JP5199157B2 - 超音波診断装置、圧較差測定方法及び血管弾性測定方法 - Google Patents

超音波診断装置、圧較差測定方法及び血管弾性測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体内において反射された超音波エコーの受信信号に基づいて血管における圧較差又は血管の弾性に関する情報を求めることができる超音波診断装置に関し、さらに、そのような超音波診断装置において用いられる圧較差測定方法及び血管弾性測定方法に関する。
血管弾性を示す指標として、脈派伝搬速度やスティフネスパラメータβ等が知られている。実用化されている機器においては、腕と足の脈派伝搬速度を測定するABI(Ankle-Brachinal Index:足関節/上腕血圧比)測定や、その伝搬速度を用いてスティフネスパラメータβを推定するCAVI(Cardio Ankle Vascular Index:心臓足関節血管指標)測定等が用いられている。
しかしながら、これらの値は指標であり、固定の係数で重み付けされたもので、血管弾性の絶対値を推定するものではない。さらに、脈派伝搬速度を測定する際に、十分に離れた2点間での測定が必要であり、腕と足といった部位が選ばれているので、血管局所の弾性を表すものではなく、かなり広範囲に亘る部位における平均値を示しているに過ぎない。また、脈派測定は、カフ(血圧計で腕に巻くバンド)を用いて血圧測定をするものであり、その測定の安定性にも問題がある。
一方、超音波を用いて頚動脈等の動脈血管のIMT(Intima Media Thickness:内膜中膜複合体厚)を計測することによって血管の特性を評価しようとする試みが行われている。この方法は、簡便ではあるが、IMTの変化はそもそも動脈硬化の結果として現れるものであり、血管弾性とは必ずしも相関がないという議論がある。
また、近年においては、動脈血管の内径やIMTの変化を血流途絶前後において測定するFMD(Flow Mediated Dilatation:血流依存性血管拡張反応)検査によって血管特性を測定する試みがされているが、患者の安静が必要である等、測定環境が厳格であったり、超音波計測と同時に血圧測定を行わなければならない点等のために、決して簡便な測定とは言えない。また、収縮期と拡張期におけるIMT等の血管壁厚の変化を測定することによって、血管弾性率をその定義に則って推定することが可能であるが、そのためには、どれだけの力を加えて血管壁厚の変化が生じたのかを知る必要がある。血管を拡張させるのはその内圧であるから、力の変化として血圧の変化を用いるのが妥当ではあるが、超音波計測と同時に血圧計測を行い、また、それが超音波計測時の内圧であるという仮定を行わなければならない。このように、FMD検査は、測定の信頼性欠如という問題と、測定の煩雑さという問題を孕んでいる。
関連する技術として、特許文献1には、超音波を利用して局所血圧をより正確に測定することを目的とする超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、被検体に対して超音波の送受波を行う送受波手段と、超音波の送受波により得られた受信信号に基づいて、被検体内の血管における特定の局所部位について、そのサイズの時間変化を表す局所サイズ波形情報を求める血管サイズ波形情報演算手段と、被検体の体表面に装着され、最高血圧及び最低血圧を測定する血圧計と、血圧計によって測定された最高血圧及び最低血圧に基づいて局所サイズ波形情報を換算することにより、特定の局所部位について、その局所血圧の時間変化を表す局所血圧波形情報を推定する推定手段とを含み、推定手段が、局所サイズ波形情報から局所血圧波形情報を推定する非線形関数に対して、最高血圧及び最低血圧を与えることにより、局所血圧波形情報を求める演算を実行することを特徴とする。
特許文献1によれば、被検体内の血管における特定の局所部位について求められた局所サイズ波形情報に基づいて、局所血圧の時間変化を表す局所血圧波形情報を求めることができるものの、血圧計を用いて最高血圧及び最低血圧を測定する必要があるので、測定が煩雑になってしまう。
また、特許文献2には、血圧計と超音波診断装置とで実測容易であり、且つ、従来の血管弾性率よりも信憑性のある血管弾性率を計測可能な血管弾性率計測方法が開示されている。この血管弾性率計測方法は、第1の血圧pi1と、血管内側半径a1と、血管外側半径b1とを測定し、さらに、第2の血圧pi2と、血管内側半径a2と、血管外側半径b2とを測定し、E=〔pi2{a /(b −a )}−pi1{a /(b −a )}〕/{(b−b)/(b+b)}により血管弾性率Eを求めることを特徴とする。
特許文献2によれば、2種類の血圧と、それらに対応する血管内側半径及び血管外側半径とに基づいて、血管弾性率を求めることができるものの、血圧計を用いて2種類の血圧を測定する必要があるので、測定が煩雑になってしまう。
