JP5215699B2 - フォトニック結晶ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、フォトニック結晶ファイバ、およびその光ファイバを用いたモードフィールド径(MFD)の変換または拡大の方法に関する。
現在、光ファイバは通信用の低損失な伝送媒体として広く使用されている。特に1.3ミクロン帯ゼロ分散光ファイバのようなSMF(シングルモード光ファイバ)やDSF(分散シフト光ファイバ)などの単一モード光ファイバは、その広帯域性を生かした高速な長距離信号伝送を実現している。
しかし、そのモードフィールド径(MFD)は、通常10μm程度と小さいため、MFDを変換・拡大するための技術として、図1(A)、(B)に示すような、通常の単一モード光ファイバ(SMF)をテーパ状に引き延ばす方法、あるいは図1(C)に示すような、SMFのコア部分を加熱してドーパントの分布を拡散させることでMDFを局所的に拡大する方法が知られている。これらの方法については、例えば、非特許文献1に詳しく説明されている。
このようなMFDの拡大技術は、光デバイスを光ファイバに結合する際のコリメータなどに使われており、このMFDの変換・拡大性能が高いほど、光デバイス結合時の光軸調整などを簡略化することが可能になる。
川上彰二郎他共著「光ファイバとファイバ型デバイス」、培風館、PP.201−226,1996 藤田仁他、「フォトニック結晶ファイバコリメータ」、信学技報,PN2003−81,pp.13−17,2003 藤田盛行他、「フォトニック結晶ファイバ(1)-光学特性−」、三菱電線工業時報No.99,pp.1−9 川上彰二郎他共著「光ファイバとファイバ型デバイス」、培風館、PP.41−42,1996 奥出聡他、「ファイバグレーティング技術とその動向」、電子情報通信学会論文誌C、Vol.J83−C、No.12、PP.1060−1068,2000 森下克己他、「純粋石英フォトニクス結晶ファイバにおける長周期グレーティングのガラス構造変化による製作」、信学技報,OCS2003−38,pp.7−12,2003
しかしながら、上記のような従来のMFDの変換・拡大技術については、非特許文献1でも述べられているように、図1(A)の加熱延伸によるdownテーパでは、コアとクラッドの比屈折率差Δが一定のままコア径が小さくなるため、導波作用が小さくなり、そのためわずかな曲げで損失が発生しやすいという課題がある。
一方、図1(B)のの加熱延伸によるupテーパでは、コアとクラッドの比屈折率差Δが一定のままコア径が大きくなるため、伝搬モード以外の高次モードが発生し易くなり、そのため安定な特性を得ることが難しいという課題がある。
また、図1(C)の分布加熱によるTEC(Thermally-diffused Expanded Core)ファイバでは高次モードの発生を防ぎつつ、曲げ損失を比較的小さく保つことが可能である。しかし、非特許文献2にも記述があるように、TECファイバでのMFDの大きさは20μm程度、つまりMFDの拡大比率(ファイバ両端のMFDの比)は2倍程度が限度で、それ以上の拡大比率を実現することは難しい。
以上のように、従来のMFDの拡大方法では、MFDの拡大を実現するにあたっては、曲げ損失の増大、高次モードの発生という課題があった。そして、そもそも、拡大比率が2倍程度に限定されてしまうという解決すべき大きな課題があった。
本発明は、上述したような従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、低い曲げ損失と、モード状態の安定性を保ちつつ、これに接続される単一モード光ファイバのモードフィールド径を従来不可能であった2倍以上の範囲で大幅に拡大または縮小することを可能とするフォトニック結晶ファイバを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のフォトニック結晶ファイバは、周期的な空孔構造を有するクラッド部と、前記空孔構造によって囲まれる第1のコアガラス領域と、前記第1のコアガラス領域内にドーパントによって生じる屈折率差を用いて形成される第2のコアガラス領域と、前記第1のコアガラス領域または前記第2のコアガラス領域の全体または一部に形成された長周期の光ファイバグレーテイングとを有し、使用波長において、前記第2のコアガラス領域を用いた単一モード伝送が可能であり、前記光ファイバグレーテイングの周期が、使用波長において、前記第1のコアガラス領域を伝搬する最低次モードと前記第2のコアガラス領域を伝搬する最低次のモードとの間の位相整合条件を満たすことを特徴とする。
ここで、前記空孔構造の空孔の直径dと空孔の間隔Λの比d/Λが0.4以下であることを特徴とすることができる。
