JP5229489B2 - 生体認証装置 - Google Patents

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Description

本発明は、指等の生体部位の静脈パターンを利用して個人認証を行う生体認証装置に関する。
レンズアレイを用いることにより、薄型化を図った生体認証装置が知られている(例えば特許文献1,2,3参照)。
一方、モバイル機器のような小型機器に搭載される生体認証装置においては、薄型・小型であることが重要である。しかし、特許文献1,2,3に開示されている装置は、薄型化することはできても小型化することは困難である。
すなわち、特許文献1の装置は、レンズアレイを構成するレンズと撮像素子の画素とが1対1対応となっているため、観察したい指の領域とほぼ同じサイズの撮像素子が必要になる。そして、まばらに存在する静脈のパターンを利用する認証の精度を確保するには、指のかなり広い領域を観察する必要があるので、必然的に撮像面積の大きな撮像素子が要求されるため装置が大型化してしまう。また、撮像面積の大きな撮像素子は高価であるため、装置コストが増大するという問題もある。
特許文献2,3の装置においても、指をレンズアレイに接触もしくは接近させて撮像するため、静脈認証の精度を確保するため指の広い範囲を撮像しようとすると、撮像面積の大きい高価な撮像素子を必要とし、装置の大型化、コスト増大が避けられない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、撮像面積の小さい安価な撮像素子を使用して高精度な静脈認証が可能であって、装置の薄型化・小型化及び低コスト化が容易な生体認証装置を提供することにある。
請求項1の発明による生体認証装置は、
複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイと、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に特定偏光方向の直線偏光を照射する照明手段と、該レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、該特定偏光方向と平行な方向の偏光成分のみ通過させる第1の検光子と、該レンズアレイのレンズにより略結像される、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位の縮小像(以下、個眼像と称する)の集合である複眼像を撮像する、該レンズアレイの像面側に設けられた撮像素子とを含み、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位と非接触で前記複眼像を入力する像入力装置と、
前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられていないレンズによる個眼像の各画素値に対し、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を減算する補正演算を施す補正演算手段と、
前記補正演算手段による補正演算後の個眼像を利用して個人認証を行う認証手段とを有することを特徴とするものである。
請求項2の発明の特徴は、請求項1の発明による生体認証装置において、前記像入力装置は、前記レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、前記特定偏光方向と非平行な方向の偏光成分のみを通過させる第2の検光子を含み、前記補正演算手段において、前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子も前記第2の検光子も設けられていないレンズによる個眼像の各画素値に対し、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を減算し、かつ、前記レンズアレイの前記第2の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を加算する補正演算を施すことである。
請求項3の発明の特徴は、請求項1又は2の発明による生体認証装置において、前記補正演算手段による補正演算に先立って、該補正演算に係る個眼像に対し該個眼像間の視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を施す視差調整演算手段と、該視差調整演算手段による視差調整演算に用いられる個眼像間視差を、前記像入力装置により入力された複眼像に基づいて算出する視差検出演算手段とをさらに有することである。
請求項4の発明による生体認証装置は、
複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイと、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に特定偏光方向の直線偏光を照射する照明手段と、該レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、該特定偏光方向と平行な方向の偏光成分のみ通過させる第1の検光子と、該レンズアレイのレンズにより略結像される、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位の縮小像(以下、個眼像と称する)の集合である複眼像を撮像する、該レンズアレイの像面側に設けられた撮像素子とを含み、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位と非接触で前記複眼像を入力する像入力装置と、
