JP5221101B2 - 生体認証システム - Google Patents

生体認証システム Download PDF

Info

Publication number
JP5221101B2
JP5221101B2 JP2007275465A JP2007275465A JP5221101B2 JP 5221101 B2 JP5221101 B2 JP 5221101B2 JP 2007275465 A JP2007275465 A JP 2007275465A JP 2007275465 A JP2007275465 A JP 2007275465A JP 5221101 B2 JP5221101 B2 JP 5221101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biometric information
storage area
biometric
information
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007275465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009104401A (ja
Inventor
哲夫 徳留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
U-SHINLTD.
Original Assignee
U-SHINLTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by U-SHINLTD. filed Critical U-SHINLTD.
Priority to JP2007275465A priority Critical patent/JP5221101B2/ja
Publication of JP2009104401A publication Critical patent/JP2009104401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5221101B2 publication Critical patent/JP5221101B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、生体認証システムに関するものである。
従来、人間の生体情報(指紋、血管パターン等)を認証の手段として利用した生体認証装置が公知である。このものは、生体情報読取手段によって読み取った生体情報と、予めメモリに記憶しておいた生体情報とを比較し、合致していれば認証対象者であると判断し、例えば、車両のエンジン始動が許可される。
このような、生体認証装置においては、生体情報を登録、および削除する機能を備えている。特許文献1のものにおいては、生体情報を登録する場合には、ユーザ用キーをキー受け具に差し込み、所定の登録位置に回転した後、指紋センサに指をあてて指紋を読み取ることで、その指紋データを登録できるようになっている。また、生体情報を削除する場合には、ユーザ用キーをキー受け具に差し込み、所定の削除位置に回転した後、指紋センサに指をあてて指紋を読み取り、登録済みの指紋であればその指紋データを削除するような構成となっている。
特開2003−013646号公報
しかし、この従来公報の生体認証装置では、生体情報を削除する構成として、ユーザ用キー、キー受け具、キー受け具の登録位置および削除位置を指し示すランプ等が必要であり、製造コストがアップするとともに装置自体が大型化してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、生体情報を削除する構成部品を削減でき、小型化が可能な生体認証システムを提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、 生体情報を読み取る生体情報読取手段と、生体情報を記憶する記憶部と、前記生体情報読取手段によって取得した生体情報と前記記憶部に記憶させた生体情報とを比較し、合致していれば認証対象者であると判断する生体認証処理を実行する制御部とを備えた生体認証システムにおいて、前記記憶部には、所定の順番を示すデータラベルが付与された所定数の生体情報の登録領域を備えたユーザ記憶領域と、該ユーザ記憶領域への生体情報の登録を実行する権限が与えられるマスターとなる生体情報を記憶するマスター記憶領域とをそれぞれ別に設け、前記制御部には、前記ユーザ記憶領域への生体情報登録時に、すでに前記ユーザ記憶領域に最大数の生体情報が記憶されている場合には、前記ユーザ記憶領域への生体情報の登録処理によって、前記データラベルをそれぞれ1つ小さい値に書き換えると共に、前記ユーザ記憶領域内の書き換えられたデータラベルのうち、一番小さい値のデータラベルが付与された生体情報を削除するとともに、前記ユーザ記憶領域に新しい生体情報に新たなデータラベルを付与して登録する登録更新手段を設けたものである。
この構成により、生体情報の削除は、生体情報を登録することで行われるため、生体情報を削除するためのボタン等が不要である。そのため、生体情報を削除する構成部品を削減でき、生体認証システムの小型化が可能となる。また、マスターとなる生体情報を記憶するマスター記憶領域と、ユーザの生体情報の登録するユーザ記憶領域とを分けて設けているため、ユーザの生体情報削除時にマスターの生体情報が削除されることはなく、生体情報を追加登録することによる生体情報の削除が可能となる。
前記ユーザ記憶領域には、記憶された生体情報に所定の機能を実行する権限が与えられる第1ユーザ記憶領域と、記憶された生体情報に前記第1ユーザ記憶領域とは異なる権限が与えられる第2ユーザ記憶領域とを設け、前記制御部には、前記各ユーザ記憶領域別に生体情報の登録を可能とする選択登録手段を設けてもよい。
この構成により、生体情報を保存する領域ごとに機器の使用制限を与えるように構成しているため、生体情報ごとに使用制限の情報を記録しておく必要がなく、生体情報の管理が容易となる。また、このように、生体情報を記憶しておく領域が複数に分割されていても、生体情報を追加登録することによって生体情報の削除が可能であるため、生体情報を保存する領域ごとに生体情報を削除する構成部品を追加して設ける必要がなく、構成部品を削減でき、生体認証システムの小型化が可能となる。
本発明によれば、生体情報の削除は、生体情報を追加登録することによって行なうことができるため、生体情報を削除するためのボタン等が不要となり、構成部品を削減でき、生体認証システムの小型化が可能となる。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本実施形態に係る生体認証システムを車両に採用した場合のブロック図を示す。この生体認証システムは、生体認証装置1、電子キー2、及び、スマートエントリーコントロールユニット3(スマートエントリーC/U)を備える。
生体認証装置1は、図2及び図3に示すように、ケース4、赤外線照射部5、カメラ部6、スイッチ部7、第1記憶部8、第1制御部9、第1通信部10、及び、第1電源部11を備える。
