[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、設定者(例えば、工場の作業者、遊技店員、遊技者)の操作によって遊技に関する設定(例えば、時刻の設定、演出内容の設定)を行う設定操作部136(後述)と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、本実施の形態によるパチンコ機100に設けられた設定操作部136の外観構成を示す図である。本例の設定操作部136は、設定者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとして、確定(OK)ボタン700と、確定ボタン700の上方に位置する上ボタン702と、確定ボタン700の下方に位置する下ボタン704と、確定ボタン700の右方に位置する右ボタン706と、確定ボタン700の左方に位置する左ボタン708と、右ボタン706のさらに右方に位置するキャンセル(クリア)ボタン710とを備えている。また設定操作部136は、各ボタン700、702、704、706、708、710のそれぞれの押下を検出する操作部センサを備えている。本例の設定操作部136は、各ボタン700、702、704、706、708、710および操作部センサが一体化したユニット構造を有している。設定操作部136の各ボタン700、702、704、706、708、710のうち少なくとも1つは、遊技者の操作によって各種演出装置206(図4参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタンとして機能するようになっていてもよい。
図3は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観斜視図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図2では図示せず)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186と、を配設している。
図4は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球のうち入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合がある。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図5を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インターフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、設定操作部136の各ボタン700、702、704、706、708、710のそれぞれの押下を検出する操作部センサ426と、遮蔽装置センサ430や操作部センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インターフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インターフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図6(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図6(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図6(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図E」の5種類の特図が示されている。図6(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)大当り(確変つき、電サポ有り)の場合に停止表示される図柄(大当り図柄1)であり、「特図B」は15R大当り(100回電サポ)の場合に停止表示される図柄(大当り図柄2)である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特図の決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。ここで、「確変つき」とは、大当り遊技が終了した後に、特図変動遊技で大当りに当選する確率が高い状態に移行することをいう。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、「特図A」および「特図B」が停止表示された後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は、はずれの場合に停止表示される図柄(はずれ図柄1)であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。「特図D」は、2R大当り(確変つき、電サポなし)の場合に停止表示される図柄(大当り図柄3)であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図E」は、小当りの場合に停止表示される図柄(小当り図柄1)であり、特図低確率普図低確率状態である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R大当り図柄として「特図A」および「特図B」以外の図柄も用意されており、2R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図6(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、例えば、「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄組合せ1(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。また例えば、「特図A」の15R大当りを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄組合せ2(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
一方、「特図C」のはずれ、「特図D」の2R大当り、「特図E」の小当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図6(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図6(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図6(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図5に示す主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図6(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図6(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定する。不当選の場合には、普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図6(a)に示す特図A、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオフの場合には特図B、はずれフラグがオンの場合には特図C、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグがオフの場合には特図D、小当りフラグがオンの場合には特図Eそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、特図A〜特図Eのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1および特図2のいずれを優先することもなく特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図9および図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図9(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図9(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。例えば、主制御部300から復電コマンドを受信した場合には、その復電コマンドに含まれている情報に基づいて演出データを設定する。本例の復電コマンドには、電断直前に主制御部300が第1副制御部400に送信した遊技制御に関する各種の情報(例えば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報)が含まれている。
ステップS309の次のステップS311では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS311の次のステップS313では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS315の次のステップS317では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。
ステップS319の次のステップS321では、遊技設定モード制御処理を行う。遊技設定モード制御処理の詳細については後述する。その後、ステップS303に戻る。
図9(a)には示していないが、設定操作部136の各ボタン700、702、704、706、708、710のうち少なくとも1つ(例えば全ボタン)がチャンスボタンとして機能する場合には、第1副制御部メイン処理(例えば、ステップS309とステップS311との間)でチャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン演出時にボタン700、702、704、706、708、710のいずれかの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
図9(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図9(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理のステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS319)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図9(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS311における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS601の次のステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS605の次のステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS607の次のステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
図10は、第1副制御部メイン処理のステップS321における遊技設定モード制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施の形態では、工場の作業者や遊技店員が遊技設定を行う場合の例を挙げる。まず、遊技設定モード制御処理のステップS701では、第1副制御部400は、遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立しているか否かを判定する。例えば、設定操作部136の各ボタン700、702、704、706、708、710のいずれかが押下された状態で電源投入が行われた場合(電源投入時にボタン700、702、704、706、708、710のいずれかの押下を検出している場合)には、遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立していると判定し、それ以外の場合には遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立していないと判定する。遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立していると判定した場合には、遊技設定モードに移行して遊技設定モードメニュー画面(図12(a)参照)を装飾図柄表示装置208に表示させる処理を行うとともに、ステップS703に進む。後述するように、本例の遊技設定モードメニュー画面では、設定者(例えば、工場の作業者や遊技店員)が設定操作部136を操作することにより、時刻設定モードへの移行、演出設定モードへの移行、および遊技設定モードの終了のいずれかを選択できるようになっている。本例では、時刻設定モードおよび演出設定モードは、遊技設定モードに含まれるサブモードである。一方、ステップS701で遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立していないと判定した場合には、遊技設定モード制御処理を終了する。
