JP5257822B2 - 清掃方法、露光方法及びデバイス製造方法、清掃部材及びメンテナンス方法 - Google Patents

清掃方法、露光方法及びデバイス製造方法、清掃部材及びメンテナンス方法 Download PDF

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Description

本発明は、清掃方法、露光方法及びデバイス製造方法、清掃部材及びメンテナンス方法に係り、更に詳しくは、マスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃する清掃方法、該清掃方法を含む露光方法及び該露光方法を用いるデバイス製造方法、露光装置のマスク保持部材に載置可能な清掃部材及び該清掃部材をマスク保持部材に載置した状態で用いる走査型露光装置のメンテナンス方法に関する。
近年、半導体素子、液晶表示素子などの電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、特にクリティカルなレイヤにおけるパターンの形成の際に、スキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる)などの走査型露光装置が主として用いられている。
半導体素子等の高集積化に伴い、ウエハ等の感応基板及びパターン原版であるマスクが大型化し、この大型化したマスク等を用いて高スループットな露光を実現するために、基板ステージのみならず、マスクステージにも高加速度化が要請されるようになっている。
将来的には、半導体素子は更に高集積化し、これに伴って露光装置の更なる高スループット化が要請されることは確実である。将来的にマスクステージには、一層の高加速度化が要求され、近い将来マスクステージには、例えば8Gを超える高加速度が要求されるものと予想されている。このため、マスクステージの高加速度化による、マスク載置面、例えばピンチャック式のマスクホルダのマスク載置面などに異物、化学的汚染物質などが付着した場合の摩擦係数の低下による、マスクの位置ずれなどが懸念されている。
かかるマスクの位置ずれなどを回避する手法として、例えば、特許文献1に開示されるように、マスクをメカクランプでマスクステージ上に固定する方法を採用することが考えられるが、この方法を採用すると、マスクに加わる力によりマスクに変形が生じる蓋然性が高い。マスクの変形は、そのマスク上のパターンの像を物体上に形成する光学系の収差(ディストーション及び/又はデフォーカスなど)の要因となる。このため、現在及び将来の走査型露光装置で、メカクランプを採用することは、現実的には困難である。
このような理由により、現在、マスク保持部材のマスク載置面を容易に清掃できる新たな技術の出願が期待されている。
米国特許第6,888,621号明細書
本発明は、第1の観点からすると、パターンが形成されたマスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃する清掃方法であって、前記マスク保持部材のマスク載置面に露光用のエネルギビームを導いて前記マスク載置面を光洗浄する工程を含み、前記マスクを照明するための照明光学系の光射出側に配置されて前記エネルギビームの進路を変更する進路変更部材により前記進路が変更され、前記露光用のエネルギビームが前記マスク載置面に導かれ、前記進路変更部材は、前記マスク保持部材の前記マスク載置面に載置される清掃部材である清掃方法である。
これによれば、マスク保持部材のマスク載置面に清掃部材が載置され、露光用のエネルギビームが照射されると、清掃部材によりそのエネルギビームの進路が変更されマスク載置面に導かれ、そのマスク載置面が光洗浄され、載置面に異物、汚染物質などが付着していてもそれらの物質は、分解され、除去される。従って、マスク載置面を容易に清掃することが可能になる。
本発明は、第2の観点からすると、マスク保持部材上に載置されたマスクに形成されたパターンを物体上に転写する露光方法であって、本発明の清掃方法を用いて、前記マスク保持部材のマスク載置面を清掃する工程と;清掃後の前記マスク載置面に前記マスクを載置し、該マスクを前記マスク保持部材により保持する工程と;前記マスク保持部材と前記物体とを同期移動して、前記マスクに形成されたパターンを物体に転写する工程と;を含む露光方法である。
これによれば、本発明の清掃方法により、マスク保持部材のマスク載置面が容易に清掃され、清掃後のマスク載置面にマスクが載置され、マスク保持部材によって保持される。そして、マスク保持部材と物体とを同期移動して、マスクに形成されたパターンが物体に転写される。この場合、マスク載置面が清掃された状態で該マスク載置面にマスクが載置されるので、マスク載置とマスクとの間の摩擦係数を高く維持した状態で、マスク保持部材と物体とが同期移動される。従って、マスクの位置ずれなどが発生することなく、マスクに形成されたパターンを物体に精度良く転写することが可能になる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光方法を実行する工程と;前記パターンが転写された前記物体に処理を施す工程と;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第4の観点からすると、露光装置のマスク保持部材に載置可能な清掃部材であって、前記マスク保持部材のマスク載置面に接触する接触面を有する清掃部材本体を備え、前記清掃部材本体の一部に、露光用のエネルギビームの進路を少なくとも1回変更して前記マスク載置面に導く進路変更部が設けられている清掃部材である。
