の所定の条件と比較する。
制御論理装置は、そのコントラストがこの第1のコントラスト閾値条件を満たしているボクセルのみに放射線医学的徴候ピクセル属性を割り当てる。
第1の条件は、コントラストΔI>I・s・αである。
測定されたコントラストが、コントラストαに背景強度Iとフィルタのスケール・パラメータsを乗算した値よりも大きい場合、制御論理装置は、対応するボクセルが潜在的な放射線医学的徴候ボクセルであると仮定して、該ボクセルに放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる。もしそうでない場合は、制御論理装置は、対応するボクセルに非放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる。ウェーブレット・フィルタの正の部分の係数による生の画像のコンボリューションによって、全ての点の各々に背景強度Iが与えられる。
しかしながら、この第1のコントラスト閾値条件は、特にノイズ・コントラスト比が低い場合に、充分に選択的でない。この低いノイズ・コントラスト比の結果として、しばしば投影の取得中に低いX線強度が生じる。この場合、測定されたコントラストがノイズに由来する確率は高い。その結果として、段階109で、制御論理装置は第2のコントラスト閾値条件を規定する。
この第2のコントラスト閾値条件は、以下のように規定される。段階107で選択された各ピクセルのコントラストはまた、定数βにノイズの平均標準偏差を乗算した値よりも大きくなければならない。好ましい実施形態は、背景強度の平方根に線形に関連付けられる量子ノイズσのみを考慮する。
従って、第2のコントラスト閾値条件は、そのコントラストが量子ノイズに由来する可能性のある候補ピクセルを拒絶する。この拒絶は、パラメータβによって制御される拒絶率で行われる。
満たすべき第2のコントラスト閾値条件は、測定されたコントラストΔI>β・σである。ここで、
σ=(I1/2・[∫(x,y)dxdy]1/2
であり、この式で、f(x,y)はウェーブレット・フィルタの係数である。
しかしながら、実際には、量子ノイズがまた検出器の変調伝達関数(MTF)によって変更されることが理解されよう。この変調伝達関数は、前もって分かっていることが好ましい。一変形例では、それは従来の計算モードに従って計算することができる。従って、第2のコントラスト閾値条件を改善するために、制御論理装置は本発明のアルゴリズムの中に変調伝達関数の測定値を取り入れることができる。更に、量子ノイズに加えて、検出器の電子ノイズがある。
候補ボクセルのコントラストが第1のコントラスト閾値条件及び第2のコントラスト閾値条件よりも大きいとき、制御論理装置は、対応するボクセルが放射線医学的徴候ボクセルであると仮定し、その放射線医学的徴候ボクセルを保持する。そうでない場合は、制御論理装置は、対応するボクセルをノイズであると見なし、それに非放射線医学的徴候ボクセルを割り当てる。
最後に、ボクセルは、2つのスケールs=(2)1/2 又はs=2の一方について、このボクセルの測定値されたコントラストが2つの予め規定されたコントラスト閾値条件に適合している場合、放射線医学的徴候ボクセルであるとして選ばれる。これらの2つのコントラスト閾値条件は単一の第3のコントラスト閾値条件に組み合わせることができる。この場合、第1及び第2のコントラスト閾値条件の組合せは次のように表現される。すなわち、
測定値されたコントラストΔI> max(I・s・α,β・σ)
ここで、α及びβはアルゴリズムのパラメータである。
しかしながら、再構成されたボリュームの構造は放射線医学的徴候の特性と同様な特性を持つことがある。ボリューム内で偽陽性を形成するこれらの構造を除くために、制御論理装置は先ず該ボリュームに適切な線形フィルタを適用する。これらの線形フィルタは、所与の放射線医学的徴候特性の関数として決定される。これらの特性は、例えば、サイズ及び形状であってよい。一例では、これらの線形フィルタは、所与のサイズの構造を強調することができる。更に、制御論理装置は、一組の形態学的、デンシトメトリー及び/又はテクスチャ基準を前記構造に適用して、それらを放射線医学的徴候から区別する。
本発明の一例では、これらの構造を繊維で例示しており、それらはまた、放射線医学的徴候を構成しない任意の他の種類の構造で例示できることが知られている。再構成されたボリュームでは、幾つかの繊維が良好な減衰特性を持つと共に、放射線医学的徴候と同様な直径を持つことがある。この結果、ディジタル・ボリュームにおいて繊維によって多数の偽陽性が形成されることになる。従って、繊維が放射線医学的徴候と異なって非常に長い形状を持つので、形状は、放射線医学的徴候を繊維から区別するために使用される最も重要な特性である。