ステップS703では、設定者の操作により時刻設定モードが選択されたか否かを判定する。時刻設定モードが選択された場合にはステップS705に進み、時刻設定モードが選択されなかった場合にはステップS711に進む。
ステップS705では、時刻設定モードに移行し、時刻設定画面(図12(b)参照)を装飾図柄表示装置208に表示させる処理を行う。ここで、時刻設定画面の初期表示では、デフォルトの日時(例えば、2010年01月01日00:00:00)を表示してもよいし、その時点で設定されている現在時刻を表示してもよい。また、時刻設定画面では、時刻表示(秒表示、分表示等)を時刻の経過とともに更新してもよいし更新しなくてもよい。時刻設定モードでは、設定者が設定操作部136を操作して、例えばカーソル移動操作、数値増減操作および確定操作を行うことにより、現在時刻(例えば、年、月、日、時、分、秒)を設定できるようになっている。確定操作前の設定途中の時刻データは、現在設定されている時刻データとは別の設定前時刻データとして、RAM408内の時刻データ記憶領域とは別の記憶領域に逐次記憶される。
ステップS705の次のステップS707では、設定者による確定操作が行われたか否かを判定する。例えば、時刻設定画面中の「OK」が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合には、確定操作が行われたと判定する。また例えば、時刻設定画面中の「キャンセル」以外(年、月、日、時、分、秒等)が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合にも、確定操作が行われたと判定するようにしてもよい。確定操作が行われたと判定した場合にはステップS709に進み、それ以外の場合には確定操作が行われるのを待つ。本例では、ステップS707において設定者による取消操作が行われたと判定した場合には、時刻設定モードから通常モードに移行して、装飾図柄表示装置208で通常の演出表示(図12(f)参照)を行うようになっている。例えば、キャンセルボタン710の押下を検知した場合、および時刻設定画面中の「キャンセル」が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合には、取消操作が行われたと判定する。時刻設定モードにおいて確定操作前に取消操作が行われた場合には、設定前時刻データは、RAM408の時刻データ記憶領域には記憶されず、消去される。
ステップS709では、RAM408の記憶領域に記憶されている設定前時刻データを新たな時刻データとして時刻データ記憶領域に記憶する。これにより、時刻設定モードで設定した時刻データが第1副制御部400の時刻データとして反映される。その後、ステップS719に進む。
ステップS711では、設定者の操作により演出設定モードが選択されたか否かを判定する。演出設定モードが選択された場合にはステップS713に進み、演出設定モードが選択されなかった場合にはステップS719に進む。
ステップS713では、演出設定モードに移行し、演出設定画面(図12(g)参照)を装飾図柄表示装置208に表示させる処理を行う。演出設定モードでは、設定者が設定操作部136を操作して、例えばカーソル移動操作および確定操作を行うことにより、演出内容(例えば、殿演出、姫演出、爺演出のいずれか)を設定できるようになっている。確定操作前の設定途中の演出内容データは、現在設定されている演出内容データとは別の設定前演出内容データとして、RAM408内の演出内容データ記憶領域とは別の記憶領域に逐次記憶される。
ステップS713の次のステップS715では、設定者による確定操作が行われたか否かを判定する。例えば、演出設定画面中の「OK」が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合には、確定操作が行われたと判定する。また例えば、演出設定画面中の「キャンセル」以外が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合にも、確定操作が行われたと判定するようにしてもよい。確定操作が行われたと判定した場合にはステップS717に進み、それ以外の場合には確定操作が行われるのを待つ。本例では、ステップS715において設定者による取消操作が行われたと判定した場合には、演出設定モードから通常モードに移行して、装飾図柄表示装置208で通常の演出表示(図12(f)参照)を行うようになっている。例えば、キャンセルボタン710の押下を検知した場合、および演出設定画面中の「キャンセル」が選択された状態で確定ボタン700の押下を検知した場合には、取消操作が行われたと判定する。演出設定モードにおいて確定操作前に取消操作が行われた場合には、設定前演出内容データは、RAM408の演出内容データ記憶領域には記憶されず、消去される。
ステップS717では、RAM408の記憶領域に記憶されている設定前演出内容データを新たな演出内容データとして演出内容データ記憶領域に記憶する。これにより、演出設定モードで設定した演出内容データが第1副制御部400の演出内容データとして反映される。その後、ステップS719に進む。
ステップS719では、遊技設定モード終了条件が成立しているか否かを判定する。例えば、遊技設定モードメニュー画面での「終了」の選択確定、時刻データの保存、演出内容データの保存、始動口への入賞、後述するスロットマシン(図30参照)であればベットボタン押下、メダルの投入等が行われた場合には、遊技設定モード終了条件が成立していると判定し、それ以外の場合には遊技設定モード終了条件が成立していないと判定する。遊技設定モード終了条件が成立していると判定した場合には、遊技設定モードを終了して通常モードに移行し、装飾図柄表示装置208で通常の演出表示を行う。遊技設定モード終了条件が成立していないと判定した場合には、ステップS703に戻る。
次に、図11を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図11(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図11(a)のステップS801では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS801で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS801の次のステップS803では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS805の処理に移行する。ステップS805では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS805の次のステップS807では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS807の次のステップS809では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS807で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS809の次のステップS811では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS811の次のステップS813では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS803に戻る。
図11(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS901では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図11(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1001では、図11(a)に示す第2副制御部メイン処理のステップS803において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS803において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1001の次のステップS1003では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、本実施の形態において、第1副制御部400の制御により装飾図柄表示装置208に表示される画面の遷移について説明する。図12は、本実施の形態における装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。ここで本例では、初期状態では時刻および演出内容がいずれも設定されていないものとする。図12(a)は、図10のステップS701で遊技設定モードメニュー呼出し条件が成立したときに表示される遊技設定モードメニュー画面の一例を示している。遊技設定モードメニュー画面には、「時刻設定モード」、「演出設定モード」および「終了」の3つのボタンが上からこの順に縦方向に並んで配置されている。各ボタンは、例えば、非選択状態では所定の色(例えば白)で表示され、選択状態(フォーカス状態)では所定の色とは異なる特定の色(例えばグレー)で表示される。本例では、3つのボタンのうちいずれか1つは必ず選択状態にある。例えば、遊技設定モードメニュー画面の表示直後(デフォルト)の状態では、図12(a)に示すように、最も上方に配置された「時刻設定モード」ボタンが選択状態にある。選択状態にあるボタンは、例えば設定操作部136の上ボタン702または下ボタン704が押下されることによって順次変動する。例えば、図12(a)に示す状態で下ボタン704が1回押下されると、「時刻設定モード」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「演出設定モード」ボタンが選択状態になる。その状態で下ボタン704が再度押下されると、「演出設定モード」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「終了」ボタンが選択状態になる。またその状態で下ボタン704が再度押下されると、「終了」ボタンが非選択状態になり、最上方の「時刻設定モード」ボタンが選択状態になる。また、図12(a)に示す状態で上ボタン702が1回押下されると、「時刻設定モード」ボタンが非選択になり、最下方の「終了」ボタンが選択状態になる。
遊技設定モードメニュー画面において、「時刻設定モード」ボタンが選択状態にあるときに例えば設定操作部136の確定ボタン700が押下されると、図10のステップS703で肯定判定されて時刻設定モードに移行し、装飾図柄表示装置208の表示画面は図12(b)に示す時刻設定画面に遷移する(ステップS705)。
図12(b)に示すように、時刻設定画面では、モード名称である「時刻設定モード」が最上方に表示され、その下方に時刻設定領域が表示され、その下方に「この内容で設定しますか?」という文字メッセージが表示され、文字メッセージの左下方に「OK」ボタンが表示され、文字メッセージの右下方に「キャンセル」ボタンが表示される。時刻設定領域には、例えばデフォルトの日時「2010(年)/01(月)/01(日) 00(時):00(分):00(秒)」が表示されている。図12(b)に示す例では、デフォルトの日時のうち年の項目にカーソルが位置する状態(選択状態)にあり、年を表す数値「2010」の背景は他の数値(月、日、時、分、秒)の背景とは異なる特定の色(例えばグレー)で表示されている。選択状態にある項目の数値は、例えば設定操作部136の上ボタン702が押下されると増加し、下ボタン704が押下されると減少するようになっている。また、カーソルの位置は、例えば右ボタン706または左ボタン708が押下されることによって移動するようになっている。例えば、図12(b)に示す状態で右ボタン706が1回押下されると、年から月にカーソルが移動する。そして、右ボタン706が押下される度に、日、時、分、秒にカーソルが順次移動する。また本例では、秒にカーソルが合った状態で右ボタン706が押下されると「OK」ボタンが選択状態になり、さらに右ボタン706が押下されると「キャンセル」ボタンが選択状態になる。
このように、時刻設定画面では、右ボタン706または左ボタン708の押下によるカーソル移動と、上ボタン702または下ボタン704の押下による数値増減とによって日時が設定される(図12(c)参照)。年、月、日、時、分、秒のいずれかにカーソルが位置する状態、または「OK」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、時刻設定の設定内容が新たな時刻データとしてRAM408に記憶され(図10のステップS709)、装飾図柄表示装置208の表示画面は図12(d)に示す時刻確定画面に遷移する。
図12(d)に示すように、時刻確定画面では、図12(b)、(c)に示す時刻設定領域および「この内容で設定しますか?」という文字メッセージの表示に代えて、「設定内容が反映されました」という文字メッセージが表示される。時刻確定画面が所定時間表示されると遊技設定モードが終了し、装飾図柄表示装置208の表示画面は装飾図柄の変動停止表示が行われる演出表示画面に遷移する。
