JP5220694B2 - 光ネットワーク用遅延調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光アクセスシステムにおける光ネットワーク用遅延調整装置に関するものである。
ブロードバンドの普及が進むにつれてネットワーク通信の果たす役割は益々大きくなっており、安定的にサービスを供給することが求められている。特に現在広まっている通信方式であるPON(Passive Optical Network)は、N:1スプリッタに1台のOLT(Optical Line Terminal)と複数(例えば32台)のONU(Optical Network Unit)を接続した系であり、OLTと、OLTとN:1スプリッタとの間の光ファイバとを、N台のONUで共有することになる。
PONでは、各ONUが無秩序に上り信号を送信すると、共有の光ファイバ部分において信号が衝突するので、上り信号送信のタイミング制御を通信時に行う必要がある。つまり、各ONUからの上り信号が共有の光ファイバ部分で時間的に重ならないよう、各ONUの送信タイミングを制御する必要がある。ONUとOLTとの間の距離はONU毎に異なるので、ONUとOLTとの間の信号伝播時間もONU毎に異なる。これを把握した上で各ONUの送信タイミングを制御するために、通信開始前に、各ONUとOLTとの間の信号伝播時間の測定が行われる。
なお、このような伝播時間測定は、G−PONではレンジング(ranging)、GE−PONではディスカバリ(Discovery)プロセスにて行われる。複数のONUで光ファイバを共有するPON方式では、通信開始前にONU−OLT間の信号伝播時間を測定しておくことが必須となる。
また、PONにおいて、共有部分の光ファイバの断線又はOLTの故障による通信故障によりサービスの中断が発生すると、多数のユーザに影響が及ぶため、通信故障に備えてOLT及び通信経路を二重化することが求められている。PONにおける二重化に関しては、例えば、非特許文献1にタイプA〜Dの4つの方式について記載されている。図5に、非特許文献1に記載のタイプB方式(以下、単に「タイプB方式」という)の構成を示す。
タイプB方式の構成では、N:1スプリッタの代わりにN:2スプリッタ3を用い、それに2台のOLT1(OLT1−1及びOLT1−2)が接続される。通常時はOLT1−1が複数のONU2(ONU2−1〜ONU2−N)と通信を行い、光ファイバ4−1が断線又はOLT1−1が故障した場合には、OLT1−2がOLT1−1に代わってONU2と通信を行う。このように、タイプB方式では、稼動中の(アクティブ)OLT1−1の故障又は光ファイバ4−1の断線といった通信故障に備えて、予備の(バックアップ)OLT1−2及び光ファイバ4−2を別途設けて二重化している。
タイプB方式は、比較的低コストに冗長性を高められるとして、関連した様々な研究・提案が報告されている。ここで、タイプB方式におけるアクティブ用のOLT1−1からバックアップ用のOLT1−2への切替え手順は、OLT1−1又は光ファイバ4−1の通信故障が発生すると、OLT1−2はOLT1−1故障の通知を受けて、OLT1−2と各ONU2との間の信号伝播時間の測定を開始する。そして、全ONUとの測定が完了した後、OLT1−2は通信を開始する。
このようなタイプB方式の切替えでは、OLT1−2があらためて各ONU2と信号伝播時間を測定しなければならないため、OLT1−1の故障からOLT1−2による通信再開までの時間を要するという問題がある。
上記タイプB方式の問題を解決するための技法について、例えば、非特許文献2に記載されている。図6に、非特許文献2に記載されている方式の構成を示す。この系ではOLT1とN:2スプリッタ3との間に、2:1スプリッタ6を介してユーザ宅用ONUとは別に信号伝播時間測定のためのダミーONU5を設けている。ダミーONU5−1とダミーONU5−2は互いに直接通信することができる。また、N:2スプリッタ3と各2:1スプリッタ6との間の距離及び各2:1スプリッタ6と各ダミーONU5との間の距離は、それぞれ十分に小さく若しくは等しくするか、又は等しくなるように予め調整を行う。すなわち、切替え前の経路と切替え後の経路において物理的に異なる部分は、光ファイバ4−1及び光ファイバ4−2の長さのみである。