これによれば、露光装置のマスク保持部材のマスク載置面に本発明の清掃部材が載置され、露光用のエネルギビームが照射されると、清掃部材の清掃部材本体に設けられた進路変更部により、そのエネルギビームの進路が変更されマスク載置面に導かれ、そのマスク載置面が光洗浄され、載置面に異物、汚染物質などが付着していてもそれらの物質は、分解され、除去される。従って、清掃部材をマスク保持部材のマスク載置面に載置し、露光用のエネルギビームをその清掃部材に照射するだけで、マスク載置面を清掃することが可能になる。
本発明は、第5の観点からすると、マスク保持部材と物体とを同期移動して前記マスクに形成されたパターンを前記物体に転写する走査型露光装置のメンテナンス方法であって、本発明の清掃部材を前記マスク保持部材に載置して保持させる工程と;前記マスク保持部材を露光用のエネルギビームに対して移動させつつ、前記マスク保持部材の前記変更部に前記エネルギビームを入射させる工程と;を含むメンテナンス方法である。
これによれば、本発明の清掃部材がマスク保持部材に載置して保持され、そのマスク保持部材を露光用のエネルギビームに対して移動させつつ、マスク保持部材の変更部に露光用のエネルギビームが入射される。これにより、マスク保持部材の露光用のエネルギビームに対する移動中に、変更部によって、エネルギビームの進路が変更され、マスク保持部材のマスク載置面に照射される。従って、エネルギビームがマスク保持部材の前記同期移動方向の一部の範囲にのみ1度に照射される場合であっても、マスク保持部材のマスク載置面の全面の清掃(光洗浄)が可能になる。
本発明は、第6の観点からすると、パターンが形成されたマスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃する清掃方法であって、前記マスク保持部材のマスク載置面に露光用のエネルギビームを導いて前記マスク載置面を光洗浄する工程を含み、前記マスクを照明するための照明光学系の光射出側に配置されて前記エネルギビームの進路を変更する進路変更部材により前記進路が変更され、前記露光用のエネルギビームが前記マスク載置面に導かれ、前記照明光学系に設けられた開口部を調整して前記露光用のエネルギビームを前記マスク載置面に導くことを含む清掃方法である。
これによれば、マスク載置面を容易に清掃することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図4(B)に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置100は、光源及び照明光学系を含み、照明光ILによりレチクルRを照明する照明系IOP、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWST、及び装置全体を統括制御する主制御装置20等を備えている。
前記照明系IOPは、不図示のレチクルブラインドで規定されたレチクルR上でX軸方向に延びるスリット状の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
前記レチクルRは、そのパターン面(図1における下面(−Z側の面))にクロムパターンが形成されたレチクル基板を含む。レチクル基板は、例えば、石英を主成分とする材質、例えば、水酸基を10ppm以下程度に排除し、フッ素を1%程度含有させたフッ素ドープ石英によって形成されている。
前記レチクルステージRSTには、レチクルステージRSTの平面図である図2に示されるように、その中央部に矩形開口32が形成され、この矩形開口32の−X側及び+X側の近傍には、レチクルホルダ34A、34Bがそれぞれ設けられている。レチクルホルダ34Aは、例えば、Y軸方向を長手方向とする略直方体状の部材から成り、その上面(レチクル載置面)の外周部近傍には、所定高さの環状(矩形枠状)の凸部(リム部)36が形成されている。このリム部36の上面は、レチクルRを下側から保持した状態で、レチクルRの裏面との間に隙間が生じないように、水平且つ平坦に加工されている。また、レチクルホルダ34Aの上面の、リム部36に囲まれた領域内には、所定間隔で多数の突起状のピン部38、38…が形成されている。これらピン部38それぞれの先端部分は、リム部36とほぼ同一面上に位置している。
このレチクルホルダ34Aは、低膨張率の材料、例えばセラミックス等より成り、前記リム部36及びピン部38は、セラミックス等の材料の表面をエッチングすることによって、形成されている。
また、レチクルホルダ34Aの上面には、ピン部38と機械的に干渉しないように、複数の排気口40が、所定間隔で形成されている。これら排気口40は、レチクルホルダ34A内部に形成された不図示の給排気路を介して、レチクルホルダ34Aにその一端部が接続された不図示の排気管と連通状態とされている。この排気管の他端部は、不図示の真空ポンプに接続されている。
なお、他方のレチクルホルダ34Bも、上記レチクルホルダ34Aと同様の構成となっている。
