JP5227843B2 - 吐出器 - Google Patents
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Description
このようなカバー体として、例えば下記特許文献1に示されるように、不意に加えられた外力を受け止め、この外力がステムに伝わるのを防ぐことで内容物が吐出されることを防止する構成が知られている。
ところで近年では、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時等に、他人により意図的にあるいは不意に加えられた外力によって内容物が吐出されてしまうことを防止でき、さらに未使用であることを容易に判別させることが可能な構成が要望されている。
このように、カバー体を吐出器本体から外すためには、上筒部の連結部材を破断しなければならず、連結部材を破断した後は、第2周壁体が第1周壁体に対して不安定で初期姿勢に復元不能となり、購入者にカバー体が吐出器本体から外されたことがあるか否かを容易に判別させることができる。
したがって、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時、さらには購入者による内容物の使用後の保管時の別を問わず、カバー体が吐出器本体に装着されているときには、他人により意図的にあるいは不意に加えられた外力によって内容物が吐出されてしまうのを防ぐことができる。
さらに、下筒部の上端が、押下ヘッドの筒体の下端に下側から近接若しくは当接しているので、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時、さらには購入者による内容物の使用後の保管時の別を問わず、カバー体が吐出器本体に装着されているときには、他人により意図的にあるいは不意に加えられた外力によって、押下ヘッドが押し下げられるのをより一層確実に防ぐことができる。
本実施形態に係る吐出器1は、図1から図3に示されるように、内容物が収容された容器体2の口部2aに装着される有頂筒状の装着キャップ11と、この装着キャップ11に上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステム12を有するポンプ13と、ステム12の上端に装着されるとともに吐出孔が形成された押下ヘッド14と、を備える吐出器本体16、並びに吐出器本体16のうち装着キャップ11の天壁部17よりも上方に位置する部分を覆うカバー体18を備えている。
ここで、容器体2、装着キャップ11およびステム12それぞれの中心軸は共通軸上に位置している。以下、この共通軸を中心軸Oといい、中心軸O方向に沿ってカバー体18の頂部32側を上側、容器体2の図示されない底部側を下側といい、また中心軸Oに直交する方向を径方向といい、さらに中心軸Oを中心に周回する方向を周方向という。
ステム12の上部は、シリンダ23の上端から上方に突出し、かつ装着キャップ11の案内筒部22内に配設され、さらにその上端部は案内筒部22の上端から上方に突出している。
シリンダ23は、円筒状に形成されるとともに前記中心軸Oと同軸に配設されている。シリンダ23の上端には、全周にわたってフランジ部23aが径方向の外側に向けて突設されており、このフランジ部23aが、装着キャップ11の天壁部17の下面と、容器体2の口部2aの開口端縁上のパッキン24と、により上下方向に挟み込まれている。シリンダ23の下端部内には、パイプ25の上端部が嵌合されており、このパイプ25の下端開口部が容器体2内の底部に位置している。
装着筒部27内にステム12の上端部が嵌合されており、この装着筒部27内とステム12内とが連通している。吐出筒29の先端には前記吐出孔が形成され、また吐出筒29の内部は装着筒部27の内部と連通している。
その後、押下ヘッド14の押下を解除すると、前記ピストン部材が前記付勢部材の上方付勢力によりシリンダ23の内周面に摺接しつつ上方に向けて復元移動する。これにより、シリンダ23内が減圧され、容器体2内に収容されている内容物がパイプ25を通してシリンダ23内に吸い上げられる。
下筒部30は、図3から図5に示されるように、上下方向における全長にわたって延びる開口部30aを有し上面視C字状に形成されている。これにより、カバー体18および吐出器本体16の径方向に沿った相対的な進退移動に伴い、案内筒部22が、下筒部30の開口部30aを周方向に拡幅するように下筒部30を弾性変形させながら、この開口部30aを径方向に通過することで、下筒部30内に対して嵌合および離脱されるようになっている。
頂部32は、平板状に形成されており、押下ヘッド14の頂壁部26を上方からそのほぼ全域にわたって覆っている。
第1周壁体34および第2周壁体35それぞれの他方の周端部の外周面には、上下方向に沿って延びる第1板状体34aおよび第2板状体35aが径方向の外側に向けて各別に突設されている。第1周壁体34の第1板状体34aは、第2周壁体35の第2板状体35aよりも径方向の大きさが小さくなっている。なお、第1板状体34aは、第1周壁体34のうち後述する小径部34cの外周面に突設されている。
また本実施形態では、第1周壁体34における周方向の中央部には、内部に押下ヘッド14の吐出筒29が収納される先端閉塞の収納体38が径方向の外側に向けて突設されている。なお、収納体38の内面と吐出筒29の外面との間には隙間が設けられている。
また本実施形態では、第2周壁体35の内周面における曲率半径は、押下ヘッド14の囲繞筒部28における下部28bの外周面における曲率半径よりも大きくなっている。
また、カバー体18を吐出器本体16から外すためには、上筒部31の突起体37を破断しなければならず、突起体37を破断した後は、第2周壁体35が第1周壁体34に対して不安定で初期姿勢に復元不能となり、購入者にカバー体18が吐出器本体16から外されたことがあるか否かを容易に判別させることができる。
