JP5239714B2 - 車両用無線通信装置、通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車外又は車内の機器と無線通信する車両用無線通信装置等に関し、特に、複数の通信態様を切り替えて通信可能な車両用無線通信装置及び通信方法に関する。
車外からコンテンツを取得したり車載機器の更新プログラムを受信したり、また、車内から電子メールやファイルを車外に送受信することが可能になっている。このため、車両には放送のように一方方向の情報の受信だけでなく、双方向に通信が可能な無線通信装置が搭載されている。無線通信装置には、例えば、携帯電話やPHSを車載機器に脱着したり、携帯電話やPHSと同等の機能を備えたものを車載したものや、携帯電話やPHSのように契約していなくても不特定のユーザがアクセスポイントに接続して通信しうる無線LAN等が知られている。また、路車間通信等も実用化されている。
車両は高速で移動するが、走行中も良好な通信状態が得られるよう、走行中か否かに応じて変調方式を変える無線通信装置が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1記載の無線通信装置は、走行中と判定されると始めから伝送速度の遅い変調方式を採用することで、徐々に遅い変調方式に遷移していく時間をなくし実際に通信に使用できる時間を確保しやすくしている。しかしながら、走行中に無条件に伝送速度の遅い変調方式を採用すると、良好な通信状態でも通信速度が遅くなってしまう。
ところで、屋外の通信には電波の割り当て等が定められていて、電波の態様によっては免許が必要なものがある。例えば、無線LANには種々の規格があるが、規格によっては屋外での使用に免許が必要なものがある。この点について、必要とする免許を最小限にする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、車載無線通信装置に携帯無線装置を脱着可能にして、両者を排他的に利用することで1つの免許で通信することを図っている。
特開2004−56734号公報 特開2006−101068号公報
しかしながら、特許文献2記載の車載無線通信装置は、1つの免許に対応した規格でしか通信できないので、通信相手が限定されてしまい、一方、免許の必要な複数の規格に対応するとコスト増となってしまうという問題がある。また、車載された無線通信装置は、車外と通信するだけでなく車内の機器(例えば、LANカードを備えたパソコン)とも通信可能であることが好ましいが、特許文献1、2のいずれも車内の機器との通信について考慮されていない。
本発明は、上記課題に鑑み、免許がなくても、車内外の様々な機器と通信可能な車両用無線通信装置及び通信方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、車外又は車内の機器と無線通信する車両用無線通信装置において、複数の通信態様で通信可能な無線通信手段又は異なる通信態様にそれぞれ対応した複数の無線通信手段と、車外の前記機器と通信するか車内の前記機器と通信するかを判別する通信先判別手段と、前記通信先判別手段で車外の前記機器と通信すると判別され、停止状態で車外の前記機器と通信している場合であって、車両が停止状態から走行状態へ移行することを検出した場合、車外の前記機器と走行中に通信するために移動体の通信に適した通信態様へ切り替えて通信することを前記無線通信手段に指示する走行通信指示手段と、を有することを特徴とする。

車外の機器と通信する際は免許の不要な通信態様で通信することで、免許がなくても車内外の様々な相手先装置と通信できる。
免許がなくても、車内外の様々な機器と通信可能な車両用無線通信装置及び通信方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
本実施形態の車両用無線通信装置100は、IEEE802.11x(11x:11、11a、11B、11g、11n)などの普及している規格に準拠して、車内外の様々な機器と通信する。その際、車外の機器との通信には免許が必要な規格を避け、車内の機器と通信する際は最も効率的な通信態様で通信する。また、車両停止状態から走行状態への移行中、移動中の通信に適した通信態様に切り替えることで、走行を開始してから通信不良となることなどを防止する。
