JP5203202B2 - メルル遺伝子の識別のための方法 - Google Patents

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Description

(発明の背景)
本発明は、一般に、イヌにおける遺伝子試験の分野、そして詳細には、メルル(merle;(黒ぶち)青灰色)コートの色を生成する遺伝子のための遺伝子試験に関する。
メルルは、正常メラニンと混ざり合った希釈色素のパッチによって特徴付けられるイヌにおけるコートパターンである(図1B)。それは、シェットランドシープドッグ、コリー、ボーダーコリー、オーストラリアシェパード、カナダウェルシュコーギー、およびダックスフンドを含む、American Kennel Clubによって認可されたいくつかの血統の標準的な配色である。ダックスフンドにおけるメルル表現型はまた、ぶちとしても知られる。メルルは、グレートデンでは認可可能な色ではないが、所望されるハーレクインパターンは、メルル遺伝子座(M)と別個のハーレクイン遺伝子座(H)との相互作用から生じる(非特許文献1)。さらに、多く血統(例えば、カタハウラレオパードドッグ、ノルベギアンハウンド、およびピレニアンシェパード)は、メルルパターンとともにその他のケンネルクラブによって認可されている。
メルルは、常染色体中で不完全優性様式で遺伝される(非特許文献2)。稀ではあるが、メルル対立遺伝子(Mm)を保持するイヌは、非メルルで出現し得、これは「潜在的」メルルとして知られ、そしてメルル子孫を産出する。メルルについてホモ接合であるイヌ(MM)は、二重メルルとして知られ、そして優勢に白である(図1C)。
MmおよびMM遺伝子型を有するイヌは、代表的には、青い眼を有し、そして広範な範囲の聴覚および眼科学的異常を示し得る(非特許文献3)。Reetzらは、ダックスフンドの聴覚能力を研究し、そしてMMイヌの54.6%およびMmイヌの36.8%が中程度から重篤な難聴の範囲の聴覚機能不全を有したことを見い出した(非特許文献4)。この研究におけるすべてのコントールのイヌ(mm)は、正常な聞き取りを示した。Klinckmanらは、3つのグループのダックスフンド(MM、Mm、およびmm)で眼科学的研究を実施し、そしてメルルおよび二重メルルは、増加した眼内圧および屈折異常症の眼を含む、有意により大きな頻度の視覚異常を有したことを見い出した(非特許文献5および非特許文献6)。微小眼炎および欠損症は、メルルおよび二重メルルダックスフンドおよびオーストラリアシェパードで良好に記載されている(非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9)。すべての血統において、二重メルル遺伝子型は、ほぼ致死的であり得、そして骨格、心臓、および生殖システムに関する複数の異常をともなう(非特許文献10;非特許文献11)。これらの理由から、メルル対メルル繁殖は伝統的には実施されない(非特許文献11)。
メルル遺伝子座は、転移要素を含むとの仮説が立てられている(非特許文献12)。この仮説は、ホモ接合のメルルイヌの交配がメルルでない子孫を産出したという知見に一部基く(非特許文献12および非特許文献13)。これらの子孫を用いた交配は、非メルルの子犬のみを産出し、安定な胚の隔世遺伝の証拠を提供する(非特許文献13)。
以前には、メルルの候補遺伝子選択は、マウスにおける類似のコートパターン化およびヒトにおけるワールデンブルヒ症候群(WS)に関係する遺伝子に焦点をあてた(非特許文献14)。WSは、知覚神経聞き取り損失、皮膚、毛髪、および眼の色素の障害、およびその他の発達異常をともなう常染色体優性異常である(非特許文献15)。いくつかの遺伝子が、4つの臨床タイプのWSに関係している:PAX3における変異は、WSタイプ1およびタイプ3を引き起こし(非特許文献16および非特許文献17)、そしてSOX10、EDNRB、またはEDNR3中の変異は、WSタイプ4を引き起こす(非特許文献18;および非特許文献19)。MITF中の変異は、WSタイプ2を引き起こすことが示された;しかし、タイプ2の85%の遺伝子的基礎は同定されないままである(非特許文献20および非特許文献21)。SchaibleおよびBrumbaugh(1976)は、WSで観察される異常組織の超微細構造は、メルルのイヌに存在するそれと表現型が類似していることを示唆する(非特許文献22)。
O’Sullivan、N.、&Robinson、R.(1989)Genetica 78、215〜218 Mitchell、A.L.(1935)J.Hered.26、425〜430 Sorsby、A.、&Davey、J.B.(1954)J.Genet.54、425〜440 Reetz、I.ら、(1977)Disch.Tierarzil.Wschr.84、273〜277 Klinckmann、V.G.ら(1987)Disch.Tierarzil.Wschr.94、338〜341 Klinckmann、V.G.、&Wegner、W.(1987)Disch.Tierarzil.Wschr.94、337〜338 Gelatt、K.N.、&McGill、L.D.(1973)J.Am.Vet.Med.Assoc.162、393〜396 Sorsby、A.、&Davey、J.B.(1954)J.Genet.54、425〜440 Dausch、D.ら、(1977)Disch.Tierarzil.Wschr.84、468〜475 Sponenberg、D.P.、&Bowling、A.T.(1985)J.Hered.76、393〜394 Little、C.C.(1957)The Inheritance of Coat Color in Dogs.Howell Book House Inc. Whitney、J.B.、&Lamoreux、M.L.(1982)J.Hered.73、12〜18 Sponenberg、D.P.(1984)J.Hered.75、78 Schmutz、S.M.ら、(2002)Anim.Genet.34、65〜77 Waardenburg、P.J.(1951)Am.J.Hum.Genet.3、195〜253 Baldwin、C.T.ら(1992)Nature 355、637〜638 Tassabehji、M.ら(1992)Nature 355、635〜636 Pingault、V.ら、(1998)Nat.Genet.18、171〜173 Mccallion、A.S.、&Chakravarti、A.(2001)Pigment Cell Res.14、161〜169 Tassabehji、M.ら、(1994)Nat.Genet.8、251〜255 Choi、J.H.ら(2004)Korean J.Ophthalmol.18、185〜189 Schaible、R.H.、&Brumbaugh、J.A.(1976)Pigment Cell 3、191〜200
メルルおよび「潜在的」メルル遺伝子型をもつ動物の識別を許容する遺伝子試験に対する永年の切実な必要性が存在することは明瞭であるが、現在まで、メルルの原因となる遺伝子は決定されていない。同定される場合、イヌ遺伝子は、ヒト同族体(ホモログ)をスクリーニングするために用いて、この遺伝子がヒトにおける聴覚または眼の欠陥に関与するか否かを決定し得る。
従って、イヌにおけるメルル配色の原因となる遺伝子変異を提供することが本発明の目的である。
さらに、イヌのメルル遺伝子における変異を検出するための方法を提供することが本発明の目的である。
さらに、メメル遺伝子のヒト同族体における変異を検出する方法を提供することが本発明の目的である。
(発明の簡単な要旨)
SILV中の変異をもつ動物は、メルルコートの色パターン表現型とともに存在する。SILV遺伝子における変異を宿す動物の識別のための方法が以下により詳細に記載される。この遺伝子は、複数の生物で記載されているが、メルルパターン化に関与しているとしては決して影響を与えるものではない。実施例1は、SILV中に変異をもつイヌがこのメルルコートの色パターン表現型とともに存在することを示す。1つのこのような変異は、SILVのイントロン10中への短い散在されたヌクレオチド要素(「SINE」)の挿入であり、そしてイヌの複数の血統に存在する。SINEのSILV遺伝子中への挿入は、スプライス部位の変異を引き起こし、異常mRNAを生ずると考えられる。SILV遺伝子における変異の同定は、所有者または飼育者が動物の遺伝子型を確認することを可能にする。なぜなら、それは、メルルに関係するからである。このような情報は、所望コート色パターンおよび動物が、聴覚および眼科学的異常なくして子孫で産出されるように交配を計画するとき、大きな価値をもつ。メルルとともに分離するマイクロサテライトマーカーがまた記載され、これは、連鎖不均衡マッピングを用いて同定された。SILV遺伝子における変異は、ゲノムDNAを含む細胞または組織のような任意の生物学的サンプルから同定され得る。代表的なサンプルは、毛根または頬綿棒で集めた標本(swab)を含む。1つのこのような変異は、SINEのSILVのイントロン10中への挿入であり、そして現在まで分析されたイヌのすべての血統中に存在する。
SILVは、ワールデンブルヒ症候群(WS)のようなヒトの難聴障害に関与され得る。このSILV遺伝子は、ヒトにおいて配列決定かつ記載され、そしてHSA12上に存在する。従って、健常およびWS患者におけるヒトSILVの分析は、関連する表現型の原因であるSINEおよびLINE(長い散在されたヌクレオチド要素)の挿入を含む、任意のタイプの変異についてこれら個体からの遺伝子を配列決定することにより達成され得る。
(発明の詳細な説明)
(定義)
