JP5188385B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理装置の運転方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理装置の運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空容器内部の処理室内で半導体ウエハ等の基板状の試料を処理室内に形成したプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置またはその運転方法に係り、特に、処理室内に配置され試料がその上に載せられる試料台とその内部に配置されて試料をこの試料台上方で上げ下げする複数のピンを備えたものに関する。
上記のようなプラズマ処理装置では、一般的に、試料をその上面に載せる試料台内部に、ウエハを上面に載せる或いは剥すためのピン(以降プッシャピン)を備えている。プッシャピンを上下させる駆動手段としては、エアー駆動,モータ駆動などがある。
プッシャピンは試料と接触して移動させるため、通常は減圧雰囲気中に配置されている。一方、駆動手段は雰囲気内に配置されることから両者の間には気密を維持して区画するシール部がある。例えば、円筒形のプッシャピンの側面と当接してこれをシール面として気密な封止を実現するOリングを用いた軸シールや、またはプッシャピンの周囲を伸縮可能なベローズなどの蛇腹構造の部材で覆いこれにシールを配置して内部とプッシャピンの駆動手段が配置された外部との間を気密に封止して区画する方法がある。軸シール法では、摺動抵抗を低減するために潤滑油溜りを設けることも有る。
このようなプッシャピンを用いた従来の技術として米国特許公報US6,646,857号公報(特許文献1),特開2002−305188号公報(特許文献2)、及び米国特許公報US5,622,593号公報(特許文献3)がある。
特許文献1では、試料台内部に配置された複数のプッシャピンを上下させて試料台の上面に吸着した半導体ウエハ等試料を上方に持ち上げ、下方に降下させて試料台上面に載せるものであって、各プッシャピンの周囲がベローズに覆われているものが開示されている。さらに、特許文献2,3では、特許文献1と同様に、複数の試料台内部にプッシャピンを格納しておき、試料を上げ降ろしする駆動装置を真空容器外部に配置したものが開示されている。
なお、引用文献3では、試料台上面に載せられた試料と当該上面との間にこれらの間の熱伝達を促進するためにHe等の熱伝達性のガスを供給するものであるが、プッシャピンが格納された試料台の縦穴の内側壁に配置された開口から上記熱伝達性ガスを導入し縦穴を通して試料台上面に開けられてプッシャピンが出入りする開口から試料の裏面側に熱伝達性ガスを供給する構成も図示されている。
米国特許公報第6,646,857号公報 特開2002−305188号公報 米国特許公報第5,622,593号公報
上記従来技術では次の点について十分に考慮されていないため、問題が生じていた。
すなわち、特許文献1のようにベローズを用いて、処理室内部と連通したプッシャピンの周囲とプッシャピンの駆動手段が配置された外部とを気密に区画するものにおいて、ベローズの材質は耐蝕性と機械強度の観点からSUS材等金属製のものが一般的に用いられるが、上記の通りプッシャピンの周囲に活性ガスが進入したり、或いはガスが供給された電界または磁界により放電を生じると金属元素が放出され試料の汚染が生じたり、試料を処理して得られる製品としての半導体デバイスの電気特性に悪影響を与える問題を引き起こしてしまう。また、真空容器内部を大気開放しておらず且つアイドリング等の試料を処理していない状態では、上記のガスの導入がされておらず、残留した活性ガスや処理室内を浮遊している生成物がプッシャピン周囲の空間の進入ひいてはベローズの内壁と付着,相互作用を生じてしまい、長期的に異物,金属汚染問題を引き起こしてしまう。
更に、Heガスなどの不活性ガスをプッシャピン廻りに導入する場合、ベローズを用いた場合には、ベローズ内面に活性ガスが付着した生成物がプッシャピンの上下動する際にベローズが伸縮することで剥がれを生じて異物が生起してしまう。
更に、軸シールを用いる従来の技術では、Oリング等のシール材プッシャピンとの間に潤滑油を用いて摺動抵抗を低減して微小振動や異物発生を抑制することができる。しかし、潤滑油を使用するので、プッシャピン表面に形成される潤滑油皮膜がプラズマの放電の影響を受けて粘度が低下したり、固着化して異物が生起するという問題が生じてしまう。