図6に示す方式(以下、「ダミーONU方式」という)では、切替え時にOLT1−2はOLT1−1から各ONU2の距離情報を受け取りつつ、ダミーONU5−2とOLT1−2との間の伝播時間を測定する。測定終了後、OLT1−1から受け取った距離情報に、ダミーONU5−1とOLT1−1との間と、ダミーONU5−2とOLT1−2との間の距離の差を加えれば、OLT1−2は各ONU2の信号伝播時間を得られる。つまり、OLT1−1側の通信故障後、OLT1−2はダミーONU5−2とだけ信号伝播時間の測定を行えばよく、各ONU2と直接やり取りする必要がなくなるために測定時間を大幅に短縮できる。そのため、タイプB方式の問題を解決し、高速な切替えを実現することができる。
しかしながら、ダミーONU方式では、OLT1−2が伝播時間測定のために出す下り信号はN:2スプリッタ3まで届いてしまうので、OLT1−1がONU2と通信中であると信号衝突によって通信できなくなる。そのため、OLT1−2は、OLT1−1の通信中に伝播時間を測定することができないという問題があった。
また、ダミーONU方式では、ダミーONU5を接続するための2:1スプリッタ6が必要であり、このスプリッタにより3dB程度の光損失が生じてしまうため、最大伝送距離や最大分岐数が減少してしまうという問題があった。
上述の課題を解決するために、本発明に係る光ネットワーク用遅延調整装置は、対のOLTと複数のONUとがスプリッタを介して接続されたPONシステムにて、一方のOLTと前記複数のONUとの間の通信から、他方のOLTと前記複数のONUとの間の通信に切替え可能とするように、前記一方のOLTと前記スプリッタとの間、及び前記他方のOLTと前記スプリッタとの間にそれぞれ配置される光ネットワーク用遅延調整装置であって、当該光ネットワーク用遅延調整装置には第1のOLTが接続され、他方の光ネットワーク用遅延調整装置には第2のOLTが接続され、前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間に通信故障があるか否かを示す故障情報を該装置から取得して前記故障情報に基づいて下り信号のオン/オフ制御を行うとともに、当該光ネットワーク用遅延調整装置と前記第1のOLTとの間の距離を表す第1の距離情報、及び前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間の距離を表す第2の距離情報に基づいて遅延調整量を決定する制御手段と、前記制御手段から前記遅延調整量を取得して上り信号に遅延を与える上り可変遅延手段と、前記制御手段から前記遅延調整量を取得して下り信号に遅延を与える下り可変遅延手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ネットワーク用遅延調整装置において、前記制御手段は、前記第1の距離情報として当該光ネットワーク用遅延調整装置と前記第1のOLTとの間の第1の伝播時間を測定する伝播時間測定手段と、前記第2の距離情報として前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間の第2の伝播時間を該装置から取得し、前記第1の伝播時間と前記第2の伝播時間に基づいて遅延調整量を決定するタイミング比較手段と、前記遅延調整量を前記上り可変遅延手段及び前記下り可変遅延手段に通知する遅延調整手段と、前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置から前記故障情報を取得し、前記故障情報が通信故障のない旨を示していた場合には下り信号の出力をオフに制御し、前記故障情報が通信故障のある旨を示していた場合には下り信号の出力をオンに制御するオン/オフ切替え手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ネットワーク用遅延調整装置において、前記タイミング比較手段は、前記第1の伝播時間が前記第2の伝播時間よりも小さい場合には、前記第1の伝播時間と前記第2の伝播時間との差を前記遅延調整量とし、前記第1の伝播時間が前記第2の伝播時間よりも大きい場合には、前記遅延調整量を設定しないことを特徴とする。