本明細書で用いられるとき「遺伝子マーカー」または「マーカー」は、ゲノムDNA中に存在し、そして特定のオリゴヌクレオチドで識別可能である(例えば、核酸増幅および多形に起因するヌクレオチドのサイズまたは配列における差異によって区別し得る)変動性ヌクレオチド配列(多形)をいう。遺伝子マーカーまたはマーカーの「遺伝子座」は、別の遺伝子座に関して染色体上のその場所をいう。マーカーは、本明細書で示されるように、当業者に公知のいくつかの技法の任意の1つによって識別され得、これには、マイクロサテライトまたは短タンデムリピート(STR)増幅、制限酵素フラグメント長多形(RFLP)の分析、単一ヌクレオチド多形(SNP)、欠失または挿入部位の検出、およびランダム増幅多形DNA(RAPD)分析(CushwaおよびMedrano、1996、Animal Biotech.7:11〜31)を含む。
本明細書で用いられるとき「同時分離」は、2つの特定の遺伝子座の一緒の遺伝をいい;例えば、これら遺伝子座は、交配における遺伝パターンの統計学的分析によって観察されるとき、これら遺伝子間の遺伝子組み換えの率が低いように同じ染色体上で物理的に近接して位置している。
本明細書で用いられるとき「連鎖」は、分析されるイヌ血統における2つの遺伝子座の同時分離をいう。
「連鎖試験」および「分子診断アッセイ」は、SILV遺伝子の遺伝子座と連鎖する1つ以上の対立遺伝子座の存在または不在を決定する方法をいうために本明細書で用いられる用語であり、この方法は、変異したSILV遺伝子の統計学的確率によるか、または実際の検出によるいずれかで、SILVまたは保持状態の検出のために用いられ得る。
本明細書で用いられるとき「多形」は、同じタイプまたは系統(すなわち、家系図)の動物からの類似の領域と比較したとき、区別可能に異なるマーカーをいう(例えば、サイズ、電気泳動における移動、核酸配列、標準的な条件下でのオリゴヌクレオチドに対し特異的にハイブリダイズする能力)。
本明細書で用いられるとき「核酸増幅」または「増幅」は、それによって核酸配列が数において増幅されるプロセスをいう。核酸配列を酵素により増幅するための当業者に公知のいくつかの手段があり、以下により詳細に論議されるような、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、および核酸配列を基礎にした増幅(NASBA)を含む。
本明細書で用いられるとき「ハイブリダイゼーション」は、その配列中に十分な数の相補的塩基対が、増幅または検出されるべき標的核酸配列と特異的に相互作用(ハイブリダイズする)ことをいう。当業者に公知であるように、非常に高い程度の相補性が、ハイブリダイゼーションを含む特異性および感度のために必要であるが、それは100%である必要はない。それ故、例えば、少数の塩基変化または置換を除いて本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドにヌクレオチド配列が同じであるオリゴヌクレオチドは、これら開示されたオリゴヌクレオチドと等価に機能し得る。
本明細書で用いられるとき「潜在的」メルルは、非メルルであるように見えるが、メルルの子孫を産出し得るメルル対立遺伝子(Mm)を保持する動物をいう。
(メルル遺伝子およびマイクロサテライトマーカー)
イヌにおいて、完全に色がついた背景上の希釈された色素の大きな領域はメルル(merle)として知られる。このメルルのコートパターンは、多くのイヌ血統で見い出され、そして複数の異常をともなう。
40匹のシェトランドシープドッグを用いたメルルとの連鎖についての全遺伝子走査は、CFA10上のFH2537との連鎖不均衡(LD)を示した。CFA10のこの領域は、HSA12q13とのシンテニー(同一染色体上にあること)の保存を示す。WSマップにおいて、この領域に関与している遺伝子はない。あるいは、メラノソームタンパク質をコードするSILVとして知られる遺伝子は、HSA12q13−q14にマップされる(Kwon、B.S.ら、(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88、9228〜9232;Strum、R.A.、Teasdale、R.D.、&Box、N.F.(2001)Gene 277、49〜62)。SILVは、それがマウスで同定されたときメラニン産生において重要であることが示された。なぜなら、劣性silver遺伝子座が未熟灰色化を引き起こすからであり(Kwon、B.S.ら、(1995)Nucleic Acids Research 23、154〜158)、これはまた、多くWS患者(ref)の特徴である。ヒトにおけるSILVの変異体表現型は未知である(Sturm、R.A.、Teasdale、R.D.、&Box.N.F.(2001)Gene 277、49〜62)。
メルル遺伝子GINE
LDデータおよび色素形成におけるSILVの役割に基き、この遺伝子が、メルル遺伝子座の候補して選択された。Minnickら(1992)Gene 110、235〜238によって記載されるイヌSINEのクラスに構造的に類似のSINEが、分析されたすべてのメルルイヌのついてSILV中で同定された。このSINEは、イヌD2ドーパミンレセプター遺伝子中で先に同定されたイヌSINE(Jeoung、D.ら(2000)Anim.Genet.31、334〜335)、ジストロピン遺伝子(Fletcher、S.ら、(2000)Am.J.Vet.Res.12、1964〜1968)、および中心核筋障害において連坐するPTPLA遺伝子(Pele、M.ら、(2005)Hum.Mol.Genet.14、1417〜1427)と高い配列類似性(95%〜97%)を示す。これらのSINEはtRNA由来であり、そしてイヌでは高度に豊富であり、ゲノムの7%になる(Kirkness、E.F.ら(2003)Science 301、1898〜1903)。
色素形成遺伝子SILV(配列番号1、以下に示される)が同定され、そしてメルルパターン化の候補遺伝子として評価された。
Figure 0005203202
イントロン10/エキソン11境界におけるSINE挿入は、複数の血統でメルル表現型とともに分離することが見い出された。本明細書で報告されたこのSINE挿入はまた、イントロン/エキソン境界で生じ得、そして推定の輪縄分岐点配列(図2)を置換し得る。7つの血統のSINE挿入の配列は図3に示される。興味深いことに、幾匹かのイヌは、SINE挿入の短縮化バージョンを有し、そしてこれは、メルル表現型の発現に対し劇的な影響を有する。詳細には、これらのイヌは、このSINEのポリA内に欠失(39〜47bp範囲)を有し、そしてメルルパターン化を有さない。
SILV中のSINE挿入のポリAセグメント内の欠失は、正常の表現型を生じ得る。メルル表現型を保持するために必要な繰り返しの正確な数は未知である。ポリAからの約30bpの欠失は、非メルル表現型を生じることが公知である。このポリAセグメントは、配列決定するのが困難であり、それ故、このポリAの長さの正確な閾値は、いまだ決定されていない。
核酸分子またはフラグメントは、配列番号25の配列に同一である必要はない。適切な核酸分子は、イヌメルルをコードする遺伝子の核酸配列、好ましくは配列番号25へのハイブリダイゼーションによって同定され得る。好ましい実施形態では、適切な核酸分子は、上記遺伝子の核酸配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。例えば、37℃の温度で、0.9Mクエン酸ナトリウム(「SSC」)緩衝液を含むハイブリダイゼーション緩衝液、そして37℃でこのSSC緩衝液での洗浄を受けるとき結合したままであり、そして好ましくは42℃の温度で0.9M生理食塩水/0.09M SSC緩衝液中20%のホルムアルデヒドを含むハイブリダイゼーション緩衝液中、そして42℃で0.2×SSC緩衝液で42℃における洗浄を受けるとき結合したままであることによって、特徴付けられるストリンジェントな条件下で配列番号25の50の連続する塩基のヌクレオチド配列を含むDNA分子にハイブリダイズする配列が単離され得る。好ましい実施形態では、これらのハイブリダイズする核酸分子は、長さが、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100またはその特定の中間体であり得る。
メルル遺伝子マイクロサテライトマーカー
SILV遺伝子とともに分離する連鎖不均衡マッピングを用いて同定されたマイクロサテライトマーカーがまた記載される。以下に詳細に記載されるように、連鎖不均衡は、シェトランドシープドッグにおけるメルル表現型およびHSA12q13とのシンテニー(遺伝子相同性)の保存を示すCFA10の領域中に位置するマイクロサテライトマーカーを用いて同定された。
(連鎖を決定するための方法)
連鎖は、2つ以上の非対立遺伝子の同時遺伝である。なぜなら、これらの遺伝子座は、減数***の後に、それらが非連鎖遺伝子について期待される50%より頻度が多く随伴したままであるように同じ染色体上で緊密に近接しているからである。減数***の間に、遺伝子材料の物理的交差があり、胚細胞の生成の間に、個々のクロマチッド(染色分体)間で母性および親の遺伝子寄与物の物理的交換があることは明瞭である。この交換は、各々の親では連続している染色体領域中の別個の遺伝子を必然的に分離し、そしてそれらを保持された直線状の順序で混合し、「組換え体」を生じる。減数***組換えによる組換え体を形成するプロセスは、遺伝子形質の再取り合わせにおける必須の特徴であり、そして遺伝子の伝達の理解の中枢である。
組換えは、一般にDANの大きなセグメント間で生じる。これは、DNAの連続的ストレッチおよび複数の遺伝子が一緒に移動されることを意味する。逆に、所定の染色体上で遠く離れているDNAの領域は、緊密に一緒であるDNAの領域より交差のプロセスの間に分離されるようになる可能性がより大きい。