上記目的を達成するため、請求項に記載のモードフィールド径変換方法は、特定の波長領域において単一モードで動作をする光ファイバに、請求項1又は2に記載のフォトニック結晶ファイバを接続することによって、モードフィールド径の大きさを変換することを特徴とする。
上記構成により、本発明のフォトニック結晶ファイバでは、コア径を拡大しても、単一モード状態を保つことが容易で、曲げ損失を抑制することが可能であり、50μm程度のモードフィールド径が実現できる。
このため、本発明によれば、低い曲げ損失とモードの安定性を保ちつつ、従来では不可能であった2倍以上の範囲でのモードフィールド径増大を行うことができ、また曲げ損失の低減、モード状態の安定という効果を奏することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態に係るフォトニック結晶ファイバの構造と、さらには、これを用いたモードフィールド径(MFD)の大きさの変換方法について、図面を参照して具体的に詳述する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態として、そのファイバ外径がテーパ状に変化しつつ、その断面内の構造が長手方向に相似形で、空孔の直径dと空孔の間隔Λの比d/Λが一定に保たれているフォトニック結晶ファイバの構造とそのファイバの作製方法について説明する。
フォトニック結晶ファイバの断面例としては、図2に示すように、均一なガラスに周期的に円柱状の空孔を配列した構造を有するものが一般的である。この基本構造を有するフォトニック結晶ファイバでは、例えば非特許文献3で述べられているように、空孔の直径dと隣接する空孔中心の間隔Λの比d/Λが約0.4よりも小さくなると、伝送波長がどんなに短くなってもLP01モード(最低次モード)のみを伝搬し、完全な単一モードで動作することが、理論的に示されている。実験的にも、前述の非特許文献2では、d/Λ=0.14,Λ=21μmという構造で、伝搬モードのMFDとして約50μm(波長1.55μm)の値を実現している。
従って、適切な一定のd/Λの値を有し、その断面内の構造が長手方向に相似形に保ちつつ、ファイバ外径Dが長手方向に変化していくフォトニック結晶ファイバは、MFDを変換・拡大するための光部品として使用することができる。
図3には、本発明のフォトニック結晶ファイバの構造の概略図を示す。一般に、光ファイバの線引き時には、断面内の構造は相似に保たれる。従って、このようなフォトニック結晶ファイバは、(1)まず母材から外径D1のファイバを線引きし、(2)さらに、所望の外径D2(ただし、D1>D2)になるように、線引き温度や張力を調整することで、得ることができる。
使用波長が、汎用の単一モード光ファイバの通信波長域である場合、例えば、波長1.55μmなどを用いる場合は、d/Λの条件はさらに緩和される。例えば、d/Λ=0.5の条件であっても、波長1.55μmであれば、幅広いコア径の領域で単一モード状態を保つことが可能である。
図4は、一例としてd/Λ=0.5の時の5層構造のフォトニック結晶ファイバに関して、コア径(横軸)とコア領域に閉じこめられる光パワーの割合(縦軸)の関係を示す計算結果をプロットしたものである。なお、ここで、コア領域は直径(2Λ−d)の円と仮定している。図4から分かるように、ファイバ断面のサイズ、およびコア径は5倍程度変化しても、コア領域に含まれる光パワーの割合は95%から98%程度とほとんど一定である。この結果から、本発明のようなフォトニック結晶ファイバでは、dやΛの値の選択の幅は広く、これらに関して適切な値を選定すれば、たとえテーパ状に外径およびコア径を拡大しても、単一モード状態を保ち、曲げ損失を抑制することが可能なことが分かる。
なお、以上の議論は石英ガラスを材料に用いることを前提としているが、加工容易性の観点からは、低融点の多成分ガラスやプラスチック高分子を、本発明のフォトニック結晶ファイバの材料として用いることもできる。その際は使用材料の屈折率に応じてd/Λの値を適切に調整し、単一モード状態を保ってやれば良い。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態として、ファイバ外径がテーパ状に変化しつつ、そのファイバの断面内の構造が長手方向に相似形で、空孔の直径dと空孔の間隔Λの比d/Λが一定に保たれているフォトニック結晶ファイバによるMFD変換の適用例について説明する。