特開2004−41382号公報(第3頁、図1) 特開2002−209857号公報(第2頁、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、被検体の血圧を測定することなく、被検体内において反射された超音波エコーの受信信号のみに基づいて血管における圧較差又は血管の弾性に関する情報を求めることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、そのような超音波診断装置において用いられる圧較差測定方法及び血管弾性測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る超音波診断装置は、複数の駆動信号に従って超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブと、超音波プローブから出力される複数の受信信号に基づいて、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する測定手段と、測定手段によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、測定手段によって測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算する計算手段とを具備する。
また、本発明の第2の観点に係る超音波診断装置は、複数の駆動信号に従って超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブと、超音波プローブから出力される複数の受信信号に基づいて、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する測定手段と、測定手段によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、測定手段によって測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する計算手段とを具備する。
本発明の第1の観点に係る圧較差測定方法は、複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定するステップ(a)と、ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算するステップ(b)とを具備する。
また、本発明の第2の観点に係る血管弾性測定方法は、複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定するステップ(a)と、ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算するステップ(b)とを具備する。
本発明の第1の観点によれば、被検体から伝搬する超音波エコーを受信して、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定することにより、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算することができる。また、本発明の第2の観点によれば、被検体から伝搬する超音波エコーを受信して、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定することにより、血管の弾性率を計算することができる。
本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置を用いた血管の弾性率の測定を示す図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る超音波診断装置を用いた血管の弾性率の測定を示す図である。 管壁にかかるずり応力の算出を説明するための模式図である。 弾性管の内圧変化及び内径変化を示す図である。 弾性管の内圧変化に対する力の平衡を説明するための図である。 血管の弾性率の計算に用いられる項目を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波プローブ10と、走査制御部11と、送信遅延パターン記憶部12と、送信制御部13と、駆動信号発生部14と、受信信号処理部21と、受信遅延パターン記憶部22と、受信制御部23と、Bモード画像信号生成部30と、測定部41と、圧較差計算部42と、弾性率計算部43と、画像表示制御部51と、表示部52と、操作卓61と、制御部62と、格納部63とを有している。
超音波プローブ10は、1次元又は2次元のトランスデューサアレイを構成する複数の超音波トランスデューサ10aを含んでいる。それらの超音波トランスデューサ10aは、印加される複数の駆動信号に基づいて超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信して複数の受信信号を出力する。
各超音波トランスデューサ10aは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に代表される高分子圧電素子等の圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成される。そのような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生し、それらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
走査制御部11は、超音波ビームの送信方向及び超音波エコーの受信方向を順次設定する。送信遅延パターン記憶部12〜受信制御部23は、複数の駆動信号を複数の超音波トランスデューサ10aに供給すると共に、複数の超音波トランスデューサ10aから出力される複数の受信信号に対して受信フォーカス処理を施すことにより、超音波の受信方向に沿った音線信号を生成する信号処理手段を構成している。
送信遅延パターン記憶部12は、超音波ビームを形成する際に用いられる複数の送信遅延パターンを記憶している。送信制御部13は、走査制御部11において設定された送信方向に応じて、送信遅延パターン記憶部12に記憶されている複数の遅延パターンの中から1つのパターンを選択し、そのパターンに基づいて、複数の超音波トランスデューサ10aの駆動信号にそれぞれ与えられる遅延時間を設定する。あるいは、送信制御部13は、複数の超音波トランスデューサ10aから一度に送信される超音波が被検体の撮像領域全体に届くように遅延時間を設定しても良い。
駆動信号発生部14は、例えば、複数の超音波トランスデューサ10aに対応する複数のパルサによって構成されている。駆動信号発生部14は、送信制御部13によって設定された遅延時間に従って、複数の超音波トランスデューサ10aから送信される超音波が超音波ビームを形成するように複数の駆動信号を超音波プローブ10に供給し、又は、複数の超音波トランスデューサ10aから一度に送信される超音波が被検体の撮像領域全体に届くように複数の駆動信号を超音波プローブ10に供給する。
受信信号処理部21は、複数の超音波トランスデューサ10aに対応して、複数の増幅器(プリアンプ)21aと、複数のA/D変換器21bとを含んでいる。超音波トランスデューサ10aから出力される受信信号は、増幅器21aにおいて増幅され、増幅器21aから出力されるアナログの受信信号は、A/D変換器21bによってディジタルの受信信号に変換される。A/D変換器21bは、ディジタルの受信信号を受信制御部23に出力する。
受信遅延パターン記憶部22は、複数の超音波トランスデューサ10aから出力される複数の受信信号に対して受信フォーカス処理を行う際に用いられる複数の受信遅延パターンを記憶している。受信制御部23は、走査制御部11において設定された受信方向に基づいて、受信遅延パターン記憶部22に記憶されている複数の受信遅延パターンの中から1つのパターンを選択し、その受信遅延パターンに基づいて、複数の受信信号に遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた受信信号(音線信号)が形成される。
Bモード画像信号生成部30は、受信制御部23によって生成される音線信号に基づいて、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。そのために、Bモード画像信号生成部30は、包絡線検波部31と、STC(sensitivity time control)部32と、DSC(digital scan converter:ディジタル・スキャン・コンバータ)33とを含んでいる。
包絡線検波部31は、受信制御部23によって生成される音線信号に対して包絡線検波処理を施す。STC部32は、包絡線検波部31によって包絡線検波処理が施された音線信号に対して、超音波の反射位置の深度に応じて、距離による減衰の補正を施す。DSC33は、STC部32によって補正された音線信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)し、階調処理等の必要な画像処理を施すことにより、Bモード画像信号を生成する。
測定部41〜弾性率計算部43は、超音波プローブ10から出力される複数の受信信号に基づいて、血管における圧較差又は血管の弾性に関する情報を求める。本実施形態においては、超音波プローブ10から出力される複数の受信信号に基づいて信号処理手段によって生成される複数の音線信号が用いられる。
圧較差を測定する際に、測定部41は、受信制御部23から出力される複数の音線信号を用いて、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する。ここで、「ほぼ同時」とは、超音波プローブ10から送信される超音波ビームが血管内における径方向の複数の位置をスキャンできる程度の時間差を許容するものとする。血流速度は、超音波ドプラ法を用いて測定される。
圧較差計算部42は、測定部41によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、測定部41によって測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算する。この計算方法については、後で詳しく説明する。
また、血管の弾性率を測定する際に、測定部41は、受信制御部23から出力される複数の音線信号を用いて、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する。ここで、「ほぼ同時」とは、超音波プローブ10から送信される超音波ビームが血管内における径方向の複数の位置をスキャンできる程度の時間差を許容するものとする。血流速度は、超音波ドプラ法を用いて測定される。
弾性率計算部43は、測定部41によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、測定部41によって測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する。この計算方法については、後で詳しく説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置を用いた血管の弾性率の測定を示す図である。図2に示すように、超音波プローブ10は、リニアに配置された配列トランスデューサを有しており、その中で、所定の距離Lだけ離れて配置された第1群の超音波トランスデューサ101及び第2群の超音波トランスデューサ102と、第3群の超音波トランスデューサ103とが用いられる。
第1群の超音波トランスデューサ101及び第2群の超音波トランスデューサ102は、所定の距離Lだけ離れた2つの位置に血管の内径及び厚さ測定用ビームを形成するように超音波の送受信を同時に行う。また、第3群の超音波トランスデューサ103は、血管内における径方向の複数の位置に血流速度測定用の斜めビームを順次形成するように超音波の送受信を行い、このビームが、血流計測用のドプラビームとして用いられる。
図3は、本発明の一実施形態の変形例に係る超音波診断装置を用いた血管の弾性率の測定を示す図である。図2においては配列トランスデューサが用いられるが、血管の弾性率を測定するためには、配列トランスデューサは必ずしも必要でない。そこで、この変形例においては、血管の弾性率を測定するために、3つの超音波トランスデューサ201〜203を含む超音波プローブ20が用いられる。なお、図1において、Bモード画像信号を生成するためのBモード画像信号生成部30等も不要になる。
図3に示すように、第1の超音波トランスデューサ201及び第2の超音波トランスデューサ202が、所定の距離Lだけ離れた2つの位置において、血管の内径及び厚さを測定するための超音波を送受信する。また、第3の超音波トランスデューサ203は、ドプラ血流測定用のものであり、血流速度を測定するための超音波を送受信する。血管内における径方向の複数の位置を超音波でスキャンするためには、例えば、第3の超音波トランスデューサ203の角度を順次変更すれば良い。
再び図1を参照すると、画像表示制御部51は、操作卓61を用いたオペレータの操作に従って、Bモード画像信号生成部30によって生成されるBモード画像信号と、圧較差計算部42の計算結果と、弾性率計算部43の計算結果との内の少なくとも1つを選択して、表示用の画像信号を生成する。表示部52は、例えば、CRTやLCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示用の画像信号に基づいて超音波画像又は計算結果を表示する。
制御部62は、操作卓61を用いたオペレータの操作に従って、走査制御部11、Bモード画像信号生成部30、測定部41等を制御する。本実施形態においては、走査制御部11、送信制御部13、受信制御部23〜画像表示制御部51、及び、制御部62が、CPUとソフトウェア(プログラム)によって構成されるが、それらをディジタル回路やアナログ回路で構成しても良い。上記のソフトウェア(プログラム)は、格納部63に格納される。格納部63における記録媒体としては、内蔵のハードディスクの他に、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、又は、DVD−ROM等を用いることができる。
次に、図1に示す超音波診断装置において用いられる圧較差測定方法について詳しく説明する。
図4は、管壁にかかるずり応力の算出を説明するための模式図である。管の長さをLとし、管の半径(内径)をRとし、長さLの両端にかかる圧力をそれぞれP及びPとすれば、図4に示すように、管の内壁にかかるずり応力τは、管の両端にかかる力の差が管の内壁面に作用することにより生じると考えられるから、次式(1)で与えられる。
Figure 0005199157
ここで、ΔPは、長さLの管の両端における圧較差(圧力差)を表している。
一方、管に粘性率μの粘性流体が流れるとき、その流体内におけるずり応力は、粘性係数とずり速度(即ち、速度勾配)との積で与えられるから、次式(2)が成立する。ただし、uは流体の流速を表し、rは管の径方向の変移を表す。
Figure 0005199157
これより、粘性流体が流れる半径Rの管においては、内壁のずり応力は、式(2)においてr=Rと置いたものになる。従って、式(1)及び(2)から、次式(3)が求められる。
Figure 0005199157
式(3)から、次式(4)が求められる。
Figure 0005199157
血流は非圧縮性の粘性流と考えられるから、式(4)は、血管に適用することができる。血管半径Rは、超音波撮像法によって容易に測定することができる。また、速度勾配は、超音波ドプラ法によって測定された血流速度を管径方向に微分することによって容易に計算することができる。即ち、血管の内壁面又は内壁点における流速微分値を算出すれば良い。このようにして、超音波による計測値に基づいて、所定の長さLの血管の両端における圧較差ΔPを、血液の粘性率μの関数として求めることができる。なお、血液の粘性率μは、定数として与えることができる。
以上の原理に基づく圧較差測定方法は、次のようなものである。まず、ステップ(a)において、超音波診断装置が、複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、測定部41が、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する。
次に、ステップ(b)において、圧較差計算部41が、ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算する。即ち、血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の内半径をRとし、血管の所定の長さをLとし、血液の粘性率をμとしたときに、圧較差計算部41は、長さLの両端における圧較差ΔPを、式(4)に従って計算する。
次に、図1に示す超音波診断装置において用いられる血管弾性測定方法について詳しく説明する。ここでは、血流が拍動している場合について考える。
図5は、弾性管の内圧変化及び内径変化を示す図である。弾性管について、半径をRとし、管壁の厚さをhとし、弾性率(ヤング率)をEとして、弾性管における脈派の伝搬について検討する。図5の(a)に示すように、ある時刻で半径がRで内圧がWである管において、図5の(b)に示すように、t秒後に内圧が(W+P)になり、また、半径が(R+d)に増したとする。管の長さ方向をxとし、時刻tに至る過程において、内圧の変化Pがx方向に勾配を持つものと考える。その場合に、長さLの層の前面と後面との間では、(∂P/∂x)Lの圧較差を持つことになり、これが血液を動かす圧力となる。
図6は、弾性管の内圧変化に対する力の平衡を説明するための図である。図6の(a)に示すような断面(ハッチングされた部分)を考えると、半径の伸び率d/Rに対して管壁の断面に働く力は、単位面積当り(d/R)Eである。従って、断面に働く張力Fは、弾性管の長さをξとして、断面が上下方向に引っ張られるから、次式(5)で表される。
Figure 0005199157
一方、図6の(b)に示すように、弾性管の内壁面に面積がξRdθの内面(ハッチングされた部分)を考えると、内面に働く圧力をqとすれば、内面に働く力Fは、次式(6)で表される。
Figure 0005199157
ここで、面積がξhの断面を引き離そうとする力Fは、sinθ方向に働く力であるから、次式(7)で表される。
Figure 0005199157
断面を引き離そうとする力Fと断面に働く張力Fとは釣り合うから、F=Fとなり、従って、次式(8)が成立する。
Figure 0005199157
ここで、qは内径を伸ばすように働く内圧であるから、時刻tにおける圧力の増分Pに等しくなければならない。従って、次式(9)が成立する。
Figure 0005199157
式(9)をxについて微分すると、次式(10)が得られる。
Figure 0005199157
以上においては、血管内圧の変化P及び内径の変化dが時刻tに至る過程における変化量であるとしたが、その時刻を固定し、管長方向xに対するそれぞれの変化の関係を考えても、式(10)は成り立つ。ここで、壁厚hもxの関数となるが、壁厚hの変化量は内径の変化dに比べて極めて小さいと考えられるので一定とみなし、式(10)を長さLについて積分すると、次式(11)が得られる。
Figure 0005199157
従って、次式(12)が得られる。
Figure 0005199157
ただし、ΔPは長さLの両端における圧較差であり、Δdは長さLの両端における内径差である。
式(4)を式(12)に代入すると、次式(13)が得られる。
Figure 0005199157
式(13)を変形すると、次式(14)が得られる。
Figure 0005199157
図7は、血管の弾性率の計算に用いられる項目を説明するための図である。図7の(a)は、血管が一様な内径を有する状態を示している。また、図7の(b)は、血管の一端が膨らんだ状態を示している。これは、拍動による圧の上昇によってもたらされたものである。図7の(b)に示すように、図中右端の第1の位置において、血管の内径(直径)が2Rで表され、内圧がWで表される。これは、拍動による圧の上昇が、まだこの位置には到達していないことを示している。一方、第1の位置から血流の上流方向へ所定の距離Lだけ離れた図中左端の第2の位置において、血管の内径(直径)が(2R+Δd)で表され、内圧が(W+ΔP)で表される。また、第2の位置における血流速度がuで表される。
