JP5197127B2 - 送電線作業管理システム - Google Patents
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Description
また、本出願人は、下記の特許文献2において、クレーンなどの作業用重機が送電線に対して一定の距離まで接近すると自動的に接近警報を発するようにするために、送電線に対してクレーンなどが所定の距離以内に接近した時に警報信号を生成して無線送信するGPS測位装置およびその本体部と、本体部からの警報信号を受信して重機オペレータに対して警報を発するとともに少なくとも一台の携帯子機に対して警報信号を送信する無線機とを備えた、GPS利用接近警報装置を提案している。
x0−b/sinα≦x0≦x0+b/sinα
ここで、sinα=(y2−y1)/{(x2−x1) 2 +(y2−y1) 2 } 1/2
x0およびy0:前記任意の点のx座標およびy座標
x1およびy1:前記1つの送電鉄塔のx座標およびy座標
x2およびy2:前記他の1つの送電鉄塔のx座標およびy座標
前記近接範囲データを作成する、
ことを特徴とする、送電線作業管理システム。
ここで、前記所有者端末装置が、前記警報信号を受信すると、前記GPS装置から送信されてくる位置情報データに基づいて前記重機の特定および位置確認を行うとともに、地図上に前記警報文を含む端末用警報画面(62)を表示する重機位置確認手段(33)を具備してもよい。
前記管理用警報画面には地図上に前記仮想送電線が付加されているが、前記端末用警報画面には前記地図上に前記仮想送電線が付加されていなくてもよい。
送電鉄塔が設置されている送電線の名称を表す第1の送電線名称と、該送電鉄塔の識別番号を表す第1の鉄塔番号と、該送電線に該送電鉄塔が設置されている順番を表す第1の連続番号と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の送電線名称と同じ名称を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には分岐送電線の名称を表す第2の送電線名称と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の鉄塔番号と同じ番号を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には該第1の鉄塔番号と異なる番号を表す第2の鉄塔番号と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の連続番号と同じ順番を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には前記分岐送電線に該送電鉄塔が設置されている順番を表す第2の連続番号と、該送電鉄塔が該送電線または該分岐送電線に設置されている場所の座標を表すx軸およびy軸との情報を含む送電鉄塔経路データが格納される送電鉄塔経路データベース(22)をさらに具備し、前記仮想送電線描写手段が、前記対象送電線の名称に基づいて前記送電鉄塔経路データベースを検索し、該対象送電線の名称と前記第1の送電線名称が同じである送電鉄塔をすべて抽出し、該抽出した送電鉄塔をそのx軸およびy軸で表される座標を参照して平面的に配置したのち、該抽出した送電鉄塔をその第1の連続番号で表される順番順に線で結び、一方、該抽出した送電鉄塔の中に前記第1および第2の送電線名称が異なるものがある場合には、該第1および第2の送電線名称が異なる送電鉄塔が分岐鉄塔であると判定して、該分岐鉄塔と判定された送電鉄塔の該第2の送電線名称で表される分岐送電線の名称に基づいて前記送電鉄塔経路データベースを検索し、該分岐送電線の名称と前記第1の送電線名称が同じである送電鉄塔をすべて抽出し、該抽出した送電鉄塔をそのx軸およびy軸で表される座標を参照して平面的に配置し、該分岐鉄塔であると判定された送電鉄塔とその第2の連続番号で表される順番と前記第1の連続番号で表される順番が連続する送電鉄塔とを線で結んだのちに、該抽出した送電鉄塔をその第1の連続番号で表される順番順に線で結ぶことにより、前記仮想送電線データを作成してもよい。
