JP5205495B2 - 眼内レンズ - Google Patents

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本発明は、眼球内に固定された状態で使用される眼内レンズに関するものである。
近年、眼内レンズ(Intraocular lens;IOL)が実用化されている。眼内レンズは、挿入位置に着目して分類すると、水晶体と置換するために挿入するもの、既存のレンズの前方に補正用として挿入するもの、水晶体の前方に装着(移植)する有水晶体眼内レンズ(Phakic Intraocular lens、眼内コンタクトレンズ)などがある。
従来、白内障、老眼などの手術に際して、眼球内に挿入され固定される眼内レンズには、単焦点レンズ、または、屈折型あるいは回折型あるいは屈折・回折を組み合わせた構造を有する多焦点レンズのいずれかを使用している。
しかし、従来の単焦点レンズは、遠視および近視の両方に対する視覚矯正効果が必ずしも十分には得られない。
一方、人間の眼球の角膜上(眼球外)に装着し、非固定状態で使用するコンタクトレンズの分野では、従来、遠近両用の二焦点レンズ、度数が境目なく自然に変化する領域を含む多焦点レンズなどが実用化されている。また、非固定状態で使用するコンタクトレンズにおいて、ピンホール効果を利用するアイデアが特許文献1、2、3、4、5などで提案されている。これらのコンタクトレンズはその正面中心部に、ピンホール効果を与えるピンホール部を有している。
しかし、上記した角膜上に装着し、非固定状態で使用するコンタクトレンズは、よく知られているように眼球の移動等に起因して装着位置がずれる。このため、眼球に対するピンホール部の相対位置が不安定であり、ピンホール効果が安定・確実に得られない。このような理由により、角膜上に装着するコンタクトレンズにピンホール効果を利用することは、実用性に難点がある。
特開平11−242191号公報 特開平8−29740号公報 特許第671520号(特公昭47−23227号)公報 特開平2−134612号公報 特表平9−502542号公報
本発明は、前記した従来の眼内レンズが有する問題点を解決すべくなされたもので、ピンホール効果を安定・確実に利用することができ、遠近両用の視覚矯正および眼球手術後の残余乱視に対する視覚矯正が安定・確実に可能になり、入射光量を確保することによって実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズを提供することを目的とする。
本発明の眼内レンズは、眼球内に固定された状態で使用されるレンズであって、レンズ正面傍中心部に光路の一部を制限する制限パターンが部分的に形成されることによって、レンズ正面中心部に光学的瞳孔が形成されてなるレンズ本体部を有し、前記制限パターンは、前記レンズ本体部の正面傍中心部のみに形成されており、前記制限パターンの全体の大きさは、暗視時において前記眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さく、前記制限パターンの全体形状は、前記レンズ本体部の正面中心の周りにおいて遮光部が間欠的に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ピンホール効果を安定・確実に利用することができ、遠近両用の視覚矯正および眼球手術後の残余乱視に対する視覚矯正が安定・確実に可能になり、入射光量を確保することによって実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズを提供することができる。
本発明に係る眼内レンズの一例を概略的に示す斜視図および眼内レンズ本体部分を概略的に示す正面図。 本発明に係る眼内レンズの他の例を概略的に示す斜視図。 本発明の実施例2における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例3における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例4における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例5における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例6における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例7における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例8における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例9における遮光パターンを概略的に示す正面図。 本発明の実施例10における遮光パターンを概略的に示す正面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。この説明に際して、全図にわたり共通する部分には共通する参照符号を付す。
<第1の実施形態>
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る眼内レンズの一例を概略的に示す斜視図である。図に示す眼内レンズ10は、透明体からなる眼内レンズ本体11と、眼内レンズ本体11を眼内で保持・固定するための保持部12とを有している。眼内レンズ本体11には、光路(光入力)の一部を制限する制限パターンが部分的に形成されることによって、正面中心部にピンホール状の光学的瞳孔14が形成されている。この光学的瞳孔14はピンホール効果を与える。光学的瞳孔14制限パターンのパターン形状、制限パターンによる光路の制限範囲、制限パターンによる光入力の制限量などは、実用上の適切な開口率を考慮しつつ、後述するように種々の実施が可能である。
図1(b)は、図1(a)中の眼内レンズ本体部分を概略的に示す正面図である。眼内レンズ本体11には、正面中心部に光学的瞳孔14を形成するための制限パターン(本例では遮光パターン13)が眼内レンズ本体11の正面傍中心部(正面中心の周辺部)に形成されている。