図12(e)に示すように、時刻設定後に遷移した演出表示画面では、装飾図柄の停止表示または変動表示(本例では、デフォルト表示である図柄組合せ「装飾1−装飾2−装飾3」の停止表示)が行われるとともに、設定された時刻に対応する背景(本例では、18時に対応する夕方背景)が表示される背景演出表示が行われる。なお本実施の形態では、設定された時刻に対応する背景演出表示が行われる例を挙げたが、時刻に対応する背景演出表示は行われなくてもよい。
一方、図12(a)に示す遊技設定モードメニュー画面において、「演出設定モード」ボタンが選択状態にあるときに確定ボタン700が押下されると、図10のステップS711で肯定判定されて演出設定モードに移行し、装飾図柄表示装置208の表示画面は図12(g)に示す演出設定画面に遷移する(ステップS713)。
図12(g)に示すように、演出設定画面では、モード名称である「演出設定モード」が最上方に表示され、その下方に「殿演出」ボタン、「姫演出」ボタンおよび「爺演出」ボタンが左方からこの順に横一列に表示され、それらの下方に「この内容で設定しますか?」という文字メッセージが表示され、文字メッセージの左下方に「OK」ボタンが表示され、文字メッセージの右下方に「キャンセル」ボタンが表示される。本例では、演出設定画面が表示された直後(デフォルト)の状態では、「殿演出」ボタンが選択状態にある。選択状態にあるボタンは、例えば設定操作部136の上ボタン702、下ボタン704、右ボタン706または左ボタン708が押下されることによって順次変動する。例えば、図12(g)に示す状態で右ボタン706(または下ボタン704)が1回押下されると、「殿演出」ボタンが非選択状態になり、その右方に位置する「姫演出」ボタンが選択状態になる(図12(h)参照)。同様に、右ボタン706(または下ボタン704)が押下される度に、「爺演出」ボタン、「OK」ボタン、「キャンセル」ボタンが順次選択状態になる。「キャンセル」ボタンが選択された状態でさらに右ボタン706(または下ボタン704)が押下されると、「殿演出」ボタンの選択状態に戻る。また、「殿演出」ボタンが選択された状態で左ボタン708(または上ボタン702)が押下されると、「キャンセル」ボタンが選択状態になる。
図12(h)に示す演出設定画面では、「姫演出」ボタンが選択状態にある。この状態で確定ボタン700が押下されると、演出設定内容「姫演出」が新たな演出内容データとしてRAM408の演出内容データ記憶領域に記憶され(ステップS717)、装飾図柄表示装置208の表示画面は図12(i)に示す演出内容確定画面に遷移する。
図12(i)に示すように、演出内容確定画面では、図12(g)、(h)に示す「殿演出」ボタン、「姫演出」ボタン、「爺演出」ボタン、「この内容で設定しますか?」という文字メッセージの表示に代えて、「設定内容が反映されました」という文字メッセージが表示される。演出内容確定画面が所定時間表示されると遊技設定モードが終了し、装飾図柄表示装置208の表示画面は装飾図柄の変動停止表示が行われる演出表示画面に遷移する。
図12(j)に示すように、演出内容設定後に遷移した演出表示画面では、装飾図柄の停止表示または変動表示(本例では、デフォルト表示である図柄組合せ「装飾1−装飾2−装飾3」の停止表示)が行われるとともに、設定された演出内容に対応する背景(本例では、「姫演出」に対応する背景)が表示される背景演出表示が行われる。
図12(a)に示す遊技設定モードメニュー画面において、「終了」ボタンが選択状態にあるときに確定ボタン700が押下されると、ステップS719で遊技設定モード終了条件が成立したと判定され、装飾図柄の変動停止表示が行われる演出表示画面に遷移する。図12(f)に示すように、時刻または演出内容が設定される前に遷移した演出表示画面では、例えば装飾図柄の変動停止表示のみが行われる。
ここで、装飾図柄表示装置208での画面表示は、遊技設定モード中においても、遊技に関連する演出の表示が優先される。例えばパチンコ機100であれば、遊技設定モード中に例えば特図1始動口230または特図2始動口232への入賞があった場合(例えば、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信した場合)には、時刻や演出内容の設定が完了したか否かに関わらず、演出表示画面に切り替えられる。また例えば、後述するようなスロットマシン(図30参照)であれば、遊技設定モード中にベットボタンの押下またはメダル投入口へのメダルの投入を検知した場合には、時刻や演出内容の設定が完了したか否かに関わらず、演出表示画面に切り替えられる。
図13は、遊技設定モード中に電断復電した場合における、第1副制御部400の制御による装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図13(a)は、遊技設定モードのサブモードである時刻設定モードにおいて、設定内容の確定操作が行われる前の時刻設定画面を示している。この状態で主制御部300および第1副制御部400に電断が生じてその後復電した場合、第1副制御部400は、主制御部300からの復電コマンドを受信し、復電コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208の表示を制御する。本例では、電断時のモードが遊技設定モードまたは時刻設定モードであったことを示す情報は復電コマンドに含まれていないため、装飾図柄表示装置208の表示画面は、電断時の時刻設定画面には戻らない。また、確定前の設定内容はバックアップ処理されないため、設定途中の内容は消去される。すなわち、復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面には、図13(b)に示すようにデフォルトの演出表示画面が表示される。デフォルトの演出表示画面では、例えば図柄組合せ「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示される。
これにより、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常(例えば、落雷による電源電圧降下など)が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。なお、復電時に扉開放エラーや下皿満タンエラー等の発生を示すコマンドを主制御部300から受信した場合には、第1副制御部400では遊技設定モードを継続するようにしてもよい。また、電源が復帰してから初期設定処理が終了して初期表示を行うまでにかかる時間よりも、遊技設定モードを表示するまでにかかる時間の方が短くなるようにしてもよい。
図13(b)に示す画面は、主制御部300および第1副制御部400の双方が電断復電した場合に装飾図柄表示装置208に表示される画面であるが、例えば、電断後にRWMクリアスイッチ180を押しながら復帰した場合、主制御部300のみ電断復電した場合、第1副制御部400のみ電断復電した場合等にも、復帰後には図13(b)に示す画面が表示される。
図14は、遊技設定モード中に電断復電した場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の他の例を示している。図14(a)は、図13(a)と同様に、設定内容の確定操作が行われる前の時刻設定画面を示している。本例では、この状態で電断が生じてその後復電した場合には、装飾図柄表示装置208の表示画面には、電断時の時刻設定画面ではなく、図14(b)に示すように、「準備中」という文字メッセージを含む準備中画面がまず表示される。この準備中画面は、電源投入直後に表示される初期画面としても用いられる。準備中画面が所定時間表示されると、図14(c)に示すようにデフォルトの演出表示画面が表示される。
図15は、図14に示した準備中画面の変形例を示している。図15(a)に示す準備中画面では、「NOW LOADING(読み込み中)」という文字メッセージが表示される。また、図15(b)に示す準備中画面では、遊技台メーカのロゴ(本例では、「Daito」)が表示される。
ここで、遊技設定モード中において例えば時刻設定の確定操作が行われた後(例えば、時刻確定画面表示中)に電断復電した場合について説明する。この場合、例えば設定内容の確定操作が行われた時点において第1副制御部400内でバックアップ処理されるため、設定内容は電断時にも消去されない。復電後には、第1副制御部400は、主制御部300から受信した復電コマンド等に基づいて装飾図柄表示装置208の表示を制御する。このため、装飾図柄表示装置208の表示画面は電断時の時刻確定画面には戻らず、通常の演出表示画面が表示されるが、電断前の設定内容は反映される。
図16は、遊技設定モード中に装飾図柄表示装置208のみ(または装飾図柄表示装置208およびVDP434のみ)が電断復電した場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図16(a)は、図13(a)と同様に、設定内容の確定操作が行われる前の時刻設定画面を示している。この状態で、例えばノイズ等の影響による電源異常により装飾図柄表示装置208のみに電断が生じてその後復電した場合、復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面は、電断時の時刻設定画面には戻らず、図16(b)に示すようにデフォルトの演出表示画面が表示される。
これにより、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。
ここで、図16(b)に示す状態では、第1副制御部400のモードは、装飾図柄表示装置208の表示内容とは同期しておらず、依然として時刻設定モードである。このため、電断時の時刻設定画面で「キャンセル」ボタン以外(年、月、日、時、分、秒、「OK」ボタン等)が選択状態であった場合、装飾図柄表示装置208でデフォルトの演出表示画面が表示されている復電後の状態で設定操作部136の確定ボタン700が押下されると、電断時の時刻設定が確定し、設定内容が反映された演出表示画面が表示される(図16(c)参照)。このように、装飾図柄表示装置208のみが電断復電した場合には、第1副制御部400は時刻設定モードを維持するため設定操作自体は有効であるが、まともな設定が困難であるため、図16(b)に示すように設定者に再設定を促す表示を行うことの効果は大きい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技に関する設定(例えば、後述するオリジナルモード仕様の設定)を遊技者が行う点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技者の遊技履歴(例えば、ミッション達成状況)を保存可能であるとともに、保存された遊技履歴に基づいて遊技者に特別な演出等の特典を付与するシステム(例えば「ダイトモ(商標)」)に対応している。このシステムに対応した遊技台(例えば、パチンコ機、スロットマシン)であれば、同一遊技店の別の遊技台、別の遊技店の遊技台、あるいは別機種の遊技台等での遊技履歴も引き継がれ、遊技者は自身の設定したオリジナルモード仕様の演出をどの遊技台でも楽しむことができるようになっている。
図17および図18は、本実施の形態における遊技設定モード制御処理(図9(a)のステップS321)の流れの一例を示すフローチャートである。まず、遊技設定モード制御処理のステップS1001では、第1副制御部400は、オリジナルモードメニュー呼出し条件が成立しているか否かを判定する。例えば、オリジナルモードメニュー呼出しが許可されるタイミングで設定操作部136の確定ボタン700の押下を検出した場合にはオリジナルモードメニュー呼出し条件が成立していると判定し、それ以外の場合にはオリジナルモードメニュー呼出し条件が成立していないと判定する。
本例では、オリジナルモードメニュー呼出しが許可されるタイミングは、非遊技状態(特図停止表示中)である。また、メニュー画面の表示領域と装飾図柄の表示領域とが重複しないように表示できる場合には、装飾図柄変動開始からいずれかの装飾図柄の停止表示までの期間をオリジナルモードメニュー呼出しの許可タイミングとしてもよい。なお、上記の許可タイミングであっても、疑似連実行中(例えば、最初の図柄変動表示から停止表示まで)や、特別演出モード(大当り、小当りから所定期間、遊技者を煽るために演出態様を通常と異ならせるモード)実行中には、オリジナルモードメニュー呼出しを禁止するようにしてもよい。
また、オリジナルモードメニュー呼出しが禁止されるタイミングの例としては、図柄停止動作中(リーチ、スーパーリーチ、揺れ変動、図柄確定表示中)や、大当り中または小当り中等がある。例えば、遊技台の興趣は図柄の停止表示態様に依存するため、図柄停止動作中はメニュー呼出しを禁止する。また、図柄の停止表示態様と同様に、遊技者に利益を付与する期間である大当り中、小当り中についても、その後の遊技者に与えられる利益の大きさを示唆する情報の報知等が行われるため、該報知の邪魔になるようなメニュー呼出しを禁止する。
オリジナルモードメニュー画面から実行可能な機能は、主にオリジナルモードの設定動作または解除動作、オリジナルモード設定確認等である。オリジナルモードを解除する契機は、遊技者が遊技を終了する契機とみなすことができるため、メニュー画面の呼出しは、遊技者が遊技を終了する可能性の高い期間でのみ可能であれば問題がない。