前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられていない複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第1の単一画像を再構成し、また、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第2の単一画像を再構成する再構成演算手段と、
前記第1の単一画像の各画素値に対し、前記第2の単一画像の対応画素値を減算する補正演算を施す補正演算手段と、
前記補正演算手段による補正演算後の単一画像を利用して個人認証を行う認証手段とを有することを特徴とするものである。
請求項5の発明の特徴は、請求項4の発明による生体認証装置において、前記像入力装置は、前記レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、前記特定偏光方向と非平行な方向の偏光成分のみを通過させる第2の検光子を含み、前記再構成演算手段において、前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第2の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第3の単一画像を再構成し、前記補正演算手段において、前記第1の単一画像の各画素値に対し、前記第2の単一画像の対応画素値を減算し、かつ、前記第3の単一画像の対応画素値を加算する補正演算を施すことである。
請求項6の発明の特徴は、請求項4又は5の発明による生体認証装置において、前記補正演算手段による補正演算に先立って、該補正演算に係る単一画像に対し該単一画像間の視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を施す視差調整演算手段と、該視差調整演算手段による視差調整演算に用いられる単一画像間視差及び前記再構成演算手段による再構成演算に用いられる個眼像間視差を、前記像入力装置により入力された複眼像に基づいて算出する視差検出演算手段とをさらに有することである。
請求項7の発明の特徴は、請求項1乃至6のいずれか1項の発明による生体認証装置において、前記照明手段は、前記レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に照射される直線偏光の光量を均一化するための照明用レンズを含むことである。
請求項8の発明の特徴は、請求項7の発明による生体認証装置において、前記照明用レンズは前記レンズアレイに形成されることである。
本発明による生体認証装置において、像入力装置は、レンズアレイを含む縮小光学系を用い、レンズアレイの視野内にかざされた生体部位の縮小像の集合である複眼像を撮像するので、撮像面積の小さな安価な撮像素子を用いて生体部位の十分に広い範囲の像を入力可能であり、このことは像入力装置及びそれを含めた生体認証装置の薄型・小型化を可能にする。
像入力装置において、照明手段により特定偏光方向の直線偏光が照明光として生体部位へ照射されるが、この照明光は生体部位の表面近傍で反射され、あるいは生体部位の内部に進入し反射・散乱されるので、生体部位からレンズアレイへ戻る光には、生体部位の表面近傍での反射光と、生体部位の内部で反射・散乱された光とがある。生体部位の表面近傍からの反射光は照明光の偏光方向と平行な方向の偏光成分が大きな割合を占めているのに対し、生体部位内部で反射・散乱された光は照明光の偏光方向と異なった方向の偏光成分が大きな割合を占めている。したがって、像入力装置により入力された複眼像において、第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像は生体部位の表面近傍での反射光による像であり、第1の検光子が設けられないレンズによる個眼像は生体部位の内部で反射・散乱された光による静脈の像に、表面での反射光による像が重畳した像である。生体部位をレンズアレイから離してかざした場合、生体部位をレンズアレイに密着させるような場合に比べて、生体部位の表面近傍での反射光が増加し、また、生体部位の位置の変動に伴い照明光の面内強度分布も変化するが、その面内強度分布の変化は主に表面近傍での反射光に起因するため、静脈認証の場合には生体部位表面近傍での反射光による影響を強く受けやすい。本発明によれば、生体部位の表面近傍での反射光による影響を排除することにより、高精度の個人認証が可能である。
すなわち、請求項1の発明においては、補正演算によって、第1の検光子が設けられないレンズによる個眼像から表面反射光による像の成分を除去し、生体内部での反射・散乱された光による鮮明な静脈像を得られ、このような静脈像を利用することにより高精度の個人認証が可能となる。同様に、請求項4の発明においては、第1の検光子が設けられない複数のレンズによる複数の個眼像から再構成した高解像の単一画像から、表面反射光による像の成分を除去し、生体内部での反射・散乱された光による鮮明な高解像の静脈像を得られるため、より高精度の個人認証が可能となる。