これを行うため、制御論理装置は、上述したメキシコ帽型ウェーブレットの係数を使用して繊維によって形成される偽陽性の大部分を除くことができる。この結果、方向フィルタを使用するアルゴリズムよりも高速で且つ選択的でないアルゴリズムが得られる。
制御論理装置は、潜在的な繊維のボクセルを決定するために、メキシコ帽型ウェーブレットによってフィルタリングされた画像について、局部的ノイズ・レベルに依存して閾値設定動作を遂行する。潜在的な繊維のボクセルは、考慮される2つのスケールs=(2)1/2 及びs=2の一方について、ピクセルのコントラストが予め規定された繊維閾値よりも大きい場合に選択される。この繊維閾値はβfibre ・σに等しい。ここで、βfiber はアルゴリズムのパラメータである。
一変形例では、制御論理装置は、繊維の信号を増強するために、段階101で与えられた再構成されたディジタル・ボリュームの各スライスに方向フィルタを適用することができる。好ましい実施形態では、これらの方向フィルタはβスプライン・ウェーブレット型関数である。これらの関数はフランス特許第2863749号に記載されている。これらのウェーブレット・フィルタは異なるスケール及び配向を持つ。各ボクセルについて、制御論理装置は、最良の応答を与えるウェーブレット・フィルタを決定する。最良のフィルタは、ピクセルの近隣並びに方向フィルタリングされたディジタル・ボリュームにおいて繊維の配向性を与える。そこで、閾値が、潜在的な繊維のピクセルを決定するために方向フィルタリングされたボリュームに適用される。所与のスライスのボクセル(i,j)について、この閾値はβfibre ・σ’に等しい。ここで、
σ’=[M(i,j)]1/2・[∫max(x,y)dxdy]1/2
であり、この式で、M(i,j)は、段階101で再構成されたスライスにおける且つ点(i,j)の近隣におけるグレー・レベルの平均である。gmax (x,y)は最良の応答を局部的に与えるβスプライン・ウェーブレットの係数であり、またNはボクセル(i,j)の再構成で作用した投影の数である。
一変形例では、ディジタル・ボリュームのスライスの各々に対する方向フィルタの適用は、画像データI1〜Inの各々にこの方向フィルタを適用し、次いで段階101の再構成アルゴリズムを適用することによって得られる。同様に、所与のスライスの各点(i,j)についての平均M(i,j)は、各々の画像データI1〜Inの平均を局部的にとり、次いで段階101の再構成アルゴリズムを適用することによって、求めることができる。この方法は、その複雑さが投影の数にのみ依存し、スライスの数に依存しないので、繊維の除去のためのより高速のアルゴリズムをもたらす。
制御論理装置は、潜在的な繊維のボクセルが「1」にされることを除いて、全てのボクセルが「0」にされる二値ボリュームを生成する。「1」にされたボクセルの中から繊維のボクセルを抽出するため、制御論理装置は、「1」に設定された一組の連結された点によって形成された粒子を抽出する2D又は3D成分連結(connected-component) アルゴリズムを適用する。
制御論理装置は、粒子を形成する各々の連結された組のボクセルの形態を決定する。主要な形状特性は、粒子の長さについての情報を提供する最大のフェレット・ナンバー(Feret number)によって与えることができる。フェレット・ナンバーは、可能な方向の全てをサンプリングして、一組の方向に沿った粒子の伸びを測定する。
制御論理装置は、フェレット閾値IFeret を決定する。この閾値IFeret は、好ましくは、シミュレーションによって求められる。測定された粒子の伸びが閾値IFeret よりも大きいとき、制御論理装置はこの粒子が繊維であると見なし、且つ非放射線医学的徴候繊維の属性をそのボクセルの各々に割り当てる。
従って、本発明のアルゴリズムは4つのパラメータα、β、βfibre 及びIFeret を持ち、これらのパラメータは真理データベース上でシミュレーションによって決定される。
段階104で、制御論理装置は、複数の画像データI1〜Inに基づいて再構成アルゴリズムを適用する。この再構成アルゴリズムは、代数再構成手法のような、表示対象の方へより指向したアルゴリズムである。それはプレゼンテーション・ボリュームを与える。