ケース4は、図3に示すように、略箱形状で、上面には、両側にガイド壁部13がそれぞれ形成されている。ガイド壁部13の間の領域は指配置部14を構成し、指配置部14の両端部分には平坦部15が形成されている。また、平坦部15とガイド壁部13とによって囲まれた領域には、ケース4の内部空間に向かって延びる断面矩形状の筒部16が形成されている。筒部16には、先端(奥)側に向かって所定寸法入り込んだ位置に段部17が形成され、そこには可視光を遮断する赤外線フィルタ18が設けられている。筒部16の先端開口は基板20によって閉鎖されている。筒部16、赤外線フィルタ18、及び、基板20で囲まれた空間が収容部21となっている。
赤外線照射部5は、一方側の前記ガイド壁部13に、その長手方向に沿って複数並設されている。赤外線照射部5には、LED(Light Emitting Diode)等が使用可能であり、通電によって近赤外線を放射する。
カメラ部6は、基板20の中央部に実装され、ケース4の収容部21内に位置している。これにより、カメラ部6は、図4(b)に示すように、指配置部14に配置された指Aの第2関節近傍の静脈パターンを撮影する。カメラ部6には、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary
Metal-Oxide Semiconductor)カメラ等が使用可能である。なお、本実施形態においては、ケース4、赤外線照射部5、および、カメラ部6とで生体情報を読み取る生体情報読取手段を構成している。
スイッチ部7は、他方側のガイド壁部13に、その長手方向に沿って複数並設され、図3(a)中、上から、マスターとなる生体認証を登録する時に操作するマスター登録スイッチ23と、ユーザの生体情報を登録する時に操作するユーザ登録スイッチ24と、車両を一時的に他人貸し渡すときに生体認証を行なうことなく車両の使用を可能とする一時解除モードとするときに操作する一時解除スイッチ25とからなる。各スイッチは、第1制御部9には接続されておらず、それぞれ第1通信部10を介してスマートエントリーコントロールユニット3の第2制御部33に電気的に接続されている。そして、各スイッチが押し操作されると、第2制御部33に電気信号が送信され、スマートエントリーコントロールユニット3の第2制御部33によって各スイッチ23、24、25の操作が検知される。
第1記憶部8には、予め、前記生体認証装置1によって認証させるための生体情報(例えば、指の静脈パターンを数値化したもの)と、この生体情報と関連付けたID(identification)情報(例えば、ID番号)とが記憶されている。第1記憶部8は、図5(a)に示すように、マスターとなる生体情報およびID情報を記憶する第1マスター記憶領域27と、所定人数分の生体情報の登録領域を備えた第1、第2ユーザ記憶領域28、29とを備えている。また、後述する認証処理を実行するための制御プログラムが記憶されている。
第1マスター記憶領域27に記憶される生体情報を有する認証対象者には、後述する、車両を使用できる権限と、車両を一時的に他人に貸し渡すときに生体認証を行なうことなく車両の使用を可能とする一時解除モードに設定する権限と、他の生体情報の登録を許可する権限が与えられる。この第1マスター記憶領域27には、生体情報及びID情報を記憶する1つのデータ記憶部27aが設けられている。
第1ユーザ記憶領域28は、例えば家族の生体情報及びID情報を記憶するために設けられている。この第1ユーザ記憶領域28に登録される生体情報には、車両を使用できる権限と、一時解除モードに設定する権限が与えられる。また、後述するように、この第1ユーザ記憶領域28に生体情報を登録する場合には、前もって第1マスター記憶領域27に記憶してあるマスターとなる生体情報を使用したマスター認証を行う必要がある。
この第1ユーザ記憶領域28は、複数のデータ記憶部に区画されており、本実施形態においては、生体情報及びID情報を記憶する5つのデータ記憶部28a〜28eを備えている。そして、その記憶方法は、取得した生体情報と、該生体情報に関連付けて新しく作成したID情報のデータとを連結して1つの個人データとした後、最も古い個人データが記憶されたデータ記憶部28a〜28eに上書きして記憶し、データ記憶部28a〜28eのラベルを書き換える構成としている。例えば、購入直後には、まず、第1のデータ記憶部28aに個人データを記憶し、その第1のデータ記憶部28aに1番目のデータあることを示すデータラベル(データ1)を記憶する。次に、第2のデータ記憶部28bに記憶し、その第2のデータ記憶部28bに2番目のデータあることを示すデータラベル(データ2)を記憶する。その後、5つめのデータを記憶するまでは、順に第3、第4、第5のデータ記憶部28c〜28eに個人データを記憶し、それぞれ3、4、5番目のデータあることを示すデータラベル(データ3、4、5)を各データ記憶部28c〜28eに記憶する。そして、6番目の生体情報を登録する際には、1番目のデータであることを示すデータラベル(データ1)が記憶されているデータ記憶部28aに個人データを上書きして記憶し、各データ記憶部28a〜28eに記憶してあるデータラベルをそれぞれ1つ小さい値に書き換える(データ1→データ0、データ2→データ1、データ3→データ2、データ4→データ3、データ5→データ4)。そして、最後にデータ0のラベルが記憶してあるデータ記憶部28aのラベルをデータ5に書き換えることにより、一番前に登録された個人データを削除して、新しい個人データを登録することができる。さらに、7番目以降の生体情報を登録する場合においても、上記同様に、1番目のデータであることを示すデータラベル(データ1)が記憶してあるデータ記憶部28a〜28eに個人データを上書きして記憶し、順次、データラベルを書き換えることで、個人データの削除と登録を同時に行うことができる。
第2ユーザ記憶領域29は、例えば車両を貸し渡す人(友人など)の生体情報及びID情報を記憶するために設けられている。この第2ユーザ記憶領域29に登録される生体情報には、車両を使用できる権限のみが与えられる。すなわち、第2ユーザ記憶領域29に記憶されている生体情報に対応する人物は、車両の使用は許可されているが、一時解除モードに設定する権限は与えられていない。また、後述するように、この第2ユーザ記憶領域29に生体情報を登録する場合には、前もってマスター記憶領域に記憶してあるマスターとなる生体情報を使用したマスター認証を行う必要がある。
