JP5190050B2 - 風力発電システム、風力発電制御装置、及び風力発電制御方法 - Google Patents

風力発電システム、風力発電制御装置、及び風力発電制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、風力発電装置を複数用いた風力発電システム、風力発電制御装置、及び風力発電制御方法に関し、特に、風力エネルギーを利用して発電した電力を、電力系統に供給するウィンドファームのシステムに関する。
近年、地球温暖化対策の一つとして、風力発電の導入が世界的に盛んに行われている。風力発電は、費用対効果の観点から、一定の地域に複数台の風力発電装置を設け、大量の風力発電装置群を一括して運用するウィンドファームとして設置されることが多くなっている。
風力発電装置は、気象の状況により発電出力が変動するので、電力系統への導入がさらに増えた場合の電力系統の電圧や周波数の維持に関する影響が懸念されている。
一般的に、風力発電装置は、羽根のピッチ角を変えて、回転周波数を一定に保ったり、発電機の励磁電流を変えたりして、発電出力を一定に制御するようになっている。これにより、風力発電装置は、風速が定格風速に達するまでは風速の増大と共に出力が増加し、さらに風速が増大すると、そのカットオフ値までは定格出力で運転するように構成されている。このカットオフ値は、一般的に、風力発電装置の羽根に作用する機械的負荷により、機械的構成要素が疲労限界値に達する風速に設定されている。
風力発電装置は、多くの場合、カットオフ風速よりも速い風速において、機器保護のために停止させる安全機能が設けられている。この停止の時、風力発電装置は、出力が定格出力から出力ゼロへと急激に変動する。ウィンドファームにおいて複数の風力発電装置が一斉にカットアウト風速に達して停止した場合には、ウィンドファーム全体の出力変動はきわめて大きくなる。
一方、複数の風力発電装置が連系される電力系統は、風力発電装置の出力変動があっても需給調整に支障が出ないように、発電所等の設備容量を十分に確保する必要がある。しかしながら、風力発電装置の導入量が増え,ウィンドファームの規模が大きくなると、電力系統を維持する電力会社の設備負担が大きくなる問題がある。このため、電力会社は、連系される風力発電装置の台数を制限したり、ウィンドファームの出力変動が所定の範囲に収まるよう、変動抑制対策を風力発電事業者に対して求めるようになってきている。
これまで、強風時のウィンドファームの出力変動の緩和方法として,種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、それぞれの風力発電設備の風速をモニタし、風速の平均値が閾値を超えた場合に、ウィンドファーム全体の出力をある傾き(ランプ率)で低下させることにより、急激な出力変動を防止する技術が開示されている。
特開2006−170208号公報
しかしながら,特許文献1に開示された技術では、風速の閾値を超えた風力発電システムが同時にカットアウト風速に到達することを前提としている。このため、風速がそのままカットアウト値まで到達するか否かは確実ではなく、またカットアウト値に到達するタイミングが同時であるとは限らない。したがって、停止指令後に風速がカットアウト値に到達せず,閾値を下回った場合には、本来停止させる必要のない不要な停止処理となって発電電力が低下してしまう問題がある。
また、電力会社は、風力発電事業者に対して、ウィンドファーム全体の出力変動幅を、決められた評価時間中の最大値と最小値との差として定義し、この出力変動幅が所定の範囲に収まるようにウィンドファームを運用することを求める場合がある。この場合でも、規模の大きなウィンドファームの場合には、強風時のカットアウトによる停止が複数機同時に発生したとしても、ウィンドファーム全体として前記所定の範囲に収まる出力変動となり、問題となりにくい。
この場合でも特許文献1に記載される方法では、ランプ率にしたがって風力発電システムを停止させてしまうため、不要な停止処理となって発電電力が低下する問題がある。
