JP5216861B2 - 座標入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパッド及びタッチパネル等に適用可能な静電容量式の座標入力装置に関する。
静電容量式タッチパッド及びタッチパネルに用いられる座標入力装置として、種々タイプのものが提案されている。例えば、ガラス基板の上下両面に複数本のX電極及びY電極をマトリクス状に配列したタブレットを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、1点のみの座標入力だけでなく、複数点の座標入力にも対応可能な静電容量式座標入力装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
図26は、特許文献1に記載された静電容量式の座標入力装置の構成図である。タブレット100は、互いに直交する複数本のX電極101(X0、X1、……、Xn)とY電極102(Y0、Y1、……、Yn)とを有する。各X電極101とY電極102とは絶縁性のガラス基板を介してマトリクス状に配設されている。
X電極101の一端には、X軸マルチプレクサ104が接続されている。該X軸マルチプレクサ104には、アナログスイッチを介して増幅回路106、フィルタ回路107、A/Dコンバータ108が接続されている。該A/Dコンバータ108は、CPU109に接続されている。このCPU109は、A/Dコンバータ108から出力されるデータに基づいて、入力座標に最も近い電極を決定する。CPU109で演算された入力座標は、ホストコンピュータ110に出力される。一方、各Y電極102の一端には、Y軸マルチプレクサ105が接続されている。該Y軸マルチプレクサ105には、増幅回路111とフィルタ回路112とを介してA/Dコンバータ108が接続されている。
オペレータの指103によって座標入力する場合、座標入力装置は、X軸マルチプレクサ104のSW1をオンさせてからY軸マルチプレクサ105のSW1〜SWnを順次オンさせる。以下、座標入力装置は、X軸マルチプレクサ104のSW2〜SWnについても同様にしてオンさせてから、Y軸マルチプレクサ105のSW1〜SWnを順次オンさせる。各X電極101(X0、X1、……、Xn)には、発振回路114から発振波形が入力される。この状態でオペレータが、自身の指103をタブレット100上の任意位置に押し当てると、電気力線の一部が指103に引き抜かれ、X電極101とY電極102との間に形成された静電容量が減少する。この静電容量の減少に伴い、Y電極102から静電容量変化に応じた電圧が出力される。出力された電圧値が最も小さいY電極102、及び該Y電極102に対応するX電極101を決定し、指103のX、Y軸方向の座標を決定する。
図27は、特許文献2の方法における測定データと入力座標との関係を示した模式図である。図27(a)〜(f)に示すように、座標が入力されると、X軸上とY軸上とにそれぞれに出力信号が検出され、X軸上の出力信号とY軸上の出力信号とのピークの交点から入力座標を算出する。図27(b)に示すように、同軸上に2点の座標が入力された際には、X軸上には2つのピークが検出され、Y軸上には1点で入力された場合と比較し、強度の強いピークが検出される。図27(c)に示すように、同軸上の2つの入力点が近い場合には、X軸上で2つのピークが接近し、出力信号が極大値、極小値、極大値の順に変化する。このピークの変化を検出することにより、2点の入力座標を判別する。
特開平8−147092号公報 米国特許第5825352号明細書
しかしながら、特許文献1の座標入力装置では、入力座標の特定がシングルポイントに制限され、マルチポイントの入力座標の特定は困難であった。
また、図27(d)に示すように、特許文献2の方法では、近接した2点で座標が入力された際には、2つの出力信号が重なり、極小点が消滅する。このため、出力信号が1つの極大値のみをとり、1点のみの座標入力と認識される問題があった。また、図27(e)、(f)に示すように、互いに対象となる位置関係で座標が入力された場合、2つの出力信号が同位相となり、入力座標が正確に特定できない問題もあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、マルチポイントの入力座標の特定が可能であり、入力座標の算出に複雑な演算処理を必要とせず、検出精度の高い座標入力装置を提供することを目的とする。
また、本発明の座標入力装置は、X軸方向に配列され、駆動電圧が印加される複数本のドライブ電極と、前記ドライブ電極との間に静電容量を形成するように任意の角度を持たせてY軸方向に配列された複数本のセンス電極と、少なくとも隣接する2本の前記ドライブ電極を同時に選択し、選択する一方のドライブ電極と他方のドライブ電極とに極性が異なる駆動電圧を同時に印加し、選択するドライブ電極をX軸方向の一端から他端へ向けて順次切り替える駆動電圧印加手段と、少なくとも隣接する2本の前記センス電極を同時に選択し、選択するセンス電極をY軸方向の一端から他端に向けて順次切り替えるセンス電極選択手段と、前記センス電極選択手段で選択された一方のセンス電極の出力信号と、他方のセンス電極の極性反転した出力信号との差分を検出する差分検出回路と、前記差分検出回路で検出された差分値から入力座標を算出する座標検出回路と、を具備することを特徴とする。
この構成によれば、ドライブ電極から異なる極性の電圧を印加することで、差分値の変化がより明確となり、検出精度が改善する。
また、この構成では、座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、正側で次に大きい差分値をP2、負側の差分値の最大値をV1、負側で次に大きい差分値をV2とし、P1の絶対値がV1の絶対値より大きいときには、同じX軸上に位置するP1とV2との間のゼロクロスポイントから入力座標のX軸座標を算出し、V1の絶対値がP1より大きいときには、同じX軸上に位置するV1とP2との間のゼロクロスポイントから入力座標のX軸座標を算出し、同じY軸上に位置するP1とV1間との間のゼロクロス座標から入力座標のY軸座標を算出することを特徴とする。
またこの構成では、座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、正側で次に大きい差分値をP2、負側の差分値の最大値をV1、負側で次に大きい差分値をV2とし、P1、P2、V1、V2の差分値の座標をそれぞれの差分値と、それぞれの差分値のX軸方向の両隣の2点の差分値と、Y軸方向の両隣の2点の差分値と、から、二次関数近似式にて算出し、得られた4点の座標の中間点を求めて入力座標を算出することもできる。
この演算によれば、4点の差分値を基に入力座標を算出するため、検出精度がさらに改善できる。
また、本発明は、上記座標入力装置において、複数の前記ドライブ電極を1組として駆動することを特徴とする。
また、本発明は、上記座標入力装置において、複数の前記センス電極を1組として、出力信号を取り出すことを特徴とする。
本発明の座標入力装置は、X軸方向に配列され、駆動電圧が印加される複数本のドライブ電極と、前記ドライブ電極との間に静電容量を形成するように任意の角度を持たせてY軸方向に配列された複数本のセンス電極と、少なくとも隣接する2本の前記センス電極を同時に選択し、選択するセンス電極をY軸方向の一端から他端に向けて順次切り替えるセンス電極選択手段と、前記センス電極選択手段で選択された一方のセンス電極の出力信号と他方のセンス電極の極性反転した出力信号との差分を検出する差分検出回路と、前記差分検出回路で検出された差分値から少なくとも1点の入力座標を算出する座標検出回路と、を具備し、前記座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、負側の最大値をV1として、P1の絶対値及びV1の絶対値と第1閾値とを比較し、前記P1の絶対値及び前記V1の絶対値が共に前記第1閾値より大きい場合にはP1の座標とV1の座標との中間点から入力座標を算出することを特徴とする。
