JP5245742B2 - レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置に関する。
レーザ溶接は、その伝送方式の観点から、レーザ発振機から溶接用集光光学系までレーザ光をミラーで伝送するミラー伝送、および光ファイバを用いて伝送するファイバ伝送に大別できる。ミラー伝送については、発振機内で作られたリングモードやマルチモードと称されるエネルギ分布状態を、この分布状態を概ね維持しながら、伝送し、溶接加工性を高めることが可能である。しかし、配置されるミラーの光軸調整やミラー類の清浄度維持等のメンテナンスが必要であり、使用および維持について煩雑な面を有している。一方、ファイバ伝送によれば、高い自由度を有して容易にレーザ発振機からレーザ光を所定の位置まで伝送することが可能である。
このように発振機からレーザ加工用の集光光学系までの伝送が容易なレーザは、従来、比較的低いエネルギのレーザが主流であり、例えば、自動車用の薄鋼板を対象として、テーラードブランク溶接(突き合わせ溶接)等に広く利用されている。しかし、近年、ファイバ伝送が可能な高出力レーザの開発とともに、溶接速度をはじめとする溶接効率の向上や、さらに厚鋼板への適用が期待されている。
ところで、レーザ出力が高い条件下で、長時間の溶接加工が行われた場合、レーザ光の伝送・集光に用いられるレーザ光が通過する透明な光学部品は、溶接加工中に加熱され、局部的な温度上昇による屈折率の変化や熱応力による形状変化を生じ、溶接品質が変化する。すなわち、溶接開始端から終端までに亘る溶接安定性が確保できないという問題がある。
例として図11に従来における溶接装置100の模式図を示す。溶接装置100では、発振機111から出射し、ファイバ112により伝送されたレーザ光は、透過型のレンズ114、115により、被溶接材101、102上に集光される。また、集光レンズ115と、被溶接材101、102との間には、溶接時に発生するスパッタから、高価な集光レンズ115を保護するため、保護ガラス116といわれる光透過型の平板が配置される。
ここで、レーザ光が透過するレンズ類114、115および保護ガラス116には、使用されるレーザ光波長に対し、極めて透過率の高い物質(例えば、高純度Si)が用いられるが、これによってもレーザ光の出力が高くなると、発熱し、熱応力により形状が変化する。即ち、屈折率が変わり、集光点(図11におけるAf)がシフトするため、長手方向に溶接品質が変化する。
この対策として、特許文献1には、溶接加工前に、予めレーザ光を予備照射し、溶接時の透過光学部品の変化を抑制してスポット径の変動を抑制する発明が開示されている。また、特許文献2には、加工用レーザトーチの位置をレーザビーム照射時間の経過に従って連続的に調整することにより、レーザビームの焦点位置を被加工物に対して一定に保持する発明が開示されている。さらに、特許文献3には、レンズの熱変形量を計算し、この熱変形量から焦点距離変化量を計算し、レンズの位置を移動させてレーザ光の焦点を被加工物上に結ぶように制御する発明が開示されている。
また、レーザの高出力化に伴い、突き合わせ溶接部にアンダーフィルと称されるくぼみの形状不良が発生するという問題がある。図12にくぼみの模式図を示した。これは、鋼板101と鋼板102との突き合わせ溶接において、溶接部120の一方側で溶接肉が欠落する部分(Z)を生じるものである。いうまでもなく、このようなくぼみは、溶接継手強度の低下を招く。
このようなくぼみの主因は、突き合わせ面の隙間であるが、レーザ出力が高い条件下では、発生するスパッタ(溶接時の溶融金属の飛散)による影響も大きい。
特許文献4には、このような溶接時のくぼみの発生を抑制するため、レーザ溶接時にフィラーワイヤを用いる方法が提案されている。さらに、特許文献5には、レーザ溶接とアーク溶接を複合して用いる方法が提案されている。一方、スパッタによる溶接部のくぼみの発生に対しては、レーザ出力を下げることや、焦点位置を大きくずらすこと(一般にディフォーカスと呼ばれ、以下「DF」と記載することがある。)により対応する場合がほとんどであった。
特開平5−285678号公報 特開平1−66088号公報 特開平2−6093号公報 特開2004−330299号公報 特開2004−223543号公報
