JP5205718B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの起動停止制御に関する。
燃料電池では、例えば、燃料には水素、酸化剤としては酸素を含む空気が用いられ、水素は燃料側電極の触媒の作用によって水素イオンと電子に別れ、水素イオンは電解質膜を通して酸化剤極に移動し、酸化剤側電極の触媒の作用で水素イオンと外部の負荷を回ってきた電子と酸素が結合して水が生成される。反応生成物の水は酸化剤としての空気と共に燃料電池の外部に排出されるが、生成された水の一部は、電解質膜を湿度雰囲気に保つため、加湿モジュールによって燃料電池入口に再循環するシステムが多く用いられている。このような燃料電池では、通常運転中には水素イオンは燃料側電極から電解質膜を通して酸化剤側電極に移動するが水素分子は酸化剤側電極には移動してこない。ところが、燃料電池を停止すると、停止時に燃料電池の中に残留している水素分子は電解質膜を通して酸化剤側電極に透過、滞留してくる(例えば、特許文献1参照)。酸化剤側電極には、酸化剤としての空気あるいは生成水を燃料電池の外部に排出する排気管が接続されているため、燃料電池の停止中に酸化剤側電極に透過して滞留した濃度の高い水素は燃料電池の起動時に排気管から燃料電池の外部に排出される。そこで空気供給管から燃料電池をバイパスして排気管に接続するバイパス管路を設けて、燃料電池の起動時には、酸素剤側電極に滞留している水素ガスを稀釈して大気に排出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、燃料電池内には、上記のように系統内部、および配管管路内に水分を含んでいる。したがって、氷点下以下の温度において燃料電池システムを長時間停止させた場合には、燃料電池内部で水分が凍結し、システムが起動できなくなるという問題がある。このため、燃料電池、及び加湿モジュールを保温、断熱材で囲み、加温、廃熱を効果的に組み合わせて低温環境下でのシステムの保護、起動時間の短縮を可能とする燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−172027号公報 特開2003−151595号公報
しかし、特許文献2に開示された従来技術においては、燃料電池システムの大半を断熱材で囲むこととなるため、装置全体が大型化すること、断熱材で囲まれた領域以外の部分、例えば、接続配管やバルブなどについては、凍結防止となっておらず、周辺の弁類が凍結して燃料電池システムの起動が遅れる場合があるという問題がある。また、特許文献1に開示されている従来技術では、燃料電池システムの低温での凍結という問題について開示がなく、凍結が発生した場合にどのようにして水素ガスを稀釈して燃料電池システムを起動するかという点については、開示も記載もされていない。
本発明は、低温状態においても、効率的に起動することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、低温状態からの起動においても効率的に排出水素ガス濃度を低下させることが出来る燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記酸化剤ガスを圧縮する圧縮機と、前記圧縮機と前記燃料電池とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記燃料電池に供給する酸化剤ガス供給流路と、前記燃料電池に接続され、反応後の酸化剤ガスを前記燃料電池から大気に排気する酸化剤ガス排気流路と、前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とにそれぞれ設けられ、前記圧縮機によって圧縮された酸化剤ガスを動作ガスとする開閉駆動部によって開閉駆動される遮断弁と、前記圧縮機と前記開閉駆動部を接続する動作ガス供給流路と、前記動作ガス供給流路に設けられた動作ガス供給調整手段と、前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とを、前記各遮断弁の前記燃料電池と反対側において接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記酸化剤ガス排気流路にバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられる開度調整可能なバイパス弁と、前記燃料電池の起動停止制御を行う制御部と、を含む燃料電池システムであって、前記制御部は、前記バイパス弁の開度を所定の開度に保持し、前記動作ガス供給調整手段によって酸化剤ガスを前記開閉駆動部に供給して前記遮断弁を開弁させた後に、前記バイパス弁を全開する燃料電池起動手段、を備えることを特徴とする。また、前記制御部は、更に、前記バイパス弁の開度を所定の開度とした状態で燃料電池を停止する燃料電池停止手段、を備えることとしても好適である。