本発明の目的は、異物の発生を抑制して信頼性を向上させたプラズマ処理装置及びプラズマ処理装置の運転方法を提供することにある。
上記目的は、真空容器内に配置され減圧されたその内部でプラズマが形成される処理室と、この処理室内の下方に配置されその上面に前記プラズマにより処理されるウエハが載せられる試料台と、この試料台内部に配置され上下方向に駆動され前記ウエハの裏面と当接してこのウエハを前記試料台上面の上方で昇降させる複数のピンと、前記試料台の上面に配置され前記複数のピンの各々が内側を移動する複数の開口とを備えたプラズマ処理装置の運転方法であって、前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間であって、前記開口の内部と連通された供給口から前記ウエハが前記上面に載せられていない間または開口が前記処理室に曝されている間にガスを前記開口を介して前記処理室に供給して、前記開口の内側を処理室内部より高い圧力にする真空処理方法により達成される。
により達成される。
また、上記目的は、真空容器内に配置され減圧されたその内部でプラズマが形成される処理室と、この処理室内の下方に配置されその上面に前記プラズマにより処理されるウエハが載せられる試料台と、この試料台内部に配置され上下方向に駆動され前記ウエハの裏面と当接してこのウエハを前記試料台上面の上方で昇降させる複数のピンと、前記試料台の上面に配置され前記複数のピンの各々が内側を移動する複数の開口とを備えたプラズマ処理装置であって、前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間であって、前記開口の内部と連通された供給口から前記ウエハが前記上面に載せられていない間または開口が前記処理室に曝されている間にガスを前記開口の内部に供給するガス供給口を備え、前記開口の内部が前記ガス供給口からのガスの供給により前記処理室内部より高圧にされるプラズマ処理装置により達成される。
さらにまた、前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間に前記複数のピンが駆動されその上端が前記試料台の上面上方に移動した状態で前記ガスとして不活性ガスが前記開口から前記処理室内に供給されることにより達成される。

さらにまた、プラズマ処理装置が前記開口の下方に配置され前記ピンの下部の周囲を覆いこのピンの上下の移動に伴って伸縮するベローズとを備え、前記ガス供給口からの前記ガスにより前記ベローズ内部の空間が充填されることにより達成される。
さらにまた、プラズマ処理装置が前記ベローズの内側に配置され各々が前記ピン下部の周囲を覆う上下2つの管状の部材とを備え、これら2つの管状の部材のうち下方の部材は前記ピンの移動に伴って上下に移動して前記ピンが前記試料台内部に収納された状態で少なくともその一部が上方の前記管状の部材と隙間を介して重なり合って前記ピンを二重に覆うことにより達成される。
さらにまた、プラズマ処理装置が前記ベローズ内部の空間と外部とを気密に封止するシール部材とを備え、前記ベローズ内部の空間が前記不活性ガスにより充填されることにより達成される。
本発明の実施の例を図面を用いて以下説明する。
以下、本発明の実施例を図1乃至図7を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る真空処理装置の全体構成を示す上面図である。この図において、真空処理装置100は、図上上方側である前方側に大気ブロック110、図上下方側である後方側に真空ブロック111を備え、これらが大気ブロック110の背面において接続され連結されている。
大気ブロック110は、大気圧下において半導体ウエハ等の基板上の試料が取り扱われる箇所であり、装置前面に位置して水平方向に並列に配置されてその上に試料収納カセットが載せられる複数のカセット台101と、これらのカセット台101がその前方側に連結または取り付けられるおよそ直方体形状を備えた大気側試料搬送室102とを備えている。この大気側試料搬送室102は、内部に試料が大気圧下で搬送される空間を有し、この空間内に試料を搬送する手段である搬送用ロボットが配置されている。