段階105で、制御論理装置は、実行者の分析を容易にするために段階104で得られたプレゼンテーション・ボリュームで放射線医学的徴候ピクセルを表示するためのアルゴリズムを適用する。この表示アルゴリズムは、放射線医学的徴候ボクセル属性を持つボクセルの強度の強調プロセスを適用することができ、或いはそれら及びそれらの直ぐ周囲にカラー情報を割り当てることが可能である。
強調プロセスの第1の段階は、3D成分連結アルゴリズムを、放射線医学的徴候位置についての「1」のボクセルとそれ以外の「0」のボクセルとによって形成された二値ボリュームに適用することで構成される。この結果、放射線医学的徴候の一組の3D粒子がもたらされる。そこで、1つの粒子P(及びその周囲)に属するプレゼンテーション画像Sの各ボクセルについて、ボクセル強度を該粒子の直ぐ周囲の強度に対して増大させる。
粒子の直ぐ周囲とは、粒子のボクセルから距離Dよりも小さい距離にある一組のボクセルとして規定される。この距離Dは、前もって規定されたパラメータである。制御論理装置は、粒子の直ぐ周囲におけるグレー・レベルの平均Mpを計算する。このグレー・レベルの平均Mpは、粒子の背景強度である。粒子及びその直ぐ周囲の各々のボクセル(i,j,k)について、参照される強調画像DCA(i,j)が、粒子のピクセルの強度S(i,j)と粒子の背景強度Mpとの間の差を次の式に従って増幅することによって求められる。
Figure 0005260892
ここで、Aは強調能力に直接に影響を及ぼし、dはピクセル(i,j,k)と粒子との間の距離であり、粒子内部の各ピクセルについてはd=0である。放射線医学的徴候部分を識別するのは困難であるので、制御論理装置は、その強さが粒子からの距離につれて減少していく強調度を適用する。パラメータτは、距離につれての強調係数のこの減少を制御する。また、オプションとして、臨床情報に依存する強調係数を使用することによって臨床情報を強調プロセスに組み入れることが可能である。
一例では、制御論理装置は、クラスタ型の臨床情報を強調プロセスに組み入れる。微小石灰化のクラスタが微小石灰化クラスタ化アルゴリズムによって求められる。粒子及び前に規定したその直ぐ周囲に属する各ピクセルの強調度は次の式によって与えられる。
Figure 0005260892
ここで、Cはクラスタ内の微小石灰化の数に依存する。一例では、クラスタは、論理制御装置によって発生されたマーカーによってプレゼンテーション・ボリュームにおいて表示される。これらのマーカーは、クラスタの重心に配置した図形的注釈であってよい。
一変形例では、論理制御装置は、所与の最小数よりも多数の微小石灰化を持つクラスタの周りに輪郭を描くことができる。これは、より具体的に実行者の注意をそのカルシウム含量に向けさせる必要がある場合に関心のあることである。
結果の表示が放射線医学的徴候のボクセルをカラー化することによって行われる場合、カラー(色)はそれらに対して、量S(i,j,k)−Mp、距離d、及び、オプションとして、クラスタ内の微小石灰化の数並びにクラスタ数の関数として割り当てられる。
放射線医学的徴候の粒子が強調又はカラー化されている最終的なプレゼンテーション・ボリュームが、実行者によって観察するために表示スクリーン上に表示される。この最終的なボリュームでは、全ての放射線医学的徴候が、それらの疑わしい特性に関して、或いはそれらのグループ化した又は孤立した特性に関して、区別なく強調表示される。その結果、放射線医師は放射線医学的徴候の分布のマッピングの全体を直ちに観察することができる。
本発明のこの実施形態では、推測される放射線医学的徴候のボクセルのコントラストΔIを検出し計算するために、制御論理装置は、ウェーブレットにより各スライスのコンボリューションを行わなければならない。これは、1ミリメータ間隔を持つスライスの場合でさえも、計算のために必要とされるコンピュータ資源に関して要求が厳しい。
従って、本発明は、図3に例示されるように、平行なジオメトリイを仮定して、投影の数にのみ依存し、且つスライスの数には依存しないより高速のアルゴリズムを有する第2の実施形態を具現化した。
図3は、本発明による方法を具現化する手段の別の例を示す。本発明の具現化では、画像処理方法が、段階200で得られた各々の投影P1〜Pnをそれぞれ表す各々の画像データI1〜Inに適用される。これらの複数の画像データはディジタル検出器によって制御論理装置へ直接供給される。これらの複数の画像データに基づくことにより、処理方法は放射線医学的徴候を形成する可能性のあるエレメントを突き止めることが可能になる。これらの放射線医学的徴候は微小石灰化又はオパシティであってよい。