この第2ユーザ記憶領域29は、複数のデータ記憶部に区画されており、本実施形態においては、生体情報及びID情報を記憶する3つのデータ記憶部29a〜29cを備えている。そして、その記憶方法は、第1ユーザ記憶領域28の場合と同様に、取得した生体情報と、該生体情報に関連付けて新しく作成したID情報のデータとを連結して1つの個人データとした後、最も古い個人データが記憶されたデータ記憶部29a〜29cに記憶し、データ記憶部29a〜29cのラベルを書き換える構成としている。例えば、購入直後には、まず、第1のデータ記憶部29aに個人データを記憶し、その第1のデータ記憶部29aに1番目のデータあることを示すデータラベル(データ1)を記憶する。その後、3つめのデータを記憶するまでは、順に第2、第3のデータ記憶部29b、29cに個人データを記憶し、それぞれ2、3番目のデータあることを示すデータラベル(データ2、3)を各データ記憶部29b、29cに記憶する。そして、4番目の生体情報を登録する際には、1番目のデータであることを示すデータラベル(データ1)が記憶されているデータ記憶部29aに個人データを上書きして記憶し、各データ記憶部29a〜29cに記憶してあるデータラベルをそれぞれ1つ小さい値に書き換える(データ1→データ0、データ2→データ1、データ3→データ2)。そして、最後にデータ0のラベルが記憶してあるデータ記憶部29aのラベルをデータ3に書き換えることにより、一番前に登録された個人データを削除して、新しい個人データを登録することができる。さらに、4番目以降の個人データを登録する場合においても、上記同様に、1番目のデータであることを示すデータラベル(データ1)が記憶してあるデータ記憶部29a〜29cに個人データを上書きして記憶し、順次、データラベルを書き換えることで、個人データの削除と登録を同時に行うことができる。
第1制御部9は、前記カメラ部6で撮影した静脈パターンに基づいて、後述するようにして生体認証処理を実行する、生体認証手段として機能する。前記静脈パターンは、画像処理により数値化し、第1記憶部8に登録済みの生体情報(同じく数値化されたもの)と比較して登録済みの人物のものであるか否かを判断する。また、第1制御部9は、後述するように、第1記憶部8への生体情報およびID情報の登録および削除を行う機能を有する。さらに、第1制御部9は、生体情報登録時にすでにユーザ記憶領域28、29に最大人数分の生体情報が記憶されている場合には、一番最初に登録された生体情報を削除後、新しい生体情報を登録する登録更新手段として機能する。
なお、静脈パターンの数値化は、次のようにして行う。すなわち、指に照射する近赤外線は、酸素を運び終わった、血液中の静脈を流れる還元ヘモグロビンに吸収されやすい。このため、静脈では暗く、静脈以外では明るく撮影される。そこで、各部位での明暗を2進法により「0」又は「1」の数値データに変換する。
第1通信部10は、第1制御部9で生体認証処理を行った結果特定されたID情報および認証結果、さらには、第1記憶部8に登録する生体情報およびID情報をスマートエントリーコントロールユニット3に送信する。また、登録完了信号などの制御信号をスマートエントリーコントロールユニット3に送信する。さらに、マスター登録スイッチ23と、ユーザ登録スイッチ24と、一時解除スイッチ25の操作信号をスマートエントリーコントロールユニット3に送信する。この第1通信部10には、スマートエントリーコントロールユニット3からのコードを接続するコネクタ等が使用できる。
電子キー2は、物理的なメカキーを使用することなく、車両のドアのロック、アンロックを行うために使用されるものである。この電子キー2は、車両から発信されるリクエスト信号を受信すると、その電子キー2に設定されたID情報を含む識別信号を自動的に発信するようになっている。
スマートエントリーコントロールユニット3は、図2に示すように、アンテナ部31、第2記憶部32、第2制御部33、第2通信部34、入出力部35、及び、第2電源部36を備え、ドアロックコントロールユニット41(ドアロックC/U)、電動ステアリングロック42(電動STL)、エンジンコントロールユニット43(エンジンC/U)、スタートスイッチ44(スタートSW)、キーレススイッチ45(キーレスSW)等に接続されている。
アンテナ部31は、電子キー2に向けてリクエスト信号を送信する送信アンテナ(図示せず)と、前記電子キー2からの識別信号を受信する受信アンテナ(図示せず)とからなり、第2制御部33にそれぞれ電気的に接続されている。
第2記憶部32には、予め、車両の使用を許可するID情報(電子キー2に対応するID情報を含む)が記憶されている。また、この第2記憶部32には、図5(b)に示すように、生体認証装置1の第1記憶部8に記憶されている生体情報およびID情報の複製データをバックアップとして保存するための、第1マスター領域27に対応する第2マスター記憶領域47と、第1ユーザ領域28に対応する第3ユーザ記憶領域48と、第2ユーザ領域29に対応する第4ユーザ記憶領域49とを備えている。第2マスター記憶領域47は、第1マスター記憶領域27と同様に、1つのデータ記憶部47aを備えている。また、第3ユーザ記憶領域48は、第1ユーザ記憶領域27と同様に、5つのデータ記憶部48a〜48eを備えている。第4ユーザ記憶領域49は、第2ユーザ記憶領域29と同様に、3つのデータ記憶部49a〜49cを備えている。また、第3ユーザ記憶領域48および第4ユーザ記憶領域49における個人データの記憶方法は、前述した第1ユーザ記憶領域28および第2ユーザ記憶領域29の場合と同様に、生体情報登録時に生体認証装置1から送信される個人データを、最も古い個人データが記憶されたデータ記憶部48a〜48e、49a〜49cに記憶し、データ記憶部部48a〜48e、49a〜49cのラベルを書き換える構成としている。また、この第2記憶部32には、電子キー2によるドアのロック、アンロック処理と、後述する生体認証処理と、生体情報登録処理と、を第2制御部33によって実行するための制御プログラムが記憶されている。さらに、第2記憶部32には、故障等によって生体認証装置1を取り替える必要が生じたときに、第2マスター記憶領域47、第3ユーザ記憶領域48および第4ユーザ記憶領域49にバックアップとして保存しておいた個人データを、新しい生体認証装置1にコピーするコピー処理を第2制御部33によって実行するための制御プログラムを備えているが、このコピー処理については本発明と直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
第2制御部33は、第2記憶部32に記憶されている前記制御プログラムを実行し、生体認証装置1、ドアロックコントロールユニット41、電動ステアリングロック42、エンジンコントロールユニット43を制御して、後述する制御を行うものである。なお、本実施形態においては、ユーザ登録スイッチ24、一時解除スイッチ25、第1制御部8、および、第2制御部33によって各ユーザ記憶領域28、29別に生体情報の登録を可能とする選択登録手段を構成している。
第2通信部34は、電源オン信号、認証開始信号、STL解除信号などの制御信号と、第2記憶部32に登録した生体情報およびID情報などを生体認証装置1に送信する。この第2通信部34には、生体認証装置1からのコードを接続するコネクタ等が使用できる。
入出力部35は、ドアロックコントロールユニット41、電動ステアリングロック42、エンジンコントロールユニット43、スタートスイッチ44、キーレススイッチ45等が電気的に接続され、上記各ユニットおよびスイッチと第2制御部33との信号の送受信を可能としている。
次に、前記構成の生体認証システムの動作について説明する。
