JP5238225B2 - 薄膜塗布シート製造機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の層からなる薄膜状のシートを乾燥するための乾燥装置を備えた薄膜塗布シート製造機に関し、特に、積層セラミックコンデンサ等の電子部品の一部として構成される電極とセラミックスシートからなる複合体たる薄膜塗布シートを製造する薄膜塗布シート製造機に関する。
近年、デジタルカメラや携帯電話などの小型で高性能且つ省電力化が要請されている電子機器においては、それらに内蔵される大容量のコンデンサやCPU等の種々の電子部品も小型で高性能化されたものが要求され、それに伴い技術が急速に発展している状況にある。ところで、小型でチップ化された電子部品の中で、積層セラミックコンデンサ(MLCC)は、セラミックス(金属酸化物)と金属電極とを層状に交互に積み重ねて一体化した構造を有しており、ペット(PET;Polyethylene terephthalate)と称する合成樹脂製シートとしてのベースシート上に電極とセラミックシートとを多数積層することでその製造が行われている。
図8は従来から採用されている積層セラミックコンデンサの一般的な製造工程を示す説明図である。同図を参照しながら積層セラミックコンデンサの製造工程を説明すると、その製造工程おいては、図8(a)に示す合成樹脂製シート100に対し、誘電体ペーストたるスラリー101を塗布する塗工工程(図8(b))を行い、塗布されたスラリー101を加熱乾燥することでセラミックスシート102を形成し(図8(c))、この加熱乾燥されたセラミックスシート102に電極103を印刷する印刷工程(図8(d))を行った後、電極103とセラミックスシート102とからなる複合体を合成樹脂製シート100から所定サイズに型抜きして剥離する型抜き・剥離工程(図8(e))を行う。また、電極103とセラミックスシート102とを交互に多数積層する際には、型抜き・剥離工程前に行われる、塗工工程から印刷工程の工程を繰り返し多数回行うことで、例えば、200層など多層化構造を有する積層セラミックコンデンサの製造が行われる。
前述した製造工程により積層セラミックコンデンサを製造する場合では、通常、乾燥装置内でスラリー101の塗布された合成樹脂製シート100を水平方向に一定速度で搬送させながら、スラリー101に対し熱風を吹き付けることでその乾燥を行うため、電極103とスラリー101からなる複合体を一定速度で搬送しながら乾燥させる際は、乾燥を行うための充分な所要時間を確保するため、乾燥装置の大きさを大型化するなどして乾燥装置内における複合体の滞在時間(乾燥時間)が所定時間得られるよう対応していた。しかし、乾燥装置を大型化するとひいては装置全体の大きさが増大してしまい、装置全体を設置するためには広い設置スペースを確保しなければならずスペース的な制限が生じてしまう。
特許文献1には、前記セラミックスシートに相等する長尺状の支持体に対し塗布液を塗布した後、塗布液の塗布された支持体を乾燥装置内で乾燥する塗布膜の乾燥方法が開示されている。
また、特許文献2には、電極配線が形成された半導体基板に絶縁膜を転写する薄膜形成装置において、長尺なシートフィルムに薄膜を塗布して乾燥する過程で、搬送機構によりシートフィルム供給装置からシートフィルム回収装置へと回収されるシートフィルムの搬送を水平方向に行う構造が開示されている。
また、特許文献3には、水平方向に搬送される不織布の上に活性炭素繊維紙を重ねあわせ、活性炭素繊維紙に添着剤をスプレーし、添着剤の添着された活性炭素繊維紙を乾燥炉で乾燥させる添着方法が開示されている。
特開2006−334561号公報 特開平10−247644号公報 特開平9−239267号公報
前記特許文献1においては、塗布膜を乾燥する乾燥装置が、搬送される塗布膜の長手方向に沿って直線状に設けられていることから、塗布膜が長尺物の場合には、その長さに対応し乾燥装置も大型化することになり、乾燥装置を設置するためのスペースを大きく採らなければならず、乾燥装置を含む機器全体を設置するためのスペースが狭小な場合には、機器全体を設置できなくなるといった問題も生じてしまう。
また、前記特許文献2においては、シートフィルム供給装置からシートフィルム回収装置に供給されるシートフィルムが、単に直線方向(水平方向)に搬送されるだけなので、シートフィルム供給装置とシートフィルム回収装置との間隔は広くなってしまうため、特許文献1と同様、機器全体を設置するための占有面積を大きく採らざるを得ない。
また、前記特許文献3においては、活性炭素繊維紙の表面を親油性から親水性のものに改質することで添着剤を活性炭素繊維紙に良好に添着することを目的としたものが開示されているが、前述した特許文献1及び特許文献2と同様、シート(不織布と活性炭素繊維紙とからなるシート)を搬送するに際し、シートはその長手方向に沿って水平方向に搬送されることから、シートを乾燥するための乾燥炉などを含む機器全体は長尺物たるシートの長さにより必然的に大型化することになってしまう。そこで、長尺物たるシートを搬送するための機器においては、その機器全体の大きさを大型化することなく小規模なスペースであっても容易に設置できるようにすることが、スペース効率の向上を図る上での重要な課題の一つとなっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、省スペースであっても薄膜状のシートを充分に乾燥させることが可能な薄膜塗布シート製造機を提供することを目的とする。
請求項1に係る薄膜塗布シート製造機は、複数の搬送ローラーを搬送方向に並設すると共に該搬送ローラーの下方に複数のエアー噴出装置を並設し、前記搬送ローラーの各々の外周面に長尺状のベースシートを掛け回すと共に該ベースシートを前記エアー噴出装置に掛け回すようにした状態で配置し、前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを乾燥装置内に設置して前記ベースシートと一体化された長尺状の複合体を前記乾燥装置内で搬送させながら乾燥する薄膜塗布シート製造機であって、前記乾燥装置内で前記複合体を搬送させながら乾燥する際、前記エアー噴出装置から前記ベースシートと一体化された複合体に対して空気を噴出することで、前記掛け回すようにして配置したベースシート若しくは該ベースシートと一体化された複合体を前記エアー噴出装置から離間した状態で搬送すると共に、前記複数の搬送ローラー間の間隔よりも前記複数のエアー噴出装置間の間隔を大きくとることにより、前記乾燥装置内で前記複合体が略三角形状に折り返した態様で搬送されるように前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを配設したことを特徴とする。
請求項2に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項1の薄膜塗布シート製造機において、誘電体ペーストを前記ベースシート又は前記複合体に塗布する塗工装置と、前記塗布された誘電体ペーストを前記乾燥装置内で乾燥させることで形成されるセラミックスシートに対し電極を添着する添着装置とを前記薄膜塗布シート製造機に備え、前記セラミックスシートと該セラミックスシートに添着された電極とからなる前記複合体を前記乾燥装置内で連続的に搬送する搬送駆動手段を設けたことを特徴とする。
請求項3に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項の薄膜塗布シート製造機において、前記誘電体ペーストの塗布される前記ベースシートの表面側の反対側に位置する裏面側を前記複数の搬送ローラーの周面に掛け回し、前記誘電体ペーストの塗布される前記ベースシートの表面側に臨む位置に前記エアー噴出装置を配設し、前記乾燥装置内で前記誘電ペーストを搬送しながら乾燥させる際、前記エアー噴出装置から該エアー噴出装置の近傍を通過する未乾燥状態にある前記誘電体ペーストに向かって空気を直接吹き付け、該吹き付けられた空気の風圧により、前記エアー噴出装置に対し前記誘電体ペーストを非接触状態で搬送させ、且つ前記未乾燥の誘電体ペーストを乾燥させることを特徴とする。
請求項4に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項2又は3に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記複合体は、前記セラミックスシートと前記電極とを交互に積層した積層体であることを特徴とする。
請求項5に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項4に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記積層体は、前記セラミックスシートと前記電極とを一層として50層以上で積層し、積層セラミックコンデンサの一部分構造として用いられるものであることを特徴とする。
請求項6に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項〜5の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記乾燥装置は、前記誘電体ペーストの予備乾燥を行うための1つ又は2つ以上の予備乾燥装置と、該予備乾燥装置内から搬送されてきた前記誘電体ペーストの本乾燥を行う本乾燥装置とからなり、前記予備乾燥装置内の温度よりも前記本乾燥装置内の温度を高くしたものであることを特徴とする。
請求項7に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項6に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記予備乾燥装置及び本乾燥装置の内の少なくとも1つに前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを設け、前記複合体が略三角形状に折り返されるようにして搬送されることを特徴とする。
請求項8に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項〜7の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記誘電体ペーストを乾燥させて形成したセラミックスシートは、厚さ0.5μm以上4.0μm以下の薄膜状であることを特徴とする。
請求項9に係る薄膜塗布シート製造機は、請求項〜8の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機において、前記誘電体ペーストには、酸化チタン、ジルコニウム、チタン酸バリウムの内の少なくとも1つのセラミック粉末を含むものであることを特徴とする。
本発明の薄膜塗布シート製造機によれば、搬送駆動手段の駆動により誘電体ペーストとセラミックスシートとを交互に積層化した複合体が乾燥装置内で順次搬送される際、長尺物である複合体が直線状ではなく略三角形状に折り返されるようにしてコンパクトにまとめられた状態で搬送することができるので、比較的占有スペースを大きくとらざるを得なかった乾燥装置の大きさを小型化することができる。従って、乾燥装置を構成する薄膜塗布シート製造機全体の占有スペースの効率化を図ることができ、小規模なスペースであっても容易に設置することができる薄膜塗布シート製造機を提供することが可能となる。
さらに、複合体が乾燥装置内で搬送されるに際し、エアー噴出装置から複合体に対して空気を噴出しながら搬送されるので、塗布された誘電体ペーストが乾燥する前に乾燥装置内の何れかの部位に接触してしまうことを抑止することができる。
本発明を実施するための最良の形態としての実施例を以下に説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、実施例において説明した以外の構成のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
図1は薄膜状の塗布シートを製造するための薄膜塗布シート製造機の全体構成を示す正面図、図2はその平面図、図3は塗工装置とインフィードユニットを示す正面図、図4はアンフィードユニットを示す正面図である。これらの図に示すように、薄膜塗布シート製造機1には、塗工装置2、インフィードユニット3、複合体を乾燥するための乾燥装置4、印刷装置を備えたアンフィードユニット5等が構成されている。
塗工装置2は、後述する合成樹脂製シートとしてのベースシートの上面側(表面側)に、粉末状の添加剤、液体状の溶剤、酸化チタン、ジルコニウム、チタン酸バリウムなどの粉末状のセラミックスを含有する塗工液(スラリー)たる誘電体ペーストを塗布するものである。その塗布する方式としてはマイクログラビア方式とスロットダイ方式があるが、本実施例における塗工装置2においては、図3に示すように、マイクログラビア方式用塗工ユニット10及びスロットダイ方式用塗工ユニット11を構成していることから、ベースシート、塗工液の種類、その厚さなどを勘案してマイクログラビア方式用塗工ユニット10或いはスロットダイ方式用塗工ユニット11を適宜選定してから塗工装置2を稼動する。なお、スロットダイ方式とは、スロットダイ内のスリットオフィスに塗工液を供給し、先端のリップから一定量の塗工液を噴出させベースシート等に塗工液を塗布する方式であり、また、マイクログラビア方式とは、表面に微細な凹状の溝を彫刻したグラビアロールの下面を塗工液に浸し、ドクターブレードという精密な刃で余分な塗工液を取って、ベースシート等の上面に塗工液を薄く塗布していく方式であり、マイクログラビア方式は、ダイバックロールとリップでベースシートをはさむ「ON ROLL」と、ダイバックロールとリップではさまない「OFF ROLL」の方式である。これらは公知技術であり当該発明の要旨でもないのでその詳細については省略するものとする。
図1に示すように、塗工装置2に隣接するインフィードユニット3には、厚さが25μm以上50μm以下、長手方向の長さが600m以上2000m以下、幅が180mm以上380mm以下の寸法のベースシートの巻き取り及び巻き出しを行うための原反巻取装置12を備え、原反巻取装置12によりベースシート又はこのベースシートと一体化される後述する複合体の巻き取り及び巻き出しをする際には、インフィードユニット3及びアンフィードユニット5に備えた搬送駆動手段としての駆動モータ13,14等を回転駆動することでベースシート或いは複合体の巻き取り巻き出しを行う。なお、20、21はベースシート或いは複合体の搬送時に所定の張力を維持するための第1,第2のテンションコントローラーであり、また、22はベースシート或いは複合体を案内するための送りローラーであり、後述するアンフィードユニット5にもこれらが同じく構成されている。
また、インフィードユニット3に隣接する乾燥装置4には、第1の予備乾燥装置15a、第2の予備乾燥装置15b、及び本乾燥装置15cが構成されており、これら隣り合わせに設けられた各乾燥装置15a〜15cには、各々の内部に箱型の空間部を有し、この空間部内であって且つベースシートの搬送方向(図1に示すように水平方向)には、ベースシート又はベースシートと一体化された複合体を案内するための円柱型の搬送ローラー16が各2つずつ設けられ、搬送ローラー16の下方には、搬送ローラー16同士の間隔よりも広い間隔の放射状に空気を噴出するエアー噴出部17を備えた円柱型のエアー噴出シャフト(エアー噴出装置)18が各二つずつ設けられ、エアー噴出シャフト18と搬送ローラー16は、図2に示すように平行に配設されている。なお、前記エアー噴出シャフトは、エアー噴出部17からベースシートやベースシートと一体化された複合体の表面側に向かって直接空気を吹き付け、これにより搬送されている複合体等がエアー噴出シャフト18に接触することを抑えるものである。
また、19は各乾燥装置15a〜15cの空間部に設けられたエアーノズルであり、このエアーノズル19からはベースシートの表裏側に向かって直接空気を吹き付けることが可能となっており、また、熱風発生器25からは、高温化された空気がダクト26を介して各乾燥装置15a〜15cの空間部に供給され、各乾燥装置15a〜15cの内部を高温に暖めることが可能となっている。
各乾燥装置15a〜15c内においては、ベースシートやベースシートと一体化された複合体を折り返して案内するための搬送ローラー16とエアー噴出シャフト18が、図1等に示すように略三角形状(換言すれば略台形状)になるように配置され、これにより、3辺からなる略三角形状の態様で、ベースシートやベースシートと一体化された複合体が搬送されることになる。
乾燥装置4の本乾燥装置15cに隣接するアンフィードユニット5は、インフィードユニット側から搬送されてきたベースシートを含む複合体の巻き取り等を行うためのものであり、インフィードユニット3の構成と同様に、搬送駆動手段たる駆動モータ14、原反巻取装置12a等を備え、乾燥装置4内で誘電体ペーストが乾燥された後、原反巻取装置22に巻き取るものである。
アンフィードユニット5にはその上部に、乾燥された誘電体ペーストである厚さ0.5μm以上4.0μm以下の薄膜状のセラミックスシート(絶縁体シート)の上面(ベースシートの表面側)に、電極を印刷(添着)する印刷装置6が設けられており、アンフィードユニット5の原反巻取装置12aから巻き出されてくるセラミックスシートは印刷装置6に搬送される。なお、前記セラミックスシートとなる誘電体ペーストは、酸化チタン、ジルコニウム、チタン酸バリウムの内の少なくとも1つのセラミック粉末を含むものである。
次に、薄膜塗布シート製造機の運転開始前に行われるベースシートの装着順序の一例について以下に説明する。先ず、インフィードユニット3の原反巻取装置12に対し反物状の原反としてのベースシート(ベースシート:長さ2000m、厚さ30μm、幅:380mm)を組み付ける。
次に、原反巻取装置12に組み付けたベースシートの先端縁部を引き出して、この先端縁部をインフィードユニット3における第1のテンションコントローラー20、送りローラー22、テンションローラー21の順で掛け回しそれぞれの所定位置に通していく。
次に、ベースシート、塗工液、厚さ等の違いを勘案して、マイクログラビア方式用塗工ユニット10又はスロットダイ方式用塗工ユニット11の何れか一方の所定位置にベースシートを通し(図5においてはマイクログラビア方式用塗工ユニット10、図1及び図3においてはスロットダイ方式用塗工ユニット11)、続いて、第1の予備乾燥装置15a、第2の予備乾燥装置15b、本乾燥装置15cの順で、それぞれの乾燥装置15a〜15c内でベースシートの態様が略三角形状となるようして搬送ローラー16とエアー噴出シャフト18に掛け回す。
そして、次にベースシートを印刷装置6を介して、第2のテンションコントローラー21a、アンフィードユニット5の送りローラー22a、第1のテンションコントローラー20aに通し、最後にベースシートの先端縁部をアンフィードユニット5の原反巻取装置22の所定位置で巻き取らせベースシートの装着を完了させる。
次に、ベースシートを装着した薄膜塗布シート製造機の動作工程について図5及び図6に基づき以下に説明する。なお、図5はインフィードユニット3からアンフィードユニット5に搬送している状態を示し、図6はアンフィードユニット5からインフィードユニット3に搬送している状態を示している。
薄膜塗布シート製造機1の運転を開始すると、アンフィードユニット5とインフィードユニット5の二つの駆動モータ13,14が相互に同期を取りながら駆動され、インフィードユニット3の原反巻取装置12に巻き取られているベースシートが、約1m/分程度の速度でアンフィードユニット5の原反巻取装置14に順次巻き取られていく。その際、ベースシートはアンフィードユニット5へと搬送されていきながら、塗工装置内を通過するベースシートの表面側には誘電体ペーストが塗布されていき、この塗布された誘電ペーストは乾燥装置内で加熱乾燥されることでセラミックスシートが形成されていく。こうした搬送状態においては、図5に示すように、各乾燥装置15a〜15c内で略三角形状に折り曲げられるようにして配置された複合体に対してエアー噴出部17及びエアーノズル19から熱風が吹き付けられ、誘電体ペーストの予備乾燥が第1の予備乾燥装置15aで行われ、この第1の予備乾燥装置15aで予備乾燥された誘電体ペーストが第1の予備乾燥装置15a内の温度よりも高い第2の予備乾燥装置15bに搬送されて、第2の予備乾燥装置15bでさらに予備乾燥され、さらに、第2の予備乾燥装置15b内の温度よりも高い本乾燥装置15c内に、第2の予備乾燥装置15bで乾燥されることで半乾燥状態にある誘電体ペーストが搬送されることにより本乾燥が行われセラミックスシートが形成される。そして、本乾燥装置15cで本乾燥を終了したセラミックスシートはアンフィードユニット5の原反巻取装置12aへ全て巻き取られる。
次に、乾燥されたセラミックシートの表面上に電極の印刷を行うため、オペレータなどが、アンフィードユニット5の原反巻取装置22に巻き取られたセラミックスシートが一体化したベースシートの先端縁部を引き出し、誘電体ペーストの塗布された塗布面側が上になるようにし、且つ前述した薄膜塗布シート製造機の運転開始前に行われたベースシートの装着順序の逆の順でベースシートを通してセットする。なお、アンフィードユニット5からインフィードユニット3にベースシートを搬送する際の前記セットでは、塗工装置2による誘電体ペーストの塗工工程を行わないことから、塗工装置2を介さずにセットする(図3の一点鎖線、及び図6の状態)。
そして、次に塗工工程が行われた際の搬送方向とは逆の搬送方向になるよう、インフィードユニット3の原反巻取装置12の駆動を駆動モータ13,14により行わせ、セラミックスシートが一体化されたベースシートの搬送が印刷装置6を介してアンフィードユニット5からインフィードユニット3に向かって開始される(図6の状態)。なお、ベースシートに一体化されたセラミックスシートが印刷装置6の所定位置を通過する際には、印刷装置6によりセラミックスシート上に電極が印刷され、電極の印刷されたセラミックスシートと誘電体ペーストとを一層とした複合体(積層体)の形成が行われ、引き続き、ベースシートを含む電極とセラミックスシートとからなる複合体が、インフィードユニット3へ順次搬送されることにより第1の予備乾燥装置15a(15c)、第2の予備乾燥装置15b、本乾燥装置15c(15a)の順にそれらの内部を通過し再度乾燥工程が行われ、インフィードユニット3の原反巻取装置12に対し、複合体の巻き取りを終えることで1サイクルの工程が終了する。