本発明は、前記問題を達成するためになされたものであり、停止させる風力発電装置の数を低減し、発電電力の低下を低減することができる風力発電システム、風力発電制御装置、及び風力発電制御方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、電力系統(7)に接続され、出力電力制御が可能な複数の風力発電装置(11,12,13)を備える風力発電システム(200)であって、各風力発電装置が受ける風速の情報を含む運転情報を通信ネットワーク(5)を介して送信する複数の個別制御装置(31,32,33)と、前記通信ネットワークを介して前記個別制御装置からの前記運転情報を受信して、前記複数の風力発電装置の全体の出力変動を演算処理する集中制御装置(41)とを備え、前記集中制御装置は、各風力発電装置から送付される運転情報を受信する送受信部(51)と、前記風速が所定の閾値よりも速いか否かの判定を行う風速閾値判定手段(52)と、風力発電装置の相互間で風速の相関係数を演算する相関係数演算手段(53)と、前記風速閾値判定手段が前記閾値よりも風速が速いと判定し、前記相関係数演算手段が演算した演算結果が所定値よりも高いと判定する風力発電装置を選定する停止判定手段(54)と、前記停止判定手段が選定した風力発電装置に対し停止指令を送信する停止指令手段(55)とを備え、前記個別制御装置は、前記集中制御装置から送信される停止指令に応じて前記風力発電装置の運転を停止 させることを特徴とする。なお、かっこ内の数字は例示である。
本発明によれば、停止させる風力発電装置の数を低減し、発電電力の低下を低減することができる。
本発明の一実施形態である風力発電システムの構成図である。 一般的な風力発電装置の風速と出力の関係を表す特性図である。 本発明の一実施形態である集中制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態である個別制御装置の接続関係を示すブロック図である。 集中制御装置の相関係数演算手段の処理を表す模式図である。 集中制御装置の停止判定手段の処理を示すフローチャートである。 風速閾値を超えた風車同士の相関係数の演算結果を示す表である。 集中制御装置によるウィンドファーム出力の変化を説明するための図である。 集中制御装置による停止処理の中止動作を説明するためのグラフである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である風力発電システムの構成図である。
風力発電システム200は、複数の風力発電装置11,12,13、及び風力発電設備14を含んで構成されるウィンドファーム100と、ウィンドファーム100を制御する集中制御装置41と、記憶装置42と、ウィンドファーム100に接続されている電力系統7と、需要家8とを有している。
ウィンドファーム100は、各風力発電装置11,12,13、及び風力発電設備14が発電所を含む電力系統7に一箇所で送電線9を介して接続されており、電力系統7とウィンドファーム100との双方から需要家8に対して電力を供給している。
風力発電設備14は、風力発電装置11,12,13の風車a,b,cと同様の風車d,e,f,g,…を複数有している。各風力発電装置の風車a,b,c,d,e,f,g,…は、翼のピッチ角を可変することができ、回転周波数制御することができる。
風力発電装置11,12,13は、それぞれ、気象計21,22,23と、個別制御装置31,32,33とが接続されている。気象計21,22,23は、風力発電装置11,12,13,14の近傍に設定され、風力発電装置11,12,13,14が受ける風向・風速と気圧とを測定する。
個別制御装置31,32,33、及び風力発電設備14の個別制御装置は、通信ネットワーク5を介して相互に接続されるとともに、集中制御装置41に接続される。記憶装置42は、集中制御装置41に接続され、各風力発電装置11,12,13、及び風力発電設備14の出力特性データ等の運転情報を逐次記憶する。
図2は、一般的な風力発電装置の風速[m/s]と出力[%]との関係を示す特性図である。一般に、
風の運動エネルギ=(1/2)×「風の質量[kg]」×「風速の2乗」
単位時間あたりの風の質量[kg/s]=断面積[m]×空気密度[kg/m]×風速[m/s]
であるので、
風のパワー[W]=(1/2)×「断面積[m]×「空気密度[kg/m]」×「風速[m/s]の3乗」
となる。したがって、風力発電装置11,12,13等は、風速が風力発電装置の定格風速に達するまでは風速の3乗に比例するように出力が増加する。
風速がさらに増大すると、風力発電装置11,12,13等は、回転周波数を制御可能なのでカットオフ値までは定格出力(100%)で運転(定格運転)するように構成されている。具体的に、風車が回転し始める発電開始(カットイン)の風速は3m/sであり、定格風速は12m/sであり、停止風速(カットアウト)は、25m/sである。なお、風力発電装置のカットオフ値は、一般的に、風力発電装置に作用する機械的負荷によって、機械的構成要素が疲労限界値に達する風速である。また、定格運転は、所定範囲内の変動があっても風速に対して略一定であればよい。安全機能として、多くの場合、カットオフ値となる風速よりも速い風速(停止風速)では、風力発電装置は、機器保護のために停止させられる。
ウィンドファーム内の各風力発電装置についてこの特性を保存しておき、後記する風速の閾値は、定格風速より大きく、停止風速(カットアウト風速)よりも低いある値に設定される。
