JP5229458B2 - 摺動性に優れたポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

摺動性に優れたポリアセタール樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、特に揮発性の環状シロキサンオリゴマーの含有量が少ないポリアセタール樹脂組成物、及びその製造方法に関する。
一般に、スイッチやリレー等の有接点電気・電子部品には、高い難燃性が要求されるだけでなく、該有接点電気・電子部品が常に目指している小型化、軽量化を達成する意味合いから、その構成要素の一部となる樹脂成形構造体として微小かつ複雑な成形構造体が要求され、また、製造面および機械的特性の維持の面からは溶融粘度の経時的変化が少ない溶融安定性に優れたものが要求される。
このような各種の要求に応える樹脂成形材料として、従来一般には、機械的特性および電気的特性に優れたポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等の所謂エンジニアリングプラスチックスと呼ばれる熱可塑性樹脂が一般に使用されている。ポリアセタール樹脂は機械的物性のバランスにも優れ、極めて優れた耐疲労性を有し、吸水性も少なく、特に優れている。このポリアセタール樹脂の摺動性を向上させるために、シリコーン化合物を配合することが知られている(特許文献1参照)。
特許第2970691号公報
しかしながら一般的に入手できるシリコーン化合物を用いると、電子電気機器に用いられているリレー、スイッチ、モーター等の部品の電気接点障害を引き起こすという問題があった。
このような状況に鑑み、本発明の課題は、電気接点障害を起こさないポリアセタール樹脂組成物、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、環状シロキサンオリゴマーの含有量が少ないポリアセタール樹脂組成物が上記の課題を解決するものであることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、第1に、ポリアセタール樹脂(A)からなるポリアセタール樹脂組成物において、10量体以下の環状シロキサンオリゴマーの含有量が、100ppm未満であるポリアセタール樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、第2に、ポリアセタール樹脂(A)に、ポリエチレンワックス及び/又はポリエチレン樹脂(B)、並びにシリコーンオイル(C)を配合してなるポリアセタール樹脂組成物において、10量体以下の環状シロキサンオリゴマーの含有量を100ppm以下とすることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、優れた機械的物性を有し、電気接点障害を引き起こす10量体以下の環状シロキサンオリゴマーの含有量が少ないものであるので、電気接点障害を低下させることができ、高信頼性の電子部品に有用である。また、本発明の製造方法によれば、このようなポリアセタール樹脂組成物を容易に製造することができる。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明において、10量体以下の環状シロキサンオリゴマーとしては、例えば、次に示す一般式
(化1)
(RSiO)m
(式中R、Rは炭素数1〜8のアルキル基またはフェニル基を示し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、これらは同一でも異なっていてもよい。mは3〜10の整数を示す。)
で表される化合物が挙げられる。これらの環状シロキサンオリゴマーのポリアセタール樹脂組成物中における含有量は、100ppm以下であることが高信頼性を発現させるために必要である。さらに好ましくは50ppm以下である。
本発明に用いるポリアセタール樹脂は、アセタール構造―(―O―CRH―)―(但しRは水素原子、有機基を示す。)を繰り返し構造に有する高分子であり、通常はRが水素原子であるオキシメチレン基(−CHO−)を主たる構成単位とするものである。本発明に用いるポリアセタール樹脂は、この繰り返し構造のみからなるアセタールホモポリマー以外に、前記オキシメチレン基以外の繰り返し構成単位を1種以上含むコポリマー(ブロックコポリマー)やターポリマー等も含み、更には線状構造のみならず分岐、架橋構造を有していてもよい。
