JP5196354B2 - 熱交換式井戸装置 - Google Patents

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この発明は、雪国において消雪のために井戸より汲み上げられる地下水熱を有効に利用するための、熱交換式井戸装置に関する。
地下水はその恒温性により気温に比べて夏は冷たく冬は温かいことから、雪国においては、道路等における冬期間中の降雪、積雪の処理手段として消雪用水に利用されているが、此処数年来地下水の汲み上げすぎによる地盤沈下が進行し、社会問題となっている。地域によっては行政当局が消雪井戸の新・増設あるいは能力アップを制限しており、事態は深刻となっている。
そのため、▲1▼地盤沈下に対応する為に消雪用井戸においては、汲み上げた地下水を地上に放出せずに、地面下に埋設された熱交換パイプに通して地面に放熱し、その後別に掘った井戸より再び地中に還流させることが考えられている。
また、▲2▼井戸から地下水を汲み上げずに、地面の下に埋設された熱交換パイプ内の消雪用水を、閉回路で単に井戸内に循環させて井戸水により加温して冬期の消雪用に利用することも考えられている。
しかしながら、上記▲1▼の方法では二つの井戸を掘らなければならず費用がかかり、用地も制限されるため何処でもと言う訳にもゆかない。また、▲2▼の方法は、井戸内の水が流れていればともかく、汲み上げない限り一般に滞留しているものであるから、冬期の消雪用温熱源として利用する場合循環する消雪用水により井戸内の地下水の温度が低下し、機能しなくなってしまう。
また、上記▲1▼及び▲2▼のいずれも、地面下に埋設された熱交換パイプに地下水又は消雪用水を通して間接的に放熱するものであり、地面に降る雪に直接撒布して消雪することは、その目的からしてもなしえないことである。本願発明は、一本の消雪用井戸で地下水を浪費することなくその熱を利用でき、かつ、撒布消雪可能な消雪用水を得ようとするものである。
▲1▼ ケーシングより一回り大きく掘削され、深部(下層部)に一つ以上の吸水砂礫層を有し、また浅部(上層部)に一つ以上の還流砂礫層を有し、それらの中間層に不透水層を有する穿井孔、
▲2▼ 上記穿井孔に挿入され、汲み上げ砂礫層に対応する下部に給水スリットを設けまた還流砂礫層に対応する上部に還流スリットを設けたケーシング、
▲3 穿井孔とケーシングの外周との間隙に充填された礫、中間部の不透水層の存在する部分の礫および還流砂礫層の上部と地上との間にある不透水層の存在する部分の礫に施された上下を遮断するに充分なセメンチング、
▲4▼ ケーシング内の還流スリット下方の内壁に設けられた環状受座、環状突起により前記環状受座に密接して設置されケーシング上端まで伸びて上壁によりケーシングと共に密閉された、ケーシングより一回り小さい円筒状熱交換槽、
▲5▼ 円筒状熱交換槽の上部に形成され、上壁を通じて消雪用水の流入用送水パイプと消雪装置への流出用送水パイプが連接された流入室と流出室、流入室から熱交換槽内部に伸びて流出室に戻る熱交換パイプ、熱交換槽の上部周壁に設けられた複数の還流口、
▲6▼ 熱交換槽の下部に連結されて、吸水域の地下水を吐出パイプを通じて熱交換槽に供給する水中ポンプ、
からなり、地下深部より汲み上げられた地下水を、その保有する熱を地上から井戸内に循環する河川水等の消雪用水に与えたのち、同じ井戸ケーシング内の上部還流域に戻し、該還流域のケーシング外周に設けられたスリットより、深部の汲み上げ砂礫層からセメンチングにより遮断された浅部の砂礫層に還流させるようにした、熱交換式井戸装置。
上記手段により、本発明は単一の井戸内に下部の吸水域と上部の還流域とを設け、深部より汲み上げた地下水は地上に存在する撒布可能な河川水等の消雪用水と熱交換をするのみで、地上に放出せずに再び地下すなわち同じ井戸内の上部の還流域を通じて浅部の砂礫層に還流させるものであり、そして、上記地下水との熱交換により温熱を与えられた河川水等を消雪用水として使用するものであるから、地層は異なるとは言え地中の水の総量は変わらず、上記消雪用水を地上に撒布して消費しても地下水を浪費せずに地下水熱を利用できるので、地下水の汲み上げ過ぎによる地盤沈下の問題を解消することができる。したがって、地盤沈下で問題となり制限されている地域においても新たに井戸を掘削することができる。
また消雪方法として従来考えられた、汲み上げられた地下水を地面下に敷設された熱交換パイプに循環させてその保有する熱を地面に放熱した後、別の個所に設けられた還流井戸により地中に戻すことは、消雪井戸の他に還流井戸を掘らなければならず、そのための敷地の確保と費用の増加が問題となり、また消雪用水を単に井戸内に循環させて熱交換する方法は、井戸内の地下水が一般に滞溜層であるために熱交換のために井戸水の温度が低下してしまい、目的を果たせなくなってしまうが、本発明によればこれらの問題を解消することができる。
そして、従来の方法は地面下に埋設された熱交換パイプに地下水を通して間接的に放熱するものであり、地面に降る雪に直接撒布して消雪することは、その目的からしても成し得ないことであるが、本願発明は一本の消雪用井戸で地下水を浪費することなくその熱を利用でき、かつ、撒布消雪可能な消雪用水を得ることが出来るものである。 また、地下水と消雪用水との熱交換槽を単一の井戸ケーシング内に設けたので、地上に熱交換槽を設ける必要がなくスッキリする。
図1により、本発明の実施例を説明する。
Aは地面、Bはパーカッション工法その他の穿井工法等によりケーシングCより若干大きく掘削された穿井孔、Dは熱交換槽でその上部に流入室5及び流出室6が設けられ、その下部に両室に連結された熱交換パイプ7が設けられる。Eは上部のセメンチングで上層部の砂礫層上部の不透水層においてケーシング周りの穿井孔を遮断し、Fは下部のセメンチングで汲み上げ域の砂礫層と還流域の砂礫層との間の不透水層においてケーシング周りの穿井孔を遮断するものである。
1は熱交換槽Dに地上に存在する河川水等の消雪用水を導入する送水パイプで、導入された消雪用水は流入室5熱交換パイプ7流出室6を通って送水パイプ2から消雪装置に送られる。9は吸水域16にある水中ポンプPから送られる地下水を熱交換槽Dに送る吐出パイプ、10´は還流口で熱交換した地下水を還流域12´に戻す。
13は還流スリットで上部セメンチングEの下方においてケーシングの還流域の外周に設けられる。また17はストレーナとしての吸水スリットで下部セメンチングの下方において吸水域の外周に設けられる。このような単純なスリットに替えて、スリットを大きく形成してその外周にワイヤーを一定間隔に螺旋状に巻いてストレーナ部を構成すると目詰まり防止効果があがる。
熱交換槽DはケーシングCの還流域12´内に還流空間を残して挿入され、その下端をケーシング内周の環状受座15´に密に支持されて下部の吸水域16と上部の還流域とを区画する。3´はケーシングの上端流入・出室5,6を密封するとともに熱交換槽の上部をも同時に密封する上壁で、流入・出室5,6に対応して送水パイプ1および2が取り付けられる。
Pは水中ポンプで熱交換槽の下部に吊下げられ、吐出管9を通じて吸水域内の地下水を送水パイプ9を通して熱交換槽に送る。10´は熱交換槽上部周囲に設けられた還流口である。なお、熱交換槽および熱交換パイプは、1,2個所フランジやカップリングにより上下に分割可能にしておけば、組み立てやメンテナンスが容易となる。
以上の構成により、ポンプPにより深部の砂礫層から汲み上げられた地下水は吐出管9を通じて熱交換槽Dに送られ、ここで熱交換パイプ7を介してその内部を流れる撒布可能な河川水等の消雪用水に地下水熱を与え、上部の還流口10´から還流域12´に入り、還流スリット13から浅部の砂礫層に戻される。
この構成によれば、熱交換槽DはケーシングCの還流域12´内に還流空間を残して挿入され地上に設ける必要がないので、敷地に余裕がなくてもよく、また地上がすっきりする。
本発明の実施例の概略側断面図。 図1 III−III線矢視における横断面図
A 地面、 B 穿井孔、 C ケーシング、 D 熱交換槽、E 上部セメンチング、
F 下部セメンチング、 P モータ内蔵の水中ポンプ、
1・2 送水パイプ、 3´ 上壁、 4 閉止金具、 7 熱交換パイプ、
9 吐出パイプ 10´ 還流口、 12´ 還流域、 13 還流スリット、
14´環状突起、 15´ 環状受座、 16 吸水域、 17 吸水スリット、