像入力装置において、レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた第2の検光子は、照明光(直線偏光)の偏光方向と非平行な方向の偏光成分を通過させるが、この通過する偏光成分は照明光が生体部位内の静脈等により反射されて偏光方向が変化した成分である。したがって、請求項2の発明において、補正演算によって、検光子が設けられないレンズによる個眼像から、第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像の成分を減算し、第2の検光子が設けられたレンズによる個眼像の成分を加算することにより、生体部位の表面近傍での反射光の影響を除去し、静脈のエッジを強調した鮮明な静脈像を取得し、個人認証に利用することができる。同様、請求項5の発明において、補正演算にって、検光子が設けられない複数のレンズによる複数の個眼像から再構成した高解像度の単一画像から、第1の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から再構成された単一画像の成分を減算し、第2の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から再構成された単一画像の成分を加算することにより、生体部位の表面近傍での反射光の影響を除去し、静脈のエッジを強調した鮮明な高解像の静脈像を取得し、個人認証に利用することができる。
生体部材のレンズアレイからの距離が変化すると、複眼像中の個眼像間の視差が変化し、複眼像から再構成された単一画像間の視差も変化する。これに対し、請求項3又は6の発明によれば、視差調整演算に用いられる個眼像間視差又は単一画像間視差、さらには単一画像の再構成演算に用いられる個眼像間視差が、入力された複眼像に基づいて算出されるため、生体部材のレンズアレイからの距離の変化しても高い認証精度を確保可能である。
生体部位に対する照明光が特徴的な面内強度分布をもっていると、レンズアレイの視野内にかざした生体部位の位置により入力される静脈像の強度分布が変化し、認証精度を低下させるおそれがある。請求項7の発明においては、照明用レンズによって照明光の光量が均一化されるため、生体部位の位置による静脈像の強度分布の変化を抑制することができる。また、請求項8の発明においては、照明用レンズはレンズアレイに形成されるため、レンズアレイから独立した照明用レンズを設ける場合に比べ、照明用レンズにかかわる装置コストを削減でき、また装置の小型化にも有利である。
本発明の第1の実施形態に係る生体認証装置の構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る像入力装置の平面構造説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る生体認証装置の動作説明用フローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る生体認証装置の構成説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る像入力装置の平面構造説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る生体認証装置の動作説明用フローチャートである。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る生体認証装置の構成説明図である。この生体認証装置は、生体部位として手の指を用い、指内部の静脈のパターン情報を利用して個人認証を行うもので、図示のように離れた位置にある指1と非接触の状態で、指1の像を入力するための像入力装置2を備える。図1においては像入力装置2の断面構造が概略的に示されている。図2に、指と対向する側から見た像入力装置2の平面構造を概略的に示す。なお、指の長手方向は、図1及び図2の左右方向に対応する。
像入力装置2は、複数の撮像用レンズをレンズ光軸と略直交する平面内にアレイ配列したレンズアレイ3を有する。ここに示す例では、図2に見られるように6個のレンズ4,5,6,7,8,9が2×3アレイ配列されている。
像入力装置2は、レンズアレイ3の像面側に、各レンズ4〜9により略結像される像を撮像するための撮像素子10を備える。この撮像素子10は、その撮像面11に多数の画素が二次元的に配列されたもので、例えば、一般的なCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサを用いることができる。像入力装置2は、レンズアレイ3から離れた指1の縮小像を撮像することになるため、撮像面11の小さな安価な撮像素子10を使用し、指1をレンズアレイ3に密着させた状態で撮像する形態に比べ指1の十分広い領域の像を入力可能になる。このことは、像入力装置2の小型化、低コスト化を可能にする。
また、像入力装置2は、各レンズ4〜9を通過した光線の像面上でのクロストークを防止するための遮光壁部材12を備える。これらのレンズアレイ3、遮光壁部材12、撮像素子10は筐体13により一体的に保持されている。
像入力装置2は、近赤外帯の直線偏光を指に照射するための照明装置17を備える。ここに示す例では、照明装置17は、光源としての近赤外発光ダイオード(LED)14と、この近赤外LED14の発した近赤外光を効率的に、より均一な光量で指へ向けて照射させるための、レンズアレイ3に一体的に設けられた照明用レンズ15と、この照明用レンズ15を通過した近赤外光を所定の偏光方向の直線偏光にするための偏光子としての、レンズアレイ上に設けられた偏光フィルム16とを含む。近赤外帯の光は、生体に対して透過率を有し、また、血液中の還元ヘモグロビンで吸収を受けるため、指内部の静脈の像を入力する目的に好適である。
図2に示されるように、レンズアレイ3は、指と対向する側より観察した場合、遮光壁部材12により各撮像用レンズ4〜9に対応した四角形の領域24,25,26,27,28,29に区画されている。そして、レンズアレイ3には、レンズ8に対応した領域28に、照明装置17よる照明光の偏光方向と平行な方向の偏光成分のみを通過させる検光子としての偏光フィルム30が設けられ、また、レンズ9に対応した領域29に、照明装置17による照明光の偏光方向と直交する方向の偏光成分のみを通過させる検光子としての偏光フィルム31が設けられている。
