JP5206152B2 - 酸化ガリウム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化ガリウム及びその製造方法に関する。
酸化ガリウムは、蛍光体原料や、半導体製造原料、発光素子製造原料などに多く用いられている。また、ターゲット用原料としても注目されており、近年、太陽電池、プラズマディスプレイ等に用いられる透明導電膜として見出された酸化亜鉛膜のドーパントとして用途が開発されつつある。さらには、発光素子材料用基板として、透明性と導電性の両方を有する単結晶基板が作成可能なことも見出されており、このような新規用途が広がるにつれて、より高純度な酸化ガリウムが求められている。また、酸化ガリウムを含有するターゲット材の製造には焼結容易性や焼結密度が高い焼結体が求められている点より、微粒な酸化ガリウムの開発が要望されている。
従来、公知の製造方法としては、ガリウム塩と塩基を攪拌下に混合して水酸化ガリウムを生成し、これを熟成しオキシ水酸化物を得、濾過、洗浄、乾燥、焼成して酸化ガリウムを得る方法が知られており、混合、熟成時の条件として、例えば水酸化ガリウムを得る全工程を通じて反応媒体のpHを6.6〜6.8の範囲に維持し、熟成を95〜100℃の温度で実施する方法(特許文献1)、或いはガリウム塩と塩基の攪拌混合をpH8〜9.5の範囲に維持し、熟成を80℃以上で2時間以上実施する方法(特許文献2)等が知られている。水酸化ガリウム析出時の反応媒体のpHが6〜7と低い場合には、通常水酸化ガリウムの生成粒子径が小さいためか濾過性が悪く工業規模での生産には適さない。特許文献2の方法は濾過性には優れるものの、得られるオキシ水酸化ガリウムの不純物含量が高いとの欠点を有している。
特公昭59−24729号公報 特公昭60−38339号公報
さらに、酸化ガリウムの高純度化を目的とした製造方法としては、得られた水酸化ガリウムを高温高圧下に保持し、大きな針状結晶に転移させることで、濾過性、洗浄性を向上させることが記載されている(特許文献3)が、かかる方法においても実施例に見られる如くSi、Naの濃度は50ppmを超えている。近年化合物半導体の分野においては、酸化ガリウム基板や酸化ガリウム薄膜のドーパントとしてSiやMgなどの不純物が用いられる場合がある。それ故この特性の制御を行なうためには基盤や薄膜の原料である酸化ガリウムそのものの不純物濃度をできる限り下げておくことが好ましいことより、特許文献3による製法も十分な方法とは言えない。加えて酸化ガリウム中からの不純物としてのSiの除去は難しく、工業的に有効な除去方法は未だ知られていない。
特開平11−263619号公報
本発明の目的は濾過、洗浄性が良好で、かつ、蛍光体原料や、ターゲット用原料、透明導電膜や透明導電性を有する単結晶基板材料として好適な不純物含量の低い、高純度酸化ガリウムを提供することにある。さらには、上記特性に加え、粒子径の小さい高純度酸化ガリウムを提供することにある。
本発明者等は鋭意検討の結果、ガリウム塩と塩基性溶液を混合し、水酸化ガリウムを生成させ、これを熟成させオキシ水酸化物とし、濾過、洗浄、乾燥、焼成する酸化ガリウムの製造において、特定の反応条件下、特定の装置を用いる場合には、本発明の目的とする濾過、洗浄性が良好で、不純物含量の低い高純度酸化ガリウムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。また、上記製法に加え、水酸化アルミニウムの生成に際し
原料として特定のガリウム塩を特定濃度で用いる場合には、濾過、洗浄性が良好で、低不純物含量に加え、粒子径の小さい、具体的には90%累積粒径(体積基準)が10μm以下の高純度酸化ガリウムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一は、不純物含有量が、Si≦5ppm、Na≦2ppm、K≦2ppm、Ca≦1ppm、Fe≦0.2ppm、Mg≦0.1ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppmである酸化ガリウムを提供するにある。
本発明の第二は、不純物含有量が、Si≦5ppm、Na≦2ppm、K≦2ppm、Ca≦1ppm、Fe≦0.2ppm、Mg≦0.1ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppmで、90%累積粒径(体積基準)が10μm以下である酸化ガリウムを提供するにある。