また、本発明に係る光ネットワーク用遅延調整装置は、対のOLTと複数のONUとがスプリッタを介して接続されたPONシステムにて、一方のOLTと前記複数のONUとの間の通信から、他方のOLTと前記複数のONUとの間の通信に切替え可能とするように、前記一方のOLTと前記スプリッタとの間、及び前記他方のOLTと前記スプリッタとの間にそれぞれ配置される光ネットワーク用遅延調整装置であって、他方の光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたOLTとの間に通信故障があるか否かを示す故障情報を該装置から取得して前記故障情報に基づいて下り信号のオン/オフ制御を行うとともに、遅延調整量を決定する制御手段と、前記制御手段から前記遅延調整量を取得して上り信号に遅延を与える上り可変遅延手段と、前記制御手段から前記遅延調整量を取得して下り信号に遅延を与える下り可変遅延手段と、を備え、前記制御手段は、当該光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたOLTとの間の伝播時間を測定する伝播時間測定手段と、予め定められた時間から、前記伝播時間、及び当該光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたONUとの間の伝播時間を減じた時間を前記遅延調整量と決定するタイミング比較手段と、前記遅延調整量を前記上り可変遅延手段及び前記下り可変遅延手段に通知する遅延調整手段と、前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置から前記故障情報を取得し、前記故障情報が通信故障のない旨を示していた場合には下り信号の出力をオフに制御し、前記故障情報が通信故障のある旨を示していた場合には下り信号の出力をオンに制御するオン/オフ切替え手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、OLTが伝播時間測定のために出す下り信号はN:2スプリッタまで届かないため、一方のOLTが通信中であっても他方のOLTは伝播時間を測定することができ、一方のOLT側の通信故障発生時に、一方のOLTから他方のOLTへの切替えを高速に実現することができるようになる。
また、あらたに2:1スプリッタを設ける必要がなく、さらに本発明による光ネットワーク用遅延調整装置は信号の再生及び中継機能を持つので、長距離の伝送化も実現することができるようになる。
本発明による光ネットワーク用遅延調整装置を用いたシステムの構成図である。 本発明による一実施例の光ネットワーク用遅延調整装置の構成図である。 本発明による一実施例の光ネットワーク用遅延調整装置における制御ブロックの構成図である。 本発明による一実施例の光ネットワーク用遅延調整装置の動作を示すフローチャートである。 従来例のPONを二重化したシステムを表す図である。 従来例のPONを二重化し、ダミーのONUを用いたシステムを表す図である。
以下、本発明による光ネットワーク用遅延調整装置(以下、単に「遅延調整装置」という)の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明による遅延調整装置の構成について説明する。
[遅延調整装置の構成]
図1は、本発明による遅延調整装置をPONに適用したシステムの構成例である。本システムは、タイプB方式において、OLT1−1とN:2スプリッタ3との間に遅延調整装置7−1が、OLT1−2とN:2スプリッタ3との間に遅延調整装置7−2がそれぞれ配置されており、遅延調整装置7−1と遅延調整装置7−2は互いに直接通信できるよう結線されている。ここで、N:2スプリッタ3と遅延調整装置7−1との間の距離、及びN:2スプリッタ3と遅延調整装置7−2との間の距離は十分に小さく若しくは等しくするか、又は等しくなるように予め調整を行う。
図2は、本発明による一実施例の遅延調整装置7の構成図である。遅延調整装置7は、2つのWDMカプラ71(71−1及び71−2)と、2つのE/Oコンバータ72(72−1及び72−2)と、2つのO/Eコンバータ73(73−1及び73−2)と、上り可変遅延回路74と、下り可変遅延回路75と、制御ブロック76とを備える。