しかしながら、溶接長手方向の溶接品質の均一化、すなわち溶接品質のばらつき防止に関し、特許文献1に記載の予熱方式では、焦点位置の変動が小さくなり、これが安定するまでの時間やエネルギが無駄になる問題がある。さらには、集光レンズを透過したエネルギの処理対策も必要となる。一方、特許文献2、3に記載の方式は、何れも、溶接加工物に対する焦点位置を一定に保つため、溶接中に、レーザトーチ又は溶接加工物を昇降させる機構が必要なため、設備が大型かつ複雑化するとともに、高コスト化する問題があった。
また、これらの方法は、板厚が同じ材料を連続的に溶接するラインでは有効であるが、多種多様な板厚・板組を溶接することが要求されるような、例えば、鋼板製造ラインにおけるコイル継ぎラインでは、次のような問題があった。すなわち、生産ライン効率を高めるためには、最もライン効率の良い溶接速度を選定することが重要となる。ところが、板厚の大きい鋼板の溶接と板厚の小さい鋼板の溶接とで同じ溶接速度を実現するためには、当然に、厚鋼板では、大きなレーザ出力、薄鋼板では、小さなレーザ出力であることが必要となる。上記したように、光学部品の熱変形は、レーザ出力に起因しており、小さなレーザ出力で所定のライン溶接速度が得られる薄鋼板の溶接では、このような焦点距離の補正は不要であり、ライン対象品構成上、薄鋼板が多いラインでは、少量の厚鋼板のために、装置が複雑化かつ高コスト化し、効率的でなくなってしまう。
また、突き合わせ溶接部のアンダーフィル欠陥の防止に関し、特許文献4や特許文献5に記載のようなフィラーワイヤを用いる手法やアーク溶接と複合する手法では、管理項目が増え、調整が煩雑となり、レーザ出力の低下やDF条件の選定のためのレーザ溶接の効率(溶接速度)の大きな低下を招く問題がある。
そこで、本発明の第1の目的は、大きな出力を有するレーザを用いた突き合わせ溶接において、溶接長手方向の品質のばらつきの少ない良好な溶接品質を確保することができるレーザ光の溶接方法、およびレーザ溶接装置を提供することにある。第2の目的は、さらに、溶接部のくぼみを抑制するとともに、溶接の効率を低下させることなく、良好な溶接品質を確保することができるレーザ溶接方法、およびレーザ溶接装置を提供することにある。
以下、本発明について説明する。
発明者らは鋭意検討した結果、溶接部のくぼみの抑制に関して次のような知見を得た。すなわち、ファイバによりレーザを伝送した場合にはその焦点におけるレーザ強度分布が、いわゆるトップハット型であるマルチモードとなることが知られている(図4(a)参照)。このモードのレーザを大きな出力で溶接に利用した場合にくぼみを生じることが多い。そこで、DFにより焦点位置以外のところで溶接をおこなえばこれを回避することができるが、単にDFをしたのみでは溶接効率が著しく低下する。
発明者らはさらに検討を重ね、DFをした位置でのレーザ強度分布における所定部位のエネルギ密度および直径を規定し、DFの条件を求めた。そしてこれにより溶接部のくぼみを抑制することができるとともに、溶接効率の低下を最小限に抑えることができることを見い出した。
さらには、本発明者らは、溶接長手方向の品質のばらつきの抑制に関し検討し、以下の知見を得た。
図7は、レーザ光の焦点位置が被溶接材よりレンズ側にある場合におけるレーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係を説明するための図である。図7(a)は、レーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係をグラフで示したものである。図7(b)は、レーザ照射時間t=0のときと、t=tのときの焦点径を説明するための模式図である。
また、図8は、レーザ光の焦点位置が被溶接材を挟んでレンズ側とは反対側にある場合におけるレーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係を説明するための図である。図8(a)は、レーザ照射時間と焦点位置のズレ量との関係をグラフで示したものである。図8(b)は、レーザ照射時間t=0のときと、t=tのときの焦点径を説明するための模式図である。
ここで、焦点位置ズレ量とは、焦点と被溶接材の表面との距離を示す。また、ZDFは溶接開始時(照射時間t=0)における焦点位置ズレ量(焦点と被溶接材表面との距離)、Zは照射時間t経過後の焦点位置ズレ量、ΔZは、照射時間tにおける焦点位置の変化量であり、ZDF−Zの絶対値(|ZDF−Z|)で表すことができる。ここでZDFは、DF量を意味する。