段階201で、制御論理装置は、***組織を背景から分離するために各々の画像データI1〜Inに二値マスクF1〜Fnをそれぞれ適用する。次いで、得られた各々の画像データが、各々の画像データの***組織のピクセルとして識別された各ピクセルについて定められたコントラスト画像に変換される。この変換は、線形微分フィルタリング(これは、好ましくは、メキシコ帽型ウェーブレット・フィルタリングである)によって得られる。この種類のフィルタリングが図5a及び図5bに例示されている。
複数の画像データの各々において別々のコントラスト計算を遂行した後、制御論理装置は段階202を遂行する。段階202は、複数の画像データの各々の画像データの複数のピクセルのコントラストからのディジタル・ボリュームの単純な逆投影で構成される。スケール・パラメータsの値について、このように生成されたコントラストのボリュームは、平行なジオメトリイを仮定して、段階102のものと同じである。
段階203で、制御論理装置は、それぞれの計算されたコントラストの関数として、放射線医学的徴候である可能性のあるボクセルを決定する。段階203は、背景強度Iの計算を除けば、図2の段階103と同じ放射線医学的徴候ボクセル選択エレメントを含む。それは、各ボクセルにおいて、段階202の再構成アルゴリズムの適用により、ウェーブレット係数の正の部分によってフィルタリングされた画像データI1〜Inから求められる。
強調段階205は図2の強調段階105と同じである。同様に、再構成アルゴリズム段階204は図2の段階104と同じである。
この方法の主な利点は、コントラストを計算し、従って放射線医学的徴候ボクセルを検出する高速の手段を提供することであり、計算時間は投影の数に依存し、スライスの数には依存しない。これは、スライスの数が一般に投影の数よりも遙かに大きいので、著しい改善である。
図4は、本発明の方法を具現化する手段の第3の例を示す。段階300で、制御論理装置は、所定の経路で多数の投影P1〜Pnを取得する。検出器4は、複数の投影P1〜Pnをそれぞれ表す複数のX線画像I1〜Inを取得する。制御論理装置は、複数の画像データI1〜Inを処理する。
段階301で、制御論理装置は、***のディジタル・ボリュームを得るためにトモシンセシスで使用される種類の画像再構成アルゴリズムを適用する。
段階302で、制御論理装置はディジタル・ボリュームをフィルタリングして、ノイズの影響を低減し且つコントラストを増大させる。この段階302は本質的に取得装置に依存しており、従って既存の取得装置の異なるバージョンの間で変わることがある。
一変形例では、制御論理装置はディジタル・ボリュームをフィルタリングする段階302を省略して、段階303へ直接に進むことができる。
段階303で、制御論理装置は、再構成されたディジタル・ボリュームに逆投影アルゴリズムを適用する。段階304で、この逆投影アルゴリズムは、逆投影によって計算された複数の画像データI’1〜I’nを生じさせる。
この逆投影は取得ジオメトリの以前の知識により可能である。
段階305で、制御論理装置は、***組織を背景から分離するために各々の逆投影された画像データI’1〜I’nに二値マスクF’1〜F’nをそれぞれ適用する。次いで、得られた各々の逆投影された画像データI’1〜I’nが、各々の画像データの各ピクセルについて定められたコントラストの画像へ変換される。
図4の段階305〜309は、図3の段階201〜205でそれぞれ述べた通りである。
図5aは、スケール・パラメータsを持つウェーブレット・フィルタの概略3D図である。ウェーブレット・フィルタリングは、画像データ又はスライスの内容を分析するために使用される方法である。好ましい実施形態では、ウェーブレット・フィルタリングは倒立メキシコ帽型である。ウェーブレット・フィルタのスケール・パラメータは、地図についてのスケールの表記法と非常に類似している。地図の場合と同様に、大きいスケール値は、詳細でない全体図に対応する。小さいスケール値は詳細な図に対応する。周波数に関しては、同様に、低い周波数又は大きいスケールは、信号の範囲全体にわたって通常信号についての全体的な情報を与え、他方、高い周波数又は小さいスケールは信号内のより小さいパターンについて詳細な情報を与える。
ウェーブレット・フィルタは、図2の例では、X、Y及びZのデカルト座標で表される。ウェーブレット・フィルタは、X及びY軸によって規定された平面へ変換される。Z軸はウェーブレット・フィルタの振幅を表す。
