JP5227244B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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本発明は、画像処理装置に関し、特に画質を向上させる技術に関する。
例えばX線CT装置などにより得られる断層画像はノイズ成分を含む場合がある。一般的に、高周波のノイズ成分は、例えば断層画像の画像データに対して平滑化フィルタなどを適用して除去することができる。しかし、単純に断層画像の全域を平滑化してしまうと組織などのエッジ部分も平滑化されて組織などを不鮮明にする可能性がある。
こうした事情から、組織などを不鮮明にすることなくノイズ成分を除去できることが望まれていた。これを実現する1つの技術が特許文献1に記載されている。特許文献1には、互いに異なる2つの平滑化フィルタを原画像に適用して2つの出力画像を得て、これら2つの出力画像の差分画像に基づいて重み付け係数を演算し、その重み付け係数を用いて原画像と平滑化画像とを相互に重み付け加算する旨の技術が提案されている。
特開2004−246625号公報
本願発明者は、特許文献1に記載された技術とは異なる原理に注目して、断層画像等の画質を向上させる技術について研究開発を重ねてきた。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、画像内において組織などを不鮮明にすることなく比較的簡易にノイズ成分などを除去することにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様の画像処理装置は、被検体の画像内において画素間の画素値の変化量に基づいて組織のエッジを検出するエッジ検出部と、検出されたエッジを避けつつ前記画像内を平滑化処理する平滑化処理部と、を有し、前記エッジ検出部は、画素の均一性を示す基準値に基づいて設定される前記変化量の判定式を利用して組織のエッジを検出する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記基準値は、均一参照体から得られる画素に基づいて設定されることを特徴とする。望ましい態様において、前記均一参照体は、被検体を支える固定部材であることを特徴とする。望ましい態様において、前記固定部材は、樹脂により形成されることを特徴とする。
望ましい態様において、前記基準値は、均一参照体に対応した複数の画素値に関する標準偏差と平均値とに基づいて決定される変動係数であることを特徴とする。
望ましい態様において、前記変動係数と対象画素の画素値と比較画素の画素値とエッジ認識倍数とに基づいて前記変化量の判定式が決定されることを特徴とする。
望ましい態様において、前記画像は、X線CT装置により得られるX線CT画像であり、前記画素値は、線吸収係数である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記画像は、DXA装置により得られる画像である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記DXA装置により得られる画像の画素値は、X線計数率である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記基準値は、X線計数率の標準偏差である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記X線計数率の標準偏差とエッジ認識倍数とに基づいて前記変化量の判定式が決定される、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記DXA装置により得られる画像の画素値は、X線減衰量である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記基準値は、X線減衰量の標準偏差である、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記X線減衰量の標準偏差とエッジ認識倍数とに基づいて前記変化量の判定式が決定される、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の好適な態様のプログラムは、被検体の画像内において画素間の画素値の変化量に基づいて組織のエッジを検出する機能であって、画素の均一性を示す基準値に基づいて設定される前記変化量の判定式を利用して組織のエッジを検出するエッジ検出機能と、検出されたエッジを避けつつ前記画像内を平滑化処理する平滑化処理機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