ここで、厳密には、血管径Rは血管の場所によって異なり、血管壁におけるずり応力も場所によって異なる。従って、本来、式(14)におけるずり速度としては、長さLの血管部分における平均値をとる必要がある。血管の断面積をAとすれば、この血管部分において、次式(15)に示す連続の式が成り立つ。
Figure 0005199157
圧の変化ΔPが最大になる時点において断面積Aも最大となり、断面積の時間的変化はゼロである。従って、このときには、次式(16)が成り立つ。
Figure 0005199157
即ち、血流速度は、血管断面積の変化に反比例する。図7の(b)に示す右端においては、血管径の違いΔdから生じる断面積の減少分だけ血流速度が増している。しかしながら、断面積の差はたかだか数%であり、血流速度の差も大きくはないため、血管内壁におけるずり速度の場所による違いは小さいものと考えられる。従って、長さLの中央付近において血管壁におけるずり速度を求めれば、それは、長さLにおける平均的なずり応力を与えるものと考えて差し支えない。
以上の原理に基づく血管弾性測定方法は、次のようなものである。まず、ステップ(a)において、超音波診断装置が、複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、測定部41が、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する。
次に、ステップ(b)において、弾性率計算部43が、ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する。即ち、血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の厚さをhとし、血管の内半径をRとし、2つの位置における血管の内径差をΔdとし、所定の距離をLとし、血液の粘性率をμとしたときに、弾性率計算部43が、血管の弾性率Eを、式(14)に従って計算する。
さらに、血管弾性の推定精度を向上させるためには、血管の血管の内径差(内径変化量)Δdが出来る限り大きくなるような時点を選択する必要がある。即ち、それは圧較差ΔPが最大になる時点であると考えられるが、それは速度勾配が最大になる時点と同じであるから、ドプラ血流計測値から推定することが可能である。即ち、管壁における速度勾配を実時間で測定しながら、所定の期間内において速度勾配が最大となった時点における血管内径測定値を用いれば良い。
具体的には、弾性率計算部43が、測定部41によって繰り返し測定される血流速度に基づいて速度勾配を計算し、所定の期間内のある時点において速度勾配が最大となったときに、その速度勾配と、その時点において測定された血管の内径及び厚さと、その時点において測定された2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算することが望ましい。
また、所定の長さLの両端における圧較差ΔPが最大のときには、その両端における血管の内径差Δdも最大になっているものと考えられる。従って、血管の内径差Δdが最大になったときの速度勾配を求めることも、血管弾性精度向上に有効である。
具体的には、弾性率計算部43が、測定部41によって繰り返し測定される2つの位置における血管の内径に基づいて血管の内径差を計算し、所定の期間内のある時点において血管の内径差が最大となったときに、その血管の内径差と、その時点において測定された血管の内径及び厚さと、その時点において測定された血流速度から計算された速度勾配と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算することが望ましい。
以上において説明した血管弾性測定方法によって、血圧を測定しなくても超音波検査だけで血管弾性を推定することが可能である。しかも、測定は極めて簡便であり、前処理も後処理も必要がない。
本発明は、超音波診断装置において、被検体内において反射された超音波エコーの受信信号に基づいて血管における圧較差又は血管の弾性に関する情報を求めるために利用することが可能である。
10、20 超音波プローブ
10a、101〜103、201〜203 超音波トランスデューサ
11 走査制御部
12 送信遅延パターン記憶部
13 送信制御部
14 駆動信号発生部
21 受信信号処理部
21a 増幅器
21b A/D変換器
22 受信遅延パターン記憶部
23 受信制御部
30 Bモード画像信号生成部
31 包絡線検波部
32 STC部
33 DSC
41 測定部
42 圧較差計算部
43 弾性率計算部
51 画像表示制御部
52 表示部
61 操作卓
62 制御部
63 格納部

Claims (10)

  1. 複数の駆動信号に従って超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブと、