(1)重機に搭載されたGPS装置から送信されてくる位置情報データに基づいて重機の特定および位置確認を行い、重機が送電線の近接範囲内に警報滞在時間を超えて滞在していると、管理用警報画面を送電線作業管理システムに表示し、警報文を含む警報信号を所有者端末装置に送信し、巡視員用注意喚起文を含む巡視員用電子メールを巡視員携帯電話に送信するとともに、運転者用注意喚起文を含む運転者用電子メールを運転者携帯電話に送信することにより、施工計画書などを事前に受領していなかったり電力会社の立会者が作業現場付近にいなかったりしても、重機を用いた送電線作業を確実に管理することができる。
(2)送電線付近のクレーン作業などを確実に管理することができるほか、地中送電線付近の掘削作業も確実に管理することができるので、停電事故などを未然に防止することができる。
(3)地中には送電線以外に通信線や水道管なども埋設されているので、これらの情報もデータベース化することにより、官公庁においても本発明の送電線作業管理システムの導入が可能となる。
本発明の一実施例による送電線作業管理システム10は、図1に示すように、インターネット網2(以下、「IP網2」と称する。)を介して工事会社端末装置30(所有者端末装置)と相互接続されている。また、送電線作業管理システム10は、重機に搭載されたGPS(Global Positioning System)装置41からGPS衛星1を介して送信されてくる位置情報データを受信することができるとともに、重機の運転者が携帯している運転者携帯電話42および電力会社の送電線巡視員が携帯している巡視員携帯電話51と携帯電話網3を介して相互接続されている。
送電線作業管理システム10は、図2に示すように、データ入力部11と、仮想送電線描写部12と、近接範囲特定部13と、近接範囲描写部14と、送受信部15と、重機特定・位置確認部16と、重機侵入判定部17と、滞在時間計測部18と、警報部19と、地図情報データベース(地図情報DB)21と、送電鉄塔経路データベース(送電鉄塔経路DB)22と、近接範囲特定データベース(近接範囲特定DB)23と、重機情報データベース(重機情報DB)24と、滞在時間データベース(滞在時間DB)25と、電子メールデータベース(電子メールDB)26とを具備する。
また、2つの地図情報データベース21,35に同じ地図情報データが常に格納されるように、地図情報が更新されると、更新された地図情報を表す最新の地図情報データがシステム入力装置(キーボードなど)から送電線作業管理システム10に入力される。データ入力部11は、入力された最新の地図情報データを地図情報データベース21に格納するとともに、入力された最新の地図情報データを工事会社端末装置30に送信するように送受信部15に対して指示する。送受信部15は、この指示に従って地図情報データベース21から最新の地図情報データを読み出したのちIP網2を介して工事会社端末装置30に送信する。工事会社端末装置30の送受信部32は、最新の地図情報データを受信すると、受信した最新の地図情報データを地図情報データベース35に格納する。
ここで、送電鉄塔経路データは、図4(a)に示すように、以下の情報を含む。
(1)第1の送電線名称・・・送電鉄塔が設置されている送電線の名称
(2)第1の鉄塔番号・・・送電鉄塔の識別番号
(3)第1の連続番号・・・送電線に送電鉄塔が設置されている順番を表す番号
(4)第2の送電線名称・・・送電鉄塔が設置されている送電線の名称(送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には第1の送電線名称と同じ名称、送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には分岐送電線の名称)
(5)第2の鉄塔番号・・・送電鉄塔の識別番号(送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には第1の鉄塔番号と同じ番号、送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には第1の鉄塔番号と異なる番号)