上記態様のプログラムは、例えば、ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶され、これらの記憶媒体を介してコンピュータに読み込まれる。あるいは、ネットワークなどを介してプログラムがコンピュータに提供されてもよい。
本発明により、画像内において組織などを不鮮明にすることなく比較的簡易にノイズ成分などを除去することが可能になる。
本発明に係る画像処理装置を利用した画像処理システムを示す図である。 画像処理装置において処理される画像例を示す図である。 断層画像内におけるX軸上の線吸収係数を示す図である。 エッジ検出部により検出されるエッジを説明するための図である。 本実施形態における平滑化処理を説明するための図である。 本発明の別の好適な実施形態を説明するための図である。 骨密度画像を説明するための図である。 X線検出素子を介して得られるX線計数率を説明するための図である。 図6のエッジ検出部により検出されるエッジを説明するための図である。 図6の平滑化処理部による平滑化処理を説明するための図である。
図1は、本発明の好適な実施形態を説明するための図であり、図1には、本発明に係る画像処理装置を利用した画像処理システムが示されている。図1に示すシステムは、X線CT装置20および画像処理装置10で構成されている。
X線CT装置20としては、公知の装置を用いることができる。X線CT装置20は、例えばマウスなどの動物の被検体に対して、X線ビームを照射するX線発生器や被検体を透過したX線ビームを検出するX線検出器などを備えている。そして、必要に応じてX線ビームまたは被検体を回転させるなどして、被検体の断層画像を形成する。形成された断層画像(画像データ)は、画像処理装置10へ出力される。
画像処理装置10は、CPUやメモリやハードディスクなどのハードウェアと、動作制御用のプログラムなどのソフトウェアとによって構成される。図1には、そのハードウェアとソフトウェアとが協働して実現する代表的な機能が示されている。つまり、画像処理装置10は、エッジ検出部12、平滑化処理部14、表示部16などを有している。もちろん、エッジ検出部12や平滑化処理部14などの機能に対応したプログラムを用いて、一般的なコンピュータを画像処理装置10として動作させてもよい。
本実施形態では、X線CT装置20により得られた断層画像が画像処理装置10により処理され、断層画像内において組織などを不鮮明にすることなく比較的簡易にノイズ成分などが除去される。そこで、画像処理装置10内の各機能を以下に詳述する。なお、図1に示した部分(構成)については、以下の説明においても図1の符号を利用する。
図2は、画像処理装置10において処理される画像例を示す図である。図2に示す断層画像100は、X線CT装置20により被検体(例えばマウスなどの動物)110を撮影して得られるX線CT画像を模式化したものである。断層画像100内には、被検体110の断面が映し出されており、骨112などの組織が含まれている。
被検体110は、例えば円筒形状の固定具120内に収められた状態でX線CT装置20により測定(撮影)される。そのため、図2の断層画像100内には、円筒形状の固定具120の断面も含まれている。
本実施形態では、まず、画像処理装置10のエッジ検出部12により、断層画像100内において画素間の画素値の変化量に基づいて組織のエッジが検出される。エッジ検出部12は、断層画像100内のX軸に沿ってエッジを検出する。
図3は、断層画像内におけるX軸上の線吸収係数を示す図である。図3の横軸は、図2の断層画像100内の破線で示すX軸に対応しており、図3の縦軸には、X軸上の各画素の画素値である線吸収係数が示されている。なお、線吸収係数は、CT値と互いに比例関係にあり、比較的容易な変換式により互いに変換可能である。
断層画像(図2の符号100)内のX軸(図2の破線)上には、固定具120と、固定具120内に収容された被検体110と、被検体110内の骨112が含まれている。そのため、X軸上の画像として、図3に示すように、固定具120の画像部分、被検体110の画像部分、骨112の画像部分が含まれている。
エッジ検出部12は、固定具120に対応した複数の画素(固定具120のエッジ部分の画素を除くことが望ましい)に基づいて、画素の均一性を示す基準値を設定する。そのため、固定具120は、比較的均一な物質で形成されることが望ましく、さらに軟部組織に近い素材であることが望ましい。固定具120として好適な素材の一例は樹脂である。
