JP5208013B2 - 流体絶縁電気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス、油等の絶縁流体を充填した接地タンク内に通電導体を収容した流体絶縁電気装置に関するものであり、特に接地タンク内における金属粉末などの金属異物を集積し、捕捉するためのトラップ装置に関するものである。
絶縁媒体をガスとした電気装置の一例であるガス絶縁電気装置は、高電圧が印加される通電導体が金属容器で覆われているものであり、通電導体が金属容器によって外界の影響から保護されているので、信頼性、安全性が高く、環境にもやさしいものである。
ところで上記のようなガス絶縁電気装置の組み立ての過程においては、接地タンク内に金属粉等の金属異物が侵入する可能性がある。このように接地タンク内に金属異物が入った状態で通電導体に高電圧が印加されると、接地タンク内の金属異物は接地タンクと通電導体との間を数Hzの周期で上下運動をする。そのため、この金属異物はガス絶縁電気装置の絶縁上好ましくなく、耐電圧低下を引き起こす要因となる。このような金属異物を収集し、捕捉するための従来技術として以下のようなものがある。
即ち、特許文献1に記載の従来技術においては、絶縁ガスが充填されたパイプ状の金属製密閉容器である接地タンクの中心部に高電圧の電流が流れる導体が絶縁スペーサーによって支持され、接地タンクの内面の下部には互いの傾斜面が重なり合うように、複数の金属材が設けられている。各金属材は、通電導体と対向する側の端部は丸められており、もう一方の端部は接地タンク内面に固着するような形状になっている。
このようなガス絶縁電気装置を設置した後、通常の使用状態において導体と接地タンク間に高電圧が印加されているので、このとき接地タンク内に存在している金属異物は、帯電し、挙動するものの、金属材の表面に接した金属異物は互いに重なり合った傾斜面に沿って、落下し、金属材で囲まれた領域に捕捉され、密閉型ガス絶縁電気装置の耐電圧低下を防止することができる。
特開昭54−86737号公報
従来のガス絶縁電気装置は以上のように構成されているので、以下のような問題点があった。すなわち、接地タンク底面の電界の変歪を少なくするために、金属材における通電導体と対向する側の端部を丸めているが、丸めることによりかえって電界を高くすることになっており、よって電界が変歪しており、金属異物は頭頂部の電界の高いところに到達してしまい、捕捉の妨げとなっている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、接地タンク内の金属異物を効率的かつ確実に捕捉し、金属異物を無害化して耐電圧性能の低下を防ぐことができる流体絶縁電気装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る流体絶縁電気装置は、接地タンクと、この接地タンク内で絶縁配置された通電導体と、前記接地タンクの下部内面上にて前記接地タンクと電気的に接続して固定された金属異物捕捉用のトラップ部材と、を備えた流体絶縁電気装置において、前記トラップ部材は、前記内面に沿って設けられるとともに溝部に隣接した平板状の頭頂部と、前記頭頂部の一端に連続し前記頭頂部に対して傾斜して、前記頭頂部と合わせた断面が「へ」の字形状をなすとともに、下端部が前記接地タンクの内面に接する傾斜部と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、頭頂部を平板状としているので、従来のように金属材における通電導体と対向する側の端部を丸めることによって生ずる電界の変歪が低減され、接地タンク内の金属異物を効率的かつ確実に捕捉し、金属異物を無害化して耐電圧性能の低下を防ぐことができるとともに、設置工程の縮小も可能となる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る流体絶縁電気装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係る流体絶縁電気装置の内部構成を示す斜視図、図2(a)は同じく正面断面図、図3(a)はトラップ装置5の斜視図、図4は本実施の形態における金属異物の移動作用を示す正面図、図5は本実施の形態におけるトラップ装置5の溝幅Ws、頭頂部5aの幅Wr、接地タンク2内壁から頭頂部5aまでの距離H、及び傾斜面5bの長さL、及び折り曲げ角度θなどを示す正面図である。
図1において、例えば円筒状の接地タンク2の中心軸上には導体1が延在しており、この導体1は絶縁スペーサー3によって支持されている。接地タンク2は接地された密閉金属容器からなり、内部にはガス又は油等の絶縁媒体が充填されている。絶縁スペーサー3は絶縁性の部材で構成されるとともに、その中心に導体1が挿通された例えばラッパ状の形状をしており、接地タンク2の内壁により支持されている。導体1は、高電圧が印加される通電導体である。