図5は、SMFと光デバイス(光波長フィルタや光源など)の間に本発明のフォトニック結晶ファイバを挿入して、MFDの大きさを変換した一例を示す。図5において、51はSMF(シングルモード光ファイバ)、52は本発明に係るフォトニック結晶ファイバ(PCF)、53は光デバイスである。SMF51との接続側では、接続損失を低減するために、フォトニック結晶ファイバ52のMFDとSMF51のMFDはほぼ一致していることが好ましい。両者51と52の接続は、各種の光コネクタを用いても良いし、融着接続を用いても良い。
図5に示す構成のように、例えば、光デバイス53が光波長フィルタとすると、その光波長フィルタ53の前で、フォトニック結晶ファイバ52により、MFDを拡大することで、フィルタ53の波長選択性を向上することが可能になる。
また、光スポットサイズの大きな光源(図示しない)をSMF51に結合する際には、その光源を光デバイス53の位置に配置して、フォトニック結晶ファイバ52により光源のスポットサイズからSMF51のMFDのサイズまで変換してやることで、高い効率の光入力が可能になる。
図6は、シングルモード光ファイバ(SMF)とマルチモード光ファイバ(MMF)の間に本発明に係るフォトニック結晶ファイバを挿入して、MFDの大きさを変換した一例を示す。図6において、61はSMF、62はフォトニック結晶ファイバ(PCF)、63はMMFである。フォトニック結晶ファイバ62により、MMF63のMFDサイズからSMF61のMFDサイズまで、MFDのサイズを変換することで、SMF61への高い効率の光入力が可能になる。
近年の光LAN(ローカルエリアネットワーク)技術の進展により、イーサネット(登録商標)などの光配線にMMFが使用される場合がある。MMFも伝送距離が短い場合は低次のモードが主なモード成分を占めるが、MMFのコア径は50μm程度であり、SMFのコア径の5倍程度大きい、従って、低次モード成分が支配的な条件下であっても、MMF63からSMF61へそのまま光信号を入力すると、15dB程度もしくはそれ以上の接続損失が発生する。
しかし、図6の構成図のように、MMF63とSMF61の間に、フォトニック結晶ファイバ62を挿入し、SMF61との接続側では、フォトニック結晶ファイバ62のMFDとSMF61のMFDとをほぼ一致させ、またMMF63との接続側では、フォトニック結晶ファイバのMFDをMMF63のMFDとほぼ同じである50μm程度とすることで、比較的低い接続損失でMMF63からSMF61への光信号入力を実現できる。ここで、各光ファイバ間の接続は、各種の光コネクタを用いても良いし、融着接続を用いても良い。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態として、長周期の光ファイバグレーテイングを付与してMFDの変換を実現するフォトニック結晶ファイバの基本構造について説明する。
本発明の第1実施形態で既に述べたように、通常のフォトニック結晶ファイバは、図2に示すように、均一なガラス材料に周期的に円柱状の空孔を配列した構造を有する。
一方、本発明のフォトニック結晶ファイバは、図7の断面図に示すように、空孔とガラスから構成されるクラッド部分71に囲まれる第1のコアガラス領域72に加えて、この第1のコアガラス領域72の内側にドーパントによって生じる屈折率差を用いて形成される第2のコアガラス領域73を持つ。第1のコア領域72は第2のコアガラス領域73に対してはクラッドとして作用する。
ここで、空孔の直径をd、隣接する空孔中心の間隔をΛとすると、第1のコアガラス領域72は、最も内側に配置された複数の空孔に近接するコア径2Λ−dの円形領域であり、第2のコアガラス領域73は第1のコアガラス領域72と同心円のコア径2aの円形領域である。
また、図7の屈折率分布の模式図に示したように、第1のコア径C=2Λ−dと第2のコア径C=2aとの比C/Cが十分に小さければ、第1のコア領域72と第2のコア領域73が互いに及ぼす影響は無視できるほど小さくなる。つまり、この時、第1のコア領域72をコア部分として伝搬するモード74と、第2のコア領域73をコア部分として伝搬するモード75とが独立に存在し得ることになる。
ある波長λに対して、第1のコア領域72が単一モードコアとして作用するには、本発明の第1の実施形態で既に述べたように、d/Λが小さいこと(典型的には0.4以下)が好ましい。一方、第2のコア領域73が単一モードコアとして作用するには、以下の(1)式の使用波長λにおける正規化周波数ν(λ)が2.4以下であることが目安となる。ここでn2cは第2コア領域73の屈折率、n1cは第1コア領域72の屈折率、aは第2コア領域73のコア半径である。W(λ)は第2コア領域73のMDFの1/2である。
ν(λ)=πa(n2c(λ)2−n1c(λ)2)0.5/λ・・・(1)
(λ)=a(0.65+1.619・ν(λ)-1.5+2.879・ν(λ)-6)・・・(2)