また、図1及び図2には図示されていないが、レンズアレイ3のレンズ4,6,7,8,9に対応した領域24,26,27,28,29に、レンズアレイの上面又は下面に成膜された金属薄膜等からなる可視光カットフィルタ(又は近赤外光透過フィルタ)が形成されている。なお、レンズ5に対応した領域25には可視光カットフィルタ(又は近赤外光透過フィルタ)を設けないが、これは、このレンズ5による像を装置周囲の照度の検出に利用可能にするためである。このような利用を考えないならば、このレンズ5の領域25にも同フィルタを設けてよい。また、可視光が入射する可能性のないような環境で生体認証装置を利用するのであれば、そのようなフィルタを省いてもよい。また、レンズアレイ3の撮像用の各レンズは円形であるので、それら各レンズの有効範囲外の領域からの光の入射を阻止するための金属箔膜等の遮光膜(不図示)が例えばレンズアレイ3の像面側の面に形成されている。
なお、偏光フィルム16,30,31に代えて、レンズアレイ3の上面又は下面に微細構造を形成することによって、同様の偏光子又は検光子を実現することも可能であり、かかる実施形態も当然に本発明に包含される。このような実施形態は、レンズアレイ3に偏光フィルムを貼り付けたり塗布する形態に比べ、生産コストや加工精度の面で一般的に有利である。
図1を参照し、生体認証装置の他の構成要素について説明する。図1において、LED駆動部41は照明装置17の近赤外LED14を駆動する手段である。画像キャプチャ部42は、撮像素子10より出力される画像データを取り込み、レンズ4,6,7,8,9による像(個眼像)のデータS1,S2,I1,I2,I3を抽出する手段である。撮像素子10より取り込まれる画像データは、レンズ4〜9による個眼像の集合した複眼像データであり、その各個眼像の周囲が遮光壁部材12の影で囲まれている。したがって、複眼像データの画素値を適当な閾値と比較して遮光壁部材12の影部分を検出することにより、各個眼像データを容易に抽出可能である。なお、レンズアレイ3のレンズピッチや遮光壁部材12の寸法等の精度が十分に高い場合には、予め決めた領域を単純に個眼像として切り出すようにしてもよい。
視差検出演算部43は、レンズ4,6に対応した個眼像データS1,S2より両個眼像間の視差(画像シフト)を算出するとともに、この視差を基に、レンズ7に対応した個眼像データI1に対する、レンズ8,9の個眼像データI2,I3の視差を算出する演算手段である。例えば、個眼像データS1,S2のうちの一方の個眼像データS2をx方向,y方向にシフトしたものと、もう一方の基準側の個眼像データS1との間の輝度偏差をとり、その二乗和を求める計算を、シフト量を変化させながら繰り返し、輝度偏差の二乗和が最小となったx方向,y方向のシフト量を、それら個眼像間のx方向,y方向の視差とするような演算を行う。このようにして個眼像データS1,S2間の視差が算出されたならば、レンズピッチ等に基づいて個眼像データI1に対する、個眼像データI2,I3の視差も容易に計算することができる。
視差調整演算部44は、視差検出演算部43により算出された個眼像データI2,I3の個眼像データI1に対する視差に基づき、その視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を個眼像データI2,I3に対し施す手段である。被写体距離と視差との間には、被写体距離が増加すると視差が減少するという関係があるが、このような視差調整演算を施すため、レンズアレイ3から指1までの光軸方向の距離が一定でなくとも正常な認証が可能になる。
補正演算部46は、個眼像データI1に対し、視差調整演算後の個眼像データI2,I3を用いた補正演算を施す手段であり、演算モード選択信号47に応じて第1の演算モード又は第2の演算モードを選択可能である。なお、演算モード選択信号47は、例えば、当該生体認証装置の備える不図示のスイッチの操作や、当該生体認証装置が搭載された情報端末等の機器の備えるスイッチの操作により設定されたり、あるいは、当該機器で動作するプログラムにより設定される。第1の演算モードが選択された場合、補正演算部46では、個眼像データI1の各画素値に対し、視差調整演算後の個眼像データI2の対応画素値を減算する演算(I1−I2)が行われる。第2の演算モードが選択された場合、個眼像データI1の各画素値に対し、視差調整演算後の個眼像データI2の対応画素値を減算し、また、視差調整演算後の個眼像データI3の対応画素値を加算する演算(I1−I2+I3)が行われる。
補正演算部46による補正演算後の個眼像データは照合/登録切替部48に入力される。照合/登録切替部48には、照合/登録切替信号50も入力される。この照合/登録切替信号50は、例えば、当該生体認証装置の備える不図示のスイッチの操作や、当該生体認証装置が搭載された情報端末等の機器の備えるスイッチの操作により設定され、あるいは、当該機器で動作するプログラムにより設定される。
照合/登録切替信号50が登録側に設定されているときには、照合/登録切替部48は補正演算部46より出力された個眼像データ((I1−I2)又は(I1−I2+I3))を登録データベース(DB)51へ転送し、登録データベース51において、その個眼像データを登録データとして登録させる。また、照合/登録切替信号50が照合側に設定されているときには、照合/登録切替部48は、補正演算部46より出力された個眼像データ((I1−I2)又は(I1−I2+I3))を照合演算部52へ転送し、照合演算部52において、その個眼像データと、登録データベース51の登録データとの照合演算を行わせる。照合演算部52は、登録データベース51とともに、静脈認証を行う手段を構成するものである。