図1および図2(a)に示すように、接地タンク2の内面の下部(すなわち、内底面)には複数の溝、頭頂部、及び傾斜面を有する金属板からなるトラップ部材としてのトラップ装置5が配置されている。トラップ装置5は接地タンク2の長手方向(中心軸方向)に対して導体1及び接地タンク2の内面と平行になるように延伸して配置されており、更にその一部が接地タンク2の下方に折り曲げられた金属板から構成されている。すなわち、トラップ装置5には、一枚の金属板から少なくとも切り起こしによって下方に折り曲げられるとともに各下端部が前記内面に接触した複数の傾斜部5bと、各傾斜部5bの上端部に連続し前記内面に対して概略平行な平板状の基板部としての頭頂部5aと、各頭頂部5aにおける傾斜部5bに連続する側とは反対側の端部に設けられ下方に折り曲げられた側壁部としての側壁5cとが、設けられている。また、トラップ装置5の周方向中央部には、両端部に側壁5cが形成された頭頂部5dが設けられている。
傾斜部5bは、基板としての金属板の一部を少なくともせん断、曲げ加工(切り起こし)して形成され、頭頂部5a,5d等を下方から支持する。頭頂部5aはせん断、曲げ加工(切り起こし)のされていない概ね平板状の基板の一部分である。傾斜部5bは、頭頂部5aに対して折り曲げられ、傾斜面を有する。頭頂部5aとこの頭頂部5aに連続する傾斜部5bの断面は、概略「への字」形状、又は「への字」を表裏逆にした形状である。また、傾斜部5bの形成に伴い、隣接する頭頂部5a,5dの間には溝が形成されている。あるいは、各溝の両側には各溝を挟むようにして頭頂部5a,5dが形成され、複数の溝が接地タンク2の周方向に沿って形成されている。各傾斜部5b、各頭頂部5a、各側壁5c、及び各溝は、それぞれ導体1の中心軸方向に沿って一方向に延伸している。このトラップ装置5は所定の箇所がねじ止め又は溶接により接地タンク2の内壁に固定されることで接地タンク2と電気的に接続されている。
図2に示すように、トラップ装置5の中央(導体1の延伸方向に垂直な方向における中央)に位置する頭頂部5dは、他の頭頂部5aと異なりその一端部が傾斜部5bに連続しておらず、替わりにその両端部に側壁5cを有している。この中央に位置する頭頂部5dの左側に配置された複数の傾斜部5bは傾斜面が相互にほぼ平行である。同様に、この中央に位置する頭頂部5aの右側に配置された複数の傾斜部5bは傾斜面が相互にほぼ平行である。この中央に位置する頭頂部5dの左側に配置された傾斜部5bと右側に配置された傾斜部5bは、傾斜面は相互に平行ではなく、傾斜面は相互に対向して鉛直方向から同角度傾斜し、中央の頭頂部5aを中心に左右対称に構成されている。
図3(a)では、トラップ装置5の斜視図を示している。上述のように、本実施の形態では、トラップ装置5を金属板から形成している。図3(a)では、トラップ装置5において、一枚の金属板からせん断、曲げ加工により形成された傾斜部5b及び側壁5cと、頭頂部5a,5dと、隣接する頭頂部5a,5d間に形成された溝部である溝50とが示されている。
図4および図5では、図1、図2(a)、及び図3(a)に示すトラップ装置5の拡大断面図が示されている。トラップ装置5の溝幅をWs、頭頂部5aの幅をWr、接地タンク2内壁から頭頂部5aまでの最短距離をH、傾斜部5bの傾斜面の長さをL、傾斜部5bの頭頂部5aに対する折り曲げ角度をθで示している。側壁5cは、頭頂部5aを形成する平面にほぼ垂直である。また、図4では、金属異物9が金属異物移動方向10に従って落下することでトラップ装置5に捕捉される様子を示している。即ち、溝に入った金属異物9は傾斜部5bにより鉛直方向の運動が水平方向の運動に変換され、更に隣接する傾斜部5bの裏面に衝突し、接地タンク2の内面上に到達することとなる。なお、図4、図5では、隣接する傾斜部5bは上方からの平面視で互いに重なっていない。
次に、金属異物9の挙動について説明する。金属異物9は接地タンク2内に混入した金属粉等の異物である。導体1に高電圧が印加されると接地タンク2内壁に接触している金属異物9が帯電する。この時、接地タンク2内には強い電界が存在しているので帯電した金属異物9には静電気力が働き、金属異物9は接地タンク2内の空間に浮上する。直流電圧と違い交流電圧の場合、金属異物9は商用電源の周波数に同期した振動をしながら導体1に向かって浮上する。