エッジ検出部12は、予め位置や厚さがわかっている固定具120に対応した複数の画素から、画素の均一性を示す基準値として、線吸収係数の変動係数CVを算出する。変動係数CVは、固定具120の線吸収係数の標準偏差SD(例えば1cmあたりの標準偏差)と、固定具120の線吸収係数の平均値AV(例えば1cmあたりの平均値)と、に基づいて、例えば「CV=SD/AV×100」と算出される。
そして、エッジ検出部12は、変動係数CVに基づいて設定される判定式を利用して、X軸上における画素間の線吸収係数の変化量から組織のエッジを検出する。判定式は、例えば、|μx−μx’|>MUL×CV/100×μxである。μxは、判定対象となる対象画素の線吸収係数であり、X軸上の座標xに位置する画素の線吸収係数である。μx’は、比較対象となる比較画素の線吸収係数であり、X軸上の座標x´に位置する画素の線吸収係数である。なお、座標x´は座標xの近隣でありx´=x−N,x−N+1,...,x+N−1,x+Nの関係を満たすことが望ましい。Nは例えば1に設定されるが画像の状態に応じてNの値が変更されてもよい。例えば、比較的ぼけた画像の場合にはNが2以上に設定される。また上記判定式内におけるMULはエッジ認識倍数であり、統計的には±2SD以内に96パーセントのデータが含まれるので、MULは2に設定されることが望ましい。ちなみに、上記判定式に換えて、|μx−μx’|>MUL×SD×μxを利用してもよい。
エッジ検出部12は、図3のX軸上において、対象画素の座標xを移動させつつ各座標ごとに上記判定式を用いてエッジを検出する。エッジ検出部12は、例えば、X軸上の原点OからX軸上の最大値まで、つまり断層画像(図2の符号100)の一端から他端まで、対象画素の座標xを移動させ、X軸上の全ての座標において各座標ごとに上記判定式を適用して、上記判定式を満たす座標xを組織のエッジとして検出する。
図4は、エッジ検出部12により検出されるエッジを説明するための図である。前述の判定式を満たす座標xを組織のエッジとして検出することにより、X軸上に沿って線吸収係数が著しく変化する部分が検出される。つまり図4に示すように、エッジEdとして、線吸収係数がほぼ0となる空気と被検体110との境界部分(被検体110の表皮部分)や、被検体110内の骨112と軟部組織の境界部分や、固定具120と空気の境界部分が検出される。なお、前述の判定式を満たす座標xとその近傍の数画素までをエッジEd領域として検出してもよい。
こうして、エッジ検出部12によりエッジEdが検出されると、平滑化処理部14が断層画像内を平滑化処理する。その際、平滑化処理部14は、検出されたエッジEdを避けつつ断層画像内を平滑化処理する。
図5は、本実施形態における平滑化処理を説明するための図である。平滑化処理部14は、図4に示すX軸上において、エッジEd以外の部分を処理対象として平滑化処理を実行する。これにより、図5に示すように、エッジEd以外の部分において高周波成分(主にノイズ成分)が取り除かれて画素値(線吸収係数)の変化が滑らかになる。なお、平滑化処理(スムージング処理)としては、比較的単純な移動平均処理でもよいしメディアン(フィルタ)を利用した処理などでもよい。
画像処理装置10は、図2の断層画像100内において、X軸に対して垂直なY軸方向に沿ってX軸を移動させつつ、断層画像100内の全域において、図4と図5を利用して説明したエッジ検出処理と平滑化処理を実行する。これにより、断層画像100内の全域において、組織などのエッジを残したまま平滑化処理が実行され、組織などの境界を不鮮明にすることなく、高い画像分解能を維持したまま、高周波のノイズ成分などを除去することが可能になる。そして、平滑化処理された断層画像が表示部16に表示される。
なお、同一の被検体から連続的に得られる複数の断層画像を用いて三次元画像を形成する場合には、各断層画像に対して、図4と図5を利用して説明した処理を実行することにより、三次元画像に対しても本実施形態のエッジ検出処理と平滑化処理を適用することが可能になる。
本実施形態においては、固定具120(図2など)から実際に得られる線吸収係数を用いて線吸収係数の変動係数CVを算出しているため、例えば管電圧やスキャン速度などの撮影条件や被検体のサイズなどの条件が異なる場合においても、条件の相違を反映させた変動係数CVが設定され、異なる条件下においても比較的安定したエッジ検出処理が可能となる。