更に、本発明に係る燃料電池システムにおいて、前記バイパス弁の所定の開度は、前記圧縮機によって圧縮された酸化剤ガス温度が通常運転時の酸化剤ガス温度よりも高くなるような開度であること、としても好適であるし、前記バイパス弁の所定の開度は、前記バイパス弁の最低保持開度であること、としても好適である。
本発明は、低温状態においても、燃料電池システムを効率的に起動することができるという効果を奏する。また、本発明は、低温状態からの起動においても効率的に排出水素ガス濃度を低下させることが出来るという効果を奏する。
本発明の好適な実施形態について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の燃料電池システムに係る実施形態を示す概略系統図である。図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは酸化剤ガスとして酸素を含む空気を用い、燃料ガスとして水素を用いている。酸化剤ガスである空気は大気から吸気流量計18や空気フィルタを介して空気吸込み管路19から空気圧縮機14に吸込まれ、空気圧縮機14によって加圧された吐出空気は圧縮機吐出管路20から燃料電池の空気供給管路21に供給される。供給系統に入った空気は、加湿モジュール37において燃料電池11での反応で生成された水分を付加され、湿り空気となって空気供給管路21から燃料電池11に供給される。燃料電池11の酸化剤極である空気側電極12から燃料電池内に入った空気は、水素系統から供給された水素との発電反応によって酸素が減少する。そして反応の結果の生成水が水蒸気あるいは水滴として空気中に増えてくる。湿分の増加した空気は燃料電池11の空気排気管路23に排出される。排気された湿分を多く含む空気は、加湿モジュール37でその湿分の一部を供給空気への付加湿分とするために除去される。湿分量が減少した排出空気は排気管路23によって下流に流れて行く。一方、空気供給管路21と空気排気管路23との間には、燃料電池11をバイパスして空気圧縮機14の吐出空気の一部を空気供給管路21から空気排気管路23に流すバイパス管路25が設けられている。バイパス管路25には弁開度が調整可能なバイパス弁27が取り付けられている。空気排気管路23からの排気はこのバイパス管路25を通ってきたバイパス空気と合流した後、大気放出管路24からサイレンサ53を通って大気放出口55から大気に放出される。燃料電池11への空気供給管路21と空気排気管路23には、燃料電池11の停止時に外気が燃料電池11の中に入り込んで、燃料電池11の中に残留している水素と反応して触媒などの劣化を防止するように、停止時には閉状態とされる各遮断弁29a,29bが設けられている。空気供給管路21には、空気入口遮断弁29aが設けられ、空気排気管路23には空気出口遮断弁29bが設けられている。各各遮断弁29a,29bは、遮断弁駆動部31a,31bによって開閉される。各遮断弁駆動部31a,31bは動作ガスによってダイヤフラムを上下に動作させて弁を開閉する空圧式駆動装置である。動作ガスは空気圧縮機14によって圧縮された空気を用いている。動作ガスの空気は空気圧縮機14の出口の圧縮機出口管路20に接続された動作ガス供給管路33から各遮断弁29a,29bの各動作ガス供給管路33a,33bによって供給される。各動作ガス供給管路33a,33bには、各遮断弁駆動部31a,31bへの動作ガスの供給を調節する各遮断弁動作ガス調節弁35a,35bが取り付けられている。燃料電池11と空気出口遮断弁29bとの間の空気排気管路23には、燃料電池11の空気側電極の中を流れる空気の圧力を調整する空気圧力調節弁26が取り付けられている。バイパス管路25は各遮断弁29a,29bの燃料電池11と反対側において、燃料電池11をバイパスするように配置されていれば良く、図1に示すように、空気供給管路21の加湿モジュール37の上流側と空気排気管路23の加湿モジュール下流側とを接続するようにしても良いし、空気供給管路21の加湿モジュール37の下流側であって空気入口遮断弁29aの上流側と空気排気管路23の加湿モジュール上流側であって空気出口遮断弁29bの下流側とを接続するようにしてもよい。したがって、各遮断弁29a,29bの燃料電池側において、空気供給管路21と空気排気管路23とを接続することは含まない。また、各遮断弁駆動部31a,31bは空圧式の駆動装置であればダイヤフラム式に限らず、ピストン式など他の方式であってもよい。