大気ブロック110の大気側試料搬送室102の背面側には真空ブロック111が配置されている。真空ブロック111を構成するロック室103および104は、大気側試料搬送室102の背面に接続されて連結されている。ロック室103及び104は、その図上下方側の後方部において真空側試料搬送室105と連結されている。
真空側試料搬送室105は、平面形状が多角形状(本実施例では六角形)を有した真空容器により構成され、その各辺に対応する複数の側壁面が上記ロック室103及び104並びに複数の真空処理ユニット106,107が接続され連結されている。大気ブロック110の大気側試料搬送室102の背面にロック室103,104が連結されることで、真空ブロック111の複数の真空処理ユニット106,107が大気ブロック110の大気側試料搬送室102及び試料収納カセットと連結されている。
ロック室103,104は、図示しない真空排気装置と連結されており、内部の室の圧力を各々大気圧と真空側試料搬送室105内部の高い真空度の圧力との間で調節可能にされている。また、これらの前後部には、ロック室と一体に、その内部を開閉して開放,気密に閉塞するためのゲートバルブが備え付けられている。さらに、ロック室103,104の内部の圧力が調節される室内には、試料がその上面上方に載せられる図示しない試料台が配置されており、試料がその上方に載せられ保持された状態で圧力が変更される構成を備えている。なお、本実施例では、ロック室103,104は真空処理ユニット106または107による処理前の試料を格納するロード側または処理後の試料を格納するアンロード側のいずれの場合の試料も内部に格納可能に構成されている。
さらに、真空側試料搬送室105の内部の搬送室と真空処理ユニット106,107との間には、これらの間のを連通する試料の搬送用の通路を開放,気密に閉塞するゲートバルブが配置されている(図示せず)。これらのゲートバルブは試料の搬送時には開放し、試料の処理時には真空処理ユニット106,107内部と搬送室内部との間を閉塞し、真空処理ユニット106,107内の処理室を気密に封止する。
このような真空処理装置100において、カセット台101上に接地されて大気側試料搬送室102と連結された試料収納カセットに収納された試料は、大気側試料搬送室102内に格納された搬送用ロボットにより1枚ずつロック室103または104内に運ばれる。試料が大気圧状態であるロック室103または104内部の収納室内に収納され試料台上に載せられた後、大気側試料搬送室102側のゲートバルブが閉じられてロック室103または104内部が減圧される。
ロック室103または104の内部が真空側試料搬送室105内部と同等の真空度の圧力になった後、真空側試料搬送室105側のゲートバルブが開放され、試料は真空側試料搬送室105に格納された搬送用ロボットにより取り出されて、真空処理ユニット106,107のいずれかに搬送されて当該ユニットにおいてその表面に処理が施される。この処理の終了の後、再び搬送用ロボットにより真空側試料搬送室105を介して別の処理ユニットまたはロック室103或いは104のいずれかに搬送される。
試料が搬送されたロック室103または104の内部は上記真空の状態であり、処理終了後の試料が収納された後、これに備え付けられたゲートバルブが閉められて密閉され、内部が加圧されて大気圧まで昇圧される。大気側試料搬送室102内部と同等の圧力となったことが確認された後、大気側試料搬送室102側のゲートバルブが開放され内部の搬送用ロボットにより元のカセットの元の位置へ戻される。
次に、真空処理ユニットの構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す実施例に係る真空処理ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。
特に、本図は、真空処理ユニット106の一つであるエッチング処理ユニットの構成を示している。なお、本実施例では、試料を処理する処理ユニットとして真空処理ユニット106,107それぞれ2つずつを有し、真空処理ユニット106は、真空側試料搬送室105の後方側の側壁面の隣り合う2つの各々と連結されたエッチング用の処理ユニットである。一方、真空処理ユニット107は、真空側試料搬送室105の前方から見た左右側の側壁面の向かい合う2つの各々と連結された灰化処理(アッシング)用の処理ユニットである。