この構成によれば、前記差分検出回路で検出された差分値がXY平面のデータとして得られ、複数点の入力座標の特定が可能となる。またP1の絶対値及びV1の絶対値と第1閾値とを比較し、P1の絶対値及びV1の絶対値が共に第1閾値より大きい場合、P1とV1の座標の中点から入力座標を算出することにより、複雑な関数式を必要とせずに入力座標を演算することができる。さらに検出精度も電極のピッチ幅の2分の1まで向上する。
また、本発明は、上記座標入力装置において、前記座標検出回路は、差分値の正側の2番目に大きい値をP2、負側の2番目に大きい値をV2として前記P1の絶対値及び前記V1の絶対値が共に前記第1閾値より大きく、前記P2の絶対値または前記V2の絶対値のいずれかが前記第1閾値より小さい場合、P1の座標とV1の座標との中間点から1点のみの入力座標を算出することを特徴とする。
この構成によれば、差分検出回路で検出された複数の差分値のデータの中から、絶対値が第1閾値より小さいものを座標演算から除外することができるため、ノイズ等による差分値の入力を座標演算から除外することができる。
また、本発明は、上記座標入力装置において、前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、かつ前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が第2閾値より小さく、前記P1の座標と前記P2の座標とのY軸上の距離が第3閾値より小さい場合、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から1点のみの入力座標を算出することを特徴とする。
この構成によれば、P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離及びY軸上の距離を比較することにより、P1とP2とが同一の入力座標で検出されたものか否かを判別することができ、複数点の入力座標の検出精度を向上させることができる。
また、本発明は、上記座標入力装置において、前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が前記第2閾値より大きい場合、前記P1の座標と前記V1の座標とのX軸上の距離が第4閾値より小さければ、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の2点目を算出し、前記P1の座標と前記V1の座標とのX軸上の距離が第4閾値より大きければ、前記P1の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2座標と前記V1座標との中間点から入力座標の2点目を算出することを特徴とする。
この構成によれば、座標入力面に指等の接触により2点の座標が入力されて生じる静電容量の変化を基に、出力信号の差分値として生じたP1及びP2に対応するV1及びV2の組み合わせを判別できるように構成できる。また入力された座標の算出に複雑な関数式を用いた座標演算を必要としないため、連続した複数点の座標入力にも対応できる。
また、本発明は、上記座標入力装置において、前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が前記第2閾値より小さく、前記P1の座標と前記P2の座標とのY軸上の距離が前記第3閾値より大きい場合、前記P1の座標と前記V1の座標とのY軸上の距離が前記第4閾値より小さければ、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の2点目を算出し、前記P1の座標と前記V1の座標とのY軸上の距離が第5閾値より大きければ、前記P1の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の2点目を算出することを特徴とする。
この構成によれば、座標入力面に指等の接触により2点の座標が入力されて生じる静電容量の変化を基に、出力信号の差分値として生じたP1及びP2に対応するV1及びV2の組み合わせを判別できるように構成できる。また入力された座標の算出に複雑な関数式を用いた座標演算を必要としないため、連続した複数点の座標入力にも対応できる。
本発明によれば、入力座標の検出精度を改善でき、シングルポイント及びマルチポイントの入力座標の特定できる。また、本発明によれば、マルチポイントの入力座標の算出に複雑な演算処理を必要とせず、検出精度の高い座標入力装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る静電容量式の座標入力装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電極遷移を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるセンス電極と指位置を固定した時のドライブ電極の距離と出力信号の差分値の変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるドライブ電極と指位置を固定した時の、センス電極の距離と出力信号の差分値の変化を示す図である。 本発明の第1、第2及び第3の実施形態における差分値算出方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における座標算出の演算処理の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における座標算出の演算処理の他の例を示す図である。 座標算出の演算処理に用いる二次関数近似式とゼロクロス座標の説明である。 本発明の第2の実施の形態に係る静電容量式座標入力装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電極遷移を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるセンス電極と指位置を固定した時のドライブ電極の距離と出力信号の差分値の変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるドライブ電極と指位置を固定した時の、センス電極の距離と出力信号の差分値の変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における座標算出の演算処理を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における座標算出の演算処理を示す図である。 複数回の駆動電圧を入力した際の入力電圧と出力信号を示した図である。 本発明の実施の形態に係るマルチドライブ方式の原理を示した図である。 本発明の実施の形態に係るマルチセンス方式の原理を示した図である。 本発明の実施の形態に係るマルチドライブ/マルチセンス方式の原理を示した図である。 従来の方式における複数指の出力データのパターンを示す図である。 