上記のように構成されるレチクルホルダ34A,34Bによると、該レチクルホルダ34A,34B上にレチクルRが載置された状態で、主制御装置20の指示の下、真空ポンプによる真空吸引が行われる。これにより、レチクルRの下面とレチクルホルダ34A,34Bとの間に形成される空間が減圧状態(真空状態)となるので、レチクルRがレチクルホルダ34A,34B上面(レチクル載置面)に対して吸着されるようになっている。
図1に戻り、レチクルステージRSTは、レチクルRの位置制御のため、レチクルステージ駆動系23により、照明系IOPの光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTの移動面内の位置(回転を含む)は、レチクルレーザ干渉計16によって、移動鏡15(図2では不図示)を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクルレーザ干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報は主制御装置20に送られている。主制御装置20は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動系23を介してレチクルステージRSTを駆動する。
前記投影光学系PLとしては、例えばZ軸方向と平行な光軸AXに沿って配置される複数のレンズ(レンズエレメント)を含む屈折光学系が用いられている。この投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。このため、照明系IOPからの照明光ILによって照明領域が照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、その第2面(像面側)に配置される、表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域に共役な領域(露光領域)に形成される。そしてレチクルステージRSTとウエハステージWSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動するとともに、露光領域(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動することで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルのパターンが形成される。すなわち、本実施形態では、照明系IOP、レチクルR及び投影光学系PLによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
前記ウエハステージWSTは、不図示のウエハホルダを介してウエハWを例えば真空吸着等して保持する。このウエハステージWSTは、リニアモータ、ボイスコイルモータ(VCM)等を含むウエハステージ駆動系24により、XY2次元平面内(Z軸回りの回転を含む)方向に駆動可能に構成されている。また、ウエハステージWSTは、ウエハステージ駆動系24により、投影光学系PLの光軸AXの直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)にも微動可能である。
ウエハステージWSTのXY面内の位置情報及び回転情報(X軸回りの回転(θx回転)、Y軸回りの回転(θy回転)及びZ軸回りの回転(θz回転))は、ウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出され、主制御装置20に送られている。主制御装置20は、これらの位置情報及び回転情報に基づいてウエハステージWSTのXY面内の位置を制御する。なお、移動鏡17に代えて、ウエハステージWSTの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡17の反射面に相当)を形成しても良い。
露光装置100では、例えば例えば特開平6−283403号公報(対応米国特許第5,448,332号明細書)等に開示される多点焦点位置検出系から成る不図示の多点フォーカス検出系が設けられている。主制御装置20は、この多点フォーカス検出系からのウエハの露光対象面の位置情報に基づいて、ウエハステージ駆動系24を介して、ウエハステージWSTをZ軸方向及び傾斜方向に駆動する、いわゆるフォーカスレベリング制御を行う。
主制御装置20は、ワークステーション(又はマイクロコンピュータ)を含み、上記検出系などの、露光装置100の構成各部を統括制御する。
次に、本実施形態においてレチクルホルダ34A,34Bの清掃を行う際に用いられる清掃用レチクルRCについて、図3(A),図3(B)に基づいて説明する。
前記清掃用レチクルRCは、図3(A)に示されるように、矩形平板状のレチクル基板51と、該レチクル基板51の下面(−Z側の面)の中央部に形成された遮光膜52と、該遮光膜52のX軸方向の一側と他側にそれぞれ形成された反射型のグレーティング53A,53Bと、レチクル基板51の上面(+Z側の面)に形成された反射膜54A,54Bと、を有している。
レチクル基板51は、レチクルRと同様、石英を主成分とする材質、例えば、水酸基を10ppm以下程度に排除し、フッ素を1%程度含有させたフッ素ドープ石英によって形成されている。
前記遮光膜52は、図3(B)に示されるように、レチクル基板51の下面の中央部に例えばクロム等の金属が蒸着等されて形成された金属薄膜から成る。この遮光膜52は、平面視(+Z方向又は−Z方向から見て)矩形形状を有している。