また、真空処理ユニット106は、大きく上下に分けて、上方に真空容器及び電界または磁界の発生装置と排気装置とを備えた処理容器部と、下方にこの処理容器部に電力やガス、冷却用冷媒等の流体の供給を調節する制御装置を収納した直方体形状を有するベッド部とを備えて構成されている。
図2は、真空処理ユニット106の上方の容器部を拡大してその主要部の構成の概略を示している。本図において、容器部を構成する真空容器210の内部には処理室200が配置され、その上部に処理室200内に電波を放射して電界を供給する円板状の形状を備えたアンテナ201が、下部にはウエハ220などの被処理対象である基板状の試料がその上面に載置される試料台250が備えられている。
真空容器210は、その上部にはアンテナ201の上方に配置された真空容器210の蓋部材215と、処理室200の外周を覆って略円筒形状を備えた側壁211及びこの側壁211の下方に配置された下部容器212を有している。これら側壁211と下部容器212とは試料台250の外周側を空間を挟み囲んで配置されている。また、これらの間の空間は、下部容器下方でこれと連結された排気装置である排気ポンプ203の動作により、処理室200内のガスやプラズマ、反応生成物が下方に移動して下部容器212下部に配置された開口部から排気される空間となっている。
処理室200の外周を囲む側壁211及び蓋部材215の外側には、たとえば電磁コイルとヨークよりなる磁場形成装置202が、これらを囲んで設置されている。処理室200内に磁場形成装置202から供給される磁場とアンテナ201から供給される電界とにより処理室200内にプラズマが形成される。
処理室200の試料台250の上方には処理室200の天井面を構成する円板状の形状を有するシャワープレート205が、試料台205の上面と対向して配置されている。シャワープレート205の上方で蓋部材215との間には側壁211の上端部に対して、これと連結して処理室200内外を気密に封止して取り付けられた石英等誘電体部材製の円板形状の窓部材205aが配置されている。
シャワープレート205と窓部材205aとの間には隙間が形成されて空間が配置されており、図示しないガス供給手段から複数の種類の物質の混合体である処理用ガスが、所定の流量及び混合比をもって供給されてこの空間内部が満たされる。シャワープレート205の試料台250の試料が載せられる上面の上方でこれに並行に対向する箇所には、上記空間と連通した微小な口径を有する複数の貫通孔が配置され、空間を満たした処理用ガスは試料の処理中にこの貫通孔から処理室200内の試料台250上方の空間に進入してこれに供給される。一方、真空容器210下部の開口下方でこの開口と排気ポンプ203の入口との間には、複数の回転可能で連通を開閉可能なフラップを有する真空排気弁204が配置されており、処理中または試料の搬送中等の内部が大気開放されておらず真空圧が保持されている間では、真空排気弁204と排気ポンプ203との協調した動作により処理室200内の圧力が制御される。
試料の処理の際には、アンテナ201には真空容器210外に設置された高周波電源221とマッチングボックス222及びこれに連結された同軸ケーブル201aを介し高周波電力が印加され、アンテナ201を伝わって処理室200内に高周波の電界が導入される。また、同時に磁場形成装置202によって形成される磁場が処理室200内に供給され、これらの相互作用により処理ガスの物質の原子,分子を励起してプラズマを形成し、これを用いてウエハ220をエッチング処理する。
試料台250は、略円筒形状を有して、その内部に円板形状を備えた高い熱伝達性を備えた金属製ブロック251と、この円形状の上面上方にこれを覆って配置されたアルミナやイットリアを主成分とする混合材料からなる誘電体製の誘電体膜255と、誘電体膜255内部に配置されフィルター回路256を介して直流電源206と電気的に接続された膜状の電極257とを備えている。また、誘電体膜255が覆ってウエハ220が載せられる円形状の載置面の外周部と金属製ブロック251の側壁とをプラズマから電気的絶縁を確保するため、またプラズマによってスパッタ及びエッチングされて消耗するのを保護する目的で、載置面外周部上面と金属製ブロック251側壁外周にはこれらを覆ってセラミック製カバー253が設置されている。
また、試料台250を構成する金属製ブロック251内部には、同心円状またはら旋状に流路254が配置されて、真空容器210外部に設置された温調ユニット209によって温度または流量(速度)が調節された冷媒が導入され、金属製ブロック251ひいては試料台250の温度が調節されている。ウエハ220は、試料台250上面に載せられた状態で処理中にプラズマからの入熱を受けるが、試料台250の温度を調節することで、これに載せられたウエハ220の温度を調節する。