Claims (1)

  1. ▲1▼ ケーシングより一回り大きく掘削され、深部(下層部)に一つ以上の汲み上げ砂礫層を有し、また浅部(上層部)に一つ以上の還流砂礫層を有し、それらの中間層に不透水層を有する穿井孔、
    ▲2▼ 上記穿井孔に挿入され、汲み上げ砂礫層に対応する下部に給水スリットを設けまた還流砂礫層に対応する上部に還流スリットを設けたケーシング、
    ▲3▼ 穿井孔とケーシングの外周との間隙に充填された礫、中間部の不透水層の存在する部分の礫および還流砂礫層の上部と地上との間にある不透水層の存在する部分の礫に施された上下を遮断するに充分なセメンチング、
    ▲4▼ ケーシング内の還流スリット下方の内壁に設けられた環状受座、環状突起により前記環状受座に密接して設置されケーシング上端まで伸びて上壁によりケーシングと共に密閉された、ケーシングより一回り小さい円筒状熱交換槽、
    ▲5▼ 円筒状熱交換槽の上部に形成され、上壁を通じて消雪用水の流入用送水パイプと消雪装置への流出用送水パイプが連接された流入室と流出室、流入室から熱交換槽内部に伸びて流出室に戻る熱交換パイプ、熱交換槽の上部周壁に設けられた複数の還流口、
    ▲6▼ 熱交換槽の下部に連結されて、吸水域の地下水を吐出パイプを通じて熱交換槽に供給する水中ポンプ、
    からなり、地下深部より汲み上げられた地下水を、その保有する熱を同じ井戸内において地上から井戸内の熱交換パイプに送入される河川水等の消雪用水に与えたのち、同じ井戸ケーシング内の上部還流域に戻し、該還流域のケーシング外周に設けられたスリットより、深部の汲み上げ砂礫層からセメンチングにより遮断された浅部の砂礫層に還流させるようにした、熱交換式井戸装置。
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