WDMカプラ71は光分波合波器であり、複数の光信号の合波及び分波を行う。E/Oコンバータ72は電気信号を光信号に変換し、O/Eコンバータ73は光信号を電気信号に変換する。上り可変遅延回路74は上り信号に遅延を与え、下り可変遅延回路75は下り信号に遅延を与える。
制御ブロック76は対の遅延調整装置7と通信をする。以下の説明では、通信をする際に、遅延調整装置7−2を基準とし、対の(通信相手の)遅延調整装置を遅延調整装置7−1とする。制御ブロック76は、後述するように、対の遅延調整装置7−1とOLT1−1との間に通信故障があるか否かを示す故障情報を取得して故障情報に基づいて下り信号のオン/オフ制御を行うとともに、遅延調整装置7−2とOLT1−2との間の距離情報、及び対の遅延調整装置7−1とOLT1−1との間の距離情報に基づいて遅延調整量を決定する。
図3に、制御ブロック76の構成図を示す。制御ブロック76は、伝播時間測定部761と、遅延調整部762と、タイミング比較部763と、オン/オフ切替え部764とを備える。
伝播時間測定部761は、OLT1−2と遅延調整装置7−2との間の伝播時間を測定し、伝播時間をタイミング比較部763に通知する。
タイミング比較部763は、対の遅延調整装置7−1のタイミング比較部763と通信し、遅延調整装置7−1とOLT1−1との間の伝播時間(距離情報)を取得し、該伝播時間と遅延調整装置7−2とOLT1−2との間の伝播時間と比較する。そして、両伝播時間を一致させるための遅延調整量を決定し、遅延調整部762に通知する。
遅延調整部762は、タイミング比較部763から遅延調整量を取得し、上り可変遅延回路74及び下り可変遅延回路75に遅延調整量を通知する。
オン/オフ切替え部764は、対の遅延調整装置7−1のオン/オフ切替え部764と通信し、遅延調整装置7−1とOLT1−1との間に通信故障があるか否かを示す故障情報を取得する。故障情報が通信故障がない旨を示していた場合には、E/Oコンバータ72−1の発光をオフとし、故障情報が通信故障がある旨を示していた場合には、E/Oコンバータ72−1の発光をオンに切替える。
上述した伝播時間の測定及び遅延調整量の設定は、OLT1の切替えが実際に生じるまでの間、定期的又は不定期(例えば要求に応じたタイミング)に繰り返され、その都度伝播時間の測定値は更新され遅延調整量は変更される。このため、高速な切替えを実現することができる。
次に、本発明の遅延調整装置7の動作について、図4を参照して説明する。
[遅延調整装置の動作]
信号伝播時間測定のためのOLT1からの下り信号a1は、WDMカプラ71−2を通って信号a2となり、O/Eコンバータ73−2へ入力される。光信号a2は、O/Eコンバータ73−2にて、電気信号a3に変換される。信号a3は分岐され、一方の信号a3−1は伝播時間測定部761へ入力され、他方の信号a3−2は下り可変遅延回路75へ入力される。
信号a3−1が伝播時間測定部761へ入力されると、伝播時間測定部761は、下り信号a3−1に対する返信の信号a4をOLT1へ出力する。OLT1への返信信号a4は、E/Oコンバータ72−2へ入力され、電気信号から光信号a5へ変換される。変換された光信号a5はWDMカプラ71−2を通って信号a6となり、OLT1に向けて送信される。OLT1が信号a6を受信することで、遅延調整装置7とOLT1との間の伝播時間測定は終了する。なお、遅延調整装置7がOTL1に対して測定信号用の上り信号を送信し、OLT1から返信信号を受信することで、伝播時間測定を行うこともできる。
また、伝播時間測定部761は、遅延調整装置7とOLT1との間に通信故障があるか否かの情報を通知するための信号a7をオン/オフ切替え部764へ出力する。
伝播時間測定が終了すると、OLT1は、測定した伝播時間を通知する信号a8を、遅延調整装置7に送信する。遅延調整装置7で受信された信号a8は、同様のルートで伝播時間測定部761へ入力される。伝播時間測定部761は、伝播時間をタイミング比較部763に通知するために、信号a9をタイミング比較部763へ出力する。
タイミング比較部763は、信号a9によって伝播時間を取得するとともに、対の遅延調整装置7−1と通信し、遅延調整装置7−1で同様に測定した伝播時間を通知する信号a10を受信して遅延調整装置7−1側の伝播時間を取得する。そして、両伝播時間を比較し、両伝播時間の遅延差をゼロにするための遅延調整量を計算し、計算した遅延調整量を通知する信号a11を遅延調整部762へ出力する。遅延調整部762は、遅延調整量を通知するために、下り可変遅延回路75に信号a12を、上り可変遅延回路74に信号a13を出力する。