金属異物9と導体1との距離がある程度近づくと、金属異物9は自ら放電して保有する電荷の一部を失い、浮上の時と同様商用電源の周波数に同期した振動をしながら接地タンク2に向かって落下する。落下した金属異物9は接地タンク2の内壁に触れて再び帯電して空間に浮上する。このような挙動を繰り返し、金属異物9が接地タンク2と導体1との間の空間に存在する確率が高くなると、その空間で閃落し、流体絶縁電気装置の事故につながる可能性がある。
そして流体絶縁電気装置の絶縁耐力に影響を与える金属異物9のうちで、形状が針状のものが最も重大な影響を及ぼすことが判明している。この針状の金属異物9は電圧が印加されて電界が特定の値を超えるとわずかな擾乱によって電界の方向に起立し、浮上する。更にこの針状の金属異物9は導体1に向かって起立した状態で鉛直方向に運動する場合と、金属異物9の長手方向の長さを最大の径とする回転運動を伴いながら鉛直方向に運動する場合とがあり、このような異なった金属異物9の挙動がその捕捉を困難なものとしている。同様に接地タンク2の内壁に対して機械的に反発することも捕捉を困難なものとしている大きな要因となっている。
そこで本実施の形態においては、このような針状の金属異物9の挙動、特に金属異物9の回転挙動を考慮し、トラップ装置5の溝幅Wsを金属異物9の長手方向の長さ以上とする。すなわち、流体絶縁電気装置の接地タンク2内に混入する金属異物9の典型的な大きさについては既知であるので、溝幅Wsを金属異物9の長手方向の長さ以上として図1、図2(a)、図3(a)、図4、及び図5に示すトラップ装置5を構成することとし、これにより長手方向の長さを最大の径とする回転運動を伴いながら鉛直方向に運動する金属異物9も捕捉することが可能となる。そして、図4に示すように、接地タンク2の内面方向に曲げられた傾斜部5bで金属異物の鉛直方向の運動を水平方向の運動に変換することにより、トラップ装置5は接地タンク2の内部において、図6(a)に示すような起立した状態で鉛直方向23に運動する金属異物21、及び図6(b)に示すように回転しながら(回転方向24)鉛直方向23に運動する金属異物22を容易に効率的に捕えることができるようにしたものである。
更に、側壁5cによるシールド効果によって生成された溝内部の極端に低い電界により、金属異物21,22が傾斜部5bに接した時に電荷の放出が容易で、簡単に運動方向を変換できるものである。
図7は、接地タンク2内に存在する回転金属異物の存在比率(%)と金属異物捕捉効率(%)(縦軸の左)との関係、及び回転金属異物の存在比率(%)と金属異物存在度数(縦軸の右)との関係を示すグラフである。縦軸の右に示す金属異物存在度数とは、接地タンク2内に存在する金属異物の全体存在度数を1としたときの起立及び回転している金属異物の存在度数(確率密度)である。
縦軸の左側にはトラップ装置5による金属異物捕捉効率が示されており、横軸は回転している金属異物の存在比率を示している(回転金属異物の存在比率が0%の時は起立金属異物の存在比率が100%)。同図中の直線Sは起立金属異物の捕捉のみを考慮した従来のトラップ装置を設置した場合の捕捉効率を示しており、起立金属異物しか存在しない場合(回転金属異物の存在比率が0%のとき)は全てを捕捉可能であるが、回転金属異物が増すに連れて捕捉溝には入ることができない金属異物が増し、捕捉効率は0%にまで低下する。
実際の接地タンク2内では金属異物の挙動は極めてわずかな擾乱により変化するので、回転及び起立の挙動を示す金属異物の存在個数は同図中のカーブTに示すように正規分布を示すと考えられる(この場合Tの縦軸スケールは縦軸右側の金属異物存在度数である)。また、このカーブTに示すように回転金属異物の存在比率が50%の状態が最も確率的に起こりやすいので、回転金属異物、起立金属異物の存在比は実際両者50%ほどと考えられる。図7においては、従来のトラップ装置による金属異物捕捉効率を直線Sとして説明したが、実際には金属異物捕捉効率は曲線状になる場合も考えられるので、その結果、金属異物捕捉効率は図7の領域Uに示すようにおよそ50%を最大とする値をとることとなる。
このように、接地タンク2内には少なくとも2種類の挙動を示す金属異物が存在することから、本実施の形態のようにその挙動を考慮し、金属異物の最大長さ以上の幅を持つ溝を形成したトラップ装置5を設置することで、図7の直線Xのように、金属異物捕捉効率が常に100%となるように金属異物の捕捉を確実なものとして閃落事故をなくすことが可能となる。例えばガス絶縁開閉装置中の金属異物の大きさは、典型的には、例えば、直径が50μm〜1000μm、長さが0.2mm〜30mmであり、本実施の形態に係るトラップ装置の溝幅Wsを、例えば、0.2mm〜40mmとすることで、このような金属異物に対する高い捕捉効果が得られる。具体的には、例えば直径が50μm、長さが20mmの金属異物に対しては、溝幅Wsを例えば25mmとすることで高い捕捉効果が得られる。さらに、直径が100μm〜500μm、長さが0.7mm〜15mmの金属異物に対しては、溝幅Wsを、例えば、0.7mm〜15mmとすることで、特に高い捕捉効果が得られる。