前記グレーティング53A,53Bは、レチクル基板51の下面の遮光膜52をX軸方向に挟んで形成された、周期方向をX軸方向とする反射型の一次元の回折格子である。
前記反射膜54A,54Bは、図3(A)及び図3(B)に示されるように、レチクル基板51の上面(+Z側の面)の、平面視で(+Z方向から見て)グレーティング53A,53Bの外側で、かつレチクルホルダ34A,34Bの内側に位置する位置にそれぞれ形成されている。反射膜54A,54Bは、レチクル基板51の上面に例えばクロム等の金属を蒸着する等されて形成され、平面視でY軸方向を長手方向とする矩形形状を有する。この場合、反射膜54A,54Bの幅(X軸方向の長さ)は、グレーティング53A,53Bそれぞれの幅とほぼ同一に設定されている。
上記のように構成される清掃用レチクルRCを用いた、レチクルホルダ34A,34Bの清掃は、以下のようにして行われる。
すなわち、まず、主制御装置20の指示の下、清掃用レチクルRCが、不図示のレチクルローダによって、レチクルステージRST上にロードされる。このようにして清掃用レチクルRCがレチクルステージRST上にロードされた状態では、図3(A),図3(B)に示されるように、清掃用レチクルRCの−X側及び+X側の端部近傍が、レチクルホルダ34A,34Bによりそれぞれ下側から支持される。この状態で、主制御装置20が、不図示の真空ポンプを動作させることにより、レチクルRがレチクルホルダ34A,34Bによって吸着保持される。
次いで、主制御装置20の指示に応じて、照明系IOPから照明光ILがレチクルRに向けて照射される。この照明光ILは、照射領域IAR(図4(B)においてハッチングを付して示す領域)内を照明する。この照明領域IARは、X軸方向の幅がBxで、Y軸方向の幅がByの矩形領域である。例えば、投影光学系PLの投影倍率が1/4であるとすると、Bxは例えば100mm〜120mm、Byは例えば32mm程度にすることができる。
清掃用レチクルRCでは、照明領域IAR内の照明光ILのうち、図4(A)に符号Cxで示されるレチクル基板51上面の領域に上方から入射した照明光ILが、レチクル基板51の内部を通過して、該レチクル基板51の下面に形成されたグレーティング53A,53Bに入射する。なお、このとき、レチクルRは、照明領域IARの全域で照明光ILによって照明されるが、グレーティング53A,53Bに入射する一部の照明光IL以外の照明光ILは、遮光膜52の上面、又は反射膜54A,54Bの上面に垂直に入射するため、清掃用レチクルRC(レチクル基板51)を透過して投影光学系PLに到達することは殆ど無い。
グレーティング53A,53Bにそれぞれ入射した照明光ILは、該グレーティング53A,53Bでそれぞれ回折され、一部の回折光(反射膜54A,54Bに向かって回折される所定次数の回折光)が、反射膜54A,54Bにそれぞれ入射する。そして、反射膜54A,54Bにそれぞれ入射した照明光ILは、反射膜54A,54Bの下面(反射面)でそれぞれ反射され、入射角と対称な出射角となるように向きが変更され、レチクルホルダ34A,34Bの上面にそれぞれ照射される。
すなわち、本実施形態では、図4(A)中に符号Cxで示されるレチクル基板51上面の領域に上方から入射し、グレーティング53A,53B及び反射膜54A,54Bを介してその進路が変更された照明光ILが、レチクルホルダ34A,34B上面に導かれ、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に照明される。このため、この照明光ILの照射により、レチクルホルダ34A,34Bの上面が光洗浄効果によって、洗浄される。
ここで、「光洗浄効果」とは、レチクルホルダ34A,34Bに、照明光が照射されることで、レチクルホルダ34A,34Bの表面に付着(吸着)または生成している有機物質や炭素などの不純物または汚染物が除去、分解または変性されてレチクルホルダ34A,34B表面が浄化されること、及び/又はその部材近傍の気体中の酸素が所定の波長、特には紫外光またはそれより短波長の真空紫外光などを吸収して励起状態となり、酸化力を増したオゾンなどに化学変化することによって、部材の表面の有機物質や炭素などの不純物または汚染物が除去、分解または変性されて部材表面が浄化されることなどを意味する。
ところで、本実施形態においては、図4(B)に示されるように、照明領域IARのY軸方向の幅Byが、レチクルホルダ34A,34BのY軸方向に関する長さよりも短く設定されている。このため、主制御装置20は、レチクルステージ駆動系23を介してレチクルステージRSTをY軸方向に移動させ、照明光ILとレチクルステージRSTとをY軸方向に関して相対移動することで、レチクルホルダ34A、34Bの上面(レチクル載置面)の全面に照明光ILを照射して光洗浄する。また、本実施形態では、レチクルホルダ34A,34Bとして、ピンチャック方式のバキュームチャックを備えたものが用いられているので、光洗浄により分解等された不純物または汚染物は、排気口40を介して真空吸引され、分解等の後直ちに外部に排出される。
このようにして、レチクルホルダ34A,34B上面の全面の清掃(光洗浄)が完了した段階で、主制御装置20は、不図示のレチクルアンローダによって、レチクルステージRST上から清掃用レチクルRCをアンロードする。そして、清掃用レチクルRCのアンロードが終了した段階で、主制御装置20は、不図示のレチクルローダによって、次の露光動作に用いられるレチクルをレチクルステージRST上にロードする。