伝播時間の遅延差をゼロにする調整方法は、第1の方法として、OLT1−1と遅延調整装置7−1との間の伝播時間と、OLT1−2と遅延調整装置7−2との間の伝播時間との遅延差を求め、伝播時間の少ない遅延調整装置7のみ遅延差を付与するように調整を行い、伝播時間の大きい遅延調整装置7は何も調整を行わないという方法がある。
第1の方法では、OLT1と遅延調整装置7との間の距離が変わらない限り遅延差は一定であり、その遅延差の値分の調整をどちらかの遅延調整装置7がすればよいので単純な構成で済むが、光ファイバ長の変更等で差が大きくなりすぎた場合に備えて、調整値のレンジに十分な余裕を持たせて設計しておく必要がある。
また、第2の方法として、OLT1とONU2との間の最大遅延量が予め定められた遅延量となるように、各々の遅延調整装置7の上り可変遅延回路74及び下り可変遅延回路75へ遅延調整量を設定する方法がある。ここで、最大遅延量=OLT1と遅延調整装置7との間の伝播時間+遅延調整量+遅延調整装置7とONU2との間の伝播時間、である。例えば、最大遅延量が100ms、OLT1と遅延調整装置7との間の伝播時間が10ms、遅延調整装置7とONU2との間の伝播時間が50msとすると、遅延調整装置7が行う遅延調整量は40msである。
第2の方法では、ONU2の位置や光ファイバ4の長さによって動的に遅延調整量を変化させなければならないので、第1の方法よりは複雑な処理を伴うが、系の物理的変化に柔軟に対応できるというメリットがある。
下り可変遅延回路75は、信号a12によって遅延調整量が設定されると、下り可変遅延回路75へ入力される信号a3−2に設定された遅延を付与し、遅延した信号a14を、E/Oコンバータ72−1に出力する。信号a14はE/Oコンバータ72−1にて光信号a15に変換され、WDMカプラ71−1へ入力される。WDMカプラ71−1から出力された信号a16は、遅延調整装置7を出て、N:2スプリッタ3へ向かう。
また、オン/オフ切替え部764は、伝播時間測定部761から信号a7が入力されると、遅延調整装置7−2とOLT1−2との間に通信故障があるか否かを示す故障情報を通知する信号a17を対の遅延調整装置7−1のオン/オフ切替え部764に送信する。遅延調整装置7−2のオン/オフ切替え部764は、対の遅延調整装置7−1のオン/オフ切替え部764から、遅延調整装置7−1とOLT1−1との間に通信故障がない旨の情報を通知された場合は発光禁止の信号a18を、通信故障がある旨の情報を通知された場合は発光禁止解除の信号a18を、E/Oコンバータ72−1に送る。
一方、N:2スプリッタ3を通って遅延調整装置7に入力された上り信号a19は、WDMカプラ71−1を経て信号a20に変換され、次いでO/Eコンバータ73−1にて、電気信号a21に変換され、上り可変遅延回路74に入力される。上り可変遅延回路74は、信号a13によって遅延調整量が設定されると、上り可変遅延回路74に入力される信号a21に設定された遅延を付与し、遅延した信号a22をE/Oコンバータ72−2に出力する。信号a22は、E/Oコンバータ72−2にて光信号a23に変換され、WDMカプラ71−2を経た信号a24は、遅延調整装置7を出てOLT1へ送信される。
遅延調整装置7が以上のように動作することにより、図6に示したダミーONU方式の2つの問題を解決できるだけでなく、それらを含めて以下の3つの利点がある。
1つ目として、図6に示したダミーONU方式におけるOLT1−2は、OLT1−1との下り信号の衝突を起こさないようにするために、切替え時に信号伝播距離の測定をしなければならず、測定終了までの時間は高速切替えの障害になっていた。しかし、本発明による遅延調整装置7を用いれば、オン/オフ切替え部764により下り信号の衝突を防止できるため、OLT1−2は常に起動状態を保つことができる。その結果、OLT1−2は、OLT1−1からの切替え前であっても伝播時間の測定を開始し、遅延調整を完了することができる。この伝播時間測定及び遅延調整は、切替えが実際に生じるまでの間、定期的又は不定期(例えば要求に応じたタイミング)に繰り返され、その都度測定値は更新され遅延調整量は変更される。