本実施例では、車外の機器との通信には免許が必要な通信態様の通信を避ける車両用無線通信装置100について説明する。
図1は、本実施例の車両用無線通信装置100による通信の概略を説明する図の一例である。車両に搭載された車両用無線通信装置100は、車内と車外の相手先装置20A〜20D(以下、区別しない場合、相手先装置20という)のいずれとも通信が可能である。車内の相手先装置20Aは、例えば、乗員が持ち込んだ無線通信機能を備えるPC(Personal Computer)等であり、車外の相手先装置20B〜20Dはアクセスポイントや無線通信機能を備えるスマートフォン、他車両の車両用無線通信装置100等である。アクセスポイントと通信すれば路車間通信となり、他車両の車両用無線通信装置100と通信すれば車車間通信となる。
本実施例の車両用無線通信装置100は、車内の相手先装置20と通信する場合と車外の相手先装置20と通信する場合で、通信態様を変える。なお、通信態様とは、周波数、変調方式、伝送速度、電界強度等、通信に必要な各要素のパラメータであり、通信態様の一例として通信規格により通信態様が特定されることがある。
具体的には、車外の相手先装置20と通信する際は、免許の不要な通信態様に従い通信し、車内の相手先装置20と通信する際は最も効率のよい通信態様で通信する。したがって、免許がなくても車内外の様々な相手先装置20と通信でき、車内の相手先装置20と通信する際には効率よく通信することができる。
図2は、車両用無線通信装置100の概略構成図の一例を示す。車両用無線通信装置100は、無線通信ECU(electronic control unit)11により制御され、無線通信ECU11にはCAN(controller area network)、FlexrayやLIN(Local Interconnect Network)等の車載LAN、又は専用線を介してナビシステム13及び無線処理部12が接続されている。無線通信ECU11は、CPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、入出力インターフェイス、レジスタ、メモリ及びCANインターフェイス等を備えたコンピュータを実体とする。無線通信ECU11のCPUがプログラムを実行するか又はASIC等のハードウェアにより、相手先装置20が車内か車外かを判定する通信先判別部21、免許が不要な通信態様の通信を無線処理部12に指示する免許不要通信指示部22、最も効率的な通信態様による通信を指示する最適通信指示部23、を有する。
ナビシステム13は、複数のGPS衛星を補足して自車両の現在位置(緯度・経度・標高)を検出し、地図DB(Data Base)から読み出した道路地図に現在位置を表示したり、目的地までの経路を案内する。ナビシステム13はタッチパネルと一体の表示装置14を有し、ユーザがタッチパネルから車両用無線通信装置100を操作できるようになっている。例えば、ナビシステム13やメータパネルのボタンを操作すると車両用無線通信装置100の操作メニューが表示され、車内と車外、どちらの相手先装置20と通信するかを選択できる。
〔通信態様〕
無線の通信態様を特定する通信規格としては、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:アメリカ電気・電子技術協会)のIEEE802委員会のワーキンググループが定めるIEEE802.11xがよく知られている(以下、これらを単に無線LANという場合がある)。また、無線LANに近い通信態様の規格としてHisWANa(High Speed Wireless Access Networking Type)、HiperLAN、ワイヤレス1394、UWB(Ultra Wide Band)等がある。本実施形態では、無線LANというこれらを含む。また、日本では電波法に、海上無線、航空無線、陸上無線、アマチュア無線等、免許の必要な通信態様が定められている。このうち、車載される可能性があるのはアマチュア無線と考えられる。
以下、IEEE802.11xの通信規格を例にして説明する。IEEE802.11xはそれぞれ細かく免許の要不要が定められている。IEEE802.11nはドラフト段階であるので省略するが、免許の要不要が決定されれば他の規格と同様に扱うことができる。
