JP5201731B2 - パケット経路制御装置、パケット経路制御方法、パケット経路制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

パケット経路制御装置、パケット経路制御方法、パケット経路制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークにおける経路制御技術に関する。
従来から、通信ネットワーク上を配送されるパケットは、そのパケットが生成された時点で、宛先ノードが決まっている。このパケットを生成したノードがネットワークトポロジの情報を持っていれば、このパケットを生成した時点で、目的とするノードまでの経路を計画することができる。しかし、インターネットでは多くの場合、途中のノードが次のノードまでの経路を決定するホップバイホップルーティングにより経路制御が行われる。各ノードでは、宛先ノードとそれに対応する経路が書き込まれた経路表を備え、受信したパケットの宛先ノードに基づき、次にパケットを配送(転送)すべき隣接ノードを決定する。各ノードはネットワーク状況に関する情報を交換しあって、必要に応じて経路表を更新する。この経路表を作成する方法としては、OSPF(Open Shortest Path First)が一般的である。このOSPFにおいて、各ノードは、ネットワークトポロジや、各ノード間を接続するリンクのリンクコスト(リンクでの遅延時間等)等の情報を交換する。そして、受信した情報からリンクコストを最小にする経路(最小コスト経路)を計算する。このような最小コスト経路の計算方法としてダイクストラ法が知られている(非特許文献1参照)。
D. Bertsekas 、R.Gallager、「Data Networks(2nd Edition)」、Prentice Hall、1992
このダイクストラ法では、最小コスト経路を計算し、その最小コスト経路によりパケットを配送するようにする。しかし、その最小コスト経路上のノードに輻輳が発生した場合、その輻輳が発生したノードを避けた経路を再計算し、その再計算した経路によりパケットを配送するようにしなければならない。よって、輻輳に対してリアルタイムに対応することが困難であった。
本発明は、前記した問題を解決し、ネットワーク内の輻輳に対してリアルタイムに対応し、輻輳発生に対する耐性を向上させることを目的とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ネットワーク内のパケットの経路制御を行うノードにおいて、このノードの隣接ノードの中から、パケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御装置であって、記憶部に記憶されたネットワークのネットワークトポロジおよびネットワークの各ノード間を接続するリンクのリンクコストを参照して、パケットの宛先ノードkへの最小コスト経路を計算し、最小コスト経路へ接続する隣接ノードを、パケットの次の配送先として選択することにより、最小コスト経路制御を行う最小コスト経路制御部と、パケットの次の配送先として、自身のノードに隣接する隣接ノードそれぞれを同じ確率で選択することにより、ランダム経路制御を行うランダムウォーク経路制御部とを備え、記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を参照して、自身のノードのバッファから取り出した宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードiの隣接ノードjを選択する確率p^ ijを、以下の式(1)および式(2)により計算し、擬似乱数を発生させて、計算した確率p^ ij に基づいて宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御部とを備えることを特徴とする。
Figure 0005201731
δ:p ijにおけるp(S)k ijの混合比率
:隣接ノードjにおけるキュー長
f(q):キュー長qに関する減少関数
(S)k ij:最小コスト経路制御部による最小コスト経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
(R)k ij:ランダムウォーク経路制御部によるランダムウォーク経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
請求項7に記載の発明は、ネットワーク内のパケットの経路制御を行うノードにおいて、このノードの隣接ノードの中から、パケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御装置のパケット経路制御方法であって、パケット経路制御装置が、記憶部に記憶されたネットワークのネットワークトポロジおよびネットワークの各ノード間を接続するリンクのリンクコストを参照して、パケットの宛先ノードkへの最小コスト経路を計算し、最小コスト経路へ接続する隣接ノードを、パケットの次の配送先として選択することにより、最小コスト経路制御を行う最小コスト経路制御部と、パケットの次の配送先として、自身のノードに隣接する隣接ノードそれぞれを同じ確率で選択することにより、ランダム経路制御を行うランダムウォーク経路制御部とを備え、記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を参照して、自身のノードのバッファから取り出した宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードiの隣接ノードjを選択する確率p^ ijを、以下の式(1)および式(2)により計算し、擬似乱数を発生させて、計算した確率p^ ij に基づいて宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定することを特徴とする。