その後は、主制御装置20の管理の下、不図示のウエハローダによって、ウエハステージWST上へのウエハWのロードが行なわれ、また、不図示のアライメント系等を用いて、レチクルアライメント、ベースライン計測(アライメント系の検出中心から投影光学系PLの光軸までの距離の計測)等の準備作業が所定の手順で行なわれる。そして、主制御装置20により、アライメント検出系を用いて例えば特開昭61−44429号公報に開示されているEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のアライメント計測が実行され、アライメント計測の終了後、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。この露光動作は従来から行われているステップ・アンド・スキャン方式と同様であるのでその説明は省略するものとする。
以上説明したように、本実施形態によると、清掃用レチクルRCにより、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に照明光ILが導かれることにより、その上面が光洗浄される。これにより、レチクルホルダ34A,34B上面に異物、汚染物質などが付着していてもそれらの物質は、分解され、除去される。従って、露光用の照明光ILを清掃用レチクルRCに照射するだけで、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)を容易に清掃することが可能である。
また、本実施形態によると、上記のようにレチクルホルダ34A,34Bのレチクル載置面が容易に清掃されるので、清掃されたレチクル載置面に、露光動作に用いられるレチクルを載置することができ、これにより、レチクル載置面とレチクルRとの間の摩擦係数を高く維持した状態で、レチクルRとウエハWとを同期移動することができる。従って、レチクルRの位置ずれなどが発生することなく、レチクルRに形成されたパターンをウエハWに精度良く転写することが可能である。
また、従来のように、レチクルRをメカクランプでレチクルステージRST上に固定する方法を採用することなく、レチクルRの位置ずれの発生を抑制することができるので、メカクランプからレチクルに加わる力によるレチクルRの変形を回避することができる。したがって、この点からも、レチクルRに形成されたパターンをウエハWに精度良く転写することが可能である。
更に、本実施形態によると、清掃用レチクルRCの遮光膜52及び反射膜54A,54Bによって、清掃中における投影光学系PLへの照明光の入射をほぼ防止しているので、照明光による投影光学系PL内のレンズの温度上昇を抑制することが可能である。
また、本実施形態では、清掃用レチクルRCをY軸方向に移動しつつ、清掃を行うので、照明領域IARのY軸方向に関する幅が、レチクルホルダ34A,34BのY軸方向の全長よりも小さい場合であっても、レチクルホルダ34A,34Bのレチクル載置面の全面の清掃(光洗浄)を行うことが可能である。
なお、上記実施形態では、清掃用レチクルRCとして、図3(A)、図3(B)に示される清掃用レチクルを採用することとしたが、これに限られるものではなく、種々の構成を採用することが可能であり、例えば、図5(A)に示されるような清掃用レチクルRC’を採用することが可能である。この清掃用レチクルRC’のレチクル基板51’の下面には、上記実施形態の清掃用レチクルRC(レチクル基板51)におけるグレーティング53A,53Bに代えて、Y軸方向に延びるV溝51a、51bが形成されるとともに、該V溝51a,51bの斜面部分に、反射膜153A,153Bが形成されている。この清掃用レチクルRC’を採用した場合にも、照射領域IAR(X軸方向の幅Bx)に照射された照明光ILの一部、すなわち、図5(A)中に符号Dxで示されるレチクル基板51’上面の領域に上方から入射した照明光ILを、反射膜153A,153B、反射膜54A,54Bで順次反射することで、進路を2回変更して、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に導くことができる。従って、清掃用レチクルRC’を用いても、上記実施形態の清掃用レチクルRCと同様の手順で、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)の全面の清掃(光洗浄)を行うことが可能である。また、この場合、グレーティングを用いる場合と異なり、反射膜153A,153Bでは入射した照明光のほぼ全量を反射膜54A,54Bに向けて反射するので、上記実施形態に比較して効果的な光洗浄が可能になる。
また、図5(B)に示されるような清掃用レチクルRC”を採用することも可能である。この清掃用レチクルRC”は、図5(A)のレチクル基板51’と同様のV溝51a,51bと、斜面51c、51dとを有するレチクル基板51”を含み、V溝51a,51bの斜面には、反射膜153A、153Bがそれぞれ設けられ、斜面51c,51dには、反射膜155A,155Bがそれぞれ形成されている。また、反射膜155A,155Bの近傍には、遮光膜154A,154Bが形成されている。この清掃用レチクルRC”を採用した場合にも、照射領域IAR(X軸方向の幅Bx)に照射された照明光ILの一部、すなわち、図5(B)中に符号Exで示されるレチクル基板51”上面の領域に上方から入射した照明光ILを、反射膜153A,153B、反射膜155A,155Bで順次反射することで、2回進路を変更して、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に導くことができる。従って、清掃用レチクルRC”を用いても、上記実施形態の清掃用レチクルRCと同様の手順で、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)の全面の清掃(光洗浄)を行うことが可能である。この場合も、清掃用レチクルRC’と同様の効果的な洗浄が可能である。