前記オキシメチレン基以外の構成単位としては例えば、オキシエチレン基(−CHCHO−)、オキシプロピレン基(−CHCHCHO−)、オキシブチレン基(−CHCHCHCHO−)等の炭素数2以上10以下の、分岐していてもよいオキシアルキレン基が挙げられ、中でも炭素数2以上4以下の分岐していてもよいオキシアルキレン基が好ましく、特にオキシエチレン基が好ましい。またこの様な、オキシメチレン基以外のオキシアルキレン構造単位の含有量としては、ポリアセタール樹脂中において0.1重量%以上40重量%以下であることが好ましい。
本発明に用いるポリアセタール樹脂の製造方法は任意であり、従来公知の任意の方法によって製造すればよい。例えば、塊状重合法が挙げられる。これは溶融状態にあるモノマーを用いた重合方法であり、重合の進行に伴い、塊状及び粉状化した固体のポリマーが得られる。
ポリアセタール樹脂の原料モノマーはホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサンであり、コモノマーとしては環状ホルマールおよび/またはエーテルが用いられる。
コモノマーである環状ホルマールおよび/またはエーテルとしては、例えば、1,3−ジオキソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、2−プロピル−1,3−ジオキソラン、2−ブチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−フェニル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2,2,4−トリメチル−1,3−ジオキソラン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−ブチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−フェノキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−クロルメチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキカビシクロ[3,4,0]ノナン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、スチレンオキシド、オキシタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、テトラヒドロフラン、およびオキセパン等が挙げられる。これらの中でも1,3−ジオキソランが特に好ましい。
コモノマーの添加量は、トリオキサン100重量部に対して0.3〜50重量部が好ましく、より好ましくは1.1〜20.0重量部である。コモノマーの使用量が50重量部より多い場合は重合収率が低下し、0.3重量部より少ない場合は熱安定性が低下する。
オキシメチレン共重合体は、下記一般式(1)で示される構造を有するトリオキサン100重量部に対して、0.3〜50重量部の1種あるいは2種以上のコモノマーと共重合して得られたものである。
Figure 0005229458
(式中、RO,RO‘ は同一または異なって水素原子、アルキル基もしくはアルキル基を有する有機基、フェニル基またはフェニル基を有する有機基を示す。mは2〜6の整数を示す。)
また、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等の多官能エポキシ化合物を架橋・分岐剤として添加しても良い。
重合触媒としては、一般のカチオン活性触媒が用いられる。このようなカチオン活性触媒としては、ルイス酸、特にホウ素、スズ、チタン、リン、ヒ素およびアンチモン等のハロゲン化物、例えば三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素および五フッ化アンチモン、およびその錯化合物または塩の如き化合物、プロトン酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸、プロトン酸のエステル、殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエステル、プロトン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物、あるいは、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスファート、トリフェニルメチルヘキサフルオロアルゼナート、アセチルヘキサフルオロボラート、ヘテロポリ酸またはその酸性塩、イソポリ酸またはその酸性塩などが挙げられる。特に三フッ化ホウ素を含む化合物、あるいは三フッ化ホウ素水和物および配位錯体化合物が好適であり、エ−テル類との配位錯体である三フッ化ホウ素ジエチルエ−テラ−ト、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートは特に好ましい。