(6)第2の連続番号・・・送電線に送電鉄塔が設置されている順番を表す番号(送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には第1の連続番号と同じ番号、送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には分岐送電線に送電鉄塔が設置されている順番を表す番号)
(7)x軸およびy軸・・・送電鉄塔が設置されている場所の座標
(8)第1の画面係数・・・送電鉄塔経路を広範囲画面で表示する場合の係数(たとえば等倍で広範囲画面を表示する場合には“1”とされる。)
(9)第2および第3の画面係数・・・送電鉄塔経路を詳細画面で表示する場合の係数(広範囲画面を拡大して表示する場合の倍率を示す。)
なお、送電鉄塔経路データは、システム入力装置から入力され、データ入力部11によって送電鉄塔経路データベース22に格納される。
また、2つの重機情報データベース24,36に同じ重機情報データが常に格納されるように、重機情報が更新されると、工事会社では、更新された重機情報を示す最新の重機情報データが端末入力装置(キーボードなど)から工事会社端末装置30に入力されたのちに重機情報入力部31によって重機情報データベース36に格納される。また、工事会社は最新の重機情報データを電力会社に提供する。提供された最新の重機情報データはシステム入力装置から送電線作業管理システム10に入力されたのちにデータ入力部11によって重機情報データベース24に格納される。
なお、最新の重機情報データを工事会社から電力会社に提供する代わりに、工事会社端末装置30において、重機情報データベース36が更新されるたびに、重機情報入力部31が重機情報データベース36から最新の重機情報データを読み出したのちIP網2を介して送電線作業管理システム10に送信するようにしてもよい。この場合には、送電線作業管理システム10の送受信部15は、工事会社端末装置30からIP網2を介して最新の重機情報データを受信すると、受信した最新の重機情報データを重機情報データベース24に格納する。
(1)所有者名称・・・重機を所有する工事会社名など
(2)車種およびナンバー・・・重機の車種およびナンバー
(3)幅、長さおよび高さ・・・重機の幅、長さおよび高さ
(4)運転者氏名・・・重機の運転者の氏名
(5)運転者携帯電話番号・・・運転者が携帯している携帯電話の電話番号
(6)運転者携帯電話電子メールアドレス・・・運転者が携帯している携帯電話の電子メールアドレス
(7)端末番号・・・重機の所有者の端末装置の番号(図3に示した工事会社端末装置30の番号など)
ここで、重機侵入データは、図5(a)に示すように、以下の情報を含む。
(1)ナンバーおよび位置情報・・・近接範囲内に進入した重機のナンバーおよび位置情報
(2)侵入開始時刻および近接範囲・・・重機が進入した時刻および近接範囲
(3)滞在判定結果・・・滞在時間と、滞在時間が警報滞在時間を超えているか否かを示す判定情報
(1)ナンバー・・・侵入した重機のナンバー
(2)電子メールアドレス・・・侵入した重機の運転者が携帯する携帯電話の電子メールアドレス(運転者携帯電話電子メールアドレス)と送電線巡視員が携帯する携帯電話の電子メールアドレス(巡視員携帯電話電子メールアドレス)
(3)提供区分・・・電子メールの提供先(運転者または送電線巡視員)の区別
(4)提供内容・・・電子メールで提供する情報の内容
なお、提供内容としては、近接範囲内に侵入した重機の運転者用に、運転者用注意喚起文(たとえば、「送電線の近接範囲内に入っています。作業される場合は、感電防止のため、当社社員が立ち会いますので、下記へ連絡してください。」)と、連絡先の事業者名称およびその電話番号とが格納され、送電線巡視員用に、巡視員用注意喚起文(たとえば、「重機が近接範囲内に侵入し、○○分が経過しております。巡視してください。」)と、重機が侵入した送電線の名称および鉄塔番号と、侵入した重機の車種、所有者電話番号、運転者氏名および運転者携帯電話番号とが格納される。