燃料ガスである水素ガスは水素ガスタンク41に貯留されている。水素は水素ガスタンク41から水素供給管路43によって燃料電池の燃料側電極である水素側電極13に供給される。燃料電池11に供給された水素の一部は空気側電極12に供給された酸化剤である空気中の酸素と反応して消費されるが、消費されなかった水素は水素側電極13から排出された後、水素循環管路45に設けられた水素循環ポンプ47によって再度加圧されて燃料電池11の水素側電極13に供給される。そして発電によって消費された水素分は水素ガスタンク41から水素供給管路43によって補充される。補充される水素ガスの量は水素ガス供給調節弁44によって調節される。水素系統は循環系統となっているので、長時間運転していると循環している水素ガス中に反応などによって発生する不純物や当初から水素ガス中に入っていた不純物が濃縮されてくる。そこで、このような不純物がある程度濃縮されてきた場合には、所定量の水素ガスを水素排気管路46から外気に放出する。この場合は、高濃度の水素ガスを直接大気に放出することがないように、混合器49によって排気空気と混合して、その濃度を下げてから大気に排出するようになっている。
燃料電池11はその保護と低温での停止中の内部温度の低下による劣化の防止のために燃料電池ケース71の中に収められている。この燃料電池ケース71の中には燃料電池11本体のみならず、直接燃料電池の制御に関係する空気圧力調節弁26や図示していない水素系統の調節弁などが一緒に収納されている。
各計器、調節弁、燃料電池、空気圧縮機や循環ポンプのモータなどは、すべて制御部61に接続されており、各計器からの計測値は制御部61に入力され、制御部61は各調節弁の開度指令、モータの回転数指令を出力して燃料電池システム10全体の制御を行う。制御部61はCPUや記憶部を含みソフトウェアによって全体の制御を行うようになっていても良いし、電気回路を組み合わせて制御を行うようになっていても良い。また、制御部61には車両の走行状態や必要要求付加など車両からのテータが入力されるようになっていても良い。
本実施形態の燃料電池システム10においては、空気圧縮機14はスクロール型である。スクロール型の空気圧縮機14は容積型の空気圧縮機の一種であり、主に回転数を調整することによって空気流量を調整することが出来るものである。この空気圧縮機14の吐出空気流量と吐出圧力の関係を図2に示す。この図に示すように、空気圧縮機14は吐出空気流量が少ないと吐出圧力は高く、吐出流量が多くなるにしたがって吐出圧力が低下してくる特性を持っている。燃料電池システム10の通常運転中は、空気流量は空気圧縮機14の回転数を調整することによって行い、圧力は燃料電池11の空気側電極12の出口の空気圧力調節弁26によって調節している。空気圧縮機14は必要圧力、流量の空気を燃料電池11の空気側電極12に供給できれば、スクロール式にかぎらずスクリュー式などでもよいし、遠心式のブロワのようなものであってもよい。
以上述べた本実施形態の燃料電池システム10の、低温状態における停止動作と起動動作について、図3を参照しながら説明する。低温状態であっても、通常運転中は燃料電池11からの反応熱によって、燃料電池システム10は適度な動作温度に保たれている。通常の動作状態では、燃料電池11の出力は車両からの要求出力に従って燃料ガスである水素及び酸化剤ガスである空気の流量を制御することによって制御されている。空気側電極12の空気入口遮断弁29a、空気出口遮断弁29bは共に開状態で酸化剤ガスである空気を燃料電池11に供給、排気することが出来るようになっており、空気側電極12に供給される空気圧力は制御部61の指令によって空気圧力調節弁26で制御され、空気流量は制御部61からの指令によって空気圧縮機14の回転数を調整することによって制御されている。燃料電池11の運転中は発電反応によって生成された水分の一部は加湿モジュール37によって供給空気に循環され、空気側電極12の入口側の空気も湿り状態となっている。