図3は、集中制御装置の構成を示すブロック図である。図3において、集中制御装置41は、通信ネットワーク5に接続されている送受信部51と、記憶装置42に接続されている制御部50とを備え、制御部50は、風速閾値判定手段52と、相関係数演算手段53と、停止判定手段54と、停止指令手段55とを備える。各手段52、53,54,55は、CPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することによって実現される。記憶装置42は、風速の閾値、出力変動幅の許容値、及び評価時間が記憶されており、風速閾値判定手段52、及び停止指令手段55が参照する。
通信ネットワーク5から得られた各風力発電装置の風向、風速データは、送受信部51を介して風速閾値判定手段52に入力される。風速閾値判定手段52は、各風力発電装置が受ける風速が閾値に達しているか否かについて判定する。閾値のデータは、記憶装置42に保存されており、予め定格風速と停止風速との間の値で設定しておくか、あるいは動的に変更することも可能である。なお、風速は短時間に変動を繰り返すため、閾値に達しているか否かの判定は移動平均等の統計的手法を用いて平滑化加工したデータに基づいて行うことも可能である。判定結果は、相関係数演算手段53に入力され、相関係数演算手段53は、風速が閾値に達した複数の風力発電装置間の風速及び風向の相関係数を演算する。これにより、相関係数の高かった複数の風力発電装置については、同時にカットアウト風速に到達する確率が高いとみなされる。
相関係数の演算結果が停止判定手段54に入力され、停止判定手段54は、記憶装置42に保存されているウィンドファーム出力の「変動幅許容値」と、同時にカットアウト風速に到達する確率の高い風力発電装置が同時に停止した場合の出力変動の値とを比較し、出力変動の値が許容値を上回る場合には、相関係数の高い複数の風力発電装置のうち、少なくとも1機をカットアウト風速到達前に能動的に停止する風力発電装置と決定する。
停止判定手段54の判定結果は停止指令手段55に入力され、停止指令手段55は、能動的に停止する風力発電装置に対して,停止指令を送受信部51を用いて送信する。なお、停止する風力発電装置が複数機あるいは複数組ある場合には、停止判定手段54は、少なくとも出力変動の許容値を評価する評価時間だけ停止タイミングをずらすことも可能である。また、記憶装置42に記憶されている「評価時間」だけ停止タイミングをずらして停止する処理中に、風速閾値判定手段52に入力された、停止処理中の風力発電システムにおける最新の風速値が、閾値を下回っていた場合には、停止指令手段55は、停止処理を中止して発電電力の低下を防止することも可能である。
図4は、個別制御装置のブロック図、及びその接続関係を示す構成図である。
図4において、個別制御装置31,32,33は、入力手段34と通信手段35とピッチ角制御回路36と電力変換回路37を少なくとも備えている。入力手段34は、気象計21,22,23の風速・風向のデータを逐次入力し、各々の風力発電装置に設けられている電力センサ25を用いて、風力発電装置の出力の値を入力する。通信手段35は、入力手段34が出力する、風速・風向データや出力データを通信ネットワークに出力する。
また、ピッチ角制御回路36は、風車の羽根のピッチ角を可変して、羽根の回転周波数を一定(定格回転周波数)に制御する回路である。電力変換回路37は、風力発電装置が備える図示しない発電機の任意周波数の交流出力を電力変換して、商用電圧・商用周波数の交流出力に変換する。
図5は、相関係数演算手段52(図3)の処理を模式的に表した図である。図5では、3機の風力発電装置の風車A,B,C(風車a,b,c,…の何れかを示す。)が風速閾値に達したとして、3機の相互(AとB、BとC、CとA)について、風速、風向の計測値の相関を求めている。左欄は、風力発電装置に使用されている風車A、B,Cの風速計測値(細線)、風速平均値(太線)、風向計測値(矢印)の時間変化を示す図であり、右欄上段は、風車Aの風速平均値(太線)と風車Bの風速平均値(細線)との相関係数を示す図であり、右欄中段は、風車Bの風速平均値(実線)と風車Cの風速平均値(破線)との相関係数を示す図であり、右欄下段は、風車Aの風速平均値(太線)と風車Cの風速平均値(破線)との相関係数を示す図である。
これらの相関係数は、風速、風向として過去の所定時間前(例えば、30分)から現在時刻までの計測値を用い、この計測値に平均化処理を施した時系列のデータに対して演算されている。これにより、演算された相関係数は、数秒周期の短時間のランダムな変動の影響が除外される。なお、風向は方位を数値化(例えば、16方位を01:NNE,02:NE 〜 15:NNW,16:N)したものに対して同様に相関係数を求めている。停止判定手段54(図3)は、風速の相関係数、及び風向の相関係数の何れか一方又は双方の相関係数を用いることが可能である。