また、抽出した送電鉄塔の中に第1および第2の送電線名称が異なるものがある場合には、仮想送電線描写部12は、第1および第2の送電線名称が異なる送電鉄塔が分岐鉄塔であると判定して、分岐鉄塔と判定された送電鉄塔の第2の送電線名称で表される分岐送電線の名称に基づいて送電鉄塔経路データベース22を検索し、分岐送電線の名称と第1の送電線名称が同じである送電鉄塔をすべて抽出し、抽出した送電鉄塔をそのx軸およびy軸で示される座標を参照して平面的に配置する。その後、分岐鉄塔と判定された送電鉄塔とその第2の連続番号で表される順番と第1の連続番号で表される連続番号が連続する送電鉄塔とを線で結んだのちに、抽出した送電鉄塔をその第1の連続番号で表される順番順に線で結ぶ。
なお、分岐送電線がある場合には、対象送電線を表す線および分岐送電線を表す線の色を変えて見やすいようにしてもよい。
この例において座標が(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)、(x11,y11)、(x12,y12)である5つの送電鉄塔(以下、「第1乃至第5の送電鉄塔51〜55」と称する。)が抽出範囲内にあるとすると、仮想送電線描写部12は、第1の送電線名称が“A”でありかつ抽出範囲内にある第1の送電鉄塔51(第1および第2の鉄塔番号=n)と第2の送電鉄塔52(第1の鉄塔番号=n+1、第2の鉄塔番号=p)と第3の送電鉄塔53(第1および第2の鉄塔番号=n+2)とを抽出し、抽出した第1乃至第3の送電鉄塔51〜53を白丸で表示する位置に配置する。その後、仮想送電線描写部12は、第1の送電鉄塔51の第1の連続番号で表される順番“m”と第2の送電鉄塔52の第1の連続番号で表される順番“m+1”とが連続するため第1の送電鉄塔51と第2の送電鉄塔52とを赤線で結んだのち、第2の送電鉄塔52の第1の連続番号で表される順番“m+1”と第3の送電鉄塔53の第1の連続番号で表される順番“m+2”とが連続するため第2の送電鉄塔52と第3の送電鉄塔53とを赤線で結ぶ。
また、仮想送電線描写部12は、第2の送電鉄塔52の第1の鉄塔番号“n+1”と第2の鉄塔番号“p”とが異なるため第2の送電鉄塔52は分岐鉄塔であると判定し、第2の送電鉄塔52の第2の送電線名称である“B”に基づいて送電鉄塔経路データベース22を検索し、第1の送電線名称が“B”でありかつ抽出範囲内にある第4の送電鉄塔54(第1および第2の鉄塔番号=p+1)と第5の送電鉄塔55(第1および第2の鉄塔番号=p+2)を抽出する。その後、仮想送電線描写部12は、第2の送電鉄塔52の第2の連続番号で表される順番“q”と第4の送電鉄塔54の第1の連続番号で表される順番“q+1”とが連続するため第2の送電鉄塔52と第4の送電鉄塔54とを青線で結んだのち、第4の送電鉄塔54の第1の連続番号で表される順番“q+1”と第5の送電鉄塔55の第1の連続番号で表される順番“q+2”とが連続するため第4の送電鉄塔54と第5の送電鉄塔55とを青線で結ぶ。
x0−b/sinα≦x0≦x0+b/sinα
ここで、sinα=(y2−y1)/{(x2−x1)2+(y2−y1)2}1/2
なお、近接距離bは、システム端末装置からデータ入力部11を介して近接範囲特定部13に入力される。
近接範囲描写部14は、作成した近接範囲表示画面データを近接範囲特定データベース23に格納する。
重機特定・位置確認部16は、特定した重機のナンバーおよび位置情報を示す重機特定・位置データを重機侵入判定部17に出力する。
その後、重機侵入判定部17は、滞在時間計測部18から入力される滞在時間が警報滞在時間(たとえば、10分)を超えているか否かを所定の時間間隔(たとえば、5秒間隔)で判定し、滞在時間と判定結果とを示す滞在判定結果を重機侵入データに上書きする。
ここで、警報滞在時間は、重機が送電線下を単に通過する場合のような短時間の滞在で警報が発せられないようにするために設定される。