本発明の第三は、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で80℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程を含んでなり、かつ該水酸化ガリウムの熱処理工程における水酸化ガリウムと接触する部位に、フッ素含有樹脂を用いることを特徴とする本発明の第一に記載の酸化ガリウムを得る酸化ガリウムの製造方法を提供するにある。
本発明の第四は、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で、80℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程を含んでなり、かつ該ガリウムを含有する酸性水溶液として濃度1.5mol/l以下の硝酸ガリウム水溶液を用いること、および該水酸化ガリウムの熱処理工程における水酸化ガリウムと接触する部位に、フッ素含有樹脂を用いることを特徴とする請求項2記載の酸化ガリウムを得る酸化ガリウムの製造方法を提供するにある。
本発明の第一と第三の発明によれば、濾過性、洗浄性が良好で、蛍光体原料や、ターゲット用原料、透明導電膜や透明導電性を有する単結晶基板材料として好適な高純度の酸化ガリウムを提供することが可能となる。
また、本発明の第二と第四の発明によれば、濾過性、洗浄性が良好で、蛍光体原料や、ターゲット用原料、透明導電膜や透明導電性を有する単結晶基板材料として好適な高純度で且つ粒子径の小さい酸化ガリウムの提供を可能とするものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明における酸化ガリウムの製造は、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整して水酸化ガリウムを生成させ、得られた水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で、80℃以上の温度で1時間以上保持し、生成するオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成する工程よりなり、該得られた水酸化ガリウムの熱処理工程において、得られた水酸化ガリウムと接触する部位にフッ素含有樹脂を用いることを特徴とする。より具体的にはガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性溶液を添加混合し水酸化ガリウムを得る工程、およびこの反応により得られたを水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で、80℃以上の温度で1時間以上保持し、オキシ水酸化ガリウムとなす熱処理をする工程において、熱処理に供する水酸化ガリウムと接触する部位にフッ素含有樹脂を用いることを特徴とするものであり、更には該熱処理工程で攪拌棒や攪拌翼等の攪拌治具を用いる場合には、かかる攪拌治具をもフッ素含有樹脂製品を用いることを意図するものである。本発明においてフッ素含有樹脂とは、フッ素樹脂で構成された部材、或いは接触部位がフッ素含有樹脂で被覆されている場合をも含む概念である。被覆手段としてはコーティング、ライニング等が挙げられる。フッ素含有樹脂で被覆される母材としては、例えばステンレス鋼、炭素鋼、鋳鉄、硝子、樹脂−セラミック繊維複合材等が使用される。
また、熱処理後のオキシ水酸化ガリウムは、次いで濾過、水洗されるが、熱処理後のオキシ水酸化ガリウム懸濁溶液を高温のまま処理する場合には、必要に応じて反応残液とオキシ水酸化ガリウムを濾別する濾過機、およびこれらを連結する配管においてもフッ素含有樹脂を用いることが推奨される。尚、実際の製造プロセスにおいては、上記原料液の混合、得られた水酸化ガリウムの熱処理は同一容器で連続操作として実施される場合が多いので、これら原料液を混合することにより生成した水酸化ガリウム(反応残液との懸濁状態をも含む)との接触部位のみならず容器内全体、さらには容器に配設される原料液導入配管等、高温、高アルカリ雰囲気に曝される可能性がある部分においては、フッ素含有樹脂を用いることを本発明は妨げるものではない。