本実施の形態によれば、頭頂部5aを平板状としているので、特許文献1に記載の従来技術のように金属材における通電導体と対向する側の端部を丸めることによって生ずる電界の変歪が低減され、接地タンク内の金属異物を効率的かつ確実に捕捉し、金属異物を無害化して耐電圧性能の低下を防ぐことができるとともに、設置工程の縮小も可能となる、という効果を奏する。
また、本実施の形態によれば、接地タンク2の内底面上に、溝幅Wsが金属異物9の長手方向の長さ以上である溝と頭頂部5aと傾斜部5bとを備えたトラップ装置5を設置するようにしたので、挙動の異なる回転金属異物及び起立金属異物の双方を溝から捕捉して、その運動を鉛直方向から水平方向に変換し、浮上力を得ることができない低電界領域へ導くことで容易に金属異物を無害化できる。このように、金属異物を効率的かつ確実に捕捉可能とすることで、耐電圧性能の低下を防ぐことができる。また、トラップ装置5を一枚の金属板を用いて形成することで、トラップ装置5を接地タンクに取り付けるときの設置工程の少なくなり容易に設置することが可能となる。
また、側壁5cを設けることで、接地タンク2の内壁、傾斜部5b、頭頂部5a、側壁5cにより囲まれる領域におけるシールド効果をより高めることができるので、この領域内部の極端に低い電界により、金属異物が傾斜部5bに接したときの電荷の放出が容易となり、簡単に運動方向を変換できる。そのため、金属異物は接地タンク2の内底面に効率的に沈着し、捕捉を確実に行うことができる。なお、側壁5cを設けない場合でも同様のシールド効果により捕捉は可能であるが、側壁5cを設けた場合の方がより効果的となる。
また、トラップ装置5は、複数の溝が設けられた金属板を内底面を含む接地タンク2の内壁円周の一部または全部に沿って配置することができる。これにより、金属異物の運動方向を変換する溝が複数存在することとなり、金属異物を捕捉する効率が容易に向上する。なお、トラップ装置5は、少なくとも2以上の傾斜部5bを設けることで、少なくとも1以上の溝を有することとなる。本実施の形態では、トラップ装置5を1枚の金属板から構成する例について説明したが、このようにすることで複数の溝を容易に加工することができる。
ところで、図11は特許文献1に記載の密閉型ガス絶縁電気装置の構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は微細粉塵捕捉用金属材による微細粉塵の捕捉作動の説明図である。図11(a)において、ガス絶縁電気装置を構成する金属製密閉容器101の中心に円筒状の充電部102,103が配置され、容器101の内部には絶縁ガス105が封入されている。また、容器101内の底部には微細粉塵捕捉用金属材106が設置されている。
金属材106の形状は、図11(b)に示すように、充電部102,103と対向する一端部106aを丸めてあり、他端部106bを容器101の内底面に固着するようにしており、一端と他端間は傾斜面106cとなっている。そして、各金属材106の傾斜面106cが互いに重なり合うようにしてある。
このような従来のガス絶縁電気装置においては、金属材106単体では金属異物Aを捕らえるための領域を形成することができず、必ず2つ以上の金属材106を使用する必要があり、金属材106の設置工程が多くなる。これに対して、本実施の形態によれば、トラップ装置5は1枚の金属板から形成することができるので、設置工数は減少し、設置は容易となる。
また、金属材106は、互いが重なり合うことで、運動する金属異物の挙動を機械的に押さえ込むようにして、金属異物Aの捕捉効果を上げているが、そのことにより金属異物を捕捉領域へ導くための入り口が狭くなり、回転を伴う針状の金属異物等は捕らえにくい。これに対して、本実施の形態では、上記のように回転を伴う針状の金属異物等も捕捉することができる。図4、図5に示す例では、溝幅Wsを金属異物9の長手方向の長さ以上に設定したため、傾斜部5bは互いに重なりあっていない。
また、図11では、容器101底面の電界の変歪を少なくするために金属材106における充電部102,103と対向する側の端部106aを丸めているが、丸めることによりかえって電界を高くすることになっており、よって電界が変歪しており、金属異物Aは金属材106の頭頂部の電界の高いところに到達してしまい、捕捉の妨げとなっている。これに対して、本実施の形態では、図4、図5の例に示すように、側壁5cを頭頂部5aに対してほぼ垂直とすることで端部106aのように丸めることで生ずる電界の変歪を防ぐことが可能である。
実施の形態2.
