JP5232483B2 - 生体インプラント - Google Patents

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Description

本発明は、生体インプラントに関し、特に骨又は歯に近い力学的特性を有し、生体インプラントを体内に埋設した際に、骨と結合する機能を有し、かつ、生体に対する安全性の高い生体インプラントに関する。
骨が大きく欠損した場合の治療方法として、患者自身の正常な骨を一部切り取って患部に移植する自家骨移植、又は人工材料から成る人工骨を移植する人工骨移植が行われている。しかし、自家骨移植は、採取できる骨量に制限があり、さらに正常な細胞を傷つけることになるので、患者の身体的負担は大きいうえ、自家骨移植に用いる自家骨移植用骨を患者自身の正常な骨から切り取ることによって新たな欠損部が生じるから、骨が大きく欠損した場合の本質的な治療方法とはいえない。また、人工骨移植では、工業的に生産される人工骨を使用するから自家骨移植の様な問題はないが、人工骨の力学的及び生物学的特性は本来の骨と異なるから、人工骨の前記特性に応じて用途が限定されるという問題を有する。例えば、人工骨の材料としてチタン合金の金属材料を選択すると、金属材料は、通常、高強度である反面、弾性率が高く靭性に欠けるので、大きな荷重が連続的にかかるような部位に埋入すると、周りの骨との力学的特性の差によりストレスシールディングが生じるといった問題や、骨と直接に結合しないといった問題がある。また、人工骨の材料として水酸アパタイト等のバイオセラミックスを選択すると、バイオセラミックスは、通常、生体適合性が良いうえに、生体活性が高くて、骨との結合性に優れている反面、外部衝撃に弱いので、大きな荷重が瞬間的にかかるような部位には用いることができないという問題がある。人工骨の材料として超高分子量ポリエチレン等のポリマーを選択すると、金属材料及びバイオセラミックスが有する問題を解決することができ、特に、ポリマーの中でもポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、その力学的特性が本来の骨と近く、また生体適合性も優れていることから、高強度が要求される部位での整形外科材料としての応用が期待されている。さらに、ポリマーと生体活性を有するバイオセラミックスとを組み合わせることにより、骨と直接に結合する人工骨の開発も行われている。
特許文献1の請求項1には、「生体適合性ポリマー及び約500nmの平均粒子寸法を有する、生体活性微粒子セラミックの均質な混合体を備える、整形外科用組成物。」が記載されており、「粒子の表面積が増大すること及び粒子が色々なポリマーと相互作用することは、好ましい生物学的及び機械的性質を有する組成物を提供することになる。」と記載されている。しかし、近年ナノスケール粒子の生体に対する毒性についての研究がなされており、その中でナノスケール粒子は、それが生体適合性物質であったとしても、炎症等の原因になる可能性が示唆されている。特許文献1の実施例に示されている整形外科用組成物は、生体活性微粒子と化学的に結合しないPEEKなどの生体適合性ポリマーと平均粒子寸法が500nm以下のハイドロキシアパタイトナノ粒子とにより形成される整形外科用組成物であり、この整形外科用組成物により形成されたペレットを生体に埋入した際に、ペレット表面部にある生体活性微粒子の脱離が容易に推測され、脱離したナノスケール粒子が生体に悪影響を与えることが懸念される。また、特許文献1に提示されている整形外科用組成物において、生体活性微粒子が単独では脱離せず、生体の骨との化学的な結合に寄与した場合であっても、生体活性微粒子自体が基材である生体適合性ポリマーとの期待していた固定力が発現されない可能性がある。
特表2004−521685号公報
本発明の課題は、骨又は歯に近い力学的特性を有し、生体インプラントを体内に埋設した際に、骨と結合する機能を有し、かつ、生体に対する安全性の高い生体インプラントを提供することである。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、
生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるマトリックスとしてのプラスチック部材に生体活性部材が混在されて成る生体インプラントであって、前記生体活性部材の一部はプラスチック部材の表面に露出し、前記生体活性部材は長軸含有形状を有し、前記生体活性部材の形状における平均長軸長さが5〜100μmであることを特徴とする生体インプラントであり、
請求項2は、
前記プラスチック部材が、ポリエーテルエーテルケトンにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体インプラントであり、
請求項3は、
前記生体活性部材が、リン酸カルシウム化合物により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体インプラントであり、
請求項4は、
前記リン酸カルシウム化合物が、水酸アパタイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体インプラントである。