フッ素含有樹脂としては、通常、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレンと四フッ化エチレンの共重合体樹脂、変成フッ素樹脂、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンの共重合体樹脂、四フッ化エチレンとエチレンの共重合体樹脂などが挙げられるが、好ましくは、汎用性の高い、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンの共重合体樹脂が使用される。
本発明の熱処理工程において、水酸化ガリウムとの接触部位に金属や硝子等で構成された容器や攪拌治具を用いる場合には、得られるオキシ水酸化ガリウム、これを濾過、水洗、乾燥、焼成して得られる酸化ガリウムに金属不純物が溶出するので所望とする高純度の酸化ガリウムを得ることは困難となる。
本発明に使用するガリウム塩(ガリウムを含有する酸性水溶液)としては特に限定されるものではないが、不純物の混入防止の観点よりできるだけ高純度の硝酸ガリウム水溶液を使用することが好ましい。製造に際しては、不純物含量の少ない原料を用いることがよく、より具体的には純度99.999%や純度99.9999%の金属ガリウムと電子工業用純度の鉱酸の使用が推奨される。鉱酸としては硝酸、硫酸、塩酸などが挙げられるが、酸化ガリウム製造時の残存不純物イオンを考慮した場合、硝酸を用いることが推奨される。
使用するガリウム塩の濃度についても特に限定はされないが、通常、0.1〜4mol/L、より好ましくは0.1〜3.5mol/lの濃度のものが使用される。使用するガリウム塩の濃度が低い場合、容積効率が悪くなるとともに、得られる水酸化ガリウムの粒子径も小さくなり濾過性が悪化する。一方、使用するガリウム塩の濃度が高い場合はガリウム塩水溶液からガリウム塩が固体として析出することがあり、操作性が悪く、塩基性水溶液との反応に長時間を要するおそれがある。
ガリウム塩として硝酸ガリウムを用い、これを濃度1.5mol/l以下、好ましくは
0.5〜1.2mol/lで用いる場合には、工業的濾過特性を満足し、かつ90%累積粒径(体積基準)が10μm以下、好ましくは3μm〜8μmの高純度で微粒子径の酸化ガリウムを得ることが可能である。
本発明において使用する塩基性水溶液は、特に限定されないが、アンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などの無機系塩基性水溶液、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、トリエチルアミン水溶液、尿素など有機系塩基性水溶液が挙げられる。就中、残留不純物が少ない点からアンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウムなどの無機系塩基性水溶液、さらには金属イオンも含まないアンモニア水の使用が推奨される。
塩基性水溶液の濃度についても特に限定はされないが、通常、約5〜約20重量%の濃度の範囲のものが使用される。塩基性水溶液の濃度が低い場合は、容積効率が悪く、得られる水酸化ガリウムの粒子径が小さくなり、濾過性が悪化する。
ガリウム塩水溶液と塩基性水溶液の混合方法は特に限定されるものではなく、塩基性水溶液にガリウム塩水溶液を添加混合しても、ガリウム塩水溶液に塩基性水溶液を添加混合してもよく、また、これらを同時に添加混合してもよいが、混合することにより得られる水酸化ガリウムの液性はpH8〜10の範囲で調整することを必須とする。pHが8より低い場合は、生成した水酸化ガリウムを加熱熟成しても粒子成長が小さく、結果として優れた濾過性が得られない。他方pHが10を超える場合には析出した水酸化ガリウムが再溶解し、収率が悪化する。
上記方法により生成した水酸化ガリウムは、次いで約80℃以上、通常、約80〜約95℃、約1時間以上、通常、約2時間〜約10時間、pH8〜10の範囲で加熱処理する。かかる処理により、水酸化ガリウムが実質的にオキシ水酸化ガリウムに転位し、得られるオキシ水酸化ガリウムが水溶液中で迅速に沈降する。加熱温度、時間が不足すると、濾過性が低下する。ガリウム塩水溶液と塩基性水溶液の混合による水酸化ガリウムの生成と、これを加熱処理しオキシ水酸化ガリウムを生成する工程は、通常同一容器を用い連続で実施するが、必要に応じて夫々の工程を個別の容器で実施してもよい。