Figure 0005201731
δ:p ijにおけるp(S)k ijの混合比率
:隣接ノードjにおけるキュー長
f(q):キュー長qに関する減少関数
(S)k ij:最小コスト経路制御部による最小コスト経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
(R)k ij:ランダムウォーク経路制御部によるランダムウォーク経路制御により、宛先ノードkへの次のパケットの配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
このようなパケット経路制御装置は、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として隣接ノードjを選択する確率p^ ijを、最小コスト経路制御よる確率p(s)k ijと、ランダムウォーク経路制御による確率p(R)k ijとを混合した確率として計算する。つまり、パケット経路制御装置は、パケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するとき、最小コスト経路の隣接ノードのみならず、ランダムに選択した隣接ノードも選択範囲に含めて決定することになる。また、パケット経路制御装置は、隣接ノードのうち、キュー長の長い隣接ノードを次の配送先として選択する配送確率を低くする。よって、このようなパケット経路制御装置を備えるノードにより構成されるネットワークは、混雑している可能性の高い隣接ノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。なお、各請求項における隣接ノードjとは、自身のノードの隣接ノード群におけるjという隣接ノードという意味であり、宛先ノードkとは、パケットの宛先ノード群のうち、kというノードという意味である。
請求項2に記載の発明は、請求項1のパケット経路制御装置が、隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長の問い合わせを行い、記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を最新の情報に書き換えるキュー長取得部を備えることを特徴とする。
このようにすることで、このパケット経路制御装置は、隣接ノードそれぞれのバッファにおける最新のキュー長を考慮して確率p^ ijを計算できる。よって、このようなパケット経路制御装置を備えるノードにより構成されるネットワークは、混雑している可能性の高い隣接ノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のパケット経路制御装置のパケット経路制御部が、確率p^ ijを、自身のノードの隣接ノードごと、宛先ノードごとに計算しておき、計算した確率p^ ijの計算結果を配送確率情報として、記憶部に記憶し、擬似乱数を発生させ、記憶部に記憶された配送確率情報を参照して、計算した確率p^ ij に基づき、宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定することを特徴とする。
このようにすることで、パケット経路制御装置は、予め作成しておいた配送確率情報を参照して、宛先ノードへのパケットの次の配送先である隣接ノードを決定するので、パケットを受信するたびに配送確率を計算する必要がなくなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置が、式(2)における、減少関数f(q)として、f(q)=(q+1)−2を用いたとき、式(1)における、δ=0.92〜0.99とすることを特徴とする。
このようにすることで、このパケット経路制御装置を備えるノードからなるネットワークにおいて、混雑状態(ネットワーク内のパケット総数が時間に比例して増加する状態)になりにくくすることができる。よって、このようなパケット経路制御装置を備えるノードにより構成されるネットワークにおいて、混雑している可能性の高い隣接ノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置を備え、パケット経路制御装置により決定されたパケットの次の配送先となる隣接ノードへパケットを配送するノードとした。
このようなノードにより構成されるネットワークにおいて、混雑している可能性の高い隣接ノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のノードが、宛先ノードとの間にコネクションを確立して通信を行うオーバーレイネットワーク上のノードであり、隣接ノードは、前記コネクションを確立して通信を行う前記宛先ノードであることを特徴とする。
このようにすることで、このようなパケット経路制御装置を備えるノードを備えるオーバーレイネットワークの輻輳に対する耐性を向上させることができる。
請求項8に記載の発明は、コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置として機能させるためのパケット経路制御プログラムとした。