本発明の実施の形態に係る座標入力装置の複数指の出力データを示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るシングルポイントの座標算出の演算処理を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るマルチポイントの座標算出の演算処理を示す図である。 本発明の実施の形態に係る座標入力装置のマルチポイントの座標入力で得られた差分値のXY平面データを示す図である。 本発明の実施の形態に係る座標入力装置のマルチポイントの座標入力で得られた差分値を3次元で示した図である。 本発明の第3の実施の形態に係る閾値を用いて座標を算出する方法を説明するための概念図である。 従来技術の静電容量式の座標入力装置の構成を示す図である。 従来技術で測定されたマルチポイントの出力値を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照に詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る静電容量式の座標入力装置の構成図である。本実施の形態に係る座標入力装置は、入力座標を指でタッチするタブレット1を備える。タブレット1は、複数本のドライブ電極2(X0、X1、……、Xn)とセンス電極3(Y0、Y1、……、Yn)とを有する透明なガラス基板を備える。各ドライブ電極2及び各センス電極3は、絶縁性のガラス基板を介してマトリクス状に配列されている。
ドライブ電極2の一端には、X軸マルチプレクサ4が接続されている。センス電極3の一端には、Y軸マルチプレクサ5が接続されている。センス電極3の出力信号は、切り替え制御スイッチ6を介して正極端子と負極端子とを有する差動増幅回路7に差動で入力される。差動増幅回路7で増幅された出力信号は、A/Dコンバータ8でA/D変換されてからCPU9に入力される。CPU9に入力された2つのセンス電極3の出力信号(デジタル値)は、差分検出回路としてのCPU9で差分値が検出される。検出された差分値は、座標検出回路としてのCPU9で入力座標の算出に用いられる。算出された入力座標は、ホストコンピュータ10に出力される。X軸マルチプレクサ4、Y軸マルチプレクサ5及び切り替えスイッチ6は、切り替え制御回路11に接続され、CPU9によりタイミング制御される。
図2は、ドライブ電極、センス電極(以下、センス電極のうち、出力信号が極性反転される側のセンス電極を負側センス電極、極性反転されない側のセンス電極を正側センス電極とする)の電極遷移図である。図2には、駆動電圧が印加されるドライブ電極を黒丸で示し、Y軸マルチプレクサ5で選択された正側センス電極を黒三角、負側電極を白三角で示している。
図2に示すように、まず、X軸マルチプレクサ4が、X軸方向の一端に位置するドライブ電極(X0)を選択し、このドライブ電極(X0)に駆動電圧を印加する。次いで、Y軸マルチプレクサ5がY軸方向の一端に位置する正側センス電極(Y0)、及び隣接する負側センス電極(Y1)を選択する。この状態を(RXE0、RYE0.5)とする。次に、X軸マルチプレクサ4が、駆動電圧を印加するドライブ電極を(X0)から(X1)に切り替え、Y軸マルチプレクサ5が選択するセンス電極はそのままとする。この状態を(RXE1、RXE0.5)とする。同様に、X軸マルチプレクサ4が、駆動電圧を印加するドライブ電極だけをX軸方向の他端に向けて順次切り替えて、(RXE7、RYE0.5)まで遷移する。
次に、図2の2段目に示すように、Y軸マルチプレクサ5が、Y軸方向へ1つシフトしたセンス電極(Y1)、(Y2)を選択する。ここで、Y軸マルチプレクサ5は、正側センス電極を(Y1)、負側センス電極を(Y2)として選択する。次いで、X軸マルチプレクサ4が、ドライブ電極を再び(X0)に切り替える。この電極配置を(RXE0、RYE1.5)とする。次に、Y軸マルチプレクサ5は、正側センス電極(Y1)、負側センス電極(Y2)を選択した状態で、X軸マルチプレクサ4が駆動電圧を印加するドライブ電極をX軸方向の一端から他端へ向けて順次切り替える。以上のように、本実施の形態では、駆動電圧を印加するドライブ電極の切り替えと正側センス電極及び負側センス電極の切り替えとを繰り返し、図2に示すように(RXE7、RYE5.5)まで遷移する。
図3は、入力座標となるタッチ位置である指位置(XE3、YE2)と選択するセンス電極とを固定し、駆動電圧を印加するドライブ電極の位置を変化させた際の正側センス電極の出力値と負側センス電極の出力値との差分値の変化を示す図である。図3に示すように、出力信号の差分値は、X軸方向の指位置となるドライブ電極(X3:図中の横軸RX3)に駆動電圧が印加された時に正側及び負側のそれぞれで最大値となり、指位置から駆動電圧を印加するドライブ電極(X3)が離れるにつれ正側、負側ともに差分値が小さくなることがわかる。
図4は、指位置(XE3、YE2)と駆動電圧を印加するドライブ電極の位置を固定し、Y軸マルチプレクサが選択するセンス電極をY軸方向の他端に向けて変化させた際の正側センス電極出力と負側センス電極出力との差分値の変化を示す図である。図2の電極遷移図で説明したように、本実施の形態では、Y軸方向の他端に向けてセンス電極を順次シフトさせた場合、指位置(XE3、YE2)に対して、負側センス電極が先に接近する。そして、負側センス電極が指位置を通過した後は、正側センス電極が指位置に最も接近する。そのため、図4に示すように、出力信号の差分値は、初期配置(RY0)から負側センス電極が指位置に接近するにつれて負の方向に大きくなる。そして、出力信号の差分値は、負側センス電極に指位置が最も接近する(RY1.5)の時に負側の最大値(以降Valley値とする)となり、指位置が正側センス電極と負側センス電極の中間付近でゼロとなる(以降ゼロクロスポイントとする)。その後、出力信号の差分値は、指位置に正側センス電極が接近するため、正側に増大し、指位置に正側センス電極が最も接近する配置(RY2.5)で正の最大値(以降Peak値とする)となる。以降、正側センス電極が指から離れるにつれ、出力信号の差分値が減少することがわかる。
図5は、指位置と差分値との関係を示す図である。図5(a)を参照して図3、4に示した差分値の算出方法を説明する。上述したように、本実施の形態では、指が各電極に接近すると、静電容量が低下し、電極と指位置との距離と、出力信号の強度とが比例する。ここで、正側センス電極をC1、負側センス電極をC2、ドライブ電極をC3とし、それぞれの電極から指位置P1までの距離を△C1〜3とした場合、図5(a)の状態での各センス電極で得られる静電容量は、正側センス電極では△C3×△C1で表わされ、負側センス電極では△C3×−△C2で表わされる。静電容量の差分値は、正側センス電極の出力信号と、負側センス電極の出力信号との差分で示されるので、図5(a)での差分値V1は、V1=△C3{△C1−(−△C2)}となる。出力信号の差分値がValley値となるのは、図5(b)に示すように、駆動電圧が印加されるドライブ電極が指位置に最も接近し、かつ負側センス電極が指位置に最も接近した際となる。出力信号の差分値がPeak値となるのは、図5(c)に示すように、指位置に駆動電圧が印加されるドライブ電極が指位置に最も接近し、かつ正側センス電極が指位置に最も接近した際となる。また、上述したゼロクロスポイントとなるのは、正側センス電極の出力値と負側センス電極の出力値とが等しくなった場合、すなわち、図5(a)に示すように、指位置と正側センス電極との間の距離と、指位置と負側センス電極との間の距離が等しくなった場合である。