ウェーブレット・フィルタリングは、医学的イメージング、特にマンモグラフィにおける局部的なマルチスケール分析に特によく適している。制御論理装置は、各々の予め規定されたサイズの放射線医学的徴候についてコントラストを計算するために各々の投影又はスライスに適用すべき一群のウェーブレット・フィルタを規定する。論理制御装置は、予め規定されたサイズの放射線医学的徴候に依存するスケールを任意に選ぶ。従って、フィルタのスケール・パラメータは、探している放射線信号の徴候に依存する。
本発明では、全ての可能なサイズの放射線医学的徴候について各々のピクセル又はボクセルのコントラストを計算するため、制御論理装置はスケール・パラメータsの数及び値を規定する。
好ましい実施形態では、制御論理装置は2つのスケール・パラメータと各スケール・パラメータの値を規定する。これらの値は、検出すべき放射線医学的徴候のサイズの範囲の関数として決定される。一例では、制御論理装置は、100μm〜500μmのサイズ範囲に属する放射線医学的徴候を検出することを目指す。というのは、この値より大きいと、放射線医学的徴候は放射線医師にとって充分に視覚可能であるからである。
この場合には、検出器の分解能が100μmであるので、上記サイズ範囲は2つのスケール・パラメータ値によりカバーされる。第1のスケール・パラメータs=s1の値は(2)1/2に等しく、且つ第2のスケール・パラメータs=s2の値は2に等しい。
一変形例では、スケール・パラメータの数及び値は、上記のものから異なることができる。一群のウェーブレット・フィルタを規定するスケール・パラメータの数及び値は、検出すべき放射線医学的徴候のサイズの関数として変えることができる。
図5bは、スケールs1又はs2に従った図5aのウェーブレット・フィルタの平面(X,Z)における断面図を示す。制御論理装置によって規定された各ウェーブレット・フィルタは、スケール・パラメータs1又はs2の関数として、各々のピクセル又はボクセルのコントラストを測定する。ウェーブレット・フィルタ30は局部的フィルタである。それは2つの正の部分31a及び31bと1つの負の部分32とを持つ。2つの正の部分31a及び31bは負の部分32の両側に位置する。2つの正の部分31a及び31bはメキシコ帽のつばを形成し、負の部分はメキシコ帽の山を形成する。負の部分の最大半径はフィルタのスケールの値に等しい。
各々のピクセル又はボクセルのコントラストの計算式は、rを半径の変数として、次の式によって極座標で表される。
Figure 0005260892
ここで、sはフィルタのスケールであり、sはs1又はs2に等しい。制御論理装置は、スケールs=s1を持つ第1のウェーブレット・フィルタにより、次いでスケールs=s2を持つ第2のウェーブレット・フィルタにより、1つの画像データ又は断面のコンボリューションを遂行して、少なくとも1つのスケールについて、それらのコントラストが定数とスケールsと背景の強度との積よりも大きい複数のピクセル又はボクセルを抽出する。幾つかの階級を持つこの方式は、医学的画像において、放射線医学的徴候のサイズの計画された変化に適合させることを可能にする。
ウェーブレットによる1つの画像データ又は断面のコンボリューションの際、制御論理装置は、各々の画像データ、又は断面の座標(x,y,z)を持つボクセルにおいて、フィルタの負の係数の絶対値によって重み付けした(x,y)近辺のグレー・レベルの平均と、フィルタの正の係数によって重み付けした(x,y)近辺のグレー・レベルの平均とを計算する。負の部分に存在するグレー・レベルの平均は、放射線医学的徴候部分であると推測される部分のグレー・レベルの平均を表す。正の部分に存在するグレー・レベルの平均は、推測される放射線医学的徴候を取り囲む背景の部分のグレー・レベルの平均を表す。
最後に、制御論理装置は、これらの2つの平均値の間の差をとって前記ピクセルのコントラストを計算する。ウェーブレット・フィルタの使用により、グレー・レベルの平均値の間の差をとって線形コントラストを計算することが可能になる。この種のコントラストの計算は、ピクセル(x,y)又はボクセル(x,y,z)におけるグレー・レベル値と隣接したピクセル又はボクセルの信号との間の差よりもノイズに対して一層ロバストである。更に、この種のコントラストの計算により、ノイズ・レベルについてのウェーブレット・フィルタの影響を予測することが可能である。
コントラストを計算した後、制御論理装置は、図2、3及び4で述べたように放射線医学的徴候の条件を満たすボクセルを決定する。
一般に、制御論理装置は、異なる形状及び量子ノイズとは異なるノイズを持つ放射線医学的徴候のモデルを考慮することができる。従って、制御論理装置は、異なる種類の処理のために入力として異なる仮定を使用することができる。