高出力条件下では、光学部品の熱変形等により溶接長手方向で溶接品質の変化が生じる。すなわち、図7、図8に示すように、レーザ照射時間の経過に伴いレーザ焦点位置が変化する。その結果、溶接部の溶け込み深さが溶接長手方向で異なってしまう。
DF位置で溶接を行う場合は、焦点位置の変化により溶接品質に与える影響が大きい。なお、通常は、レンズは水冷されており、溶接初期におけるレンズの昇温は早いが、やがて冷却能とバランスして昇温量は飽和する。また、昇温の熱源となるレーザ出力の違いによっても、焦点位置の変化の程度は異なる。
焦点位置の変化は、溶接物に照射されるスポット径の変化を意味する。図9はレーザ照射時間とスポット径の変化量との関係を模式的に示すグラフである。図9において、スポット径の変化量は、あるレーザ照射時間におけるスポット径と、レーザ照射開始時におけるスポット径との差をとり、これを絶対値で表したものである。従って、図9に例を示したように、レーザ照射開始時(t=0)においてスポット径がD、レーザ照射時間t=tにおいて、スポット径がDの場合のスポット変化量ΔDは、|D−D|で表わされる。ここで、溶接開始時に焦点位置が被溶接材である鋼板に対し集光レンズ側に存在すれば、熱変形による焦点位置の変化により、図7(a)、図7(b)からわかるようにスポット径DはDよりも大きくなる方向に変化する。一方、溶接開始時に焦点位置が被溶接材である鋼板に対し集光レンズ側とは反対側に存在するときには、図8(a)、図8(b)からわかるように、スポット径Dはスポット径Dよりも小さくなる方向に変化する。
このように、レーザ焦点位置の変化によりスポット径が変化するため、照射時間の経過とともに、被溶接材表面に照射されるレーザエネルギ密度(総エネルギ量/スポット面積)が溶接長手方向に変化する。その結果、溶接部の溶け込み深さが溶接長手方向にばらついてしまうと推察する。
図10は、レーザ照射時間と溶接後の溶け込み深さとの関係を示すグラフである。図10(a)はレーザ照射時間t=0における焦点位置が被溶接材の表面に対してレンズ側に存在する場合のグラフである。また、図10(b)は照射時間t=0における焦点位置が被溶接材の表面に対してレンズの反対側に存在する場合のグラフである。図10(a)、図10(b)中の「制御なし」のグラフは照射時間に関係なく出力を一定として溶接を行った場合を表している。このときにはレーザ照射時間の経過とともに溶け込み深さが変化することがわかる。
一方、図10(a)、図10(b)中の「出力制御」はレーザ溶接時間の経過に従いレーザ出力を変更する制御をおこなったときのグラフである。これによれば、溶け込み深さはレーザ溶接時間の経過によらず一定とすることできることがわかった。従って、溶接部の溶け込み深さが幅方向に均一となるようにレーザ照射時間の経過に従いレーザ出力を変更することにより、溶接長手方向の溶接品質のばらつきを小さくすることができる。
本発明者らは、鋭意検討を重ねて得られた上記知見に基づいて、発明を完成させた。以下に説明する。
請求項1に記載の発明は、光ファイバにより伝送されるレーザ光を溶接ヘッドから突き合わされた鋼板に照射し、該鋼板の幅方向の一端から他端に向かって連続的に溶接する方法であって、レーザ光の照射時間の経過に伴う鋼板表面におけるレーザ光のスポット径の変化、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴う溶接部の溶け込み深さの変化に基づき、レーザ光のスポットのエネルギ密度、又は溶接部の溶け込み深さが鋼板の幅方向に均一になるようにレーザ光の出力を変更することを特徴とする突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法において、レーザ照射時間の経過に伴いレーザ光のスポット径が大きくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが浅くなるときには、レーザ照射時間の経過に従ってレーザ光の出力を連続的に増大させ、レーザ照射時間の経過に伴いレーザ光のスポット径が小さくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが深くなるときには、レーザ照射時間の経過に従ってレーザ光の出力を連続的に低減させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法において、レーザ照射時間の経過に伴うレーザ光のスポット径の変化、および溶接部の溶け込み深さの変化は、予めレーザ出力を一定として鋼板の幅方向の一端から