ウエハ220と試料台250または金属製ブロック251との間の熱伝導を向上するために、誘電体膜255の上面には熱伝達性を有するガス例えばHeガスのガス源213とガス供給調整弁214を介して連通された開口が複数配置されており、ウエハ220が載置面上に載せられた状態でHeガスがウエハ220裏面と誘電体膜255との間の空間に供給される。このHeガスにより、ウエハ220に供給される熱が誘電体膜255、そして金属製ブロック251を伝熱してウエハ220が冷却される。
金属製ブロック251の下方には絶縁部材を介して金属製の板部材が配置され、これにより処理室200内部と外部とが気密に封止されて区画されている。さらに、この下方には、アクチュエータ258及びこれと接続されて連結されたアーム259及びこれの端部に連結された上下方向に延在する棒状のプッシャピン260が複数個(本実施例では3個)配置されている。プッシャピン260は、試料台250を構成する金属製ブロック251,誘電体膜255及び上記絶縁部材,板部材を貫通した貫通路内部にこの通路の軸方向とその軸が並行になるように配置されているとともに、ウエハ220に不均一な外力を付加して割れ、損傷等を生起しないように、ウエハ220の中心について軸対象の位置に、且つ、ウエハ220の半径の60%から80%の位置に配置されている。
アクチュエータ258が駆動する上下の方向は、上記軸と平行または実質的にそれと見倣せる程度に平行に配置され、アクチュエータ258の動作によりアームに連結されたプッシャピン260が連動して上下に移動される。このような動作は、後述の通り、処理前後処理室200内のウエハ220の受け渡しに際して実施される。
このような真空処理ユニット106に対して、所定の処理を施される対象のウエハ220は、ロック室103または104から搬送用ロボット上に載せられて取り出され、施す処理を実施する真空処理ユニット(例えば106)内部の処理室200内へ搬入される。次に、ウエハ220がロボットに載せられた状態で試料台250の載置面上方に達した位置でロボットの動作が停止されてウエハ220が載置面上方で保持される。
アクチュエータ258が駆動され、プッシャピン260が上方に移動し、その上端部が誘電体膜255の開口から上方に上昇させる。さらに、ウエハ220の裏面と当接してウエハ220を上端部に載せてロボットから上方に持ち上げるまでプッシャピン260の上部をロボット上方に上昇させ所定の上端位置にてこれを保持する。この状態が維持されてロボットが処理室200外部へ退避した後、アクチュエータ258の動作によりプッシャピン260が下方に移動してウエハ220裏面が載置面と接してから更に下方に通路内を下端位置まで移動する。
次に、処理室200外に設置された直流電源206とフィルター回路256を介して直流電圧を電極257に印加して、載置面上に載置されるウエハ220を誘電体膜255を介して静電気により吸着して保持する。尚、本実施例では、電極257は、各々異なる極性にされる複数個の膜から構成された、所謂双極型の構成を備えている。また、ロボットが真空処理ユニット106外部に移動したことが確認された後、処理室200と真空側試料搬送室105との間のゲートバルブが閉塞されて内外が気密に封止される。
この状態で、処理室200外に設置されたガス源213からガス供給量を調整するガス供給調整弁214及び誘電体膜255上面に配置された開口を介してウエハ220裏面と誘電体膜255上面とで構成されるこれらの間の空間にHeガスを供給してウエハ220を冷却する。
処理室200内部にシャワープレート205の貫通孔から処理用ガスが供給されて、アンテナ201及び磁場形成装置202から供給される電界,磁界により、処理用ガスがプラズマ化されプラズマがウエハ220上方に形成される。さらに、処理室200外に設置されたRFバイアス電源207からマッチングボックス208を介して試料台250を構成する金属製のブロック251に高周波電力が印加され、ウエハ220上面上方に形成されたRFバイアスによるバイアス電位とプラズマ電位との電位差によりプラズマ中のイオンをウエハ220上に引き込みエッチング反応をアシストしつつ処理が開始される。