伝播時間の測定手順は、まずOLT1−1はONU2と通信しながら遅延調整装置7−1までの伝播時間を測定する。一方、OLT1−2は遅延調整装置7−2までの伝播時間を測定する。ここで、遅延調整装置7−2のオン/オフ切替え部764による切替え処理により、伝播時間測定のためにOLT1−2が出力する信号は、遅延調整装置7−2より下位へは流れないので、OLT1−1の下り信号と衝突することはない。
次に、各OLT1が測定した伝播時間を各遅延調整装置7に伝えた後、各遅延調整装置7は互いに通信をして伝播時間情報を共有し、OLT1−1と遅延調整装置7−1との間の遅延量、及びOLT1−2と遅延調整装置7−2との間の遅延量が等しくなるように、遅延調整装置7は遅延調整を行う。また、高速切替えのために、OLT1−2はONU2のID番号も切替え前に知っておく必要がある。この情報は、OLT1−1が直接OLT1−2へ通知する、又はOLT1−1から遅延調整装置7−1、遅延調整装置7−2の順を経てOLT1−2へ通知する。
以上のような手順により、OLT1は切替え前にすでに遅延調整を完了し、ONU2までの遅延時間についても把握できるので、OLT1の切替え時に、通信再開のために測定や調整が不要となる。したがって、図6に示したダミーONU方式よりも高速な切替えを実現することができるようになる。
2つ目として、ダミーONU方式では2:1スプリッタによる損失に伴う伝送距離の減少等が懸念されたが、遅延調整装置7はE/Oコンバータ72及びO/Eコンバータ73を備えており、E/O変換、O/E変換による信号の再生及び中継機能を持つので、長距離の伝送化も可能となる。
3つ目として、例えばGE−PONとG−PONにおいて、どちらも伝播時間の測定はOLT1主導で行われるが、その測定に基づく調整に関しては、GE−PONではOLT1が行い、G−PONではONU2が行うという相違がある。つまり、G−PONのようにONU2が調整を行うPON方式の場合は、OLT1が伝播時間を測定した後、遅延調整量をONU2に通知するというステップが余分にある。しかし、本遅延調整装置7では、調整はOLT1やONU2でなく遅延調整装置7自身が行うので、ONU2が調整を行うPON方式の場合であっても遅延調整量をONU2に通知する必要はなく、その分高速に切替えることができるようになる。
上記3つの利点により、本発明は従来課題を解決し、高速な切替えを実現することができるようになる。
上述の実施例は、代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
このように、本発明によれば、OLTとONUとの間の遅延時間を調整することができるので、OLTを複数台配置してOLTの故障時にOLTを切替える任意の用途に有用である。
1−1,1−2 OLT
2−1,2−N ONU
3 N:2スプリッタ
4−1,4−2 光ファイバ
5−1,5−2 ダミーONU
6−1,6−2 2:1スプリッタ
7−1,7−2 遅延調整装置
71−1,71−2 WDMカプラ
72−1,72−2 E/Oコンバータ
73−1,73−2 O/Eコンバータ
74 上り可変遅延回路
75 下り可変遅延回路
76 制御ブロック
761 伝播時間測定部
762 遅延調整部
763 タイミング比較部
764 オン/オフ切替え部

Claims (4)

  1. 対のOLT(Optical Line Terminal)と複数のONU(Optical Network Unit)とがスプリッタを介して接続されたPON(Passive Optical Network)システムにて、一方のOLTと前記複数のONUとの間の通信から、他方のOLTと前記複数のONUとの間の通信に切替え可能とするように、前記一方のOLTと前記スプリッタとの間、及び前記他方のOLTと前記スプリッタとの間にそれぞれ配置される光ネットワーク用遅延調整装置であって、
    当該光ネットワーク用遅延調整装置には第1のOLTが接続され、他方の光ネットワーク用遅延調整装置には第2のOLTが接続され、