他端に向かってレーザ光を照射することにより求めておいたスポット径の変化、又は溶接部の溶け込み深さの変化を用いることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法であって、さらに、レーザ光が最初に鋼板に接する部分のレーザ断面における強度分布から、該断面の総エネルギ量に対してm%、およびn%のそれぞれのエネルギを有する部分の直径DmおよびDnと、それぞれの該部分のエネルギ密度Em、およびEnと、を得て、Em/En、およびDm/Dnが所定の値を満たすように前記レーザ光の焦点位置を調整して溶接する突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「レーザ断面における強度分布」とは該断面におけるレーザ光の強度分布を意味し、具体的には、レーザ光の強度分布は、図4(a)、図4(b)に例を示したように凸状を有している。さらに、図5(a)〜図5(c)は、図4に示すレーザ光の強度分布を模式的に示す図で、図5(a)は総エネルギVo(斜線部)を説明する図、図5(b)は、総エネルギ量に対してm%のエネルギを有する部分(斜線部Vm)とVmに対応するエネルギ分布の直径Dmを説明する図、図5(c)は、総エネルギ量に対してn%のエネルギを有する部分(斜線部Vn)とVnに対応するエネルギ分布の直径Dnを説明する図で、いずれも紙面上下方向はレーザ光の強度(紙面上ほどエネルギが高い。)を表す。図5(a)に示すように、「総エネルギVo」は当該凸状の体積であり、「総エネルギ量に対してm%、およびn%のエネルギを有する部分」とは、図5(b)、図5(c)に示すように、凸形状であるエネルギ分布の中心から、総エネルギ量Voに対して、m%のエネルギを有する部分Vm、n%のエネルギを有する部分Vnを意味する。また、エネルギ密度Emは、m%のエネルギを有する部分Vmを面積(πDm/4)で除すことにより、エネルギ密度Enは、n%のエネルギを有する部分Vnを面積(πDn/4)で除すことにより算出される。
また、ここでm%、n%は特に限定されるものではないが、より精度よく強度分布の態様を表すために30≦m≦70、n=86であることが好ましい。目的である溶接効率の低下を最小限に抑えつつ、溶接部のくぼみを抑制することに対しては、レーザスポット全体のエネルギの調和を図る必要がある。すなわち、mの値が小さすぎると、ビームの中心近傍の特性による影響を顕著に示し、逆に大きすぎると、ビーム全体の特性による影響を顕著に示すために、溶接効率の低下を最小限に抑え、かつ、くぼみを制御するために必要な適正な値を得られない可能性がある。またn=86は、当該溶接の分野において溶接性を表すために広く用いられていることから好ましい値とした。
さらにはm、nが、m=50、n=86であり、E50/E86≧2.60、かつD50/D86≦0.65を満たすことが望ましい。加えてレーザの伝送ファイバコア径、コリメーションレンズの焦点距離、集光レンズの焦点距離から下記式で算出されるレーザの焦点径が0.48mm以下であることがさらに望ましい。
レーザの焦点径=伝送ファイバコア径×集光レンズの焦点距離/コリメーションレンズの焦点距離
本発明によれば、溶接長手方向に溶け込み量の変動が小さく良好な品質を有する高出力のレーザ溶接が可能となる。また、溶接長手方向に溶け込み量の変動が小さく、かつ溶接方向の全長に渡りくぼみの発生の小さな良好な品質を有する高出力のレーザ溶接が可能となる。
本発明のこのような作用および利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
始めに、1つの実施形態に係る本発明のレーザ溶接装置10について説明する。図1に溶接装置10に備えられる各構成を模式的に示した。溶接装置10は、レーザ発振機11、光ファイバ12、および溶接ヘッド13を備えている。そして溶接ヘッド13は、コリメーションレンズ14、集光レンズ15、および保護ガラス16を含むものである。以下に各構成について説明する。
レーザ発振機11は、溶接熱源となるレーザを発振する装置である。このレーザ発振機は11、被溶接材である鋼板1、2の幅方向の一端から他端にレーザ光を照射して溶接する際に、レーザ照射時間の経過に伴ってレーザ光の出力を変更することが可能な機能を備える。すなわち、レーザ照射時間の経過に伴う焦点位置の変化又はスポット径の変化に基づき、スポットのエネルギ密度を幅方向に均一にするように、レーザ照射時間の経過に従ってレーザ光の出力を変更することが可能とされている。