本実施形態においては、トラップ装置5の製造方法として一枚の金属板に対してプレス加工を施すようにしたものである。即ちプレス加工によるせん断、曲げ加工を採用することによって、複雑な断面を持つ形状に於いても容易に成型でき、かつ製作工程時間を短縮させるとともに、低コストで製作することができる。また、寸法の長いトラップ装置を製作しやすくなり、接地タンク2を広範囲に亘って設置することが可能となるため、金属異物の捕捉率を高めることができる。
更に薄い金属板をプレス加工することにより製作できるので、重量が軽く取り扱い易くなる。そして寸法の長い接地タンク2に設置する場合にも重量が軽いので人手を要せず、既存の接地タンク2にも容易に取り付けることができるようになる。更に金属異物による閃落事故を減らすことができ、また取り外しが容易であるので捕捉した金属異物を容易に採取できるようになり、その後の流体絶縁電気装置(例えば、ガス絶縁電気装置)の検査もし易くなる。
また、プレス加工によれば、プレス加工によるせん断、曲げ加工を採用することにより側壁5cと傾斜部5bを複数同時に形成することができる。なお、図5において、傾斜部5bの長さLと溝幅Wsに対して、傾斜部5bの長さLを溝幅Wsよりも長くしているが、これは金属板から傾斜部5bをせん断し、曲げ加工を施すと同時に、伸ばしているからである。
更に側壁5cをもたせない場合と比較すると、側壁5cを設けた場合、そのシールド効果によって溝内部に極端に低い電界を形成することができ、溝底面の電界を低くすることができるので、捕捉効率を高めることが容易である。図8は側壁5cを設けたことによる溝底面の電界抑制効果を示したグラフであり、側壁5cを持たせた場合の溝底面の電界を、側壁5cがない場合と比較したものである。なお、図8はトラップ装置5の側壁5cの長さが溝の深さの1/3の場合の電界解析結果を示す。縦軸は側壁5cを設けた場合と側壁5cを設けない場合との溝底面の電界の比(側壁5c有り/側壁5c無し)であり、横軸は捕捉する金属異物の長さに対する溝の深さHの比である。図8では、一例として、溝の深さHが金属異物の長さ(長手方向の長さ)と等しい場合に対する電界抑制効果を示している。側壁5cによる溝底面の電界抑制効果が1の場合は、側壁5cの効果がないことを意味し、1より大きくなるに伴い電界抑制効果も大きくなる。本電解解析結果では、約2.3の電界抑制効果が得られた。すなわち、側壁5cを設けることにより電界抑制効果が向上することがわかる。なお、図5において溝の深さHを示している。更に、側壁5cは金属異物が再び溝の外に出ないように疎外する壁の役割も果たす。
金属異物の接地タンク2から受ける反発力により捕捉が困難になる場合があり、従来では溝の深さを捕捉される金属異物の長さと同程度にすると捕捉することは難しく、金属異物の長さ以上の深さにする必要がある。これに対して本実施の形態では、傾斜部5bを設けたことと、図8に示すように溝の深さをそれほど深くしなくても側壁5cを設けることにより溝底面の電界を小さくすることができることから、溝の深さHを金属異物の長さと同程度にすることが可能である。
なお、側壁5cの長さはプレス加工技術により溝幅によらずある程度自由に制御できる。側壁5cはプレス加工のせん断、曲げ加工により容易に形成可能であり、図5及び図8に示すように、側壁5cの長さが溝の深さHの1/3程度あれば側壁5cを設けることによる効果は大きい。よって、側壁5cの長さは溝の深さHと同等にする必要はない。
実施の形態3.