なお、上記実施形態及び各変形例(図5(A),図5(B))における反射膜の少なくとも1つに代えて、グレーティングを用いても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、照明光ILの進路を2度変更することにより、照明光ILを、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に導くこととしているが、これに限らず、1度の進路変更や、3度以上の進路変更により、照明光を、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)に導くこととしても良い。
また、上記実施形態では、露光に用いられるレチクルの材料と同様の材料を用いた清掃用レチクルを採用することとしたが、これに限らず、照明光を透過する材料であれば、種々の材料により、清掃用レチクルを製造することができる。また。例えば、清掃用レチクルを中空な部材により構成することも可能である。ただし、清掃用レチクルは、露光装置が備えるレチクルローダで搬送できる程度の大きさ、形状、重さを有していることが望ましい。
なお、上記実施形態では、照明領域のY軸方向に関する幅が、レチクルホルダ34A,34BのY軸方向に関する全長よりも狭い場合(図4(B)参照)について説明したが、照明系IOP内に設けられた不図示のレチクルブラインドの開口部の調整等により、照明領域のY軸方向に関する幅を、レチクルホルダ34A、34BのY軸方向に関する全長と同一以上の寸法に設定できる場合には、上記実施形態のように、レチクルステージRSTと照明領域とをY軸方向に相対移動させなくても良い。また、不図示のレチクルブラインドの開口部の調整等により、照明領域IARのX軸方向の幅を、レチクルホルダ34A,34Bの部分にまで広げることができるのであれば、レチクルホルダ34A,34B上に何も乗っていない状態、あるいは、レチクルホルダ34A,34Bに対向する部分にパターン等の遮光部材が存在しないレチクルなどを載置した状態で、照明光ILをレチクルホルダ34A,34B上面に照射して光洗浄しても良い。勿論、この場合も、レチクルステージRSTをY軸方向に走査することで、レチクルホルダ34A,34Bの上面の全面を光洗浄することが望ましい。
また、上記実施形態では、レチクルステージRSTと照明領域とのY軸方向に関する相対移動を、レチクルステージ駆動系23によるレチクルステージRSTの移動により行うこととしたが、これに限らず、例えば、上記実施形態の露光装置が、照明領域のY軸方向に関する位置を変更できるような機構を有する場合には、照明領域の位置を変更することとしても良い。
なお、上記実施形態では、露光用の照明光ILをレチクルホルダ34A,34Bの上面に照射するために、清掃用レチクルRCを用いて、照明光ILの一部の進路を変更することとしたが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、デバイス製造用のレチクルRがレチクルホルダ34A,34B上に載置されていない状態又は載置されている状態で、レチクルホルダ34A,34Bの上方の位置に対して挿脱可能な、図6に示されるような一対のミラーユニット70A,70Bを、清掃部材として採用することとしても良い。ミラーユニット70Aは、図6に示されるように、例えばXY平面に対して所定角度、例えば45度の角度で対向して(側面視で平行四辺形の対向辺を形成するように)配置された2枚のミラー71a,72a(Y軸方向の全長が、照明領域IARのY軸方向の幅Byと同一以上の寸法を有する)を有するものであり、ミラーユニット70Bも同様に、2枚のミラー71b,72b(Y軸方向の全長が、照明領域IARのY軸方向の幅Byと同一以上の寸法を有する)を有するものである。これらミラーユニット70A,70Bによると、照射領域IAR(X軸方向の幅Bx)に照射された照明光ILの一部、すなわち、図6中に符号Fxで示される領域に上方から入射した照明光ILを、ミラー71a,72a又は71b,72bで順次反射して、レチクルホルダ34A,34B上に導くことができる。従って、上記実施形態及び各変形例の清掃用レチクルと同様、レチクルホルダ34A,34Bの上面(レチクル載置面)の清掃(光洗浄)を行うことが可能である。なお、ミラーユニット70A,70Bの構成は、図6の構成に限らず、種々の構成を採用することが可能である。また、ミラーユニットに限らず、照明光ILをレチクルホルダ34A,34B上面に導くことができるものであれば、種々の構成の清掃用の機構を露光装置に取付けても良い。
なお、これまでの説明では、光洗浄用の照明光として、露光に用いる照明光ILを利用することとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、たとえば、別の光源からの照明光をレチクルステージRST近傍まで導光し、該照明光を用いて光洗浄を行うこととしても良い。