ここで溶接装置10に用いるレーザ光の種類は、光ファイバ12で伝送可能であれば特に限定されず、出力は4kW以上であることが好ましい。従って、レーザ発振機11はファイバ伝送が可能なレーザを発振することができればよい。このようなレーザを発振できるものとして、YAGレーザ、ディスクレーザ、ファイバレーザ等の発振機を挙げることができる。このように光ファイバで伝送することができるとともに、高出力を得ることが可能なレーザ光の使用により効率よく溶接をすることができる。
光ファイバ12は、レーザ発振機11から溶接ヘッド13にレーザを伝送する手段である。光ファイバの適用により容易にレーザを伝送することができ、維持も容易な溶接装置10を提供できる。光ファイバ12のいわゆるファイバ径は特に限定されるものではないが、通常1.0mm以下のものが用いられ、集光光学系のサイズとエネルギ密度の観点からファイバ径は小さい方がよく、0.6mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.3mm以下である。
溶接ヘッド13は、光ファイバ12の出力端に接続され、伝送されたレーザ光を導入し、該レーザ光を溶接に適するように制御して溶接部に出射する手段である。溶接ヘッド13にはコリメーションレンズ14と集光レンズ15とが含まれ、上述した光ファイバ12の径、および両レンズの焦点距離の比により焦点径が決まる。例えば、光ファイバ12の径を小さくするとともに、コリメーションレンズ14の焦点距離に対して集光レンズ15の焦点距離を小さくすることにより焦点径を小さくすることができる。
さらに溶接ヘッド13には保護ガラス16が備えられている。保護ガラス16は、集光レンズ15と被溶接材1、2との間に配置される。これにより保護ガラス16よりレーザ発振機11側に備えられる例えばコリメーションレンズ14、集光レンズ15を保護することができる。
以上のような溶接装置10により、溶接長手方向に溶け込み深さが一定の溶接部の確保が可能となり、更に溶接部におけるくぼみの発生を小さくしつつも効率のよい溶接をすることができる。
ここで、被溶接材1、2である鋼板の種類は特に限定されるものではなく、低炭素鋼、高炭素鋼、および高張力鋼等を挙げることができる。また板厚についても特に限定されるものではないが、従来困難であった厚板の溶接が容易となり、特に板厚2mm以上で顕著な効果を有する。
次に1つの実施形態に係るレーザ溶接方法について説明する。本実施形態のレーザ溶接方法では、上記レーザ溶接装置10を用いて、所定の条件によるDFにより溶接が行われる。また、ここでは好ましい実施形態としてレーザ溶接装置10を用いた例を説明するが、本発明のレーザ溶接方法はこれに限定されることなく、他の溶接装置によるものであってもよい。
はじめに、溶接長手方向に溶接部の溶け込み量の変動を小さくすることについて説明する。これは、光ファイバにより伝送されるレーザ光を溶接ヘッドから突き合わされた鋼板に照射し、幅方向の一端から他端に向かって連続的に溶接する際に、レーザ照射時間の経過に伴うスポット径又は溶け込み深さの変化に基づき、スポットのエネルギ密度が幅方向に均一になるように、レーザ照射時間の経過に従いレーザ光の出力を変更するものである。詳しくは次の通りである。
レーザ照射時間の経過に伴うスポット径の経時変化は、レーザビームプロファイル計を用いて求めることができる。具体的には、溶接開始時の条件を基準として、一定のレーザ出力Pで溶接を行い、溶接中のスポット径の変化を当該レーザビームプロファイル計により測定し、上記図9で説明した関係を得る。そして、時間tにおけるスポット径Dは式(1)により算出することができる。
=F(t)・D (1)
ここで、F(t)は時間による変数、Dは溶接開始時のスポット径である。
また、時間tにおけるレーザ出力をPとすると、時間tにおけるスポットのエネルギ密度Eは式(2)により算出される。
=P/(πD /4) (2)
一方、溶接開始時のエネルギ密度Eは、溶接開始時のレーザ出力をPとすれば、式(3)により算出される。
=P/(πD /4) (3)
そして、幅方向にエネルギ密度を均一化するために、E=Eとし、このときのレーザ出力Pは以下の式(4)で与えられる。
=P・(πD /4)/(πD /4)=P・(F(t)) (4)
当該式(4)により求められたPの時間変化に基づいてレーザ出力を変化させて溶接をおこなう。これにより、溶接長手方向に溶け込み量の変動を小さくすることができる。