また生成水によって燃料電池11と加湿モジュール37との間の空気排気管路23を流れる空気も湿り状態となっており、更に加湿モジュール37の出口の空気排気管路23を流れる空気も、湿度は加湿モジュール37の入口側よりも低いものの、湿り状態の空気が流れている。通常運転中は、バイパス弁27は全閉状態となっており、空気圧縮機14によって圧縮された空気はすべて燃料電池11の空気側電極12に供給されるようになっている。バイパス弁27の下流側は湿り空気が流れている空気排気管路23に接続されていることから、バイパス弁27の内部は湿り空気に接している状態となっている。湿り空気は大気放出管路24からサイレンサ53を通って大気放出口55から大気に放出されている。
車両が停止し、燃料電池11も停止すると、空気側電極12の空気入口、出口の各遮断弁29a,29bは停止中に空気が燃料電池11の空気側電極12に進入しない様に全閉となる。そして、バイパス弁27の開度は所定の微小開度に設定される。微小開度は、パイパス弁の最低保持開度、例えば3〜5%開度である。また、弁の種類によっては10%程度でも良い。低温状態での停止であることから、燃料電池システム10全体の温度は燃料電池システム10の停止後すぐに低下を始める。そして燃料電池ケース71に収納されていない湿り空気に接している機器は、温度の低下にしたがって凍結を始める。そして、空気入口、出口の遮断弁29a,29b及び、バイパス弁27の弁体は一晩程度の停止で微小な隙間となっている弁棒と弁体の間が凍結し、弁体が動作しなってしまい、弁が動作不能となってしまう。一方、燃料電池ケース71に収納されている空気圧力調節弁26は燃料電池11の残熱のため一晩程度の燃料電池11の停止では凍結しない。また、燃料電池11が停止すると、停止時に燃料電池11の水素側電極13の中に残留した水素は電解質膜を透過して徐々に空気側電極12に滞留してくる。
このように上記の各弁が凍結して動作しない状態であって、空気側電極12に水素側電極から透過した水素が滞留している状態で燃料電池11を起動する。停止時には、バイパス弁27は微開状態として停止しているので、凍結後も微開状態となっている。一方、燃料電池11の空気側電極12の空気入口、出口の各遮断弁29a,29bは全閉状態のまま凍結しているので、空気を燃料電池の空気側電極12に供給できない状態となっている。この状態で、燃料電池11を起動する際には、制御部61の指令によって、まず空気圧縮機14を起動する。各遮断弁29a,29bが閉状態となっていることから、空気圧縮機14の吐出空気は微開状態で凍結停止しているバイパス弁27から空気排気管路23に流れ、更に大気放出管路24からサイレンサ53を介して大気放出口55から大気に放出される。ここで、空気圧縮機14の回転数を上げると、空気圧縮機14の吐出圧力が上昇すると共に、圧縮によって吐出空気温度も上昇してくる。例えば、吐出空気圧力を100kPa程度にすると、空気圧縮機14の吐出空気温度は70℃程度となる。この70℃程度の空気は微開状態となっているバイパス弁に流れ、その弁体及び弁棒を加温、解凍する。これによってバイパス弁27は動作可能な状態となる。
一方、加温空気の流れない空気供給管路21、空気排気管路23に取り付けられている各遮断弁29a,29bは凍結状態のままであり、燃料電池11に空気を通気することはできない状態となっている。しかし、バイパス弁27が微開状態で保持されていることから、空気圧縮機14の吐出圧力は先に述べたように、例えば100kPa程度に保持されている。この圧縮機吐出圧力は、各遮断弁29a,29bの各駆動部31a,31bの動作ガス供給管路33に掛かっている。遮断弁動作ガス調節弁35a,35bは湿り空気の進入してくる環境にないため、一晩程度の燃料電池11の停止では凍結することはなく、制御部61の指令によって開閉動作が可能な状況となっている。また、各遮断弁29a,29bは空圧式駆動部を有しているため、駆動ガス圧力が高い場合には、大きな駆動力を発生させることが出来る。例えば、本実施形態では、100kPa程度の圧力であれば遮断弁駆動部に凍結状態でも弁を開とするのに十分大きな駆動力を発生させることが出来る大きさのダイヤフラムを備えているので、各遮断弁29a,29bが凍結している状態であっても開閉動作を行うことができる。