図9は、本実施の形態に係る流体絶縁電気装置において、絶縁性塗料11の施された接地タンク2上にトラップ装置5を設置した図である。また、図2(b)は本実施の形態の正面断面図、図3(b)はトラップ装置5の斜視図である。本実施の形態においては、実施の形態1の構成に加えて、トラップ装置5が、内面に絶縁性塗料11を施された接地タンク2に設置されるようにしたものである。ただし、トラップ装置5と接地タンク2とを電気的に接続する箇所は当然ながら絶縁塗装されていないものとする。また、トラップ装置5の両端(溝の延伸方向に垂直な方向における両端部、あるいは周方向の両端)に位置する頭頂部5aにおいては、この頭頂部5aの端部に側壁5cが形成されておらず、したがって、頭頂部5aにおける傾斜部5bに連続する側とは反対側の端部と接地タンク2の内壁との間には溝が形成されていない。
本来、絶縁塗装された接地タンク2の内面において挙動している金属異物は、接地タンク2との間で電荷の授受が困難なため容易には挙動が収まることがない。しかし本実施の形態においては、上記のように構成することにより、接地タンク2と電気的に接続されているトラップ装置5において金属異物は電荷を失い、溝に入った金属異物は傾斜部5bにより鉛直方向の運動が水平方向の運動に変換されて、傾斜部5bの裏面に衝突し、絶縁性塗料11が施された接地タンク2の内面にたどり着く。そしてこの内面はトラップ装置5により電界は遮蔽されており金属異物が浮上力を得るような電界は形成されていない。更には、内面は絶縁塗装されているので、接地タンク2からも電荷を供給されることはなく、金属異物は二度と浮上することができない。
また、トラップ装置5の端部15(溝の延伸方向に垂直な方向における端部、あるいは周方向における端部)を絶縁性塗料11が施された接地タンク2の内壁と接するようにした構造にすることで、接地タンク2内に存在する金属異物の初期の存在位置をできるだけ、絶縁塗装されていない、トラップ装置5の表面に来るようにするものである。そうすることにより、低い電界のうちに金属異物を挙動させて素早くトラップ装置5の溝内部に導くことができ、確実に金属異物を捕捉可能となる。
ところで、従来から広く採用されているガス絶縁電気装置の内壁は絶縁性塗料11により塗装されているものが多く、本実施の形態のトラップ装置5を付加することで、特別な変更を施すことなく、信頼性の高いガス絶縁電気装置にすることが可能である。また、接地タンク2内壁に絶縁性塗料11の塗装とトラップ装置5の設置を施すことにより耐絶縁性能が向上するので、従来のガス絶縁電気装置よりも小型化が可能であり、全体的に低コストなガス絶縁電気装置を製造することが可能となる。
実施の形態4.
本実施の形態においては、金属異物21,22を捕捉するための、頭頂部5aの幅Wr、隣接する頭頂部5a間の幅Ws(すなわち、溝幅)、傾斜部5bの傾斜面の長さL、折り曲げ角度θ(傾斜部5bの頭頂部5aに対する傾斜角度)、溝の深さH(すなわち、頭頂部5aにおける接地タンク2の内面と対向する側の表面から接地タンク2の内面までの最短距離H)をそれぞれ具体的にどのような値に設定するかを規定した例について説明する(図5参照)。以下では、接地タンク2内に存在する金属異物21,22の最大長さをWpとする。
本実施の形態では、トラップ装置5は、実施の形態1で設定した条件:Wp≦Wsに加えて、Wr≦WsかつWp≦Hの関係を保つように設計することとする。
接地タンク2内の金属異物21,22は導体1に印加された電圧により帯電し、鉛直方向に運動を始める。そのとき導体1と接地タンク2との間にトラップ装置5が存在するとトラップ装置5の表面上で金属異物21,22は数Hzで鉛直運動をする。このとき、トラップ装置5の溝と頭頂部5aの幅が同じであれば、鉛直運動する金属異物21,22が両者に接触する確率は同等である。よって、金属異物21,22が溝に入る確率を向上させるには、頭頂部5aの幅Wrを溝幅Ws以下とする必要がある:Wr≦Ws。また、金属異物21,22の運動は常に鉛直方向とは限らず、時には回転する。このような運動をする金属異物21,22を捕らえるには、溝幅Wsと金属異物21,22の最大長Wpに対して、Wp≦Wsとする必要がある。また、深さHは、金属異物21,22がトラップ装置5の溝の内部で鉛直に起立した場合にトラップ装置5の表面からその先端が飛び出すと、その先端の電界が高くなり、浮上力を得てしまうので、少なくとも金属異物21,22の最大長さよりも大きくとる必要がある:Wp≦H。
また、本実施の形態では、傾斜部5bの長さLは、L=Ws/cosθを保つように設計する。
特に起立した状態で鉛直方向に挙動している金属異物21,22は頭頂部5aのような平坦な部分に衝突すると、鉛直方向におけるトラップ装置5と反対側、すなわち導体1に向かって飛翔していくので、溝の底面は平坦にしないことが好ましい。よって、トラップ装置5を上からみた場合に平坦な部分が見えないように、傾斜部5bは溝の端部まで延長することが好ましい:L=Ws/cosθ。
このようにして、接地タンク2内に存在する金属異物21,22の最大長さWpを基準として、溝幅Ws、頭頂部5aの幅Wr、トラップ装置4aの溝の深さHについての好適な関係が決定される。
以上説明したように、金属板の頭頂部5aの幅Wrよりも溝幅Wsを広くすることで、金属異物21,22が溝に入る確率を向上させることができる。更に、溝の深さHを金属異物の最大長さWp以上にすることで、鉛直に落下してきた金属異物21,22を低電界領域まで落としこむことができ、捕捉する効率を向上させることができる。
また、金属板の頭頂部5aと傾斜部5bとがトラップ装置5を上部から観た場合に、投影的につながるようにすることで、落下してきた金属異物21,22が直接接地タンク2の内面に衝突して、導体1方向に跳ね返ることを防ぐことができ、トラップ装置5による金属異物21,22の捕捉効率を低下させることがない。
実施の形態5.