図6は、差分値より指位置(入力座標)を算出するためのフロー図を示す。まずCPU9は、差分値が正側の最大値となるP点、及びP点のY軸方向の両隣の2点の合計3点の差分値を選択する。Peak位置のX座標は、この3点の差分値を用いて後述する二次関数近似式より算出される(ステップS1、S2)。Peak位置のY座標は、Peak位置のX軸座標と同様に、P点、及びP点のX軸方向の両隣の2点の合計3点の差分値を用いて、後述する二次関数近似式より算出される(ステップS3)。次に、CPU9は、差分値が負側の最大値であるV点を選択する(ステップS4)。V点のX座標、Y座標は、P点と同様に後述する二次関数近似式より算出される(ステップS5,S6)。入力座標は、Peak位置の座標とValley位置の座標との中間点を求めることにより、算出される(ステップS7)。
ここで、図8(a)を参照して、上述した二次関数近似式による入力座標の算出について説明する。図8(a)は、図6と後述する図7の演算処理で用いる二次関数近似式の概念を示す図である。図8(a)のbは、差分値の最大値を示し、a,cは、差分値の最大値のX軸上の両隣の値を示している。図8(a)のybは、bの差分値が得られた時のY軸座標を示す。本実施の形態では、これらの値を用いて下記の二次関数近似式(1)により、Peak/Valley座標を算出する。下記の二次関数近似式(1)は、差分値の最大値の絶対値とその両隣の差分値の絶対値とを用いて二次関数近似曲線を求め、その曲線の頂点をPeak又はValleyの座標とするものである。Valley座標算出時は、a,b,cそれぞれに−1をかけて算出する。また、a,b,cの値は、すべて正の値になるように正規化する。以下に二次関数近似式(1)を示す。
Peak/Valley座標=Yb−{b(a−c)}/{(2b(a+c)−4ac}…式(1)
尚、図6に示した演算処理は、Peak値とValley値の座標を特定するための演算の負荷が大きく、またPeak値とValley値は静電容量の変化のため、差分値の強度が対象とならない場合がある。
計算処理を改善した演算処理を図7に示した。CPU9は、差分値が正側の最大値のP点、及び負側の最大値のV点、の2点を選択する(ステップS10,11)。次にCPU9は、P点の差分値の絶対値とV点の差分値の絶対値とを比較し(ステップS12)、絶対値が大きいほうの差分値を選択する。次いで、CPU9は、選択した差分値の絶対値、及びこの差分値のY軸方向の両隣の2点の差分値、の絶対値から二次関数近似式(1)より入力座標のX軸座標を算出する(ステップS13またはS15)。次に、CPU9は、P点またはV点の差分値の絶対値が大きいほうのX軸上からY軸方向に見て後述する計算式(2)によりゼロクロス座標を算出し、入力座標のY軸座標を算出する(ステップS14またはS16)。
図8(b)は、図7の演算処理で用いるゼロクロスポイントの算出の概念を示す図である。図8(b)では、a,bは、任意の差分値の絶対値を表し、ya,ybがa,bの時の電極の座標を示す。図8(b)に示すように、演算処理では、a,bの値とya,ybの値との間に相似関係にある2つの直角三角形が形成され、aとbの比とYa〜ゼロクロスポイントとYb〜ゼロクロスポイントの比が等しくなる。よってYa,a,bよりゼロクロスポイントを求めることができる。また、aまたはbが0のときはその点がゼロクロス座標となる。以下にゼロクロスポイントの計算式(2)を示す。
ゼロクロス座標=Ya+a/(b−a)…式(2)
(第2の実施の形態)
次に、図9を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図9は、2本以上のドライブ電極を一対として、極性の異なる駆動電圧を印加する場合の座標入力装置の実施例を示す図である。座標入力装置の基本的な構造は、図1と同様だが、発振回路33とX軸マルチプレクサ24との間にインバータ32等を導入してドライブ電極に極性の異なる駆動電圧を同時に印加する構成としている。その他の基本構造は図1と同一であり、同一部分は同一の作用をするため、説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るドライブ電極、センス電極の電極遷移図を示す図である。以下、本実施の形態では、ドライブ電極のうち、駆動電圧がインバータを介さずに印加されるドライブ電極を正側ドライブ電極、駆動電圧がインバータを介して印加されるドライブ電極を負側ドライブ電極とする。また、センス電極のうち、極性反転されない側を正側センス電極、出力信号が極性反転される側を負側センス電極とする。また、図10では、正側ドライブ電極を黒丸、負側ドライブ電極を白丸、正側センス電極を黒三角、負側センス電極を白三角で示す。
図10に示すように、まず、X軸マルチプレクサ24は、X軸方向の一端に位置する正側ドライブ電極(X1)及び隣接する負側ドライブ電極(X0)を選択する。この状態で駆動電圧を印加する。次いで、Y軸マルチプレクサ25は、Y軸方向の一端に位置する正側センス電極(Y0)及び隣接する負側センス電極(Y1)を選択する。この状態を(RXE0.5、RYE0.5)とする。次に、X軸マルチプレクサ24は、X軸方向へ1つシフトした駆動電圧を印加するドライブ電極を選択する。この状態での正側ドライブ電極を(X2)、負側ドライブ電極を(X1)とする。Y軸マルチプレクサ25が選択するセンス電極はそのままとする。この状態を(RXE1.5、RYE0.5)とする。以下、同様にX軸マルチプレクサ24が駆動電圧を印加するドライブ電極だけをX軸方向の他端に向けて順次切り替えて(RXE7.5、RYE0.5)まで遷移する。
次に図10の2段目に示すように、Y軸マルチプレクサ25は、Y軸方向へ1つシフトしたセンス電極(Y1)、(Y2)を選択する。この状態での正側センス電極を(Y1)、負側センス電極を(Y2)とする。次に、X軸マルチプレクサ24は、駆動電圧を印加するドライブ電極を再び正側ドライブ電極(X1)、負側ドライブ電極(X0)に切り替える。この電極配置を(RXE0.5、RYE1.5)とする。次いで、Y軸マルチプレクサ25は、正側センス電極(Y1)、負側センス電極(Y2)を選択した状態で、X軸マルチプレクサ24が駆動電圧を印加するドライブ電極を一端から他端に向けて順次切り替える。以上のような駆動電圧を印加するドライブ電極の切り替えと、正側センス電極及び負側センス電極の切り替えとを繰り返し、図10中に示すように(RXE7.5、RYE5.5)まで遷移する。
図11は、入力座標となるタッチ位置である指位置(XE3、YE2.5)と選択するセンス電極を固定し、駆動電圧を印加するドライブ電極の位置を変化させた際の出力信号の差分値を示す図である。図11を参照して、RY1.5及びRY3.5の変化について説明する。RY.1.5の曲線は、負側センス電極が指位置に最も接近した時に、正側と負側のドライブ電極の位置を変化させた際の差分値の変化を示している。図中のRX2.5は、指位置の直下で正側ドライブ電極に駆動電圧が印加された時の値であり、この時の差分値がValley値となる。RX3.0付近では、指位置が正側ドライブ電極と負側ドライブ電極の中点付近となり、このときゼロクロスポイントをとる。RX3.5では、指位置で負側ドライブ電極に駆動電圧が印加された時の値であり、この時の差分値がPeak値となる。RY3.5の曲線は、正側センス電極が指位置に最も接近した時の値であり、負側センス電極が指位置に接近したRY1.5とは差分値の正と負とが異なる。以上のように、Peak値、ゼロクロスポイント、Valley値の順に差分値が出力される。