眼内レンズ本体11は、度付きあるいは度無しの透明体レンズであればよく、形状は問わず、材質は眼毒性がなければよく、着色されていてもよく、既存の形状、材質(PMMA、アクリル樹脂、シリコン樹脂など)の眼内レンズを用いることができる。眼内レンズ本体11は、たとえば白内障手術で摘出された水晶体の代わりに眼球内で保持・固定される人工の水晶体として機能する。
遮光パターン13の全体の大きさは、暗視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さい。ここで、暗視時における瞳孔の外縁の一例を図1(b)中にAで示す。また、光学的瞳孔14の大きさは、通常の光入力時(明視時)において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さい。ここで、明視時における瞳孔の外縁の一例を図1(b)中にBで示す。
遮光パターン13は、眼内レンズ本体11の正面から見て中心に同心的な配置で形成されていることが望ましい。遮光パターン13の全体形状は、中心部の外周方向において連続的あるいは非連続的に形成されたものなど、任意に設定可能である。遮光パターン13の中心部に形成される光学的瞳孔14の形状は、円形に限らず、四角形、六角形、八角形などの多角形であってもよい。
遮光パターン13の材質は、眼毒性がないものが用いられる。遮光パターン13は、たとえば薄膜により形成することができ、その形成位置は、眼内レンズ本体11の表面に限らず、重ね合わせ構造の場合にはレンズ本体内部の重ね合わせ面など、任意に選択可能である。
遮光パターン13による遮光(光路制限)の度合いは、一定であっても、部分的に変化してもよい。例えば、正面中心に同心的なリング領域内の長さ方向において間欠的な配置で遮光パターン13を形成してもよい。また、遮光パターン13として、調光素材を用いることによって、入力光量に応じて遮光の度合いとか着色の度合いが部分的あるいは全面的に変化するように調光機能を持たせるように形成してもよい。
上記した本実施形態の眼内レンズ10は、人間の眼球内に挿入され、眼内で固定された状態で使用される眼内レンズに対してピンホール効果を利用することによって、以下の効果が得られる。眼球内におけるレンズ正面中心部の光学的瞳孔の相対位置が安定であるのでピンホール効果が安定・確実に得られる。このピンホール効果により、焦点深度が深くなり、視認深度が深くなるので、遠近両用の視覚矯正効果が安定・確実に得られ、加齢などによる調節力の低下を救済することができる。また、眼球手術後の残余乱視(角膜や眼球自身の歪による乱視)が存在しても、ピンホール効果により、従来構造の多焦点レンズと比べて二重視が生じ難く、視覚矯正効果が得られる。しかも、本実施形態の眼内レンズ10は、従来構造の多焦点レンズと比べて、ハロー、グレアも発生し難いという利点もある。
なお、遮光パターン13により形成された光学的瞳孔14の大きさは明視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さく、遮光パターン13の大きさは暗視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さく形成することにより、瞳孔の外縁と遮光パターン13の外縁との間における眼内レンズ本体11の透明領域への入力光が有効になる。したがって、入射光量を確保することによって実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズが実現される。
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態に係る眼内レンズの一例を概略的に示す斜視図である。第2の実施形態に係る眼内レンズは、人間の眼球内に挿入され、水晶体の前方に装着(移植)され、眼内で固定された状態で使用される眼内装着用コンタクトレンズである。この眼内レンズ20は、水晶体の前方に装着される透明体からなるレンズ本体部21と、レンズ本体部21の周囲に位置する周辺部22を有している。レンズ本体部21と周辺部22は一体的に形成されている。周辺部22は、レンズ本体部21を眼内で保持・固定するための保持部として作用する。
レンズ本体部21は、正面中心部にピンホール効果を与える光学的瞳孔24を形成するために制限パターン(本例では遮光パターン23)が正面傍中心部(正面中心の周辺部)に形成されている。本例では、遮光パターン23は正面傍中心部のみに形成されている。
レンズ本体部21は、度付きあるいは度無しの透明体レンズであればよく、形状は問わず、材質は眼毒性がなければよく、着色されていてもよく、既存の形状、材質(PMMA、シリコン樹脂など)を用いることができる。
遮光パターン23の全体の面積は、暗視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さく、光学的瞳孔24の大きさは、明視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さい。
遮光パターン23は、レンズ本体部21の正面から見て中心に同心的な配置で形成されていることが望ましい。遮光パターン23の全体形状は、中心部の外周方向において連続的あるいは非連続的に形成されたものなど、任意に設定可能である。遮光パターン23の中心部に形成される光学的瞳孔24の形状は、円形に限らず、四角形、六角形、八角形などの多角形であってもよい。
遮光パターン23の材質は、眼毒性がないものが用いられる。遮光パターン23は、たとえば薄膜により形成することができ、その形成位置は、レンズ本体部21の表面に限らず、重ね合わせ構造の場合にはレンズ本体内部の重ね合わせ面など、任意に選択可能である。
遮光パターン23による遮光(光路制限)の度合いは、一定であっても、部分的に変化してもよい。例えば、正面中心に同心的なリング領域内の長さ方向において間欠的な配置で遮光パターン23を形成してもよい。また、遮光パターン23として、調光素材を用いることによって、入力光量に応じて遮光の度合いとか着色の度合いが部分的あるいは全面的に変化するように調光機能を持たせるように形成してもよい。
また、遮光パターン23の周辺に、遮光パターン以外のパターン(たとえば大きな瞳模様の装飾用パターンなど)を形成するようにしてもよい。