なお、上記実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。例えば国際公開第1999/46835号パンフレット(対応米国特許7,023,610号)に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外域に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことは言うまでもない。例えば、近年、70nm以下のパターンを露光するために、SOR又はプラズマレーザを光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させるとともに、その露光波長(例えば13.5nm)の下で設計されたオール反射縮小光学系、及び反射型マスクを用いたEUV露光装置の開発が行われている。この装置においては、円弧照明を用いてマスクとウエハを同期走査してスキャン露光する構成が考えられるので、かかる装置にも本発明は適用が可能である。EUV露光装置の場合、マスクを保持するマスク保持部材は、静電チャックなどを備えているので、その静電チャックのマスク載置面を、紫外光を洗浄用の照明光として用いて光洗浄することとすれば良い。このほか、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
また、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に本発明を適用しても良い。ステッパなどの静止型露光装置に本発明を適用した場合において、照明領域のY軸方向に関する幅とレチクルホルダのY軸方向に関する長さとが略一致する場合には、上記実施形態のように、レチクルステージRSTと照明領域とをY軸方向に相対移動させなくても良い。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも本発明は適用することができる。さらに、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許第6,590,634号)、特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)、米国特許第6,208,407号などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも本発明を適用できる。また、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているようなウエハステージと計測ステージとを備えるステージ装置を採用することも可能である。
また、国際公開2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハ上に形成することによって、ウエハ上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのレチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写形成する液晶用の露光装置、有機EL、薄型磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、上記実施形態の露光方法で、レチクルに形成されたパターンをウエハ等の物体上に転写するリソグラフィステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光方法が実行され、物体上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスの生産性を向上することが可能である。
以上説明したように、本発明の清掃方法及び清掃部材は、マスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃するのに適している。また、本発明の露光方法は、マスクに形成されたパターンを介してエネルギビームで物体を露光するのに適している。また、本発明のメンテナンス方法は、走査型露光装置のメンテナンスに適している。更に、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの製造に適している。
一実施形態に係る露光装置の概略的な構成を示す図である。 図1のレチクルステージの平面図である。 図3(A)は、清掃用レチクルを−Y方向から見た状態を示す図であり、図3(B)は、清掃用レチクルの平面図である。 図4(A)は、清掃動作における、清掃用レチクル内の照明光の状態を示す図であり、図4(B)は、照明光の照明領域と清掃用レチクルの関係を示す図である。 図5(A)、図5(B)は、清掃用レチクルの変形例を示す図である。 変形例を示す図である。
符号の説明
23…レチクルステージ駆動系(移動装置)、34A,34B…レチクルホルダ(マスク保持部材)、51…レチクル基板(清掃部材本体)、53A,53B…グレーティング(回折格子、第1変更部、清掃部材の一部)、54A,54B…反射膜(反射面、第2変更部、清掃部材の一部)、70A,70B…ミラーユニット(清掃部材、導光装置)、100…露光装置(走査型露光装置)、IL…照明光(エネルギビーム)、R…レチクル(マスク)RC…清掃用レチクル(清掃部材、導光装置)、W…ウエハ(物体)。