図12は、指位置(XE3、YE2.5)と駆動電圧を印加するドライブ電極の位置を固定し、Y軸マルチプレクサ25が選択するセンス電極をY軸方向の他端に向けて変化させた際の正側センス電極の出力信号と負側センス電極の出力信号との差分値の変化を示す図である。図12のRX2.5とRX3.5の曲線を参照して差分値の変化について説明する。RX2.5は、指位置で正側ドライブ電極に駆動電圧が印加される時のものである。この状態でY軸方向の他端に向けてセンス電極を順次シフトさせた場合、指位置に対して、まず負側センス電極が先に接近し(RY1.5)、差分値がValley値となる。次いで、指位置が正側と負側のセンス電極の中点付近となり、RY2.5付近でゼロクロスポイントとなる。次に、指位置に正側センス電極が最も接近し(RY3.5)、差分値がPeak値となる。RX3.5の曲線では、指位置で負側ドライブ電極に駆動電圧が印加された時のものであり、RX2.5の曲線とは差分値の正と負とが異なる。
再び図5を参照して指位置と差分値の関係について説明する。図5(d)を用いて図11、図12に示した差分値の算出方法を説明する。図11、12に示す差分値は、正側ドライブ電極に印加される駆動電圧、及び負側ドライブ電極に印加される反転した駆動電圧によって出力される正側センス電極の出力信号と負側センス電極の出力信号との差分値となる。すなわち、図5(d)に示すように、指位置をP2とし、正側センス電極をC4、負側センス電極をC5、負側ドライブ電極をC6、正側ドライブ電極をC7とし、各電極と入力点P2との距離をそれぞれΔCとした場合、各センス電極で得られる出力信号は、正側センス電極では、ΔC7{ΔC4−(−ΔC5)}−ΔC6(ΔC4−(−ΔC5)}、負側センス電極では−[ΔC7{ΔC4−(−ΔC5)}−ΔC6{ΔC4−(−ΔC5)}]で表わされる。よって、図5(d)での差分値V2は、V2=ΔC7{ΔC4−(−ΔC5)}−ΔC6(ΔC4−(−ΔC5)}−[−ΔC7{ΔC4−(−ΔC5)}+ΔC6{ΔC4−(−ΔC5)}]で表わされる。上記式より、入力点が正側と負側のドライブ電極の中間点(ΔC6=ΔC7)または、正側のセンス電極と負側のセンス電極との中間点(ΔC4=ΔC5)をとる電極配置の時にゼロクロスポイントをとる。
図5(e)に示すように、入力点P3、4に対して正側センス電極と正側ドライブ電極、または負側センス電極と負側ドライブ電極が交差する配置の時に差分値がPeak値となる。また、図5(f)に示すように、入力点P5、6に対して正側センス電極と負側ドライブ電極、または負側センス電極と正側ドライブ電極が交差する配置の時に差分値がValley値となる。
図13に差分値より指位置を算出するためのフロー図を示す。まずCPU9は、正側の差分値の最大値P1点を選択する(ステップS30)。次いで、CPU9は、P1点とそのY軸方向の両隣の差分値を用い、二次関数近似式にてP1点のX軸座標を算出する(ステップS31)。Y軸方向についても同様に、CPU9は、P1点とそのX軸方向の両隣の差分値を用い、二次関数近似式からP1点のY軸座標を算出する(ステップS32)。CPU9は、同様の演算を正側の2番目に差分値が大きいP2点と負側の差分値の最大値V1点と負側の2番目に差分値が大きいV2点とについても実施し(ステップS33〜S41)、P1、P2、V1、V2の4点の座標を算出する。得られた4点の座標の中間点を求めて入力座標を決定する(ステップS42)。
尚、図13の演算処理は、2点のPeak値と2点のValley値とを二次関数近似式で算出するため演算の負荷が大きく、また、Peak値とValley値は静電容量の変化のため、差分値の強度が対象とならない場合がある。
計算処理を改善した演算方法を図14に示す。CPU9は、正側の差分値の最大値(P1)と、正側の2番目に大きい差分値(P2)と、負側の差分値の最大値(V1)と、負側の2番目に大きい差分値(V2)と、を選択する(ステップS50〜S53)。次に、CPU9は、P1の差分値の絶対値とV1の差分値の絶対値とを比較する(ステップS54)。P1の差分値の絶対値が大きいときには、P1とV2間のゼロクロスポイントから(ステップS55)、またV1の絶対値がP1より大きいときには、V1とP2間のゼロクロスポイントから(ステップS57)入力座標のX軸座標を算出する。次に、CPU9は、同じX軸上のP1,V1点間の差分値が正の値から負の値に変化する2点からゼロクロス座標を算出し、入力座標のY軸座標を算出する(ステップS56、S58)。
なお、本実施の形態では、ドライブ電極への駆動電圧の印加回数は1回でも測定できるが、図15に示すように、2回以上印加することが好ましい。本実施の形態に係る座標入力装置においては、ドライブ電極へ複数回の駆動電圧を印加し、それぞれの出力値を積分することによりS/N比の改善が可能である。
また、本実施の形態では、ドライブ電極の本数は1本で測定することができるが、図16に示すように、ドライブ電極の本数は2本以上用いることが好ましい。ドライブ電極を2本増やすことでS/N比及びリニアリティが改善し、2本以上に増やすことで更にS/N比及びリニアリティが改善される。本実施の形態に係る座標入力装置においては、正側または負側のドライブ電極を一本用いて駆動電圧を印加してもよく、正側と負側のドライブ電極を少なくとも2本用いて同時に駆動電圧を印加してもよい。複数本のドライブ電極を用いることがより好ましい。
また、本実施の形態では、センス電極の本数は、正側センス電極と負側センス電極とを1本ずつでも測定できるが、図17に示すように、それぞれ2本ずつ以上用いることが好ましい。正側センス電極と負側センス電極を2本ずつ用いることにより、S/N比及びリニアリティが改善し、2本以上に増やすことで更にS/N比及びリニアリティが改善される。
また、本実施の形態では、図18に示すように、ドライブ電極とセンス電極とを2対以上用いてもよい。これにより、S/N比及びリニアリティが改善し、2対以上用いることでさらにS/N比及びリニアリティが改善する。
図19、20に従来技術で得られるデータと本発明の実施に係る構成で得られるデータを示した。従来技術ではマルチポイントのデータが入力された際、例えば図19(a)、図19(b)に示したような位置関係で座標を入力すると、X軸及びY軸から得られるデータは同位相となり、正確な入力座標の特定は困難である。これに対し、本実施の形態で測定した場合、図19と同様の位置関係で座標が入力されても、図20で示したように、位相の異なる面でのデータが得られる。このため、マルチポイントの入力座標の特定が可能である。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施例においては、図5(a)-(c)に示されているように、指位置と差分値との関係を計算するまでは同一であり、その後の演算フローが異なっている。
図21は、1点の入力座標を演算するフロー図である。まず、CPU9は、検出された差分値を大きさ順に並べる(以下この操作をソーティングという)(ステップS1)。次に、CPU9は、差分値が正側の最大値となるP点と負側の最大値となるV点とを抽出する(ステップS2)。次に、CPU9は、P点とV点とが座標入力によって生じたものか、ノイズ等によるものかを判別するため、P点の絶対値及びV点の絶対値と任意の閾値(以下第1閾値とする)とを比較する(ステップS3)。P点の絶対値またはV点の絶対値が第1閾値より小さい場合には、ノイズ等による差分値の入力と判別する。この場合、座標入力面を再度スキャンして差分値のデータを更新してステップS1から再度座標演算する。P点の絶対値及びV点の絶対値が共に第1閾値より大きい場合、CPU9は、1点の座標入力が存在すると判断し、P点の座標とV点の座標とをそれぞれの差分値が検出された電極から算出する。得られたP点の座標とV点の座標との中間点を下記の座標演算式(3)より算出して入力座標の位置を算出する(ステップS4)。