前記触媒の使用量は、トリオキサン1モルに対して、通常1×10−7〜1×10−3モルであり、好ましくは1×10−7〜1×10−4モルである。触媒の使用量がこれより多いと熱安定性が低下し、少ないと重合収率が低下する。
上記重合方法において、ポリアセタール樹脂の分子量調節のために、必要に応じて適当な分子量調節剤を用いても良い。分子量調節剤としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、エステル、アミド、イミド、フェノ−ル類、アセタール化合物などが挙げられる。特にフェノール、2,6−ジメチルフェノール、メチラール、ポリアセタールジメトキシドは好適に用いられ、最も好ましいのはメチラールである。分子量調節剤は単独あるいは溶液の形で使用される。溶液で使用する場合、溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
一般に、これら分子量調整剤は目標とする分子量に応じて、モノマー100重量部に対して0〜1.0重量部の範囲で添加量が調整される。
これら分子量調節剤は、通常、トリオキサンとコモノマーの混合原料液に供給される。添加位置に特に制限はないが、カチオン活性触媒を該混合原料液に供給する前に供給するのが好ましい。
本発明に用いられる連続式重合装置としては、重合時の急激な固化、発熱に対処可能な強力な攪拌能力、緻密な温度制御、さらにはスケ−ルの付着を防止するセルフクリ−ニング機能を備えたニ−ダ−、2軸スクリュー式連続押出混練機、2軸のパドル型連続混合機、その他、これまでに提案されているトリオキサンの連続重合装置が使用可能で、2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用することもできる。これらのうちでも、互いに同方向に回転する1対のシャフトを備え、それぞれのシャフトには互いにかみ合う凸レンズ型、あるいは擬三角形型のパドルが多数はめ込まれた連続式横型反応器が好ましい。
本発明の実施において重合時間は、3〜120分の重合時間が選ばれ、特に5〜60分とするのが好ましい。重合時間がこれより短いと重合収率又は熱安定性が低下し、長いと生産性が悪くなる。
重合時間には、重合収率又は熱安定性の面からコモノマーの割合によって好ましい下限が存在し、コモノマーの割合が増加するに伴い重合時間も長くする必要がある。例えば、トリオキサン100モルに対して1,3−ジオキソランを11〜20モル共重合させる場合には、5〜120分、好ましくは6〜60分が適当である。
触媒失活剤としては、三価の有機リン化合物、有機アミン系化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物などが使用できる。
失活剤として用いられる有機アミン系化合物としては、一級、二級、三級の脂肪族アミンや芳香族アミン、ヘテロ環アミン等が使用でき、具体的には、例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−n−ブチルアミン、ジ―n―ブチルアミン、トリプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、アニリン、ジフェニルアミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、メラミン、メチロールメラミン等が挙げられる。
これら例示される触媒失活剤の中でも3価の有機リン化合物および3級アミンが好ましい。3価の有機リン化合物の中で、特に好ましい化合物は熱的に安定でかつ熱による成形品の着色弊害を及ぼさないトリフェニルホスフィンである。3級アミンの中で、特に好ましい化合物はトリエチルアミンおよびN,N−ジメチルブチルアミンである。
失活剤は完全に触媒を失活させる量入れる必要は無く、後述の有機アミン添加加熱保持時に粗ポリアセタール共重合体の分子量低下が製品の許容範囲に抑えられるようにすればよい。失活剤の使用量は、使用触媒のモル数に対して、通常0.01〜500倍、好ましくは0.05〜100倍である。
失活剤を溶液、懸濁液の形態で使用する場合、使用される溶剤は特に限定されるものではない。例えば、水、アルコール類、原料モノマー、コモノマー、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等の脂肪族または芳香族の各種有機溶媒が挙げられる。これらは、混合して使用することも可能である。