後述するスロットマシンの場合には、オリジナルモードメニュー呼出しの許可タイミングの例として、メダル投入受付期間(デモ画面表示中、表示判定後、払出し後、精算ボタン押下後)等がある。この許可タイミングであっても、例えばエラー発生中(セレクタ、ホッパー、扉開放等)にはメニュー呼出しが禁止される。
また、オリジナルモードメニュー呼出しの禁止タイミングの例として、ボーナス中、ボーナス確定表示画面表示中、連続演出実行中、リプレイ・タイム(RT)またはアシスト・リプレイ・タイム(ART)の終了画面表示中等がある。このように、例えば遊技者にとって有利な期間が終了する場合、終了を報知するタイミングではメニュー呼出しを受け付けない。スロットマシンの場合、該終了報知後の次回遊技操作(ベット押下、スタートレバー押下)で逆転演出(有利な期間がまだ継続することを報知)が頻繁に行われるため、単純に有利な期間の継続有無によりメニューの呼出し許可、禁止を切り替えると、そのことから有利な期間が継続するか終了するかが分かってしまうため、有利な期間の終了時には一律メニューの呼出しを禁止する。
ステップS1001でオリジナルモードメニュー呼出し条件が成立していると判定した場合にはステップS1003に進み、オリジナルモードメニュー呼出し条件が成立していないと判定した場合にはステップS1011に進む。
ステップS1003では、RAM408に設けられたオリジナルモード設定フラグがオフであるか否かを判定する。オリジナルモード設定フラグがオフであればステップS1005に進み、オリジナルモード設定フラグがオンであればステップS1011に進む。
ステップS1005では、後述するパスワード入力画面において設定者(遊技者)により入力されたパスワードが正規パスワードであるか否か(正規パスワードが入力されたか否か)を判定する。正規パスワードであるか否かの判定は、例えば、ハッシュ関数等を用いた所定の演算結果や、ROM406内のデータベースとの照合結果等に基づいて行われる。正規パスワードが入力されたと判定した場合にはステップS1007に進み、正規パスワードが入力されていないと判定した場合にはステップS1011に進む。本例の正規パスワードには、遊技者の個人識別情報(ID)、遊技者が設定したオリジナルモード仕様(例えば、演出で用いられる画像(静止画、動画)や音声、演出態様等の設定)、遊技者の遊技履歴(例えば、ミッション達成状況)等の個人設定情報が含まれている。入力された正規パスワードにより取得した個人設定情報は、例えばRAM408の所定の記憶領域に記憶される。
ステップS1007では、個人設定反映処理を行う。個人設定反映処理では、入力されたパスワードに含まれるオリジナルモード仕様の情報等に基づき、演出データに個人設定を反映させる処理を行う。この処理により、パチンコ機100では遊技者の設定したオリジナルモード仕様の演出が可能になる。なお、オリジナルモード設定フラグがオンであることに基づいて、個人設定を遊技台内で行えるようにしてもよい。
ステップS1007の次のステップS1009では、RAM408に設けられたオリジナルモード設定フラグをオンに設定する。その後、ステップS1011に進む。
ステップS1011では、オリジナルモード設定フラグがオンであるか否かを判定する。オリジナルモード設定フラグがオンであればステップS1013に進み、オリジナルモード設定フラグがオフであれば遊技設定モード制御処理を終了する。
ステップS1013では、ミッションを達成したか否かを判定する。後述するように、本例では複数のミッション(例えば、獲得球数10000発オーバー)が設定されている。いずれかのミッションを達成したと判定した場合にはステップS1015に進み、いずれのミッションも達成していないと判定した場合にはステップS1019に進む。
ステップS1015では、達成したミッションの情報に基づきミッション達成情報を更新する処理を行う。
ステップS1015の次のステップS1017では、RAM408に設けられたミッション達成報知フラグをオンに設定する。その後、ステップS1019に進む。
ステップS1019では、RAM408に設けられたミッション達成報知フラグがオンであるか否かを判定する。ミッション達成報知フラグがオンであると判定した場合にはステップS1021に進み、ミッション達成報知フラグがオフであると判定した場合にはステップS1027に進む。
ステップS1021では、ミッション達成報知の実行契機であるか否かを判定する。ミッション達成報知のタイミングについては、ミッションを達成したら即時報知するようにしてもよいし、大当り遊技等の期待度の高い期間(後述するスロットマシン(図30参照)であれば例えばART等)の終了時にミッション達成を報知するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了時にミッション達成を報知する構成の場合には、ステップS1021において、大当り遊技終了のタイミング(例えば、主制御部300から終了演出開始コマンドを受信したタイミング)であればミッション達成報知実行契機であると判定し、それ以外であればミッション達成報知実行契機ではないと判定する。ミッション達成報知実行契機であると判定した場合にはステップS1023に進み、ミッション達成報知実行契機ではないと判定した場合にはステップS1027に進む。
ステップS1023では、ミッション達成報知演出を設定する処理を行う。ここで、複数のミッション達成をまとめて報知する場合には、達成の時系列順に報知するようにしてもよいし、ミッション毎に予め定められた報知優先順に基づいて報知するようにしてもよい。ミッションの報知よりも遊技動作(利益に関する操作)の方が優先順位が高いため、遊技の進行操作(例えば、後述するスロットマシンであればベットボタン押下、メダルの投入、スタートレバー操作等)が行われた場合には、ミッションの報知がキャンセルされるようにしてもよい。
ステップS1023の次のステップS1025では、RAM408に設けられたミッション達成報知フラグをオフに設定する。その後、ステップS1027に進む。
ステップS1027では、オリジナルモード仕様の変更要求があるか否かを判定する。オリジナルモード仕様変更要求があると判定した場合にはステップS1029に進み、オリジナルモード仕様変更要求がないと判定した場合にはステップS1031に進む。ここで、オリジナルモード仕様の変更は、遊技者の操作により遊技台で行うようにしてもよいし、後述するようにネットワークを介して行うようにしてもよい。オリジナルモード仕様の変更を行うことにより、例えば特定の画像や音声の出現率を変えることができる。例えば、ミッション達成状況によっては、レア演出の出現率を低確率からそれよりも高い確率に変更できるようになる。これにより、オリジナルモード設定中には、オリジナルモード非設定中よりもレア演出の出現率を高めることができる。また例えば、ミッション達成状況によっては、オリジナルモード非設定中には出現しないレア演出(出現率0%)の出現率を0%より高い所定の確率に変更できるようになる。これにより、オリジナルモード設定中には、オリジナルモード非設定中に出現することのないレア演出を出現させることができる。
ステップS1029では、オリジナルモード仕様変更要求に基づき、オリジナルモード仕様の変更処理を行う。その後、ステップS1031に進む。
ステップS1031では、オリジナルモード設定情報の確認要求があるか否かを判定する。オリジナルモード設定情報確認要求があると判定した場合にはステップS1033に進み、オリジナルモード設定情報確認要求がないと判定した場合にはステップS1035に進む。
ステップS1033では、オリジナルモード設定情報の報知処理を行う。例えばオリジナルモード設定情報報知処理では、装飾図柄表示装置208の表示画面に、オリジナルモード仕様(画像、音声等の現在の設定状態)、遊技履歴(例えば、ミッション達成状況、オリジナルモード設定開始からのゲーム数、ボーナス確率、小役数)等の情報を表示する。
ステップS1035では、オリジナルモード終了条件が成立しているか否かを判定する。例えば、後述するオリジナルモードメニュー画面において「QRコード(登録商標)発行」が選択された場合には、オリジナルモード終了条件が成立していると判定し、それ以外の場合にはオリジナルモード終了条件が成立していないと判定する。また例えば、現在時刻から遊技店の閉店時刻までの時間が所定時間以下(例えば10分以下)等になったら、オリジナルモード終了条件が成立していると判定するようにしてもよい。オリジナルモード終了条件が成立していると判定した場合にはステップS1037に進み、オリジナルモード終了条件が成立していないと判定した場合には遊技設定モード制御処理を終了する。
ステップS1037では、オリジナルモード反映画像生成処理を行う。オリジナルモード反映画像生成処理では、例えば、個人識別情報、オリジナルモード仕様、遊技履歴等の情報を含むマトリクス型二次元コード(例えばQRコード)の画像を生成する処理を行う。また、マトリクス型二次元コードの画像に代えて、上記と同様の情報を含み、所定桁数の文字列(例えば、英数字や記号等を含む)により構成されるパスワードを表す画像を生成するようにしてもよい。
ステップS1037の次のステップS1039では、ステップS1037で生成したオリジナルモード反映画像を装飾図柄表示装置208の表示画面に表示する処理を行う。
ステップS1039の次のステップS1041では、例えばRAM408内の記憶領域に記憶されている個人識別情報、オリジナルモード仕様、遊技履歴等の個人設定情報を消去する処理を行う。
なお、本例ではオリジナルモード反映画像を表示した後に個人設定情報を消去するようになっているが、オリジナルモード反映画像を表示せずに個人設定情報を消去できるようになっていてもよい。例えば、オリジナルモードメニュー画面から遊技者の操作により個人設定情報を消去できるようになっていてもよいし、オリジナルモード設定中に再度パスワードが入力されると、それ以前に設定された個人設定情報が消去されるようになっていてもよい。
ステップS1041の次のステップS1043では、RAM408に設けられたオリジナルモード設定フラグをオフに設定し、遊技設定モード制御処理を終了する。
図19は、本実施の形態において、第1副制御部400の制御により装飾図柄表示装置208に表示される画面の遷移の一例を示している。図19(a)は、図17のステップS1001でオリジナルモードメニュー呼出し条件が成立したときに表示されるオリジナルモードメニュー画面の一例を示している。オリジナルモードメニュー画面には、「会員登録」、「パスワード入力」、「QRコード発行」、「データクリア」および「終了」の各ボタンがこの順に縦方向に並んで配置されている。各ボタンは、例えば、非選択状態では所定の色(例えば白)で表示され、選択状態では所定の色とは異なる特定の色(例えばグレー)で表示される。例えば、オリジナルモードメニュー画面の表示直後の状態では、図19(a)に示すように、最も上方に配置された「会員登録」ボタンが選択状態にある。選択状態にあるボタンは、例えば設定操作部136の上ボタン702または下ボタン704が押下されることによって順次変動する。また、「終了」ボタンの下方には、選択状態のボタンについての説明文が表示されるヘルプウインドウが配置されている。図19(a)に示す画面のヘルプウインドウには、「初めてご利用の方はここから会員登録をしてください。無料で登録できます!」という「会員登録」ボタンに関する説明文が表示されている。
図19(a)に示す画面(「会員登録」ボタンが選択状態)で設定操作部136の確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(b)に示す会員登録画面に遷移する。会員登録画面では、QRコード画像と、後述するパスワード入力画面に遷移させるための「パスワード入力へ」ボタン(選択状態)と、ヘルプウインドウとが配置されている。ヘルプウインドウには、「携帯でQRコードを読み取ってモバイルサイトからパスワードを取得してください。」というQRコードに関する説明文が表示されている。
図19(b)に示す画面(「パスワード入力へ」ボタンが選択状態)で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(c)に示すパスワード入力画面に遷移する。パスワード入力画面では、入力中のパスワード(5桁)を表示する入力パスワード表示ウインドウが上方に配置され、入力パスワード表示ウインドウの左下方には「削除」、「決定」、「戻る」の各ボタンが上方からこの順に縦に配置されている。入力パスワード表示ウインドウの右下方(「削除」、「決定」、「戻る」の各ボタンの右方)には、パスワード入力に使用される5行×10列(計50個)の文字選択ボタン(「A」〜「Z」、「0」〜「9」、「+」、「−」、「#」、「@」の各ボタン)が配置されている。「戻る」ボタンおよび文字選択ボタンの下方にはヘルプウインドウが配置されている。
図19(c)に示す画面の入力パスワード表示ウインドウには、「B4@X_」という文字列が表示されている。ここで、左から5桁目の「_」は、次に文字が入力される位置を示すカーソルである。ヘルプウインドウには、「モバイルサイトから取得したパスワードを入力してください。」という説明文が表示されている。パスワード入力画面では、「削除」、「決定」、「戻る」の各ボタンまたは50個の文字選択ボタンのいずれか1つが選択状態にあり、選択状態にあるボタンは、設定操作部136の上ボタン702、下ボタン704、右ボタン706または左ボタン708が押下されることによって上下左右に変動するようになっている。図19(c)に示す画面では、「K」ボタンが選択状態にある。したがって、この状態で設定操作部136の確定ボタン700が押下された場合、入力パスワード表示ウインドウの左から5桁目には「K」が入力され、入力中のパスワードは「B4@XK」となる。