図6は、停止判定手段の処理を詳細に示したフローチャートである。
このフローは、相関係数演算手段53が相互係数を演算した後に起動される。停止判定手段54は、相関係数演算手段53で求めた、閾値を超えた風力発電装置の風速、風向双方の相関係数の演算結果を読み込む(S1)。図7の例では、複数の風力発電装置a,b,c,…,q,r,sの中で、風力発電装置a,c,g,k,n,rの6機が風速閾値を超えたとしている。
次に、停止判定手段54は、ウィンドファーム100の出力変動幅の許容値及び評価時間の設定値を読み込む(S3)。次に、読み込んだ相関係数の中から、停止判定手段54は、相関係数が所定の値より高い風力発電装置を抽出する(S5)。図7の例では、網掛けがされているc−kの2機と、g−n−rの3機の相関係数が高いと判定された。すなわち、c−kの相関係数が0.9であり、g−nの相関係数が0.8であり、n―rの相関係数が0.8であり、g−rの相関係数が0.9であり、これらの相関係数が最も高い。
なお、相関係数の所定の値は、ウィンドファーム100の運用実績を元に動的に変化させることも可能である。次に、停止判定手段54は、相関係数が高いと判定された風力発電装置が、同時にカットアウトにより停止したと仮定した場合に発生する出力変動を演算し、演算された出力変動と出力変動幅の許容値とを比較する(S7)。出力変動は、定格出力から停止までの変化量であるので、停止させる風力発電装置の定格出力の総和として求めることができる。すなわち、停止させる風力発電装置の数が多い方が、出力変動が大きくなる。したがって、図の例では、c−kの2機同時停止では許容値未満となり、風力発電装置g−n−rの3機同時停止では許容値を超える評価となる。
次に、停止判定手段54は、負荷変動の許容値を上回る風力発電装置に対し、停止判定を行う(S9)。以上で、停止判定手段54の処理が終了し、停止指令手段55が停止判定された、1機又は複数の風力発電装置に対して。停止指令を行う。
なお、出力変動と許容値との比較(S7)により、許容値未満となったc−kの2機に関しては、仮に同時に風速がカットアウト値に到達して停止したとしても、出力変動がウィンドファームの全体の許容値を下回るため、問題とならない。したがって、停止判定手段54は、c−kの2機に対しては能動的な停止処理を行わない。一方、許容値を超える評価となったg−n−rの3機については、仮に同時に風速がカットアウト値に到達して停止すると、許容値を上回る出力変動が発生する。したがって、停止判定手段54は、3機のうち1機の風力発電装置gに対して能動的な停止を行うと決定する。
このとき、停止判定手段54は、残りのn−rの2機については、c−kの2機と同様に、同時に停止しても出力変動が許容値を下回るため、停止処理を行わない。つまり、gを停止させることで、目的は達成されている。3機のうちいずれの風力発電装置を優先して停止させるかは、単純な番号付けによる優先順位により決める方法、あるいは各々の風力発電装置の稼働率を平均化するために、稼働時間の長い風力発電装置から優先して停止する方法なども可能である。
また、別の変形例では、能動的な停止を行うと決定した風力発電装置に対し、所定の時間をかけてスロープ状に出力を低下させることも可能である。さらに別の実施形態では、前記能動的な停止を行うと決定した風力発電装置に対し、出力を所定の値まで低下させることも可能である。
図8は、ウィンドファーム全体の出力がどのように変化するかを説明するためのグラフであり、停止判定手段54の処理を説明している。上段から順に、風車gの出力の時間変化を示す図、風車nの出力の時間変化を示す図、風車rの出力の時間変化を示す図を示し、最下段が風車g,n,r以外の風力発電装置も含めたウィンドファーム100の合計出力の時間変化を示す図である。
本実施形態の制御を行わない場合は、風車gは、破線「制御なし」の動きとなり、風車n,rとほぼ同時にカットアウト風速に達して停止する。その結果、ウィンドファームの合計出力は、最下段の破線「制御なし」の動作となり、3機分が同時に停止することによって、図中に示したウィンドファーム出力の変動許容値(両矢印)を上回る変動が発生することになる。
一方、停止判定処理により、風車gは、風速が閾値を超えたとき、すなわち、風速がカットアウト値に達して実際に停止する以前に、停止指令によって停止させられる。その結果、ウィンドファーム100の合計出力は、最下段の実線「制御あり」の動作となって、図中に示した評価時間幅における出力変動が、変動許容値(両矢印)を下回るようになる。この結果、ウィンドファーム100全体の出力変動は、変動許容値に収まる。また、能動的に停止指令を与えるのは、風速が閾値を超えた風車(風力発電装置)のうちの1機で済むため、ウィンドファーム100の発電電力が不要に低下することを防止できる。