P点の座標を(Xp、Yp)とし、V点の座標を(Xv、Yv)としたときの入力座標(X、Y)は以下の式で算出する。
X=(Xp+Xv)/2、Y=(Yp+Yv)/2…式(3)
図22は、差分値より2点の入力点を演算するフロー図である。CPU9は、検出された差分値をソーティング(ステップS10)して正側の最大値、正側の2番目に大きい値、負側の最大値、負側の2番目に大きい値を抽出する(ステップS11)(以下、正側の最大値をP1、正側の2番目に大きい最大値をP2、負側の最大値をV1、負側の2番目に大きい最大値をV2とする)。次に、入力座標の数を判別するため、P1の絶対値、V1の絶対値、P2の絶対値及びV2の絶対値と第1閾値とを比較する(ステップS12,S13)。P1の絶対値またはV1の絶対値が第1閾値より小さい場合には、ノイズ等による差分値の入力と判別する。この場合、上記同様に座標入力面を再度スキャンして差分値のデータを更新してステップS10から再度座標演算する。P1の絶対値とV1の絶対値とが共に第1閾値より大きく、P2の絶対値またはV2の絶対値のいずれか一方が第1閾値より小さい場合には、入力座標は1点のみと判別して、上述した図21のフロー図に従って入力座標を演算する(ステップS14)。
P1の絶対値、P2の絶対値、V1の絶対値及びV2の絶対値の全てが第1閾値より大きい場合は、少なくとも1点の入力座標が存在すると判断し、次にP1とP2とが同一点の入力座標で形成されたものか否かを判別する。まずP1とP2とが検出された電極から、P1の座標とP2の座標とを求め、得られたP1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離とY軸上の距離とを求める。次にP1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離と任意の閾値(以下第2閾値とする)とを比較し、続いてP1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離と任意の閾値(以下第3閾値とする)とを比較する(ステップS15、S17)。P1とP2のX軸上の距離が第2閾値より小さく、かつP1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離が第3閾値よりも小さい場合、P1とP2とは同一点の入力座標によって形成された差分値と判別し、入力座標は1点として図6に示したフロー図に従って入力座標を演算する(ステップS14)。P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離が第2閾値より大きい場合、またはP1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離が第3閾値より大きい場合、2点の入力座標の存在がすると判別し、以下2点の入力座標を算出する。
本実施の形態では、1点の入力座標に対して、Peak値とValley値が1対検出される。このため、2点の入力座標が存在すると、Peak値とValley値が2対検出される。P1、P2、V1、V2は2点の入力座標に対して(P1、V1)、(P2、V2)または(P1、V2)、(P2、V1)の何れかの組み合わせをとっていると推定される。以下、この組み合わせを判別するための処理を行う。
P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離が第2閾値より大きい場合、P1の座標とV1の座標との間のX軸上の距離を求め、任意の閾値(以下第4閾値とする)と比較する(ステップS15)。P1の座標とV1の座標との間のX軸上の距離が第4閾値より大きい場合、P1に対応するValley値はV2と判別し、P1とV1とのX軸上の距離が第4閾値より小さい場合はP1に対応するValley値はV1と判別する(ステップS16)。P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離が第2閾値より小さく、P1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離が第3閾値より大きい場合は、P1の座標とV1の座標との間のY軸上の距離と任意の閾値(以下第5閾値とする)と比較する。P1の座標とV1の座標との間のY軸上の距離が第5閾値と比較して大きい場合、P1に対応するValley値はV2と判別し、P1とV1のY軸上の距離が第5閾値と比較して小さい場合はP1に対応するValley値はV1と判別する(ステップS18)。
上記ステップS16からステップS18までの処理により、2点の座標入力によって生じたP1、P2、V1、V2の組み合わせを判別した。最後にPeak値とValley値の中間点を算出して入力座標を算出する。Peak値とValley値の組み合わせが(P1、V2)、(P2、V1)の場合は下記の座標演算式(4a)、(4b)で入力座標を算出し(ステップS20)、(P1、V1)、(P2、V2)の場合は座標演算式(5a)、(5b)で入力座標を算出する(ステップS19)。下記の座標演算式は複雑な関数計算を必要としないため、複数点の連続した座標入力にも対応可能である。また、電極間の中間点から座標を算出するため、電極間のピッチ幅の2分の1までの検出精度を得ることができる。以下座標演算式、式(4a)、式(4b)、式(5a)及び式(5b)を示す。
P1点の座標を(Xp1、Yp1)、P2点の座標を(Xp2、Yp2)、V1点の座標を(Xv1、Yv1)、V2点の座標を(Xv2、Yv2)とした場合、入力座標(X、Y)の2点の座標は以下の式で算出する。
1点目:X=(Xp1+Xv2)/2、Y=(Yp1+Yv2)…式(4a)
2点目:X=(Xp2+Xv1)/2、Y=(Yp2+Yv1)…式(4b)
1点目:X=(Xp1+Xv1)/2、Y=(Yp1+Yv1)…式(5a)
2点目:X=(Xp2+Xv2)/2、Y=(Yp2+Yv2)…式(5b)
図22までの説明では、差分値が得られる原理及び得られた差分値から入力座標を特定する原理を説明した。次に、図21及び図22の入力座標の演算で用いる第1閾値の効果を具体的に説明する。図21、22のフロー図では、Peak値とValley値の双方を第1閾値と比較して入力座標の数を判別している。この理由は以下の2点からである。1点目は、微弱な差分値の変化を座標演算から除外するためで、第1閾値を任意の値に設定することでノイズ等による差分値の入力を座標演算から除外することができる。2点目は、微小の差分値の入力の検出精度を上げるもので、例えば、外界からの影響で、差分値全体が正側に偏った場合、ノイズ等の入力により正側の差分値のPeak値のみが第1閾値より大きくなる状況が生じうる。この時、正側の差分値と任意の閾値との比較のみで入力座標を判別すると、誤った入力として検出される場合が生じる。このため、正側の差分値のPeak値と負側の差分値のValley値との双方を第1閾値と比較し、それぞれが第1閾値より大きいことを確認することにより、ノイズ等による差分値の入力を除外する精度を向上させることができる。
次に図22の演算処理で用いられる差分値の具体例を示して説明する。図23(a)は指によって2点の座標が入力された際の差分値の具体例で、図23(b)は図23(a)と対称関係で座標が入力された際の差分値の具体例である。図23(a)、図23(b)共に2点の座標Q1及びQ2に指が触れると、入力座標を境にY軸上の一方のRY0.5方向に差分値の+領域R1が得られ、Peak値がT1、T2に検出される。Y軸上の他方のRY5.5方向には差分値の−領域R2が得られ、Valley値がS1、S2に検出される。従来技術では、図27(e)、図27(f)に示したような対称の位置関係で座標が入力されると同位相の出力信号が検出され、入力座標の位置関係を特定できなかった。本実施の形態によれば、図23(a)、図23(b)に示したように対称の位置関係で座標が入力された場合も、それぞれの座標で得られる差分値のデータが異なるため、正確な入力座標の特定が可能である。