上記した第2の実施形態によれば、眼球内の水晶体をそのまま使用した状態で水晶体の前方に装着(移植)され、眼内で固定された状態で使用される眼内レンズに対してピンホール効果を利用することによって、前述した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図1(b)は、本発明の実施例1における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン13は、レンズ本体11の正面傍中心部において円形のリング領域内で非連続的に複数本(例えば8本)の細い放射状パターンが密なピッチで形成されている。遮光パターン13の全体の大きさ(本例では、遮光パターンが形成された円形のリング領域の直径)は、暗視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さい5mm〜6mmの範囲内で適切な値に形成されている。遮光パターン中心部の光学的瞳孔14はほぼ円形であり、その直径は、明視時において眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さい0.2mm〜2.5mmの範囲内で適切な値に形成されている。
実施例1によれば、遮光パターン13の大きさは暗視時における瞳孔の大きさよりも小さく、光学的瞳孔14の大きさは明視時における瞳孔の大きさよりも小さい。これにより、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼用レンズを実現することができる。また、遮光パターン13として放射状パターンが非連続的に形成されているので、眼内レンズの挿入後においてレーザーによる後嚢の切開が可能な光路を確保することができる。
なお、遮光パターン13に調光機能を持たせるように形成し、入力光量が少ない場合には、後述する実施例2の図3に示すような粗いピッチの放射状パターンに変化させるようにし、明度を高めるようにしてもよい。
図3は、本発明の実施例2における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン31は、レンズ本体の正面傍中心部において円形のリング領域内で非連続的に複数本(例えば4本)の細い放射状パターンが粗いピッチで形成されている。遮光パターン中心部の光学的瞳孔はほぼ円形である。遮光パターン31の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。実施例2によれば、前述した実施例1とほぼ同様の効果が得られる。
図4は、本発明の実施例3における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン41は、レンズ本体の正面傍中心部において円形のリング領域内で非連続的に複数本(例えば4本)の太いリング状パターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔はほぼ円形である。遮光パターン41の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例3によれば、前述した実施例1とほぼ同様の効果が得られるほか、遮光パターン41として太いパターンが形成されているので、ピンホール効果が大きくなり、大きな視覚矯正効果を期待できる。
図5は、本発明の実施例4における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン51は、レンズ本体の正面傍中心部において八角形のリング領域内で連続的に太いパターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔は八角形である。遮光パターン51の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例4によれば、前述した実施例1と同様に、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼用レンズを実現することができる。また、遮光パターン51として太いパターンが連続的に形成されているので、ピンホール効果がより大きくなり、より大きな視覚矯正効果を期待できる。この場合、光学的瞳孔は八角形であるので、実施例1とは異なるピンホール効果が得られ、個人差に応じた適切な視覚矯正効果を期待できる。
なお、遮光パターン51に調光機能を持たせるように形成し、入力光量が少ない場合には、後述する実施例5の図6に示すような細いパターンに変化させるようにし、明度を高めるようにしてもよい。
図6は、本発明の実施例5における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン61は、レンズ本体の正面傍中心部において八角形のリング領域内で連続的に細いパターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔は八角形である。遮光パターン61の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例5によれば、前述した実施例4と同様に、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼用レンズを実現することができる。また、遮光パターン61としてパターンが連続的に形成されているので、ピンホール効果が大きくなり、大きな視覚矯正効果を期待できる。この場合、光学的瞳孔は八角形であるので、実施例1とは異なるピンホール効果が得られ、個人差に応じた適切な視覚矯正効果を期待できる。
図7は、本発明の実施例6における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン71は、レンズ本体の正面傍中心部において四角形のリング領域内で非連続的に複数本(例えば4本)の太いパターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔はほぼ四角形である。遮光パターン71の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例6によれば、前述した実施例1とほぼ同様の効果が得られる。この場合、
光学的瞳孔はほぼ四角形であるので、実施例1とは異なるピンホール効果が得られ、個人差に応じた適切な視覚矯正効果を期待できる。