    前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間に通信故障があるか否かを示す故障情報を該装置から取得して前記故障情報に基づいて下り信号のオン/オフ制御を行うとともに、当該光ネットワーク用遅延調整装置と前記第1のOLTとの間の距離を表す第1の距離情報、及び前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間の距離を表す第2の距離情報に基づいて遅延調整量を決定する制御手段と、
    前記制御手段から前記遅延調整量を取得して上り信号に遅延を与える上り可変遅延手段と、
    前記制御手段から前記遅延調整量を取得して下り信号に遅延を与える下り可変遅延手段と、
    を備えることを特徴とする、光ネットワーク用遅延調整装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記第1の距離情報として当該光ネットワーク用遅延調整装置と前記第1のOLTとの間の第1の伝播時間を測定する伝播時間測定手段と、
    前記第2の距離情報として前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置と前記第2のOLTとの間の第2の伝播時間を該装置から取得し、前記第1の伝播時間と前記第2の伝播時間に基づいて遅延調整量を決定するタイミング比較手段と、
    前記遅延調整量を前記上り可変遅延手段及び前記下り可変遅延手段に通知する遅延調整手段と、
    前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置から前記故障情報を取得し、前記故障情報が通信故障のない旨を示していた場合には下り信号の出力をオフに制御し、前記故障情報が通信故障のある旨を示していた場合には下り信号の出力をオンに制御するオン/オフ切替え手段と、
    を備えることを特徴とする、請求項1記載の光ネットワーク用遅延調整装置。
  3. 前記タイミング比較手段は、
    前記第1の伝播時間が前記第2の伝播時間よりも小さい場合には、前記第1の伝播時間と前記第2の伝播時間との差を前記遅延調整量とし、
    前記第1の伝播時間が前記第2の伝播時間よりも大きい場合には、前記遅延調整量を設定しないことを特徴とする、請求項2記載の光ネットワーク用遅延調整装置。
  4. 対のOLTと複数のONUとがスプリッタを介して接続されたPONシステムにて、一方のOLTと前記複数のONUとの間の通信から、他方のOLTと前記複数のONUとの間の通信に切替え可能とするように、前記一方のOLTと前記スプリッタとの間、及び前記他方のOLTと前記スプリッタとの間にそれぞれ配置される光ネットワーク用遅延調整装置であって、
    他方の光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたOLTとの間に通信故障があるか否かを示す故障情報を該装置から取得して前記故障情報に基づいて下り信号のオン/オフ制御を行うとともに、遅延調整量を決定する制御手段と、
    前記制御手段から前記遅延調整量を取得して上り信号に遅延を与える上り可変遅延手段と、
    前記制御手段から前記遅延調整量を取得して下り信号に遅延を与える下り可変遅延手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    当該光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたOLTとの間の伝播時間を測定する伝播時間測定手段と、
    予め定められた時間から、前記伝播時間、及び当該光ネットワーク用遅延調整装置と該装置に接続されたONUとの間の伝播時間を減じた時間を前記遅延調整量と決定するタイミング比較手段と、
    前記遅延調整量を前記上り可変遅延手段及び前記下り可変遅延手段に通知する遅延調整手段と、
    前記他方の光ネットワーク用遅延調整装置から前記故障情報を取得し、前記故障情報が通信故障のない旨を示していた場合には下り信号の出力をオフに制御し、前記故障情報が通信故障のある旨を示していた場合には下り信号の出力をオンに制御するオン/オフ切替え手段と、を備えることを特徴とする光ネットワーク用遅延調整装置。
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