染色体に沿ったマーカーのセットのパターンは、「ハプロタイプ」と称される。それ故、同じ小染色体セグメント上の対立遺伝子のセットは、血統を通じてブロックして伝達される傾向にある。そのハロタイプが知られる親の一連の子孫におけるこのハロタイプを分析することにより、どの染色体のどの親のセグメントがどの子供に伝達されのかを確立することが可能である。組換えによってバラバラにならないとき、ハロタイプは、マッピング目的のために、単一の高度に多形の遺伝子座における対立遺伝子として取り扱われ得る。
単一ヌクレオチド多形(SNP)またはマイクロサテライトのような、連鎖したマーカーの特定の対立遺伝子と随伴する疾患遺伝子の優先的発生の存在は、「連鎖不均衡」(LD)と呼ばれる。この種類の不均衡は、一般に、大部分の染色体が同じ変異を保持し、そして試験されるマーカーがこの変異を保持する遺伝子に非常に近接していることを示す。この遺伝子の推定位置を取り巻くいくつかのマーカーの組換えを用いることにより、ハロタイプが、影響される動物および影響されない動物について決定され得る。
任意の単一遺伝子の障害について、欠陥遺伝子の同定は、リスクのある集団における単一遺伝子障害の頻度を減少する努力においてキャリアを識別するためのスクリーニングを可能にし得る。連鎖分析は、最初、変異した遺伝子が位置される染色体領域をほぼ見出すこと、次いで、疾患遺伝子座(変異した遺伝子の位置)を含む染色体のかなりより小さな領域を特徴付けるための遺伝マーカーの識別が続く。このマーカーおよび変異した遺伝子が一緒により緊密に染色体上にあるほど、減数***の間でそれらの間に起こる組換え事象の可能性はより低くなる;すなわち、このマーカーと変異した遺伝子との間には連鎖がある。マーカーと変異した遺伝子とがより緊密に連鎖しているほど、試験は、キャリアを同定するためにより予測的および有用である。さらに、2つ以上のマーカー遺伝子座を用いることにより、実質的なさらなる情報が、連鎖試験の正確度を顕著に増加し得る連鎖分析で確認され得る。例えば、連鎖分析で複数のマーカー遺伝子を用いることは、イヌの種々の影響された品種をスクリーニングする能力を可能にし、イヌの特定の品種におけるSILV対立遺伝子を特徴付ける品種特異的ハロタイプを同定する。任意の多形があるSILV遺伝子の遺伝子座にそのように近接する連鎖もしくは物理的方法いずれかにより、またはそのような派生する染色体領域とともにマップされる、本明細書中の実施例におけるマーカーに追加されるマーカーは、SILVのキャリア状態の検出のための分子診断アッセイで用いられ得る。
(メルル遺伝子型のスクリーニングのための方法)
SILV遺伝子は、上記に記載のような当業者に周知の多くの方法によって任意のタイプの変異についてスクリーニングされ得る。好ましい実施形態では、動物の遺伝子型を決定するための方法は、それがメルル遺伝子に適用されるとき、PCRを基礎にする試験、その後の電気泳動である。例えば、DNAは、イヌからとられた頬の綿棒で集めた標本から抽出される。このDNAは、SILV遺伝子にハイブリダイズするプライマーを用いてPCRによって増幅される。得られる増幅されたDNAフラグメントは、異なるサイズのフラグメントを示す電気泳動によって解像され、より大きなフラグメントは、SILV遺伝子中のSINE変異を宿す。この方法は、2日未満で実施され得る。
SILV遺伝子中のSINEの存在を示すその他のアプローチは、制限されないで、目的の領域に対するプローブを用いるサザンブロッティング;次いで自動化技法を用いて分析される、目的の領域を増幅する蛍光で標識されたプライマー;目的の領域を囲う異なるプライマーを含む。
マイクロサテライトは、SINE挿入の存在に連鎖している。このマイクロサテライトマーカーは、ポリAセグメント中の欠失とともに挿入を保持するメルルイヌおよび非メルルイヌを区別することはできない。配列分析は、ポリAセグメントの長さを調べるために実施されなければならない。一旦、この長さから閾値が確立されると、「Aカウント」は、イヌがメルルであるかまたはそうでないかの決定因子であり得る。欠失したSINE挿入の存在はまた、そのイヌについての将来の育種のために密接な関係を有する。SINEの欠失バージョンを保持するイヌは、メルル子孫を産出するリスクをなお維持している。これは、このイヌが別のメルルイヌに育種されている場合特に重要である。
遺伝子マーカーを用いる方法、動物が一方または両方の対立遺伝子において変異したSILV遺伝子を有するか否かを決定する方法、およびSILV遺伝子中に変異を宿す動物の同定のための方法が、以下により詳細に記載される。
スクリーニングされるべき生物学的サンプル
好ましい実施形態では、上記生物学的サンプルは、ゲノムDNAを含む任意の組織である。最も好ましくは、この生物学的サンプルは、血液、毛、粘膜かきとり物、***、組織生検物、または唾液である。最も好ましい実施形態では、この生物学的サンプルは血液である。
変異した核酸のための生物学的サンプルをスクリーニングする方法は、上記生物学的サンプルから単離されたデオキシリボ核酸(「DNA」)またはメッセンジャーリボ核酸(「mRNA」)のいずれかを用いて実施され得る。遺伝子が発現されている間、mRNAは豊富であり得、そしてより容易に検出され得る。しかし、これら遺伝子は、一時的に制御され、そして発生の大部分のステージで、スクリーニングのための好ましい材料はDNAである。
核酸試薬および方法
試薬は、代表的には、以下のいずれかを同定するオリゴヌクレオチドからなる:
(1)SILV遺伝子中に挿入されたSINE;または
(2)SILV遺伝子中に挿入されたSINEに随伴するマイクロサテライトマーカー;そして必要に応じて、
(3)正常表現型を生じるSILV遺伝子中に挿入されたSINEに随伴する多形。
本明細書で報告されたSINE挿入は、イントロン/エキソン境界で起こり、そして推定の輪縄分岐点配列(図2)を置換し得る。ポリAセグメントの長さにおける変動は、輪縄分岐点の適正な配置を許容し得、そしてそれ故、非メルル表現型を生じる。
この核酸分子は、ベクターまたはタグのようなその他の核酸分子に連結され得、増幅、精製、または同定を容易にする。これらは、以下のアッセイのいずれか、または遺伝子分析の当業者によって用いられるその他で用いられ得る。
オリゴヌクレオチド連結アッセイ(「OLA」)(Landegrenら、「リガーゼ仲介遺伝子検出技法」、Science、241:1077〜1080(1988);Landegrenら、「DNA診断−−分子技法および自動化」、Science、242:229〜237(1988);Landegrenらによる米国特許第4,988,617号)は、生物学的サンプル中の遺伝子材料を試験するために1つの方法である。このOLAプロトコールは、標的の一本鎖の隣接する配列にハイブリダイズし得るよう設計されている2つのオリゴヌクレオチドを用いる。これらオリゴヌクレオチドの1つはビオチン化され、そして他方は、検出可能に標識される。正確に相補的な配列が標的分子中に見い出される場合、これらオリゴヌクレオチドは、それらの末端が接し、そして連結基質を生成するようにハイブリダイズする。次いで、連結は、標識されたオリゴヌクレオチドが、アビジンまたは別のビオチンリガンドを用いて回収されることを可能にする。OLAは、挿入変異を検出し得る。しかし、挿入変異を特徴づけ、そして検出する多くの方法が当該技術分野で公知であり、そしてこれら方法のいずれもまた適切である。
挿入変異を特徴付ける別の方法は、挿入に隣接し、そして挿入を含む遺伝子の遺伝子座の直接的DNA配列決定を内含する。このような分析は、「Sanger法」としてもまた知られる「ジデオキシ−仲介鎖停止法」(Sangerら、「鎖停止阻害剤を用いるDNA配列決定」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、74:5463〜5467(1977))、または「Maxam−Gilbert法」としてまた知られる「化学的分解方法」(Maxamら、「DNAを配列決定するための新たな方法」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、74:560〜564(1977))のいずれかを用いて達成され得る。
オリゴヌクレオチドのアレイを用いてDNA分子を配列決定するための手順の1つの例は、Drmanacらによる米国特許第5,202,231号に開示されている。これは、複数のオリゴヌクレオチドが付着されている固体支持体への標的DNAの付与を含む。配列は、標的DNAのセグメントのオリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーション、およびハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドの重複するセグメントのアセンブリによって読まれる。上記アレイは、11〜20の間の特定長さのすべての可能なオリゴヌクレオチドを利用するが、このアレイがどのように構築されるのかについての情報はほとんどない。Chetverinら、「オリゴヌクレオチドアレイ上の核酸のプールの配列決定」、BioSystems 30:215〜31(1993);KhrapkoらによるWO92/16655;Kuznetsovaら、「ゲル中に固定化されたオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションによるDNA配列決定。この方法の期待を膨らます方法としての化学的連結」、Mol.Biol.28(20):290〜99(1994);Livitsら、「ゲルに固定化されたオリゴヌクレオチドとのDNAのハイブリダイゼーションによって形成される二重鎖の解離」、J.Biomolec.Struct.&Dynam.11(4):783〜812(1994)もまた参照のこと。