上記説明では、スポット径の計測により出力Pを求めて溶接長手方向に溶け込み量の変動を小さくする溶接方法を説明した。この他にも例えば、溶け込み深さから、制御すべきレーザ出力Pを求めることもできる。以下に他の例として説明する。
図2は、横軸にレーザ出力、縦軸に溶け込み深さをとったグラフである。例えばレーザ出力をPで一定として溶接開始部から溶接終端部まで溶接すると、その溶け込み深さは、溶接開始部でY、溶接終端部でYとなる。すなわち溶接開始部と溶接終端部で溶け込み深さが異なる。一方、同様に、レーザ出力をPで一定として溶接開始部から溶接終端部まで溶接すると、その溶け込み深さは、溶接開始部でY、溶接終端部でYとなり、この場合も溶接開始部と溶接終端部で溶け込み深さが異なる。
しかし、レーザ出力Pにおける溶接終端部の溶け込み深さと、レーザ出力Pにおける溶接開始部の溶け込み深さとは、いずれもYであり同じである。そこで、図中に矢印Bで示したように、溶接開始部においてはレーザ出力をPとし、これを適宜変更しつつ溶接終端部においてレーザ出力をPとすれば、溶接開始部から溶接終端部までの溶け込み深さがYで概ね一定である溶接部を得ることができる。
このようにして、レーザ出力Pを制御する溶接方法によっても、溶接長手方向に溶け込み量の変動を小さくすることができる。
なお、この方法では、制御すべき出力の基準となる設定条件は、溶接長手方向の任意の位置であるが、たとえば、溶接開始点を基準とし、溶接が進むにつれてスポット径が大きくなる方向に変化する場合、出力も同様に大きくなる方向に制御する必要が生じ、設備の定格を超える可能性がある。そのため、制御する出力の変化方向を見極め、溶接端部(開始側・終端側のいずれか)の設定条件を上限とすることが好ましい。
次に、さらにくぼみの発生が小さいことにより良好な品質が得られることについて説明する。
図3には図1にAfで示した焦点付近におけるレーザ光の形状を模式的に表した。このようにレーザ光は集光レンズ15の作用により焦点位置X1でくびれるように集光し、その前後では焦点位置X1よりも大きな径を有するように広がる。DFでは、焦点位置X1から少しずらした位置である例えばX2で示した位置が鋼板の表面となるように設定して、溶接を行うものである。
図4には、焦点位置X1、および位置X2におけるレーザ光の強度分布を3次元的に表した例を示した。図4(a)は焦点位置X1における強度分布、図4(b)は位置X2における強度分布である。図4からわかるように、焦点位置X1と位置X2とでは総エネルギ(強度分布の体積)は同じであるがその分布は異なる。具体的には、焦点位置X1ではいわゆるトップハット型の強度分布を有している。これはファイバ伝送によってレーザが伝送されることにより生じる形態である。一方、位置X2における強度分布は円錐状である。
本実施形態では当該強度分布が所定の形状である位置X2で溶接をおこなうものである。これにより溶接部に生じるくぼみを抑制しつつ効率の良い溶接を可能とする。具体的には、図5に示した強度分布の2次元図を参照しつつ説明する。図5(a)〜図5(c)は上述した、図4に示すレーザ光の強度分布を模式的に示す図である。図5(a)は総エネルギVo(斜線部)を説明する図、図5(b)は、総エネルギ量に対してm%のエネルギを有する部分(斜線部Vm)とVmに対応するエネルギ分布の直径Dmを説明する図、図5(c)は、総エネルギ量に対してn%のエネルギを有する部分(斜線部Vn)とVnに対応するエネルギ分布の直径Dnを説明する図で、いずれも紙面上下方向はレーザ光の強度(紙面上ほどエネルギが高い。)を表す。
はじめに、図5(a)〜図5(c)に示したように総エネルギ量Voに対してm%、n%のエネルギ量Vm、Vnを有する部位を選択する。次にm%のエネルギを有する部分Vmを面積(πDm/4)で除すことによりエネルギ密度Emを算出する。同様に、n%のエネルギを有する部分Vnを面積(πDn/4)で除すことによりエネルギ密度Enを算出する。そしてこれらエネルギ密度(Em、En)、および直径(Dm、Dn)に関し、Em/En、およびDm/Dnを算出して、これらが所定の値を満たす強度分布を有する位置X2で溶接をする。