図6は、スマートエントリーコントロールユニット3での処理内容を示すフローチャートである。ここでは、車両のアウターハンドルに設けられたキーレススイッチ45が操作されたことが検出されると、その検出信号がスマートエントリーコントロールユニット3に入力される。スマートエントリーコントロールユニット3では、キーレススイッチ45が操作されたと判断することにより(ステップS1)、ドアのロックを解除するドアのアンロック処理(ステップS2)を実行する。ドアのアンロック処理は、送信アンテナからリクエスト信号を送信し、それを受信した電子キー2から送信される識別信号を受信アンテナによって受信する。そして、識別信号内のID情報と第2記憶部32内に記憶してあるID情報とを比較し、一致した場合には、ドアロックコントロールユニット41にアンロック信号を送信して、ドアのロックを解除する。なお、この認証時のID情報は第2記憶部32に記憶される。
また、マスター登録スイッチ23が操作されたことが検出されると、その検出信号がスマートエントリーコントロールユニット3に入力される。スマートエントリーコントロールユニット3では、マスター登録スイッチ23が操作されたと判断することにより(ステップS3)、後述するマスターとなる生体情報を登録するマスター登録処理へ移行する。
さらに、ドアの開閉がスイッチ、センサ等のドア開閉検出手段(図示せず)によって検出されると、その検出信号がスマートエントリーコントロールユニット3に入力される。スマートエントリーコントロールユニット3では、ドアが開放され、その後閉鎖されたと判断することにより(ステップS4)、生体認証装置1に電源オン信号を出力して駆動させ(ステップS5)、認証開始信号を出力して生体認証処理を開始させる(ステップS6)。
後述するように、生体認証装置1での生体認証処理が終了し、その結果が送信されてくれば(ステップS7)、認証処理で照合した結果、該当する生体情報が登録されていたか否かを判断する(ステップS8)。なお、生体認証装置1から送信されてくる生体認証処理の結果については、単に認証OK、NGだけでなく、認証OKの場合には、生体認証装置1の第1記憶部8内のどの領域に記憶されていた生体情報によって認証されたか、という情報を含んでいる。例えば、第1マスター記憶領域27に記憶されている生体情報によって認証された場合には、「認証OK」という情報と、「第1マスター記憶領域27で認証」という情報がコード化され、生体認証装置1側から送信される。この結果情報は、第2記憶部32に記憶され、後処理において参照可能となっている。
照合した結果が認証されたものであれば(ステップS8:YES)、後述する車両を一時的に他人貸し渡すときに生体認証を行なうことなく車両の使用を可能とする一時解除モード時に設定される一時解除フラグを削除し、一時解除モードを解除する(ステップS9)。すなわち、一時解除モードは、生体情報が一度認証されると解除される。
一方、生体認証装置1が信号を受信できていない(ステップS7:NO)、あるいは、照合した結果が認証されたものでなければ(ステップS8:NO)、一時解除フラグの有無を確認し一時解除モードであるか否かを判断する(ステップS10)。そして、一時解除モードでなければ(ステップS10:NO)処理を終了し、一時解除モードであれば(ステップS10:YES)、電子キー車内認証処理(ステップS11)を実行する。電子キー車内認証処理(ステップS11)は、送信アンテナからリクエスト信号を車内に向けて送信し、それを受信した電子キー2から送信される識別信号を受信アンテナによって受信して、識別信号内のID情報とドアのアンロック処理(ステップS2)時に第2記憶部32内に記憶されたID情報とを比較する(ステップS12)。そして、一致しない場合には(ステップS12:NO)、処理を終了し、一致する場合には(ステップS12:YES)、スタートスイッチ44の操作を確認する処理(ステップS13)に移行する。
スタートスイッチ44が入力されれば(ステップS13:YES)、電動ステアリングロック42にSTL解除信号を送信する(ステップS14)。電動ステアリングロック42では、このSTL解除信号に基づいて電動ステアリングロック42のロック状態を解除する。続いて、エンジンコントロールユニット43にエンジン始動信号を送信する(ステップS15)。エンジンコントロールユニット43では、このエンジン始動信号に基づいてエンジンを始動させる。これにより、車両は使用可能な状態となり、運転することが可能となる。
一方、スタートスイッチ44が入力されず(ステップS13:NO)、ユーザ登録スイッチ24が入力されず(ステップS16:NO)、一時解除スイッチ25が操作されたことが検出されると(ステップS17:YES)、一時解除モードを設定する一時解除モード設定処理を実行する。
一時解除モードとは、車両を一時的に他人貸し渡すときに生体認証を行なうことなく車両の使用を可能とする状態のことであり、上述したように、生体認証の結果が認証されたものでなくても、電子キー2に設定されているID情報の認証によってステアリングのロック解除、及び、エンジンの始動を可能とするものである。この一時解除モードを設定する場合には、事前の生体認証を必要とし、生体認証装置1の第1記憶部8の第1マスター記憶領域27、および、第1ユーザ記憶領域28に記憶されている生体情報による認証のみによって一時解除モードに設定することが可能である。すなわち、誰でも一時解除モードに設定することが可能なわけではなく、例えば、生体認証装置1の第2ユーザ記憶領域29に記憶されている友人などの生体情報による認証では一時解除モードには設定できない。このように、生体情報を保存する領域ごとに機器の使用制限を与えるように構成することにより、生体情報ごとに使用制限の情報を記録しておく必要がないため、生体情報の管理が容易となる。
そして、本実施形態において一時解除モード設定処理は、まず、ステップS7で生体認証装置1から受信した認証結果の内容を確認し、その認証結果に、「第1マスター記憶領域27で認証」、または、「第1ユーザ記憶領域28で認証」の内容が含まれていれば、一時解除モードフラグを第2記憶部32に記憶して一時解除モードの設定を行い、含まれていなければ処理を終了する。
また、スタートスイッチ44が入力されず(ステップS13:NO)、ユーザ登録スイッチ24が操作されたことが検出されると(ステップS16:YES)、一時解除スイッチ25が操作されたか否かの判断を行う(ステップS18)。一時解除スイッチ25が操作されたことが検出されない場合には(ステップS18:NO)、ステップS7で生体認証装置1から受信した認証結果の内容を確認し、その認証結果に、「第1マスター記憶領域27で認証」の内容が含まれていれば、事前にマスター認証が行われていると判断して(ステップS19:YES)、後述するファミリー登録処理を実行する。一方、認証結果に、「第1マスター記憶領域27で認証」の内容が含まれていなければマスター認証が行われていないと判断して(ステップS19:NO)、ステップ13の処理に移行する。