SouthernによるWO89/10977は、既知の点変異、ゲノムフィンガープリンティング、連鎖分析、および配列決定のために核酸サンプルを分析することにおける使用のためのハイブリダイゼーション反応を受け得るオリゴヌクレオチドのアレイを保持する支持体の使用を開示する。マトリックスが、支持体上で選択されたパターンにあるヌクレオチドベースを横たえることによって形成される。この文献は、ヒドロキシルリンカー基が、ペンプロッターによるか、またはマスキングによりアセンブルされるオリゴヌクレオチドとともに支持体に付与され得ることを示す。
一本鎖多形アッセイ(「SSPA」)分析および緊密に関連するヘテロ二重鎖分析方法は、単一塩基変異をスクリーニングするための方法である(Oritaら、「一本鎖コンホメーション多形としてゲル電気泳動によるヒトDNAの多形の検出」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、86:2766〜2770(1989))。これらの方法では、臨床標本からのPCR増幅試験DNAの移動度が、正常供給源から増幅されたDNAの移動度と、ネイティブなポリアクリルアミドまたはその他のタイプのマトリックスゲルの隣接するレーンにおけるサンプルの直接電気泳動によって比較される。単一塩基変化は、しばしば、延長された電気泳動後に、正常および変異体PCR産物間のわずかな移動度の差異を引き起こすに十分に分子の二次構造を改変する。
リガーゼ鎖反応は、変異した核酸をスクリーニングするための別の方法である(Barany、「クローン化された熱安定性リガーゼを用いる遺伝子疾患検出およびDNA増幅」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:189〜193(1991);Barany、「PCR世界におけるリガーゼ鎖反応(LCR)」、PCR法および適用、1:5〜16(1991);BaranyらによるWO90/17239;Baranyら、「熱安定性DNAリガーゼ−コード遺伝子のクローニング、過剰発現およびヌクレオチド配列」、Gene、109:1〜11(1991);およびBarany、「クローン化された熱安定性リガーゼを用いる遺伝子疾患検出およびDNA増幅」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:189〜193(1991)を参照のこと。一般に、上記LCR手順は、2対のオリゴヌクレオチドプローブとともに実施される:一方の対は検出されるべき標的配列の一方の鎖に結合し;他方の対は検出されるべき標的配列の他方の相補的鎖に結合する。反応は、標的配列の鎖を変性すること、次いで、分離された鎖を、2対のオリゴヌクレオチドプローブと熱安定性リガーゼの存在下、オリゴヌクレオチドプローブの各々の対が、標的DNAにハイブリダイズし、そしてそれらの接合部で完全な相補性がある場合、隣接プローブが一緒に連結されるように反応することによって実施される。このような相補性が欠如しているとき、連結は起こらず、そしてプローブは、変性の間に標的配列から個々に分離する。連結または非連結プローブは、次いで、変性工程の間に分離される。このプロセスは、所望の程度まで配列が増幅されるまで周期的に繰り返される。検出が、次いで、電気泳動により、またはDNAプローブのアレイ上の捕捉ハイブリダイゼーションにより実施され得る。連結および非連結プロープは、次いで、変異の存在を同定するために検出され得る。
リガーゼ検出反応(LDR)プロセスは、BaranyらによるWO90/17239、Baranyら、「熱安定性DNAリカーゼ−コード遺伝子のクローニング、過剰発現およびヌクレオチド配列」、Gene、109:1〜11(1991)、およびBarany、「クローン化熱安定性リガーゼを用いる遺伝子疾患検出およびDNA増幅」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:189〜193(1991)に一般に記載される変異を検出するための別の方法である。このリガーゼ検出反応は、LCR技法に類似している;しかし、LDRでは、標的配列の1つの鎖に相補的である1対のみのオリゴヌクレオチドプローブが存在する。LCRは、指数的増幅のための機会を提供する一方で、LDRは、段階的な増幅を達成する。
Mundyら(米国特許第4,656,127号)は、特定の多形部位に存在するヌクレオチドの同一性を決定するための代替の方法を論議している。Mundyの方法は、特有のエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド誘導体を採用する。多形部位の直ぐ3’側の対立遺伝子配列に相補的なプライマーが、特定動物またはヒトから得られた標的分子にハイブリダイズすることを許容される。標的分子上の多形部位が、存在する特定のエキソヌクレアーゼ耐性ヌクレオチド誘導体に相補的であるヌクレオチドを含む場合、そのときは、その誘導体は、ポリメラーゼによってハイブリダイスされたプライマーの端部上に取り込まれ得る。このような取り込みは、プライマーをエキソヌクレアーゼに耐性にし、そしてそれによってその検出を可能にする。サンプルのエキソヌクレオチド耐性誘導体の同一性は既知であるので、このプライマーがエキソヌクレアーゼに耐性になったことの知見は、標的分子の多形部位中に存在するヌクレオチドが、この反応で用いられたヌクレオチド誘導体のそれに相補的であったことを示す。DNA中の多形部位(すなわち変異の部位)をアッセイするための、いくつかのプライマーで案内されるヌクレオチド取り込み手順が記載されている(Kornherら、「電気泳動移動度を改変するヌクレオチドアナログを用いる変異検出」、Nucl.Acids.Res.、17:7779〜7784(1989);Sokolov、「ゲノムDNA中の単一ヌクレオチドの検出のためのプライマー伸長技法」、Nucl.Acids.Res.、18:3671(1990);Syvanenら、「アポリポタンパク質Eの遺伝子型決定におけるプライマーで案内されるヌクレオチド取り込みアッセイ」、Genomics、8:684〜692(1990);Kuppuswamyら、「遺伝子疾患を検出するための単一ヌクレオチドプライマー伸長:血友病B(第IX因子)および嚢胞性線維症遺伝子への実験的適用」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:1143〜1147(1991);Prezantら、「トラップされたオリゴヌクレオチドヌクレオチド取り込み(TONI)アッセイ、点変異をスクリーニングするための単純方法」、Hum.Mutat.、1:159〜164(1992);Ugozzoliら、「対立遺伝子特異的プライマー伸長、次いで固体支持体上の捕捉を用いることによる特異的対立遺伝子の検出」、GATA、9:107〜112(1992);Nyrenら、「酵素的光測定無機ピロホスファターゼ検出アッセイによる固相DNAミニ配列決定」、Anal.Biochem.、208:171〜175(1993))。これらの方法は、Genetic Bit AnalysisTM(以下に詳細に論議される「GBATM」)とは、それらすべてが、多形部位で塩基間を識別するために標識されたデオキシヌクレオチドの取り込みに依存する点で異なる。このようなフォーマットでは、信号は、取り込まれたデオキシヌクレオチドの数に比例するので、同じヌクレオチドの作業で生じる多形は、この作業の長さに比例する信号を生じ得る(Syvanenら、「PCRおよび固相ミニ配列決定を用いる、2対立遺伝子DNAマーカーの分析による個体の同定」Amer.J.Hum.Genet.、52:46〜59(1993))。
Cohenら(仏国特許第2,650,840号;PCT公開番号第WO91/02087号)は、多形部位のヌクレオチドの同一性を決定するための溶液ベースの方法を論議している。米国特許第4,656,127号のMundyの方法におけるように、多形部位の直ぐ3’側の対立遺伝子配列に相補的であるプライマーが採用される。この方法は、標識されたジデオキシヌクレオチド誘導体(これは、多形部位のヌクレオチドに相補的である場合、プライマーの末端に取り込まれるようになる)を用いてその部位のヌクレオチドの同一性を決定する。
Genetic Bit AnalysisTMまたはGBATMとして知られる代替の方法は、Goeletら、PCT公開番号第WO92/15712号によって記載される。好ましい実施形態では、Goeletらの方法は、標識されたターミネーターの混合物および多形部位の3’側の配列に相補的であるプライマーを用いる。取り込まれる標識されターミネーターは、それ故、評価されている標的分子の多形部位中に存在するヌクレオチドによって決定され、そしてそれに相補的である。Cohenら、仏国特許第2,650,840号;PCT公開番号第WO91/02087号の方法とは対照的に、Goeletらの方法は、好ましくは、不均一相アッセイであり、そこでは、プライマーまたは標的分子が固相に固定化される。
変異の存在を検出するためのその他の方法は:鑑別制限エンドヌクレアーゼ消化(DRED)、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプロービング(ASOP)、およびリガーゼ仲介遺伝子検出(LMGD)を含む。分析のさらなる方法もまた、この文脈で有用であり得、例えば、Wolfら、「非放射蛍光共鳴エネルギー転移による核酸ハイブリダイゼーションの検出」、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、85:8790〜94(1988)によって開示されるような蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)がある。