このようなプログラムによれば、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置の機能を一般的なコンピュータにより実現できる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のパケット経路制御プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体とした。
このような記録媒体により、請求項8に記載のパケット経路制御プログラムをコンピュータにインストールすることで、このコンピュータに、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置の機能を実現させることができる。
本発明によれば、ネットワークにおいて、パケットが集中している隣接ノードへのパケットの配送を軽減し、ネットワーク全体としての輻輳に対する耐性を向上させることができる。このようにネットワーク全体の混雑を緩和することによって、混雑を起こさずに配送できるパケット数(データ量)を増やすことができる。
本実施の形態であるパケット経路制御装置(パケット経路制御部)を備えるノードの動作概要を説明した図である。 パケット経路制御装置(パケット経路制御部)を備えるノードのブロック図である。 図2のノードの処理手順を示したフローチャートである。 本実施の形態における最小コスト経路制御による配送確率の計算手順を示したフローチャートである。 ネットワークの構成を例示した図である。 本実施の形態におけるランダムウォーク経路制御による配送確率の計算手順を示したフローチャートである。
<概要>
以下、本発明を実施するための形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態であるパケット経路制御装置(パケット経路制御部)を備えるノード10のネットワークにおける動作概要を説明する。
ここで、ノード10は、ネットワークにおいてパケットの経路制御を行うルータ等である。ノード20は、ユーザ端末やPROXYサーバ等である。このネットワークは、ノード10(10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H)を含んで構成され、ノード10は、例えば、ノード20Aから送信されたパケットの経路制御を行い、このパケットを、宛先ノードであるノード20Bへ到達させる。ここで、現在着目しているノード10をノードi(例えば、ノード10E)とすると、このノードiは、バッファから取り出した宛先ノードk(例えば、ノード20B)へのパケットを次に隣接ノードjへ配送する配送確率p ijを、隣接ノードjとなるノード10(ノード10A〜10D,10F,10G)ごとに計算する。そして、その計算した配送確率p ijに基づき、パケットの次の配送先ノードを決定する。つまり、ネットワークのノード10は、パケットの次の配送先ノードを確率論に基づき選択するので、必ずしも最小コスト経路上のノードを次の配送先ノードとして選択するわけではない。
ここで、ノード10は、前記した配送確率p ijを、(1)OSPFによる最小コスト経路制御(宛先ノードへの最小コスト経路を選択する経路制御)に基づき、宛先ノードkのパケットを隣接ノードjへ配送する配送確率p(S)k ijと、ランダムウォーク経路制御(隣接ノードそれぞれに同じ確率で配送する経路制御)に基づき、宛先ノードkのパケットを隣接ノードjへ配送する配送確率p(R)k ijとを所定の割合で混合して計算する。また、ノード10は、隣接ノードそれぞれから、その隣接ノードにおけるキュー長の情報を取得する。つまり、ノード10は、隣接ノードそれぞれのパケットの混雑状況を把握する。例えば、ノード10Eは、隣接ノード(ノード10A〜10D,10F,10G)のキュー長の情報を取得する。
(2)次に、ノード10は、取得した隣接ノードそれぞれのキュー長をもとに、混雑しているノード10を避けるような(つまり、混雑しているノード10を配送先ノードとして選択する確率を低くした)、新たな配送確率p^ ijを計算する。(3)そして、ノード10は、擬似乱数を発生させ、この計算した配送確率p^ ijに基づき、次の配送先ノードを決定する。そして、この決定した配送先ノードへパケットを配送する。このようにすることで、例えば、ノード10Eは、最小コスト経路制御によれば、ノード10Dを次の配送先ノードとするところ、配送確率p^ ijに基づきノード10Cを次の配送先ノードとして決定する。
以上のような方法で、ネットワークの各ノード10がパケットの配送先ノードを確率論に基づきに決定することで、各ノード10は必ずしも最小コスト経路を選択しないことになる。また、各ノード10は、隣接ノードの混雑状況を把握し、混雑しているノード10を次の配送先ノードとして選択する確率を低くする。よって、ネットワーク内においてパケットが集中しているノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。
<構成>
次に、このようなノード10の構成を説明する。図2に示すように、ノード10の機能は、大きく、入出力部11、処理部12および記憶部13に分けられる。このうち入出力部11は、隣接ノードからパケットの入力を受け付けたり、隣接ノードへパケットを出力(配送)したりする。処理部12は、パケットの経路制御を司り、ここでは主に、パケットの次の配送先として隣接ノードjを選択する確率を計算し、この計算した確率に基づきパケットの次の配送先の隣接ノードを決定する。そして、この決定した隣接ノードへパケットを配送する。記憶部13は、処理部12が経路制御のために用いる各種情報を記憶する。
入出力部11は、入出力インタフェースや通信インタフェースから構成される。また、処理部12は、このノード10が備えるCPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。さらに、記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。なお、ノード10の処理部12の機能をプログラム実行処理により実現する場合、記憶部13には、このノード10の処理部12の機能を実現するためのプログラムが格納される。なお、そのプログラムをコンピュータによる読み取り可能な記録媒体(CD−ROM等)に記憶して提供することも可能である。
次に、処理部12の構成を詳細に説明する。処理部12は、パケット経路制御部121と、パケット配送部122と、キュー長取得部123とを備える。このうち、パケット経路制御部121は、配送確率行列135(配送確率情報、詳細は後記)を作成する。そして、その作成した配送確率行列135を参照して、宛先ノードkのパケットの次の配送先となる隣接ノード(以下、配送先ノードと略す)を決定する。このようなパケット経路制御部121は、配送確率行列135を作成するパケット配送確率計算部124と、乱数発生部1251により乱数を発生させ、この配送確率行列135に示される配送確率に基づきパケットの配送先ノードを決定する配送先決定部125とを備える。また、パケット配送部122は、パケット経路制御部121により決定された配送先ノードへ、入出力部11経由でパケットを配送する。さらに、キュー長取得部123は、隣接ノードそれぞれから、その隣接ノードのバッファのキュー長の情報を取得し、その情報を、記憶部13のキュー長情報133として記録する。また、このキュー長取得部123は、他のノード10(またはノード20)から、自身のバッファ131のキュー長の問い合わせを受けたとき、この問い合わせ元のノード10へ、自身のバッファ131のキュー長の情報を返信する。
パケット配送確率計算部124は、(1)最小コスト経路制御部1241による最小コスト経路制御に基づき、宛先ノードkのパケットを隣接ノードjへ配送する配送確率p(S)k ijと、(2)ランダムウォーク経路制御部1242によるランダムウォーク経路制御(隣接ノードそれぞれに同じ確率で配送する経路制御)に基づき、宛先ノードkのパケットを隣接ノードjへ配送する配送確率p(R)k ijとを所定の割合で混合して、宛先ノードkのパケットを隣接ノードjへ配送する配送確率p ijを計算する。このパケット配送確率計算部124は、隣接ノードそれぞれのキュー長(キュー長情報133)をもとに、このp ijを修正して配送確率p^ ijを得る。つまり、キュー長が長い(つまり、混雑している可能性が高い)隣接ノードを次の配送先ノードとして選択する確率を低くした配送確率p^ ijを得る。パケット配送確率計算部124は、このようなp^ ijの計算を、自身のノード10の隣接ノードそれぞれ、宛先ノードそれぞれについて実行する。そして、このときの実行結果をもとに、配送確率行列135を作成する。
この最小コスト経路制御部1241は、ネットワークトポロジ情報132およびリンクコスト情報134を参照して、最小コスト経路制御による配送確率p(S)k ijを計算する。この配送確率p(S)k ijの計算の詳細は、具体例を用いて後記する。また、ランダムウォーク経路制御部1242は、ランダムウォーク経路制御による配送確率p(R)k ijを計算する。
つまり、パケット配送確率計算部124は、以下の式(1)により、配送確率p(S)k ijと、配送確率p(R)k とを所定の割合で混合して配送確率p ijを計算する。
Figure 0005201731
δ:p ijにおけるp(S)k ijの混合比率
このようにパケット配送確率計算部124は、最小コスト経路制御の配送確率のみならず、所定割合でランダムウォーク経路制御の配送確率を混合して、配送確率p ijを計算する。そして、ネットワークのノード10それぞれが、このようにして計算した配送確率p ijに基づき、パケットの次の配送先ノードを決定することで、ネットワークにおけるパケットの配送経路が適度に分散するようになる。つまり、ネットワーク内に輻輳が発生しにくくなる。
また、パケット配送確率計算部124は、記憶部13に記憶されたキュー長情報133(隣接ノードそれぞれのキュー長)をもとに、以下の式(2)に基づき、配送確率p ijを修正する。
Figure 0005201731
:隣接ノードjにおけるキュー長
f(q):キュー長qに関する減少関数
つまり、パケット配送確率計算部124は、配送確率p ijに対し、その隣接ノードjのキュー長と、自身のノード10の隣接ノード(隣接ノードl)それぞれのキュー長および宛先ノードkへのパケットを、次にその隣接ノードlへ配送する配送確率p ilを乗算した値とを用いて重み付けを行い、配送確率p^ ijを得る。ここで、f(q)は、キュー長qに関する減少関数であり、キュー長qが長い程、f(q)の値は小さいものとなる。また、ここで用いるf(q)として、べき型、指数型等の関数を用いることができる。例えば、f(q)=(q+1)−αや、f(q)=exp(−10−βq)等を用いることができる。f(q)=(q+1)−2を用いた場合、前記した式(1)におけるδの値は、例えば、δ=0.92〜0.99とする。このときの実験結果については、後記する。