そして、このような一連の工程を50〜2000サイクル或いはそれ以上のサイクル数で繰り返し行うことでセラミックシートと電極とを一層とした積層体が50層以上2000層以下或いは以上で形成され、積層セラミックコンデンサの主要部位である多層化構造の製造が行われる。なお、アンフィードユニット5からインフィードユニット3に向かって搬送される際には、図6に示すように、符号15a(15c)が第1の予備乾燥装置、符号15c(15a)が本乾燥装置として機能することで印刷工程が行われる。
以上のように本発明の薄膜塗布シート製造機1によれば、インフィードユニット3又はアンフィードユニット5を搬送駆動手段たる駆動モータ13,14の駆動により動作させ、セラミックスシートと電極とを交互に積層などした複合体を乾燥装置4内で順次搬送する際、長尺物である複合体が直線状ではなく略三角形状に折り返されるようにしてコンパクトにまとめられた状態で搬送するので、比較的、占有スペース(特に乾燥炉の床面積の占有スペース)を大きくとらざるを得ない乾燥装置4、より詳しくは、各乾燥装置(15a〜15c)の大きさを極めて小さくすることができる。従って、薄膜塗布シート製造機全体の占有スペースの効率化を図ることが可能となり、小規模なスペースであっても容易に設置することができる薄膜塗布シート製造機1を提供することができる。さらに、複合体が乾燥装置4内で搬送されるに際し、エアー噴出シャフト18から複合体に対して空気を噴出し非接触状態で搬送することができるので、各乾燥装置内で未乾燥状態にある誘電体ペーストが山折り谷折りなどの態様で搬送されても、未乾燥状態にある誘電体ペーストが、本乾燥する前に乾燥装置内の何れかの部分に接触してしまい、不良品になってしまうことを防止することができる。
さらに、乾燥装置15a,15b,15cの各床面積が同一の場合、従来のように複合体を単に水平方向に直線状に搬送するのではなく、略三角形状に折り返して搬送することから、従来のように水平方向に複合体を搬送する際には、各乾燥装置15a,15b,15cの長さ寸法が2,980mmであれば、それと同じ2,980mmの長さとなるが、図7に示すように、ベースシートを含む複合体を3辺からなる略三角形状に折り返して迂回するようにして配置することにより各乾燥装置15a,15b,15c内の複合体の長さは、7,514mmにもすることが可能となり、その長さは約2.5倍(7,514mm/2,980mm≒2.5倍)にもなることから、一定速度で複合体を搬送するに際し、乾燥装置15a,15b,15cの長さ寸法を大きく採らなくても、充分な乾燥時間を確保することが可能となる。
以上、本発明の一例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、各乾燥装置15a,15b,15c内に設けられるエアー噴出シャフト18或いは各搬送ローラー16の配置位置を左右に位置調整することが可能なスライド機構を設け、複合体の種類等に基づき、エアー噴出シャフト18同士の間隔や搬送ローラー16同士の間隔を、図7に示すように適宜調整できるようにし、搬送速度が一定の場合において、複合体が各乾燥装置15a,15b,15c内を通過する所要時間を自由にコントロールできるようにしてもよい。また、本実施例においては、予備乾燥装置が2つ設けられているが、特に2つに限定するものではなく、1つであっても或いは3つ以上であってもよい。
本発明の一例の薄膜塗布シート製造機の全体構成を示す正面図である。 同上、薄膜塗布シート製造機の全体構成を示す平面図である。 同上、塗工装置とインフィードユニットを示す正面図である。 同上、印刷装置を備えたアンフィードユニットを示す正面図である 同上、マイクログラビア方式用塗工ユニットを用いて複合体を搬送している状態を示す概略構成図である。 同上、スロットダイ方式用塗工ユニットを用いて複合体を搬送している状態を示す概略構成図である。 同上、搬送ローラーとエアー噴出シャフトにより複合体が略三角形状に折り返された態様で搬送されている状態を示す要部の構成図である。 従来の積層セラミックコンデンサの製造工程を示す説明図である。
符号の説明
1 薄膜塗布シート製造機
2 塗工装置
6 印刷装置(添着装置)
13,14 駆動モータ(搬送駆動手段)
15a(15c) 第1の予備乾燥装置(乾燥装置)
15b 第2の予備乾燥装置(乾燥装置)