以上に説明した各演算部等は、ハードウェアで実現してもよいし、マイクロプロセッサ等のハードウェア資源を利用してプログラムにより実現してもよい。
なお、登録データベース51において、個眼像データより抽出した静脈走行の分岐点座標等の静脈特徴情報を登録データとして登録させ、照合演算部52において、個眼像データより抽出した静脈特徴情報と、登録データベース51に登録されている静脈特徴情報との照合演算を行わせるようにしてもよい。
なお、認証/登録動作は開始信号55により開始する。この開始信号55は、例えば、当該生体認証装置の備える不図示のスイッチの操作や、当該生体認証装置が搭載された情報端末等の機器の備えるスイッチの操作により発生し、あるいは、当該機器で動作するプログラムで発生する。
図3は、生体認証装置の全体的な動作の流れを説明するためのフローチャートである。以下、図3を参照しながら生体認証装置の動作について説明する。
手の指を図1に示すようにレンズアレイ3の視野内にかざし、スイッチ操作等により開始信号55を発生させると、動作が開始する。
LED駆動部41が所定時間だけ近赤外LED14を駆動し発光させる。レンズアレイ3にかざした指1に近赤外帯の直線偏光が照射され、この状態で撮像素子10によりレンズ4〜9による個眼像の集合である複眼像が撮像され、その複眼像データが画像キャプチャ部42に取り込まれる(step1)。
画像キャプチャ部42で、複眼像データから、レンズ4,6,7,8,9に対応した個眼像データS1,S2,I1,I2,I3が抽出される(step2)。
視差検出演算部43において、個眼像データS1,S2間の視差が算出され、この視差を基に、個眼像データI1に対する、個眼像データI2,I3の視差が算出される(step3)。
視差調整演算部44において、個眼像データI1に対する個眼像データI2,I3の視差を打ち消すように像位置を調整するための視差調整演算が個眼像データI2,I3に施される(step4)。
補正演算部46において、演算モード選択信号47が第1モードを選択しているならば(step5,第1モード)、個眼像データI1の各画素値から個眼像データI2の対応画素値を減算する補正演算を行い、補正後の個眼像データを照合/登録切替部48へ転送する(step6)。演算モード選択信号47が第2モードを選択しているならば(step5,第2モード)、個眼像データI1の各画素値に対し個眼像データI2の対応画素値を減算し、さらに個眼像データI3の対応画像値を加算する補正演算を行い、補正後の個眼像データを照合/登録切替部48へ転送する(step7)。そして、照合/登録切替部48は、照合/登録切替信号50が照合に設定されているならば(step8,Yes)、照合演算部52で該個眼像データと登録データとの照合演算を実行させ(step9)、照合/登録切替信号50が登録に設定されているならば(step8,No)、登録データベース51で当該個眼像データを登録させる(step10)。
さて、照明装置17による照明光は、指の表面近傍で反射され、あるいは指の内部に進入して反射・散乱されるので、指からレンズアレイ3へ戻る光には、指の表面近傍での反射光と、指の内部で反射・散乱された光とがある。指の表面近傍での反射光は照明光の偏光方向と平行な方向の偏光成分が大きな割合を占めているのに対し、指内部で反射・散乱された光は照明光とは偏光方向が異なった偏光成分が大きな割合を占めている。
レンズ8の領域28に設けられた偏光フィルム(検光子)30は、照明光の偏光方向と平行な方向の偏光成分は通すが、それ以外の方向の偏光成分の通過を阻止するので、もっぱら指表面近傍での反射光による像がレンズ8により結像され、これが個眼像データI2として入力される。
一方、レンズ7に対しては検光子が設けられないため、指内部で反射・散乱された光と指表面近傍での反射光による像がレンズ7により結像され、この像が個眼像データI1として入力される。この個眼像は静脈像であるが、指表面反射光の影響により、その鮮明度は良くない。特に、指をレンズアレイ3から離してかざした場合、指をレンズアレイ3に密着させるような場合に比べて、指の表面近傍での反射光が増加し、また、指位置の変動に伴い照明光の面内強度分布も変化するが、その面内強度分布の変化は主に指表面近傍での反射光に起因するため、静脈認証の場合には指表面近傍での反射光による影響を強く受けやすい。しかし、補正演算部46による第1又は第2の演算モードの補正演算によって、指表面での反射光の影響を効果的に排除し、指内部で反射・散乱した光による鮮明な指静脈像のデータを取得することができるため、これを用いて高精度の静脈認証が可能となるのである。なお、レンズ4,6に対応した個眼像データS1,S2も、レンズ7に対応した個眼像データI1と同様な、やや鮮明度の悪い静脈像のデータである。
また、レンズ9に対応して設けられた偏光フィルム(検光子)31は照明光の偏光方向に直交する方向の偏光成分を通すが、この通過する偏光成分は指に照射された直線偏光が静脈により反射されて偏光方向が大きく変化した成分である。したがって、補正演算部46で、レンズ9に対応した個眼像データI3の画素値を加算する第2の演算モードの補正演算を施した場合、静脈のエッジを強調したような静脈像のデータを取得することができる。このようなエッジを強調した静脈像を利用することが静脈認証の精度面でより有利となる場合がある。
なお、検光子としての偏光フィルム31は照明光の偏光方向と非平行な方向の偏光成分を通すものであればよく、その偏光方向は必ずしも照明光の偏光方向と直交する方向でなくともよい。
また、レンズアレイ3から指までの距離を一定となるように規制するような場合には、個眼像間の視差は一定であってレンズピッチ等に基づいて予め計算することができる。したがって、この場合には視差検出演算部43を省くことができる。また、視差検出に利用するための個眼像データS1,S2を抽出する必要もなく、レンズ4,6を省くことも可能である。かかる実施形態も本発明に包含されるものである。