本発明においては、加熱処理により生成したオキシ水酸化ガリウムは、速やかに沈降し反応残液と固液分離するので、加熱処理後、オキシ水酸化ガリウムは濾過、洗浄し、オキシ水酸化ガリウムを得ることができる。濾過、洗浄方法はオキシ水酸化ガリウムに付着した金属イオンを除去し得る方法であれば特に制限されるものではないが、通常、オキシ水酸化ガリウムが沈降した後の上澄み液を容器より排出し、代わりに純水を加え、攪拌し、攪拌後の洗浄水を容器外に排出、必要に応じ更に純水を加え攪拌し、攪拌後の洗浄水を容器外に排出してオキシ水酸化ガリウムに付着した金属イオンを除去する。洗浄回数は所望とする純度により適宜選択すればよい。また、金属イオンと錯体を形成して不純物としての金属イオンを除去することが可能なシュウ酸やエチレンジアミンなどのキレート試薬を洗浄水に添加し使用することも可能である。
このようにして得られたオキシ水酸化ガリウムは、次いで乾燥に供する。乾燥は乾燥させるオキシ水酸化ガリウムの量、オキシ水酸化ガリウムに含有する水分量により一義的ではないが、通常100〜200℃で1〜20時間実施すればよく、乾燥設備としては公知のものであればよいが、通常、自然対流式乾燥器、送風循環式乾燥器、真空乾燥器等が使用される。このようにして乾燥したオキシ水酸化ガリウムは、Si≦5ppm、Na≦2ppm、K≦2ppm、Ca≦1ppm、Fe≦0.2ppm、Mg≦0.1ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppmと極めて不純物の少ない高純度品が得られる。
乾燥後のオキシ水酸化ガリウムは次いで焼成し酸化ガリウムとする。焼成方法や焼成条件は特に制限されるものではなく、得られる酸化ガリウムの使用目的にもよるが、通常、焼成温度約600〜約1500℃、時間は約1〜約10時間、焼成炉としては発熱体を用いた電気炉、発熱体を用いたマッフル炉、マイクロ波を用いた電気炉、高周波誘導加熱型電気炉等が使用される。焼成時に不純物の混入がないようオキシ水酸化ガリウムを高純度アルミナ製のトレー等に入れ焼成に供する、更には窒素等の不活性ガスを導入、導出しつつ焼成を実施すること等は、必要に応じ選択実施すればよい。また、得られる酸化ガリウムのBET比表面積は、通常約20m〜0.1mの範囲であるが、焼成温度を高くすれば、BET比表面積は小さくなるので、焼成条件は使途に応じて決定すればよい。
さらに、用途に応じて、適宜、純度を損なわない範囲で、2次粒子(凝集粒)などの粗大な粒子を粉砕装置を用いて、粉砕しても構わない。粉砕装置としては、ボールミル、ハンマーミル、ロールミル、コーヒーミル、ハンマークラッシャー、冷凍ミル、サイクロンミル、遊星型ボールミルなどが挙げられる。
上記した本発明方法によれば、Si≦5ppm、Na≦2ppm、K≦2ppm、Ca≦1ppm、Fe≦0.2ppm、Mg≦0.1ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppmと極めて不純物の少ない高純度を有する酸化ガリウムが得られる。
また、原料酸性ガリウム塩として硝酸ガリウムを特定濃度で使用することにより、90%累積粒径(体積基準)が10μm以下の焼結特性等に優れた微粒で高純度を有する酸化ガリウムが得られる。
以下、本発明を実施例で更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例において示すオキシ水酸化ガリウム、及び酸化ガリウムの不純物濃度は酸化ガリウム、オキシ水酸化ガリウムを混酸で溶解し、標準試料添加による誘導結合プラズマ発光分析法(ICP発光分光分析法----使用機器:セイコー製SPS3000)により定量した。また水酸化ガリウムの液性はpHメーター(HORIBA pHメーターD−52)を用いて測定した。粒度分布はマイクロトラック粒度分布計(SPA方式)日機装(株)製を用いて測定した。
[実施例1]
製造例1(硝酸ガリウムの製造)
1000mlのガラス製3つ口フラスコに、アルゴン気流下、純度99.9999%の金属ガリウム133.0gと電子工業用の69%濃硝酸772.3mlを投入し、4日間攪拌しながら溶解させた。次いでこのガラス製3つ口フラスコを95℃の湯浴で加熱することにより3.30mol/lの硝酸ガリウム水溶液600mlを得た。
製造例2(18%アンモニア水の調整)
1000mlのガラス製三角フラスコに電子工業用の28%アンモニア水480mlと純水240mlを加え、18%アンモニア水720mlを調整した。