警報部19は、電力会社の監視員に重機が近接範囲内に侵入していることを音と画面で知らせるために、送電線作業管理システム10に接続されているスピーカー(不図示)から警報音(チャイムなど)を出力させるとともに、送電線作業管理システム10に接続されているモニターに図8に一例を示す管理用警報画面61を表示する。
ここで、管理用警報画面61は以下のようにして表示される。
警報部19は、地図情報データベース22に格納されている地図情報データと送電鉄塔経路データベース22に格納されている送電鉄塔経路データおよび仮想送電線データと重機情報データベース24に格納されている重機情報データおよび重機特定・位置データとを参照して、地図上に重機マーク70、送電鉄塔、仮想送電線および重機情報(所有者名称および電話番号、運転者氏名および携帯電話番号、重機の種類など)を付加した通常画面をモニターに常時表示している。そして、重機侵入判定部17から警報を発するように指示されると、滞在時間データベース25に格納されている重機侵入データを参照して、通常画面に侵入開始時刻および滞在時間をさらに付加した管理用警報画面61をモニターに表示する。
このとき、警報部19は、近接範囲特定データベース23に格納されている近接範囲データを参照して、地図上に近接範囲を着色して記した管理用警報画面61をモニターに表示してもよい。
警報部19は、重機を所有する工事会社の担当者に重機が近接範囲内に侵入していることを知らせるために、警報文を含む工事会社警報信号を生成したのち、重機情報データベース24に格納されている重機情報データに含まれている端末番号を参照して、生成した工事会社警報信号を送受信部15およびIP網2を介して工事会社端末装置30に送信する。
工事会社端末装置30の重機位置確認部33は、送受信部32を介して工事会社警報信号を受信すると、この担当者に重機が近接範囲内に侵入していることを音と画面で知らせるために、工事会社端末装置30に接続されているスピーカー(不図示)から警報音(チャイムなど)を出力させるとともに、工事会社端末装置30に接続されているモニターに図9に一例を示す端末用警報画面62を表示する。
ここで、端末用警報画面62は以下のようにして作成される。
重機位置確認部33は、重機に搭載されているGPS装置41からGPS衛星1を介して送信されてくる位置情報データに基づいて重機の特定および位置確認を行うとともに、重機情報データベース36に格納されている重機情報データと地図情報データベース35に格納されている地図情報データとを参照して、地図上に重機マーク70、重機情報(所有する工事会社名および電話番号、運転者の氏名および重機の種類など)および工事会社警報信号に含まれている警報文を付加した端末用警報画面62を作成する。
図9に示した例では、警報文は、「近くに送電線があります。レッカー作業される場合は、○○電力所へ連絡してください。電話番号」というように警報および連絡先を示すものとなっている。
なお、上述した管理用警報画面61には地図上に仮想送電線が付加されるが、セキュリティーの観点から端末用警報画面62には地図上に仮想送電線は付加されない。
警報部19は、送電線巡視員に重機が近接範囲内に侵入していることを知らせるために、重機情報データベース24に格納されているこの重機のナンバーを読み出して、区分(送電線巡視員)、ナンバー(読み出した重機のナンバー)、電子メールアドレス(巡視員携帯電話電子メールアドレス)、提供区分(B)および提供内容(巡視員用注意喚起文、送電線名称、鉄塔番号、車種、所有者電話番号、運転者氏名および運転者携帯電話番号)を含む電子メール用データを作成し、作成した電子メール用データを電子メールデータベース26に格納するとともに巡視員携帯電話電子メールアドレス宛てに送受信部15および携帯電話網3を介して送信する。
巡視員携帯電話51は、この電子メールを受信すると、受信した電子メールの内容を示す巡視員用警報画面63を表示する。
図10に、巡視員携帯電話51に表示される電子メールの内容の一例を示す。なお、この例では、巡視員用注意喚起文は、「重機が近接範囲内に侵入し、○○分が経過しております。巡視してください。」となっている。