「決定」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、入力パスワード表示ウインドウに表示されている入力中のパスワードが入力パスワードとして確定する。確定した入力パスワードが正規パスワードでないと判定された場合には、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(d)に示すエラー画面に遷移する。このエラー画面では、「パスワードが認識できません。」という文字メッセージが表示される。本例では、エラー画面に遷移した後に所定時間が経過すると、図19(a)に示すオリジナルモードメニュー画面に戻る。
一方、入力パスワードが正規パスワードであると判定された場合には、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(e)に示す認識成功画面に遷移する。この認識成功画面では、「パスワードの認識に成功しました。」という文字メッセージが表示される。本例では、認識成功画面に遷移した後に所定時間が経過すると、図19(a)に示すオリジナルモードメニュー画面に戻る。また、図18(c)に示す画面において、「戻る」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、後述する図19(f)に示す画面に戻る。
図19(a)に示すオリジナルモードメニュー画面が表示された状態で下ボタン704が1回押下されると、図19(f)に示すように、「会員登録」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「パスワード入力」ボタンが選択状態になる。ヘルプウインドウには、「前回の続きから遊技することができます。モバイルサイトから取得したパスワードをご用意ください。」という「パスワード入力」ボタンに関する説明文が表示されている。この状態で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(c)に示すパスワード入力画面に遷移する。パスワード入力画面からの画面遷移は、既に説明した通りである。
図19(f)に示すオリジナルモードメニュー画面が表示された状態で下ボタン704が押下されると、図19(g)に示すように、「パスワード入力」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「QRコード発行」ボタンが選択状態になる。ヘルプウインドウには、「現在の遊技記録をモバイルサイトにアクセスして保存します。」という「QRコード発行」ボタンに関する説明文が表示されている。この状態で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(h)に示す発行前警告画面に遷移する。
図19(h)に示す発行前警告画面では、「本体の遊技記録は消去されます。QRコードを発行してモバイルサイトに遊技記録を保存しますか?」という文字メッセージが表示される。この文字メッセージの下方には、「QRコード発行」、「戻る」の各ボタンが横方向に並んで配置されている。例えば、発行前警告画面の表示直後の状態では「QRコード発行」ボタンが選択状態にあり、右ボタン706が押下されると「QRコード発行」ボタンの右方に位置する「戻る」ボタンが選択状態になる。「QRコード発行」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、遊技履歴等の個人設定情報がRAM408から消去され、装飾図柄表示装置208の表示画面は図19(i)に示すQRコード発行画面に遷移する。一方、「戻る」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、図19(g)に示す画面に戻る。
図19(i)に示すQRコード発行画面では、個人設定情報を含むQRコードの画像と、「終了」ボタンと、ヘルプウインドウとが配置されている。ヘルプウインドウには、「携帯でQRコードを読み取ってモバイルサイトに遊技記録を保存してください。」という説明文が表示されている。ここで、QRコード画像に代えて、個人設定情報を含む一次元バーコードやパスワード(暗号化された文字列)を表す画像を表示するようにしてもよい。
上述のように本例では、個人設定情報を含むQRコードが発行された時点でRAM408内の個人設定情報を消去するようにしている。これは、携帯電話機によるQRコードの読み取りを完了した遊技者はそのまま退席してしまうおそれがあり、その場合に当該遊技者の個人設定情報が反映された遊技を他の遊技者が行ってしまうのを防ぐためである。しかしながら、QRコード発行前に個人設定情報を消去せず、QRコード発行画面が表示された後に、遊技者の操作に基づき、当該遊技者の個人設定情報が反映された遊技に戻れるよう構成してもよい。「終了」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(j)に示す発行後警告画面に遷移する。
図19(j)に示す発行後警告画面では、「QRコードの表示を終了します。再表示することはできません。」という文字メッセージが表示される。この文字メッセージの下方には、「終了」、「戻る」の各ボタンが横方向に並んで配置されている。例えば、発行後警告画面の表示直後の状態では「終了」ボタンが選択状態にあり、右ボタン706が押下されると「終了」ボタンの右方に位置する「戻る」ボタンが選択状態になる。「終了」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、所定のデモ画面に移行する。一方、「戻る」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、図19(i)に示すQRコード発行画面に戻る。
図19(g)に示すオリジナルモードメニュー画面が表示された状態で下ボタン704が押下されると、図19(k)に示すように、「QRコード発行」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「データクリア」ボタンが選択状態になる。ヘルプウインドウには、現在の遊技記録を本体から消去します。」という「データクリア」ボタンに関する説明文が表示されている。この状態で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、個人設定情報がRAM408に記憶されている場合には図19(l)に示す消去前警告画面に遷移し、個人設定情報がRAM408に記憶されていない場合には図19(n)に示す消去不可画面に遷移する。
図19(l)に示す消去前警告画面では、「本体の遊技記録を消去します。遊技記録を保存する場合は「戻る」を選択してQRコードを発行してください。」という文字メッセージが表示される。この文字メッセージの下方には、「データクリア」、「戻る」の各ボタンが横方向に並んで配置されている。例えば、消去前警告画面の表示直後の状態では「データクリア」ボタンが選択状態にあり、右ボタン706が押下されると「データクリア」ボタンの右方に位置する「戻る」ボタンが選択状態になる。「データクリア」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、個人設定情報がRAM408から消去され、装飾図柄表示装置208の表示画面は図19(m)に示すデータ消去完了画面に遷移する。一方、「戻る」ボタンが選択された状態で確定ボタン700が押下されると、図19(k)に示す画面に戻る。
図19(m)に示すデータ消去完了画面では、「本体の遊技記録を消去しました。」という文字メッセージが表示される。データ消去完了画面に遷移してから所定時間経過すると、所定のデモ画面に遷移する。
図19(n)に示す消去不可画面では、「パスワードが未入力のため遊技記録はありません。」という文字メッセージが表示され、消去すべき個人設定情報が存在しないことが報知される。消去不可画面に遷移してから所定時間経過すると、所定のデモ画面に遷移する。
図19(k)に示すオリジナルモードメニュー画面が表示された状態で下ボタン704が押下されると、図19(o)に示すように、「データクリア」ボタンが非選択状態になり、その下方に位置する「終了」ボタンが選択状態になる。ヘルプウインドウには、「通常の遊技画面に戻ります。」という「終了」ボタンに関する説明文が表示されている。この状態で確定ボタン700が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は、所定のデモ画面に遷移する。また、図19(o)に示す画面が表示された状態で下ボタン704が押下されると、装飾図柄表示装置208の表示画面は図19(a)に示す画面に戻る。
ここで、装飾図柄表示装置208の表示画面は、図19(a)〜(o)に示すようなオリジナルモードについての設定等(会員登録、パスワード入力、QRコード発行、データクリア等を含む)を行うための画面の表示中であっても、遊技に関する演出の表示が優先される。例えばパチンコ機100であれば、図19(a)〜(o)に示す画面の表示中に例えば特図1始動口230または特図2始動口232への入賞があった場合(例えば、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信した場合)には、設定等が完了したか否かに関わらず、通常の演出表示画面に切り替えられる。また例えば、後述するスロットマシン(図30参照)であれば、図19(a)〜(o)に示す画面の表示中にベットボタンの押下またはメダル投入口へのメダルの投入を検知した場合には、設定等が完了したか否かに関わらず、通常の演出表示画面に切り替えられる。
ここで、パスワード入力中やQRコード表示中に変動開始条件が成立し、オリジナルモードについての設定等を行うための画面表示を中断する必要がある場合においては、入力中のパスワードや表示中のQRコードを記憶し、次回オリジナルモードメニュー呼出し時(例えば、複数変動や大当り遊技を跨いでいてもよい)に中断時の画面に復帰し、続きを行えるようにしてもよい。ただし、QRコード表示の時点でオリジナルモードは終了しているため、QRコードの表示中にミッション達成条件が成立しても次回表示時のQRコードは前回と同一のものが表示される。
なお、本例では遊技者の操作によってQRコードを発行しているが、遊技結果を反映したQRコードの生成を随時行い、遊技者の操作がなくても予め定められた契機の到来などに応じて該QRコードを表示するようにしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置208の表示画面の所定領域に常時表示、大当り中の所定ラウンドで表示、終了インターバルで表示、ミッション達成時(個人設定情報の更新タイミング)で表示等がある。
図20(a)は、パスワードについて説明する図である。図20(a)に示すように、本例のパスワードは5桁の文字列(図の例では「GI¥LS」)で構成されている。本例では、正規のパスワードには、個人識別情報、オリジナルモード仕様、遊技履歴等の個人設定情報が含まれている。なお、パスワードには個人識別情報のみを保存し、遊技台側でオリジナルモード仕様等を個人識別情報と対応付けて保存するようにしてもよい。しかしながら、本例のように個人識別情報、オリジナルモード仕様、遊技履歴等の情報をパスワードに含ませることによって、ある遊技台から別の遊技台(同一遊技店の別の遊技台、別の遊技店の遊技台、別機種の遊技台を含む)に台移動した場合であっても同一条件のオリジナルモードでの遊技が可能になる。
図20(b)は、QRコードについて説明する図である。図20(b)の左側には、装飾図柄表示装置208の表示画面に表示されるQRコード画像800を示し、右側には、カメラ、QRコード読み取り機能(バーコードリーダー)およびネットワーク通信機能を有する携帯電話機810を示している。例えばパチンコ機100の第1副制御部400は、個人識別情報、オリジナルモード仕様、遊技履歴等の個人設定情報や、店舗識別用情報、遊技台固有の情報(設置からの総回転数、稼働状況、エラー回数等)、遊技開始(パスワード入力)から遊技終了(QRコード発行)までの時間等の種々の情報に基づき、これらの情報を符号化した文字列と遊技台メーカ等が管理するウェブサーバのホスト名とを含むURLを生成する。そして、このURL情報に基づいてQRコード画像800を生成して表示画面に表示する。一方、遊技者の所持する携帯電話機810は、遊技者の操作によってQRコード画像800を撮影してQRコードを読み取ると、読み取ったQRコードをURL情報に変換して表示部812に表示する。また遊技者の操作によって、表示されたURLに携帯電話機810からアクセスすると、ウェブサーバ側では、URLが解読されて当該URLに含められた種々のデータが蓄積される。またウェブサーバ側では、当該URLに基づいて所定のパスワードが記載されたウェブページを生成する。これにより、携帯電話機810の表示部812には、所定のパスワードが記載されたウェブページが表示される。
一般にQRコードは、一次元バーコードやパスワード(暗号化された文字列)等に比較して内包可能な情報量が多いため、オリジナルモードの個人設定情報以外にも上記のような種々の情報を含めることができる。これにより、遊技者の携帯電話機を介して情報収集や異常監視等が可能になる。例えばパスワードの場合、内包可能な情報量は、パスワードの桁数と使用する文字の種類数との積に依存する。したがって、パスワードを用いた場合には、情報量が多くなると文字数が増加するため、遊技者が覚えきれない、書きとめきれないという問題が生じ得るが、QRコードを用いることによって遊技者の負担を減らすことができる。