図6は、本発明の別の好適な実施形態を説明するための図であり、図6には、本発明に係る画像処理装置を利用した画像処理システムが示されている。図6に示すシステムは、DXA装置30および画像処理装置10で構成されている。
DXA装置30は、DXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)を利用した装置であり、例えば骨密度(骨塩量)画像や体脂肪率画像を形成する公知の装置である。DXA装置30は、被検体に対してX線を照射するX線発生器と被検体を透過したX線を検出するX線検出器などを備えている。そして、X線発生器とX線検出器を利用して得られるデータに基づいて被検体の骨密度画像などを形成する。形成された骨密度画像(画像データ)は画像処理装置10へ出力される。
画像処理装置10は、CPUやメモリやハードディスクなどのハードウェアと、動作制御用のプログラムなどのソフトウェアとによって構成される。図6には、そのハードウェアとソフトウェアとが協働して実現する代表的な機能が示されている。つまり、画像処理装置10は、エッジ検出部12、平滑化処理部14、表示部16などを有している。もちろん、エッジ検出部12や平滑化処理部14などの機能に対応したプログラムを用いて、一般的なコンピュータを画像処理装置10として動作させてもよい。
本実施形態では、DXA装置30により得られた骨密度画像が画像処理装置10により処理され、骨密度画像内において組織などのエッジを維持しつつ比較的簡易にノイズ成分などが除去される。そこで、画像処理装置10内の各機能を以下に詳述する。なお、図6に示した部分(構成)については、以下の説明においても図6の符号を利用する。
図7は、骨密度画像200を説明するための図である。図7に示す骨密度画像200はDXA装置30により被検体(例えば人体など)を撮影して得られる骨密度画像を模式化したものであり、骨212などの組織の画像が含まれている。
図6を利用して説明したように、DXA装置30は、X線発生器とX線検出器を備えている。図7に示す1次元検出器32は、DXA装置30が備えるX線検出器であり、1チャンネル(1ch)からMチャンネル(Mch)までの直線状に配列されたM個のX線検出素子によって構成されている。
骨密度画像200を形成する際には、被検体を間に挟んで対向して配置されたX線発生器と1次元検出器32が、互いの相対的な位置関係を固定しつつ、図7に示すX軸方向に沿って移動する(走査される)。その移動(走査)の過程において、1次元検出器32が備える各X線検出素子ごとにX線計数率が計数される。これにより、各X線検出素子ごとにX軸上の各位置(各画素)に対応したX線計数率が計数され、Y軸方向に沿って配列された複数のX線検出素子を介してXY平面内の複数の画素の各々に対応したX線計数率が収集され、骨密度画像200が形成される。
図8は、X線検出素子を介して得られるX線計数率を説明するための図であり、骨密度画像内のX軸方向に沿ったX線計数率を示している。図8の横軸は、図7の骨密度画像200内の破線で示すX軸に対応しており、図8の縦軸には、X軸上の各画素の画素値に対応するX線計数率が示されている。
例えば、図7において破線の位置(Y軸上の位置)に対応するチャンネルのX線検出素子が破線に沿って走査されつつX線計数率を計数することにより、図8に示すX線計数率のプロファイルが得られる。図7の骨密度画像200内には被検体と被検体内の骨212が含まれている。そのため、図7の破線で示すX軸上において、図8に示すように、被検体210の部分とその内部にある骨212の部分を含んだX線計数率のプロファイルが得られる。
エッジ検出部12(図6)は、X線計数率のプロファイルから、組織のエッジを検出する。その検出にあたって、X線計数率に基づいて、画素の均一性を示す基準値が設定される。エッジ検出部12は、その基準値として、X線計数率の標準偏差を算出する。
各X線検出素子は、X軸方向に沿った走査の過程において、サンプリングインターバルSごとにX線計数率CPSを計数する。そこで、X線計数率CPSの理論的な標準偏差TSDを次式に基づいて算出する。
Figure 0005227244
例えば、図8のプロファイルを形成するX線検出素子が任意の時刻のサンプリングインターバルSにおいて計数したX線計数率CPSに基づいて、数1式から、そのX線検出素子に対応したTSDが算出される。エッジ検出部12は、標準偏差TSDに基づいて設定される判定式を利用して、X軸上における画素間のX線計数率の変化量から組織のエッジを検出する。判定式は、数1式により得られる標準偏差TSDとエッジ認識倍数MULとに基づいて、例えば次式のように定義される。