DRED分析は、以下の様式で達成される。条件が、(1)特定の増幅されたcDNAセグメントが、多形の対立遺伝子を区別する配列を含み、そして(2)この配列変動が制限エンドヌクレアーゼによって認識されることを含んで生じる場合、そのときは、特定のポリヌクレオチドセグメントの酵素による切断が、同種異系抗原を決定するために用いられ得る。この決定を達成することで、血小板または赤血球細胞mRNA由来の増幅されたcDNAが消化され、そして得られるフラグメントがサイズによって分析される。このエンドヌクレアーゼ切断フラグメントに対応するヌクレオチドフラグメントの存在または不在が、どの表現型が存在するのかを決定する。
従来方法によるASOP分析では、適切なアニーリング条件下で、赤血球細胞または血小板膜糖タンパク質の1つの対立遺伝子を他方の対立遺伝子から区別するヌクレオチド配列を含む特定の増幅されたcDNAセグメントに排他的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブが合成される。この特異的プローブは、それがcDNAセグメントを区別する対立遺伝子にハイブリダイズするとき、それが検出され得、そして特異的対立遺伝子がそれ故同定されるように、認識可能に標識される。
Landegrenら、「リガーゼ仲介遺伝子検出技法」、Science、241:1077〜80(1988)によって開示されるように、LMGDでは、互いに隣接して、すなわち、適切なアニーリング条件下でcDNAセグメントに、1つの対立遺伝子を他方の対立遺伝子から区別する特異的ヌクレオチドでハイブリダイズする一対のオリゴヌクレオチドプローブが合成される。1対の特異的プローブの各々は、異なる様式で標識され、そしてそれが対立遺伝子を区別するcDNAセグメントにハイブリダイズするとき、両方のプローブはリガーゼの添加により一緒に連結され得る。連結されたプローブがcDNAセグメントから単離されるとき、両方のタイプの標識が一緒に観察され得、対立遺伝子特異的ヌクレオチド配列の存在を確認する。上記に記載の対の異なって標識されるプローブが異なる対立遺伝子の区別するヌクレオチドを含むヌクレオチド配列に結合する場合、このプローブ対は連結可能ではなく、そしてこれらプローブがcDNAセグメントから単離された後、両方のタイプの標識は別個に観察される。
CantorらによるWO94/11530は、ハイブリダイゼーションによる配列決定のプロセスを実施するためのオリゴヌクレオチドアレイの使用に関する。これらオリゴヌクレオチドは、オーバーハング端部であって、それに標的核酸が結合し、そして次に二重鎖の非オーバーハング部分に連結されるオーバーハング端部を有する二重鎖である。アレイは、付着の前にアセンブルされるビオチン化オリゴヌクレオチドを捕捉するストレプトアビジンでコートされた濾紙を用いて構築される。
ChetverinによるWO93/17126は、核酸をソートおよび調査するための区画された二元オリゴヌクレオチドアレイを用いる。これらアレイは、隣接する変動するヌクレオチド配列に付着される一定のヌクレオチド配列を有し、両方は、共有結合する部分によって固体支持体に結合される。上記の一定のヌクレオチド配列は、ハイブリダイズされた鎖のPCRによる増幅を許容するプライミング領域を有する。ソーティングが次いで上記変動する領域へのハイブリダイゼーションによって実施される。これら二元アレイ上のフラグメント化核酸の配列決定、単離、ソーティング、および操作がまた開示される。増加した感度を備えた1つの実施形態では、固定化オリゴヌクレオチドは、それにハイブリダイズされたより短い相補的領域を有し、覆われないオリゴヌクレオチドの部分を残す。このアレイは、次いで、相補的核酸が、固定化オリゴヌクレオチドにアニールするようにハイブリダイゼーション条件に供される。次いで、DNAリガーゼがアレイ上で上記のより短い相補的領域および相補的核酸を連結するために用いられる。
FodorらによるWO92/10588は、オリゴヌクレオチドのアレイへのハイブリダイゼーションによる核酸の配列決定、フィンガープリンティング、およびマッピングのためのプロセスを開示する。オリゴヌクレオチドのアレイは、非常に大きなスケールの固定化ポリマー合成によって調製され、これは、大きな異なるオリゴヌクレオチドの合成を許容する。この手順では、基板表面は官能化され、そしてそれによってオリゴヌクレオチドが基板上にアセンブルされるリンカー基が提供される。オリゴヌクレオチドが付着される領域は保護基(基板または個々のヌクレオチドサブユニット上)を有し、これらは選択的に活性化される。一般に、これは、曝された領域が脱保護されるように変動する形態のマスクを用い、光でアレイを投影することを含む。脱保護された領域は、保護されたヌクレオチドと化学反応を行い、投影された場所でオリゴヌクレオチド配列を伸長する。二元マスキング戦略を用いて所定に時間に2つ以上のアレイを構築し得る。検出は、ハイブリダイゼーションが生じた領域の位置の局在化を含む。Fodorらによる米国特許第5,324,633号および同第5,424,186号、Pirrungらによる米国特許第5,143、854号および同第5,405,783号、PirrungらによるWO90/15070、Peaseら、「迅速DNA配列分析のための光で生成されるオリゴヌクレオチドアレイ」、Proc.Natl.Acad.Sci USA 91:5022〜26(1994)もまた参照のこと。Beattieら、「遺伝子センサー研究における進歩」、Clin.Chem.41(5):700〜09(1995)は、先にアセンブルされたオリゴヌクレオチドプローブの固体支持体への付着を開示する。
Landegrenら、「遺伝子情報の読み取りビット:単一ヌクレオチド多形分析のための方法」、Genome Research、8:769〜776(1998)は、変異分析のための方法の総説を記載している。
別の実施形態では、生物学的サンプルを試験することは、生物学的サンプル中に存在する任意の変異を検出する前に増幅されたフラグメントを提供するために、メルル遺伝子の領域を増幅することを含む。
選択され、または標的の核酸配列の増幅は、配列決定を容易にするか、または変異の直接検出のいずれかのための任意の適切な手段によって実施され得る。(一般に、Kwohら、「核酸を基礎にした診断アプローチにおける標的増幅システム」、Am.Biotechnol.Lab.、8:14〜25(1990)を参照のこと)。適切な増幅技法の例は、制限されないで、ポリメラーゼ鎖反応、リガーゼ鎖反応(「LCR」)鎖置換増幅(一般に、Walkerら、「鎖置換増幅−等温、インビトロDNA増幅技法」、Nucleic Acids Res.、20:1691〜1696(1992);Walkerら、「制限酵素−DNAポリメラーゼシステムによるDNAの等温インビトロ増幅」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:392〜396(1992)を参照のこと)、転写を基礎にした増幅(Kwohら、「転写を基礎にした増幅システムおよびビーズを基礎にしたサンドイッチハイブリダイゼーションフォーマットでの増幅されたヒト免疫欠損ウイルスタイプ1の検出」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1173〜1177(1989))、自己持続性配列複製(または「3SR」)(Guatelliら、「レトロウイルス複製後のモデル化されたマルチ酵素反応による核酸の等温インンビトロ増幅」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874〜1878(1990)を参照のこと)、Qβレプリカーゼシステム(Lizardiら、「組換えRNAハイブリダイゼーションプローブの指数的増幅」、Biotechnology、6:1197〜1202(1988)を参照のこと)、核酸配列を基礎にした増幅(または「NASBA」)、修復鎖反応(または「RCR」)、およびブーメランDNA増幅(または「BDA」)(Lewis、「Roche診断システムのポリメラーゼ鎖反応(PCR)と競合し得る増幅技術を開発することにおける発展の総説」、Genetic Engineering News、12(9):1、8〜9(1992)を参照のこと)を含む。ポリメラーゼ鎖反応が、現在、好ましい。
ポリメラーゼ鎖反応(Mullisら、「DNAの特異的酵素増幅インビトロポリメラーゼ鎖反応」、Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.51:263〜274(1986);Erlichらによる欧州特許出願第50,424号;Erlichらによる欧州特許出願第84,796号;Erlichらによる欧州特許出願第258,017号;Erlichらによる欧州特許出願第237,362号;Mullisによる欧州特許出願第201,184号;Mullisらによる米国特許第4、683、202号;Erlichらによる米国特許第4,582,788号;Saikiら、「β−グロビンゲノム配列の酵素的増幅および鎌状赤血球貧血の診断のための制限部位分析」、Science 230:1350〜1354(1985);およびSaikiらによる米国特許第4,683,194号)のようなゲノム配列特異的増幅技法が、所望のポリヌクレオチドの回収を容易にするために採用され得る。この方法では、選択された配列の反対の末端部分に相補的なプライマーが、熱サイクリングと組み合わせて、プライマーで開始される複製の逐次的ラウンドを促進するために用いられる。増幅された配列は、種々の技法により容易に同定され得る。このアプローチは、ポリヌクレオチド含有サンプル中の低コピーの配列を検出するため、例えば、体液サンプル中の病原体配列を検出するために特に有用である。
