JP5222700B2 - 電磁弁制御装置 - Google Patents
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Description
また、前記燃料ガス供給系に設置された前記電磁弁のシール性を高める手法として、電磁弁の閉弁後もガス消費機器で燃料ガスを消費することにより電磁弁の下流側の圧力を低下させ、電磁弁の上流と下流との圧力差を所定値以上確保することによって、電磁弁の閉弁力を強めてシール性を高めるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、一般的に、弁は種々の原因(例えば、弁体が摺動部を有する場合の摺動不良等)により、一時的に閉弁不良となったり、一時的に全開位置に至る途中で止まった状態である開弁不良となる場合がある。
このような場合、弁自体が故障しているわけではないので交換や修理の必要はないが、一時的といえども不良な状態を放置しておくことはできないので、その対応が求められている。
そこで、この発明は、一時的な閉弁不良や全開位置に至る途中で止まった状態である開弁不良を解消することができる電磁弁制御装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、流体(例えば、後述する実施例における燃料ガス)を貯留するタンク(例えば、後述する実施例における燃料貯蔵タンク10)に接続された電磁弁(例えば、後述する実施例における電磁弁1)と、前記電磁弁内における弁体(例えば、後述する実施例におけるメインバルブ19)よりも下流側の流路(例えば、後述する実施例における外側供給通路14)内の圧力を検出する圧力センサ(例えば、後述する実施例における圧力センサ50)と、前記流体の消費状態に応じて前記電磁弁の開閉を制御する制御手段(例えば、後述する実施例における制御装置52)と、を備え、前記制御手段は、前記電磁弁に閉指令を与えた後に、前記閉指令の後に前記圧力センサで検出される圧力が所定の圧力値以下にならない場合には、前記電磁弁に温度に応じて継続時間を設定した矯正用の開指令を与え、続いて閉指令を与えることを特徴とする電磁弁制御装置である。
閉指令の後に前記圧力センサで検出される圧力(すなわち、弁体より下流の流路内圧力)が所定の圧力値以下にならない場合には、一時的な閉弁不良と推定し、このときに電磁弁に開指令を与えて開動作させることにより閉弁不良を解除することができ、その後で再び閉指令を与えることにより正常に閉弁させることができる。
このように構成することにより、一時的な閉弁不良を解除することができたか否か確認することができる。
このように構成することにより、矯正用開指令時に弁体を動かし易くすることができる。
開指令を与え流体の消費が開始された後に圧力センサで検出される圧力(すなわち、弁体より下流の流路内圧力)の低下割合が所定の低下割合以上である場合には、電磁弁が全開位置に至る途中で一時的に止まった状態である開弁不良と推定し、このときに電磁弁に閉指令を与えて閉動作させることにより開弁不良を解除することができ、その後で再び開指令を与えることにより正常に開弁させることができる。
このように構成することにより、電磁弁が全開位置に至る途中で止まった状態である一時的な開弁不良を解除することができたか否か確認することができる。
このように構成することにより、矯正開指令時に弁体を動かし易くすることができる。
請求項2に係る発明によれば、一時的な閉弁不良を解除することができたか否か確認することができるので、電磁弁の信頼性がさらに向上する。
。
請求項3に係る発明によれば、矯正閉指令時に弁体を動かし易くすることができる。
請求項5に係る発明によれば、電磁弁が全開位置に至る途中で止まった状態である一時的な開弁不良を解除することができたか否か確認することができるので、電磁弁の信頼性がさらに向上する。
。
請求項6に係る発明によれば、矯正開指令時に弁体を動かし易くすることができる。
図1は、燃料貯蔵タンク10に電磁弁1が取り付けられた状態を示す断面図である。
この燃料貯蔵タンク10は高圧の水素ガスが燃料ガスとして充填され、燃料電池のアノード極に水素ガスを供給するために用いられる。
電磁弁1は燃料貯蔵タンク10の取り出し口12に取り付けられており、電磁弁1のバルブボディ11が封止プラグを兼ねて取り出し口12に固定されている。バルブボディ11には、燃料貯蔵タンク10の内部と導通する内側供給通路13と、燃料貯蔵タンク10の外部の燃料電池(図示せず)と導通する外側供給通路(下流側の流路)14が形成されている。なお、図中、符号15は、バルブボディ11と燃料貯蔵タンク10のねじ固定部を示し、符号16は、バルブボディ11と燃料貯蔵タンク10の間を封止するゴム材料から成るリング状の弾性シール部材を示す。この実施例のように燃料貯蔵タンク10に電磁弁1が直接取り付けられた形態も、「タンクに接続された電磁弁」に含まれる。
なお、図中48,49は、バルブボディ11と駆動ユニット30の間を密封するゴム材料から成る環状の弾性シール部材である。
この開弁状態から電磁弁31の通電を停止すると、プランジャ34がスプリング35の付勢力によってバルブ収容部17側へ押し戻され、メインバルブ19とパイロットバルブ26がメイン弁座18とパイロット弁座28に着座し、閉弁状態となる。
例えば、メインバルブ19の弁頭部20がバルブ収容部17の周壁に沿って摺動するのを許容するために、弁頭部20の外周面とバルブ収容部17の周壁との間には、僅かながら隙間が開いている。そのため、メインバルブ19の摺動時にメインバルブ19の軸心方向がバルブ収容部17の軸心方向と一致しない場合もあり得る。そのようになると、閉弁状態においてメインバルブ19がメイン弁座18に対して傾いて着座して閉弁不良となり、シール不良となる場合も考えられ、また、開弁状態においてメインバルブ19が全開位置に至る途中でメインバルブ19が傾いた状態でバルブ収容部17の周壁に引っ掛かり、開弁不良となる場合も考えられる。
なお、この電磁弁1の外側供給通路14に接続される燃料電池システムは、燃料電池の運転を停止する際に、燃料電池の燃料供給系に残留する燃料ガスの保有量を減らし残圧を低下させるために、電磁弁1の閉弁指令後も所定時間は燃料電池を運転し、前記燃料供給系に残留する燃料ガスを消費するように制御するものとする。