ここで選択される2箇所のm%、n%の部分は特に限定されるものではないが、より精度よく強度分布の態様を表すために30≦m≦70、n=86であることが好ましい。mの値が小さすぎると、ビームの中心近傍の特性による影響を顕著に示し、逆に大きすぎると、ビーム全体の特性による影響を顕著に示すために、溶接効率の低下を最小限に抑え、かつ、くぼみを抑制するために必要な適切な値を得られない可能性がある。またn=86は、当該溶接の分野において溶接性を表すために広く用いられていることから好ましい値とした。
そしてm=50、n=86とした場合におけるE50/E86、およびD50/D86の値はそれぞれ、
E50/E86≧2.60
D50/D86≦0.65
を満たすことが好ましい。
これにより、溶接部のくぼみの発生が小さい溶接部を得ることができる。
以上のようなレーザ溶接方法により、溶接長手方向の全長に亘り、溶接部のくぼみを抑制しつつも効率のよい溶接を提供することができる。
次に実施例によりさらに詳しく説明する。ただし、本発明は本実施例に限定されるものではない。
本実施例では、出力10kWのレーザ溶接装置を使用し、板厚4.5mm、板幅1000mmの低炭素鋼板を幅方向の一端から他端に向けて貫通溶接をした。条件は次の通りである。
<溶接速度>
溶接速度はそれぞれの設定のDF位置で連続した裏波が得られる最高速度とした。具体的には3.0〜8.0m/分である。
<DF量>
溶接開始時のDF量(焦点位置と非溶接材表面との距離)は、2〜10mmの範囲とした。
<溶け込み深さ一定について>
長手方向溶け込み深さ一定の条件ついては、図6に示したように、予め求めた必要出力と経過時間との関係に基づいて設定した。なお、図6は、集光レンズの焦点距離200(f200)mm、設定DF量8mm、溶接速度4.0m/分とし、レーザ出力を8.0〜10.0kWまで、0.5kWずつ変化させ、貫通溶接が得られる溶接開始端からの距離を求め、これをレーザ照射時間に換算してプロットしたものである。スポット径の経時変化から、必要出力は、放物線的に変化するものと推測(図6に破線で示した線)されるが、その変化量が小さいことから、ここでは、必要レーザ出力をP=P+α・tで近似し、α=0.87とした。
上記の条件下で、溶接部のくぼみ量および溶接長手方向の溶接部肉厚のばらつきを評価した。他の条件および評価結果を表1〜表3に示した。表1は集光レンズがf200mm、表2はf250mm、および表3はf350mmの場合である。
Figure 0005245742
Figure 0005245742
Figure 0005245742
ここで、「溶接終端部のくぼみ程度(X)」は、終端から20mmにおける表面のくぼみ深さを測定し、くぼみ程度X(くぼみ深さ/母材板厚×100%)で評価した。評価は、
極小:X≦5%
小:5<X≦10%
大:X>10%
とし、「極小」および「小」である場合が良好であるといえる。
また、「溶接長手方向のバラツキ程度(Y)」は、溶接長1000mmに対し、20mm毎に、表面のくぼみ深さを測定し、その最大値と最小値を求め、くぼみ深さのバラツキ量Yを評価した。Yは、Y=((最大値−最小値)/母材肉厚)×100%により求める。
評価は、
小:0<Y≦10%
中:10<Y≦15%
大:15%<Y
とし、「小」である場合が良好であるといえる。
また、表1〜表3において、「伝送ファイバ径」は伝送ファイバのコア径を表し、0.3mmとした。「焦点径」は焦点におけるレーザスポットの径を意味し、(伝送ファイバコア径)×(集光レンズ焦点距離)/(コリメ−ションレンズ焦点距離)により算出される。また、「設定焦点ずらし量」は、DF量を表し、溶接開始時における鋼板表面と焦点との距離である。「熱レンズ制御の有無」において、「有」とは、図6に基づき、照射時間の経過に従い出力を制御したものである。一方、「無」は、照射時間の経過にかかわらず、溶接長さ方向にレーザ光の出力を一定として溶接したことを意味する。
「E50」は上記説明したEmについて、m=50である場合、「E86」は、Enにおきてn=86である場合をそれぞれ示している。同様に、「D50」は上記説明したDmにおいてm=50である場合、「D86」はDnにおいてn=86である場合を示している。
表1からわかるように、熱レンズ制御をおこなった場合には、設定焦点ずらし量にかかわらず、溶接長手方向バラツキ量を「小」とすることができた。一方、熱レンズ制御を行わなかった場合には、いずれも溶接長手方向バラツキ量は「中」であった。従って、熱レンズ制御をおこなうことにより、溶接部肉厚のばらつきを小さく抑え、溶接品質が均一である溶接部を得ることができた。