一方、一時解除スイッチ25が操作されたことが検出された場合には(ステップS18:YES)、ステップS7で生体認証装置1から受信した認証結果の内容を確認し、その認証結果に、「第1マスター記憶領域27で認証」の内容が含まれていれば、事前にマスター認証が行われていると判断して(ステップS20:YES)、後述する一般登録処理を実行する。一方、認証結果に、「第1マスター記憶領域27で認証」の内容が含まれていなければマスター認証が行われていないと判断して(ステップS20:NO)、ステップ13の処理に移行する。
すなわち、ユーザ登録スイッチ24のみが操作された場合には、ファミリー登録処理を実行し、ユーザ登録スイッチ24と一時解除スイッチ25とが同時に操作された場合には、一般登録処理を実行する。また、ファミリー登録処理、および、一般登録処理を実行する場合には、事前の生体認証を必要とし、生体認証装置1の第1記憶部8の第1マスター記憶領域27に記憶されている生体情報による認証のみによってファミリー登録処理、および、一般登録処理を実行することが可能である。これにより、マスターとして生体情報を登録している人物は、生体認証装置1への生体情報の登録を管理することができ、不正に生体情報が登録されるのを防止できる。
なお、本実施形態においては、一般登録処理、および、ファミリー登録処理を実行する前のマスター認証の確認をスマートエントリーコントロールユニット3側の第2制御部33によって行っているが、生体認証装置1側の第1制御部9で行ってもよい。この場合、事前の生体認証処理時の認証結果を第1記憶部8に記憶しておいて、一般登録処理、および、ファミリー登録処理時にその認証結果を確認するようにしてもよい。
図7は、生体認証装置1での生体認証処理の内容を示すフローチャートである。ここでは、前記スマートエントリーコントロールユニット3から電源オン信号が入力されると(ステップS21)、電源をオン状態として駆動を開始する(ステップS22)。このとき、第1制御部9のシステムの初期化を行う(ステップS23)。そして、入力された認証開始信号に基づいて生体認証であるのか否かを判断する(ステップS24)。
生体認証(認証開始信号)でなければ(ステップS24:NO)、生体情報の登録(マスター登録、ファミリー登録、一般登録)であるのか否かを判断し(ステップS25、S26、S27)、そうであれば、生体情報の各登録処理を実行する(例えば、認証対象者の指として登録したマスター指について、静脈パターンを新規に登録する。)。
生体認証であれば(ステップS24:YES)、赤外線照射部5によって赤外線を照射する(ステップS28)。そして、指の検出を行い(ステップS29)、指配置部14に指が配置されているか否かを判断する(ステップS30)。指配置部14に指が配置されていると判断すれば(ステップS30:YES)、カメラ部6によってその指の静脈パターンを撮影する(ステップS31)。撮影された静脈パターンは画像処理により数値化し(ステップS32)、予め第1記憶部8の第1マスター記憶領域27、第1ユーザ記憶領域28、および、第2ユーザ記憶領域29に記憶させてある生体情報と照合する(ステップS33)。そして、照合結果を、前記スマートエントリーコントロールユニット3に送信し(ステップS34)、生体認証処理を終了する。指配置部14に指が配置されていないと判断すれば(ステップS30:NO)、赤外線照射から30秒経過したか否かを判定した後(ステップS35)、30秒経過していなければ(ステップS35:NO)、再度、前記ステップS29に戻って指の検出を実行し、30秒経過していれば(ステップS35:YES)、処理を終了する。
図8は、スマートエントリーコントロールユニット3でのマスター登録処理の内容を示すフローチャートである。マスター登録処理とは、生体認証装置1の第1記憶部8の第1マスター記憶領域27に、認証対象者の指として登録したマスター指について、静脈パターンを新規に登録する処理である。この第1マスター記憶領域27に記憶される生体情報を有する認証対象者には、車両を使用できる権限と、一時解除モードに設定する権限と、後述するファミリー登録処理、および、一般登録処理を実行できる権限が与えられる。なお、本実施形態では、生体認証装置1の第1記憶部8に記憶されている生体情報およびID情報の複製データをスマートエントリーコントロールユニット3側にバックアップとして保存する構成としているため、生体認証装置1とスマートエントリーコントロールユニット3との間で生体情報およびID番号の相互通信を行って、マスター登録する生体情報およびID情報をスマートエントリーコントロールユニット3の第2記憶部32にも記憶するように構成している。
ここでは、まず、マスターとなる生体情報が登録済みであるか否かの確認を行う(ステップS41)。マスターとなる生体情報が登録済みであるか否かの確認は、生体認証装置1の第1記憶部8の第1マスター記憶領域27と同じデータが記憶されているスマートエントリーコントロールユニット3の第2記憶部32の第2マスター記憶領域47に生体情報が記憶されているか否かの判断によって行う。なお、この確認処理は生体認証装置1側で行ってもよい。
マスターとなる生体情報が登録済みの場合には(ステップS41:YES)、処理を終了し、マスターとなる生体情報が登録済みでない場合には(ステップS41:NO)、生体認証装置1へマスター登録開始信号を出力してマスター登録処理を開始させる(ステップS42)。
後述するように、生体認証装置1での生体情報の登録が終了し、その登録したデータと同じ生体情報およびID情報が送信されてくれば(ステップS43)、その生体情報およびID情報を第2記憶部32の第2マスター記憶領域47に記憶する(ステップS44)。そして、生体認証装置1とスマートエントリーコントロールユニット3とで同じ生体情報およびID情報が各記憶部に登録されたか否かを確認するため、第2マスター記憶領域47に記憶されている生体情報およびID情報を生体認証装置1へ返信する(ステップS45)。
後述するように、生体認証装置1での生体情報の確認が終了し、その結果が送信されてくれば(ステップS46)、このマスター登録処理を終了する。
図9は、生体認証装置1でのマスター登録処理の内容を示すフローチャートである。ここでは、まず、スマートエントリーコントロールユニット3からのマスター登録開始信号が受信されると、図7のステップS25から図9のマスター登録処理が実行される。
ここでは、まず、赤外線照射部5によって赤外線を照射する(ステップS51)。そして、指の検出を行い(ステップS52)、指配置部14に指が配置されているか否かを判断する(ステップS53)。指配置部14に指が配置されていると判断すれば(ステップS53:YES)、カメラ部6によってその指の静脈パターンを撮影する(ステップS54)。撮影された静脈パターンは画像処理により数値化し(ステップS55)、取得した生体情報(静脈パターン)に対応したID情報を作成する(ステップS56)。そして、この生体情報とID情報とを連結して1つのデータとした後、第1記憶部8の第1マスター記憶領域27のデータ記憶部27aに記憶し(ステップS57)、その記憶した生体情報およびID情報をスマートエントリーコントロールユニット3側へ送信する(ステップS58)。スマートエントリーコントロールユニット3側から登録確認のための生体情報およびID情報を受信すると(ステップS59)、その受信した生体情報およびID情報と、第1マスター記憶領域27に記憶されている生体情報およびID情報とが一致するか否かの確認を行う(ステップS60)。