本発明における失活処理は、粗ポリアセタール樹脂が微細な粉粒体であることが好ましく、重合反応機は塊状重合物を充分粉砕する機能を有するものが好ましい。また、重合後の粗ポリアセタール樹脂を別に粉砕機を用いて粉砕した後に失活剤を加えてもよく、あるいは、失活剤の存在下で粉砕と攪拌を同時に行ってもよい。粗ポリアセタール樹脂が微細な粉粒体でない場合は、樹脂中に含まれる触媒が十分に失活されず、従って残存した活性を有する触媒によって徐々に解重合が進行し分子量低下を生じる。触媒失活が十分ではなく、最終製品の分子量が低くなってしまう場合は、予め分子量低下を考慮し、分子量調整剤量を調整し粗ポリアセタール樹脂の分子量を高くしておき、最終製品の分子量を調節する方法がとられる。
失活処理をおこなった粗ポリアセタール樹脂は押出機で溶融させ添加剤と溶融混練をおこない熱安定性に優れたペレットを得ることができる。押出機と二軸の表面更新型横型反応機を組合せて減圧脱揮をおこなうことも有効な手段である。
失活処理をおこなった粗ポリアセタール樹脂は、2D〜10D(Dは押出機の内径)の長さのニーディング部が設置された押出機で溶融させる。ここでニーディング部とは、樹脂流動方向に対して垂直な面を持ったディスク状のセグメントが設置されている押出機スクリューの部分を指す。ディスク状のスクリューセグメントの例として、先端部に切り欠きを持った厚み0.1D〜1.0Dの楕円状のディスクが樹脂流動方向に複数枚以上並べて設置されており、同じスクリュー間で隣り合うディスク状のスクリューセグメントは回転方向に−90〜90°の角度ずれており、他方のスクリューに設置されている隣り合うディスクとは直交しているタイプが例示される。
押出機には、ニーディング部は総長さとして2D〜10D設置される必要があり、この範囲よりニーディング部が短いと粗ポリアセタール樹脂の溶融が不十分となり、あるいは粗ポリアセタール樹脂に予め安定剤と混合させている場合は粗ポリアセタール樹脂と安定剤との混合が不十分になり安定剤を過剰に入れなければ目的とする効果が得られず、またこの範囲よりニーディング部が長いとニーディング部の過剰なせん断応力によりポリアセタール樹脂が分解してしまい着色あるいは粘度(あるいは分子量)低下による不安定構造が新たに形成されてしまう等の弊害が生ずる。ニーディング部以外のスクリューには過剰なせん断応力が発生しないフライト部(スクリュー状のセグメント)を設置することが望ましい。
ニーディング部は、流動方向に対し粗ポリアセタール樹脂が粉体で導入される位置から5D以上離れた位置、さらには8D以上離れた位置にニーディング部を設置することが本発明に対して好適である。これより近くの位置にニーディング部を設置する場合、押出機内での粗ポリアセタール樹脂の移送能力が低下し生産性が低下してしまう。また粗ポリアセタール樹脂が粉体で導入される位置からニーディング部を設置するまでの間にはフライト部をスクリューに設置しておくことが好ましい。
ニーディング部はスクリュー長さ方向に対し、2D〜10Dの長さ連続して設置される必要はなく、ニーディング部とニーディング部の間にフライト部を導入する構成として、ニーディング部を2ゾーンあるいは2ゾーン以上に分割して押出機のスクリューに設置することもできる。
押出機は2軸の場合、同方向回転型あるいは異方向回転型どちらでもよいが、好ましくは生産性の優れた同方向回転型が用いられる。押出機には一ヶ所以上のベント部を設け減圧脱揮を50kPaの圧力以上の減圧下(減圧圧力は絶対圧を示す。以下同様)でおこなうことが好ましい。押出機の温度範囲は、190〜240℃の温度範囲に設定されるのが好ましく、より好ましくは200〜230℃である。190℃より低いと、(1)未溶融ポリアセタール樹脂が残る、(2)粗ポリアセタール樹脂に含まれる不安定部分の分解が十分に行えず熱安定性に劣り、環状シロキサンオリゴマーを十分に脱揮することができないので好ましくない。また、240℃より高いと、黄変あるいは熱によるポリマーの主鎖分解による熱安定性低下を招く結果となり好ましくない。
押出機の大きさは、粗ポリアセタール樹脂のフィード量(生産量)によって異なるが、粗ポリアセタール樹脂のフィード量100〜4000kg/時間の範囲では、通常内径50mm〜250mm、L/D20〜50(Lはスクリューの長さ)の押出機が選定され、スクリュー回転数500〜50rpmの範囲で運転することができる。
押出機で粗ポリアセタール樹脂を溶融させる際に、失活処理した粗ポリアセタール樹脂に予め、添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、摺動剤等を一括あるいは分割して添加しておくことができる。