上記の条件を満たすように、d,Λ,aの値を設定すれば、第1のコア領域72に固有な最低次の伝搬モードLP01(第1コア)、第2のコア領域73に固有な最低次の伝搬モードLP01(第2コア)の2つの伝搬モードが存在し得る。このようなフォトニック結晶ファイバに、光源(図示しない)から入射する光のMFDを、LP01(第1コア)のMFD=2Wに整合すれば、伝搬モードLP01(第1コア)を選択的に励振することができる。一方、そのフォトニック結晶ファイバに、光源から入射される光のMFDをLP01(第2コア)のMFD=2Wに整合させれば、LP01(第2コア)を選択的に励振することができる。
なお、例えば、非特許文献4に記述されているように、Wの値は、図7に示すようなステップ型のコアを持つファイバでは(2)式で良く与えられることが知られている。従って、(1)(2)式の構造パラメーターが既知であれば、Wの値を推定することができ、LP01(第2コア)を選択的に励振することが、より容易になる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態として、第3実施形態で基本構造を述べた図7のフォトニック結晶ファイバへの長周期の光ファイバグレーテイングを付与する方法と、そのMFD変換動作について説明する。
下記の表1に、本発明のフォトニック結晶ファイバの材料構成の例を示す。図7に示したクラッド部分71、第1のコアガラス領域72、第2のコアガラス領域73に対して、例えば、表中の(i)(ii)(iii)のような組み合わせのガラス材料を用いることができる。ここで、GeO(酸化ゲルマニウム)とF(フッ素)は石英系光ファイバに用いられる最も代表なドーパントである。ただし、(iii)では、第2のコアガラス領域73のGeOドープ量を一番多くする必要がある。
Figure 0005215699
表1のような材料構成のうち、GeOドープ石英ガラス部分には、紫外線を照射してその照射部分の屈折率を変化させることで、図8あるいは図9に示すような、長周期の光ファイバグレーテイングを付与することが可能である。GeOドープ石英ガラス部分に適用できる方法の例としては、ステップ露光法があるが、この方法については、例えば、非特許文献5で説明されている。GeOドープ石英だけでなく、Fドープ石英や純石英ガラス部分にも適用可能な方法として、フェムト秒レーザ照射を行う方法、周期的な応力を付与する方法、加熱と急冷によって周期的な屈折率変動を与える方法がある。特に、加熱と急冷による方法については、例えば非特許文献6のように、純石英製のフォトニック結晶ファイバについて適用したという報告例がある。
従って、本発明のフォトニック結晶ファイバに対しても、これらの方法の中などから、ファイバの材料構成に応じて、適切な方法を用いることで、第1のコアガラス領域または第2のコアガラス領域の全体または一部に長周期の光ファイバグレーテイングを形成することができる。
次に、以下では、本発明の第3実施形態で述べたように、図7の第1のコア領域72に固有な最低次の伝搬モードLP01(第1コア)、第2のコア領域73に固有な最低次の伝搬モードLP01(第2コア)の2つの伝搬モードが存在し得る構造のフォトニック結晶ファイバに対して、図8に示すように、周期Qの長周期の光ファイバグレーテイングを形成した際の動作例について述べる。
長周期の光ファイバグレーテイングでは、位相整合条件が満たされる時、2つのモード間で、モード間の結合が生じる。つまりモード間の伝搬定数差Δβが、以下の(3)式で表される時に結合が生じ、モードの変換が起こる。Qは光ファイバグレーテイングの周期である。
Δβ=2π/Q・・・(3)
従って、波長λにおいて、第2のコア領域73に固有な伝搬モードLP01(第2コア)(75)の伝搬定数をβ、第1のコア領域72に固有な伝搬モードLP01(第1コア)(74)の伝搬定数をβとするとΔβ=β−βとなるように、(3)式の周期Q=Qを選ぶことで、図8に示すように、両者のモードを変換し、第2コアに対応するMFD=2Wを第1コアに対応するMFD=2W(W<W)へと変換することが可能となる。
なお、一般的に伝搬定数は波長依存性を持つので、波長λとは異なる波長λで同様な動作を行うには、波長λでΔβ=β−βとなるように、(3)式の周期Q=Qを選べば良い。
次に、以下では、図9に示すように、第1のコア領域72に固有な伝搬モードLP01(第1コア)(74)を、高次モードLP0n(76)(nは2以上の整数)を経由して、第2のコア領域73に固有な伝搬モードLP01(第2コア)(75)に変換する場合の動作について述べる。なお、高次モードLP0n(76)は、第1のコアガラス領域71に対する高次モードであって、中心対称な光強度を有するモードである。