[第2の実施形態]
図4及び図5を参照し、本発明の第2の実施形態に係る生体認証装置の構成について説明する。なお、図4及び図5において、前記第1の実施形態に係る生体認証装置と同一要素又は対応要素には同一の参照符号が付けられている。
本実施形態においては、図5に示すように、レンズアレイ3の撮像用レンズ4,5,6,7,8,9はそれぞれ4個ずつ2×2アレイを構成するように配列されている。このように撮像用レンズが増加しているが、レンズ5以外の撮像用レンズの各領域24,26,27,28,29には、図示しないが可視光カットフィルタ(又は近赤外光透過フィルタ)が設けられていること、照明装置17による照明光の偏光方向と平行な方向の偏光成分のみを通過させる検光子としての偏光フィルム30が、レンズ8に対応した領域28に設けられていること、照明装置17による照明光の偏光方向と直交する方向の偏光成分のみを通過させる検光子としての偏光フィルム31が、レンズ9に対応した領域29に設けられていることは、前記第1の実施形態の場合と同様である。また、撮像用の各レンズの有効範囲外の領域からの光の入射を阻止するための金属薄膜等の遮光膜(不図示)が、例えばレンズアレイ3の像面側の面に形成されている。
さて、照明装置17により直線偏光の照明光をレンズアレイ3から離れた指1(生体部位)に照射した状態で、撮像用レンズ7〜9による像(個眼像)の集合(複眼像)が撮像素子10により撮像される。画像キャプチャ部42は、撮像素子10より複眼像データを取り込み、この複眼像データから個眼像のデータを抽出し出力する手段であるが、本実施形態の場合、4個のレンズ7に対応した4個の個眼像のデータI1、4個のレンズ8に対応した4個の個眼像のデータI2、4個のレンズ9に対応した4個の個眼像のデータI3、1個のレンズ4(例えば図5において左上のレンズ4)に対応した1個の個眼像のデータS1、1個のレンズ6(例えば図5において右上のレンズ6)に対応した1個の個眼像のデータS2を抽出し出力する。
再構成演算部61は、視差のある複数の個眼像を、視差を利用し、より高解像の単一画像に再構成する処理を行う手段である。ここに示す例では、再構成演算部61は、4個の個眼像のデータI1、4個の個眼像のデータI2、4個の個眼像のデータI3のそれぞれについて再構成処理を行う。具体的には、4個のレンズ7に対応した個眼像のデータI1の場合、例えば図5において左上位置にあるレンズ7に対応した個眼像を基準とした、残りの3個のレンズ7に対応した個眼像の視差を利用し、各個眼像のデータの画素輝度を、メモリ上に用意した再構成画像空間における個眼像の位置及び視差に応じて決まる位置に配置する操作を、全ての個眼像の全画素について繰り返すことにより、再構成画像空間上に再構成画像を得ることができる。他の個眼像のデータI2,I3についても同様の方法により再構成画像を得ることができる。各再構成画像のデータは視差調整演算部44へ入力される。
視差調整演算部46は、前記第1の実施形態の場合と同様の視差調整演算を行うが、その対象が個眼像ではなく再構成演算部61により生成された再構成画像である点が前記第1の実施形態の場合と異なる。すなわち、視差調整演算部46は、個眼像データI2からの再構成画像と個眼像データI3からの再構成画像に対し、それぞれの個眼像データI1からの再構成画像との視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を施す。そして、この視差調整演算では、図5において、例えば、4個のレンズ7のうちの左上のレンズによる個眼像を基準として、4個のレンズ8のうちの左上のレンズによる個眼像の視差がレンズ8による個眼像からの再構成画像の視差として用いられ、同様に、4個のレンズ9のうちの左上のレンズによる個眼像の視差をレンズ9による個眼像からの再構成画像の視差として用いられる。
視差検出演算部43においては、個眼像のデータS1と個眼像のデータS2から前述したような方法によって両個眼像間の視差(画像シフト)を算出し、この視差を基に、再構成演算部61における再構成演算に用いられる上記した視差と、視差調整演算部44における視差調整演算に用いられる上記した視差とが算出され、それぞれの視差は再構成演算部61と視差調整演算部44に与えられる。
補正演算部46は、個眼像データI1からの再構成画像データ(便宜、I1で表す)に対し、視差調整演算後の個眼像データI2,I3からの再構成画像データ(便宜、I2,I3で表す)による補正演算を施す手段であり、演算モード選択信号47に応じて第1の演算モード又は第2の演算モードを選択可能である。第1の演算モードが選択された場合、補正演算部46では、再構成画像データI1の各画素値に対し、再構成画像データI2の対応画素値を減算する補正演算(I1−I2)が行われる。第2の演算モードが選択された場合、再構成画像データI1の各画素値に対し、再構成画像データI2の対応画素値を減算し、さらに、再構成画像データI3の対応画素値を加算する補正演算(I1−I2+I3)が行われる。
なお、以上に説明した各演算部等は、ハードウェアで実現してもよいし、マイクロプロセット等のハードウェア資源を利用してプログラムにより実現してもよい。
図6は、本実施形態に係る生体認証装置の全体的な動作の流れを説明するためのフローチャートである。以下、図6を参照しながら生体認証装置の動作について説明する。
図4に示すように手の指1をレンズアレイ3にかざし、スイッチ操作等により開始信号55を発生させると、動作が開始する。