生物学的サンプルを試験することは、ゲノムDNAテンプレートおよびポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)を用いてPCRを実施することを含む。特に、PCRは、変異の位置をまたがるプライマーを用いて実施される。ホモ接合型の正常および影響されたイヌからの増幅されたDNAフラグメントのサイズは異なる。次いで、増幅されたDNAフラグメントは、PAGEを用いて電気泳動される。1つの実施形態では、生物学的サンプル中の遺伝子材料の試験は、Taqサイクル配列決定によって実施される。ポリメラーゼ鎖反応によるテンプレートDNAの段階的増幅に基く、サイクル配列決定のための方法は、Murray、「段階的ポリメラーゼ鎖反応を用いる改良された二本鎖配列決定」、Nucleic Acids Research、17:88〜89(1989)によって記載されている。この技法は、本質的に、Taqポリメラーゼを用いる熱サイクリング手順をジデオキシ配列決定と組み合わせる。原則的に、この配列決定反応は、テンプレートDNAへのプライマーアニーリングからなり、dNTP/ddNTPの存在下のTaqポリメラーゼによるプライマーの反復伸長、配列反応産物を段階的に増幅することが続く。現在、サイクル配列決定は、ほとんど専ら、自動化DNAシークエンサーを用いる非アイソトープ方法によって行われている。Probeら、「蛍光鎖停止ジデオキシヌクレオチドでの迅速DNA配列決定のためのシステム」、Science、238:336〜341(1987)によって開発された配列決定プロトコールのためのポピュラーなフォーマットは、各々が異なる蛍光色素に結合され、そして蛍光放射によって区別可能である4つの鎖停止ジデオキシヌクレオチドのセットの使用に基く。DNAフラグメントは、1つの配列決定レーンにおけるゲル電気泳動によって分離され、そしてコンピューターを基礎にした自動化配列同定を備えた走査蛍光検出システムによって検出される。
変異を検出するために用いられ得る1つの方法は、ポリメラーゼ鎖反応制限断片長多形(PCR−RELP)である。遺伝子中の単一ヌクレオチド変化は一般的な現象である。それらの位置に依存するこのような改変は、遺伝子機能に無害または有害であり得る。単一塩基変化は、制限酵素の認識配列を改変し得、新規物の生成、または現存する制限部位の廃止を生じ、DNAフラグメント長におけるバリエーションを生じる。これら改変体は、制限フラグメント長多形(RFLP)と称される。これらは、相互優性様式で受け継がれ、そして対立遺伝子改変体であり、ホモ接合型およびヘテロ接合型の遺伝子型を生成する。哺乳動物ゲノムにおけるRFLPの同定は、サザンブロット分析によってか古典的に決定されてきた。RFLPを検出するためのポリメラーゼ鎖反応(PCR)の使用は、多数のサンプルの初期同定および引き続きアッセイすることのペースを、フォーマットを用いることが容易で劇的に加速した。要するに、2つのオリゴヌクレオチドプライマーが、2つの対立遺伝子間の配列における疑われる変動に隣接するゲノムの領域から設計される。これらのプライマー対は、塩化マグネシウムの最適濃度最適濃度の存在下のTaqポリメラーゼおよびdNTPを用いるPCRによって、ゲノムDNAから目的の取り囲む領域を増幅するために用いられる。これらのPCR産物は、ゲノムの2つの対立遺伝子間で改変された認識部位とともに特定の制限酵素で消化され、そして消化されたDNAフラグメントは、これらフラグメントのサイズに依存して、選択の固形マトリックス(例えば、アガロースまたはポリアクリルアミド)中の電気泳動によって分離される。(例えば、Rayら、「アイルランドセッター中のロッドコーン形成異常(rcd1)遺伝子座における遺伝子型の確認のための分子診断試験」、Current Eye Research、14:243〜247(1995);Rayら、「イヌ形質導入.α.−1サブユニット遺伝子における高度に多形のRFLPマーカー」、Animal Genetics、27:372〜373(1996);Rayら、「イヌオプシン遺伝子中のPCR/RFLPマーカー」、Animal Genetics、27:293〜294(1996);Wangら、「イヌ形質導入−.γ.遺伝子(GNGT1)におけるPCR/RFLPマーカー」、Animal Genetics、28:319〜320(1997);Guら、「単一ヌクレオチド多形の検出」、Bio Techniques、24:836〜837(1998)およびZeissら、「イヌ色素性網膜炎GTPアーゼレギュレーター(RPGR)遺伝子中の高度に多形のRFLPマーカー」、Animal Genetics、29:409(1998)を参照のこと)。PCR−RFLP技法の迅速性に加え、それはまた、ヌクレオチド変化がRFLPを自然に生成しないとき、対立遺伝子特異的制限部位を生成する柔軟性を提供する。これは、プライマーの1つにミスマッチヌクレオチドを、制限部位が2つの対立遺伝子の1つに生成されるように故意に取り込むことにより慣用的になされる。
Nickersonらは、PCRおよびOLAの特性を組み合わせる核酸検出アッセイを記載している(Nickersonら、「Elisaを基礎にしたオリゴヌクレオチド連結アッセイを用いる自動化DNA診断」、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、87:8923〜8927(1990))。この方法では、PCRを用いて標的DNAの指数的増幅を達成し、次いで、これは、OLAを用いて検出される。
(ヒトにおける類似遺伝子をスクリーニングするための方法)
メラノサイトは、表皮、毛包、内耳、および眼の脈絡膜を含む多くの組織中に存在する色素産生細胞である(Steingrimsson、E.ら、(2004)Annu.Rev.Genet.38、365〜411)。メラノサイト細胞集団は、胚形成の間の神経堤から放出される非色素メラニン芽細胞から分化する(Steingrimsson、E.ら(2004)Annu.Rev.Genet.38、365〜411)。メラニン芽細胞がメラノサイトに移動かつ分化する複雑なプロセスは十分に理解されていない;しかし、色素異常の研究は、正常発生のために重要な遺伝子を支援して解明した(Mccallion、A.S.、&Chakravarti、A.(2001)Pigment Cell Res.14、161〜169)。
色素細胞は、聴覚プロセス、特に、音波である機械的振動を、神経を経由して脳に進行し得る電気的インパルスに変えるプロセスにおいて重要な部分を演じている。内耳は、かたつむりの殻のようなうずまき管と呼ばれる小さな器官を含む。それは流体を含み、そして睫毛(cillia)と呼ばれる小さな毛様構造で裏打ちされる。音の振動は、耳導管を通って進行し、そして最終的には、うずまき管内の流体を振動する。これらの振動は、神経端部に連結されている睫毛をゆする。
色素細胞は、各睫毛をその対応する神経に接続することで鍵となる役割を演じる。それは、機械的振動を電気的インパルスに「翻訳」する。色素細胞が不在の場合、この翻訳は生じ得ない。従って、より少ない色素細胞(すなわち、より少ない色素)は、より大きな聴覚損失を生じる。
ワールデンブルヒ症候群(WS)は、先天的聴覚消失症のすべての事例の2%の原因である(NayakおよびIsaacson 2003)ヒトにおける常染色体の優性聴覚−色素沈着障害である(40,000の生存出生あたり1)。家族間および家族内変動性が、この症候群の最も共通する形態であるWSタイプ1およびタイプ2で報告されている(Choi、J.H.ら(2004)Korean J.Ophthalmol.18、185〜189)。SchaibleおよびBrumbaugh(1976)は、イヌにおけるメルルとヒトにおけるWSとの間に表現型類似性が存在することを示唆した最初である(Schaible、R.H.、&Brumbaugh、J.A.(1976)Pigment Cell 3、191〜200)。両方の症状の古典的特徴は、毛、虹彩、ならびに皮膚および感覚神経的聴覚消失症の色素脱失である。4つのタイプのWSが臨床的症状発現に基いて記載され、そして5つの遺伝子:PAX3、MITF、SOX10、EDNRB、およびEDN3における変異が、この障害に随伴している(Baldwin、C.T.ら、(1992)Nature 355、637〜638;Tassabehji、M.ら、(1992)Nature 355、635〜636;Pingault、V.ら(1998)Nat.Genet.18、171〜173;Puffenberger、E.G.ら(1994)Cell 79、1257〜1266;Mccallion、A.S.、&Chakravarti、A.(2001)Pigment Cell Res.14、161〜169;Tassabehji、M.ら、(1994)Nat.Genet.8、251〜255;およびChoi、J.H.ら(2004)Korean J.Ophthalmol.18、185〜189)。
ヒトにおけるSILVの変異体表現型は未知である(Sturm、R.A.、Teasdale、R.D.、&Box、N.F.(2001)Gene 277、49〜62)。本明細書中に記載されるのは、疾患プロセスを引き起こすSILV中の最初の変異であり、そしてデータは、ヒト聴覚−色素沈着障害における可能な関与を示唆する。イヌ色素沈着とWS2をもつ患者における聴覚障害との類似性は、この遺伝子SILVの特徴付けによりその他の候補遺伝子の同定を可能にする。これは、WS2の影響された患者を正常個体と比較することにより、そして任意のナンセンス、ミスセンス、挿入、欠失、またはスプライシング変異を配列決定することにより達成される。