警報部19は、重機の運転者に重機が近接範囲内に侵入していることを知らせるために、重機情報データベース24に格納されているこの重機のナンバーおよび運転者携帯電話電子メールアドレスを読み出して、区分(運転者)、ナンバー(読み出した重機のナンバー)、電子メールアドレス(読み出した運転者携帯電話電子メールアドレス)、提供区分(A)および提供内容(運転者用注意喚起文、事業者名称および電話番号)を含む電子メール用データを作成し、作成した電子メール用データを電子メールデータベース26に格納するとともに運転者携帯電話電子メールアドレス宛てに送受信部15および携帯電話網3を介して送信する。
運転者携帯電話42は、この電子メールを受信すると、受信した電子メールの内容を示す運転者用警報画面64を表示する。
図11に、運転者携帯電話42に表示される電子メールの内容の一例を示す。なお、この例では、運転者用注意喚起文は、「送電線の近接範囲内に入っています。作業される場合は、感電防止のため、当社社員が立ち会いますので、下記へ連絡してください。」となっている。
また、重機侵入判定部17は、重機が近接範囲内に進入するたびにその滞在時間(退去時刻−進入開始時刻)を求め、求めた滞在時間と重機の大まかな位置情報との関係を滞在時間データベース25で管理しておき、近接範囲ごとに滞在時間を統計処理して警報滞在時間を設定してもよい。たとえば、近接範囲ごとに滞在時間の正規分布の95%の値を求め、求めた値を警報滞在時間としてもよい。
2 インターネット網(IP網)
3 携帯電話網
51〜55 第1乃至第5の送電鉄塔
10 送電線作業管理システム
11 データ入力部
12 仮想送電線描写部
13 近接範囲特定部
14 近接範囲描写部
15 送受信部
16 重機特定・位置確認部
17 重機侵入判定部
18 滞在時間計測部
19 警報部
21 地図情報データベース(地図情報DB)
22 送電鉄塔経路データベース(送電鉄塔経路DB)
23 近接範囲特定データベース(近接範囲特定DB)
24 重機情報データベース(重機情報DB)
25 滞在時間データベース(滞在時間DB)
26 電子メールデータベース(電子メールDB)
30 工事会社端末装置
31 重機情報入力部
32 送受信部
33 重機位置確認部
35 地図情報データベース(地図情報DB)
36 重機情報データベース(重機情報DB)
41 GPS装置
42 運転者携帯電話
51 巡視員携帯電話
61 管理用警報画面
62 端末用警報画面
70 重機マーク
b 近接距離
Claims (4)
- 所有者端末装置(30)と通信回線(2)を介して相互接続されるとともに重機の運転者が携帯する運転者携帯電話(42)および送電線巡視員が携帯する巡視員携帯電話(51)と携帯電話網(3)を介して相互接続された、かつ、該重機を用いた送電線作業を管理するための送電線作業管理システム(10)であって、
対象送電線に設置されている複数の送電鉄塔(5 1 〜5 5 )のうち隣接する送電鉄塔を線でそれぞれ結んだ複数の仮想送電線を示す仮想送電線データを作成する仮想送電線描写手段(12)と、
前記複数の送電鉄塔および前記複数の仮想送電線の近接範囲をそれぞれ示す近接範囲データを作成する近接範囲特定手段(13)と、
該近接範囲特定手段によって作成された前記近接範囲データが格納される近接範囲特定データベース(23)と、
前記重機に搭載されたGPS装置(41)から送信されてくる位置情報データに基づいて該重機の特定および位置確認を行い、該重機が位置する場所付近の前記近接範囲データを前記近接範囲特定データベースから読み出して、該読み出した近接範囲データが示す近接範囲内に該重機が警報滞在時間を超えて滞在していると警報を発するように指示する重機侵入判定手段(17)と、
該重機侵入判定手段から前記警報を発するように指示されると、管理用警報画面(61)を前記送電線作業管理システムに表示し、警報文を含む警報信号を前記所有者端末装置に送信し、巡視員用注意喚起文を含む巡視員用電子メールを前記巡視員携帯電話に送信するとともに、運転者用注意喚起文を含む運転者用電子メールを前記運転者携帯電話に送信する警報手段(19)とを具備し、