そこで、燃料電池11の起動において、バイパス弁27の開度を微開とした状態で空気圧縮機14を運転して吐出圧力を、例えば100kPa程度に上昇させた状態を保持する。そして、制御部61からの指令によって各遮断弁動作ガス調節弁35a,35bを開として、その圧力の動作ガスを動作ガス供給管路33から各遮断弁29a,29bの各駆動部31a,31bに供給する。これによって、凍結状態の各遮断弁29a,29bを開とする。各遮断弁29a,29bを開とすると空気が燃料電池11の空気側電極12に流入することが出来る状態となる。
各遮断弁29a,29bが開となった状態で、燃料電池ケース71に収納されていて凍結していない状態の空気圧力調節弁26によって空気側電極12の空気圧力を調節して燃料電池11の起動、発電を開始することが出来る状態となる。ところが、燃料電池11の停止中には、先に述べたように、水素側電極13から空気側電極12に残留水素が浸透、滞留していることから、空気圧力調節弁26によって空気圧力を調節して発電を開始する前に、滞留している水素を希釈してから排出することが必要となる。そこで、すでに温度の高い空気の流入によって解凍されて動作可能となっているバイパス弁27を微小開度から全開開度として空気排気管路23から大気放出管路24に流れる空気流量を多くする。そして、空気流量が多い状態で、制御部61によって燃料電池11の空気圧力調節弁26を制御して、徐々に空気を空気側電極12に導入していく。すると、燃料電池11の空気側電極12に滞留している水素が徐々に空気排気管路23から排出される。空気排気管路23に排出された水素は、全開のバイパス弁27を通って流入する大量の空気によって希釈され、大気放出管路24からサイレンサ53を経て大気に放出される。このように、燃料電池11の起動時においても、排出される水素濃度を低くできることから、環境に対する影響を少なくすることができる。
上記のように、バイパス弁27を全開として大量の空気がバイパス管25に流れるようにすると、図2の空気圧縮機14の流量特性に示すように、空気圧縮機14の吐出圧力は微小開度のときに比較して、例えば40kPa程度まで低下してしまう。しかし、すでに、各遮断弁29a,29bは開となっていることから、各遮断弁29a,29bの動作ガスとしての高い空気圧力は必要なく、圧力が低い状態であっても、燃料電池11の空気側電極12に滞留した水素を排出するには十分な圧力であることから、問題なく空気側電極12に滞留した水素を希釈、排出することができる。
所定の時間、上記のように空気側電極12に滞留した水素の排出運転を行った後、バイパス弁27を全閉とする。これによって、空気側電極12の空気圧力は空気圧力調節弁26によって調整され、空気流量は空気圧縮機14の回転数を制御することによって調整される通常の運転が行える状態となる。この後、燃料電池11の出力は負荷要求に応じて上昇していく。
上記の本実施形態では、バイパス弁27を微小開度に保つことによって各遮断弁29a,29bの各駆動部31a,31bの供給される動作ガス圧力を高くして凍結状態の遮断弁26a,29bを開弁することで説明したが、バイパス弁27の開度が空気圧縮機14の吐出空気温度が通常運転時よりも高くなるように保持できる開度で空気圧縮機14を起動し、バイパス弁27を解凍して動作可能とした後、バイパス弁27を絞って遮断弁29a,29bの各駆動部31a,31bの供給される動作ガス圧力を高くして、凍結状態の遮断弁26a,29bを開弁することしても良い。この場合、バイパス弁27の開度は空気圧縮機14の吐出温度を通常運転時の吐出空気温度よりも高くしてバイパス弁27を解凍することがきる弁開度であれば、バイパス弁27の所定の開度は最低弁開度に限られない。例えば20〜30%開度であっても良い。また、本実施形態では、空気側電極12に滞留している水素を排出する際に、バイパス弁27を全開とすることで説明したが、全開でなくとも、大気に排出可能な程度に弁開度を設定し、水素をパージしてもよい。
以上述べたように、本実施形態では、燃料電池ケース71に収納されていない周辺機器が凍結するような低温状態においても、バイパス弁27を微開で停止することによって、空気圧縮機14の出口温度、圧力を高い状態として起動でき、早い段階で高温空気によってバイパス弁27を解凍し、開閉動作を可能とすることができる。そして、バイパス弁27の動作を可能とすることによって空気側電極12に滞留した残留水素を希釈して排出することができるという効果を奏する。更に、空気圧縮機14の出口圧力を高く保った状態で起動できることから、各遮断弁29a,29bの各駆動部31a,31bに高い駆動圧力を供給でき、凍結状態であっても各遮断弁29a,29bを開状態とすることができるという効果を奏する。これによって、バイパス弁27、各遮断弁29a,29bが凍結している状態であっても、燃料電池システムを効率的に起動することができるという効果を奏し、低温状態からの起動においても効率的に排出水素ガス濃度を低下させることが出来るという効果を奏する。