LED駆動部41が所定時間だけ近赤外LED14を駆動し発光させる。レンズアレイ3にかざした指1に近赤外帯の直線偏光が照射され、この状態で撮像素子10によりレンズ4〜9により略結像される個眼像の集合である複眼像が撮像され、その複眼像データが画像キャプチャ部42に取り込まれる(step21)。
画像キャプチャ部42で、複眼像データからレンズ4に対応した個眼像のデータS1,レンズ6に対応した個眼像のデータS2,4個のレンズ7に対応した4個の個眼像のデータI1,4個のレンズ8に対応した4個の個眼像のデータI2,4個のレンズ9に対応した4個の個眼像のデータI3が抽出される(step22)。
視差検出演算部43において、個眼像データS1,S2間の視差が算出され、この視差を基に、再構成演算部61における再構成演算に用いられる視差と、視差調整演算部44における視差調整演算に用いられる視差とが算出される(step23)。
再構成演算部61において、レンズ7による4個の個眼像から単一画像を再構成する演算、レンズ8による4個の個眼像から単一画像を再構成する演算、レンズ9による4個の個眼像から単一画像を再構成する演算が行われる(step24)。
視差調整演算部44において、再構成画像データI2,I3に対し視差調整演算が施される(step25)。
補正演算部46において、演算モード選択信号47が第1モードを選択しているならば(step26,第1モード)、再構成画像データI1の各画素値から再構成画像データI2の対応画素値を減算する補正演算を行い、補正後の再構成画像データを照合/登録切替部48へ転送する(step27)。演算モード選択信号47が第2モードを選択しているならば(step26,第2モード)、再構成画像データI1の各画素値から再構成画像データI2の対応画素値を減算し、さらに再構成画像データI3の対応画像値を加算する補正演算を行い、補正後の再構成画像データを照合/登録切替部48へ転送する(step28)。そして、照合/登録切替部48は、照合/登録切替信号50が照合に設定されているならば(step29,Yes)、照合演算部52で該再構成画像データと登録データとの照合演算を実行させ(step30)、照合/登録切替信号50が登録に設定されているならば(step29,No)、登録データベース51で当該再構成画像データを登録させる(step31)。なお、登録データベース51において、再構成画像データより抽出した静脈走行の分岐点座標等の静脈特徴情報を登録データとして登録させ、照合演算部52において、再構成画像データより抽出した静脈特徴情報と、登録データベース51に登録されている静脈特徴情報との照合演算を行わせるようにしてもよい。
さて、指をレンズアレイ3から離してかざした場合、指をレンズアレイ3に密着させるような場合に比べて、指の表面近傍での反射光が増加する。また、指位置の変動に伴い照明光の面内強度分布も変化するが、その面内強度分布の変化は主に指表面近傍での反射光に起因する。したがって、指をレンズアレイ3から離して撮像する場合には、指表面近傍での反射光による影響を強く受けやすい。本実施形態においては、レンズ7による個眼像(指表面反射光の影響で線明度がやや悪い静脈像)のデータI1の再構成画像データから、もっぱら指表面近傍での反射光による像であるレンズ8による個眼像のデータI2の再構成画像データを減算する補正演算(第1の演算モード)によって、指表面近傍での反射光の影響を効果的に除去した鮮明で高解像の指静脈像を取得することができるため、高精度の静脈認証が可能となる。
また、照明光の偏光方向に直交する方向の偏光成分による像であるレンズ9による個眼像のデータI3の再構成画像データを加算する補正演算(第2の演算モード)により、静脈のエッジを強調したような再構成画像データを取得することができる。このようなエッジを強調したような高解像の静脈像を利用すると、静脈認証の精度面でより有利となる場合がある。
なお、検光子としての偏光フィルム31は照明光の偏光方向と非平行な方向の偏光成分を通すものであればよく、その偏光方向は必ずしも照明光の偏光方向と直交する方向でなくともよい。
また、レンズアレイ3から指までの距離を一定となるように規制するような場合には、視差も一定であってレンズピッチ等に基づいて予め計算することができる。したがって、この場合には視差検出演算部43を省くことができる。また、視差検出に利用するための個眼像データS1,S2を抽出する必要もなく、レンズ4,6を省くことも可能である。かかる実施形態も本発明に包含されるものである。
1 指
2 像入力装置
3 レンズアレイ
4〜9 撮像用レンズ
10 撮像素子
11 撮像面
12 遮光壁部材
13 筐体
14 近赤外発光ダイオード(LED)
15 照明用レンズ
16 偏光フィルム(偏光子)
17 照明装置
30,31 偏光フィルム(検光子)
41 LED駆動部
42 画像キャプチャ部
43 視差検出演算部
44 視差調整演算部
46 補正演算部
48 照合/登録切替部
51 登録データベース(DB)
52 照合演算部
61 再構成演算部
特開2008−36058号公報 特開2009−17943号公報 特開2008−212311号公報

Claims (8)

  1. 複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイと、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に特定偏光方向の直線偏光を照射する照明手段と、該レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、該特定偏光方向と平行な方向の偏光成分のみ通過させる第1の検光子と、該レンズアレイのレンズにより略結像される、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位の縮小像(以下、個眼像と称する)の集合である複眼像を撮像する、該レンズアレイの像面側に設けられた撮像素子とを含み、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位と非接触で前記複眼像を入力する像入力装置と、