図9は、停止指令手段55において、停止判定手段54の停止処理中に、最新の風速計測値が閾値を下回った場合の動作を示したグラフである。図9の上段は、停止処理中の風力発電装置における風速の計測値及び風速計測値を平均化処理したグラフである。図9の下段は、ウィンドファーム100の合計出力を示したグラフである。上段のグラフにおいて、時刻t1において風速平均値が閾値を超え、下段のグラフにおいて、停止判定手段54により停止処理を行った場合は、破線「停止処理継続」の動作となる。
一方、「停止処理継続」のときに、停止処理中の風力発電装置の風速平均値は、時刻t2において停止処理が必要な閾値を下回っている(図9の上段)。風速が弱まるのであれば、停止処理は必要ないので、停止処理を中止する。その結果、下段の「停止処理中止」のような動作となり、時刻t1において停止処理した風力発電装置に対しても再始動の指令を出力し、発電を再開する。この結果、停止処理を続けた場合の不要な発電電力の低下を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態の風力発電システム200によれば、各風力発電装置11,12,13,…に設けられる個別制御装置31,32,33と、個別制御装置から風力の情報を含む運転情報により出力予測演算を行う集中制御装置41とを備え、集中制御装置41は、ウィンドファーム100内の各風力発電装置で計測した風速・風向の計測値から、定格風速と停止風速(カットオフ値)との間に設定された閾値以上の風速を受ける定格運転状態の風力発電装置を選定する。そして、集中制御装置41は、個別制御装置31,32,33を介して、風速の相関係数が所定値よりも高い風力発電装置の少なくとも一台を停止させる。これにより、要求される出力変動幅を維持しつつ、発電電力の低下を防止することができる。
さらに、集中制御装置41は、相関係数の演算結果が所定値よりも高いと判定した複数の風力発電装置が同時に停止した場合の複数の風力発電装置の全体の出力変動幅が、許容値を上回った風力発電装置を停止させることにより、ウィンドファーム100の強風時の出力変動が定められた許容値の範囲内に維持される。
また、停止させる複数の風力発電装置が複数ある場合には、全体の出力変動幅が許容値を上回るか否かを判定する評価時間を予め設定し、この設定された評価時間だけ停止の指令タイミングをずらすことが好ましい。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態は、風速の情報に基づいて、停止させる風力発電装置を決定したが、風向の情報も利用することができる。すなわち、運転情報は、風速だけでなく風向の情報を含み、相関係数演算手段53は、風速、及び風向の相関係数を演算し、停止判定手段54は、風速の相関係数が第1所定値よりも高い複数の風力発電装置が選定されたときに、風向の相関係数が第2所定値よりも高い風力発電装置を選定し、この選定された風力発電装置の出力変動幅が、許容値を上回るか否かを判定する。
(2)前記実施形態は、風速閾値判定手段52が風速が閾値以上であるか判定し、相関係数演算手段53が風速が速いと判定した風力発電装置の間で相関係数を演算したが、すべての風力発電装置相互間で相関係数を演算してから、風速が速い風力発電装置を選択することもできる。すなわち、停止判定手段54は、風速閾値判定手段52が閾値よりも風速が速いと判定し、相関係数演算手段53が演算した演算結果が所定値よりも高いと判定する風力発電装置を選定すると、停止指令手段55は、選定された風力発電装置に対し停止指令を送信する。
(3)前記実施形態は、ピッチ角制御回路36及び電力変換回路37を備えた個別制御装置31,32,33を風力発電装置11,12,13の近傍に設置し、通信ネットワーク5を介して、集中制御装置41に接続したが、ピッチ角制御回路36及び電力変換回路37を有さない個別制御装置と集中制御装置とを同一のハードウェア内に設け、この制御装置をピッチ角制御回路36及び電力変換回路37を備えた風力発電装置に接続することもできる。
5 通信ネットワーク
7 電力系統
8 需要家
9 送電線
11,12,13 風力発電装置
14 風力発電設備
21,22,23 気象計
25 電力センサ
31,32,33 個別制御装置
34 入力手段
35 通信手段
36 ピッチ角制御回路
37 電力変換回路
41 集中制御装置(制御装置)
42 記憶装置
50 制御部
51 送受信部
52 風速閾値判定手段
53 相関係数演算手段
54 停止判定手段
55 停止指令手段
100 ウィンドファーム