図8は、本発明の実施例7における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン81は、実施例6に示した遮光パターンの各コーナーの外側に対向するように、八角形のリング領域内で非連続的に細いパターンが追加形成されている。遮光パターン中心部の光学的瞳孔はほぼ四角形である。遮光パターン81の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例7によれば、前述した実施例1とほぼ同様の効果が得られる。この場合、遮光パターン81のうち、少なくとも内側のリング領域の大きさが暗視時における瞳孔の大きさよりも小さく形成されていれば、瞳孔の外縁と内側のリング領域の外縁との間におけるレンズ本体の透明領域への入力光が有効になる。
なお、実施例7の遮光パターン61に調光機能を持たせるように形成し、入力光量が少ない場合には前述した実施例6の図7に示したような四角形のリングパターンに変化させるようにし、明度を高めるようにしてもよい。
図9は、本発明の実施例8における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン91は、レンズ本体の正面傍中心部において二重の円形リング領域内で連続的に細いパターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔は円形である。遮光パターン91の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例8によれば、前述した実施例1とほぼ同様に、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズを実現することができる。この場合、遮光パターン91のうち、少なくとも内側のリング領域の大きさが暗視時における瞳孔の大きさよりも小さく形成されていれば、瞳孔の外縁と内側のリング領域の外縁との間におけるレンズ本体の透明領域への入力光が有効になる。
また、遮光パターン91としてパターンが連続的に形成されているので、ピンホール効果が大きくなり、大きな視覚矯正効果を期待できる。
図10は、本発明の実施例9における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン101は、レンズ本体の正面傍中心部において四角形のリング領域内で連続的に細いパターンが形成され、さらに、上記パターンの各辺の外側に対向するように、四角形のリング領域内で非連続的に細い直線パターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔は四角形である。遮光パターン91の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例9によれば、前述した実施例1とほぼ同様に、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズを実現することができる。この場合、遮光パターン101のうち、少なくとも内側のリング領域の大きさが暗視時における瞳孔の大きさよりも小さく形成されていれば、瞳孔の外縁と内側のリング領域の外縁との間におけるレンズ本体の透明領域への入力光が有効になる。
また、遮光パターン101としてパターンが連続的に形成されているので、ピンホール効果が大きくなり、大きな視覚矯正効果を期待できる。この場合、光学的瞳孔は四角形であるので、実施例1とは異なるピンホール効果により、個人差に応じた適切な視覚矯正効果を期待できる。
図11は、本発明の実施例10における遮光パターンを概略的に示す正面図である。この遮光パターン111は、レンズ本体の正面傍中心部において円形のリング領域内で連続的に太いパターンが形成されたものである。遮光パターン中心部の光学的瞳孔は円形である。遮光パターン111の大きさおよび光学的瞳孔の大きさは、前述した実施例1と同様である。
実施例10によれば、前述した実施例8とほぼ同様に、ピンホール効果を利用して遠近両用の視覚矯正が可能であり、且つ、実用上の視野、明度を確保できる実用的な眼内レンズを実現することができる。また、遮光パターン111として太いパターンが連続的に形成されているので、ピンホール効果がより大きくなり、より大きな視覚矯正効果を期待できる。
なお、実施例10の遮光パターン111に調光機能を持たせるように形成し、入力光量が少ない場合には前述した実施例8の図9に示したような二重の円形リングパターンとか、前述した実施例3の図4に示したような非連続的な円形リングパターンに変化させるようにし、明度を高めるようにしてもよい。
なお、本発明は前述した各実施の形態および実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。例えば、人間以外の動物に対する眼内レンズにも本発明を適用することが可能である。
10…眼内レンズ、11…眼内レンズ本体、12…保持部、13…制限パターン(遮光パターン)、14…光学的瞳孔。

Claims (3)

  1. 眼球内に固定された状態で使用されるレンズであって、
    レンズ正面傍中心部に光路の一部を制限する制限パターンが部分的に形成されることによって、前記レンズ正面中心部にピンホール効果を与える光学的瞳孔が形成されてなるレンズ本体部を有し、
    前記制限パターンは、前記レンズ本体部の正面傍中心部のみに形成されており、
    前記制限パターンの全体の大きさは、暗視時において前記眼球の虹彩により形成される瞳孔の大きさよりも小さく、
    前記制限パターンの全体形状は、前記レンズ本体部の正面中心の周りにおいて遮光部が間欠的に形成されている
    ことを特徴とする眼内レンズ。
  2. 前記制限パターンは、前記レンズ本体部の正面中心の周りにおいて非連続的に複数に分割されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズ。
  3. 前記制限パターンは、調光素材を用いることによって、前記眼球内に対する入射光の光量が減少するのに応じて前記瞳孔が広がるにつれて前記入射光の入射効率を確保するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズ。
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