そして、生体情報およびID情報が一致しない場合には(ステップS60:NO)、登録が失敗したことを警報するワーニングを出し(ステップS61)、処理を終了する。一方、生体情報およびID情報が一致した場合には(ステップS60:YES)、登録終了信号をスマートエントリーコントロールユニット3側へ送信して(ステップS62)、処理を終了する。
なお、本実施形態においては、盗難防止性を考えて、1度、マスターとなる生体情報が第1マスター記憶領域27に登録されると、その後のマスターとなる生体情報の変更や削除がユーザ(マスターを含む)の処理によっては出来ないように構成されている。また、なんらかの理由によって、マスターとなる生体情報を変更する必要が生じた場合には、車両のディーラ等によって専用の端末を接続し、マスターとなる生体情報を変更するように構成することで、マスター情報の更新を可能としてもよい。
図10(a)は、スマートエントリーコントロールユニット3でのファミリー登録処理の内容を示すフローチャートである。ファミリー登録処理とは、生体認証装置1の第1記憶部8の第1ユーザ記憶領域28に、認証対象者の指として登録したマスター指について、静脈パターンを新規に登録する処理である。この第1ユーザ記憶領域28に記憶される生体情報を有する認証対象者には、車両を使用できる権限と、一時解除モードに設定できる権限が与えられる。
ここでは、まず、生体認証装置1へファミリー登録処理信号を出力してファミリー登録処理を開始させる(ステップS71)。後述するように、生体認証装置1での生体情報の登録が終了し、その登録したデータと同じ生体情報およびID情報が送信されてくれば(ステップS72:YES)、タイマーをスタートさせ(ステップS73)、受信した生体情報およびID情報を第2記憶部32の第3ユーザ記憶領域48に記憶する(ステップS74)。そして、タイマーがスタートして30秒が経過したか否かの判断をおこない(ステップS75)、30秒が経過していない場合には(ステップS75:NO)、ステップS72へ移行し、生体情報およびID情報の受信待機状態となる。
タイマーがスタートして30秒が経過した場合には(ステップS75:YES)、生体認証装置1側へ登録終了信号を送信し(ステップS76)、処理を終了する。
図10(b)は、生体認証装置1でのファミリー登録処理の内容を示すフローチャートである。ここでは、まず、スマートエントリーコントロールユニット3からのファミリー登録処理信号が受信されると、図7のステップS24よりステップS26へ移行し、図10(b)のファミリー登録処理が実行される。
ここでは、まず、赤外線照射部5によって赤外線を照射する(ステップS81)。そして、指の検出を行い(ステップS82)、指配置部14に指が配置されているか否かを判断する(ステップS83)。指配置部14に指が配置されていると判断すれば(ステップS83:YES)、カメラ部6によってその指の静脈パターンを撮影する(ステップS84)。撮影された静脈パターンは画像処理により数値化し(ステップS85)、取得した生体情報(数値化した静脈パターン)と、第1記憶部8の第1ユーザ記憶領域28に記憶してある生体情報とを比較して、二重登録であるか否かの確認を行う(ステップS86)。同一のものが既に登録されている場合には(ステップS86:NG)、二重登録であることを示すワーニングを行い(ステップS87)、処理を終了する。
一方、同一の生体情報が登録されていない場合には(ステップS86:OK)、取得した生体情報に対応したID情報を作成する(ステップS88)。そして、この生体情報とID情報とを連結して1つのデータとした後、第1記憶部8の第1ユーザ記憶領域28に記憶し(ステップS89)、その記憶した生体情報とID情報とをスマートエントリーコントロールユニット3側へ送信する(ステップS90)。スマートエントリーコントロールユニット3側から登録終了信号を受信すると(ステップS91:YES)、処理を終了し、登録終了信号が受信されない場合には(ステップS91:NO)、ステップS81に移行し、再度ファミリー登録処理を実行する。
なお、第1記憶部8の第1ユーザ記憶領域28、および、第2記憶部32の第3ユーザ記憶領域48への生体情報の記憶方法は、上述したように、各ユーザ記憶領域28、48のそれぞれ5つのデータ記憶部28a〜28e、48a〜48eに順次生体情報を記憶していき、すべてのデータ記憶部28a〜28e、48a〜48eに生体情報が記憶された後は、1番最初に記憶された生体情報を削除して新しい生体情報を記憶するように構成している。これにより、すべてのデータ記憶部28a〜28e、48a〜48eに生体情報が記憶されている状態となっても、別途、生体情報を削除する処理を行うことなく、新しい生体情報の登録が可能である。
図11(a)は、スマートエントリーコントロールユニット3での一般登録処理の内容を示すフローチャートである。一般登録処理とは、生体認証装置1の第1記憶部8の第2ユーザ記憶領域29に、認証対象者の指として登録したマスター指について、静脈パターンを新規に登録する処理である。この第2ユーザ記憶領域29に記憶される生体情報を有する認証対象者には、車両を使用できる権限のみが与えられる。
ここでは、まず、生体認証装置1へ一般登録処理信号を出力して一般登録登録処理を開始させる(ステップS101)。後述するように、生体認証装置1での生体情報の登録が終了し、その登録したデータと同じ生体情報およびID情報が送信されてくれば(ステップS102:YES)、タイマーをスタートさせ(ステップS103)、受信した生体情報およびID情報を第2記憶部32の第4ユーザ記憶領域49に記憶する(ステップS104)。そして、タイマーがスタートして30秒が経過したか否かの判断をおこない(ステップS105)、30秒が経過していない場合には(ステップS105:NO)、ステップS102へ移行し、生体情報およびID情報の受信待機状態となる。
一方、タイマーがスタートして30秒が経過した場合には(ステップS105:YES)、生体認証装置1側へ登録終了信号を送信し(ステップS106)、処理を終了する。
図11(b)は、生体認証装置1での一般登録処理の内容を示すフローチャートである。ここでは、まず、スマートエントリーコントロールユニット3からの一般登録処理信号が受信されると、図7のステップS24よりステップS27へ移行し、図11(b)の一般登録処理が実行される。
ここでは、まず、赤外線照射部5によって赤外線を照射する(ステップS111)。そして、指の検出を行い(ステップS112)、指配置部14に指が配置されているか否かを判断する(ステップS113)。指配置部14に指が配置されていると判断すれば(ステップS113:YES)、カメラ部6によってその指の静脈パターンを撮影する(ステップS114)。撮影された静脈パターンは画像処理により数値化し(ステップS115)、取得した生体情報に対応したID情報を作成する(ステップS116)。そして、この生体情報とID情報とを連結して1つのデータとした後、第1記憶部8の第2ユーザ記憶領域29に記憶し(ステップS117)、その記憶した生体情報およびID情報をスマートエントリーコントロールユニット3側へ送信する(ステップS118)。スマートエントリーコントロールユニット3側から登録終了信号を受信すると(ステップS119:YES)、処理を終了し、登録終了信号が受信されない場合には(ステップS119:NO)、ステップS111に移行し、再度、一般登録処理を実行する。