本発明に係る生体インプラントは、生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるプラスチック部材に生体活性部材を混在して成る。その生体活性部材は、その一部がプラスチック部材の表面に露出する。そして、前記生体活性部材は長軸含有形状を有し、その平均長軸長が5〜100μmである。ここで、長軸含有形状なる用語は、生体活性部材の形状を意味する。そしてその長軸含有形状は、その生体活性部材の形状を計測すると必ず長軸と判断される長さを備える形状である。さらに言うと、生体活性部材を任意の方向に沿ってその長さを計測すると必ず最大長さを有する方向が見出される。長軸含有形状における長軸長さは、その生体活性部材を収容する最小の直方体空間を想定した場合に、その直方体空間における最大長さ辺が長軸長と称される。このような定義からすると長軸含有形状には球体或いは実質的に球状をなすものが含まれない。長軸含有形状の具体例としては、例えば、棒状、針状、繊維状、板状、長球状、扁球状等を挙げることができる。したがって、本発明に係る生体インプラントは、生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるプラスチック部材により形成されているので、この生体インプラントを生体内に長期間埋設した場合でも、適用部位の骨の強度特性に相当する強度を維持しつづけることができる。また、本発明に係る生体インプラントにおいては、生体インプラントの表面に生体活性部材が露出しているので、露出する生体インプラントと生体骨とが結合する機能を有する。また、生体活性部材が前記長軸含有形状を有することにより、プラスチック部材との嵌合力が物理的に高められるので、生体インプラントの表面から生体活性部材が脱落するのを抑制することができる。生体活性部材の形状における平均長軸長さが前記範囲内にあると、本発明に係る生体インプラントを生体内に埋設した後に、生体インプラントの表面から生体活性部材が万一脱離した場合であっても、ナノスケールの粒子により形成される生体活性部材が生体へ及ぼすような悪影響を防止することができる。したがって、骨又は歯に近い力学的特性を有し、生体インプラントを体内に埋設した際に、骨と結合する機能を有し、かつ、生体に対する安全性の高い生体インプラントを提供することができる。
また、このプラスチック部材を形成する物質として、例えばポリエーテルエーテルケトンが採用されると、ポリエーテルエーテルケトンは力学的特性が骨又は歯に近く生体適合性を有するので、この生体インプラントを骨との結合が必要で、かつ大きな荷重が連続的に長期間かかるような部位に人工骨として適用する場合に、ストレスシールディング、すなわち骨に加わる応力の遮へいによって起こる可能性のある骨減少及び骨密度の低下などを生じることのない、高強度生体インプラントを提供することができる。
また、生体活性部材を形成する物質が、例えばリン酸カルシウム化合物、特に水酸アパタイトであると、水酸アパタイトは実際の骨の無機成分であるので、生体インプラントの表面に水酸アパタイトが露出していれば、この水酸アパタイトと生体の骨組織との化学的な反応が始まり、新たな骨の形成が速やかに行われるので、骨と生体インプラントとを早期に結合させることができる。
まず、図1を参照しつつ本発明の一実施例である生体インプラントの構成について説明する。図1に示すように、本発明に係る生体インプラント1は、生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるプラスチック部材2に生体活性部材3が混在されて成る生体インプラント1であって、前記生体活性部材3の一部はプラスチック部材2の表面に露出し、前記生体活性部材3は長軸含有形状、例えば棒状、針状、繊維状、板状、長球状、及び扁球状からなる群より選択される少なくとも一つの形状を有し、前記生体活性部材3の形状における平均長軸長さが5〜100μmである。
本発明に係る生体インプラント1は、プラスチック部材2に生体活性部材3が混在されて成り、かつ、前記生体活性部材3の一部はプラスチック部材2の表面に露出している。生体インプラント1の表面積に対して表面に露出している生体活性部材3の面積割合は、0.5〜50%であるのが好ましく、10〜40%であるのがより好ましい。生体活性部材3が前記範囲内で生体インプラントの表面に露出していると、この生体インプラント1を生体内に埋設した後に、生体活性部材を形成する物質と生体の骨組織との化学的な反応が始まり、この生体活性部材を形成する物質がきっかけとなって新たな骨の形成が行われるので、骨と生体インプラントとを結合させることのできる生体インプラント1を提供することができる。
生体インプラントの表面積に対する生体活性部材の面積割合は、生体インプラントの表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を画像解析ソフト(Scion Image)を使用して、生体活性部材とそれ以外の部分とに2値化することにより、写真全体の面積に対する生体活性部材の面積割合を算出して、求めることができる。
この生体活性部材3は、マトリックスとしてのプラスチック部材中に均一に分布しているのが好ましい。生体活性部材3がプラスチック部材中に均一に分布している場合には、生体インプラント1におけるいずれの断面で切断しても、生体インプラント1における新たに形成された表面に生体活性部材3を露出させることができる。したがって、一定の形状を有する生体インプラント1を製造しておき、必要なときに必要な大きさ及び形状を有する生体インプラント1を切り出して使用することができる。また、別の形態としては、生体インプラント1の中心部よりも表面部付近における生体活性部材3の密度の高いのが好ましい。生体インプラント1の中心部よりも表面部付近における生体活性部材3の密度が高い場合には、生体活性部材3が生体インプラント1の表面に露出し、かつ、表面部付近に生体活性部材3が高密度で存在すると、この生体活性部材を形成する物質がきっかけとなって新たな骨が形成しやすくなるので、骨と生体インプラントとを早期に結合させることのできる生体インプラント1を提供することができる。
生体インプラント1に対する生体活性部材3の体積割合は、10〜50%であるのが好ましく、20〜40%であるのがより好ましい。生体活性部材3の体積割合が、前記範囲内にある場合には、骨又は歯に近い力学的特性を有し、かつ、この生体インプラントを生体内に埋設した後に、生体活性部材を形成する物質と生体の骨組織との化学的な反応が始まり、この生体活性部材を形成する物質がきっかけとなって新たな骨の形成が行われるので、骨と生体インプラントとを結合させることのできる高強度生体インプラントを提供することができる。
生体インプラントに含まれる生体活性部材の体積割合は、上述した生体インプラントの表面積に対する生体活性部材の割合を測定する方法と同様にして求めることができる。つまり、生体インプラントの断面における生体活性部材の面積割合を複数箇所において算出し、これらの算出値の算術平均から生体活性部材の体積割合を推定することができる。
この生体活性部材3は、長軸含有形状を有し、例えば、棒状、針状、繊維状、板状、長球状、扁球状からなる群より選択される少なくとも一つの形状を有する。図1は、生体活性部材3が、棒状の形状を有する場合の生体インプラント1の例である。本発明に係る生体インプラントを体内に埋設した場合に、生体活性部材3が前記形状を有すると、生体活性部材3とプラスチック部材2との嵌合力が物理的に高められるので、生体インプラント1の表面から生体活性部材3が脱落するのを抑制することのできる生体インプラント1を提供することができる。
生体活性部材3の形状が棒状である場合には、図2(a)に示すように、例えば縦×横×高さがA×B×Lの四角柱として表すことができ、例えばAとBとLとの長さが同一の立方体、AとBとの長さが同一でLがAとBより長い正四角柱、AとBとLの長さの異なる四角柱の場合も棒状体に含まれる。図2(b)に示すように、AとBの長さが異なる場合には、生体活性部材3の形状を板状と称することもできる。本発明において、生体活性部材3の形状を棒状又は板状のいずれであるかを厳密に区別する必要はない。また、生体活性部材3の形状が棒状である場合には、長軸方向Lに垂直又は水平な断面が、図2(a)、図2(b)に示されるように、四角形である場合に限定されず、断面が円形、楕円形、三角形、六角形等の多角形である場合も含まれる。図2(a)、図2(b)に示される形状を有する生体活性部材3は、A又はBとLとの比の値の違いにより、棒状、針状、又は繊維状と称することができるが、本発明において、これらの比の値の違いにより生体活性部材3の形状を棒状、針状、又は繊維状のうちのいずれであるかを厳密に区別する必要はない。また、本発明に係る生体活性部材3の形状が長球状である場合には、図2(c)に示すように、長軸直径がL、短軸直径がCであって、長軸を軸として回転させて生ずる長球として表すことができる。また、本発明に係る生体活性部材3の形状が扁球状である場合には、図2(d)に示すように、長軸直径がL、短軸直径がDであって、短軸を軸として回転させて生ずる扁球として表すことができる。
前記生体活性部材3の形状における平均長軸長さは、5〜100μmであり、10〜50μmであるのが好ましい。長軸長さは、独立して形成されている生体活性部材3における少なくとも最長の寸法を有する軸線長さであり、例えば、生体活性部材3の形状の例として挙げている図2(a)〜図2(d)においては、長軸長さは長さLに相当する。生体インプラントに含まれる複数の生体活性部材3における長軸長さの算術平均を算出すると平均長軸長さを得ることができる。生体活性部材3の形状における平均長軸長さが前記範囲内にある場合には、本発明に係る生体インプラントを生体内に埋設した後に、生体インプラントの表面から生体活性部材が万一脱離した場合であっても、ナノスケールの粒子により形成される生体活性部材が生体へ及ぼすような悪影響を防止することができるので、生体に対する安全性の高い生体インプラントを提供することができる。
生体活性部材を形成する物質は、生体との親和性が高く、歯を含む骨組織と化学的に反応する性質を有する物質であれば特に限定されず、例えば、リン酸カルシウム化合物、バイオガラス、結晶化ガラス(ガラスセラミックスとも称する。)、炭酸カルシウム等が挙げられる。リン酸カルシウム化合物としては、例えば、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム水和物、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム、ドロマイト、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、水酸アパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト及び塩素アパタイト等が挙げられる。バイオガラスとしては、例えば、SiO−CaO−NaO−P系ガラス、SiO−CaO−NaO−P−KO−MgO系ガラス、及び、SiO−CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−CaO−MgO−P系ガラス(アパタイトウォラストナイト結晶化ガラスとも称する。)、及び、CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。これらのリン酸カルシウム化合物、バイオガラス及び結晶化ガラスは、例えば、「化学便覧 応用化学編 第6版」(日本化学会、平成15年1月30日発行、丸善株式会社)、「バイオセラミックスの開発と臨床」(青木秀希ら編著、1987年4月10日発行、クインテッセンス出版株式会社)等に詳述されている。
生体活性部材を形成する物質としては、これらの中でも生体活性に優れる点でリン酸カルシウム化合物が好ましく、さらに、実際の骨と組成や構造、性質が似ているので体内環境における安定性が優れており、体内で顕著な溶解性を示さないことから水酸アパタイトが特に好ましい。
前記生体活性部材3は、長軸含有形状、例えば棒状又は針状又は繊維状又は板状又は長球状又は扁球状であり、この長軸含有形状における平均長軸長さが5〜100μmである生体活性部材3を得ることができる限り、任意の方法により製造することができ、例えばリン酸カルシウム化合物により形成されて成る生体活性部材は、固体のカルシウム化合物と固体のリン化合物とを混合し1,000℃以上で加熱する固相法、オートクレ−ブを用いた高温度の水溶液中で結晶を育成する水熱法、バインダー等と混合したリン酸カルシウム化合物を押出成形して焼結させる方法等を使用することにより製造することができる。
繊維状のリン酸カルシウム化合物として、例えばアパタイトウィスカーを製造する方法としては、80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物を、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃に加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを10以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることにより製造する方法を採用することができる。
前記リン酸カルシウムゲル化合物は、80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するカルシウム含有化合物であれば良く、ピロリン酸カルシウムゲル、トリポリリン酸カルシウムゲル、及びヘキサメタリン酸カルシウムゲル等の縮合リン酸カルシウムゲル化合物も採用することもできる。
前記親水性有機溶媒としては、水に溶解し、又は混和可能な有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、及びエタノール等の炭素数が1〜3の低級アルコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、及びメチルエチルエーテル等のエーテル類、アセトン等の水溶性ケトン類等を挙げることができる。
低級アルコールを分散工程における溶媒に使用すると、低級アルコールにリン酸カルシウムゲル化合物を分散させるだけで加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることができるので、分散液のpHをことさら調節する必要がなくなるので好都合である。
溶媒として前記低級アルコールを採用する場合、低級アルコールの中でも2−プロパノールが好適である。2−プロパノールを溶媒として使用すると、少ない添加量でpHの制御効果を発揮することができるため、その他の溶媒に比べて加熱前後のpH調整をより容易に行うことができる。
分散工程においては水及び親水性有機溶媒のいずれか一種を単独で使用することもでき、また前記の二種を併用することもできる。溶媒として、水と親水性有機溶媒との混合物を使用する場合、その混合物に対する親水性有機溶媒の濃度としては、例えば60容量%以下、特に50容量%以下であるのが好ましい。
分散液に対するリン酸カルシウムゲル化合物の含有量としては、分散液100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部を挙げることができる。リン酸ゲル化合物の含有量が前記範囲内にあるとアパタイトウィスカーを好適に製造することができる。
水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、前記リン酸カルシウムゲル化合物を混合するに際し、分散液内のリン原子に対するカルシウム原子のモル比(Ca/P)は、0.5〜2.0に、特に1.4〜1.8に調節するのが好ましい。最終的に得られるアパタイトウィスカーのモル比(Ca/P)に合わせるように、リン酸カルシウムゲル化合物以外に、Caイオンを生成するカルシウム塩やリン酸イオンを生成するリン酸塩等を別途に添加しても良い。この場合、モル比は1.4〜1.8に調節するのが好ましい。つまり、これらのイオンの存在量はリン酸カルシウムゲル化合物の組成のCa/Pモル比に合わせる必要は無く、過剰量でも良い。更には、アパタイトウィスカーの組成を制御するために、別途、炭酸イオン、フッ素イオン、塩化物イオン、陽イオン等を供給する化合物を添加し、アパタイト結晶構造中のカルシウムイオンサイト、リン酸イオンサイト及び水酸化物イオンサイトに各イオンを導入することもできる。
加熱工程にて反応を行う前に前記分散液のpHを10以下に調節することが大事である。分散液のpHが10を越えると、微細なアパタイトウィスカーとなるのに対し、加熱前の分散液のpHが10以下であると、得られるアパタイトウィスカーの長軸長さが、5μm〜100μmの大きなウィスカーが得られる。加熱前のpHを調整するためには、pH調整剤を添加するのが好ましい。また、pHを10以下に調整することと相俟って、酸化チタンを添加することによりリン酸水素カルシウムの生成を抑えることができ、更にウィスカーの成長を促進する効果が奏される。
加熱工程においては、前記分散工程で得られたところの、pHが10以下に調整された分散液を、80〜250℃に加熱し、しかもその加熱後の分散液のpHを3.9〜9に調整する。
前記加熱温度が低い程、ウィスカーの成長速度が遅いため、アパタイトウィスカーの長軸長さが短くなる。
分散液を加熱すると分散液のpHが低下することがある。その場合には、pH調整剤を分散液に添加することにより分散液のpHを3.9〜9に調整する。分散液のpHを3.9〜9に調整することにより、平均長軸長さが5μm〜100μmの範囲内にあるアパタイトウィスカーを得ることができる。
前記pH調整剤としては、前記分散工程で使用されるpH調整剤と同様のpH調整剤を使用することができ、例えば、硝酸または塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、アンモニアまたは水酸化ナトリウム等のアルカリ、水熱処理により分解して、アルカリを放出する尿素等を挙げることができ、特に塩酸及び硝酸が好ましい。また、尿素もpH調整剤として好ましい。尿素を使用すると、水熱処理により温度の上昇と共に分解してアパタイト生成反応の進行とともに生成するプロトンを中和し、しかも生成する炭酸イオンによって分散液のpHを容易に制御することができる。さらに尿素の分解により発生する炭酸イオンがアパタイトに取り込まれて炭酸含有アパタイトが形成される。炭酸含有アパタイトは、炭酸を含有していない水酸アパタイトに比べて、生体内で吸収される速度が早くて生体内置換材料として有用である。また、添加する尿素の分散液における濃度を調整することにより、得られるアパタイトウィスカーのアスペクト比を容易に制御することができる。
分散液の加熱は、溶媒の容積が減少しないように、耐圧製の密閉容器内で行うことが望ましい。分散液の加熱時間は、通常1〜48時間である。
分散液の加熱が終了すると、得られる生成液中には、アパタイトウィスカーが生成している。アパタイトウィスカーは液中に存在しているため、濾過や遠心分離等でウィスカーを分離し、乾燥を経て、ウィスカーを取り出すことが出来るが、これらの分離・乾燥方法については特に限定しない。又、分離と同時に、或いは、分離後にウィスカーの洗浄を行っても良い。
本発明に係る生体インプラント1は、生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるプラスチック部材2と生体活性部材3とにより形成されている。このプラスチック部材2における、生体骨に近い強度特性を有するか否かの評価項目として、例えば、弾性率、曲げ強度、圧縮強さ、引張強さ等を挙げることがでる。生体骨に近い強度特性という意味は、前記評価項目の値が骨又は歯の値と同じか、実質的に問題ないほどに近い値を有することである。例えば、強度特性が骨又は歯に近いとする評価項目としては、弾性率が10〜50GPa、曲げ強度が100MPa以上を挙げることができる。
生体内非吸収非分解性であるプラスチック部材2は、プラスチック部材2を生体内に埋設した場合に、生体内で吸収又は分解されることの少ないプラスチック部材2であり、本発明の目的に支障のない範囲内であれば生体内に吸収又は分解されることのあるプラスチック部材2も含む。生体内において非吸収非分解性であるプラスチック部材2を採用することにより、この生体インプラント1を生体内に長期間埋設した場合においても、所望の強度を維持しつづけることができる。
本発明に係る生体インプラント1を長期間連続的に大きな荷重のかかる部位の代替骨として適用する場合には、プラスチック部材を形成する物質として弾性率及び曲げ強度の高いプラスチックが好ましく、そのようなプラスチックとしてエンジニアリングプラスチックが挙げられ、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリフェニリンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリオキシメチレン、ポリ四フッ化エチレン等が挙げられる。
プラスチック部材を形成する物質としては、前記エンジニアリングプラスチックに加えて、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、EVA樹脂、EEA樹脂、4−メチルペンテン−1樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ACS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレン塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、メタクリル樹脂、リノル樹脂、ポリアリルエーテルケトン、ポリケトンスルフィド、ポリスチレン、ポリアミノビスマレイミド、ユリア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、イソフタル酸系樹脂、アニリン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン、アルキルベンゼン樹脂、グアナミン樹脂、ポリジフェニルエーテル樹脂等が挙げられる。
本発明に係る生体インプラント1は、プラスチック部材2と生体活性部材3とにより形成されているので、生体活性部材3のプラスチック部材2への混合割合及び分布状態等によって、生体インプラント1の強度特性は変化する。したがって、生体インプラント1が、適用部位の骨又は歯に応じた所望の強度特性が得られるように、プラスチックの種類を適宜選択することができる。
プラスチック部材を形成する物質としては、これらの中でもポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が特に好ましい。PEEKは、生体適合性を有し、生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性のプラスチックであるので、PEEKをプラスチック部材を形成する物質として採用すると、大きな荷重が連続的に長期間かかるような部位にこの生体インプラントを埋設した場合に、ストレスシールディング、すなわち骨に加わる応力の遮へいによって起こる可能性のある骨減少及び骨密度の低下などを生じることのない高強度生体インプラントを提供することができる。
またプラスチック部材を形成する物質中に、必要に応じて帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、顔料などの着色料、等の各種添加剤が含有されていても良い。
本発明に係る生体インプラントは、例えば繊維強化プラスチックを製造する際に使用される公知の方法により製造することができる。
本発明に係る生体インプラントは、例えば、前記方法により製造されたアパタイトウィスカー等の生体活性部材とPEEK等のプラスチックとを予め混合した成形用原材料を準備しておき、これを金型で圧縮成型する方法、生体活性部材を型に敷き、プラスチックを脱泡しながら多重積層して製造する方法、生体活性部材を敷き詰めた合わせ型にプラスチックを注入する方法等により製造することができる。
本発明に係る生体インプラントは、生体内の使用部位に合わせて様々な形状、例えば、ブロック状、フィルム状等で用いられる。好ましくは、この生体インプラントが補填される骨欠損部又は歯欠損部等の形状と同様の形状、又は骨欠損部又は歯欠損部等の形状に相当する形状、例えば、相似形等に、成形、整形及び/又は調製されて用いられる。
本発明に係る生体インプラントは、予め所望の形状の生体インプラントを製造しておくこともできるが、生体活性部材が生体インプラント中に均一に分散されているので、いずれの断面で切断しても、生体インプラントにおける新たに形成された表面に生体活性部材を露出させることができる。したがって、所定の形状を有する生体インプラントを製造しておき、必要なときに必要な大きさ及び形状を有する生体インプラントを切り出して使用することもできる。
本発明に係る生体インプラントは、骨補填材、人工股関節、骨接合材、人工椎体、椎体間スペーサ、椎体ケージ、頭蓋骨代替及び人工歯根などに適用することができる。
図1は、本発明の一実施例である生体インプラントの模式図である。 図2(a)、図2(b)は、生体活性部材の形状の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 生体インプラント
2 プラスチック部材
3 生体活性部材

Claims (4)

  1. 生体骨に近い強度特性を有し、かつ、生体内非吸収非分解性であるマトリックスとしてのプラスチック部材に生体活性部材が混在されて成る生体インプラントであって、前記生体活性部材の一部はプラスチック部材の表面に露出し、前記生体活性部材は長軸含有形状を有し、前記生体活性部材における平均長軸長さが5〜100μmであることを特徴とする生体インプラント。
  2. 前記プラスチック部材が、ポリエーテルエーテルケトンにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体インプラント。
  3. 前記生体活性部材が、リン酸カルシウム化合物により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体インプラント。
  4. 前記リン酸カルシウム化合物が、水酸アパタイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体インプラント。
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