図21は、パチンコ機100で設定されているミッション一覧の例を示している。図21に示すように、各ミッションのミッション名および達成条件は、ミッション1が「獲得球数」、「30000発OVER」であり、ミッション2が「獲得球数」、「10000発OVER」であり、ミッション3が「連荘回数」、「10連荘」であり、ミッション4が「連荘回数」、「5連荘」であり、ミッション5が「累計大当り回数」、「累計大当り回数100回OVER」であり、ミッション6が「累計大当り回数」、「累計大当り回数50回OVER」であり、ミッション7が「累計ゲーム回数」、「3万ゲームOVER」であり、ミッション8が「累計ゲーム回数」、「1万ゲームOVER」であり、ミッション9が「1ゲーム連荘」、「大当り終了後1回転目で大当り」であり、ミッション10が「ハマリ」、「大当り間2000ゲーム」であり、ミッション11が「ハマリ」、「大当り間1000ゲーム」であり、ミッション12が「エラー」、「180秒以上球抜きエラー報知」であり、ミッション13が「エラー」、「可動役物動作不良エラー発生」であり、ミッション14が「筐体操作」、「ボタン連打演出で100回以上チャンスボタン押下」であり、ミッション15が「筐体操作」、「流鏑馬演出でタイミング良くボタン押下」であり、ミッション16が「筐体操作」、「デモ画面で100回以上チャンスボタン押下」であり、ミッション17が「プレミア演出」、「八代将軍全回転演出発生」であり、ミッション18が「プレミア演出」、「スロット吉宗全回転演出発生」であり、ミッション19が「エピソード演出」、「「姫」設定状態で大盤振舞チャンス発生」であり、ミッション20が「任意選択系」、「「兜」を設定した状態で3000ゲーム」であり、ミッション21が「任意選択系」、「「姫」を設定した状態で3000ゲーム」であり、ミッション22が「任意選択系」、「バトルモードで「デカ太郎」に3回以上勝利」であり、ミッション23が「任意選択系」、「バトルモードで「サスケ」に3回以上勝利」であり、ミッション24が「任意選択系」、「バトルモードで「宙太」に3回以上勝利」である。各ミッションには、それぞれ所定のオリジナルモードポイントが設定されており、ミッションを達成すると設定されたオリジナルモードポイントを獲得できるようになっている。例えば、達成困難なミッションほど高いオリジナルモードポイントが設定されている。
図22は、パチンコ機100で設定されているオリジナルモード仕様の一例を示している。図22に示すように、各オリジナルモード仕様における系統、カスタム名称、カスタム内容、オリジナルモード設定中の出現条件およびオリジナルモード非設定中の出現条件は、仕様1が「キャラクタ外見カスタム」、「「兜」装着」、「キャラクタ画像に兜画像を付属する」、「オリジナルモード設定開始」、「大当りで設定可能」であり、仕様2が「キャラクタ外見カスタム」、「「眼帯」装着」、「キャラクタ画像に眼帯画像を付属する」、「ミッション6達成」、「連荘回数5回以上で設定可能」であり、仕様3が「キャラクタ外見カスタム」、「「刀」装着」、「キャラクタ画像に刀画像を付属する」、「ミッション4達成」、「連荘回数10回以上で設定可能」であり、仕様4が「キャラクタ外見カスタム」、「キャラクタ「姫」に変更」、「キャラクタ画像を姫画像に変更する」、「ミッション1達成」、「−(設定不可)」であり、仕様5が「サウンドカスタム」、「システム音声「吉宗」」、「システム音声を吉宗に変更する」、「ミッション8達成」、「−」であり、仕様6が「サウンドカスタム」、「システム音声「爺」」、「システム音声を爺に変更する」、「ミッション8達成」、「−」であり、仕様7が「サウンドカスタム」、「システム音声「姫」」、「システム音声を姫に変更する」、「ミッション8達成」、「−」であり、仕様8が「サウンドカスタム」、「システム音声「番長」」、「システム音声を番長に変更する」、「全ミッション達成」、「−」であり、仕様9が「ランプ点灯パタンカスタム」、「ランプ全反転」、「ランプ点灯パタンを全反転する」、「オリジナルモード設定開始」、「−」であり、仕様10が「ランプ点灯パタンカスタム」、「ランプデータ変更」、「ランプ点灯パタンをBに変更する」、「オリジナルモード設定開始」、「−」であり、仕様11が「役物動作データカスタム」、「シャッタ動作データ変更」、「特別シャッタ動作データによりシャッタを移動」、「オリジナルモード設定開始」、「−」であり、仕様12が「役物動作データカスタム」、「役物動作データ変更」、「特別動作データにより役物を移動」、「オリジナルモード設定開始」、「−」であり、仕様13が「ムービーカスタム」、「「そこにあったかもしれない」再生」、「大当り中のムービーを「そこにあったかもしれない」に変更」、「7月7日以降にオリジナルモード設定」、「8月8日から設定可能」であり、仕様14が「ムービーカスタム」、「「イマソノトキダケ」再生」、「大当り中のムービーを「イマソノトキダケ」に変更」、「10月10日以降にオリジナルモード設定」、「12月12日から設定可能」であり、仕様15が「ムービーカスタム」、「「実写系」再生」、「大当り中のムービーを「実写系」に変更」、「大当り開始前に隠しコマンド入力成功で設定可能」、「大当り中に「実写系」ムービー再生後設定可能」であり、仕様16が「バトルモードカスタム」、「VS「デカ太郎」」、「バトルモード中の対戦相手をデカ太郎に固定」、「ミッション22達成」、「バトルモードで「デカ太郎」に5回以上勝利」であり、仕様17が「バトルモードカスタム」、「VS「サスケ」」、「バトルモード中の対戦相手をサスケに固定」、「ミッション23達成」、「バトルモードで「サスケ」に5回以上勝利」であり、仕様18が「バトルモードカスタム」、「VS「宙太」」、「バトルモード中の対戦相手を宙太に固定」、「ミッション24達成」、「バトルモードで「宙太」に5回以上勝利」であり、仕様19が「装飾図柄カスタム」、「旧吉宗系装飾図柄」、「装飾図柄を旧吉宗の画像に変更」、「オリジナルモードポイント「10以上」」、「八代将軍全回転演出発生」であり、仕様20が「装飾図柄カスタム」、「番長系装飾図柄」、「装飾図柄を番長の画像に変更」、「オリジナルモードポイント「50以上」」、「−」であり、仕様21が「装飾図柄カスタム」、「秘宝伝系装飾図柄」、「装飾図柄を秘宝伝の画像に変更」、「オリジナルモードポイント「100以上」」、「−」であり、仕様22が「特別画像表示カスタム」、「待ち受け画像プレゼント」、「待ち受け画像プレゼント用のQRコードを表示」、「ミッション9達成」、「−」であり、仕様23が「特別画像表示カスタム」、「待ち受け画像プレゼント」、「待ち受け画像プレゼント用のQRコードを表示」、「ミッション17達成」、「−」であり、仕様24が「特別画像表示カスタム」、「待ち受け画像プレゼント」、「待ち受け画像プレゼント用のQRコードを表示」、「ミッション18達成」、「−」である。
オリジナルモード仕様のカスタムは、オリジナルモード設定中の遊技台で行ってもよいし、サーバ上でオリジナルモード仕様のカスタムを行い、該カスタム結果に基づくパスワードを発行して、遊技台に反映させてもよい。また遊技台毎にオリジナルモードの仕様を異ならせてもよい。
仕様19〜21の出現条件に関し、当該遊技台で獲得したオリジナルモードポイントでなくても、他の遊技台で獲得済みのポイントが達していればカスタムモードが解禁される。逆に、必要なポイントが一の遊技台で得られる全てのポイントを獲得しても到達しないようなポイントに設定し、複数遊技台におけるミッションを達成し、ポイントを獲得する必要があるように設定してもよい。これにより、ポイントを取得可能な複数の機種における相乗効果を狙うことができる。
仕様22〜24のカスタム内容に関し、サーバ側ではそのまま画像を表示すればよく、遊技台であれば、QRコードでなく、そのまま特別な(希少価値の高い)画像を表示してもよい。
図23は、オリジナルモードに関する設定中(パスワード入力中)に電断復電した場合における、第1副制御部400の制御による装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図23(a)は、遊技者によりパスワード入力中のパスワード入力画面(図19(c)参照)を示している。この状態で例えば主制御部300および第1副制御部400に電断が生じてその後復電した場合、第1副制御部400は、主制御部300からの復電コマンドを受信し、復電コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208の表示を制御する。本例では、電断時に設定中(パスワード入力中)であったことを示す情報は復電コマンドに含まれていないため、第1副制御部400は設定モードには戻らず、装飾図柄表示装置208の表示画面も電断時のパスワード入力画面には戻らない。また、確定前の入力パスワードはバックアップ処理されないため、入力途中のパスワードは消去される。すなわち、復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面には、図23(b)に示すように、デフォルトの演出表示画面が表示される。デフォルトの演出表示画面では、例えば図柄組合せ「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示される。なお、電断復電して設定モードが終了しても、遊技状態や変動パターンなどは変更されない。
これにより、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者(本例では遊技者)に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。例えば、遊技者が電気系統の異常発生を察知した場合、遊技店員は遊技者を介して電気系統の異常発生を知ることができるため、メンテナンス性の向上を図れる場合がある。
図24は、オリジナルモードに関する設定中(パスワード入力中)に電断復電した場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の他の例を示している。図24(a)は、図23(a)と同様に、パスワード入力中のパスワード入力画面を示している。本例では、この状態で電断が生じてその後復電した場合には、装飾図柄表示装置208の表示画面には、電断時のパスワード入力画面ではなく、図24(b)に示すように、「準備中」という文字メッセージを含む準備中画面がまず表示される。準備中画面が所定時間表示されると、図24(c)に示すようにデフォルトの演出表示画面が表示される。ここで、準備中画面は、例えば図15(a)、(b)に示したような態様であってもよい。
図25は、オリジナルモードに関する設定が反映された場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図25(a)は、入力パスワードが正規パスワードであると判定された後に表示される認識成功画面(図19(e)参照)を示している。上述のように、認識成功画面が表示されて所定時間が経過すると、オリジナルモードメニュー画面(図19(a)参照)に戻る。その後、遊技者が所定の設定終了操作を行うと、オリジナルモードに関する設定が反映された演出表示画面が表示される。例えば、遊技者によりオリジナルモード仕様1が設定された場合には、図25(b)に示すように、演出表示画面には「兜」を装着したキャラクタが表示される。
図26は、オリジナルモードに関する設定中であって、入力パスワードが正規パスワードであると判定された後に電断復電した場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図26(a)は、図25(a)と同様の認識成功画面を示している。この状態で例えば主制御部300および第1副制御部400に電断が生じてその後復電した場合、第1副制御部400は、主制御部300からの復電コマンドを受信し、復電コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208の表示を制御する。本例では、電断時に認識成功画面が表示されていたことを示す情報は復電コマンドに含まれていないため、装飾図柄表示装置208の表示画面は、電断時の認識成功画面には戻らない。また、遊技者が設定したオリジナルモードに関する設定内容はバックアップ処理されないため、オリジナルモードに関する設定は初期状態になる。すなわち、復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面には、図26(b)に示すように、オリジナルモードに関する設定が反映されていない通常の演出表示画面が表示される。
これにより、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者(本例では遊技者)に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。例えば、遊技者が電気系統の異常発生を察知した場合、遊技店員は遊技者を介して電気系統の異常発生を知ることができるため、メンテナンス性の向上を図れる場合がある。