本実施形態は、トラップ装置5の裏面に粘着材(図示せず)を塗布したものである。具体的には、傾斜部5b、頭頂部5aの接地タンク2内面と対向する側の表面(裏面と呼称する。)、傾斜部5bの裏面に対向する側壁5cの表面(裏面と呼称する。)に粘着材を塗布したものである。すなわち、トラップ装置5の裏面とは、トラップ装置5のトラップ領域側の表面を意味する。
接地タンク2内面の電界が非常に高い場合に、トラップ装置5に捕らえられていなかった金属異物21,22が挙動をはじめると、その電界に比例して、金属異物21,22の挙動の速度が非常に大きくなる。そうなった場合に、一度トラップ装置5の溝の内部に入った金属異物21,22は、それが持っている大きな速度のために、機械的な反発力が大きくなり、溝から再び接地タンク2内へ出て行く可能性がある。
しかしながら、本実施の形態のようにトラップ装置5の裏面にのみ粘着材を塗布しておけば、傾斜部5bにて水平方向に運動が変換されて、傾斜部5bの裏側に衝突すると塗布された粘着材により、大きな運動量が吸収され、挙動を抑制可能となる。
このような構成により、トラップ装置5の中から再び出てくるような速度を持った金属異物21,22に対して、トラップ装置5の裏面に粘着材を塗布しておくことにより、金属異物21,22の運動量を粘着材に吸収させて、その付着力により捕捉することが可能となる。
また粘着材により反発力による跳ね返りをなくすことができるので、トラップ装置5の高さH(すなわち、溝の深さH)を小さく構成することができ、導体1と接地タンク2との距離が小さい流体絶縁開閉装置に対して、本実施の形態によるトラップ装置5を設置することができる。
更に、たとえ粘着材が長年の経年劣化によりその効果を失ったとしても、側壁面で囲まれた領域(つまり、傾斜部5b、頭頂部5a、及び側壁5c)の電界が低い溝の中に金属異物21,22が存在することになるので、再び溝の外へ浮上するような力を得ることができない。
実施の形態6.
図2においては、トラップ装置5の傾斜部5bの傾斜面は平面状(正面図では直線状)であったが、その部位に曲率を付与することもできる。図10は、本実施の形態におけるトラップ装置5の断面図、図3(c)は、本実施の形態におけるトラップ装置5の斜視図である。
図10、図3(c)に示すように、本実施の形態では、プレス加工して得られるトラップ装置5に於いて頭頂部5aの形状は実施の形態1と変わらないが、傾斜部5bの傾斜面に曲率を付与することとする。
本実施の形態では、傾斜部5bが円弧の一部であるように曲率を持っているので、浮上した金属異物21,22が落下してきて溝を通り抜けた場合、曲面である傾斜部5bに沿って落下する。そのため、鉛直方向に落下してきた金属異物21,22の運動を水平方向に変換する効率が増し、確実に金属異物21,22を、再び浮上ができない低電界部、すなわちトラップ装置5と接地タンク2との間に形成される領域に導くことができる。
本実施の形態によれば、トラップ装置5の傾斜部5bの傾斜面に曲率を持たせたことで、金属異物21,22を低電界領域に容易に導くことができる。従って、実施の形態1と同様に、絶縁耐力の優れたガス絶縁電気機器を安価かつ容易に構成することができる。特に、トラップ装置5を装備していない従来のガス絶縁装置に対してその基本的構造を何ら変更しなくとも、トラップ装置5を付加するだけで本実施の形態を構成できるのでその製造はより一層容易かつ低コストなものとなる。
また、トラップ装置5を装備することによる接地タンク2の寸法増大はないため、コンパクトなガス絶縁電気装置を構成できる。
本発明は、ガス絶縁電気装置などの流体絶縁電気装置に好適に適用することができる。
実施の形態1に係る流体絶縁電気装置の内部構成を示す斜視図である。 流体絶縁電気装置の正面断面図である。 トラップ装置の斜視図である。 実施の形態1における金属異物の移動作用等を示す正面図である。 実施の形態1における溝幅、トラップ装置の高さ等を示す正面図である。 金属異物の挙動を示すための図である。 金属異物の捕捉効率と金属異物の存在比率との関係を示したグラフである。 側壁を設けたことによる溝底面の電界抑制効果を示したグラフである。 実施の形態3に係る流体絶縁電気装置において、絶縁性塗装の施された接地タンク上にトラップ装置を設置した図である。 実施の形態5におけるトラップ装置の正面図である。 特許文献1に記載の従来の密閉型ガス絶縁電気装置の構成を示した図である。
1 導体
2 接地タンク
3 絶縁スペーサー
5 トラップ装置
5a 頭頂部
5b 傾斜部
5c 側壁
9,21,22 金属異物
10 金属異物移動方向
11 絶縁性塗料
15 端部
23 鉛直方向
24 回転方向
50 溝
101 密閉容器
102,103 充電部
