JP5194331B2 - 光拡散性シートおよびレンズシート、並びに画像表示装置 - Google Patents
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Description
とくにリアプロジェクションテレビは、通常、光源と、映像表示体と、投影レンズを有するプロジェクタから投影される映像光が、フレネルレンズ部を有するフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズ部を有するレンチキュラーシートからなるスクリーンを透過し、映像光が観察者に達するように構成されている。
また、一方では、スクリーンの軽量化の要求があり、それに伴い光拡散基板を薄型化する傾向が見られる。
このように薄型化したスクリーンでは、従来の厚さのスクリーンと比較して、光拡散基板(光拡散性シート又は光拡散層)の薄型化と、良好な拡散機能が得られにくいという問題もある。
また、請求項2に係る発明としては、請求項1に記載の光拡散性シートをレンズシートのレンズ部が形成されていない面側、または当該面側と前記レンズ部との間に配置してなることを特徴とするレンズシートとした。
また、請求項3に係る発明としては、前記レンズシートがレンチキュラーレンズシートまたはフレネルレンズシートの何れかであることを特徴とする請求項2に記載のレンズシーとした。
また、請求項4に係る発明としては、透過/非透過、もしくは透過/光分散、あるいは選択的な反射により表示画素が規定される画像表示素子に対して照明光を照射して表示画像を形成し、表示画面に表示画像を投影する画像表示装置であって、前記表示画面に請求項1乃至3の何れかに記載の光拡散性シートを単独もしくは他のレンズシートと組み合わせて配置してなることを特徴とする画像表示装置とした。
具体的には、有機フィラー3の形状は球状、特に真球状であることが更に好ましく、平均粒子径は1〜30μmの範囲、より好ましくは10〜15μmの範囲が良く、屈折率が、1.49〜1.59の範囲である、このような微粒子としては、具体的には、アクリル・スチレン共重合樹脂、ポリカーカーボネート、メラミン樹脂などからなる有機高分子化合物の微粒子が挙げられる。有機フィラー3による制御としては、例えば前述のメチルメタクリレートとスチレンの重合比を変化させることによる有機フィラーの屈折率のコントロールがある。
また、無機フィラー4は、不定形状であるが、レーザー回折散乱法による平均粒子径が0.1〜60μm以下、より好ましくは15〜30μm程度が良く、屈折率が、1.4〜1.7の範囲である、タルク、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ガラス、ベントナイト、ゼオライト等の無機化合物の微粒子が挙げられる。
なお、不定形微粒子の生成の際、細かいメッシュで濾過させることによって、そのメッシュのサイズから、ある程度粒径の制御は可能である。さらにレーザ回折散乱法によって、平均粒子形を測定することができる。
なお、無機フィラー4は、添加量を多くすることで、シンチレーションの低減は図れるが、多量の混入は、表示画面の輝度の低下や色ずれが多くなるため、添加量には注意を要する。
また、折り曲げたときに光拡散層7にクラックが発生しにくく、柔軟性が優れているとさらに好ましい。
この透明樹脂6の材質としては、上記条件を満たすものであれば特に制限はないが、例えば可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または紫外線や電子線等のエネルギー線硬化型樹脂が挙げられる。
また、透明樹脂の厚さ、即ち光拡散層7の厚さは、コントラスト低下を防ぐため、1〜500μmの範囲、より好ましくは150〜200μmの範囲が良い。
具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース, ブチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカボネート樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
透光性基材7の厚みは特に制限はないが、光拡散性シート1の軽量化、コストダウンの点から、好ましくは10〜5000μmの範囲、より好ましくは1000〜2500μmの範囲が良い。
まず、図2の画像表示装置15に示すように映像表示体14は液晶プロジェクタを使用し、投射された映像光を反射鏡16、17で反射させ、透過型スクリーン13に入射させる構造となっている。
図4に示す透過型プロジェクションスクリーン13は、光源側からフレネルレンズシート11、本発明による光拡散性シート1を観察側に形成したレンチキュラーシート9からなる構成とした。
光拡散層の透明樹脂は、その屈折率を光拡散性微粒子の屈折率と異なる設定しており、透明樹脂の屈折率は1.53、材質はアクリル、スチレン共重合体であり、光拡散性微粒子は、屈折率が1.49、平均粒子径が20μmのアクリル−スチレン共重合樹脂からなる有機高分子化合物である球形状の有機フィラーと、屈折率が1.56、平均粒子径が30μmのケイ酸マグネシウムを主成分とするタルクからなる無機化合物である不定形状の無機フィラーとからなり、これらを下記の表1に示す添加量に基づき、それぞれ混合し、厚さ1000μmのメチルメタクリレートとスチレンの共重合からなる光透過性基板に押し出し成型法により厚さ1500μmの光拡散層 を形成し、光拡散性シートを得た。
これらの光拡散性シートを透過型プロジェクションスクリーンの観察側レンチキュラーシート前面に組み合わせた。
これをリアプロジェクションテレビに組み込み、映像を投影し、シンチレーションが度の程度変化するかを目視により評価した。なお、評価においては、スクリーン面のヘイズ値を一定にし、スクリーンの正面輝度を等しくした。
評価結果を表1 に示す。
なお、表中◎、○、△、×はシンチレーションの発生の程度を順に示したものであり、×はシンチレーションの発生が見られたことを示している。
無機フィラーを屈折率1.56、平均粒子経、約φ20μmの不定形状のアルミナとした以外以外は、実施例1と同様に光拡散性シートを作成し評価した。
評価結果を表2に示す。
比較例として、透明樹脂にアクリル−スチレン共重合体(屈折率1.49〜1.59)を、拡散粒子に実施例と同等の有機フィラー(屈折率1.49〜1.59、粒径1〜30μm、10%程度))のみを用い、実施例1と同様に光拡散性シートを作成し評価した。
2 … 光拡散性微粒子
3 … 有機フィラー
4 … 無機フィラー
5 … 透明樹脂
6 … 透光性基材
7 … 光拡散層
8 … レンチキュラーレンズ部
9 … レンチキュラーシート
10… フレネルレンズ部
11… フレネルレンズシート
12… レンズシート
13… 透過型プロジェクションスクリーン
14… 映像表示体
15… 画像表示装置
16… 反射鏡
17… 反射鏡
Claims (4)
- 光透過性基板上に光拡散性微粒子を分散させた透明樹脂からなる光拡散層を設けてなる光拡散シートにおいて、前記光拡散性微粒子が球形状の有機フィラーと、不定形状の無機フィラーの混合物であり、
前記有機フィラーが真球形状でかつ平均粒径が10〜15μmのアクリル・スチレン共重合樹脂であり、前記無機フィラーが無定形状でありかつ平均粒子径が15〜30μmの珪酸マグネシウムであることを特徴とする光拡散性シート。 - 請求項1に記載の光拡散性シートをレンズシートのレンズ部が形成されていない面側、または当該面側と前記レンズ部との間に配置してなることを特徴とするレンズシート。
- 前記レンズシートがレンチキュラーレンズシートまたはフレネルレンズシートの何れかであることを特徴とする請求項2に記載のレンズシート。
- 透過/非透過、もしくは透過/光分散、あるいは選択的な反射により表示画素が規定される画像表示素子に対して照明光を照射して表示画像を形成し、表示画面に表示画像を投影する画像表示装置であって、前記表示画面に請求項1乃至3の何れかに記載の光拡散性シートを単独もしくは他のレンズシートと組み合わせて配置してなることを特徴とする画像表示装置。
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