JP5201981B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、透光性の基板の一方の主面上に着色された下地層とインク受容層とをこの順に有するディスク状の情報記録媒体及びその製造方法に関する。
現在、オーディオ等の分野で、CD(Compact Disc)が普及している。また、パソコン(パーソナルコンピュータ)の普及に伴い、そのデータを格納しておく光メディアとして、読み出し専用のCD−ROM、同一箇所に1回限り情報の記録が可能な追記型のCD−Rや、何回でも情報の記録が書き換えられるCD−RWが使用されている。
CD−ROMは、例えば、直径120mm、厚さ1.2mmの透明基板に1.6μmのトラックピッチでピット列が形成され、約650Mバイトの記録容量を有しており、線速度を1.2〜1.4m/sで一定とし波長770〜790nmのレーザ光を照射して情報を再生する。
また、最近の短波長レーザの開発と実用化に伴い、より高密度な記録・再生を可能とするDVD(Digital Versatile Disc)、さらには、より短波長レーザである、所謂青紫色レーザの開発と実用化により、より一層高密度な記録・再生を可能とするHD DVD規格やBD(Blue・ray Disc)規格に対応したディスク状の情報記録媒体の普及が図られている。
DVDもCDの場合と同様に、DVD−ROM,DVD−R、DVD+R、及びDVD−RWがある。DVD−ROMは記録密度がCDの約6〜8倍で、構成としては厚さ0.6mm程度の2枚の基板を貼り合わせた構成等があり、0.74μmのトラックピッチでピットが形成され、線速度を3.5m/s程度で一定とし波長635〜650nmのレーザ光を照射して情報を再生する。
CDやCD−ROMは、ポリカーボネート等の樹脂を用いて作製されドーナツ状の円板を透光性基板として、その上に金、銀やアルミニウム等を蒸着して反射層を設け、さらにその上に紫外線硬化性樹脂等を用いたい保護層で覆った構造となっており、記録を行うには前記透光性基板の表面に螺旋状の配列に従って凹凸状のピット列を形成する。このピット列は、前記透光性基板を成形するときにスタンパー等の型に予め形成しており、その上に前記の反射層が設けられている。
DVDやDVD−ROMも、その基本的な構造はCDやCD−ROMのものと同じであるが、透光性基板の厚さがCDの半分であり、この半分の厚さの2枚の透光性基板の貼り合わせにより、ディスク厚さ全体としてCDと同じ厚さを確保している。例えば、最も一般的な片面一層のDVDやDVD−ROMでは、1枚の透光性の基板に凹凸状のピット列を形成し、その上に反射層を設け、さらにそのようなピット列や反射層の無いもう1枚の基板を貼り合わせている。
近年、このようなディスク状の情報記録媒体において、透光性の基板の記録光や再生光が入射する面とは反対側の面に、着色された下地層と水性インクを受容するインク受容層とをこの順に設け、水性インクペンやインクジェットプリンタを用いて水性インクにより描画を施すことを可能とした情報記録媒体が開発されている。従来、この種の情報記録媒体は、保護層の表面又は貼り合わせた基板の表面に水性インクを定着可能としたインク受容層を設けたものであった。上記インク受容層は、インクを吸収して膨張する紫外線硬化性樹脂からなるものと、顔料等の無機物粒子とバインダーを主成分とし、多数の空隙を備え、前記空隙内にインクを吸収するものとに大別される。そして、写真画質と呼ばれる高品位の描画を可能とするインク受容層を備えた情報記録媒体の多くは、着色された下地層上に前述のように多数の空隙を備えたインク受容層を有するものである。そして、水性インクペンやインクジェットプリンタにより塗布されたインクを該空隙内に吸収して、耐水性の良好な描画を可能とするものである。
上記透光性の基板の一方の主面上に着色された下地層とインク受容層とをこの順に備えた情報媒体の製造方法の一例が、特許文献1に記載されている。ニジミが少なく、高画質で印画することができるインク受容層を有し、反りの発生が少ない情報媒体を提供するため、微粒子、結合剤、及び架橋剤を含有するインク受容層用塗付液を、下地層上に塗付してインク受容層を形成するディスク状の情報記録媒体の製造方法において、インク受容層用塗付液の表面張力を5×10−2N/m以下としたものである。具体的には、微粒子として平均一次粒子径7nmの気相法シリカ、結合剤としてポリビニルアルコール、架橋剤としてホウ酸、界面活性剤としてポリオキシエチレンウラリルエーテル等を含有するインク受容層用塗付液を情報媒体の下地層上に塗布し、乾燥させて、インク受容層を形成する。また、特許文献2には、微粒子として気相法アルミナを用いたインク受容層を有するディスク状の情報記録媒体が記載されている。
特開2006−102993 特開2006−260748
上記のように、着色された下地層上に空隙型のインク受容層を有するディスク状の情報記録媒体においては、前記インク受容層の材質として、紫外線硬化性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂が一般に使用されているが、前記着色された下地層上にさらにインク受容層を厚く形成すると、紫外線硬化時、もしくは熱硬化時に供給するエネルギーを大きくする必要があり、その結果ディスク状の情報記録媒体の反りや面振れが問題となることがあった。このようにディスク状の情報記録媒体に反りが生じると、該反りの度合いによっては、ディスク状の情報記録媒体の記録特性に影響を及ぼす虞がある。
上記特許文献1に記載の背景技術においては、前記インク受容層用塗付液への界面活性剤の添加により前記空隙の細孔表面の濡れ性を改善して前記ディスク状の情報媒体の反りの発生を抑制したものであるが、保存状態等により反り抑制効果を安定して得ることが難しかった。
本発明者らが鋭意検討した結果、前記インク受容層の空隙の細孔直径分布が所定の直径の値以上に最大ピークを有するものとすることにより、前記下地層上のインク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱まることを見出した。本発明は、良好な描画特性と耐水性を持ちつつ、反りの発生を抑制したディスク状の情報記録媒体を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、(1)透光性の基板の一方の主面上に着色された下地層とインク受容層とをこの順に有するディスク状の情報記録媒体において、前記インク受容層は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含み、前記インク受容層を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有する。(・・・以下、本発明の第1の課題解決手段と称する。)
また、本発明は、(2)ディスク状の情報記録媒体の一方の主面上に着色された下地層を形成する工程と、無機微粒子、バインダー、及び架橋剤を含有するインク受容層用塗布液を前記下地層上に塗布してインク受容層を形成する工程と、を有する情報記録媒体の製造方法において、凝集剤を含有するインク受容層用塗布液を用いる。(・・・以下、本発明の第2の課題解決手段と称する。)
また、本発明は、(3)ディスク状の情報記録媒体の一方の主面上に着色された下地層を形成する工程と、無機微粒子、バインダー、及び架橋剤を含有するインク受容層用塗布液を前記下地層上に塗布してインク受容層を形成する工程と、を有する情報記録媒体の製造方法において、平均一次粒子径が17nm以上の無機微粒子を前記インク受容層用塗布液に用いる。(・・・以下、本発明の第3の課題解決手段と称する。)
また、上記情報記録媒体の製造方法の主要な形態の一つは、前記第2又は第3の課題解決手段に加えて、さらに、(4)アルミナ微粒子とポリビニルアルコールとホウ素化合物を含有するインク受容層用塗布液を用いる。(・・・以下、本発明の第4の課題解決手段と称する。)
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記インク受容層は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含むものとした。そして、前記インク受容層内に形成される空隙の細孔直径を拡大し、前記インク受容層を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有するものとした。これにより、前記インク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱まる。
また、上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、凝集剤を含有するインク受容層用塗布液を用いる。これにより、空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有するインク受容層が前記着色された下地層上に形成される。このため、インク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱められ、反りの発生が抑制されたディスク状の情報記録媒体を提供することができる。
また、上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、平均一次粒子径が17nm以上の無機微粒子を前記インク受容層用塗布液に用いる。これにより、空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有するインク受容層が前記着色された下地層上に形成される。このため、インク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱められ、反りの発生が抑制されたディスク状の情報記録媒体を提供することができる。
また、上記第4の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、上記無機微粒子がアルミナであり、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ素化合物であるインク受容層用塗布液を用いる。これにより、空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有するインク受容層が前記着色された下地層上に安定して形成される。このため、インク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱められ、反りの発生が抑制されたディスク状の情報記録媒体を安定して提供することができる。
本発明の情報記録媒体によれば、インク受容層の空隙の細孔内に働く収縮力が弱められるので、着色された下地層上に空隙を備えたインク受容層を有し、反りの発生が抑制されたディスク状の情報記録媒体を提供することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
以下、本発明の情報記録媒体の第1の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は第1の実施形態の一例の情報記録媒体10として、追記型のCD(CD−R)の内部構造の概要を示す部分断面斜視図である。図2は、上記情報記録媒体10の要部縦断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の情報記録媒体10は、全体としてディスク状を呈する。そして、中心に孔2が形成された透光性の基板1の一方の主面上に、着色された下地層8とインク受容層9とをこの順に備えた印画部Pを有する。
また、前記インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。そして、前記インク受容層9を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布は、30nm以上に最大ピークを有する。
前記透光性の基板1は、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の透明樹脂を用いて射出成形により作られる。この透光性の基板1の一方の主面の前記孔2の外側にクランピングエリアが設けられている。このクランピングエリアの外周側が情報記録(データ記録)領域となる。このデータ記録領域には、トラッキングガイド用の案内溝3が形成されている。この案内溝3のピッチは、例えばCD−Rでは1.6μmである。
次に、この透光性の基板1の前記案内溝3が形成されている一方の主面上に、例えばスピンコート法等の手段でシアニン色素やメチン色素のような有機色素等の色素溶液が塗布され、乾燥され、色素膜からなる記録層4が形成されている。さらにこの記録層4の上に、金、アルミニウム、銀、銅、パラジウム等の単体金属膜や、これら各々の合金膜、さらにはこれらの単体金属や合金に微量成分が添加された微量成分含有金属の金属膜からなる反射層5が形成されている。さらにこの反射層5を覆うように前記基板1の内周から外周の全面に亘って紫外線硬化性樹脂等を使用して得られる紫外線硬化性樹脂層等からなる保護層6が形成されている。そして、前記透光性の基板1と記録層4と反射層5とでデータ記録部Dが構成されている。
該データ記録部Dは、前記透光性の基板1の他方の主面側からレーザ光が照射されることで、データ情報の記録または再生が行なわれる。
上記下地層8は、例えば顔料や染料により着色されている。特に、白色に着色しておけば、下層の反射層5の金属色を隠蔽して白色の地色により、その表面に積層されたインク受容層9に吸着されたインクの発色性を向上させることができ、色彩を際立たせることができる。
下地層8は、具体的には、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に、微粉シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、亜鉛華、コロイダルシリカ、カーボンブラック、ベンガラ等の無機顔料や、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、メチルセルロース等の有機材料の微粉末を添加剤として配合し、さらに必要に応じて溶剤を添加して得られる塗布液の塗布により形成される。
前記下地層8に用いられる樹脂としては、例えば例えばポリエチレンオキサイド(polyethylen
oxide)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリビニルメチルエーテル(polyvinyl methyl ether)、ポリビニルホルマール(polyvinyl
formal)、カルボキシビニルポリマー(carboxyvinyl polymer)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl
cellulose)、メチルセルロース(methyl cellulose)、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(sodium carboxymethyl cellulose)、ポリビニルピロリドン(polyvinyl
prrolidon)のうちの少なくとも1種が挙げられる。また、必要に応じて溶剤等の添加剤を添加して用いられる。下地層8としては主に紫外線硬化性樹脂材料からなる。紫外線硬化性樹脂材料としては、上記の樹脂材料のうちの少なくとも1種と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、さらには必要に応じて他の添加剤を配合して得られる親水性紫外線硬化性樹脂も用いられる。光重合開始剤の代わりに熱重合開始剤を用いれば熱硬化性樹脂材料とすることもできる。塗布液とするには必要に応じて溶剤も添加して粘度調整する。
インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。前記インク受容層9は、たとえば、前記無機微粒子がアルミナであり、前記バインダーがポリビニルアルコールであり、前記架橋剤がホウ素化合物である。そして、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に気相法無機粉末、たとえば気相法アルミナを含有させ、その他の添加剤を添加して得られる塗布液を前記下地層8上に例えばスピンコート法等により塗布し乾燥して形成される。この気相法アルミナは塩化アルミニウムや金属アルミニウム等を気化させ、これを気相で酸化性ガスにより酸化して得られるアルミナ微粒子(酸化アルミニウム微粒子)において、結晶型が無定型、β型、γ型、δ型、θ型などのいわゆる遷移アルミナである。他の無機材料についてもこれに準じて、気相法無機微粒子(気相法金属酸化物粉末等)を得ることができる。特に、気相法無機微粒子としてアルミナ粒子のγ型の結晶型を用いると、この結晶型はインクを付着するのに適した形状を有しているため、この結晶型のアルミナ微粒子を含有した多孔質層であれば、インクを速やかに吸収させることができる。
上記気相法アルミナ(以下、「気相法アルミナ」は「気相法無機微粒子」としてもよい)を含有する塗布液は、この気相法アルミナの代わりに通常の湿式法アルミナ(水性無機粉末)を含有する以外は同様にして得られる塗布液に比べて、その粘度を高くすることができ、これによりスピンコート法等による塗布膜の膜厚を厚くすることができ、その塗布膜の多孔質膜だけで、インクを吸収させ、保持させて、定着させることができる。
インク受容層9に用いられる樹脂材料としては、例えばポリエチレンオキサイド(polyethylen
oxide)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリビニルメチルエーテル(polyvinyl methyl ether)、ポリビニルホルマール(polyvinyl
formal)、カルボキシビニルポリマー(carboxyvinyl polymer)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl
cellulose)、メチルセルロース(methyl cellulose)、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(sodium carboxymethyl cellulose)、ポリビニルピロリドン(polyvinyl
prrolidon)のうちの少なくとも1種が挙げられ、必要に応じて溶剤等の添加剤を添加して用いられる。インク受容層9としては親水性樹脂材料である。そして、それが紫外線硬化性あるいは熱硬化性からなる。紫外線硬化性樹脂材料としては、上記の樹脂材料のうちの少なくとも1種と、光重合モノマーと、光重合開始剤と、さらには必要に応じて他の添加剤を配合して得られる親水性紫外線硬化性樹脂も用いられる。光重合開始剤の代わりに熱重合開始剤を用いれば熱硬化性樹脂材料とすることもできる。塗布液とするには必要に応じて溶剤も添加して粘度調整する。
前記水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布が30nm以上にピークを有するインク受容層9は、例えば、以下のようにして形成することができる。無機微粒子としてアルミナ、バインダーとしてポリビニルアルコール、架橋剤としてホウ素化合物を含有し、さらに凝集剤が添加混合される。そして、前記凝集剤を含有するインク受容層用塗布液を前記着色された下地層8上に例えばスピンコート法等により塗布し乾燥することにより前記インク受容層9を形成することができる。
また、前記水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布が30nm以上にピークを有するインク受容層9は、例えば、以下のようにしても形成することができる。無機微粒子として平均一次粒子径が17nm以上のアルミナ、バインダーとしてポリビニルアルコール、架橋剤としてホウ素化合物を含有するインク受容層用塗布液を前記着色された下地層8上に前記と同様に例えばスピンコート法等により塗布し乾燥することにより前記インク受容層9を形成することができる。
また、上記インク受容層9は、上記親水性材料中やその他の樹脂材料中に上記の気相法アルミナを200〜2000重量%、好ましくは500重量%前後(両者の合計に占めるパーセントではなく、樹脂に対するパーセント)配合し、その塗布液の粘度を300〜14000mPa・s、好ましくは350〜8100mPa・s、特に好ましくは960〜8100mPa・s(固形分(不揮発分)10〜50重量%で、粘度は25℃でおける環境下でブルックフィールドB型粘度系により調整)に調整するのがよい。その厚さは1μm以上の膜厚で形成されるのがよく、好ましくは5μm〜100μm、特に好ましくは4.0μm〜32μm、その内でも10μm〜32μmがよく、これらは主に画質に滲みがなく、その画質性の点から言える。このような範囲に調整することにより、インク受容層を1層設けるだけで、インクの吸収性を高めることができ、インク受容層を複数繰り返して形成する必要がなくなり、1回の塗布によりインクの吸収及び定着に優れた多孔質膜からなるインク受容層を形成することができる。
得られたインク受容層9は、図示省略するが、多数の空孔が生じており、ここにインクが吸収(例えばスボンジが水を吸うように)、保持されて定着される。このように空孔が生じるのは、塗布膜が乾燥する過程や、特に硬化型の樹脂ではその硬化の過程で、樹脂が収縮し、気相法アルミナ等の微粒子との間に空隙が生じるためと考えられる。
とくに、気相法アルミナ微粒子は、成膜した状態でプラスの電荷を帯びている。このような気相法アルミナ微粒子に、インクジェット方式に用いられるインクとしてマイナスの電荷を帯びたインク(マイナスの電荷を帯びた粒子を含有するインク)を使用する。このインクを気相法アルミナ微粒子を含有した多孔質層に付着させると、アルミナ微粒子とインクとが電気的に引き合うため、インクをインク受容層9中に保持できる。
インク受容層9は、インクを吸収し、定着させるが、その表面にインクが留まるのを抑制ないし防止してインクを定着させる。そのためには、例えば水性インクを滴下し、30分後に手で触れてもインクがにじまない程度にそのインクが浸透して表面に残るのが少なく、定着するのに十分な親水性を有する気相法アルミナ含有樹脂膜を形成すればよい。すなわち、インクの乾燥により単にインクが付着した状態ではなく、容易に消すことができない程度にインクが定着可能な膜であればよい。
上記のような方法により、インク受容層9が耐水性を有するかどうか判別することができる。
このインク受容層9の表面に印刷されたインクは、表面からみればその付着面積を縮小することなく、インク受容層の内部に定着する。
このようなインク受容層は気相法アルミナの含有量が多い樹脂膜ほど表面の粘着性がなくなり、付与されたインクも表面には残り難いので、情報記録媒体を積み重ねてこのインク受容層に接触させても粘着することがない。
上記のようにして形成された本発明の第1の実施形態のディスク状の情報記録媒体10における前記インク受容層9は、水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有する。これにより、従来に比較して、反りの発生が抑制されたディスク状の情報記録媒体を提供することができる。
上記インク受容層9の水銀ポロシメータ法による空隙の細孔直径分布の最大ピークの測定は、例えばQuantachrome社製のPore Master 60GT(PM60GT−11)を用い、ディスク状の情報記録媒体10試料からインク受容層9を物理的に剥離させ、剥離片を水銀ポロシメータで測定する。そして、X軸を細孔直径、Y軸を細孔数にとった細孔直径分布のグラフより、最大ピークの細孔直径を読むことにより行なうことができる。
また、ディスク状の情報記録媒体10の反り角の測定は、例えば日本電子光学株式会社製の光ディスク反り自動測定装置(S2HH−20N)を用いて行なう。具体的には、ディスク状の情報記録媒体10試料を回転させた状態で前記ディスク状の情報記録媒体10試料の他方の主面側にレーザ光を照射し、前記ディスク状の情報記録媒体10試料中の反射層から反射される光を測定する。得られた結果から反射層の位置情報を解析し、前記反り角を算出することができる。
次に、本発明のディスク状の情報記録媒体の第2の実施形態について図3を参照して説明する。図3は本実施形態の一例のディスク状の情報記録媒体20として、追記型のDVD(DVD−R)の内部構造を示す要部縦断面図である。
本実施形態の情報記録媒体20は、全体としてディスク状を呈する。そして、中心に図示省略した孔が形成された透光性の基板1の一方の主面上に着色された下地層8と、インク受容層9とをこの順に備えた印画部Pを有する。また、前記インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。そして、前記インク受容層9を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布は、30nm以上に最大ピークを有する。
前記透光性の基板1は、例えばポリカーボネート等の透明樹脂を用いて射出成形により作られる。この基板1の一方の主面の前記孔2の外側にクランピングエリアが設けられている。このクランピングエリアの外周側が情報記録(データ記録)領域となる。このデータ記録領域の部分には、トラッキングガイド用の案内溝3が形成されている。この案内溝3のピッチは、例えばDVDでは0.74μmである。
次に、この透光性の基板1の案内溝3が形成されている一方の主面上に、例えばスピンコート法等の手段で例えばフタロシアニン色素やシアニン色素のような有機色素等の色素溶液が塗布、乾燥され、色素膜からなる記録層4が形成されている。さらにこの記録層4の上に、例えば銀合金等の金属膜からなる反射層5が形成されている。さらにこの反射層5を覆うように前記基板1の内周から外周の全面に亘って紫外線硬化性樹脂等を使用して得られる紫外線硬化性樹脂層等からなる接着層7を介して、例えばポリカーボネート等の透明樹脂からなる別の基板11が貼り合わせられている。そして、記録光や再生光が入射しない前記基板11の一方の主面上に、前記第1の実施形態と同様に、着色された下地層8とインク受容層9とをこの順に備える印画部Pが形成されている。前記透光性の基板1と記録層4と反射層5とでデータ記録部Dが構成されている。そして、該データ記録部Dは、前記透光性の基板1の他方の主面側からレーザ光が照射されることで、データ情報の記録または再生が行なわれる。
前記基板11は、一般にダミー基板と称され、機能上は透光性を必要とするものではない。このため、前記基板11として着色された基板を用いた場合には、下地層8を省略してインク受容層9を形成することができる。一方、前記データ記録部D上への前記基板11の接着は、例えば紫外線硬化性の接着剤を用いて比較的低温で短時間に行なわれることが好ましい。このため、前記基板11も前記透光性の基板1と同様に例えばポリカーボネート等の透明樹脂材料からなることが好ましい。
以上のような理由から、本実施形態のディスク状の情報記録媒体20においても、上記下地層8は、例えば顔料により例えば白色に着色されている。下地層8は、具体的には、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に、無機顔料や、有機材料の微粉末を添加剤として配合し、さらに必要に応じて溶剤を添加して得られる塗布液の塗布により形成される。
また、本実施形態においても、インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。前記インク受容層9は、たとえば、前記無機微粒子がアルミナであり、前記バインダーがポリビニルアルコールであり、前記架橋剤がホウ素化合物である。そして、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に気相法無機微粒子を含有させ、その他の添加剤を添加して得られる塗布液を前記下地層8上に例えばスピンコート法等により塗布し乾燥して形成される。前記インク受容層9は、単層でもよいが、複数の層により形成してもよい。
また、本発明は、さらに短波長、例えば波長360nm〜450nmのレーザ光により記録または再生可能なディスク状の情報記録媒体にも十分適用可能である。
次に、本発明のディスク状の情報記録媒体の第3の実施形態について図4を参照して説明する。図4は本実施形態の一例のディスク状の情報記録媒体30として、追記型のBD(BD−R)の内部構造を示す要部縦断面図である。
本実施形態の情報記録媒体30は、全体としてディスク状を呈する。そして、中心に図示省略した孔が形成された光透過層21の一方の主面上に着色された下地層8とインク受容層9とをこの順に備えた印画部Pを有する。また、前記インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。そして、前記インク受容層9を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布は、30nm以上に最大ピークを有する。
本実施形態のディスク状の情報記録媒体30のデータ記録部Dの組み立ては、先の第1の実施形態と異なる手順で行なわれる。
まず、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂材料を用いて射出成形により厚さtが1.1mm、直径120mmの基板11が形成される。この基板11の他方の主面には、スパイラル状の案内溝23が例えば0.32μmあるいは0.35μmピッチで前記基板11の射出成形時に一体に形成されている。そしてこの基板11の前記案内溝23が形成されている主面上に、例えば銀合金等の金属膜からなる反射層5が形成されている。さらにこの反射層5を覆うように、例えばスピンコート法等の手段で例えばアゾ系色素やシアニン系色素のような有機色素等を例えばTFP(テトラフルオロプロパノール)溶液に溶かした色素溶液が塗布、乾燥され、色素膜からなる記録層4が形成されている。さらにこの色素層4を覆うように、例えばNb−Al系の複合酸化物等の無機材料を例えばRFスパッタ装置等の手段で成膜することにより、中間層26が形成されている。さらに該中間層26を覆うように例えばアクリル樹脂等の紫外線硬化性の透明樹脂材料を例えばスピンコート法等の手段で塗布し、UV照射により硬化させることにより、厚さ0.1mmの光透過層21が形成されている。そして、前記基板11の一方の主面上に、前記第1の実施形態と同様に、着色された下地層8とインク受容層9とをこの順に備える印画部Pが形成されている。
該光透過層21は、前記第1および第2の実施形態における透光性の基板1に相当する。また、前記光透過層21は、たとえばポリカーボネート等の透明樹脂材料からなる厚さ0.1mm未満(例えば0.075mm)のシートを紫外線硬化性の接着剤を用いた貼り付けによっても形成することができる。この場合、前記接着剤層と前記シートとを合計した厚さは、0.1mmであることが好ましい。
前記光透過層21と記録層4と反射層5とでデータ記録部Dが構成されている。そして、該データ記録部Dは、前記光透過層21の他方の主面側からレーザ光が照射されることで、データ情報の記録または再生が行なわれる。
前記基板11も、前記第2の実施形態における基板11と同様に、機能上は透光性を必要とするものではない。このため、前記基板11として着色された基板を用いた場合には、下地層8を省略してインク受容層9を形成することができる。前記基板11は、先の第1の実施形態における透光性の基板1と同様に、その厚さが1.1mmであり、ディスク状の情報記録媒体の大部分を占める。そして、環境負荷の低減等の目的で該基板11のリサイクル利用が強く望まれている。このため、前記基板11も前記透光性の基板1と同様に例えばポリカーボネート等の透明樹脂材料からなることが好ましい。
以上のような理由から、本実施形態のディスク状の情報記録媒体30においても、上記下地層8は、例えば顔料により例えば白色に着色されている。下地層8は、具体的には、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に、無機顔料や、有機材料の微粉末を添加剤として配合し、さらに必要に応じて溶剤を添加して得られる塗布液の塗布により形成される。
また、本実施形態においても、インク受容層9は、無機微粒子とバインダーと架橋剤とを含む。前記インク受容層9は、たとえば、前記無機微粒子がアルミナであり、前記バインダーがポリビニルアルコールであり、前記架橋剤がホウ素化合物である。そして、紫外線硬化性樹脂材料中やその他の樹脂材料中に気相法無機微粒子を含有させ、その他の添加剤を添加して得られる塗布液を前記下地層8上に例えばスピンコート法等により塗布し乾燥して形成される。前記インク受容層9は、単層でもよいが、複数の層により形成してもよい。
上記無機微粒子の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記無機微粒子としては、シリカ、ベーマイト、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン(TiO)、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム等があげられる。中でも、気相法により得られるアルミナが好ましい。
上記無機微粒子としては、平均一次粒子径が17nm以上の無機微粒子を用いることが好ましい。尚、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、前記インク受容層用塗布液に凝集剤を含有する場合においては、上記平均一次粒子径が17nm未満のものを用いてもよい。
上記平均一次粒子径の測定は、例えば電子顕微鏡を用いて写真撮影し、得られた粒子写真から各粒子の長軸径をそれぞれ測定し、平均値を求める。
上記バインダーの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記バインダーとしては、水溶性樹脂が好ましい。前記水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂等が好ましい。中でも、ポリビニルアルコール系樹脂がより好ましい。
上記架橋剤の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記架橋剤としては、ホウ素化合物、アルデヒド系化合物、ケトン系化合物、ハロゲン系化合物、活性ビニル化合物、N−メチロール化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等から選択して用いることができる。この中でも、ポリビニルアルコールの架橋にはホウ素化合物が好ましい。
上記ホウ素化合物としては、例えば、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩、二ホウ酸塩、メタホウ酸塩、等を挙げることができる。なかでも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩が好ましく、ホウ砂がより好ましい。
上記凝集剤の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記凝集剤としては、前記無機微粒子として、平均一次粒子径が17nmより小さい無機微粒子を用いる場合に、前記インク受容層用塗布液に添加混合等により含有させることが好ましい。上記凝集剤としては、例えばカチオン系ポリマー、アニオン系ポリマー、ノニオン系ポリマー等のイオン性ポリマー、塩,pH調整剤等があげられる。
上記カチオン系ポリマーとしては、例えば例えば、第一級〜三級アミノ基又は第四級アンモニウム塩を有するポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、カチオン性多糖類等があげられる。また、上記第四級アンモニウム塩としては、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリド等があげられる。
また、上記アニオン系ポリマーとしては、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、アクリル酸−スチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等があげられる。
また、上記ノニオン系ポリマーとしては、例えばポリエチレングリコール(PEG)やPEGとポリエチレンのブロック共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、セルロース(とその誘導体)等があげられる。
また、上記塩としては、例えばNaCl、硫酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、塩化リチウム、クエン酸ナトリウム等多数あげられる。
また、上記pH調整剤としては、例えば硫酸マグネシウム(MgSO)、硝酸、硫酸、塩酸、酢酸、乳酸等の酸性物質、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水溶液等の塩基性物質があげられる。
次に、本発明をディスク状の情報記録媒体として、追記型のCD(CD−R)に適用した実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
半値幅0.5μm、深さ0.2μm、トラッキングピッチ1.6μmのスパイラル状の案内溝が直径の46〜117mmφの範囲に形成された外径120mmφ、内径15mmφ、厚さ1.2mmのポリカーボネート製の透光性の基板1を用意した。
この透光性の基板1の前記案内溝3が形成された面に、溶剤で溶解したシアニン色素をスピンコート法により塗布し、乾燥させて、平均膜厚70nmの色素膜からなる記録層4を形成した。この記録層4の上に銀をスパッタリングし、厚さ100nmの反射層5を形成した。さらにスピンコート法により紫外線硬化性樹脂SD−318(大日本インキ化学工業株式会社製)を塗布し、これにUV照射して硬化させ、厚さ10μmの保護層6を形成した。このようにして、ディスク状の情報記録媒体10として、追記型のCD(CD−R)が得られた。
次に、前記CD−Rの一方の主面の保護層6上に、直径23〜118mmの範囲に紫外線硬化性の白色下地層用インク(帝国インキ社製 UV−31125ZT WHITE)をスクリーン印刷法により塗布し、UV照射して硬化させ、白色に着色された下地層8を形成した。
次に、バインダーとしてポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製 JP−50)を4.2部、無機微粒子として気相法アルミナ(アエロジル社製、Alu−C、平均一次粒子径13nm)を25.2部、架橋剤としてホウ砂を0.042部、その他添加剤として、乳酸を0.4部、硝酸を0.2部、ZrO(NO・2HOを0.25部、グリセリンを0.5部と、イオン交換水69.2部とを混合してインク受容層用塗布液Aとした。
上記インク受容層用塗布液A99gに対し、カチオン系ポリマーからなる凝集剤としてジメチルジアリルアンモニウムクロリド(第1工業製薬株式会社製)を1g添加・混合して前記凝集剤を含有する第1のインク受容層用塗布液とした。この塗布液を前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板1の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する実施例1のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
(実施例2)
上記インク受容層用塗布液A99gに対し、ノニオン系ポリマーからなる凝集剤としてポリエチレングリコール(PEG)−ポリエチレン(PE)ブロック共重合体(Aldrich社製)を1g添加・混合して前記凝集剤を含有する第2のインク受容層用塗布液とした。この塗布液を前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板1の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する実施例2のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
(実施例3)
上記インク受容層用塗布液A99gに対し、塩からなる凝集剤としてNaClを0.2g添加・混合して前記凝集剤を含有する第3のインク受容層用塗布液とした。この塗布液を前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板1の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する実施例3のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
(実施例4)
上記インク受容層用塗布液A99gに対し、pH調整剤からなる凝集剤としてMgSOを0.2g添加・混合して前記凝集剤を含有する第4のインク受容層用塗布液とした。この塗布液を前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板1の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する実施例4のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
(実施例5)
次に、バインダーとしてポリビニルアルコール(日本酢ビポバール社製 JP−50)を4.2部、無機微粒子として気相法アルミナ(アエロジル社製、Alu−65、平均一次粒子径17nm)を25.2部、架橋剤としてホウ砂を0.042部、その他添加剤として、乳酸を0.4部、硝酸を0.2部、ZrO(NO・2HOを0.25部、グリセリンを0.5部と、イオン交換水69.2部とを混合して第5のインク受容層用塗布液とした。
次に、上記第5のインク受容層用塗布液を前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する実施例5のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
(比較例)
次に、上記インク受容層用塗布液Aを前記CD−Rの前記下地層8上に、直径23〜118mmの範囲にスピンコート法により塗布し、得られた塗膜を60℃の温度になるように加熱して乾燥させ、透光性の基板1の一方の主面上に前記着色された下地層8と膜厚25μmのインク受容層9とをこの順に有する比較例のディスク状の情報記録媒体10試料を得た。
上記実施例1〜5及び比較例のディスク状の情報記録媒体10試料における前記着色された下地層8上のインク受容層9について、Quantachrome社製のPore Master 60GT(PM60GT−11)を用いてそれぞれ水銀ポロシメータ法による空隙の細孔直径分布を測定し、得られた結果(最大ピーク)を表1に示した。
また、上記実施例1〜5及び比較例のディスク状の情報記録媒体10試料について、日本電子光学株式会社製の光ディスク反り自動測定装置(S2HH−20N)を用い、図5に示すように、ディスク状の情報記録媒体10試料のインク受容層9の外周端部(中心から半径57mm)の前記透光性の基板の他方の主面における基板中心を基準点としたときの反り角(deg)を、それぞれn=10枚、ディスク毎に18×36点測定し、これらを単純平均して得られた結果を表1に示した。
Figure 0005201981
また、上記実施例1〜5及び比較例のディスク状の情報記録媒体10試料について、上記空隙の細孔直径分布の最大ピークの値を横軸に、上記ディスク状の情報記録媒体10試料の反り角を縦軸にとって、図6に示した。
図6より明らかなように、インク受容層用塗布液Aを用いてインク受容層9を形成した比較例のディスク状の情報記録媒体10においては、空隙の細孔直径分布が25.8nmに最大ピークを有し、反り角が0.20degであった。これに対し、本発明の実施例1〜5のディスク状の情報記録媒体においては、いずれも空隙の細孔直径分布が30nm以上に最大ピークを有し、反り角が0.16deg以下に抑制されており、上記比較例に対し、反りの発生が抑制されていることがわかる。
本発明のディスク状の情報記録媒体の第1の実施形態の内部構造の概要を示す部分断面斜視図である。 上記実施形態の要部縦断面斜視図である。 本発明のディスク状の情報記録媒体の第2の実施形態の内部構造を示す要部縦断面図である。 本発明のディスク状の情報記録媒体の第3の実施形態の内部構造を示す要部縦断面図である。 ディスク状の情報記録媒体の反り角を示す図である。 本発明の実施例1〜5及び比較例のディスク状の情報記録媒体のインク受容層の水銀ポロシメータ法による空隙の細孔直径分布の最大ピークの直径と反り角の測定結果を示す図である。
符号の説明
1:透光性の基板
2:孔
3:案内溝
4:記録層
5:反射層
6:保護層
8:着色された下地層
9:インク受容層
10:情報記録媒体
11:基板
20:情報記録媒体
21:光透過層
23:案内溝
26:中間層
30:情報記録媒体
D:データ記録部
P:印画部

Claims (1)

  1. 透光性の基板の一方の主面上に着色された下地層とインク受容層とをこの順に有するディスク状の情報記録媒体において、
    前記インク受容層は、アルミナ微粒子とバインダーと架橋剤とを含み、
    前記インク受容層を水銀ポロシメータ法で測定したときの空隙の細孔直径分布は、30.1〜38nmに最大ピークを有することを特徴とする情報記録媒体。
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