この場合、第1のコア領域72に固有な伝搬モードLP01(第1コア)の伝搬定数をβ、高次モードLP0nの伝搬定数をβとするとΔβ=β−βとなるように、(3)式の周期Q=Qを選ぶことで、両者のモードを変換する。ここで、第2のコア領域73のコア径aを適切に設定することで、図9に示すように、LP0n(モード形状はリング状)の中心付近の光パワーの高い部分を第2のコア領域73に結合させて、第1のコア領域72に対応するMFD=2Wを第2コアに対応するMFD=2W(W<W)へと変換することが可能となる。
なお、一般的に伝搬定数は波長依存性を持つので、波長λとは異なる波長λで同様な動作を行うには、λでΔβ=β−βとなるように、(3)式の周期Q=Qを選べば良い。
(他の実施の形態)
上記では、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の設計変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は、光ファイバと光デバイス、および光ファイバ同士を接続する際にモードフィールド径を変換または拡大する方法として利用可能である。
単一モード光ファイバのモードフィールド径(MFD)を変換・拡大するための従来技術を示し、(A)は加熱延伸処理によるDOWNテーパを示し、(B)は加熱延伸処理によるUPテーパを示し、(C)は分布加熱処理によるTFC(Thermally-diffused Expanded Core)ファイバを示す概念図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバの断面の一例を示す断面図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバの構造の一例を示す模式図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバのコア径とコア領域に閉じこめられる光パワーの割合(閉じ込め係数)との関係の一例を示す特性図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバによるMFD変換の適用の一例を示す模式図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバによるMFD変換の適用の他の一例を示す模式図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバの構造と屈折率分布の関係の一例を示す説明図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバのMFD変換動作の一例を示す概念図である。 本発明のフォトニック結晶ファイバのMFD変換動作の他の一例を示す概念図である。
符号の説明
51 SMF(シングルモード光ファイバ)
52 PCF(フォトニック結晶ファイバ)
53 光デバイス
61 SMF
62 PCF
63 MMF(マルチモード光ファイバ)
71 空孔とガラスから構成されるクラッド部分
72 第1のコア領域
73 第2のコア領域
74 第1のコア領域に固有な伝搬モード(最低次のモード)LP01
75 第2のコア領域に固有な伝搬モード(最低次のモード)LP01
76 第1のコアガラス領域に対する高次モードLP0n

Claims (3)

  1. 周期的な空孔構造を有するクラッド部と、
    前記空孔構造によって囲まれる第1のコアガラス領域と、
    前記第1のコアガラス領域内にドーパントによって生じる屈折率差を用いて形成される第2のコアガラス領域と、
    前記第1のコアガラス領域または前記第2のコアガラス領域の全体または一部に形成された長周期の光ファイバグレーテイングと
    を有し、使用波長において、前記第2のコアガラス領域を用いた単一モード伝送が可能であり、前記光ファイバグレーテイングの周期が、使用波長において、前記第1のコアガラス領域を伝搬する最低次モードと前記第2のコアガラス領域を伝搬する最低次のモードとの間の位相整合条件を満たすことを特徴とするフォトニック結晶ファイバ。
  2. 前記空孔構造の空孔の直径dと空孔の間隔Λの比d/Λが0.4以下であることを特徴とする請求項に記載のフォトニック結晶ファイバ。
  3. 特定の波長領域において単一モードで動作をする光ファイバに、請求項1又は2に記載のフォトニック結晶ファイバを接続することによって、モードフィールド径の大きさを変換することを特徴とするモードフィールド径変換方法。
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