図24は、本実施の形態で得られる差分値の3次元のデータの具体例を示す図である。図中では2点の座標Q1(RX2.5,RY3)及びQ2(RX5.5:RY2.5)(図中では入力座標がピークの背面となるため、X軸座標及びY軸座標を示す。正確な入力座標は図中のQ1、Q2のZ軸上での垂直上方向)が入力された時のもので、X軸方向にX軸座標の距離、Y軸方向にY軸座標の距離を示し、Z軸方向に差分値の大きさを示している。2つの座標(Q1、Q2)に指がタッチされると正側はPeak値A及びBを頂点として、負側はValley値C及びDを頂点として4つの山状に差分値が分布する。また差分値の絶対値はそれぞれのPeak値またはValley値から離れるに従って減少することが示されている。
図22のフロー図では第2〜第5の閾値を用いて入力座標を算出することは上述した通りである。4つの閾値を用いることによる効果について具体的に以下に説明する。図22のフロー図では、P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離と第2閾値とを比較し(ステップS15)、P1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離と第3閾値とを比較する(ステップS17)ことにより座標の入力が1点か2点かを判別する。図24を用いてP1の座標とP2の座標との間の距離を閾値と比較する理由を説明する。2点の座標が入力された場合、例えば図24に示すように同一の入力座標によって生じた差分値A及び差分値Eと他点で入力された差分値Bとが検出された場合において、3点の中で差分値Bの絶対値が最も小さい場合が生じうる。この場合、差分値AがP1として演算され、差分値EがP2として演算される。このため、同一の入力座標で検出された差分値を座標演算に用いることとなり、2点の入力座標を正確に算出することができない。これに対して、P1の座標とP2の座標との間の距離に任意の閾値を設け、P1の座標とP2の座標との距離が閾値以下の場合は同一の入力座標として判別し、演算から除外することで2点の入力座標を正確に算出することができる。
また、図22のフロー図では2点の座標入力の存在を判別した後に、2点の入力座標に対応するPeak値とValley値との組み合わせを判別する。図22のフロー図では閾値を用いて組み合わせを判別するが、この理由を具体的に説明するため、まず図24を用いて本実施の形態で得られる差分値の大きさの特徴を説明する。2点の座標が入力されると図24に示されるようにPeak値A、B及びValley値C、Dが検出される。図24の例では一方の入力座標Q1に対してPeak値AとValley値Cとが対応し、他方の入力座標Q2に対してはPeak値BとValley値Dが対応しているが、一方の入力座標Q1に対してPeak値AとValley値Dとが対応し、他方の入力座標Q2にはPeak値BとValley値Cとが対応する状況も生じる。この場合、入力座標Q1、Q2に対応するPeak値とValley値とを判別する方法として、差分値の絶対値の大きさを基準に判別する方法が考えうる。しかしながら、本実施の形態においては、正側の差分値の最大値P1に対応するValley値が負側の差分値の最大値V1となる場合と負側の2番目に大きい最大値V2となる場合とが混在する。このため、差分値の絶対値の大きさを基準にして入力座標に対応するPeak値とValley値との組み合わせを判別することは困難である。上記理由から差分値の絶対値の大きさ以外で入力座標に対応するPeak値とValley値とを判別する基準が必要となる。
続いて、図23を用いて本実施の形態で得られる差分値の検出位置の特性説明する。本実施の形態では電極を連続的に切り替えながら正負の出力信号の差分値を面データとして測定するため、入力座標に最も接近した電極にPeak値とValley値とが生じる。このため、図23(a)または図23(b)に示されるように、Peak値T1,T2と対応するValley値S1,S2との間のX軸上の距離差が小さく、Peak値に対してY軸上の一定範囲内の距離にValley値が検出される。
上述したように本実施の形態では差分値の絶対値の大きさからPeak値とValley値との組み合わせを判別するのは困難である。そこで、本実施の形態では上記差分値の検出位置の特性を用いて、2点の入力座標に対応する各Peak値と各Valley値との組み合わせをP1の座標とV1の座標との間のX軸上の距離と第4閾値との比較、あるいは、P1の座標とV1の座標との間のY軸上の距離と第5閾値とを比較することで判別する。以下図25を用いて原理を説明する。
図25(a)は、図22のフロー図でステップS15までの演算が終了し、P1とP2とが異なる入力座標によって形成されたPeak値であることを判別し、対応するValley値V1及びV2がL1またはL2のどちらに位置するかを判別する場合の概念図である。図22のフロー図のステップS16ではP1の座標とV1の座標との間のX軸上の距離と第4閾値とを比較してPeak値とValley値の組み合わせを判別する。この場合、図25(a)に示すように、P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離U1が第2閾値U2より大きい(ステップS15)。一方で、上述したように、本実施の形態で得られるPeak値と対応するValley値との間のX軸上の距離差は小さい。このため、図25(a)に示すように、第4閾値をU3のように第2閾値U2の大きさ以下で、かつ一定の大きさに設定することでP1とV1とが入力座標に対応するPeak値とValley値とかを判別できる。すなわち、図25(a)に示すように、P1とV1との間のX軸上の距離(図中ではU4またはU5)と第4閾値U3とを比較した場合において、P1とV1との間のX軸上の距離がU4のように第4閾値U3より小さければ、V1は図中でL1となり、P1に対応するValley値となる。また、P1とV1との間のX軸上の距離がU5のように第4閾値U3より大きければ、V1は図中でL2となり、P1に対応するValley値はV2と判別できる。
図25(b)は、図22のフロー図でステップS17までの演算が終了し、P1とP2とが異なる入力座標によって形成されたPeak値であることを判別し、対応するValley値V1及びV2がL3またはL4のどちらに位置するかを判別する場合の概念図である。図22のフロー図のステップS18では、P1の座標とV1の座標との間のY軸上の距離と第5閾値とを比較して判別する。この場合、図25(b)に示すように、P1の座標とP2の座標との間のX軸上の距離U6は第2閾値U2より小さく(ステップS15)、P1とP2とがX軸上で近接した点に存在するため、P1及びP2に対応するV1及びV2もX軸上の距離差が小さく、X軸上の距離差からP1に対応するValley値を判別することは困難となる。一方P1の座標とP2の座標との間のY軸上の距離U8は、第3閾値U7より大きい(ステップS17で判別)。上述したように、P1に対応するValley値はY軸上で一定範囲内の距離に検出されるため、第5閾値U9を第3閾値U7より大きい範囲に設定した場合、P1に対応するValley値は第5閾値U9以内の範囲に検出される。このため、P1の座標とV1の座標との間のY軸上の距離と第5閾値U9とを比較することにより、V1がP1に対応するValley値か判別することができる。すなわち、図25(b)に示すように、P1とV1との間のY軸上の距離(図中ではU10またはU11)と第5閾値U9とを比較した場合において、P1とV1との間のY軸上の距離がU11のように第5閾値U9より小さければ、V1は図中でL3となり、P1に対応するValley値となる。また、P1とV1との間のY軸上の距離が、U10のようにU9より大きければ、V1は図中でL4となり、P1に対応するValley値はV2と判別できる。