Figure 0005227244
数2式において、CPSxは、判定対象となる対象画素のX線計数率であり、X軸上の座標xに位置する画素のX線計数率である。CPSx’は、比較対象となる比較画素のX線計数率であり、X軸上の座標x´に位置する画素のX線計数率である。なお、座標x´は座標xの近隣でありx´=x−N,x−N+1,...,x+N−1,x+Nの関係を満たすことが望ましい。Nは例えば1に設定されるが画像の状態に応じてNの値が変更されてもよい。例えば、比較的ぼけた画像の場合にはNが2以上に設定される。また数2式におけるエッジ認識倍数MULは、例えば統計的な評価に基づいて決定され、MUL=2などに設定される。なお、MULが4〜5程度に設定されてもよい。
エッジ検出部12は、図8のX軸上において、対象画素の座標xを移動させつつ各座標ごとに数2式の判定式を用いてエッジを検出する。エッジ検出部12は、例えば、X軸上の原点OからX軸上の最大値まで、つまり骨密度画像(図7の符号200)の一端から他端まで、対象画素の座標xを移動させ、X軸上の全ての座標において各座標ごとに上記判定式を適用して、上記判定式を満たす座標xを組織のエッジとして検出する。
図9は、図6のエッジ検出部12により検出されるエッジを説明するための図である。数2式の判定式を満たす座標xを組織のエッジとして検出することにより、図8のX軸上に沿ってX線計数率が著しく変化する部分が検出される。つまり図9に示すように、エッジEdとして、被検体210内の骨212と軟部組織の境界部分などが検出される。なお、数2式の判定式を満たす座標xとその近傍の数画素までをエッジEd領域として検出してもよい。
こうして、エッジ検出部12(図6)によりエッジEdが検出されると、平滑化処理部14(図6)が骨密度画像内を平滑化処理する。その際、平滑化処理部14は、検出されたエッジEdを避けつつ骨密度画像内を平滑化処理する。
図10は、図6の平滑化処理部14による平滑化処理を説明するための図である。平滑化処理部14は、図9に示すX軸上において、エッジEd以外の部分を処理対象として平滑化処理を実行する。これにより、図10に示すように、エッジEd以外の部分において高周波成分(主にノイズ成分)が取り除かれて画素値(X線計数率)の変化が滑らかになる。なお、平滑化処理(スムージング処理)としては、比較的単純な移動平均処理でもよいしメディアン(フィルタ)を利用した処理などでもよい。
画像処理装置10(図6)は、図7に示すM個の全てのX線検出素子の各々から得られるX線計数率のプロファイル(図8)について、図9と図10を利用して説明したエッジ検出処理と平滑化処理を実行する。これにより、図7の骨密度画像200内の全域において、骨などのエッジを残したまま平滑化処理が実行され、骨などの境界を不鮮明にすることなく、高い画像分解能を維持したまま、高周波のノイズ成分などを除去することが可能になる。そして、平滑化処理された骨密度画像200に基づいて、骨密度(骨塩量)などが算出される。また、骨密度画像200に対応した表示画像が表示部16(図6)に表示されてもよい。
なお、X線計数率の変化量に換えて、X線減衰量の変化量に基づいて組織のエッジを判定してもよい。この場合においては、画素の均一性を示す基準値として、X線減衰量の標準偏差が算出される。エアバリュー計数率CPS0が比較的長い時間測定され、ばらつきが無いと仮定すると、X線減衰量の理論的な標準偏差TAが次式により算出される。
Figure 0005227244
数3式において、CPSxは、判定対象となる対象画素のX線計数率であり、X軸上の座標xに位置する画素のX線計数率である。また、TSDは、数1式により算出されるX線計数率の理論的な標準偏差である。
X線減衰量の変化量に基づいて組織のエッジを判定する場合、エッジ検出部12(図6)は、X線減衰量の標準偏差TAとエッジ認識倍数MULとに基づいて定義される次式の判定式を利用する。
Figure 0005227244
数4式において、Axは、判定対象となる対象画素のX線減衰量であり、X軸上の座標xに位置する画素のX線計数率CPSxとエアバリュー計数率CPS0に基づいて算出される。Ax’は、比較対象となる比較画素のX線減衰量であり、X軸上の座標x´に位置する画素のX線計数率CPSx’とエアバリュー計数率CPS0に基づいて算出される。なお座標x´は座標xの近隣でありx´=x−N,x−N+1,...,x+N−1,x+Nの関係を満たすことが望ましい。Nは例えば1に設定されるが画像の状態に応じてNの値が変更されてもよい。例えば、比較的ぼけた画像の場合にはNが2以上に設定される。また数4式におけるエッジ認識倍数MULは、例えば統計的な評価に基づいて決定され、MUL=2などに設定される。なお、MULが4〜5程度に設定されてもよい。