処理の終了後、プラズマ及びRFバイアスが停止され、電極257への直流電圧の供給が停止され、静電気力が低減,除去される。この状態で再度アクチュエータ258が駆動されてプッシャピン260を通路内を上昇させてその上端部をウエハ220の裏面に当接させ、さらに誘電体膜255上方に移動させてウエハ220を試料台250上方に持ち上げてプッシャピン260の上端位置まで移動させる。
その後、処理室200と真空側試料搬送室105との間のゲートバルブが開放されてロボットが処理室200内のウエハ下方まで移動して停止後、アクチュエータ258の動作によりプッシャピン260がロボット下方に移動して、ウエハ220をロボットに受け渡す。ロボットが処理室200外部へ退避することで、ウエハ220が処理室200外に搬出される。この後、ウエハ220は、別の真空処理ユニットまたはロック室103或いは104の何れかにロボットにより搬送され、ウエハ220が搬出された処理室200には別の非処理用のウエハ220がロボットにより搬入される。
また、真空容器210内部の処理室200内のクリーングや雰囲気の置換えを目的として、試料台250にウエハ220を載置していない状態で処理室200内にプラズマを形成することが考えられる。例えば、ゲート構造を形成するために行われるエッチング処理のプロセスではプラズマ形成用としてSF6,CF4などのフッ素系ガスやO2(酸素)によるクリーニングを行うことが考えられる。さらに、雰囲気の置換えを行うものとしては、実際の処理条件に近いガスでCL2(塩素),HBr(臭化水素)、他活性ガスを多く含むガスを用いてプラズマを形成することが考えられる。
このようなガスを用いたプラズマの形成を繰り返すと、例え試料台250の内部に格納されているとは言えプッシャピン260の外周にも活性ガスが廻りこみ、更にプラズマ化することでデポやエッチングが進行して異物を生起させてしまう虞が有る。そこで、このような悪影響を低減し取り除くために、上記のようなプラズマを形成している間にプッシャピン260廻りの空間に不活性ガス、例えばHeやAr,Xeのガスを導入することができる。
本発明の実施例を図3,図4,図5を用いてさらに詳細に説明する。図3は、図2に示す実施例に係る試料台の主要部の構成の概略を示す縦断面図である。特に、本実施例では、プッシャピン260について詳細を示す。
本図に示す通り、金属製ブロック251はこれを貫通して内部でプッシャピン260が移動するための縦穴である貫通孔310が複数(本実施例では3個)配置されている。さらに、金属製ブロック251の下側には絶縁板307,金属ベースプレート306が設置され、これらは、処理室200内部と外部とを気密に区画して内部を封止する機能を有している。本実施例では貫通孔310は絶縁板307,金属ベースプレート306も貫通して配置されている。
金属製ブロック251には高周波電力が印加されRFバイアスが形成されるので、絶縁板307で金属ベースプレート306の間を電気絶縁している。金属ベースプレート306より上方は処理室200内部側となり、減圧された所定の真空度に維持され、下方側は大気圧等の高圧側空間となっており、金属ベースプレート306は真空容器210の一部を構成している。
本実施例では、アクチュエータ258の上下方向に移動する動作部の下端部にはアーム259の中心部が連結されており、更に、アーム259端部にはプッシャピン260の下端部が接続されている。プッシャピン26は上端が試料台250の上面である誘電体膜255による載置面の方向に向かって延在した棒状の形状を備えて、アクチュエータ258が下端の位置においてプッシャピン260の上端部は貫通孔310内部に収納された状態で維持されている。
また、プッシャピン260はアクチュエータ258の動作部による移動により通路である貫通孔310内を上方に移動し、その上端部は誘電体膜255上面の貫通孔310内部の空間と連通した開口311を越えてさらに上方に上昇か脳に構成されている。このように、アクチュエータ258の上下動に連動してプッシャピン260が貫通孔310内部を上下方向に動き、この動作によりウエハ220を載置,乖離させ、ロボットとの間でのウエハ220の受け渡しの動作を果たす。なお、本実施例では、プッシャピン260は、その上下動に際して貫通孔310内壁面と接触あるいは摺動することが生じないよう、これらの間に所定の間隔を有し、且つこれらの軸方向が所定の精度で配置されている。