15c(15a) 本乾燥装置(乾燥装置)
16 搬送ローラー
18 エアー噴出シャフト(エアー噴出装置)

Claims (9)

  1. 複数の搬送ローラーを搬送方向に並設すると共に該搬送ローラーの下方に複数のエアー噴出装置を並設し、
    前記搬送ローラーの各々の外周面に長尺状のベースシートを掛け回すと共に該ベースシートを前記エアー噴出装置に掛け回すようにした状態で配置し、
    前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを乾燥装置内に設置して前記ベースシートと一体化された長尺状の複合体を前記乾燥装置内で搬送させながら乾燥する薄膜塗布シート製造機であって、
    前記乾燥装置内で前記複合体を搬送させながら乾燥する際、前記エアー噴出装置から前記ベースシートと一体化された複合体に対して空気を噴出することで、前記掛け回すようにして配置したベースシート若しくは該ベースシートと一体化された複合体を前記エアー噴出装置から離間した状態で搬送すると共に、
    前記複数の搬送ローラー間の間隔よりも前記複数のエアー噴出装置間の間隔を大きくとることにより、前記乾燥装置内で前記複合体が略三角形状に折り返した態様で搬送されるように前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを配設したことを特徴とする薄膜塗布シート製造機。
  2. 誘電体ペーストを前記ベースシート又は前記複合体に塗布する塗工装置と、
    前記塗布された誘電体ペーストを前記乾燥装置内で乾燥させることで形成されるセラミックスシートに対し電極を添着する添着装置とを前記薄膜塗布シート製造機に備え、
    前記セラミックスシートと該セラミックスシートに添着された電極とからなる前記複合体を前記乾燥装置内で連続的に搬送する搬送駆動手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の薄膜塗布シート製造機。
  3. 前記誘電体ペーストの塗布される前記ベースシートの表面側の反対側に位置する裏面側を前記複数の搬送ローラーの周面に掛け回し、
    前記誘電体ペーストの塗布される前記ベースシートの表面側に臨む位置に前記エアー噴出装置を配設し、
    前記乾燥装置内で前記誘電ペーストを搬送しながら乾燥させる際、前記エアー噴出装置から該エアー噴出装置の近傍を通過する未乾燥状態にある前記誘電体ペーストに向かって空気を直接吹き付け、
    該吹き付けられた空気の風圧により、前記エアー噴出装置に対し前記誘電体ペーストを非接触状態で搬送させ、且つ前記未乾燥の誘電体ペーストを乾燥させることを特徴とする請求項2に記載の薄膜塗布シート製造機。
  4. 前記複合体は、前記セラミックスシートと前記電極とを交互に積層した積層体であることを特徴とする請求項2又は3に記載の薄膜塗布シート製造機。
  5. 前記積層体は、前記セラミックスシートと前記電極とを一層として50層以上で積層し、積層セラミックコンデンサの一部分構造として用いられるものであることを特徴とする請求項4に記載の薄膜塗布シート製造機。
  6. 前記乾燥装置は、前記誘電体ペーストの予備乾燥を行うための1つ又は2つ以上の予備乾燥装置と、
    該予備乾燥装置内から搬送されてきた前記誘電体ペーストの本乾燥を行う本乾燥装置とからなり、
    前記予備乾燥装置内の温度よりも前記本乾燥装置内の温度を高くしたものであることを特徴とする請求項〜5の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機。
  7. 前記予備乾燥装置及び本乾燥装置の内の少なくとも1つに前記搬送ローラーと前記エアー噴出装置とを設け、前記複合体が略三角形状に折り返されるようにして搬送されることを特徴とする請求項6記載の薄膜塗布シート製造機。
  8. 前記誘電体ペーストを乾燥させて形成したセラミックスシートは、厚さ0.5μm以上4.0μm以下の薄膜状であることを特徴とする請求項〜7の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機。
  9. 前記誘電体ペーストには、酸化チタン、ジルコニウム、チタン酸バリウムの内の少なくとも1つのセラミック粉末を含むものであることを特徴とする請求項〜8の何れか一項に記載の薄膜塗布シート製造機。
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