Claims (18)

  1. パターンが形成されたマスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃する清掃方法であって、
    前記マスク保持部材のマスク載置面に露光用のエネルギビームを導いて前記マスク載置面を光洗浄する工程を含み、
    前記マスクを照明するための照明光学系の光射出側に配置されて前記エネルギビームの進路を変更する進路変更部材により前記進路が変更され、前記露光用のエネルギビームが前記マスク載置面に導かれ、
    前記進路変更部材は、前記マスク保持部材の前記マスク載置面に載置される清掃部材である清掃方法。
  2. 前記マスク保持部材と前記エネルギビームとを相対移動しながら前記マスク載置面に前記露光用のエネルギビームを導いて前記マスク載置面を光洗浄する工程をさらに含む請求項1に記載の清掃方法。
  3. 前記マスク保持部材と前記エネルギビームとの相対移動は、前記マスク保持部材が前記露光用のエネルギビームに対して移動することで行われる請求項2に記載の清掃方法。
  4. 前記清掃部材は、前記マスク載置面に対向する側の面に設けられた前記エネルギビームの進路を変更する第1変更部と、前記第1変更部で進路変更された前記エネルギビームの進路を変更し前記マスク載置面に導く第2変更部とを有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の清掃方法。
  5. 前記第1変更部は、前記エネルギビームを前記第2変更部に向けて回折させる回折格子を含む請求項に記載の清掃方法。
  6. 前記第1変更部は、前記エネルギビームを前記第2変更部に向けて反射する反射面を含む請求項4又は5に記載の清掃方法。
  7. 前記第2変更部は、前記第1変更部からの前記エネルギビームを前記マスク載置面に向けて反射する反射面を含む請求項4〜6のいずれか一項に記載の清掃方法。
  8. 前記第2変更部の前記反射面は、前記清掃部材の前記マスク載置面に対向する側の面とは反対側の面に設けられている請求項に記載の清掃方法。
  9. マスク保持部材上に載置されたマスクに形成されたパターンを物体上に転写する露光方法であって、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の清掃方法を用いて、前記マスク保持部材のマスク載置面を清掃する工程と;
    清掃後の前記マスク載置面に前記マスクを載置し、該マスクを前記マスク保持部材により保持する工程と;
    前記マスク保持部材と前記物体とを同期移動して、前記マスクに形成されたパターンを物体に転写する工程と;を含む露光方法。
  10. 請求項に記載の露光方法を実行する工程と;
    前記パターンが転写された前記物体に処理を施す工程と;を含むデバイス製造方法。
  11. 露光装置のマスク保持部材に載置可能な清掃部材であって、
    前記マスク保持部材のマスク載置面に接触する接触面を有する清掃部材本体を備え、
    前記清掃部材本体の一部に、露光用のエネルギビームの進路を少なくとも1回変更して前記マスク載置面に導く進路変更部が設けられている清掃部材。
  12. 前記進路変更部は、前期清掃部材本体の前記接触面側の面に設けられた前記エネルギビームの進路を変更する第1変更部と、該第1変更部で進路変更された前記エネルギビームの進路を変更し前記マスク載置面に導く第2変更部とを含む請求項11に記載の清掃部材。
  13. 前記第1変更部は、前記エネルギビームを前記第2変更部に向けて回折させる回折格子を含む請求項12に記載の清掃部材。
  14. 前記第1変更部は、前記エネルギビームを前記第2変更部に向けて反射する反射面を含む請求項12又は13に記載の清掃部材。
  15. 前記第2変更部は、前記第1変更部からの前記エネルギビームを前記マスク載置面に向けて反射する反射面を含む請求項1214のいずれか一項に記載の清掃部材。
  16. 前記第2変更部の前記反射面は、前記清掃部材本体の前記接触面とは反対側の面に設けられている請求項15に記載の清掃部材。
  17. マスク保持部材と物体とを同期移動して前記マスクに形成されたパターンを前記物体に転写する走査型露光装置のメンテナンス方法であって、
    請求項1116のいずれか一項に記載の清掃部材を前記マスク保持部材に載置して保持させる工程と;
    前記マスク保持部材を露光用のエネルギビームに対して移動させつつ、前記マスク保持部材の前記変更部に前記エネルギビームを入射させる工程と;を含むメンテナンス方法。
  18. パターンが形成されたマスクを載置して保持するマスク保持部材を清掃する清掃方法であって、
    前記マスク保持部材のマスク載置面に露光用のエネルギビームを導いて前記マスク載置面を光洗浄する工程を含み、
    前記マスクを照明するための照明光学系の光射出側に配置されて前記エネルギビームの進路を変更する進路変更部材により前記進路が変更され、前記露光用のエネルギビームが前記マスク載置面に導かれ、
    前記照明光学系に設けられた開口部を調整して前記露光用のエネルギビームを前記マスク載置面に導くことを含む清掃方法。
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