各プッシャピン260の下部の周囲は、蛇腹形状を有して上下方向に伸縮可能な金属製のベローズフランジ301で覆われている。ベローズフランジ301はその上端が金属べースプレート306の下面と連結され、下端部はアーム259の上面と連結されている。これらの間にはOリング302が配置されており、ベローズフランジ301の内部と外部とが気密に区画されている。これにより、貫通路310内部の空間及び誘電体膜255上面に配置された開口311とを介して処理室200内と連通したベローズフランジ301内側の空間は減圧された状態で気密に封止か脳に構成されている。
本実施例の貫通路310内壁面は、金属製ブロック251内に位置して絶縁板307,金属ベースプレート306を貫通する絶縁ボス303により構成されている。ボス303は、金属製ブロック251内部に位置する上端部及び金属べースプレート306を貫通する下部の外周面を囲んで当接するOリング302により封止されて、外周に反応性の高いガスが進入することが抑制されるとともに、内周壁面の内部を隔離された空間にしている。
ボス303の下端部は、ベローズフランジ301の内部において金属ベースプレート306の下面からさらに下方に延びており、貫通孔310内部に進入した処理室200内のガスが下方に移動してベローズフランジ301の内面まで移動することを抑制している。一方、ボス303下端はアクチュエータ258の動作によるアーム259の上端位置においてこれの上面と所定の隙間を空けた位置となるようにその延びた長さが定められ形成されている。
また、本実施例では、各ベローズフランジ301により区画された内部の空間に面したアーム259の上面には、Heガスのガス源213からガス供給調整弁214、及びバルブ312が配置された経路を通り、Heが供給される開口313が配置されている。また、この経路はバルブ312と開口313との間でベローズフランジ301内部の開口313及び誘電体膜255の上面に配置されたHe用開口314と連通した各経路に分岐される。これらの経路は、アーム259の上下に応じて少なくとも一部が伸縮可能に構成されたフレキシブルチューブ304,配管305により構成されている。
ウエハ220が載置面に載せられた状態でこれらを経由してHeガスがウエハ220の裏面及びプッシャ廻りのベローズフランジ301により隔離された空間に導入される。プッシャピン260はウエハ220載置,乖離する機能なので、通常は3,4本を必要とするが本数は更に多数でも良い。本図では簡便のため2本で示している。
ウエハ220が試料台250の載置面に載置されている状態では、配管305及びフレキシブルチューブ304とプッシャピン260周囲のベローズフランジ301並びに貫通孔310内部の空間とから構成される経路の両方からHeがウエハ220の裏面と誘電体膜255の上面との間の空間に供給される。また、ウエハ220が載置面上に無い状態で、Heガスをこれらの経路に供給することもできる。
この際、開口311は処理室200内の空間に暴露されており、処理室200内部の空間と貫通孔310またはベローズフランジ301内部の空間とが連通した状態となっている。このような状態でガス源213から供給されたHeガスは、フレキシブルチューブ304または配管305を経由し試料台250上方の処理室200内部に向けて吹き出される。
ガス源213とフレキシブルチューブ304または配管305の間のHeガス供給経路上には、ガス供給調整弁214及びバルブ312が配置されている。これらは、ガス源213からのHeガスの供給を調節する構成であり、ガス供給調整弁214は、経路の開度を可変に調節する装置で、流量(速度)を使用者が指定する所望の値に調節するものである。また、バルブ312は、指令に応じて経路を開閉する、ガスの供給を所謂オン/オフする機能を備えている。これらによりその供給が調節されたガス源213からのHeガスが供給口である開口313からベローズフランジ301内部に導入される。
ウエハ220が試料台250の載置面上に載せられて吸着保持されている状態で、ガス源213からのHeガスが供給される場合には、供給されるHeガスはウエハ220裏面と載置面を構成する誘電体膜255上面とで構成されるこれらの間の空間に供給され、ウエハ220と試料台250との間の熱の伝達を向上させ、ウエハ220の温度の値または分布を所望のものにより近づけることができる。この熱伝達の向上を実現するためHeガスは、図示しないセンサにより検知され或いは検出された経路上の圧力の値に応じてバルブ312の開閉が調節されて、当該圧力が所望の値の範囲内に維持される。