図示を省略するが、本例では、オリジナルモードに関する設定内容はバックアップ処理されないため、オリジナルモードに関する設定が完了して当該設定が反映された演出表示画面の表示中に電断が生じた場合にも、復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面には、オリジナルモードに関する設定が反映されていない演出表示画面が表示される。
ここで、本実施の形態のパチンコ機100において、遊技者が遊技に関する設定を行う他の例について説明する。本例では、所定のステージチェンジ可能条件が成立している場合、設定操作部136のボタン(例えば、確定ボタン700)が押下される度に、装飾図柄表示装置208の表示画面で実行される演出ステージが変更されるようになっている。図27は、演出ステージが変更される場合の装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図27(a)に示すように、デフォルトの演出ステージは晴れステージである。晴れステージでは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cでの装飾図柄変動停止表示の背景画像として、例えば「太陽」の絵柄に合致した静止画像または動画像が演出表示領域208dに表示される。ここで、図中の3つの下向き太矢印は、装飾図柄が変動表示されていることを表している。
ステージチェンジ可能条件が成立している場合、図27(a)に示す晴れステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、図27(b)に示すように、演出ステージが曇りステージに変更される。曇りステージでは、図柄表示領域208a〜208cでの装飾図柄変動停止表示の背景画像として、例えば「雲」の絵柄に合致した静止画像または動画像が演出表示領域208dに表示される。
図27(b)に示す曇りステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、図27(c)に示すように、演出ステージが雨ステージに変更される。雨ステージでは、図柄表示領域208a〜208cでの装飾図柄変動停止表示の背景画像として、例えば「傘」の絵柄に合致した静止画像または動画像が演出表示領域208dに表示される。
図27(c)に示す雨ステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、演出ステージが図27(a)に示す晴れステージに変更される。以下同様に、設定操作部136のボタンが押下される度に、演出ステージが晴れステージ、曇りステージ、雨ステージの順に変更されるようになっている。
図28は、デフォルト以外のステージ中(例えば曇りステージ中)に電断復電した場合における装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図28(a)に示す曇りステージの演出中に電断が生じ、その後復電した場合、第1副制御部400は、主制御部300からの復電コマンドを受信し、復電コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208の表示を制御する。本例では、電断時の演出ステージが曇りステージであったことを示す情報は復電コマンドに含まれておらず、第1副制御部400でのバックアップ処理もされていないため、復電後には電断時の曇りステージには戻らない。復電後の装飾図柄表示装置208の表示画面では、図28(b)に示すようにデフォルトの晴れステージの演出が実行される。すなわち、電断復電の前後では、装飾図柄表示装置208の表示画面が曇りステージの演出表示から晴れステージの演出表示に切り替わる。
図29は、演出ステージの変更パターンの変形例を示している。本例では、図29(a)に示すように、デフォルトの演出ステージは晴れステージである。ステージチェンジ可能条件が成立している場合、晴れステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、演出ステージは図29(b)に示す曇りステージに変更される。また、曇りステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、演出ステージは、図29(c)に示す雨ステージに変更される。雨ステージの演出中に設定操作部136のボタンが押下されると、図29(b)に示す曇りステージに変更される。以下同様に、設定操作部136のボタンが押下される度に、曇りステージ、雨ステージの順に演出ステージが変更される。したがって本例では、デフォルトの晴れステージの演出は例えば電源投入後のみにしか設定されず、遊技者の操作によるステージ変更後には、曇りステージまたは雨ステージの演出のみが設定されるようになっている。
図27に示した例では、ステージ変更が所定回数(例えば3回)行われて晴れステージの演出が実行されているときに電断が生じると、復電後の演出ステージも晴れステージとなるため、電断復電の発生を遊技者が察知し難い場合があった。これに対し、図29に示す例では、ステージ変更を1回行うとその後デフォルトの晴れステージに戻ることがない。したがって、ステージ変更後に電断復電が生じた場合には、表示画面が必ず曇りステージまたは雨ステージの演出表示から晴れステージの演出表示に切り替わるため、電断復電の発生を遊技者がより確実に察知することができる場合がある。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る遊技台について説明する。まず、図30を用いて、本実施の形態に係るスロットマシン1100の全体構成について説明する。図30は、スロットマシン1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図30に示すスロットマシン1100は、本体1101と、本体1101の正面に取り付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。本体1101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄(図示省略)が配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1110乃至1112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1110乃至1112が構成されている。リール1110乃至1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110乃至1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1110乃至1112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリール1110乃至1112をスロットマシン1100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1110乃至1112の背面には、図柄表示窓1113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1100内部において各々のリール1110乃至1112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1110乃至1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ライン1114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3ラインが有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよいし、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1128は演出用のランプである。
ベットボタン1130乃至1132は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1131が押下されると2枚投入され、ベットボタン1132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1132はMAXベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ1129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1121が点灯する。
設定操作部1190は、設定者の操作によって遊技に関する設定(例えば、オリジナルモード仕様の設定、時刻の設定、演出内容の設定)を行うためのものである。設定操作部1190は、図2に示した設定操作部136と同様に、設定者による押下が可能な押ボタンとして、確定ボタンと、確定ボタンの上方に位置する上ボタンと、確定ボタンの下方に位置する下ボタンと、確定ボタンの右方に位置する右ボタンと、確定ボタンの左方に位置する左ボタンと、右ボタンのさらに右方に位置するキャンセルボタンとを備えている。
メダル投入口1141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1130乃至1132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1125は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払い出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、および、払出枚数表示器1127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー1135は、リール1110乃至1112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1130乃至1132を操作して、スタートレバー1135を操作すると、リール1110乃至1112が回転を開始することとなる。スタートレバー1135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット1136には、ストップボタン1137乃至1139が設けられている。ストップボタン1137乃至1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110乃至1112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1110乃至1112に対応づけられている。以下、ストップボタン1137乃至1139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1137乃至1139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1137乃至1139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1134は、スロットマシン1100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155から排出するためのボタンである。ドアキー孔1140は、スロットマシン1100の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット1136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1162が設けられている。タイトルパネル1162の下部には、メダル払出口1155、メダルの受皿1161および音孔1180が設けられている。音孔1180は、スロットマシン1100内部に設けられている低音スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
前面扉1102の左右各部に設けられたサイドランプ1144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1102の上部には演出装置1160が配設されている。この演出装置1160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1163a、左シャッタ1163bからなるシャッタ(遮蔽装置)1163と、このシャッタ1163の奥側に配設された液晶表示装置(演出画像表示装置)1157とを備えており、右シャッタ1163a、左シャッタ1163bが演出画像表示装置1157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置1157の表示画面がスロットマシン1100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、演出画像表示装置1157は、液晶表示装置でなくとも、上記第1または第2の実施の形態の装飾図柄表示装置208と同様に、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
演出装置1160の上部には音孔1143が設けられている。音孔1143は、スロットマシン1100内部に設けられている上部スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