本発明の改善手段を設けたX線装置、特にマンモグラフィ機械の概略図である。 本発明の方法の第1の実施形態を具現化する手段を例示する。 本発明の方法の第2の実施形態を具現化する手段を例示する。 本発明の方法の第3の実施形態を具現化する手段を例示する。 本発明によるメキシコ帽型ウェーブレット・フィルタの概略図である。 本発明による図5aのウェーブレット・フィルタの平面(X,Z)における断面の概略図である。
符号の説明
1 X線装置
2 支柱
3 X線管
4 検出器
5 焦点
6 X線ビーム
7 アーム
8 ***保持トレイ
9 圧迫パッド
10 制御論理装置
11 外部母線
12 マイクロプロセッサ
13 プログラム・メモリ
14 データ・メモリ
15 表示スクリーン
16 キーボード
17 入出力インターフェース
18 内部母線
30 ウェーブレット・フィルタ
31a、31b 正の部分
32 負の部分

Claims (12)

  1. X線装置の画像を処理するための方法であって、
    対象物についての幾つかの放射線投影が生成され、
    前記対象物の複数のスライスにおけるディジタル・ボリュームが全ての前記投影から再構成され、
    このディジタル・ボリュームにおいて、放射線医学的徴候を表す構造が突き止めれられ、その場合、
    1)前記ディジタル・ボリュームの各ボクセルについて少なくとも1つのコントラストが計算され、
    2)事前の規定が、放射線医学的徴候に対応する少なくとも1つのコントラスト閾値について行われ、
    3)前記計算されたコントラストが前記コントラスト閾値よりも大きいとき、対応するボクセルに放射線医学的徴候ボクセル属性が割り当てられ、そして
    4)放射線医学的徴候ボクセル属性を与えられた前記ボクセルが、前記投影から生成されたディジタル・プレゼンテーション・ボリュームにおいて表示され
    各ボクセルのコントラストの計算は、
    ディジタル・ボリュームの各スライスに適用すべきスケール・パラメータ(1つ又は複数)を持つ線形微分フィルタの係数を計算する段階と、
    スケールが、分析すべき放射線医学的徴候のサイズによって特徴付けられる段階と、
    ある範囲のサイズの放射線医学的徴候をカバーするのに充分な数のスケールを決定する段階と、
    各スケール値について線形微分フィルタにより各スライスのコンボリューションを遂行する段階と、
    を含んでいる、
    方法。
  2. 放射線信号に近い特性を持っていることから偽陽性を形成する構造のボクセルの一組が識別され、また
    構造のこれらのボクセルの該一組には、形態学的、デンシトメトリー及び/又はテクスチャ基準の関数として非放射線医学的徴候ボクセル属性が割り当てられる、
    請求項1記載の方法。
  3. プレゼンテーションのため、1つのカラー情報が、プレゼンテーション・ディジタル・ボリュームにおいて、放射線医学的徴候ボクセル属性を持つボクセルに、並びにそれらの直ぐ周囲に割り当てられ、或いは、放射線医学的徴候ボクセル属性を持つボクセルの強度、並びにそれらの直ぐ周囲の強度が、プレゼンテーション・ディジタル・ボリュームにおいて強調され、
    前記のカラー化された又は強調されたボクセルを持つプレゼンテーション・ディジタル・ボリュームが表示される、
    請求項1又は2記載の方法。
  4. 各ボクセルのコントラストの計算は
    各スケール値についてフィルタリングされた投影から対象物のディジタル・ボリュームを再構成する段階と、
    を含んでいる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 各ボクセルのコントラストの計算は、
    投影からディジタル・ボリュームを再構成する段階と、
    再構成されたディジタル・ボリュームをフィルタリングする段階と、
    再構成されたディジタル・ボリュームを逆投影する段階と、
    各々の逆投影された投影に適用すべきスケール・パラメータ(1つ又は複数)を持つ線形微分フィルタを決定する段階と、
    ある範囲のサイズの放射線医学的徴候をカバーするのに充分な数のスケールを決定する段階と、
    各スケール値について、線形微分フィルタにより各々の逆投影された投影のコンボリューションを遂行する段階と、
    各スケール値について逆投影され且つフィルタリングされた投影から対象物のディジタル・ボリュームを再構成する段階と、