使用できる添加剤として、酸化防止剤は例えば、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド〕、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロピオン酸1,6−ヘキサンジイルエステル等の立体障害性フェノール類が挙げられる。
熱安定剤としては、メラミン、メチロ−ルメラミン、ベンゾグアナミン、シアノグアニジン、N,N−ジアリールメラミン等のアミン置換トリアジン類、ポリアミド類、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、ウレタン類等およびナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムの無機酸塩、水酸化物、有機酸塩等が例示される。
その他の添加剤の例として、着色剤、核剤、蛍光増白剤、又はペンタエリスリトールテトラステアレート等の脂肪酸エステル系又はシリコン系化合物等の離型剤、ポリエチレングリコール、グリセリンのような帯電防止剤、高級脂肪酸塩、ベンゾトリアゾール系またはベンゾフェノン系化合物のような紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系のような光安定剤が例示される。
これら添加剤を添加する場合は1種類あるいは2種類以上添加することができ、また添加量は各種添加剤に応じてそれぞれ適宜選択する必要があるが、各添加剤それぞれポリアセタール樹脂100重量部に対し、0.001〜5.0重量部添加される。
摺動剤としては、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、ポリエチレン樹脂が挙げられる。
本発明に用いるシリコーンオイル(C)は、一般に知られるものの中から任意に選ぶことができる。例えば、ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンオイル、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がフェニル基と置換されたシリコーンオイル、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がハロゲン化フェニル基と置換されたシリコーンオイル、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がフルオロエステル基と置換されたシリコーンオイル、エポキシ基を有するポリジメチルシロキサンのようなエポキシ変性シリコーンオイル、アミノ基を有するポリジメチルシロキサンのようなアミノ変性シリコーンオイル、アルコール基を有するポリジメチルシロキサンのようなアルコール変性シリコーンオイル、ジメチルシロキサンとフェニルメチルシロキサンのようなアルキルアラルキルシリコーンオイル、ジメチルシロキサン単位のメチル基の一部がポリエーテルで置換された構造を有するポリジメチルシロキサンのようなポリエーテル変性シリコーンオイル、ジメチルシロキサン単位のメチル基の一部がポリエーテルで置換された構造を有するシロキサンとフェニルメチルシロキサンとのポリマーのようなアルキリアラルキルポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。これらのシリコーンオイルは、25℃における粘度が好ましくは0.65〜100万Stであり、より好ましくは100〜10万St、特に好ましくは5000〜10万Stである。
これらシリコーンオイルは、単独で或いは2種以上組み合わせて用いることができる。その添加量はポリアセタール樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜2重量部である。これより低いと十分な摺動特性が得られない。また、これ以上では組成物の成形加工性が劣り、外観も悪化する。
本発明におけるポリエチレンワックス(B)とは、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリエチレン共重合体もしくは、それらを酸化変性または酸変性することにより極性基を導入した型の変性ポリエチレンワックスを意味する。その数平均分子量は、好ましくは500〜15000、より好ましくは1000〜10000である。低分子量ポリエチレン及び低分子量ポリエチレン共重合体のポリエチレンワックスは、エチレンもしくはエチレンとα−オレフィンとをチーグラー触媒などで直接重合する方法、高分子量ポリエチレン或いは共重合体を熱分解する方法等により製造することができる。中でも、エチレン50〜99モル%とα−オレフィン1〜50モル%との共重合型のポリエチレンワックスが好ましい。特に好ましくはα−オレフィンがプロピレンの場合である。