初めに、一時的な閉弁不良の解除制御を図5のフローチャートに従って説明する。なお、図5のフローチャートに示す一時的閉弁不良解除制御ルーチンは、制御装置52によって繰り返し実行される。
ステップS101における判定結果が「NO」(閉指令なし)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS101における判定結果が「YES」(閉指令あり)である場合には、ステップS102に進み、圧力センサ50により検出される外側供給通路14内の圧力が所定圧以下であるか否かを判定する。
ステップS102における判定結果が「YES」(所定圧以下)である場合には、電磁弁1が正常に閉弁しているので、本ルーチンの実行を一旦終了する。
電磁弁1が一時的な閉弁不良を起こしていると推定する理由を説明すると、電磁弁1の閉指令後、燃料電池で燃料ガスを消費しているにも関わらず、外側供給通路14内の圧力が所定圧以下にならないということは、電磁弁1が一時的な閉弁不良を起こしてシール不良となっているため、燃料貯蔵タンク10から外側供給通路14に燃料ガスが漏れていると考えられるからである。
そして、ステップS103において電磁弁1に矯正開指令を与えることによって、電磁弁1のメインバルブ19を開方向へ動かし、これによりメインバルブ19の姿勢を矯正する。
その後、ステップS102に戻り、再び、圧力センサ50により検出される外側供給通路14内の圧力が所定圧以下であるか否かを判定する。これにより、一時的な閉弁不良を解除することができたか否かを確認することができる。
このように電磁弁1を制御することにより、一時的な閉弁不良を解除することができ、電磁弁1の信頼性が向上する。
ステップS201における判定結果が「NO」(開指令なし)である場合には、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS201における判定結果が「YES」(開指令あり)である場合には、ステップS202に進み、燃料電池で燃料ガスの消費が開始された後に圧力センサ50により検出される外側供給通路14内の圧力に基づいて、外側供給通路14内の圧力の所定時間(例えば、5秒程度)当たりの圧力低下(すなわち、圧力低下の割合)が所定値以上であるか否かを判定する。
ステップS202における判定結果が「NO」(所定値未満)である場合には、電磁弁1が正常に開弁しているので、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、ステップS202における判定結果が「YES」(所定値以上)である場合には、電磁弁1が全開位置に至る途中で止まった状態である開弁不良を起こして燃料電池への燃料ガス供給不足によって圧力が低下していると推定し、ステップS203に進み、電磁弁1に矯正閉指令を与える。
その後、ステップS202に戻り、再び、圧力センサ50により検出される外側供給通路14内の圧力に基づいて、外側供給通路14内の圧力の所定時間当たりの圧力低下が所定値以上であるか否かを判定する。これにより、電磁弁1が全開位置に至る途中で止まった状態である一時的な開弁不良を解除することができたか否か確認することができる。
このように電磁弁1を制御することにより、全開位置に至る途中で止まった状態である一時的な開弁不良を解除することができ、電磁弁1の信頼性が向上する。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、電磁弁の構成は前述したものに限らず、パイロットバルブを備えない電磁弁であってもよい。
また、タンクに貯蔵される流体は水素ガスに限らない。
さらに、前述した実施例では電磁弁がタンクに直接取り付けられている形態が記載されているが、これに限らず、タンクと電磁弁が離れて構成され、タンクからの配管流路が電磁弁に接続された形態であっても、前述した実施例と同様の作用・効果をもたらすことは言うまでもない。
10 燃料貯蔵タンク(タンク)
14 外側供給通路(下流側の流路)
19 メインバルブ(弁体)
50 圧力センサ
52 制御装置(制御手段)
Claims (6)
- 流体を貯留するタンクに接続された電磁弁と、
前記電磁弁内における弁体よりも下流側の流路内の圧力を検出する圧力センサと、
前記流体の消費状態に応じて前記電磁弁の開閉を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電磁弁に閉指令を与えた後に、前記圧力センサで検出される圧力が所定の圧力値以下にならない場合には、前記電磁弁に温度に応じて継続時間を設定した矯正用の開指令を与え、続いて閉指令を与えることを特徴とする電磁弁制御装置。 - 前記制御手段は、前記矯正用開指令後の前記閉指令後に、再び前記圧力センサで検出される圧力が前記所定の圧力値以下であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の電磁弁制御装置。
- 前記矯正用開指令はパルス状の信号で生成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁弁制御装置。
- 流体を貯留するタンクに接続された電磁弁と、
前記電磁弁内における弁体よりも下流側の流路内の圧力を検出する圧力センサと、
前記流体の消費状態に応じて前記電磁弁の開閉を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電磁弁に開指令を与え前記流体の消費が開始された後に、前記圧力センサで検出される圧力の低下割合が所定の低下割合以上である場合には、前記電磁弁が全開位置に至る途中で止まった状態である開弁不良を起こしていると推定し、前記電磁弁に温度に応じて継続時間を設定した矯正用の閉指令を与え、続いて開指令を与えることを特徴とする電磁弁制御装置。 - 前記制御手段は、前記矯正用閉指令後の前記開指令後に、再び前記圧力センサで検出される圧力の低下割合が前記所定の低下割合以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の電磁弁制御装置。
- 前記矯正用閉指令はパルス状の信号で生成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電磁弁制御装置。
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