105 絶縁ガス
106 金属材
106a 一端部
106b 他端部
106c 傾斜面

Claims (13)

  1. 接地タンクと、この接地タンク内で絶縁配置された通電導体と、前記接地タンクの下部内面上にて前記接地タンクと電気的に接続して固定された金属異物捕捉用のトラップ部材と、を備えた流体絶縁電気装置において、
    前記トラップ部材は、
    前記内面に沿って設けられるとともに溝部に隣接した平板状の頭頂部と、
    前記頭頂部の一端に連続し前記頭頂部に対して傾斜して、前記頭頂部と合わせた断面が「へ」の字形状をなすとともに、下端部が前記接地タンクの内面に接する傾斜部と、
    を有
    前記金属異物の最大長さをWp、前記溝部の溝幅をWs、前記頭頂部の幅をWr、前記頭頂部と前記接地タンクの内面との間の距離をHとしたときに、
    Wr≦Ws
    かつ
    Wp≦H
    の関係が成立するように前記トラップ部材を構成したことを特徴とする流体絶縁電気装置。
  2. 前記トラップ部材は、一枚の金属板から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体絶縁電気装置。
  3. 接地タンクと、この接地タンク内で絶縁配置された通電導体と、前記接地タンクの下部の内面上にて前記接地タンクと電気的に接続して固定された金属異物捕捉用のトラップ部材と、を備えた流体絶縁電気装置において、
    前記トラップ部材は、
    前記内面上に配置された一枚の金属板から少なくとも切り起こしによって下方に向けて折り曲げて形成され、その下端部が前記接地タンクの内面に接するとともに、前記接地タンクの中心軸方向に延伸する傾斜部と、
    前記傾斜部の上端に連続するとともに切り起こしのされていない前記金属板の一部分であって、その断面と前記傾斜部の断面とを合わせた断面が「へ」の字形状をなすとともに、前記傾斜部の形成に伴って形成された溝部に隣接する頭頂部と、
    を有し、
    前記金属異物の最大長さをWp、前記溝部の溝幅をWs、前記頭頂部の幅をWr、前記頭頂部と前記接地タンクの内面との間の距離をHとしたときに、
    Wr≦Ws
    かつ
    Wp≦H
    の関係が成立するように前記トラップ部材を構成したことを特徴とする流体絶縁電気装置。
  4. 前記溝部の幅が、0.2mm〜40mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  5. 前記溝部の幅が、0.7mm〜15mmであることを特徴とする請求項4に記載の流体絶縁電気装置。
  6. 前記トラップ部材は、前記接地タンクの周方向に沿って複数の前記溝部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  7. 前記トラップ部材は、前記接地タンクと電気的に接続された箇所を除き、絶縁塗装された前記内面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  8. 前記トラップ部材の前記周方向における端部が、前記接地タンクの内面と接するようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  9. 前記傾斜部の傾斜面の長さをL、前記傾斜面の前記頭頂部に対する傾斜角度をθ、前記溝部の溝幅をWsとしたときに、
    L=Ws/cosθ
    の関係が成立するように前記トラップ部材を構成したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  10. 前記頭頂部の前記傾斜部に連続する側と反対側の端部は、下方に折り曲げられ側壁部を形成していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  11. 前記傾斜部における前記接地タンクの内面と対向する側の表面、前記頭頂部における前記接地タンクの内面と対向する側の表面にそれぞれ粘着材を塗布するとともに、
    前記粘着材が塗布された傾斜面に対向する前記側壁部の表面にも粘着材を塗布したことを特徴とする請求項10に記載の流体絶縁電気装置。
  12. 前記傾斜部の傾斜面は曲率を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
  13. 前記トラップ部材は、前記金属板をプレス加工して形成されたものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の流体絶縁電気装置。
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