これらの結果は、障害を引き起こすSILV中の最初の変異が同定され、しかもSILVが複数の器官の正常な発生のために重要であることを示す。メルルをもつイヌは、WSをもつヒトに多くの点で類似しているので、メルルをもつイヌは、WSの研究のための候補モデル系である。SILVは、WSの候補遺伝子として考慮されるべきである。これらの結果はまた、SILVの遺伝子試験が「潜在的」メルルおよび単一または二重メルルをもつハーレクインをもつ動物の同定を容易にすることを示す。SILV中の変異についての分析はまた、それらのコートカラーに起因してメルルを観察することが難しい動物におけるメルルの同定を容易にする。このようなコート色は、制限されないで、クリーム色、まだら、および黒色を含む。
本発明は、以下の非制限的な実施例を参照することによってさらに理解される。
(実施例1:メルル遺伝子のスクリーニング)
材料および方法
(サンプル収集)DNAサンプルは、Texas A&M UniversityにおけるCanine Genetics Laboratoryで行われた先の研究から、そして参加した所有者および飼育者を通じて得た。全血または頬の細胞はすべてのイヌから回収され、そしてゲノムDNAは、Puregene DNA Isolation Kit(Gentra Systems、Minneapolis、MN、USA)を用いて単離された。
(遺伝子型決定)蛍光で標識されたプライマーを合成し、そして多重PCRを、Clarkら(2004)に記載のようにMSS−2マーカーについて実施した。PCR産物を、ABI3730×1DNA分析器(PE Biosystems)を用い、内部サイズ標準(GeneScan 500LIZ、PE Biosystems、Foster City、CA、USA)とともに分離した。遺伝子型を、Genemapper(登録日商標)Software v3.5(PE Biosystems)を用いて決定した。
(連鎖分析)LDの分析は、41匹のシェトランドシープドッグを用い、すべての遺伝子型決定されたMSS−2マーカーについて実施された。各マーカーについて、これらルメルルイヌとより多くしばしば随伴する対立遺伝子座が同定され、そしてすべてのその他の対立遺伝子は第2の独立したクラスに合わされた。2×2の表に対するFisherの正確確率試験を用いてメルルイヌと非メルルイヌとの間の対立遺伝子頻度を評価した。比較によって、0.0001未満のP値は、LDの証拠を提供する。
LDの証拠をもつ1つのマーカーについて、さらなる20匹のシェトランドシープドッグが遺伝子決定され、そしてP値が再計算された。
(配列決定)プライマーは、Bailinら(Bailin、T.、Lee、S.、&Spritz、R.A.(1996)The Journal of Investigative Dermatology 106、24〜27)で報告される、Boxer6×配列およびヒトイントロン−エキソン境界を用いてSILVの11のエキソンについて、完全エキソンおよび部分隣接イントロン配列を捕捉するよう設計された。
Figure 0005203202
8.45μlのPCR容量に対する濃度は、1.2×Buffer B(Fisher Scientific、Pittsburgh、PA)3.55mMのMgCl、1.2×MasterAmp PCR Enhancer(Epicentre Technologies、Madison、WI)、0.59mMの総dNTP、5.9ng/μlのDNA、各0.47μMの前方および逆プライマー、および2.8μlの水を含めて0.09単位/μlのTaqDNAポリメラーゼであった。すべてのエキソンは、単一のステップダウン熱サイクリングプログラム:95℃で5分、次いで、95℃で30秒、58℃で15秒、および72℃で10秒の5サイクル、そして95℃で20秒、56℃で15秒、および72℃で10秒のさらなる30サイクル、最終伸長は72℃で5分、で増幅された。
PCR産物は、3%のアガロースゲル上の電気泳動により分析された。QiagenXXXキットを用いてアンプリコンを精製した。産物を、pCR4.0−TOPO(Invitrogen、Carlsbad、CA)中に連結し、そして化学的に十分なEscherichia coli TOP−10細胞(Invitrogen)中に形質転換した。各イヌについて2つのクローンを選択し、そして配列決定した。配列を、Clustal W(WWW Service at the European Bioinformatics Institute)を用いてアラインした。
結果
(メルル表現型をもつLD)279のMSS−2マーカーについての遺伝子型データが、9匹のメルルおよび32匹の非メルルシェトランドシープドッグについて生成された。唯一のマーカーが、メルル集団で見かけ上より共通である対立遺伝子を有していた。このマーカーFH2537について、統計学的に有意なp値(7.2×10−6)が得られた。この結果を有効にするために、さらなる遺伝子型データが、7匹のメルル、2匹の二重メルル、および11匹の非メルルシェトランドシープドッグを用いて前述のマーカーについて生成された。これらのデータは、p値を再計算するために用いられ、これは有意に増加した(9.0×10−8)。
(候補遺伝子選択)色素沈着システムに関与し、そしてHSA12q13とのシンテニの転換を示すCFA10の領域中に位置されるFH2537に近接する遺伝子に焦点が向けられた。マウスsilverに対するヒトホモログであるSILVは、HSA12q13−q14(Kwon、B.S.ら、(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88、9228〜9232)にマップされ、そして色素沈着で重要であるメラノソームタンパク質(Sturm、R.A.、Teasdale、R.D.、&Box、N.F.(2001)Gene 277、49〜62)をコードする。さらに、SILV発現は、WSタイプ2に関与し、そしてメルルについて候補遺伝子として先に(Tassabehji、M.、Newton、V.E.、&Read、A.P.(1994)Nat.Genet.8、251〜255)調査されたMITF(BaxterおよびPavan 2003)に依存する。
(SINE挿入)PCRは、2匹の非メルル、1匹の青色メルル、および1匹の二重メルルシェトランドシープドッグからのゲノムDNAを用いて実施され、SILVの各エキソンからアンプリコンを得た。エキソン11の増幅は、2つの産物:予期された206bpの産物およびより大きな産物(500bpよりわずかに小さい)を生じた。これらのアンプリコンは、前述のイヌの間でメルル表現型とともに分離した:非メルルイヌは、この206bpの産物についてホモ接合型であり、青色メルルは、この産物についてヘテロ接合型であり、そして二重メルルは、より大きな産物についてホモ接合型であった(図1A、1Bおよび1C)。
エキソン11産物の配列分析は、Minnickら((Minnick、M.F.ら、(1992)Gene 110、235〜238))によって最初に記載された特有のイヌSINEに高度に類似するtRNA−由来SINEの挿入を示した。この挿入は、イントロン10とエキソン11の境界で起こる(図2)。DNAは、連鎖分析で用いられた61匹のシェトランドシープドッグのうち50匹から得た。これら50匹のイヌは、この挿入についてゲル電気泳動によって分析された。この挿入は、12匹のメルルにおいてヘテロ接合型状態で、そして2匹の二重メルルにおいてホモ接合型状態で存在した。この挿入はまた、潜在的であると疑われる非メルル中にも存在した。なぜなら、それは、二重メルルが男親であったからである;しかしながら、このイヌを潜在的であるとして決定的に分類する試験育種は現在まで行われてはいない。31匹の非メルルイヌは、この挿入を有さず、そして4匹の非メルルイヌは、より小さな挿入についてヘテロ接合型であった。2匹のシェトランドシープドッグからのこのより小さな挿入の配列分析は、SINEのポリA内の欠失を示した。
(実施例2:メルル遺伝子の血統特異性の決定)
シェトランドシープドッグ集団においてメルルパターン化を引き起こすSILV変異が血統に特定的であったか否かを決定するために、6つのその他の血統を代表するメルルおよび非メルルイヌ(コリー、オーストラリアシェパード、ダックスフンド、カーディガンウェルシュコーギー、ボーダーコリー、およびグレートデン)が、この挿入について分析された。すべての他の血統からのメルルイヌは、この挿入についてヘテロ接合型であった(図4)。
11匹のハーレクインのグレートデンがまた分析され:9匹がヘテロ接合型であり、そして2匹がこの挿入についてホモ接合型であった。配列分析は、前述の血統からのイヌが、イントロン10中に同じSINE挿入を宿したことを示した。メルル彩色を有さない26の血統を代表するさらなる29匹のイヌが分析され、そしてこの挿入を宿さなかった。
結果の要約
この連鎖研究で用いられた60匹のシェトランドシープドッグが、完全にメルル表現型とともに分離した挿入について分析された。この挿入はまた、コリー、オーストラリアシェパード、ダックスフンド、カーディガンウェルシュコーギー、ボーダーコリー、およびグレートデン血統を代表するイヌの間でメルルとともに分離し、そして配列分析は、それらは、同じ変異を宿すことを確認した。この知見は、上記SINE挿入が、創設者事象として生じた可能性があり、しかも、この研究で分析されたこれら7つの血統が共通の先祖を共有することを示唆する。上記メルル表現型が最近出現したその他の血統は、制限されないで、コッカースパニエル、ポメラニアン、およびチワワを含む。多くの血統におけるメルルの出現、および1800年代の働くシェトランドシープドッグ集団から分かれた最初の血統(コリー、オールドイングリッシュシープドッグ、およびシェトランドシープドッグ)がメルルパターン化を有するという事実は、基礎となる変異が血統の分岐(Neff、M.W.ら(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101、11725〜11730)に先立ち得ることを示唆する。メルル遺伝子座の歴史およびSINE挿入内に引き続く変異を用いる系統発生分析は、血統の進化歴史(Shedlock、A.M.ら(2004)Trends in Ecology and Evolution 19、545〜553)を支援して解明し得る。