前記近接範囲特定手段が、1つの送電鉄塔(5 1 )を中心として近接距離(b)を半径とする円内を該1つの送電鉄塔の近接範囲とし、該1つの送電鉄塔に隣接する他の1つの送電鉄塔(5 2 )を中心として前記近接距離を半径とする円内を該他の1つ送電鉄塔の近接範囲とするとともに、該1つの送電鉄塔と該他の1つ送電鉄塔とを結ぶ1本の仮想送電線上の任意の点に対して次式で示される範囲を該1本の仮想送電線の近接範囲とすることにより、
x0−b/sinα≦x0≦x0+b/sinα
ここで、sinα=(y2−y1)/{(x2−x1) 2 +(y2−y1) 2 } 1/2
x0およびy0:前記任意の点のx座標およびy座標
x1およびy1:前記1つの送電鉄塔のx座標およびy座標
x2およびy2:前記他の1つの送電鉄塔のx座標およびy座標
前記近接範囲データを作成する、
ことを特徴とする、送電線作業管理システム。 - 前記所有者端末装置が、前記警報信号を受信すると、前記GPS装置から送信されてくる位置情報データに基づいて前記重機の特定および位置確認を行うとともに、地図上に前記警報文を含む端末用警報画面(62)を表示する重機位置確認手段(33)を具備することを特徴とする、請求項1記載の送電線作業管理システム。
- 前記管理用警報画面には地図上に前記仮想送電線が付加されているが、前記端末用警報画面には前記地図上に前記仮想送電線が付加されていないことを特徴とする、請求項2記載の送電線作業管理システム。
- 送電鉄塔が設置されている送電線の名称を表す第1の送電線名称と、該送電鉄塔の識別番号を表す第1の鉄塔番号と、該送電線に該送電鉄塔が設置されている順番を表す第1の連続番号と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の送電線名称と同じ名称を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には分岐送電線の名称を表す第2の送電線名称と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の鉄塔番号と同じ番号を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には該第1の鉄塔番号と異なる番号を表す第2の鉄塔番号と、該送電鉄塔が分岐鉄塔でない場合には前記第1の連続番号と同じ順番を表し該送電鉄塔が分岐鉄塔である場合には前記分岐送電線に該送電鉄塔が設置されている順番を表す第2の連続番号と、該送電鉄塔が該送電線または該分岐送電線に設置されている場所の座標を表すx軸およびy軸との情報を含む送電鉄塔経路データが格納される送電鉄塔経路データベース(22)をさらに具備し、
前記仮想送電線描写手段が、前記対象送電線の名称に基づいて前記送電鉄塔経路データベースを検索し、該対象送電線の名称と前記第1の送電線名称が同じである送電鉄塔をすべて抽出し、該抽出した送電鉄塔をそのx軸およびy軸で表される座標を参照して平面的に配置したのち、該抽出した送電鉄塔をその第1の連続番号で表される順番順に線で結び、一方、該抽出した送電鉄塔の中に前記第1および第2の送電線名称が異なるものがある場合には、該第1および第2の送電線名称が異なる送電鉄塔が分岐鉄塔であると判定して、該分岐鉄塔と判定された送電鉄塔の該第2の送電線名称で表される分岐送電線の名称に基づいて前記送電鉄塔経路データベースを検索し、該分岐送電線の名称と前記第1の送電線名称が同じである送電鉄塔をすべて抽出し、該抽出した送電鉄塔をそのx軸およびy軸で表される座標を参照して平面的に配置し、該分岐鉄塔であると判定された送電鉄塔とその第2の連続番号で表される順番と前記第1の連続番号で表される順番が連続する送電鉄塔とを線で結んだのちに、該抽出した送電鉄塔をその第1の連続番号で表される順番順に線で結ぶことにより、前記仮想送電線データを作成する、
ことを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の送電線作業管理システム。
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