変性ポリエチレンワックスとは、上記の低分子量ポリエチレン、低分子量ポリエチレン共重合体もしくはそれらを酸化変性または酸変性した変性ポリエチレンワックスを意味する。酸化変性は、ワックスをパーオキシドや酸素などで処理してカルボキシル基や水酸基等の極性基を導入して行う。また、酸変性処理は必要とあらばパーオキシドや酸素の存在下にワックスを無機酸、有機酸、或いは不飽和カルボン酸等によって処理することによりカルボキシル基やスルホン基等の極性基を導入して製造される。これらのポリエチレンワックス類は、一般型高密度ポリエチレンワックス、一般型低密度ポリエチレンワックス、高酸化型ポリエチレンワックス、低酸化型ポリエチレンワックス、酸変性型ポリエチレンワックス或いは特殊モノマー変性型等の名称で市販され、容易に入手することができる。

本発明のポリエチレン樹脂(B)としては、数平均分子量で2×10〜50×10のものが好適に使用される。ポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン、エチレンとα−オレフィンとの共重合体からなる直鎖状低密度ポリエチレンおよび超低密度ポリエチレンが挙げられ、中でも低密度ポリエチレンが好適に用いられ、低密度ポリエチレン樹脂(直鎖低密度ポリエチレン樹脂やその共重合体を含む。)とは密度が0.910〜0.940g/cmのものを示し、また超低密度ポリエチレン樹脂とは密度が0.875g/cm以上で0.910g/cm未満のものを示す。低密度ポリエチレンは、高密度ポリエチレンと比較して結晶性が低いので、ポリアセタールとある程度混和し、摩擦摩耗特性がより向上するので好ましい。また、ポリエチレン樹脂は、従来のマルチサイト触媒により重合されたものでも、シングルサイト触媒を用いて重合されたものでも良い。また、グリシジルメタクリレートなどのエポキシや無水マレイン酸などの酸無水物などで変性されたポリエチレン樹脂でも良い。本発明に用いるポリエチレン樹脂の溶融粘度は、通常、ASTM−D1238に基づく溶融指数(MI)(測定条件:190℃、2.16kg荷重下)が好ましくは0.01〜150g/10分であり、より好ましくは0.1〜100g/10分であり、ポリエチレン樹脂の溶融指数が前記0.01g/10分未満であると、ポリアセタール樹脂中での分散性が低下し、摩擦摩耗特性の低下や機械物性の低下が生ずる場合がある。一方、前記150g/10分を超えると、摩擦摩耗特性が低下する場合がある。
ポリエチレンワックスとポリエチレン樹脂の合計の配合量は、ポリアセタール樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。これ以上ではポリオキシメチレン樹脂組成物の機械的性能が低下し、これより少ないと効果が少ない。ポリエチレンワックスは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
シリコーンオイル(C)とポリエチレンワックスとポリエチレン樹脂(B)の重量比は0.01〜4の範囲が好ましく、より好適には0.05〜2の範囲である。
粗ポリアセタール樹脂と各種添加剤の混合の方法は添加剤と粗ポリアセタール樹脂の粉体が均一に混ざればよく、特に限定されるものではない。例えば失活処理時に停止剤と同時に混合することが他の混合機器を用いる必要が無く好ましいが、失活工程の後に通常の粉体混合機により連続的あるいはバッチ式で混合する方法を用いることもできる。
押出機で溶融された粗ポリアセタール樹脂は、引き続き二軸の表面更新型横型反応機に導入され減圧脱揮しても良い。押出機の主目的が、粗ポリアセタール樹脂の可塑化と熱分解成分の除去を補佐するために設計されている場合には、押出機のベント部減圧度は1.01×10〜1.33×10−2kPaの圧力下において溶融混練しながらおこなわれ、南濃気内部では50kPa以上の減圧度で行うことが好ましい。圧力がこの範囲より高いと十分な脱揮効果が得られず、またこの範囲より低いと減圧設備が大型化してしまい装置設置時のコストアップ要因となる。
減圧脱揮の時間は15〜60分とすることが好ましい。減圧脱揮の時間が15分より短いと粗ポリアセタールが溶融時に発生させるホルムアルデヒドガス及び環状シロキサンオリゴマーを十分に脱揮することができない。またせん断応力が押出機に比べはるかに弱い2軸の表面更新型横型反応機内でも滞留時間が60分を超えるとポリアセタール樹脂が黄変あるいは主鎖分解による熱安定性低下してしまう結果となり好ましくない。減圧脱揮時に窒素ガス等の不活性ガスあるいは脱揮減圧条件で気化するアルコールや水等を減圧処理設備に導入し外部からの空気の混入を避けることや、あるいは減圧度を制御することも好適である。