エッジ検出部12(図6)は、図8のX軸上において、対象画素の座標xを移動させつつ各座標ごとに、数2式に換えて数4式の判定式を用いてエッジを検出してもよい。さらに、エッジ検出部12(図6)は、数4式に換えて次式を利用してエッジを検出してもよい。
Figure 0005227244
上述した実施形態によれば、理論的な標準偏差であるTSDやTAに基づいてエッジが判定されるため、管電圧の大きさや走査速度などの撮影条件や被検体のサイズなどが変化する場合においても、その変化に伴う大きな影響を受けることなく、比較的安定したエッジの判定が可能になる。
なお、DXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)においては、低管電圧と高管電圧の二種類の管電圧の各々について測定を行うため、例えば、低管電圧により得られる画像に対して上述したエッジ検出処理と平滑化処理を施し、さらに、高管電圧により得られる画像に対して上述したエッジ検出処理と平滑化処理を施すようにしてもよい。なお、低管電圧により得られる画像の方が比較的ノイズを多く含むため、例えば、低管電圧により得られる画像のみに上述したエッジ検出処理と平滑化処理を施し、高管電圧により得られる画像に対する処理を省略してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。例えば、X線CT装置により得られる断層画像に換えて、超音波診断装置などの他の装置から得られる断層画像を処理対象としてもよい。
10 画像処理装置、12 エッジ検出部、14 平滑化処理部、16 表示部。

Claims (6)

  1. 被検体とその被検体を支える固定部材とを含んだ断層画像内において一次元の軸上に並ぶ対象画素とその近傍の比較画素との間の画素値の変化量に基づいて組織のエッジを検出するエッジ検出部と、
    検出されたエッジを避けつつ前記断層画像内を平滑化処理する平滑化処理部と、
    を有し、
    前記エッジ検出部は、前記固定部材に対応した複数の画素に基づいて画素の均一性を示す基準値を設定し、その基準値に基づいて設定される前記変化量の判定式を利用して、前記一次元の軸上において対象画素の座標を移動させ、各座標ごとに前記判定式を適用してその座標の対象画素が組織のエッジかどうかを判定することにより、組織のエッジを検出する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記固定部材は、樹脂により形成される、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記基準値は、前記固定部材に対応した複数の画素値に関する標準偏差と平均値とに基づいて決定される変動係数である、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項に記載の画像処理装置において、
    前記変動係数と対象画素の画素値と比較画素の画素値とエッジ認識倍数とに基づいて前記変化量の判定式が決定される、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記画像は、X線CT装置により得られるX線CT画像であり、
    前記画素値は、線吸収係数である、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 被検体とその被検体を支える固定部材とを含んだ断層画像内において一次元の軸上に並ぶ対象画素とその近傍の比較画素との間の画素値の変化量に基づいて組織のエッジを検出する機能であって、前記固定部材に対応した複数の画素に基づいて画素の均一性を示す基準値を設定し、その基準値に基づいて設定される前記変化量の判定式を利用して、前記一次元の軸上において対象画素の座標を移動させ、各座標ごとに前記判定式を適用してその座標の対象画素が組織のエッジかどうかを判定することにより、組織のエッジを検出するエッジ検出機能と、
    検出されたエッジを避けつつ前記画像内を平滑化処理する平滑化処理機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
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