回路ブロックの図示は省略するが、本実施の形態のスロットマシン1100は、パチンコ機100と同様の構成の制御部を有している。すなわち、スロットマシン1100の制御部は、少なくとも、遊技の中枢部分を制御する主制御部と、主制御部が送信するコマンドに応じて主に演出の制御を行う第1副制御部とを有している。スロットマシン1100の第1副制御部では、図17および図18に示した遊技設定モード制御処理が実行され、演出画像表示装置1157では、第1副制御部の制御により図19に示したような表示画面の遷移が行われる。これによりスロットマシン1100においても、遊技者による設定操作部1190の操作により、オリジナルモードについての設定等が可能になっている。例えばスロットマシン1100では、オリジナルモード設定中には、ARTの押し順ナビ付与率がオリジナルモード非設定中よりも有利になる等の出玉に関する特典を得られる場合や、ボーナス内部当選後の内部当選ボーナス種別の報知がオリジナルモード非設定中よりも早く行われる場合がある。
本実施の形態においても、オリジナルモードに関する設定内容はバックアップ処理されないため、演出画像表示装置1157で設定画面が表示されているときに電断復電した場合には、図23、図24および図26等と同様に、設定画面には戻らず例えばデフォルトの演出表示画面が表示される。
これにより、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者(本例では遊技者)に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。
図31は、遊技者の遊技履歴を保存可能であるとともに保存された遊技履歴に基づいて遊技者に特別な演出等の特典を付与するシステムに対応する、上記第2の実施の形態のパチンコ機100や第3の実施の形態のスロットマシン1100等を含むシステム構成の例を示す概念図である。図31に示すように、上記実施の形態のシステム構成では、遊技台メーカ等が管理するウェブサーバ1200を設けられている。ウェブサーバ1200は、インターネット等の通信ネットワークに接続されている。また、通信ネットワーク接続機能およびQRコード読み取り機能を備えた、遊技者が所持する携帯電話機810も上記実施の形態のシステムを構成する。
パチンコ機100の装飾図柄表示装置208やスロットマシン1100の演出画像表示装置1157に表示されたQRコードを遊技者が携帯電話機810で読み取り、QRコードから変換されたURLに基づき当該携帯電話機810でウェブサーバ1200にアクセスすると、携帯電話機810の表示部812には所定のパスワードが記載されたウェブページが表示される。遊技者は、表示されたパスワードを用いて、パチンコ機100やスロットマシン1100においてオリジナルモードに関する設定を行うことができるようになっている。
図32は、ウェブサーバ1200の制御部で実行されるサーバ制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。まずステップS1101では、所定URLへのアクセスがあるか否かを判定する。所定URLへのアクセスがある場合にはステップS1103に進み、所定URLへのアクセスがない場合にはステップS1105に進む。ここで、所定URLへのアクセスがある場合、アクセスした遊技者に対してパスワードの入力を要求し、入力されたパスワードに基づいて個人を特定するようにしてもよい。この場合、例えばパチンコ機100やスロットマシン1100は、遊技が終了したとき(例えば、遊技者による終了操作が行われたとき)に、装飾図柄表示装置208や演出画像表示装置1157で所定のパスワードを表示するように構成しておく。また、ウェブサーバ1200では、同一QRコードの複数使用を防ぐため、携帯電話機固有のID(SIM)やPCのIPアドレス等を割り出し、当該IDまたはIPアドレスからのアクセス以外を規制するようにしてもよい。
ステップS1103では、携帯電話機810によりアクセスされたURLに基づき、当該遊技者の個人データ(例えば、個人設定情報)を更新する。ここで、パチンコ機100またはスロットマシン1100で生成されるURLには、ゲーム数やミッション達成状況等を表す文字情報が暗号化されて含められている。例えば、パチンコ機100またはスロットマシン1100は、QRコードを発行する度に、その時点で達成済みのミッションに関する情報をURLに含める。ウェブサーバ1200側では、アクセスされたURLに基づき把握できる現時点での達成済みミッションの情報と、パスワードを生成した時点(今回遊技開始時点)で達成済みであったミッションの情報との差分から、今回遊技における達成ミッションを把握できる。ステップS1103の処理が終了したらステップS1105に進む。
ステップS1105では、遊技者からのカスタマイズ要求があるか否かを判定する。カスタマイズ要求がある場合にはステップS1107に進み、カスタマイズ要求がない場合にはステップS1109に進む。
ステップS1107では、遊技者の操作に基づき個人データを更新する。本例では、オリジナルモード仕様の変更を、パチンコ機100またはスロットマシン1100だけでなくウェブサーバ1200上でも行うことができるようになっている。その後、ステップS1109に進む。
ステップS1109では、パスワード発行要求があるか否かを判定する。パスワード発行要求がある場合にはステップS1111に進み、パスワード発行要求がない場合にはステップS1113に進む。
ステップS1111では、個人データに基づきパスワードを生成、発行する。発行されるパスワードは、複数機種に入力可能なものであってもよいし、ウェブサーバ1200上で機種を選択し、選択された機種にのみ入力可能なものであってもよい。例えば、パスワードの発行と同時に、ウェブサーバ1200上で、選択された機種のステータスを「遊技中」に設定し、該ステータスが「遊技中」以外であれば、上記所定のURLにアクセスがあったとしても無効とする。このようにすれば、他者の個人データが自分の個人データに上書きされることを防ぐことができる。ステップS1111の処理が終了したらステップS1113に進む。
ステップS1113では、その他処理を行う。その他処理では、例えば、遊技者側からの要求により、当該遊技者の個人データの閲覧(表示)処理や、ミッション達成状況に基づく待ち受け画像や着メロ等の送信処理等を行う。ここで、管理者設定により、個人データの変更が可能であってもよい。例えば抽選等を行い、当選した遊技者の個人データを変更し、通常遊技をしているだけでは達成不能な条件を達成済みとして設定するようにしてもよい。パチンコ機100またはスロットマシン1100側では、自身の遊技では達成不能な条件が達成済みであることに基づいて所定の動作を行う。ステップS1113の処理が終了したらステップS1101に戻る。
以上説明したように、上記実施の形態による遊技台(パチンコ機100またはスロットマシン1100)は、所定の始動情報導出条件が成立した場合(例えば、特図1始動口230、特図2始動口232に入賞した場合、スタートレバー1135が操作された場合)に、始動情報(例えば、特図1当選乱数値および特図1乱数値の組、特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を導出する始動情報導出手段(例えば、各種センサ320の入賞センサ、センサ回路322、乱数値生成回路318、CPU304、RAM308内の特図1乱数値生成用乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用乱数カウンタ等、入賞受付処理(ステップS217))と、前記始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、所定の起動信号を入力したこと(例えば、電源が投入されたこと)に基づいて遊技制御を開始する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、前記遊技制御手段を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号(例えば、低電圧信号)を出力する電気系統異常信号出力手段(例えば、電圧監視回路338)と、前記電気系統異常信号が出力された場合に、遊技制御に関する情報を記憶する遊技制御情報記憶手段(例えば、電断処理(ステップS243))と、前記電気系統異常信号が出力された後に前記起動信号が入力されたことに基づいて、当該電気系統異常信号が出力された際の制御状態に、前記遊技制御情報記憶手段に記憶されている遊技制御に関する情報に基づいて復帰させる制御状態復帰手段(例えば、復電時処理(ステップS111))と、前記当否判定手段の前記当否判定の結果に応じて所定の演出を行う演出表示手段(例えば、第1副制御部400、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記演出表示手段は、所定条件が成立した場合(例えば、ボタン700、702、704、706、708、710のいずれかが押下された状態で電源投入が行われた場合、オリジナルモードメニュー呼出しが許可されるタイミングで確定ボタン700が押下された場合、電源投入が行われた場合、大当り遊技が終了した場合)に、遊技に関する設定(例えば、時刻の設定、演出内容の設定、オリジナルモード仕様の設定、演出ステージ変更の設定)を行うための所定の第1の態様による表示(例えば、遊技設定モードに関する設定画面の表示、オリジナルモードに関する設定画面の表示、デフォルト以外のステージ演出画面の表示)を行い、前記制御状態復帰手段は、前記演出表示手段を用いて前記第1の態様による表示が行われている状態で前記電気系統異常信号が出力され、その後に前記起動信号が入力されると、該電気系統異常信号が出力されるまで該演出表示手段を用いて行われていた前記第1の態様による表示を、前記第1の態様とは異なる所定の第2の態様による表示(例えば、通常の演出表示画面の表示、デフォルトのステージ演出画面の表示)に切り替えて該演出表示手段に表示させるものであることを特徴とする。
この構成によれば、設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。また、電気系統の異常(例えば落雷による電源電圧降下など)が発生したことを設定者が察知することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記第2の態様は、前記遊技に関する設定を行うための前記第1の態様と関連しない態様であることを特徴とする。
この構成によれば、第2の態様が第1の態様と関連しない態様となるため、設定内容が反映されたかどうかがより不明確になる。したがって、設定者に再設定をさらに促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出表示手段は、前記起動信号が前記遊技制御手段に入力された場合に、所定の第3の態様(例えば、電源投入時の初期画面、準備中画面)による表示を行い、前記第2の態様は、前記第3の態様を含むことを特徴とする。
この構成によれば、電源投入時に表示する表示態様を第2の態様として使用するため、専用の表示態様を用意する必要が無く、記憶容量の削減と製作期間の短縮を図ることができる場合がある。また、第2の態様が第1の態様と関連しない態様となるため、設定内容が反映されたかどうかがより不明確になるため、設定者に再設定をさらに促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出表示手段は、前記当否判定の結果に応じて所定の図柄(例えば、装飾図柄)を変動停止表示し、前記第2の態様は、前記所定の図柄による所定の表示態様(例えば、装飾図柄の停止表示)を含むことを特徴とする。
この構成によれば、所定の図柄による所定の表示態様を第2の態様として使用するため、専用の表示態様を用意する必要が無く、記憶容量の削減と製作期間の短縮を図ることができる場合がある。また、第2の態様が第1の態様と関連しない態様となるため、設定内容が反映されたかどうかがより不明確になるため、設定者に再設定をさらに促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記第2の態様は、前記遊技に関する設定の設定内容に応じた態様(例えば、変更した設定内容が確定する前に電断復電が生じた場合には変更前の設定内容に応じた態様)であることを特徴とする。
この構成によれば、第2の態様によって遊技の設定が反映されているか否かを判別することができる場合がある。設定内容が反映されていない場合には、設定者に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。
なお、以上説明した各実施の形態は、相互に組み合わせて実施可能である。
従来の遊技台では、遊技台の遊技に関する設定を設定者が行う技術が考案されている。しかし、従来の遊技台では、設定中に電断復電した場合、設定内容が遊技台に反映されない場合があるが、復電後に設定内容が遊技台に反映されていないことを設定者が気づけない場合があるため、確実な設定を行うことができないという問題があった。これに対し上記実施の形態によれば、復電後に設定内容が反映されたかどうかが不明確になるため、設定者に再設定を促すことができ、確実な設定を行うことができる場合がある。
本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例に挙げたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。