    前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられていないレンズによる個眼像の各画素値に対し、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を減算する補正演算を施す補正演算手段と、
    前記補正演算手段による補正演算後の個眼像を利用して個人認証を行う認証手段とを有することを特徴とする生体認証装置。
  2. 前記像入力装置は、前記レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、前記特定偏光方向と非平行な方向の偏光成分のみを通過させる第2の検光子を含み、
    前記補正演算手段において、前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子も前記第2の検光子も設けられていないレンズによる個眼像の各画素値に対し、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を減算し、かつ、前記レンズアレイの前記第2の検光子が設けられたレンズによる個眼像の対応画素値を加算する補正演算を施すことを特徴とする請求項1記載の生体認証装置。
  3. 前記補正演算手段による補正演算に先立って、該補正演算に係る個眼像に対し該個眼像間の視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を施す視差調整演算手段と、
    前記視差調整演算手段による視差調整演算に用いられる個眼像間視差を、前記像入力装置により入力された複眼像に基づいて算出する視差検出演算手段と
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の生体認証装置。
  4. 複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイと、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に特定偏光方向の直線偏光を照射する照明手段と、該レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、該特定偏光方向と平行な方向の偏光成分のみ通過させる第1の検光子と、該レンズアレイのレンズにより略結像される、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位の縮小像(以下、個眼像と称する)の集合である複眼像を撮像する、該レンズアレイの像面側に設けられた撮像素子とを含み、該レンズアレイの視野内にかざされた生体部位と非接触で前記複眼像を入力する像入力装置と、
    前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられていない複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第1の単一画像を再構成し、また、前記レンズアレイの前記第1の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第2の単一画像を再構成する再構成演算を行う再構成演算手段と、
    前記第1の単一画像の各画素値に対し、前記第2の単一画像の対応画素値を減算する補正演算を施す補正演算手段と、
    前記補正演算手段による補正演算後の単一画像を利用して個人認証を行う認証手段とを有することを特徴とする生体認証装置。
  5. 前記像入力装置は、前記レンズアレイの一部のレンズの物体側又は像面側に設けられた、前記特定偏光方向と非平行な方向の偏光成分のみを通過させる第2の検光子を含み、
    前記再構成演算手段において、前記像入力装置により入力された複眼像における、前記レンズアレイの前記第2の検光子が設けられた複数のレンズによる複数の個眼像から、その視差を利用して第3の単一画像を再構成し、
    前記補正演算手段において、前記第1の単一画像の各画素値に対し、前記第2の単一画像の対応画素値を減算し、かつ、前記第3の単一画像の対応画素値を加算する補正演算を施すことを特徴とする請求項4記載の生体認証装置。
  6. 前記補正演算手段による補正演算に先立って、該補正演算に係る単一画像に対し該単一画像間の視差を打ち消すように像位置を調整する視差調整演算を施す視差調整演算手段と、
    前記視差調整演算手段による視差調整演算に用いられる単一画像間視差及び前記再構成演算手段による再構成演算に用いられる個眼像間視差を、前記像入力装置により入力された複眼像に基づいて算出する視差検出演算手段と
    を有することを特徴とする請求項4又は5記載の生体認証装置。
  7. 前記照明手段は、前記レンズアレイの視野内にかざされた生体部位に照射される直線偏光の光量を均一化するための照明用レンズを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の生体認証装置。
  8. 前記照明用レンズは前記レンズアレイに形成されることを特徴とする請求項7記載の生体認証装置。
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