本発明に係る燃料電池システムの実施形態の系統図である。 本発明に係る燃料電池システムに使用される空気圧縮機の流量特性を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池システムの停止、起動時の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム、11 燃料電池、12 空気側電極、13 水素側電極、14 空気圧縮機、18 吸気流量計、19 空気吸込み管路、20 圧縮機吐出管路、21 空気供給管路、23 空気排気管路、24 大気放出管路、25 バイパス管路、26 空気圧力調節弁、27 バイパス弁、29a,29b 空気出口遮断弁、31a,31b 遮断弁駆動部、33,33a,33b 動作ガス供給管路、35a,35b 遮断弁動作ガス調節弁、37 加湿モジュール、41 水素ガスタンク、43 水素供給管路、44 水素ガス供給調節弁、45 水素循環管路、46 水素排気管路、47 水素循環ポンプ、49 混合器、53 サイレンサ、55 大気放出口、61 制御部、71 燃料電池ケース。

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記酸化剤ガスを圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機と前記燃料電池とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記燃料電池に供給する酸化剤ガス供給流路と、
    前記燃料電池に接続され、反応後の酸化剤ガスを前記燃料電池から大気に排気する酸化剤ガス排気流路と、
    前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とにそれぞれ設けられ、前記圧縮機によって圧縮された酸化剤ガスを動作ガスとする開閉駆動部によって開閉駆動される遮断弁と、
    前記圧縮機と前記開閉駆動部を接続する動作ガス供給流路と、
    前記動作ガス供給流路に設けられた動作ガス供給調整手段と、
    前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とを、前記各遮断弁の前記燃料電池と反対側において接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記酸化剤ガス排気流路にバイパスするバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられる開度調整可能なバイパス弁と、
    前記燃料電池の起動停止制御を行う制御部と、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記制御部は、
    前記バイパス弁の開度を所定の開度に保持し、前記動作ガス供給調整手段によって酸化剤ガスを前記開閉駆動部に供給して前記遮断弁を開弁させた後に、前記バイパス弁を全開する燃料電池起動手段、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、更に、前記バイパス弁の開度を所定の開度とした状態で燃料電池を停止する燃料電池停止手段、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記バイパス弁の所定の開度は、前記圧縮機によって圧縮された酸化剤ガス温度が通常運転時の酸化剤ガス温度よりも高くなるような開度であること、
    を特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1または2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記バイパス弁の所定の開度は、前記バイパス弁の最低保持開度であること、
    を特徴とする燃料電池システム。
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