減圧脱揮処理時の温度は190〜240℃が好ましく、より好ましくは200〜230℃である。190℃より低いと溶融ポリアセタール共重合体が結晶化(固体化)してしまう場合があり、また240℃より高いと、黄変あるいは熱によるポリマーの主鎖分解による熱安定性低下を招く結果となり好ましくない。
2軸の表面更新型横型反応機は、攪拌翼と混練機内径のクリアランスが十分広く、混練機内における空間体積(溶融ポリアセタール共重合体の占有する体積を除いた空間部分)が全体積の20%以上とることができるタイプの表面更新に優れる混練機が好適であり、例えば、日立製作所(株)製メガネ翼、格子翼型リアクター、三菱重工業(株)製SCR、NSCR型反応機、(株)栗本鉄鋼所製KRCニーダー、SCプロセッサー等が例示される。
実施例及び比較例で使用したポリアセタール樹脂、ポリエチレンワックス、ポリエチレン樹脂、シリコーンオイルを以下に示す。
(A)ポリアセタール樹脂
トリオキサンと1,3−ジオキソランとのオキシメチレンコポリマーで、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のポリアセタール樹脂(溶融指数(MI):45g/10分)を用いた。
ポリアセタール樹脂; 商品名ユピタールF40−03
尚、MIの測定は、ASTM−D1238(190℃、2.16kg荷重下)に基づく
(A)粗ポリアセタール樹脂トリオキサン100重量部に対して、1,3−ジオキソラン4.5重量部、触媒として三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートをベンゼン溶液(0.62mol/Kg−ベンゼン)として全モノマー1molに対して0.06mmol、及び分子量調整剤としてメチラールをベンゼン溶液(25重量%)として、全モノマーに対して2000ppm連続添加し、温度を65℃に設定したジャケットを有するセルフクリーニング型パドルを持つ二軸のニーダー中で、重合機の滞在時間が15分になる様に連続的に重合を行った。
生成した重合物に対して、トリフェニルホスフィンをベンゼン溶液(25重量%)として、添加した三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート 1molに対して2molとなる様に添加し、触媒を失活後、粉砕して粗ポリアセタール樹脂を得た。MI値は48.0あった。
(B)ポリエチレンワックス
三井化学(株)製、商品名:ハイワックス405MP、分子量4000、酸価1
(B)ポリエチレン樹脂
低密度ポリエチレン(密度0.916g/cm、数平均分子量22000)(日本ユニカー(株)製、商品名:NUC−8350、MI:18g/10分)尚、MIの測定は、JIS K6922−2に基づく。
(C)シリコーンオイル
25℃における動粘度100×10cSt(信越化学工業(株)製、ポリジメチルシロキサン、商品名:KF-96-1000000CS)
[動摩擦係数の測定]
(i)試験片の成形
評価用のポリアセタール樹脂組成物を、シリンダー温度200℃、金型温度80℃の条件下で射出成形により円筒型スラスト試験片(サイズ:外径25.6mm×内径20.0mm×高さ15.0mm)に成形した。
(ii)摩擦摩耗試験機
オリエンテック(株)製、スラスト式摩擦摩耗試験機を用いた。
(iii)評価方法
同一円筒形状の上記射出成形試験片を、自材と相手材用のスラスト試験片として用いた。前記自材と相手材の端面同士を上部側を自材、下部側を相手材として、突合せ面が水平面となるように配置した。上部側の自材を固定し、下部側の相手材を円周方向に回転させることにより動摩擦係数(μ)を求めた。
測定条件は、温度23℃、湿度50%雰囲気下で、面圧力0.25MPa、回転運動の平均内径の線速度0.1m/秒とした。
(2)比摩耗量
上記(1)と同様の円筒型スラスト試験片、及び試験機を用い、温度23℃、湿度50%雰囲気下で、面圧力0.05MPa、平均内径の線速度0.3m/秒にて20 時間走行させ、比摩耗量を求めた。
尚、比摩耗量の単位は[×10−2mm/kg・km]とした。
[環状シロキサンオリゴマーの測定方法]
パージアンドトラップ-ガスクロマトグラフを用いて測定を行った。検量線は東京化成工業株式会社製の試薬を用いて行った。尚、検出感度は量数に依存しないことが確認されたため、6量体のものを検量線として用いた。
<装置条件>
GC;HP−6890
Column;HP−5(φ0.32mm×30m×t0.5μm)
Oven Temp;50℃(2分)−20℃/分−320℃(5分)
Inj Temp;300℃
Detector;FID
Carrier;2.0ml/分(He)
Purging Time;10分
Purging Temp;210℃
参考例1、比較例1]