また、記憶部13は、バッファ131を所定領域に備え、ネットワークトポロジ情報132と、キュー長情報133と、リンクコスト情報134と、配送確率行列135とを記憶する。
バッファ131は、パケットを一時的に蓄積する。ここで蓄積されたパケットは、他のノード10,20から受信したもののほか、自身のノード10で新たに生成されたパケットを含んでいてもよい。この新たに生成されたパケットや、他のノード10,20から受信したパケットは、このバッファ131において既に蓄積されているパケットの最後尾に蓄積される。なお、バッファ131で配送を待っているパケットのバイト長をキュー長と呼ぶ。
ネットワークトポロジ情報132は、ネットワーク全体のトポロジを示した情報である。すなわち、このネットワークトポロジ情報132は、ネットワークにおいて、どのノード10,20と、どのノード10,20とが接続されているかを示した情報である。
キュー長情報133は、隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を示した情報である。このキュー長情報133は、キュー長取得部123により取得される最新のキュー長情報により更新される。
リンクコスト情報134は、ネットワークトポロジ情報132に示される各ノード間を接続するリンクのリンクコストを示した情報である。
配送確率行列135は、宛先ノードkごと、隣接ノードごとの配送確率p^ ijを示した情報である。この配送確率p^ ijは、配送先決定部125がパケットの配送先ノードを決定するときに参照される。
このようなノード10によりネットワークを構成することで、ネットワーク内において混雑している可能性の高いノードへのパケットの配送を軽減し、輻輳に対する耐性を向上させることができる。
<処理手順>
次に、図2を参照しつつ、図3を用いて、ノード10の処理手順を説明する。なお、ここでは事前に、ノード10が配送確率行列135を作成して、記憶部13に記憶しておくものとする。
まず、図2のノード10のパケット配送部122は、新規パケットをバッファ131から取り出し(S101)、このパケットの宛先ノード(宛先ノードの識別情報)を読み出す(S102)。ここで、この宛先ノードが隣接ノードであれば(S103のYes)、パケット配送部122は、この宛先ノード(つまり、隣接ノード)へパケットを配送して(S104)、S101へ戻る。一方、S103において、宛先ノードが隣接ノードではなかったとき(S103のNo)、キュー長取得部123は、キュー長情報133に最新のキュー長情報があるか否かを判断する(S105)。ここで、最新のキュー長情報がなかったとき(S105のNo)、例えば、キュー長情報が、前回の取得から既に所定時間以上の経過したものであるとき、キュー長取得部123は、隣接ノードへキュー長の問い合わせを行い(S106)、この問い合わせの結果得られた隣接ノードのキュー長の情報を、キュー長情報133として記憶部13に記録する。そして、パケット配送確率計算部124は、この最新のキュー長情報を用いて配送確率行列135を更新する。そして、S107へ進む。一方、最新のキュー長情報があったとき(S105のYes)、S106をスキップして、S107へ進む。
S105またはS106の後、パケット配送確率計算部124は、パケットの宛先ノードと、配送確率行列135とを参照して、このパケットの配送確率を計算する(S107)。つまり、配送確率行列135から、このパケットの配送確率を読み出す。そして、この配送確率を配送先決定部125へ出力する。
S107の後、配送先決定部125は、乱数により、このパケットの配送先を決定する(S108)。つまり、配送先決定部125は、乱数発生部1251により乱数を発生させ、パケット配送確率計算部124から出力された配送確率に基づき、このパケットの配送先を決定する。
そして、パケット経路制御部122は、この配送先決定部125により決定された配送先ノードへパケットを配信する(S109)。
このような処理をノード10はバッファ131から新規パケットを取り出すたびに実行する。ここで、ノード10が、パケットの配送確率の計算に用いる配送確率行列135は、前記したとおり、最小コスト経路制御による配送確率p(S)k ijと、ランダムウォーク経路制御による配送確率p(R)k ijとを所定の割合で混合して計算した配送確率であり、また、この配送確率行列135に示される配送確率も、隣接ノードの混雑状況を考慮したものである。よって、ネットワークにおけるパケットの配送経路が適度に分散するようになり、その結果、ネットワークに輻輳が発生しにくくなる。
<最小コスト経路制御の配送確率>
ここで、前記した最小コスト経路制御部1241が最小コスト経路制御により配送確率p(S)k ijを計算するためのアルゴリズムを、図4を用いて、詳細に説明する。この最小コスト経路制御とは、パケットの発生した発生ノードから宛先ノードまでの経路で経由するリンクのリンクコストの和が最小になるようなノード系列の経路による経路制御のことである。なお、各リンクのリンクコストが同じであるとすると、最小コスト経路制御は、最短経路制御に一致する。また、宛先ノードまでの経路が複数ある場合、その経路は、同じ確率でランダムに選択するものとする。つまり、ここでのp ijは、隣接ノードjを通る最小コスト経路の数を、宛先ノードkへの最小コスト経路の総数で割った値となる。
ここで、アルゴリズム中に登場する変数は以下の通りである。
V:すべてのノード集合
P:最小コスト(またはホップ数)が確定したノード集合
:ノードjから配送されるべきノード集合
:ノードjから、ノードkまでの最小コスト経路の数
:ノードjから、ノードkまでのコスト(またはホップ数)
ij:ノードi(自身のノード10)から、ノードjへのリンクコスト
まず、図2のノード10の最小コスト経路制御部1241は、前処理として、トポロジ(ネットワークトポロジ情報132)とリンクコスト情報134とを収集し(S201)、記憶部13に記憶する。
そして、最小コスト経路制御部1241は、各変数の初期化を行う(S202)。つまり、最小コスト経路制御部1241は、各変数に以下のような値を設定する。なお、「\」は、ある集合からある集合を取り除いた集合を示す。例えば、V\{S}であれば、VからSを除いた集合を示す。
=0、d=∞ for j∈V\{S}
P=φ
Ns=1、N=0 for j≠S
=φ for j∈V
ij=0 for i,j∈V
次に、最小コスト経路制御部1241は、最小コスト確定ノードを抽出し、そのノードの配送確率を計算する(S203)。つまり、最小コスト経路制御部1241は、
Q=argminj∈V\P{d
il=N/N for j∈Q,l∈E
P=P∪Q
とする。
次に、最小コスト経路制御部1241は、未確定ノードの最小コスト(仮最小コスト)を更新する。そして、それを実現する配送先(配送先ノード)を抽出する。また、そのときの最小コスト経路数を計算する(S204)。つまり、最小コスト経路制御部1241は、
=argminj∈V\P{d+cji} for i∈V\P
=minj∈V\P{d+cji} for i∈V\P
=Σl∈El
とする。
そして、最小コスト経路制御部1241は、最小コストがすべて確定したとき(S205のYes)、処理を終了する。一方、まだ最小コストが確定していないとき(S205のNo)、S203へ戻る。
以上の処理を、具体例を用いて説明する。ここでは、ネットワークが図5に示す構成であった場合を例に説明する。ネットワークは、ノードA〜Iにより構成されているものとする。また、ノードAを宛先ノードとする。ここでは説明を簡単にするために、ホップ数のみに着目するのでcij=1とする。
最小コスト経路制御部1241は、S202において各変数の初期化の手順に従い、各変数に初期値を代入する。つまり、最小コスト経路制御部1241は、
=0、d=d=…=d=∞
=E=…=E=0
=1,N=N=…=N=0
P=φ,pij=0
とする。
次に、最小コスト経路制御部1241は、S203において、最小のdを見つけるが、今のところ宛先ノードであるノードAだけである。ホップ数ももちろん0である。つまり、最小コスト経路制御部1241は、
P=Q={A},d=0
を得る。
そして、最小コスト経路制御部1241は、S204において、cAj=1となるノードj、つまり隣接ノードに関する変数を更新する。すなわち、最小コスト経路制御部1241は、
=d=1,E=E={A},N=N=1
とする。
ここでは、まだすべての最小コストは確定していないので(S205のNo)、S203へ戻るが、最小ホップ数のノード10は、ノードB,Cである。よって、最小コスト経路制御部1241は、
Q={B,C}、P={A,B,C}
BA=N/N=1,pCA=N/N=1
を得る。
この後、最小コスト経路制御部1241は、S204へ進み、ノードD,E,F,Gの値を更新する。つまり、最小コスト経路制御部1241は、
=d=d=d=2
=E={B},E={B,C},E{C}
=E=N=1,N=2
とする。
さらに、最小コスト経路制御部1241は、S203へ戻り、
Q={D,E,F,G}、P={A,B,C,D,E,F,G}
DB=pEB=pGC=1,pFB=NB/NF==1/2,pFC=N/NF==1/2
を得る。また、S204へ進み、
=d=3
={D,F},E={E,F,G}
=N+N=3,N=N+N+N=4
を得る。
そして、最終的に最小コスト経路制御部1241は、
Q={H,I}、P={A,B,C,D,E,F,G,H,I}
HD=N/NH==1/3,pHF=N/NH==2/3,pIE=N/NI==1/4,
IF=N/NI==2/4=1/2,pIG=N/N=1/4
を得る。
<ランダムウォーク経路制御の配送確率>
次に、図6を用いて、前記したランダムウォーク経路制御部1242がランダムウォーク経路制御により配送確率p(R)k ijを計算するためのアルゴリズムを説明する。ここでは、現在着目しているノード10をノードi、このノードi以外のノード10をノードjとする。
まず、ランダムウォーク経路制御部1242は、パケットの宛先ノードkが、ノードi(自身のノード10)でなく(S301のNo)、かつ、この宛先ノードkが、ノードjでなく(S303のNo)、ノードjがノードiの隣接ノードであったとき(S305のYes)、ノードiのdegree(i)(ノードiの次数。つまり、ノードiの隣接ノードの数)の逆数を用いることで、p(R)k ijを計算する(S306)。一方、宛先ノードkが、ノードi(自身のノード10)であるとき(S301のYes)、p(R)k ij=0とする(S302)。また、宛先ノードkがノードjであるとき(S303のYes)、p(R)k ij=1とする(S304)。なお、ノードjがノードiの隣接ノードでなかったとき(S305のNo)、p(R)k ij=0とする(S307)。
このようにすることで、ランダムウォーク経路制御部1242は、自身のノードiにリンク接続される各隣接ノードとも同じ確率のp(R)k ijを計算する。また、パケットの宛先ノードkが隣接ノードであれば、p(R)k ij=1とするので、そのパケットを確実にその隣接ノードへ配送するようにできる。
なお、図1で説明したノード20は、宛先ノードfであるノード20との間にコネクションを確立して通信を行うオーバーレイネットワーク上のノードであってもよい。この場合、コネクションを確立して通信を行う経路上のいずれかのノード20を隣接ノードとして考えればよい。このようにすることで、オーバーレイネットワークの輻輳に対する耐性を向上させることができる。
<実験結果>
次に、前記したノード10を用いたシミュレーション実験の結果を説明する。ここで構築したネットワークはBarabasi−Albert(Albert-Laszlo Barabasi, Reka Albert“Emergence of Scaling in Random Networks”,Science 286, p509-512,1999参照)に従い、指数が−3の、べき次数分布になるものである。
ここで、ネットワーク内で時刻t=0からパケットが発生し始め、現在時刻tだとする。この場合、これまでに発生したパケット総数をG(t)とすると、ここで用いたモデルでは、<G(t)>=ρNtとなる。<>は期待値を示す。また、ρはパケットの発生率である。また、Nはネットワークのノード数である。現在ネットワーク中に滞在しているパケット数をM(t)とする。過渡期の影響を無視できる充分大きなtで考えると、M(t)は、以下の式(3)により表される。
Figure 0005201731
ただし、bρおよびcρはρの関数である。ρが、閾値ρよりも小さければ、ネットワーク中のパケット総数M(t)は、時刻tに関係なく所定の値cρのままとなる。Littleの法則によれば、パケットのネットワーク内の平均滞在時間は、ネットワーク内の滞留パケット数に比例するので、パケットは有限時間内で宛先ノードへと到着することになる。このときのネットワークの状態を非混雑状態という。一方、ρが閾値ρよりも大きければ、ネットワーク中のパケット総数は、時刻tに比例して増加する。このときパケットの到着時間はいくらでも大きくなり、この状態を混雑状態という。ここで混雑状態の指標として、以下の式(4)により計算されるηを考える。
Figure 0005201731
式(4)において、非混雑状態では、η=0となり、混雑状態ではη=bρ/(ρN)>0となるので、ηの値をみていれば混雑状態か否かを判別することができる。ここで、非混雑状態から、混雑状態に変化するρを、臨界パケット発生率ということにする。
ここで、ネットワークを、ノード10を用いて構成し、そのネットワークは、1000個のノード10を備えることとした。ここで、前記した式(2)におけるキュー長qの減少関数としてf(q)=(q+1)−2を用いた。η=0.001を基準として、この基準値を超えるρをρとして求めた。ここで、式(1)におけるδの値を変えたときの臨界パケット発生率ρを以下の表1に示す。
Figure 0005201731
表1に示すように、各ノード10において配送先ノードを決定するとき、前記した式(1)の配送確率p ijを、最小コスト経路制御による配送確率p(s)k ijのみを用いて計算した場合(δ=1.0)に比べ、この配送確率p(s)k ijにランダムウォーク経路制御により配送確率p(R)k ijと混合した場合の方が、臨界パケット発生率ρの値が約3倍向上することが分かる。特にδ=0.92〜0.99とすることで、ρ=0.034となり、臨界パケット発生率ρの値が極めて向上していることが分かる。以上のことから、ネットワークを構成するノードとして、パケット経路制御部121を備えるノード10を用いることで、ネットワーク内の輻輳に対する耐性を向上させることが確認できた。
10(10A〜10H),20(20A〜20C) ノード
11 入出力部
12 処理部
13 記憶部
121 パケット経路制御部(パケット経路制御装置)
122 パケット配送部
123 キュー長取得部
124 パケット配送確率計算部
125 配送先決定部
131 バッファ
132 ネットワークトポロジ情報
133 キュー長情報
134 リンクコスト情報
135 配送確率行列(配送確率情報)
1241 最小コスト経路制御部
1242 ランダムウォーク経路制御部
1251 乱数発生部

Claims (9)

  1. ネットワーク内のパケットの経路制御を行うノードにおいて、このノードの隣接ノードの中から、前記パケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御装置であって、
    記憶部に記憶された前記ネットワークのネットワークトポロジおよび前記ネットワークの各ノード間を接続するリンクのリンクコストを参照して、パケットの宛先ノードkへの最小コスト経路を計算し、前記最小コスト経路へ接続する隣接ノードを、前記パケットの次の配送先として選択することにより、最小コスト経路制御を行う最小コスト経路制御部と、
    前記パケットの次の配送先として、自身のノードに隣接する隣接ノードそれぞれを同じ確率で選択することにより、ランダム経路制御を行うランダムウォーク経路制御部とを備え、
    前記記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を参照して、前記自身のノードのバッファから取り出した宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、前記自身のノードiの隣接ノードjを選択する確率p^ ijを、以下の式(1)および式(2)により計算し、擬似乱数を発生させて、前記計算した確率p^ ij に基づいて前記宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御部とを備えることを特徴とするパケット経路制御装置。
    Figure 0005201731
    δ:p ijにおけるp(S)k ijの混合比率
    :隣接ノードjにおけるキュー長
    f(q):キュー長qに関する減少関数
    (S)k ij:前記最小コスト経路制御部による最小コスト経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
    (R)k ij:前記ランダムウォーク経路制御部によるランダムウォーク経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
  2. 前記隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長の問い合わせを行い、前記記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を最新の情報に書き換えるキュー長取得部を備えることを特徴とする請求項1に記載のパケット経路制御装置。
  3. 前記パケット経路制御部は、前記確率p^ ijを、前記自身のノードの隣接ノードごと、宛先ノードごとに計算しておき、前記計算した確率p^ ijの計算結果を配送確率情報として、前記記憶部に記憶し、擬似乱数を発生させ、前記記憶部に記憶された配送確率情報を参照して、前記計算した確率p^ ij に基づき、前記宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパケット経路制御装置。
  4. 前記式(2)における、減少関数f(q)として、f(q)=(q+1)−2を用いたとき、前記式(1)における、δ=0.92〜0.99とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置を備え、前記パケット経路制御装置により決定された前記パケットの次の配送先となる隣接ノードへパケットを配送するノード。
  6. 前記自身のノードは、宛先ノードとの間にコネクションを確立して通信を行うオーバーレイネットワーク上のノードであり、
    前記隣接ノードは、前記コネクションを確立して通信を行う前記宛先ノードであることを特徴とする請求項5に記載のノード。
  7. ネットワーク内のパケットの経路制御を行うノードにおいて、このノードの隣接ノードの中から、前記パケットの次の配送先となる隣接ノードを決定するパケット経路制御装置のパケット経路制御方法であって、
    記憶部に記憶された前記ネットワークのネットワークトポロジおよび前記ネットワークの各ノード間を接続するリンクのリンクコストを参照して、パケットの宛先ノードkへの最小コスト経路を計算し、前記最小コスト経路へ接続する隣接ノードを、前記パケットの次の配送先として選択することにより、最小コスト経路制御を行う最小コスト経路制御部と、前記パケットの次の配送先として、自身のノードに隣接する隣接ノードそれぞれを同じ確率で選択することにより、ランダム経路制御を行うランダムウォーク経路制御部とを備える前記パケット経路制御装置が、
    前記記憶部に記憶された隣接ノードそれぞれのバッファにおけるキュー長を参照して、前記自身のノードのバッファから取り出した宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、前記自身のノードiの隣接ノードjを選択する確率p^ ijを、以下の式(1)および式(2)により計算し、擬似乱数を発生させて、前記計算した確率p^ ij に基づいて前記宛先ノードkへのパケットの次の配送先となる隣接ノードを決定することを特徴とするパケット経路制御方法。
    Figure 0005201731
    δ:p ijにおけるp(S)k ijの混合比率
    :隣接ノードjにおけるキュー長
    f(q):キュー長qに関する減少関数
    (S)k ij:前記最小コスト経路制御部による最小コスト経路制御により、宛先ノードkへのパケットの次の配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
    (R)k ij:前記ランダムウォーク経路制御部によるランダムウォーク経路制御により、宛先ノードkへの次のパケットの配送先として、自身のノードの隣接ノードのうち、隣接ノードjを選択する確率
  8. コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパケット経路制御装置として機能させるためのパケット経路制御プログラム。
  9. 請求項8に記載のパケット経路制御プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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