    を含んでいる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記線形微分フィルタはメキシコ帽型のウェーブレット・フィルタであり、該フィルタは、負の係数によって形成された中央部分とその周縁に位置する正の部分とを有し、負の部分の最大半径は前記フィルタのスケールの値に等しい、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記コントラスト閾値の事前の決定が、
    ディジタル・ボリュームの局部的背景強度及びフィルタのスケールの値に依存する第1の閾値を事前に規定する段階と、
    ウェーブレット・フィルタの正の部分の係数によるディジタル・ボリュームの各スライスのコンボリューションによって、或いはウェーブレット・フィルタの正の部分の係数による各投影のコンボリューションによって、次いで再構成によって、全ての点の各々においてこの背景強度を提供する段階と、
    ディジタル・ボリューム内に存在する局部的ノイズ・レベルに依存する第2の閾値を事前に規定する段階と、
    第1及び第2の閾値を組み合わせて、コントラスト閾値を求める段階と、
    を含み、
    偽陽性を形成する構造の除去が、
    構造のコントラストを増大させる一組のフィルタリングされたディジタル・ボリュームを決定する段階と、
    局部的なノイズ・レベルに依存する構造コントラスト閾値を予め規定する段階と、
    構造コントラスト閾値よりも大きいコントラストを持つ全てのボクセルを「1」に設定し且つ他の全てのボクセルを「0」に設定した二値ボリュームを生成する段階と、
    一組の連結されたボクセルによって形成された潜在的な構造の粒子を決定する段階と、 潜在的な構造の各粒子の伸びを測定する段階と、
    伸びの最小閾値を規定する段階と、
    粒子の伸びが最小伸び閾値よりも大きいとき、該粒子のボクセルに非放射線医学的徴候ボクセル属性を割り当てる段階と、
    を含み、
    前記方向フィルタは、異なるスケール及び配向を持つβスプライン型ウェーブレット・フィルタである、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、
    ディジタル・ボリュームに適用すべき方向フィルタが決定され、
    方向フィルタにより各スライスのコンボリューションが行われる、
    請求項に記載の方法。
  9. 前記フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、
    ディジタル・ボリュームに適用すべき方向フィルタが決定され、
    方向フィルタにより各スライスのコンボリューションが行われ、
    フィルタリングされたディジタル・ボリュームが、各方向フィルタについて、フィルタリングされた投影から再構成される、
    請求項に記載の方法。
  10. 前記フィルタリングされたディジタル・ボリュームを求めるために、
    線形微分フィルタによるボリュームのコンボリューションの結果が、各スケール値について考慮され、
    或いは、各スケール値について、線形微分フィルタによりコンボリューションされた投影に基づいて、再構成されたボリュームが考慮される、
    請求項に記載の方法。
  11. 前記ディジタル・プレゼンテーション・ボリュームにおけるボクセルの強調は、
    放射線医学的徴候ボクセル属性を持つ全てのボクセルを「1」に設定し且つ他の全てのボクセルを「0」に設定した二値画像を生成する段階と、
    一組の連結されたボクセルによって形成された粒子を決定する段階と、
    粒子の各ボクセル並びにその直ぐ周囲の各ボクセルの強度と該粒子を取り囲むボクセルの平均強度との間の差を増幅する段階と、
    を含み、
    最小数の粒子を有する粒子クラスタが決定され、
    粒子の各ボクセル並びにその直ぐ周囲の各ボクセルの強度と該粒子を取り囲むボクセルの平均強度との間の差が、前記クラスタ内に存在する粒子の数の関数として増幅され、
    前記クラスタの重心の近くにマーカーが配置されるか、又は前記クラスタの境界を定める輪郭が描かれる、
    請求項請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線医学的徴候の検出のための前記放射線画像処理方法を具現化するX線装置。
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