ハーレクインは、白色の背景上の黒のパッチによって特徴付けられるグレートデンにおけるポピュラーな彩色である。ハーレクインの遺伝形質の研究は、それは、2つの遺伝子:優性遺伝子(H)およびメルル遺伝子座(M)の結果であるという仮説を支持する(Sponenberg、D.P.、&Bowling、A.T.(1985)J.Hered.76、393〜394)。ハーレクイン対ハーレクイン交配からの白色イヌ(MM)の欠損は、H+MM遺伝子型が減少した生存率を有することを示唆する証拠を提出した(O’Sullivan、N.、&Robinson、R.(1989)Genetica 78、215〜218)。現在の研究におけるSINE挿入についてホモ接合型のハーレクインのグレートデンの同定は、ハーレクインイヌが、H+MmまたはH+MMのいずれかであり得ることを示唆する。これらのデータは、H遺伝子がMに対して優性であり、しかも、すべての白色イヌは、++MM遺伝子型を有するこを示唆する。これは、前述のハーレクイン研究(Sponenberg、D.P.、&Bowling、A.T.(1985)J.Hered.76、393〜394およびO’Sullivan、N.、&Robinson、R.(1989)Genetica 78、215〜218)中で観察された白色イヌの欠損を説明し得る。
メルルおよび非メルルシェトランドシープドッグにおけるSILVが特徴付けられ、そして、メルル表現型とともに分離するイントロン10/エキソン11境界における短い散在した反復要素(SINE)挿入が同定された。この挿入は、試験された6つのその他の血統:コリー、オーストラリアシェパード、ダックスフンド、ボーダーコリー、カーディガンウェルシュコーギー、ボーダーコリー、およびグレートデンで同じ部位に見い出され、そしてメルルパターン化と一致した。この挿入は、メルル彩色を有さない26の血統を代表するイヌでは存在しなかった。この研究で調査されたすべてのハーレクインのグレートデンは、ヘテロ接合型またはホモ接合型状態いずれかでこの挿入を宿していた。調査された1匹の潜在的メルルシェトランドシープドッグは、この挿入についてヘテロ接合型であった。このSINE挿入を有するイヌにおける正常な色素沈着を許容するSINE内の約30bpの欠失もまた同定された。
開示された発明は、記載される特定の方法、プロトコール、および被験物に制限されないことが理解される。なぜなら、これらは変動し得るからである。本明細書で用いられる用語法は、特定の実施形態を説明する目的のみのためであり、そして添付の請求項によってのみ制限される本発明の範囲を制限する意図はないことがまた理解されるべきである。当業者は、慣用の実験を超えずに本明細書中に記載される発明の特定の実施形態の多くの等価物を認識、または確認し得る。このような等価物は、添付の請求項によって包含されることが意図される。
図1A、1Bおよび1Cは、正常な非メルル、ホモ接合メルル、および二重ホモ接合メルルのシェトランドシープドッグ、およびメルルSINEについてのDNA分析の写真である。SILV中のSINE挿入は、メルル表現型とともに分離する。(A)3色(黒色、褐色、白色)、非メルルシェトランドシープドッグ(mm)(B)青色メルルシェトランドシープドッグ(Mm)および(C)二重メルルシェトランドシープドッグ(MM)。 図2は、野生型イヌSILV、およびメルルイヌ中のSINE挿入部位の配列の構造を描写する。推定の輪縄分岐点配列が箱で囲われる。スプライシングアクセプターは、太字によって示される。メルルイヌでは、このスプライシングアクセプターは、SINE変異の側面に位置する15塩基対(「bp」)の二重配列(下線を引いてある)中に位置される。本明細書で分析されたメルルイヌの平均の挿入サイズ(この二重の配列を含まない)は、253bpである。 図3は、7つの血統(シェトランドシープドッグ「シェルティ」、コリー、ボーダーコリー、オーストラリアシェパード、カルディガンウェルシュコルギ、ダックスフンド、およびグレートデン)からの8匹のメルルイヌ、およびより小さい挿入をもつ2つの血統(シェトランドシープドッグおよびグレートデン)からの3匹の非メルルイヌにおけるSINE挿入の配列アラインメントである。RNAポリメラーゼIII転写制御に必要な推定のAおよびBボックスは灰色で示される。 図4は、SILVの変異分析、および6つの血統におけるその分離である。安定/白色コリーからのゲノムDNA(レーン2)、青色メルルコリー(レーン3)、黒色/白色ボーダーコリー(レーン4)、青色メルルボーダーコリー(レーン5)、赤色オーストラリアシェパード(レーン6)、青色メルルオーストラリアシェパード(レーン7)、まだらカルディガンウェルシュコルギ(レーン8)、青色メルルカルディガンウェルシュコルギ(レーン9)、黒色/黄褐色ダックスフンド(レーン10)、赤色まだらダックスフンド(レーン11)、淡黄褐色グレートデン(レーン12)、青色グレートデン(レーン13)、およびまだらグレートデン(レーン14および15)に対するPCR。

Claims (13)

  1. SILV遺伝子中の変異を有するイヌを識別する方法であって:
    該イヌから得られた生物学的サンプルを、該SILV遺伝子内のイントロン10とエキソン11の境界における短い散在されたヌクレオチド要素(SINE)である変異について分析する工程を包含し該SILV遺伝子内のイントロン10とエキソン11の境界における短い散在されたヌクレオチド要素(SINE)がメルル表現型とともに分離する、方法。
  2. 前記イヌが、ヘテロ接合型メルルである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記SINEが、配列番号26、27、28、29、30、31、32もしくは33の配列、またはストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする配列を含む核酸分子である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記イヌが、潜在的メルルである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記SINEが、配列番号34、35もしくは36の配列、またはストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする配列を含む核酸分子である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記生物学的サンプルが、イヌから得られたゲノムDNAを含む細胞または組織である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記生物学的サンプルが、ゲノムDNAテンプレートを用いるPCRおよびポリアクリルアミドゲル電気泳動を実施することにより分析される、請求項1に記載の方法。
  8. ヘテロ接合型メルルのイヌについてスクリーニングするためのキットであって、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法において使用するための配列番号26、27、28、29、30、31、32もしくは33の配列、またはストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする配列を含む核酸、および該イヌから得られたサンプルにおける前記SINEの存在を決定するための試薬を含む、キット。
  9. 潜在的メルルのイヌについてスクリーニングするためのキットであって、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法において使用するための配列番号34、35もしくは36のいずれかの配列、またはストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする配列を含む核酸、および該イヌから得られたサンプルにおける前記SINEの存在を決定するための試薬を含む、キット。
  10. 15bpの二重ヌクレオチド配列が前記SINEの両側に位置する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記15bpの二重ヌクレオチド配列が両側に位置する前記SINEが、配列番号24の43位と44位に対応するヌクレオチド位置間に挿入される、請求項1に記載の方法。
  12. 配列番号26〜36のいずれか1つの最初の15ヌクレオチド、または、ストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする配列が、前記SINEの両側に位置する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記SINE要素のポリAセグメントの長さが、配列番号26〜33に示されるSINE要素のポリTセグメントに対応するポリAセグメントのいずれかの長さに対して約30ヌクレオチドだけ短い場合、前記イヌは潜在的にメルルである、請求項1に記載の方法。
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