なお、第1記憶部8の第2ユーザ記憶領域29および第2記憶部32の第4ユーザ記憶領域49への生体情報の記憶方法は、上述したように、各ユーザ記憶領域29、49のそれぞれ3つのデータ記憶部29a〜29c、49a〜49cに順次生体情報を記憶していき、すべてのデータ記憶部29a〜29c、49a〜49cに生体情報が記憶された後は、1番最初に記憶された生体情報を消して新しい生体情報を記憶するように構成している。これにより、すべてのデータ記憶部29a〜29c、49a〜49cに生体情報が記憶されている状態となっても、生体情報を削除する処理を行うことなく、新しい生体情報の登録が可能となる。また、第2ユーザ記憶領域29及び第4ユーザ記憶領域49に記憶されている生体情報をすべて削除したい場合には、例えば、マスターとして生体情報を登録している認証対象者が、第2ユーザ記憶領域29への生体情報の登録を3回行うことで、登録済みの生体情報がすべてマスターの生体情報に上書きされ、その結果、登録済みの生体情報は第2ユーザ記憶領域29からすべて削除される。
上述したように、生体情報の削除は、生体情報を登録することで行われるため、生体情報を削除するためのボタン等が不要である。そのため、生体情報を削除する構成部品を削減でき、生体認証システムの小型化が可能となる。また、マスターとなる生体情報を記憶するマスター記憶領域と、ユーザの生体情報の登録するユーザ記憶領域とを分けて設けているため、ユーザの生体情報削除時にマスターの生体情報が削除されることはなく、生体情報を追加登録することによる生体情報の削除が可能となる。
また、生体情報を保存する領域ごとに機器の使用制限を与えるように構成しているため、生体情報ごとに使用制限の情報を記録しておく必要がないため、生体情報の管理が容易となる。また、このように、生体情報を記憶しておく領域が複数に分割されていても、生体情報を追加登録することによって生体情報の削除が可能であるため、生体情報を保存する領域ごとに生体情報を削除する構成部品を追加して設ける必要がなく、構成部品を削減でき、生体認証システムの小型化が可能となる。
なお、本発明の生体認証システムは、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、2つの制御部9、33を用いて各処理を実行しているが、1つの制御部によって各処理を実行するようにしてもよい。
また、前記実施形態の登録更新手段では、ユーザ記憶領域28、29への生体情報登録時に、すでにユーザ記憶領域28、29に最大数の生体情報が記憶されている場合には、ユーザ記憶領域28、29への生体情報の登録処理によって、ユーザ記憶領域28、29内の一番最初に登録された生体情報を削除するとともに、ユーザ記憶領域28、29に新しい生体情報を登録するように構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザ記憶領域28、29内の各生体情報に対して、最後に認証処理に使用された日付をデータラベルの代わりに保存しておき、生体情報登録時に、最も古い日付に対応する生体情報を削除して、新しい生体情報を登録するようにしてもよい。また、例えば、ユーザ記憶領域28、29内の各生体情報に対して、認証処理が行われた使用回数をデータラベルの代わりに保存しておき、生体情報登録時に、最も使用回数の少ない生体情報を削除して、新しい生体情報を登録するようにしてもよい。
本実施形態に係る生体認証システムのブロック図である。 図1のスマートエントリーコントロールユニットと生体認証装置のブロック図である。 (a)は図1の生体認証装置の正面図、(b)はその断面図である。 図3の指配置部に指を配置した状態を示す図である。 (a)は第1記憶部の記憶領域を示し、(b)は第2記憶部の記憶領域を示す概念図である。 図1のスマートエントリーコントロールユニットでの認証処理の内容を示すフローチャートである。 図1の生体認証装置での認証処理の内容を示すフローチャートである。 図1のスマートエントリーコントロールユニットでのマスター登録処理の内容を示すフローチャートである。 図1の生体認証装置でのマスター登録処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は図1のスマートエントリーコントロールユニットでのファミリー登録処理の内容を示し、(b)は図1の生体認証装置でのファミリー登録処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は図1のスマートエントリーコントロールユニットでの一般登録処理の内容を示し、(b)は図1の生体認証装置での一般登録処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・生体認証装置、3・・・コントロールユニット、4・・・ケース(生体情報読取手段)、5・・・赤外線照射部(生体情報読取手段)、6・・・カメラ部(生体情報読取手段)、8・・・第1記憶部(記憶部)、9・・・第1制御部(制御部:登録更新手段)、27・・・第1マスター記憶領域(マスター記憶領域)、28・・・第1ユーザ記憶領域(ユーザ記憶領域)、29・・・第2ユーザ記憶領域(ユーザ記憶領域)。

Claims (2)

  1. 生体情報を読み取る生体情報読取手段と、生体情報を記憶する記憶部と、前記生体情報読取手段によって取得した生体情報と前記記憶部に記憶させた生体情報とを比較し、合致していれば認証対象者であると判断する生体認証処理を実行する制御部とを備えた生体認証システムにおいて、
    前記記憶部には、所定の順番を示すデータラベルが付与された所定数の生体情報の登録領域を備えたユーザ記憶領域と、該ユーザ記憶領域への生体情報の登録を実行する権限が与えられるマスターとなる生体情報を記憶するマスター記憶領域とをそれぞれ別に設け、
    前記制御部には、前記ユーザ記憶領域への生体情報登録時に、すでに前記ユーザ記憶領域に最大数の生体情報が記憶されている場合には、前記ユーザ記憶領域への生体情報の登録処理によって、前記データラベルをそれぞれ1つ小さい値に書き換えると共に、前記ユーザ記憶領域内の書き換えられたデータラベルのうち、一番小さい値のデータラベルが付与された生体情報を削除するとともに、前記ユーザ記憶領域に新しい生体情報に新たなデータラベルを付与して登録する登録更新手段を設けたことを特徴とする生体認証システム。
  2. 前記ユーザ記憶領域には、記憶された生体情報に所定の機能を実行する権限が与えられる第1ユーザ記憶領域と、記憶された生体情報に前記第1ユーザ記憶領域とは異なる権限が与えられる第2ユーザ記憶領域とを設け、前記制御部には、前記各ユーザ記憶領域別に生体情報の登録を可能とする選択登録手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の生体認証システム。