200 風力発電システム
a,b,c,d,g,k,n,r 風車

Claims (9)

  1. 電力系統に接続され、出力電力制御が可能な複数の風力発電装置を備える風力発電システムであって、
    各風力発電装置が受ける風速の情報を含む運転情報を通信ネットワークを介して送信する複数の個別制御装置と、
    前記通信ネットワークを介して前記個別制御装置からの前記運転情報を受信して、前記複数の風力発電装置の全体の出力変動を演算処理する集中制御装置とを備え、
    前記集中制御装置は、
    各風力発電装置から送付される運転情報を受信する送受信部と、前記風速が所定の閾値よりも速いか否かの判定を行う風速閾値判定手段と、風力発電装置の相互間で風速の相関係数を演算する相関係数演算手段と、前記風速閾値判定手段が前記閾値よりも風速が速いと判定し、前記相関係数演算手段が演算した演算結果が所定値よりも高いと判定する風力発電装置を選定する停止判定手段と、前記停止判定手段が選定した風力発電装置に対し停止指令を送信する停止指令手段とを備え、
    前記個別制御装置は、前記集中制御装置から送信される停止指令に応じて前記風力発電装置の運転を停止させることを特徴とする風力発電システム。
  2. 前記停止判定手段は、前記相関係数演算手段の演算結果が前記所定値よりも高いと判定した複数の風力発電装置が同時に停止した場合の前記複数の風力発電装置の全体の出力変動幅が、許容値を上回るか否かをさらに判定し、前記許容値を上回った風力発電装置を前記選定することを特徴とする請求項1に記載の風力発電システム。
  3. 前記停止判定手段は、前記複数の風力発電装置の全体の出力変動幅が、許容値を上回るか否かを判定する評価時間を予め設定し、この設定された評価時間だけ前記停止指令手段への指令タイミングをずらすことを特徴とする請求項2に記載の風力発電システム。
  4. 前記運転情報は、風向の情報を含み、
    前記相関係数演算手段は、前記風向の相関係数をさらに演算し、
    前記停止判定手段は、前記風速の相関係数が前記所定値よりも高い複数の風力発電装置が選定されたときに、前記風向の相関係数が他の所定値よりも高い風力発電装置を選定し、この選定された風力発電装置の出力変動幅が、前記許容値を上回るか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の風力発電システム。
  5. 前記出力電力制御は、各々の風力発電装置の定格風速から停止風速まで定格出力で制御するものであり、
    前記所定の閾値は、前記定格風速から前記停止風速までの中間値に設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の風力発電システム。
  6. 前記出力電力制御は、前記風力発電装置の羽根のピッチ角を可変して制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の風力発電システム。
  7. 前記集中制御装置と前記個別制御装置とは同一のハードウェア内に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の風力発電システム。
  8. 出力電力制御可能な複数の風力発電装置を制御する風力発電制御装置であって、
    各々の前記風力発電装置が受ける風速の情報を含む運転情報を受信する送受信部と、前記風速が所定の閾値よりも速いか否かの判定を行う風速閾値判定手段と、風力発電装置の相互間で風速の相関係数を演算する相関係数演算手段と、前記風速閾値判定手段が前記閾値よりも風速が速いと判定し、前記相関係数演算手段が演算した演算結果が所定値よりも高いと判定する風力発電装置を選定する停止判定手段と、前記停止判定手段が選定した風力発電装置に対し停止指令を送信する停止指令手段とを備えることを特徴とする風力発電制御装置。
  9. 出力電力制御可能な複数の風力発電装置を制御する風力発電制御装置が実行する風力発電制御方法であって、
    各風力発電装置が受ける風速の情報を含む運転情報を受信する送受信ステップと、
    前記風速が所定の閾値よりも速いか否かの判定を行う風速閾値判定ステップと、
    風力発電装置の相互間で風速の相関係数を演算する相関係数演算ステップと、
    前記風速閾値判定ステップが前記閾値よりも風速が速いと判定し、前記相関係数演算ステップが演算した演算結果が所定値よりも高いと判定する風力発電装置を選定する停止判定ステップと、
    前記停止判定ステップが選定した風力発電装置に対し停止指令を送信する停止指令ステップと
    を備えることを特徴とする風力発電制御方法。
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