ポリアセタール樹脂(A)100重量部に対して、ポリエチレンワックス(B)1.5重量部、シリコーンオイル(C)1重量部、及びポリエチレン樹脂(B)1重量部を、スーパーミキサー((株)カワタ製)を用いて混合したのち、表1に記載の条件で二軸押出機〔池貝鉄工(株)製、型式:PCM−30〕を用いて樹脂組成物(ペレット形状物)を得た。続いてこの樹脂組成物からそれぞれ射出成形機を用いて円筒型スラスト試験片を成形し、動摩擦係数、比摩耗量の評価に供するとともにペレット中の環状シロキサンオリゴマーの含有率を測定した。
参考例2、比較例2]
粗ポリアセタール樹脂(A)100重量部に対して、安定剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社製、商品名イルガノックス245)0.3重量部、メラミン0.1重量部、水酸化マグネシウム0.05重量部、更には、ポリエチレンワックス(B)1.5重量部、シリコーンオイル(C)1重量部、及びポリエチレン樹脂(B)1重量部を、スーパーミキサー((株)カワタ製)を用いて混合したのち、表1に記載の条件で二軸押出機〔池貝鉄工(株)製、型式:PCM−30〕を用いて樹脂組成物(ペレット形状物)を得た。続いてこの樹脂組成物からそれぞれ射出成形機を用いて円筒型スラスト試験片を成形し、動摩擦係数、比摩耗量の評価に供すると共にペレット中の環状シロキサンオリゴマーの含有率を測定した。
[実施例3]
粗ポリアセタール共重合体100重量部に、安定剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社製、商品名イルガノックス245)0.3重量部、メラミン0.1重量部、水酸化マグネシウム0.05重量部、更には、ポリエチレンワックス(B)1.5重量部、シリコーンオイル(C)1重量部、及びポリエチレン樹脂(B)1重量部を、スーパーミキサー((株)カワタ製)を用いて混合したのち、自動定量フィード機能の付いたホッパーより、フィード口から10.5〜14.0Dの位置に長さ3Dのニーディング部が設置され、14.0〜17.5D、24.5〜28.0Dの位置にベントが設置され、24.5〜28.0Dのベント前方下部にシールリング(0.5D)を導入した同方向回転型2軸押出機(内径69mm, L/D31.5)に60kg/時間で導入し、粗ポリアセタール共重合体をベント部で20kPaの減圧として220℃で溶融させ、連続的に2軸の表面更新型横型混練機に導入した。2軸の表面更新型横型反応機中(実効内容積60L:全内容積から攪拌翼が占める体積を除いた体積)での滞在時間が25分となるように液面調整をおこない、20kPaの減圧下220℃で減圧脱揮をおこないながら連続的にギアポンプで抜き出し、樹脂組成物(ペレット形状物)を得た。続いてこの樹脂組成物からそれぞれ射出成形機を用いて円筒型スラスト試験片を成形し、動摩擦係数、比摩耗量の評価に供すると共にペレット中の環状シロキサンオリゴマーの含有率を測定した。
Figure 0005229458

Claims (4)

  1. ポリアセタール樹脂(A)100重量部に対し、数平均分子量500〜15000のポリエチレンワックス0.1〜10重量部及び/又は数平均分子量2*104〜50*104のポリエチレン樹脂(B)0.1〜10重量部、並びに25℃における動粘度が50*104cSt以上のシリコーンオイル(C)0.1〜5重量部を添加した後、二軸押出機で溶融させ、溶融状態のまま二軸の表面更新型横型混練機に連続的に導入し、内部樹脂温度が190〜240℃で且つ−50kPa以上の減圧下で15〜60分間、減圧脱揮を行うことを特徴とするポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  2. ポリアセタール樹脂(A)中の触媒を失活処理し、次いでシリコーンオイル(C)を添加した後、更に酸化防止剤又は熱安定剤を添加して加熱溶融し、熱的に不安定な構造を分解除去することを特徴とする請求項に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  3. 触媒の失活剤がトリフェニルフォスフィンであることを特徴とする請求項に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  4. 酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤、並びに熱安定剤が塩基性の熱安定剤であることを特徴とする請求項に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
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