・IEEE802.11 :2.4〜2.5GHz…免許不要
・IEEE802.11a:5.15〜5.35GHz…屋内の利用に限り免許不要
5.47〜5.725GHz…屋内外に限らず免許不要
・IEEE802.11b:2.4〜2.5GHz…免許不要
・IEEE802.11g:2.4〜2.5GHz…免許不要
各通信規格は、周波数帯や免許の要不要の他にもそれぞれ特徴を有する。例えば、IEEE802.11aは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を変調方式とし、2.4GHz帯の周波数よりも比較的ノイズが少なく、最大で54Mbpsの伝送速度で通信する。IEEE802.11bは、CCK(Complementary Code Keying)を変調方式とし、最大11Mbpsの伝送速度で通信する。IEEE802.11gは、OFDMを変調方式とし、ノイズに強く最大54Mbpsの伝送速度で通信する。
また、無線通信のその他の通信態様として、BluetoothやZigBee、ETC、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等が知られている。これらは、規格の仕様を満たすように製造されているか、又は、通信範囲が制限されているため、免許が不要である。
〔無線処理部12〕
無線処理部12について説明する。無線処理部12は、免許が不要な種々の通信態様、免許が必要な種々の通信態様を選択的に切り替えて通信する。異なる通信態様に対応した複数の無線処理部12を有していてもよい。図3は、無線LANにおける無線処理部12の構成の一例を示す。なお、無線処理部12は少なくともIEEE802.11a/b/gの3つの通信規格に準じた通信が可能になっている。スイッチ部121
は、送信時と受信時でアンテナの接続先を切り替える。なお、アンテナは車内用と車外用の少なくとも2つが設置されている。RF/IF部122 は、アンテナが受信した受信電波を、発信周波数と混合して変換し低周波数のIF信号(例えば、数百MHz)を生成し、また、ベースバンド部123が出力するIF信号を所定の無線周波数帯(たとえば、2.4、5.15〜5.725 GHz 帯)の送信電波に変換する、周波数コンバータである。
ベースバンド部123 は、無線LAN の各規格に準拠した変調、復調を行う変調回路、復調回路を備えたベースバンドプロセッサを実体とする。RF/IF部122
から出力されるIF信号を復調ベースバンド信号に変換した後、スペクトラム逆拡散により復号してフレームを取り出し、MAC部124に送出する。また、MAC部124から送出されたフレームをスペクトラム拡散により符号化した後、直交変調してRF/IF部122に出力する。
MAC部124は、OSI基本参照モデルにおけるMAC層の機能を有し、無線LANではCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)によりアクセス制御を実行する。MAC部124には無線処理部12に固有のMACアドレスが記憶されており、車両用無線通信装置100が送信するデータはゲートウェイを超えるまではMACアドレスにより識別される。
また、無線LANでは、ESS−IDにより1つのネットワークを構成し、ESS−IDが同じ無線処理部12同士の通信が確保されている。アクセスポイントは一定間隔でESS−IDを送信しており、無線通信ECU11はESS−IDを車両用無線通信装置100に設定することで、そのアクセスポイントを介してネットワークに接続できるようになる。ANYキー接続を利用してもよい。また、相手先装置20がPCやスマートフォンの場合、車両用無線通信装置100と相手先装置20には、予め同じESS−IDが登録されている。また、登録制の無線LANのネットワークを利用する場合には、共通の暗号化キーを使用してデータを暗号化するWEP(Wired Equivalent Privacy))や通信中に暗号鍵を定期的に変更するWPA(Wi-Fi Protected Access)等に暗号化することが好ましく、認証サーバにより認証することでセキュリティを確保している。
〔通信態様の切り替え手順〕