製造例3(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、製造例1で得られた硝酸ガリウム水溶液270ml、製造例2で調整したアンモニア水560ml、および純水870mLを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.3の水酸化ガリウム懸濁液1700mlを得た。次いで、得られた懸濁液を95℃の油浴で加熱攪拌を5時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水900mLを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水900mlによる洗浄操作を4回行なった。4回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.6)を用いて、吸引濾過した。吸引濾過に際し所用時間を測定し、濾過性能を観た。その結果を表1に記載する。
次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム83.6gを得た。得られたオキシ水酸化ガリウムの純度を表1に示す。尚
表1中の不純物濃度の単位はwtppmである。
製造例4(酸化ガリウムの製造)
製造例3で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(83.6g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度1000℃で4時間焼成し、酸化ガリウム73.4gを得た。得られた酸化ガリウムの純度を表1に示す。
[比較例1]
実施例1の製造例3で用いた2000mlのPTFE製フラスコの代わりにガラス製フラスコを、PTFE製攪拌棒の代わりにガラス製攪拌棒を用いた以外は実施例1と同一方法、同一条件で実験を行ないオキシ水酸化ガリウム85.3g、酸化ガリウム74.2gを得た。製造に際してのオキシ水酸化ガリウムの濾過性、及び得られたオキシ水酸化ガリウム及び酸化ガリウムの純度を表1に示す。表1から明らかな如く、本発明方法に比較し、比較例1の方法ではSi濃度の低いオキシ水酸化ガリウム及び酸化ガリウムが得られないことが分る。
[比較例2]
実施例1の製造例3で用いた2000mlのPTFE製フラスコの代わりにガラス製フラスコを、PTFE製攪拌棒の代わりにガラス製攪拌棒を用い、さらに、水酸化ガリウム懸濁液のpHが7.5となるようにアンモニア水および純水の添加量を調整した以外は実施例1と同一方法、同一条件で実験を行ないオキシ水酸化ガリウム80.4g、酸化ガリウム70.1gを得た。製造に際してのオキシ水酸化ガリウムの濾過性、及び得られたオキシ水酸化ガリウム及び酸化ガリウムの純度を表1に示す。表1から明らかな如く水酸化ガリウム生成時におけるpHが本発明方法の範囲よりも低くなると、同一条件で加熱処理してもオキシ水酸化ガリウムの濾過性が著しく悪くなり、工業的生産が困難となることが分る。加えて比較例2の方法ではSi濃度の低いオキシ水酸化ガリウム及び酸化ガリウムが得られないことが分る。
表1
Figure 0005206152
製造例5(pH=1の硝酸ガリウムの製造1)
1000mlのガラス製3つ口フラスコに、アルゴン気流下、純度99.9999%の金属ガリウム125.0gと電子工業用の69%濃硝酸700mlを投入し、4日間攪拌しながら溶解させた。次いでこのガラス製3つ口フラスコを95℃の湯浴で加熱、濃縮した後、製造例2の18%アンモニア水を500ml加え、pHを1に調整した1.8mol/l硝酸ガリウム1000mLを得た。
製造例6(pH=1の硝酸ガリウムの製造2)
1000mlのPTFE製容器に、製造例5で得られた1.8mol/l硝酸ガリウム200mlと純水200mlを投入し、0.9mol/l硝酸ガリウム400mlを調整した。
製造例7(pH=1の硝酸ガリウムの製造3)
1000mlのPTFE製容器に、製造例5で得られた1.8mol/l硝酸ガリウム200mlと純水600mlを投入し、0.45mol/l硝酸ガリウム800mLを調整した。
[実施例2]
製造例8(オキシ水酸化ガリウムの製造1)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、製造例5で得られた硝酸ガリウム水溶液200ml、製造例2で調整したアンモニア水100ml、および純水300mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.5の水酸化ガリウム懸濁液600mLを得た。次いで、得られた懸濁液を95℃の油浴で加熱攪拌を5時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水300mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水300mlによる洗浄操作を4回行なった。4回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.6)を用いて、吸引濾過した。