なお、本発明は上記実施例の形態に限定されるものではなく、例えば座標入力に発振回路を内蔵した入力ペンを用いるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形実施可能である。
本発明は静電容量式のタッチパッドおよびタッチパネル等の座標入力装置に適用可能である。

Claims (10)

  1. X軸方向に配列され、駆動電圧が印加される複数本のドライブ電極と、前記ドライブ電極との間に静電容量を形成するように任意の角度を持たせてY軸方向に配列された複数本のセンス電極と、少なくとも隣接する2本の前記ドライブ電極を同時に選択し、選択する一方のドライブ電極と他方のドライブ電極とに極性が異なる駆動電圧を同時に印加し、選択するドライブ電極をX軸方向の一端から他端へ向けて順次切り替える駆動電圧印加手段と、少なくとも隣接する2本の前記センス電極を同時に選択し、選択するセンス電極をY軸方向の一端から他端に向けて順次切り替えるセンス電極選択手段と、前記センス電極選択手段で選択された一方のセンス電極の出力信号と、他方のセンス電極の極性反転した出力信号との差分を検出する差分検出回路と、前記差分検出回路で検出された差分値から入力座標を算出する座標検出回路と、を具備することを特徴とした座標入力装置。
  2. 前記座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、正側で次に大きい差分値をP2、負側の差分値の最大値をV1、負側で次に大きい差分値をV2とし、P1の絶対値がV1の絶対値より大きいときには、同じX軸上に位置するP1とV2との間のゼロクロスポイントから入力座標のX軸座標を算出し、V1の絶対値がP1より大きいときには、同じX軸上に位置するV1とP2との間のゼロクロスポイントから入力座標のX軸座標を算出し、同じY軸上に位置するP1とV1間との間のゼロクロス座標から入力座標のY軸座標を算出することを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  3. 前記座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、正側で次に大きい差分値をP2、負側の差分値の最大値をV1、負側で次に大きい差分値をV2とし、P1、P2、V1、V2の差分値の座標をそれぞれの差分値と、それぞれの差分値のX軸方向の両隣の2点の差分値と、Y軸方向の両隣の2点の差分値と、から、二次関数近似式にて算出し、得られた4点の座標の中間点を求めて入力座標を算出することを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  4. 複数の前記ドライブ電極を1組として駆動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の座標入力装置。
  5. 複数の前記センス電極を1組として、出力信号を取り出すことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の座標入力装置。
  6. X軸方向に配列され、駆動電圧が印加される複数本のドライブ電極と、前記ドライブ電極との間に静電容量を形成するように任意の角度を持たせてY軸方向に配列された複数本のセンス電極と、少なくとも隣接する2本の前記センス電極を同時に選択し、選択するセンス電極をY軸方向の一端から他端に向けて順次切り替えるセンス電極選択手段と、前記センス電極選択手段で選択された一方のセンス電極の出力信号と他方のセンス電極の極性反転した出力信号との差分を検出する差分検出回路と、前記差分検出回路で検出された差分値から少なくとも1点の入力座標を算出する座標検出回路と、を具備し、前記座標検出回路は、前記差分検出回路で検出された差分値の正側の最大値をP1、負側の最大値をV1としてP1の絶対値及びV1の絶対値と第1閾値とを比較し、前記P1の絶対値及び前記V1の絶対値が共に前記第1閾値より大きい場合にはP1の座標とV1の座標との中間点から入力座標を算出することを特徴とする座標入力装置。
  7. 前記座標検出回路は、差分値の正側の2番目に大きい値をP2、負側の2番目に大きい値をV2として前記P1の絶対値及び前記V1の絶対値が共に前記第1閾値より大きく、前記P2の絶対値または前記V2の絶対値のいずれかが前記第1閾値より小さい場合、P1の座標とV1の座標との中間点から1点のみの入力座標を算出することを特徴とする請求項6記載の座標入力装置。
  8. 前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、かつ前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が第2閾値より小さく、前記P1の座標と前記P2の座標とのY軸上の距離が第3閾値より小さい場合、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から1点のみの入力座標を算出することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の座標入力装置。
  9. 前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が前記第2閾値より大きい場合、前記P1の座標と前記V1の座標とのX軸上の距離が第4閾値より小さければ、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の2点目を算出し、前記P1の座標と前記V1の座標とのX軸上の距離が第4閾値より大きければ、前記P1座標と前記V2座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2座標と前記V1座標との中間点から入力座標の2点目を算出することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の座標入力装置。
  10. 前記座標検出回路は、前記P1の絶対値、前記P2の絶対値、前記V1の絶対値及び前記V2の絶対値が前記第1閾値より大きく、前記P1の座標と前記P2の座標とのX軸上の距離が前記第2閾値より小さく、前記P1の座標と前記P2の座標とのY軸上の距離が前記第3閾値より大きい場合、前記P1の座標と前記V1の座標とのY軸上の距離が前記第4閾値より小さければ、前記P1の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の2点目を算出し、前記P1の座標と前記V1の座標とのY軸上の距離が第5閾値より大きければ、前記P1の座標と前記V2の座標との中間点から入力座標の1点目を算出し、前記P2の座標と前記V1の座標との中間点から入力座標の2点目を算出することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の座標入力装置。
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