図4は、本実施例の車両用無線通信装置100が無線にて通信する手順を示すフローチャート図の一例である。図4のフローチャート図は、例えば、車両用無線通信装置100が起動すると(スイッチがオンになると)スタートする。
まず、通信先判別部21は、相手先装置20が車外か車内かを判定する(S10)。相手先装置20が車外か車内かは、例えば、表示装置14に表示された「車外又は車内のどちらと通信しますか?車外/車内」から乗員が選択することで判定される。乗員は、車外のアクセスポイント、スマートフォンのような携帯端末、他車両の車両用無線通信装置100と通信する場合には、「車外」を選択し、車内のPC等と通信する場合は「車内」を選択する。
また、相手先装置20が車内にあれば、車内のアンテナは車外のアンテナよりも強い電界強度の受信電波を受信し、相手先装置20が車外にあれば、車外のアンテナは車内のアンテナよりも強い電界強度の受信電波を受信する。したがって、車内のアンテナを切り離し車外のアンテナで受信した受信電波の強度をRSSI(Receive Signal Strength Indication)回路で検出し、また、車外のアンテナを切り離し車内のアンテナで受信した受信電波の強度をRSSI回路で検出する作業をそれぞれ行い、受信電波の強度を比較すれば、相手先装置20が車内か車外かを判定できる。この試験的な通信は免許の不要な通信態様に従うものとする。
相手先装置20が車外にあると判定された場合、免許不要通信指示部22は免許が不要な通信態様を無線処理部12に指示する(S20)。最も簡単な指示は、通信規格を指定するものである。したがって、免許不要通信指示部22は、例えば、IEEE802.11、IEEE802.11b、IEEE802.11gといった通信規格に従うように無線処理部12に指示する。また、IEEE802.11aの場合、周波数帯によって免許の要不要が異なるので、IEEE802.11aという通信規格と周波数帯「5.47〜5.725GHz」を指定する。なお、通信規格毎に免許の要不要を記録した情報は、無線通信ECU11に記憶されている。
また、無線処理部12は、免許が不要な複数の通信規格に対応しているが、相手先装置20がどの通信規格に対応しているか不明な場合があるので、免許不要通信指示部22は、例えば通信速度が最も速い通信規格から順に無線処理部12に指示する。したがって、例えば、IEEE802.11g、IEEE802.11a、IEEE802.11bの順である。相手先装置20が対応する通信規格が既知であれば、その通信規格を指定する。また、相手先装置20が車外であるので、ノイズに強い通信規格を指示してもよいし、ユーザが指示する通信規格を設定可能としてもよい。
また、電界強度に応じて免許の要不要が定められている場合(例えば、日本の電波法)、通信規格を指示するのでなく電界強度の上限を指定してもよい。例えば、322MHz以下
では、500〔μV/m〕以下、322〜10GHz以下では35〔μV/m〕以下、10〜150GHz以下では500〔μV/m〕以下である。
なお、アマチュア無線等、免許が必要な通信態様であっても、免許を保有してれば車外の相手先装置20と通信してよいので、免許を保有している通信態様を指定してもよい。
ステップS10に戻り、相手先装置20が車内にあると判定された場合、最適通信指示部23は最も効率的な通信態様による通信を指示する(S30)。
最も効率のよい通信方式とは、例えば、通信時間が短い、消費電力が小さい、ノイズが少ない、等のいくつかの指標により決定される。通信時間は、通信速度に応じて定まるので、例えば、54bpsのIEEE802.11gを指定する。消費電力からは、逆に通信速度が小さいIEEE802.11bを指定すればよい。
また、車内の例えば携帯電話がブルートゥース通信によりハンズフリー通話を実現している場合があるが、ブルートゥースは2.4GHzの電波を使用するため、無線LANの電波と干渉する場合がある。このような場合には、ナビシステム13からブルートゥースが使用されていることを検出したり、又は、ノイズが多く再送要求や伝送速度が自動的に下げられることを検出して干渉を検出する。そして、この場合、5GHz帯のIEEE802.11aを指定したり、IEEE802.11bとIEEE802.11gを指定する場合は2.5GHzを周波数に指示する。