次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム35.3gを得た。得られたオキシ水酸化ガリウムの90%累積粒径を表2に示す。
[実施例3]
製造例9(酸化ガリウムの製造1)
製造例8で得られたオキシ水酸化ガリウム19.9gを、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度1000℃で4時間焼成し、酸化ガリウム17.6gを得た。得られた酸化ガリウムの90%累積粒径を表3に示す。
[実施例4]
製造例10(オキシ水酸化ガリウムの製造2)
実施例8で用いた製造例5の硝酸ガリウムの代わりに製造例6で調整した硝酸ガリウム水溶液400mlを用いた以外は製造例8と同一方法、同一条件で実験を行ないオキシ水酸化ガリウム33.4gを得た。得られたオキシ水酸化ガリウムの90%累積粒径を表2に示す。
[実施例5]
製造例11(酸化ガリウムの製造2)
製造例10で得られたオキシ水酸化ガリウム19.9gを、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度1000℃で4時間焼成し、酸化ガリウム17.6gを得た。得られた酸化ガリウムの90%累積粒径を表3に示す。
[実施例6]
製造例12(オキシ水酸化ガリウムの製造3)
実施例8で用いた製造例5の硝酸ガリウムの代わりに製造例7で調整した硝酸ガリウム水溶液800mlを用いた以外は製造例8と同一方法、同一条件で実験を行ないオキシ水酸化ガリウム39.4gを得た。得られたオキシ水酸化ガリウムの90%累積粒径を表2に示す。
[実施例7]
製造例13(酸化ガリウムの製造3)
製造例12で得られたオキシ水酸化ガリウム20.8gを、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度1000℃で4時間焼成し、酸化ガリウム18.2gを得た。得られた酸化ガリウムの90%累積粒径を表3に示す。
表2
オキシ水酸化ガリウム
Figure 0005206152
表3
酸化ガリウム
Figure 0005206152
表2から硝酸ガリウムの濃度を下げるだけで、粒径の小さい高純度のオキシ水酸化ガリウム、および酸化ガリウムが得られることわかる。
上記実施例から明らかな如く、本発明によれば極めて簡単な方法で、Si等の不純物濃度の低い高純度の酸化ガリウムを操作性よく得ることが可能であり、その産業上の価値は頗る大である。

Claims (3)

  1. 濃度1.5mol/l以下の硝酸ガリウム水溶液アンモニア水を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で80℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程を含んでなり、かつ該水酸化ガリウムの熱処理工程における水酸化ガリウムと接触する部位に、フッ素含有樹脂を用いることを特徴とする、不純物含有量が、Si≦5ppm、Na≦2ppm、K≦2ppm、Ca≦1ppm、Fe≦0.2ppm、Mg≦0.1ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppmで、90%累積粒径が1.0μm以下である酸化ガリウムの製造方法。
  2. フッ素含有樹脂が四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレンと四
    フッ化エチレンの共重合体樹脂、変成フッ素樹脂、四フッ化エチレンとパーフルオロアル
    コキシエチレンの共重合体樹脂、および四フッ化エチレンとエチレンの共重合体樹脂より
    選ばれた少なくとも1種である請求項記載の酸化ガリウムの製造方法。
  3. 原料液と接触する部位が、熱処理に用いる容器および攪拌治具であることを特徴とする
    請求項1または2記載の酸化ガリウムの製造方法。
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