したがって、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時、さらには購入者による内容物の使用後の保管時の別を問わず、カバー体18が吐出器本体16に装着されているときには、他人により意図的にあるいは不意に加えられた外力によって内容物が吐出されてしまうのを防ぐことができる。
さらに本実施形態では、押下ヘッド14が、上方からも上筒部31の頂部32により覆われているので、内容物の予期しない吐出を確実に防ぐことができる。
また、押下ヘッド14において、下筒部30の上端に上側から当接若しくは近接する部分として、囲繞筒部28の下端開口縁を示したが、装着筒部27の下端開口縁としてもよい。
また、下筒部30の上端は、囲繞筒部28や装着筒部27の下端に下側から近接若しくは当接させずに、径方向に離間させたり、あるいは上下方向に遠く離したりしてもよい。
また、カバー体18に収納体38を設けなくてもよい。
また、ポンプ13は、前記実施形態に限らず例えば、空気シリンダや空気ピストン等がポンプ13に付け加えられたいわゆるフォーマポンプや、霧化用のチップを吐出孔に設けたスプレーポンプ等としてもよい。
また、第2周壁体35の内周面における曲率半径を、押下ヘッド14の囲繞筒部28における下部28bの外周面における曲率半径よりも大きくしたが、これに限らず適宜変更してもよい。
また、カバー体18の突起体37を破断した後に、第1板状体34aを切除してもよい。この場合、第1周壁体34の他方の周端部に破断可能な例えば薄肉部等の弱化部を形成してもよい。
また、前記実施形態では、押下ヘッド14を上方から覆う頂部32を有する上筒部31を示したが、この頂部32を有しない上筒部31を採用してもよい。
例えば、第2周壁体35の第2板状体35aに接続された小径柱部と、この小径柱部の先端に接続された半球状部と、を備える二段柱状体を採用してもよい。そして、第1周壁体34の第1板状体34aに形成された貫通孔34fの小径部34d内に前記小径柱部を挿入し、大径部34e内の底面に前記半球状部を配置することで、第1周壁体34および第2周壁体35を、それぞれの他方の周端部同士を離間させるようにヒンジ部36回りに回転させたときに、前記半球状部を貫通孔34fの大径部34e内の底面に引っ掛けることで、前記小径柱部を破断させるようにしてもよい。
そして、開封に際し、前記弱化部を破断して第1板状体34aを第1周壁体34から分離し、突起体37が貫通孔34f内に配置され、かつ第1板状体34aおよび第2板状体35aの各表面が互いに重ね合わされたままの状態で、第2周壁体35を第1板状体34aおよび第2板状体35aとともに第1周壁体34に対してヒンジ部36回りに回転させてもよい。
この構成においては、第1板状体34aを第1周壁体34から分離しても、この第1板状体34aを第2板状体35aとともに第2周壁体35に固定しておくことが可能になり、開封に際して発生する廃棄部品の数を抑えることができる。
2 容器体
2a 口部
11 装着キャップ
17 装着キャップの天壁部
12 ステム
13 ポンプ
14 押下ヘッド
16 吐出器本体
18 カバー体
22 案内筒部(中間部分)
26 押下ヘッドの頂壁部
27 装着筒部(筒体)
28 囲繞筒部(筒体)
29 吐出筒
30 下筒部
30a 開口部
31 上筒部
32 頂部
33 周壁部
34 第1周壁体
35 第2周壁体
36 ヒンジ部
37 突起体(連結部材)
38 収納体
Claims (3)
- 内容物が収容された容器体の口部に装着される有頂筒状の装着キャップと、
この装着キャップに上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステムを有するポンプと、
前記ステムの上端に装着されるとともに吐出孔が形成された押下ヘッドと、を備え、
前記押下ヘッドを押下して前記ステムを下方に移動させ前記ポンプを作動させることにより、容器体内の内容物が移送されて前記吐出孔から吐出される吐出器本体を有する吐出器であって、
前記吐出器本体のうち前記装着キャップの天壁部よりも上方に位置する部分を覆うカバー体を備え、
このカバー体は、前記吐出器本体において前記装着キャップの天壁部と前記押下ヘッドとの間に位置し、かつ前記押下ヘッドの外径よりも小径の中間部分に離脱可能に外嵌されるとともに、下端が前記装着キャップの天壁部上に配置された下筒部と、この下筒部と一体に形成されるとともに前記押下ヘッドを覆う上筒部と、を備え、
前記下筒部は、上下方向における全長にわたって延びる開口部を有し上面視C字状に形成され、前記カバー体および吐出器本体の径方向に沿った相対的な進退移動に伴い、前記中間部分が前記開口部を径方向に通過することで前記下筒部内に対して嵌合および離脱され、
前記上筒部は、前記押下ヘッドを径方向の外側から覆う周壁部を備え、
この周壁部は、それぞれが上面視C字状に形成された第1周壁体および第2周壁体を備え、これらの第1周壁体および第2周壁体それぞれにおける両周端部のうちの一方の周端部同士がヒンジ部により連結されて該ヒンジ部回りに回転自在に構成されるとともに、他方の周端部同士が破断可能な連結部材により連結され、
前記第1周壁体の下端部が前記下筒部の上端部に接続され、
前記押下ヘッドは、頂壁部とこの頂壁部から下方に向けて延設された筒体とを備え、
前記下筒部の上端は、前記筒体の下端に下側から近接若しくは当接していることを特徴とする吐出器。 - 請求項1記載の吐出器であって、
前記押下ヘッドの外周面には、先端に前記吐出孔が形成された吐出筒が径方向の外側に向けて突設され、
前記上筒部の第1周壁体における周方向の中央部には、内部に前記吐出筒が収納される先端閉塞の収納体が径方向の外側に向けて突設されていることを特徴とする吐出器。 - 請求項1または2に記載の吐出器であって、
前記第2周壁体の内周面における曲率半径は、前記押下ヘッドの外周面における曲率半径よりも大きくなっていることを特徴とする吐出器。
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