また、複数の乗員が車両用無線通信装置100と通信する場合にも最適な通信方式を指定できる。例えば、乗員A用の通信方式にはIEEE802.11aを指示し、乗員B用の通信方式はIEEE802.11gを指示すると、両者は周波数帯が異なるので干渉せずにそれぞれ高速に通信することができる。
また、データ(電子メール、Webページのダウンロード)の通信にIEEE802.11aを指示し、無線IP電話の音声データの通信にIEEE802.11gを指示することで、電波の干渉を回避して高速に、特に音声品質の確保しやすくできる。
無線処理部12は、免許が不要な通信態様により、又は、最も効率的な通信態様により車外又は車内の相手先装置20と通信する(S40)。
以上説明したように、本実施例の車両用無線通信装置100は、免許がなくても車内外の様々な相手先装置20と通信でき、車内の相手先装置20と通信する際には効率よく通信することができる。
なお、車内と車外のいずれかを選択するのでなく、車内のPCがインターネット上のWebページをダウンロードする場合のように、車内の相手先装置20と通信しながら車外の相手先装置20と通信する場合がある。この場合は、最適通信指示部23は最も効率的な通信方式を車内用に指示し、免許不要通信指示部22は免許が不要な通信態様を車外用に指示する。
実施例1により、車外の相手先装置20と通信する際には免許の不要な通信態様を指定することができた。また、車両が走行中も、車両用無線通信装置100は車外の相手先装置20と通信でき、上述した特許文献1(特開2004−56734号公報)に示すような通信方法で比較的良好に通信することが期待できる。しかしながら、なお、特定の状況では通信状態を良好に保てない場合がある。
特許文献1記載の通信方法では、車両が停止状態から走行状態に移行する際、すなわち車両がまだ停止している状態でも、無条件に伝送速度の遅い通信態様に切り替えてしまう。このため、車両停止状態から走行状態への移行期間に、通信が途切れてしまい通信途中のデータを送信又は受信しきれない等の問題が生じる。
そこで、本実施例では、車両停止状態から走行状態への移行期間において、可能な限り通信状態を良好に保つ車両用無線通信装置100について説明する。
図5は、車両用無線通信装置100の概略構成図の一例を示す。図5において図2と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例の無線通信ECU11には、車両停止状態から走行状態への移行を検出する種々の車両情報が入力されている。例えば、シフトポジションを示すシフトポジション信号、車速情報、イグニッションがオンされたことを示すIGオン信号、シートベルトが装着されたことを示すベルトバックルスイッチ信号、パーキングブレーキが解除されたことを示すパーキングブレーキスイッチ信号、等である。
無線通信ECU11は、CAN等を介して接続された、例えばエンジンECUからシフトポジション信号、IGオン信号を、ブレーキECUから車速情報、パーキングブレーキ信号を、シートベルトECUからベルトバックルスイッチ信号を、それぞれ検出する。なお、これらの車両情報を全て用いなくても車両停止状態から走行状態への移行を検出できる。
また、本実施例の無線通信ECU11は、車両情報を用いて車両停止状態から走行状態への移行を検出する移行検出部31、走行時に適切な通信が可能か否かを判定する走行通信判定部32、走行時に適切な通信態様を指示する走行用通信指示部33、乗員に無線通信の状況を通知する情報提供部34、を有する。なお、実施例1の各機能については図示を省略したが、実施例1と同様に、相手先装置20が車外か車内かに応じて通信態様を切り替えることができる。
本実施例の無線処理部12について説明する。走行状態の車両が良好に通信するには、移動体の通信に適した通信態様を用いる必要がある。無線通信として実施例1で主に説明した無線LANの他に、携帯電話やPHS等の移動通信手段があるが、通信速度が重視される無線LANは移動通信に最適化されておらず、また、ハンドオーバーを活用することで移動通信を重視する移動通信手段は通信速度がそれほど大きくないとされている。
これに対し、移動通信に適した無線LANとしてIEEE 802.16に規定されるWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)や高速な移動通信が可能な第3.9世代(LTE:Long Term Evolution)の移動通信手段が提供されるようになった。WiMAXでは、50〜100kmの範囲でハンドオーバーなしに高速に通信が可能となる。また、一方、従来の無線LANに高速なハンドオーバー技術を適用することで無線LANを移動通信に適用することも可能となってきている。したがって、走行状態ではこのような走行中の通信に適切な通信態様で通信することが好ましい。
・WiMAX
・第3.9世代移動通信
・高速ハンドオーバー型無線LAN
また、将来的には第4世代移動通信を用いてもよく、第4世代移動通信では無線LANと移動通信手段が融合され、走行中の通信に適切な通信となると考えられる。
〔車両停止状態から走行状態への移行時の通信〕
図6は、車両用無線通信装置100が車両停止状態から走行状態への移行時に通信態様を切り替える手順のフローチャート図の一例を示す。図6のフローチャート図は、例えば車両用無線通信装置100が起動中、繰り返し実行される。
本実施例では、車外の相手先装置20との通信中に、車両が走行開始した場合にも通信状態を良好に保つものであるため、車両用無線通信装置100は車外の相手先装置20と通信中であるとする。また、相手先装置20は車外なので、免許の不要な通信態様が指示されている。
移行検出部31は、シフトポジション信号を監視し、シフトポジションが「P(パーキング)」から「P」以外に変わったか否か、すなわち運転者がシフトレバーを操作して「D(ドライブ)」「1速」「2速」に操作したか否かを判定する(S110)。この判定は、走行状態への移行を検出するものなので、「R(リバース)」や「N(ニュートラル)」になった場合は走行状態に移行すると判定しなくてもよい。この他、IGオン信号、ベルトバックルスイッチ信号、パーキングブレーキスイッチ信号の1以上を組み合わせて判定してもよい。
移行検出は、シフトポジションが「P(パーキング)」から「P」以外に変わらない場合でも(S110のNo)、車速情報に基づき車両が走行を開始したか否かを判定する(S120)。すなわち、車速が例えば0より大きくなれば走行を開始したと判定する。
車速情報から車両が走行開始したと判定できない場合(S120のNo)、無線通信ECU11はそのまま通信を継続し(S130)、ステップS110〜S120の判定を繰り返す。
シフトポジションが「P(パーキング)」から「P」以外に変わった場合(S110のYes)、又は、車速情報から車両が走行開始したと判定された場合(S120のYes)、走行通信判定部32は、走行中の通信に適切な通信態様で通信が可能かを無線処理部12に問い合わせる(S140)。無線処理部12は、走行中の通信に適切な通信態様を記憶しているので、そこから走行中の通信に適切な通信態様を無線通信ECU11に通知する。また、走行中の通信に適切な通信態様を記憶していない場合はその旨を無線通信ECU11に通知する。
走行中の通信に適切な通信態様で通信が可能な場合(S140のYes)、走行用通信指示部33はその通信態様に切り替えるように無線処理部12に指示する(S150)。走行中の通信に適切な通信態様が複数あれば、通信速度、消費電力等の観点から最適な通信態様を指示することが好ましい。切り替える際は一時的にデータをバッファリングすることで、切り替え時のデータの欠落を防ぐ。
走行中の通信に適切な通信態様で通信が可能でない場合(S140のNo)、無線通信ECU11は強制的に通信を終了させる(S160)。これにより、走行が開始され不安定な通信状態を経て通信が自然と終了することなく、早期に通信を終了させることができる。そして、通信が強制終了されたことを表示装置14やメータパネルに表示することが好ましい。情報提供部34は、例えば「走行状態に移行したためABCファイルの送信(受信)が完了できませんでした。」等のメッセージを表示したりスピーカから出力する。これにより、ユーザは重要なデータを受信できなかったこと及びその理由を把握できる。
また、通信を強制終了させるのでなく、走行に対し警告を与えてもよい。情報提供部34は、例えば「ABCファイルの送信(受信)中です。走行すると送信(受信)が完了できないおそれがあります。」等のメッセージを表示したりスピーカから出力する。また、重要なファイルの送受信中は走行を禁止することが好ましい場合もあるので、この場合、情報提供部34は例えば「重要なファイルを送信(受信)中です。送信(受信)が完了するまで走行しないで下さい」等を表示したりスピーカから出力する。走行の禁止をより強制するため、エンジンECUに燃料噴射を禁止したり、強制的にシフトポジションを「P」「N」に設定してもよい。重要なファイルとは、例えば、ナビシステム13の地図データや車載装置の制御プログラムの差分ファイル等であるが、重要なファイルか否かはファイル名や属性から判別することができる。
以上のように、本実施例の車両用無線通信装置100は、車両停止状態から走行状態への移行期間において、移動通信に適切な通信態様に切り替えるので、可能な限り通信状態を良好に保つことができる。また、通信を強制終了することで状況を管理しやすくなり、走行を禁止することでファイルの送受信を優先することができる。
車両用無線通信装置による通信の概略を説明する図の一例である。 車両用無線通信装置の概略構成図の一例である。 無線LANにおける無線処理部の構成の一例を示す図である。 車両用無線通信装置が無線にて通信する手順を示すフローチャート図の一例である。 車両用無線通信装置の概略構成図の一例である。 車両用無線通信装置が車両停止状態から走行状態への移行時に通信態様を切り替える手順のフローチャート図の一例である。
符号の説明
11 無線通信ECU
12 無線処理部
13 ナビシステム
14 表示装置
20 相手先装置
21 通信先判別部
22 免許不要通信指示部
23 最適通信指示部
31 移行検出部
32 走行通信判定部
33 走行用通信指示部
34 情報提供部
100 車両用無線通信装置

Claims (4)

  1. 車外又は車内の機器と無線通信する車両用無線通信装置において、
    複数の通信態様で通信可能な無線通信手段又は異なる通信態様にそれぞれ対応した複数の無線通信手段と、
    車外の前記機器と通信するか車内の前記機器と通信するかを判別する通信先判別手段と、
    車内の前記機器と通信する場合、免許の要不要に関係なく通信速度が最も速い通信態様又は消費電力が最も少ない通信態様による通信を前記無線通信手段に指示する最適通信指示手段と、
    前記通信先判別手段で車外の前記機器と通信すると判別され、停止状態で車外の前記機器と通信している場合であって、車両が停止状態から走行状態へ移行することを検出した場合、車外の前記機器と走行中に通信するために移動体の通信に適した通信態様へ切り替えて通信することを前記無線通信手段に指示する走行通信指示手段と、
    を有することを特徴とする車両用無線通信装置。
  2. 車両が停止状態から走行状態へ移行することを検出した場合であって、走行中の通信に適切な通信態様の通信が可能でない場合、受信中のデータを受信できない可能性があることを警告する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用無線通信装置。
  3. 車外の前記機器と通信する場合、IEEE802.11a、IEEE802.11b、又は、IEEE802.11gのいずれかで特定される前記通信態様のうち、免許の不要な周波数で通信する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用無線通信装置。
  4. 複数の通信態様で通信可能な無線通信手段又は異なる通信態様にそれぞれ対応した複数の無線通信手段により、車外又は車内の機器と無線通信する車両用無線通信装置の通信方法において、
    通信先判別手段が、車外の前記機器と通信するか車内の前記機器と通信するかを判別するステップと、
    車外の前記機器と通信する場合、免許不要通信指示手段が、免許の不要な通信態様による通信を前記無線通信手段に指示するステップと、
    前記通信先判別手段で車外の前記機器と通信すると判別され、停止状態で車外の前記機器と通信している場合であって、車両が停止状態から走行状態へ移行することを検出した場合、車外の前記機器と走行中に通信するために移動体の通信に適した通信態様へ切り替えて通信することを前記無線通信手段に指示するステップと、
    を有することを特徴とする車両用無線通信装置の通信方法。
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