さらに、E50/E86≧2.60、かつ、D50/D86≦0.65を満たすようにレーザ光の焦点位置を調整し、かつ熱レンズ制御をおこなったものは、設定焦点ずらし量にかかわらず、くぼみ量が小さく抑制されるとともに、くぼみ量の溶接長手方向の変動を小さく抑えることができ、溶接部肉厚のばらつきも小さいので溶接品質が良好であった。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、鋼板のレーザ溶接方法、およびレーザ溶接装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1つの実施形態に係るレーザ溶接装置の模式図である。 レーザ出力制御の他の例を説明するための図である。 レーザ焦点位置付近のレーザ形状を模式的に示す図である。 レーザ光の所定位置におけるレーザ強度分布である。 図5(a)は総エネルギVo(斜線部)を説明する図、図5(b)は、総エネルギ量に対してm%のエネルギを有する部分(斜線部Vm)とVmに対応するエネルギ分布の直径Dmを説明する図、図5(c)は、総エネルギ量に対してn%のエネルギを有する部分(斜線部Vn)とVnに対応するエネルギ分布の直径Dnを説明する図である。 実施例における必要レーザ出力の算出方法を説明するための図である。 レーザ焦点位置が被溶接材と溶接ヘッドとの間に配置されたときにおける焦点位置ズレ量を説明するための図である。 レーザ焦点位置が被溶接材を挟んで、溶接ヘッドとは反対側に配置されたときにおける焦点位置ズレ量を説明するための図である。 レーザ照射時間とスポット径の変化量との関係を説明する図である。 レーザ照射時間と、溶接部の溶け込み深さとの関係を説明するための図である。 従来の溶接装置を説明するための図である。 溶接部のくぼみを説明するための図である。
符号の説明
1 被溶接材(鋼材)
2 被溶接材(鋼材)
10 レーザ溶接装置
11 レーザ発振機
12 伝送ファイバ
13 溶接ヘッド
14 コリメーションレンズ
15 集光レンズ
16 保護ガラス

Claims (4)

  1. 光ファイバにより伝送されるレーザ光を溶接ヘッドから突き合わされた鋼板に照射し、該鋼板の幅方向の一端から他端に向かって連続的に溶接する方法であって、
    前記レーザ光の照射時間の経過に伴う前記鋼板表面における前記レーザ光のスポット径の変化、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴う溶接部の溶け込み深さの変化に基づき、前記レーザ光のスポットのエネルギ密度、又は溶接部の溶け込み深さが前記鋼板の幅方向に均一になるように前記レーザ光の出力を変更することを特徴とする突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。
  2. 前記レーザ照射時間の経過に伴い前記レーザ光のスポット径が大きくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが浅くなるときには、前記レーザ照射時間の経過に従って前記レーザ光の出力を連続的に増大させ、
    前記レーザ照射時間の経過に伴い前記レーザ光のスポット径が小さくなるとき、又は照射するレーザ光の出力を一定としたときに該レーザ光の照射時間の経過に伴い溶接部の溶け込み深さが深くなるときには、前記レーザ照射時間の経過に従って前記レーザ光の出力を連続的に低減させることを特徴とする請求項1に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。
  3. 前記レーザ照射時間の経過に伴う前記レーザ光のスポット径の変化、および前記溶接部の溶け込み深さの変化は、予めレーザ出力を一定として鋼板の幅方向の一端から他端に向かってレーザ光を照射することにより求めておいたスポット径の変化、又は溶接部の溶け込み深さの変化を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法であって、
    さらに、前記レーザ光が最初に前記鋼板に接する部分のレーザ断面における強度分布から、該断面の総エネルギ量に対してm%、およびn%のそれぞれのエネルギを有する部分の直径DmおよびDnと、それぞれの該部分のエネルギ密度Em、およびEnと、を得て、Em/En、およびDm/Dnが所定の値を満たすように前記レーザ光の焦点位置を調整して溶接する突き合わせ鋼板のレーザ溶接方法。
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