    前記超音波プローブから出力される複数の受信信号に基づいて、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、前記測定手段によって測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算する計算手段と、
    を具備する超音波診断装置。
  2. 血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の内半径をRとし、血管の所定の長さをLとし、血液の粘性率をμとしたときに、前記計算手段が、長さLの両端における圧較差ΔPを、次式(4):
    Figure 0005199157
    に従って計算する、請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 複数の駆動信号に従って超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブと、
    前記超音波プローブから出力される複数の受信信号に基づいて、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、前記測定手段によって測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する計算手段と、
    を具備する超音波診断装置。
  4. 血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の厚さをhとし、血管の内半径をRとし、2つの位置における血管の内径差をΔdとし、所定の距離をLとし、血液の粘性率をμとしたときに、前記計算手段が、血管の弾性率Eを、次式(14):
    Figure 0005199157
    に従って計算する、請求項3記載の超音波診断装置。
  5. 前記計算手段が、前記測定手段によって繰り返し測定される血流速度に基づいて速度勾配を計算し、所定の期間内のある時点において速度勾配が最大となったときに、その速度勾配と、その時点において測定された血管の内径及び厚さと、その時点において測定された2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する、請求項3又は4記載の超音波診断装置。
  6. 前記計算手段が、前記測定手段によって繰り返し測定される2つの位置における血管の内径に基づいて血管の内径差を計算し、所定の期間内のある時点において血管の内径差が最大となったときに、その血管の内径差と、その時点において測定された血管の内径及び厚さと、その時点において測定された血流速度から計算された速度勾配と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算する、請求項3又は4記載の超音波診断装置。
  7. 複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、被検体内の血管の内径と、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定するステップ(a)と、
    ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の所定の長さの両端における圧較差を計算するステップ(b)と、
    を具備する圧較差測定方法。
  8. 血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の内半径をRとし、血管の所定の長さをLとし、血液の粘性率をμとしたときに、ステップ(b)が、長さLの両端における圧較差ΔPを、次式(4):
    Figure 0005199157
    に従って計算する、請求項7記載の圧較差測定方法。
  9. 複数の超音波トランスデューサを含む超音波プローブを用いて、超音波を被検体に送信すると共に、被検体から伝搬する超音波エコーを受信することにより、血管の長手方向に所定の距離だけ離れた2つの位置における血管の内径と、少なくとも1つの位置における血管の厚さと、径方向の複数の位置における血流速度とをほぼ同時に測定するステップ(a)と、
    ステップ(a)において測定された血流速度を径方向に微分することによって血管の内壁点における径方向の速度勾配を計算し、計算された速度勾配と、ステップ(a)において測定された血管の内径及び厚さと、2つの位置における血管の内径差と、所定の距離と、予め設定された血液の粘性率とに基づいて、血管の弾性率を計算するステップ(b)と、
    を具備する血管弾性測定方法。
  10. 血流速度をuとし、血管の径方向の変移をrとし、血管の厚さをhとし、血管の内半径をRとし、2つの位置における血管の内径差をΔdとし、所定の距離をLとし、血液の粘性率をμとしたときに、ステップ(b)が、血管の弾性率Eを、次式(14):
    Figure 0005199157
    に従って計算する、請求項9記載の血管弾性測定方法。
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