JP2007275465A 2007-10-23 2007-10-23 生体認証システム Expired - Fee Related JP5221101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275465A JP5221101B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 生体認証システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275465A JP5221101B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 生体認証システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009104401A JP2009104401A (ja) 2009-05-14
JP5221101B2 true JP5221101B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=40706012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007275465A Expired - Fee Related JP5221101B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 生体認証システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5221101B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5368224B2 (ja) * 2009-09-14 2013-12-18 株式会社東海理化電機製作所 セキュリティシステム
WO2015151862A1 (ja) * 2014-04-01 2015-10-08 みこらった株式会社 自動車及び自動車用プログラム
JP6447379B2 (ja) * 2015-06-15 2019-01-09 トヨタ自動車株式会社 認証装置、認証システムおよび認証方法
CN110210307B (zh) 2019-04-30 2023-11-28 ***股份有限公司 人脸样本库部署方法、基于人脸识别业务处理方法及装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0546359A (ja) * 1991-08-13 1993-02-26 Mitsubishi Electric Corp 記憶装置
JP3110246B2 (ja) * 1994-05-24 2000-11-20 株式会社ユーシン キーレスエントリーシステムにおけるコード登録処理装置
JPH0916440A (ja) * 1995-06-30 1997-01-17 Meidensha Corp ロギングシステム
JP2004284460A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Aisin Seiki Co Ltd 車両盗難防止システム
JP2006014945A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Hitachi Ltd 生体情報更新システム、生体情報更新方法、および生体情報更新プログラム
JP2007041925A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Casio Comput Co Ltd 指紋照合装置、指紋照合処理プログラム、および指紋照合方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009104401A (ja) 2009-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008239021A (ja) 車両制御装置及びそのデータ書換システム
US7129817B2 (en) Apparatus for controlling articles in custody
KR101180612B1 (ko) 정보 처리 시스템 및 정보 처리 장치
JP4716428B2 (ja) 車両用盗難防止装置
US7132923B2 (en) Memory rewriting system for vehicle controller
US8078883B2 (en) Personal authentication apparatus and personal authentication method
JP5221101B2 (ja) 生体認証システム
US10410040B2 (en) Fingerprint lock control method and fingerprint lock system
JP2004068626A (ja) 遠隔始動制御装置、及び始動制御装置
JP2010195061A (ja) 車両盗難防止システムおよび方法
JP2005104327A (ja) 車両移動システムおよび車両移動方法
JP2004234040A (ja) 個人認証装置
JP2007176320A (ja) 電子キーを用いたセキュリティシステム
JP2009097241A (ja) 車両用セキュリティシステム
JP2004088338A (ja) 識別コード登録更新システム、識別コード登録更新方法及び識別コード登録更新用プログラム
JP2004131927A (ja) 個人認証機能を備えた自動車扉
JP2009134422A (ja) 生体認証装置及び生体認証方法
US7337469B2 (en) Method and system for unlocking doorway
CN111797376A (zh) 自动更新数据保存的自动废止期限的车辆生物识别***
JP2004272821A (ja) 個人認証装置
JP2009174224A (ja) ドア施解錠制御装置及びドア施解錠制御システム
JP4964104B2 (ja) 生体認証システム及び生体認証方法
JP5020040B2 (ja) 生体認証装置及び生体認証システム
JP4094304B2 (ja) 指紋認証開錠システム
JP2008065438A (ja) セキュリティ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100617

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130307

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5221101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees