JP5229977B2 - 血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤 - Google Patents

血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤 Download PDF

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Description

本発明は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でも特にラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の培養物及び/又は菌体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を賦与した新規な飲食品、及び、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を賦与した新規な飼料に関する。本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤は、摂取することで血中アディポネクチン濃度の増加を促進及び/又は減少を抑制することができる。血中アディポネクチン濃度の低下は、血栓症、インスリン抵抗性、糖代謝異常、高血圧など、将来的な循環器系疾患の発症に関連するといわれているメタボリックシンドロームの原因とされており、本発明はその予防・治療に有効である。
近年、生活習慣の欧米化に伴い、生活習慣病である糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化症といった病態を呈する人口が増加している。特に、心血管疾患と脳血管疾患による死亡は死因の約3分の1を占めており、その数が年々増加していることから、この対策は大きな課題となっている。これら動脈硬化性疾患は、高血圧、高脂血症、耐糖能障害などのリスク因子の集積によって、発症の危険度が著しく上昇する。このリスク因子が集積した状態はメタボリックシンドロームと呼ばれ、広く認識されてきている。日本の企業労働者12万人の調査では、軽症であっても「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセリド(中性脂肪)血症」、又は「高コレステロール血症」の危険因子を1つ持つ人は心臓病の発症リスクが5倍、2つ持つ人は10倍、3〜4つ併せ持つ人では31倍にもなるといわれている。また、厚生労働省の調査では、高血圧患者数は3,900万人、高脂血症は2,200万人、糖尿病(予備軍を含め)は1,620万人、肥満症は468万人と報告されており、これらの患者は年々増加している。
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪の蓄積と、それを基盤にしたインスリン抵抗性及び糖代謝異常、脂質代謝異常、高血圧を複数合併するマルチプルリスクファクター症候群で、動脈硬化になりやすい病態」であり、内臓脂肪の蓄積にともなう血中アディポネクチン濃度の低下は、まさしくメタボリックシンドロームや動脈硬化の根本的な要因である。生体最大の分泌組織である脂肪組織は、種々の内分泌因子を産生し、生体における恒常性の維持に関わっている。しかし、内臓脂肪の過剰な蓄積は、内分泌因子の分泌バランスを崩し、種々の病態を引き起こすことが分ってきた。特に、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター(PAI-1)、腫瘍壊死因子(TNF-α)、レプチンなどの内分泌因子は、内臓脂肪の蓄積に伴って分泌量が増加し、血栓症、インスリン抵抗性、糖代謝異常、高血圧などを引き起こす。一方、脂肪組織が特異的に分泌するアディポネクチンは通常血中に高濃度で存在するが、内臓脂肪の蓄積に伴い、その濃度が減少することが知られている。アディポネクチンは、抗糖尿病、抗動脈硬化、抗炎症作用、抗高血圧など様々な生理機能を持つことが知られており、血中において、アディポネクチン濃度の増加を促進すること、もしくはアディポネクチン濃度の減少を抑制することは、メタボリックシンドロームの予防・治療において非常に重要である。
従来、メタボリックシンドロームの個々の病態への対策としては薬物療法も行われているが、処方が必要なことや副作用を伴うことなどが問題となっている。さらに、一つの病態に対する治療を行っても、その他の病態がきっかけとなって重篤な病態へと発展することが分っており、これらの状態の上流に存在する脂肪細胞由来の内分泌因子の分泌バランスを整えることが必要となってくる。このため、内臓脂肪の蓄積に起因するメタボリックシンドロームの予防・治療には、薬物療法よりも運動療法や食事療法など日々の生活を見直すことがより重要とされている。そこで、日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い、内臓脂肪の蓄積に起因するメタボリックシンドロームの予防・治療に有効な飲食品が望まれている。
血中において、アディポネクチン濃度の増加を促進する物質についてはりんご抽出物(例えば、特許文献1参照。)、ホップ苞抽出物(例えば、特許文献2参照。)、緑茶カテキン(例えば、特許文献3参照。)、米ぬか抽出物(例えば、特許文献4参照。)、ウコン根茎抽出物(例えば、特許文献5参照。)など植物由来の抽出物が多く開示されている。しかし、これらは抽出条件が複雑なものもあり、また抽出原料の入手に制約があるものもあり、製剤や飲食品配合原料としての安定な供給に懸念がある。菌の培養物や菌体自体がアディポネクチン濃度の増加を促進及び/又は減少を抑制する効果があることについては知られていない。
ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)には、病原体感染防御作用(例えば、特許文献6参照。)、炎症性腸疾患及び過敏性腸症候群予防作用(例えば、特許文献7参照。)、糖尿病合併症予防作用(例えば、特許文献8参照。)、血清コレステロール上昇抑制作用(例えば、特許文献9参照。)、骨吸収抑制作用(例えば、特許文献10参照。)、免疫増強作用(例えば、特許文献11参照。)などが知られている。しかしながら、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の発酵物、あるいはその菌体自体が、血中アディポネクチン濃度増加促進作用及び減少抑制作用を有することは全く知られていない。
ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)は、古くから代表的な酪農乳製品用乳酸菌スターターとして用いられている。ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)は強い蛋白分解活性を有し、特に高い活性を有する菌体外プロティナーゼは、乳の発酵性に対して重要な働きをする。即ち、菌体外プロティナーゼは乳蛋白質を分解し各種のペプチド断片を生成する。生成されたペプチドはペプチダーゼ群の作用を受けて、さらに低分子のペプチドになる。蛋白質分解酵素群の作用により培地中に生成したペプチドの一部は、乳酸菌の菌体内へ取り込まれて、窒素源として利用されることが知られている。一方、培地中に生成したペプチドには、血圧上昇作用の原因物質であるアンギオテンシン変換酵素(Angiotensin Converting Enzyme、以下ACEと称す)に対して阻害活性を有するものが存在することが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。ACEの酵素活性を阻害し、血圧上昇を抑制することを目的としたペプチドについては、既に乳蛋白質、大豆蛋白質あるいは魚肉蛋白質分解物等から、多くの有効ペプチドが報告されているが、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)を使用した発酵乳中のACE阻害活性を有するペプチドは、Val-Pro-ProとIle-Pro-Proであること、さらにこれらラクトトリペプチドは強い血圧降下作用を有することが自然発症高血圧ラット(SHR)を用いた実験により確認されている(例えば、非特許文献2参照。)。さらに、ラクトトリペプチドは、血圧降下活性に加え、ストレス緩和作用を有することが示唆されている(例えば、特許文献12、13参照。)。また、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)には、免疫賦活作用のあることが知られている(例えば、特許文献14参照。)。しかしながら、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の発酵物、あるいはその菌体自体が、血中アディポネクチン濃度増加促進作用及び減少抑制作用を有することは全く知られていない。
特開2006-193502号公報 特開2006-193501号公報 特開2006-131512号公報 特開2005-68132号公報 特開2005-60308号公報 特開平8-268899号公報 特開2003-95963号公報 特開2003-252770号公報 特開2003-306436号公報 特開2004-315477号公報 特開2006-69993号公報 特開平10-45610号公報 特開平11-98978号公報 特開2006-76961号公報 J. Dairy Sci., 78:777-783(1995) J. Dairy Sci., 78:1253-1257(1995)
本発明は、日常的な摂取が可能であり、なおかつ摂取することで、血中アディポネクチン濃度の増加を促進及び/又は減少を抑制する、メタボリックシンドロームの予防・治療に有効な血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、これらの機能を賦与した飲食品及び飼料を提供することを課題とする。
本発明者らは、乳成分の中から血液中の濃度が低下すると循環器系疾患のリスクが高まるといわれているアディポネクチンの濃度を低下させない成分の探索を鋭意進めてきた。その結果、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でも特にラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の培養物、あるいは菌体自体が、極めて高い血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は、下記の構成からなる発明である。
(1)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の培養物及び/又は菌体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤。
(2)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌が、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)である(1)記載の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤。
(3)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の培養物及び/又は菌体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飲食品。
(4)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌が、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)である(3)記載の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飲食品。
(5)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の培養物及び/又は菌体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飼料。
(6)ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌が、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)である(5)記載の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飼料。
本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、及び血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を賦与した飲食品、飼料は、血中アディポネクチンの低下により発症するといわれるメタボリックシンドロームの予防・治療に有効である。また、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、及び血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を賦与した飲食品、飼料は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でも特にラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の培養物、あるいはその菌体自体を使用するので、比較的安価に大量供給が可能であり、なおかつ極めて安全性が高いという特徴を有している。
本発明者らは、発酵乳やヒト由来の数多くの乳酸菌のうち、胃酸耐性が高い、低pH条
件下での生育が良好である、ヒト腸管へ高い定着性を示す、ヒト腸管細胞親和性を示す、
胆汁酸耐性がある、腸管内に定着する、食品に適用した際に生残性が高く、香味、物性も
優れている菌株の選定を進めてきた。次に、ヒト腸管へ高い定着性を示す乳酸菌の中で、
血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制するという条件を設定して選定を
進め、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でもラクトバチラス・ガセリ
(Lactobacillusgasseri)もしくはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillushel
veticus)に属する乳酸菌が、血中アディポネクチン濃度増加促進、及び/又は減少抑制
効果を有することを見出した。上記の条件に合致する菌株として、ラクトバチラス・ガセ
リに属する乳酸菌のうち、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillusgasseri)SBT2055株
、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillusgasseri)JCM1131株、およびラクトバチラス
・ガセリ(Lactobacillusgasseri)ATCC19992株を選択することができた。なお、SBT205
5株は、託番号FERM BP-10953として、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている。また、JCM1131株は独立行政法人理化学研究所の公開菌株、ATCC19992株はAmericanTypeCultureCollectionの公開菌株である。
また、先の条件に合致する菌株として、ラクトバチラス・ヘルベチカスに属する乳酸菌のうち、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171株、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)ATCC10386株およびラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)ATCC10797株を選択することができた。この場合、生菌及び死菌のいずれにおいても本発明による効果を期待できた。なお、SBT2171株は、寄託番号FERM P-14381として、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センターに寄託されている。また、ATCC10386株及びATCC10797株はAmerican Type Culture Collectionの公開菌株である。
特に、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055株は、ヒト腸管細胞に高い親和性を有し、経口で投与した時、生存して腸管内に到達することができ、また、長期間腸管内に常在することが可能であり、腸管内生育することで宿主に作用し、血中アディポネクチン濃度増加促進、及び/又は減少抑制効果を有する活性が高い。体外から投与したラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌が腸内に定着し、このような生理効果を示すことは全く知られておらず、本発明者らによって初めて明らかにされた。さらに本発明では、上記の菌株に限らずヒトや発酵乳から分離されるラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)であっても、生菌のみならず死菌体であっても、上記の作用を示すものであれば、いずれのものでも使用できる。また、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の変異株であって、上記の作用を示すものも使用することができる。本発明のラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の培地には、乳培地又は乳成分を含む培地、これを含まない半合成培地等種々の培地を用いることができる。このような培地としては、脱脂乳を還元して加熱殺菌した還元脱脂乳培地を例示することができる。
これらラクトバチラス属乳酸菌の培養法は、静置培養又はpHを一定にコントロールした中和培養で行うが、菌が良好に生育する条件であれば特に培養法に制限はない。菌体は、乳酸菌培養の常法に従って培養し、得られた培養物から遠心分離等の集菌手段によって分離されたものをそのまま本発明の有効成分として用いることができる。また、菌体として純粋に分離された菌体だけでなく、培養物、発酵物、懸濁物、その他の菌体含有物や、菌体を酵素や物理的手段を用いて処理した細胞質や細胞壁画分も用いることができる。
本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進、及び/又は減少抑制剤は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の培養物及び/又はその菌体自体を有効成分としたものである。さらに、製剤化に際しては製剤上許可されている賦形剤、安定剤、矯味剤等を適宜混合して濃縮、凍結乾燥するほか、加熱乾燥して死菌体にしてもよい。これらの乾燥物、濃縮物、ペースト状物も包含される。また、菌体や培養物の作用を妨げない範囲で、賦型剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、懸濁剤、コーティング剤、その他の任意の薬剤を混合して製剤化することもできる。剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、シロップ剤等が可能であり、これらを経口的に投与することが望ましい。
また、本発明は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でもラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の発酵物、あるいはその菌体自体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制の機能を賦与した飲食品である。本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を賦与した飲食品としては、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でもラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の培養物又は発酵物、あるいはその菌体自体であっても良いし、菌体や培養物又は発酵物自体を配合した飲食品としても良い。培養物又は発酵物の形態としてヨーグルトやチーズなどの発酵食品が好適である。菌体や培養物又は発酵物は、どのような飲食品に配合しても良く、飲食品の製造工程中に原料に添加しても良い。飲食品の例として、乳飲料、発酵乳、果汁飲料、ゼリー、キャンディー、乳製品、マヨネーズ等の卵加工品、バターケーキ等の菓子・パン類等の食品を挙げることができる。また、各種粉乳の他、乳児、幼児及び低出生体重児等を対象とする栄養組成物に配合したものを例示することができる。生菌体として利用する場合には、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でもラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の菌株自体、および上記乳酸菌の菌体を発酵して得られた発酵乳やチーズを素材として使用し、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用のパンやスナック菓子、ケーキ、プリン等にしてもよい。これらは日常的に摂取することが可能であり、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を有するので、血中アディポネクチンの低下を原因とするメタボリックシンドロームの予防・治療に有効である。
さらに、本発明は、ラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌、その中でもラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の発酵物、あるいはその菌体自体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制の機能を賦与した飼料である。家畜用飼料として、前記飲食品と同様に、菌体や培養物又は発酵物は、どのような飼料に配合しても良く、飲食品の製造工程中に原料に添加しても良い。
本発明において、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を発揮させるためには、成人の場合、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の培養物を10〜200g、あるいはその菌体自体を1日当たり0.1〜 5,000mg摂取できるように配合量等を調整すれば良い。乳酸菌の含有割合は特に限定されず、製造の容易性や好ましい一日投与量等に合わせて適宜調節すれば良い。例えば剤型が液体の場合には、1×105cells/ml〜1×1010cells/mlとすることが好ましく、固体の場合には、1×105cells/g〜1×1010cells/gとすることが好ましい。生菌として投与する場合は、成人一人当たり、108〜1012cfu/日投与することで本発明の目的とする効果を発揮させることが可能となる。このようにして摂取することによって腸管内に定着し所望の効果を発揮する。
これらの血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、あるいは血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飲食品、飼料は、血中アディポネクチン濃度の増加促進及び/又は減少抑制効果を有するので、前述した血中アディポネクチン濃度の低下により引き起こされるさまざまな病態の予防、治療、改善に非常に有益となり得る。
本発明で用いる乳酸菌菌体は、古来、発酵乳やチーズの製造に用いられており、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤、あるいは血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飲食品、飼料は安全性に問題はないという特徴がある。
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明についてより詳細に説明するが、これらは単に例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(ラクトバチラス・ガセリ培養物粉末の調製1)
還元脱脂乳培地(13重量%脱脂粉乳、0.5重量%酵母エキス含有)を95℃で30分間殺菌した後、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055を接種し、37℃で16時間培養し、得られた培養物を凍結乾燥してラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055の培養物粉末を得た。これは、そのまま本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤として使用し得る。
(ラクトバチラス・ガセリ培養物粉末の調製2)
還元脱脂乳培地(13重量%脱脂粉乳、0.5重量%酵母エキス含有)を95℃で30分間殺菌した後、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131を接種し、37℃で16時間培養し、得られた培養物を凍結乾燥してラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131の培養物粉末を得た。これは、そのまま本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤として使用し得る。
〔試験例1〕
(ラクトバチラス・ガセリ培養物の投与と血中アディポネクチンの測定)
4週令Fischer系雄ラット50匹に、コントロール食を自由に摂取させて1週間飼育した後、10匹ずつ各群に分け、1群は引き続きコントロール食を、別の群にはラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)ATCC19992、ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei)ATCC11578を配合した試験食を自由に摂取させてさらに4週間飼育した後、血中アディポネクチン濃度を測定した。なお、5群に体重、摂食量、糞重量の差は認められなかった。
血中アディポネクチン濃度を測定して得られた結果を表1に示す。これによると血中アディポネクチン濃度は、コントロール食摂取群と比較してラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)ATCC19992、ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei)ATCC11578食摂取群は有意に高値を維持していた。すなわち、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)ATCC19992、ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei)ATCC11578の培養物粉末を添加した食品は、血中アディポネクチン濃度を一定に維持することが確認された。
Figure 0005229977
以上の結果から、ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)の培養物粉末を添加した食品は、循環器系疾患のリスクが高まることが示されている血中アディポネクチン濃度の低下を抑制し、適切な値に維持させる効果があることが明らかとなった。
(錠剤の製造)
ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055の液体培養物を4℃、7,000rpmで15分間遠心分離して滅菌水による洗浄を行い、これを3回繰り返して洗浄菌体を得た。これを凍結乾燥処理して菌体粉末を得た。この菌体粉末1部に脱脂粉乳4部を混合し、この混合粉末を打錠機により1gずつ定法により打錠して、本発明のラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055の菌体200mgを含む錠剤を調製した。
(発酵乳の製造)
ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055をMRS液体培地(Difco社)にて培養した。対数増殖期にある各培養液を、0.3%の酵母エキスを添加した10%還元脱脂乳(115℃、20分滅菌)に1%接種し、マザーカルチャーを作成した。これに10%の還元脱脂乳を添加して、100℃にて10分間加熱したヨーグルトミックスに2.5%添加して調製した。37℃で発酵を行い、乳酸酸度0.85に到達した時点で冷却し、発酵を終了させ、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤用発酵乳を得た。
(散剤の製造)
ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055をMRS液体培地(Difco社)5Lに接種後、37℃、18時間静置培養を行った。培養終了後、7,000rpmで15分間遠心分離を行い、培養液の1/50量の濃縮菌体を得た。次いで、この濃縮菌体を、脱脂粉乳10重量%、グルタミン酸ソーダ1重量%を含む分散媒と同量混合し、pH7に調整後、凍結乾燥を行った。得られた凍結乾燥物を60メッシュのフルイで整粒化し、凍結乾燥菌末を製造した。第13改正日本薬局方解説書製剤総則「散剤」の規定に準拠し、この凍結乾燥菌末1gにラクトース(日局)400g、バレイショデンプン(日局)600gを加えて均一に混合し、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用散剤を得た。
(スティック状健康食品の製造)
実施例1で得られたラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055の培養物粉末30gに、ビタミンCとクエン酸の等量混合物40g、グラニュー糖100g、コーンスターチと乳糖の等量混合物60gを加えて混合した。混合物をスティック状袋に詰め、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用スティック状健康食品を製造した。
(ナチュラルチーズの製造)
脂肪率を調整した原料乳を75℃で15秒間のプレート加熱殺菌を行った後、30℃まで冷却し、0.01%塩化カルシウムを添加した。次に、これらの原料乳に市販の乳酸菌スターター(クリスチャン・ハンセン社製) 0.7%及びラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055 1%を添加し、レンネット0.003 %を添加して乳を凝固させた後、カッテングしてpHが 6.2〜6.1 となるまで撹拌し、ホエーを排出し、カード粒を得た。さらに、このカード粒を型詰めして圧搾し、さらに加塩して、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用ナチュラルチーズを製造した。
(カプセル剤の製造)
表2に示した配合により原料を混合し、造粒した後、カプセルに充填して、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用カプセル剤を製造した。
[表2]
──────────────────────────
SBT2055(実施例1) 20.0 (重量%)
ラクトース 24.5
可溶性デンプン 55.0
ステアリン酸マグネシウム 0.5
──────────────────────────
(飲料の製造)
表3に示した配合により原料を混合し、容器に充填した後、加熱殺菌して、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用飲料を製造した。
[表3]
──────────────────────────
SBT2055(実施例2) 2.5 (重量%)
砂糖 7.5
クエン酸 0.6
リンゴ果汁 10.0
水 79.4
──────────────────────────
(低脂肪硬質ナチュラルチーズの製造)
チーズ中の脂肪率が12〜30%となるように調整した原料乳を使用して、数種類の低脂肪硬質ナチュラルチーズを製造した。すなわち、脂肪率を調整した原料乳を75℃で15秒間のプレート加熱殺菌を行った後、30℃まで冷却し、0.01%塩化カルシウムを添加した。次に、これらの原料乳に乳酸菌スターター(クリスチャン・ハンセン社製) 0.7%及びラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171 1%を添加し、レンネット0.003 %を添加して乳を凝固させた後、カッテングしてpHが6.2〜6.1となるまで撹拌し、ホエーを排出し、カード粒を得た。さらに、このカード粒を型詰めして圧搾し、さらに加塩して、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用ゴーダチーズタイプ低脂肪硬質ナチュラルチーズを製造した。
(発酵乳の製造)
ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171を用いて発酵乳の製造を行った。ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus) SBT2171を、脱脂乳100gを用いて37℃、12時間培養したものを、新しい同培地3kgに接種し、37℃、12時間培養した。培養終了した乳全量をスターターとして用い、脱脂乳100kgを32℃、20時間発酵させ本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用発酵乳を得た。ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171の生菌数は8.2×108cells/gであった。
(ドリンクヨーグルトの製造)
実施例11で得られた発酵乳43kgにグラニュー糖4kg、水3kg、ペクチン0.15kgを加えた後に均質化して、ドリンクヨーグルト50kgを得た。このドリンクヨーグルトはマイルドな好ましい風味を有し、pH3.6で、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171の生菌数は4.6×108cells/gであった。
実施例11と同様にして得られた発酵物5kgに同量の水を添加した後、連続遠心分離機で3,500×g、20分間の遠心分離を行い、菌体のみを分離回収した。沈殿物の中に含まれる非菌体成分を除去するため、水を1kg添加した後、遠心分離を再度行い、これを3回繰り返した。最終的にラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171の菌体20gを回収した。
〔試験例2〕
(血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用の確認)
ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)の菌体を使用して、血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制作用を確認した。動物実験は4週令Fischer系雄ラット1群8匹とし、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)を配合した飼料を投与した群(菌体食群)、菌体を配合しない飼料を投与した群(対照食群)として行った。動物実験は、飼育後4週目までは対照飼料を与え、その後8週目まで対照飼料、あるいはラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)を配合した菌体飼料を与えた。4週目、8週目に採血を行い、マウス/ラットアディポネクチンELISAキット(大塚製薬社)を用いて血中アディポネクチン濃度を測定した。
結果を表4に示す。これによると対照食群の血中アディポネクチン濃度は時間の経過によって減少しているのに対し、菌体食群では増加することが明らかとなった。つまり、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)を摂取することにより、血中アディポネクチン濃度の増加が促進、あるいは減少が抑制されることが分った。
Figure 0005229977
〔試験例3〕
(アディポネクチン増加促進及び/又は減少抑制作用の確認)
実施例10で得られたチーズを使用して、アディポネクチン増加促進及び/又は減少抑制作用を確認した。動物実験は4 週齢のFischer系ラットを1群8匹とし、チーズを配合した飼料を投与した群(チーズ食群)、チーズを配合しない対照飼料を投与した群(対照食群)として行った。対照飼料は、タンパク質源としてミルクカゼイン、脂質源としてバターオイルを用い、チーズの成分分析の結果(表5)をもとに、一般成分、主要ミネラル、ビタミンE(α―トコフェロール)の含有量がチーズを配合した飼料と同じになるように配合した。チーズを配合した飼料では、タンパク質、脂質とも、チーズ成分のみでまかなった。
動物実験は、飼育後4週目までは対照飼料を与え、その後2群に分けて8週目まで対照飼料、チーズ飼料を与えた。4週目、8週目に採血を行い、マウス/ラットアディポネクチンELISAキット(大塚製薬社)を用いて血中アディポネクチン濃度を測定した。
Figure 0005229977
結果を表6に示す。これによると対照食群の血中アディポネクチン濃度は時間の経過によって減少しているのに対し、チーズ食群ではむしろ増加することが明らかとなった。つまり、ラクトバチラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)で製造したチーズを摂取することにより、血中アディポネクチン濃度が増加若しくは低下抑制されることが分った。
Figure 0005229977
表7に示した配合により原料を混合し、本発明の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制用イヌ飼育用飼料を製造した。
[表 7]
──────────────────────────
SBT2171菌体 2.5 (重量%)
脱脂粉乳 13.5
大豆粕 12.0
大豆油 4.0
コーン油 2.0
パーム油 27.0
トウモロコシでんぷん 14.0
小麦粉 9.0
ふすま 2.0
ビタミン混合物 9.0
ミネラル混合物 2.0
セルロース 3.0
──────────────────────────

Claims (4)

  1. ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillusgasseri)又はラクトバチラス・カゼイ(Lacto
    bacilluscasei)ATCC11578から選択されるラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の
    培養物及び/又は菌体を有効成分とする血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減
    少抑制剤。
  2. ラクトバチラス属乳酸菌が、FERM BP-10953、JCM1131及びATCC19992から選択されるラクトバチラス・ガセリ及びラクトバチラス・カゼイATCC11578から選択される1又は2以上の乳酸菌である、請求項1に記載の血中アディポネクチン濃度増加促進及び/又は減少抑制剤。
  3. ラクトバチラス・ガセリ(Lactobacillusgasseri)又はラクトバチラス・カゼイ(Lacto
    bacilluscasei)ATCC11578から選択されるラクトバチラス(Lactobacillus)属乳酸菌の
    培養物及び/又は菌体を有効成分とするメタボリックシンドロームの予防又は治療剤。
  4. ラクトバチラス属乳酸菌が、FERM BP-10953、JCM1131及びATCC19992から選択されるラクトバチラス・ガセリ及びラクトバチラス・カゼイATCC11578から選択される1又は2以上の乳酸菌である、請求項3に記載のメタボリックシンドロームの予防又は治療剤。
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