すなわち、圧力を検知するセンサから検出された圧力値が所定の値の範囲を下回っていないと判断された場合には、バルブ312は閉塞されている。しかし、一般に吸着されたウエハ220と載置面との間の空間は、吸着によってウエハ220と当接している載置面により完全に密封された状態ではなく、Heガスはこれらの間の隙間から、例えば載置面の外周縁のリング状部分とウエハ220裏面との間の隙間から、微小な量が処理室200内に漏洩している。
このため、バルブ312が閉塞した状態では徐々にHeガスの圧力は低下することになり、所定の値と同じかこれを下回ったと判断された場合には、バルブ312が開放されてこれが維持され、Heガスが上記空間に開口311または314から供給され、圧力が上昇する。センサの出力から検出された圧力が所定の値と同じか越えたと判断された場合には、バルブ312が再度閉塞される。
このような調節においては、ウエハ220の裏面と誘電体膜255との間の空間のHeガスの圧力値と貫通孔310及びベローズフランジ301内部の空間の圧力或いは開口314に連通した配管305内部の圧力とは同一と見倣されている。ガス供給調整弁214は特定の開度(例えば全開の開度)に固定された状態でバルブ312のみが動作が調節されるようにすることができる。
一方、ウエハ220が試料台250の載置面上での吸着が除去された状態では、Heガスの供給は流量(速度)が調節される。この場合、バルブ312が開放された状態で維持され、ガス供給調整弁214において検知,検出された出力に応じてその開度が調節されHeガスの流量(速度)が所定の値の範囲となるように調節される。ガス供給調整弁214の開度は、処理室200内部に開口311からHeガスが流出させることができるように調節される。この場合、貫通孔310及びベローズフランジ301により封止されて仕切られた内部の空間の圧力は、処理室200内部の圧力より高くされており、このために当該空間からHeガスが処理室200内部に供給される。
このようなHeガスの供給によって、ウエハ220が載置面上に保持されている間のウエハ220の温度が局所的に異なって、特にプッシャピン260が上下する貫通孔310の開口311の内側の温度が局所的に異なって温度の分布に不均一が生じてしまうことが低減される。また、ウエハ220の載置面上での保持が解除された状態、特に開口311が処理室200内部に曝された状態でHeガスを処理室内に供給することで、貫通孔310及びベローズフランジ301内部の仕切られた空間へ処理室200内から反応性を有するガスや付着性を有する生成物の粒子が進入して、プッシャピン260やボス303,ベローズフランジ301の内壁面と反応したり生成物が付着しベローズフランジの伸縮動作に伴って剥がれたりして異物が生起することが抑制される。
ウエハ220の裏面へのHeの供給とプッシャピン260の周囲へのHeの供給とは各々別系統の供給手段により行うものであっても良い。その場合、ウエハ220が載置面上に載せられている時には、プッシャピン260周囲へ供給するHeの圧力または流量とウエハ220の裏面側へ供給するHeの圧力または流量とを独立して調節して別々にすることが可能となり、利点としてプッシャピン260の上端部廻りの開口311での温度制御ノブが広げることができる。
プッシャ部にHe供給する位置は、金属ベースプレート306内部のボス303の側壁面からでも良い。その場合、フレキシブルチューブ304は不要となる。一般にフレキシブルチューブは高価なので、コスト低減効果が見込める。
本実施例では、アクチュエータ258の上下運動を吸収するためにベローズフランジ301とOリング302とによる内部のシール構成を示しているが、摺動部が無いシール構造であれば他の構成を採用しても良い。また、プッシャピン260は、ウエハ220の径外、つまりウエハ220の外縁より半径方向外側に配置されていても良い。その場合、ウエハ220を載置面上に載せた状態で放電してプラズマを形成する場合にはプッシャピン260の通路である貫通孔310へのHeの供給は停止することもできる。
また、本実施例のボス303はフッソ樹脂,ポリイミド,セラミックスなどの絶縁物で構成されており、一体構造となっているが複数部材により構成されていても良い。例えば、ベローズフランジ301の内面とプッシャピン260の下部側壁との間を遮る延長部分は、上方の部分と組み合わされる別の部材として構成としても良く、また材質を絶縁物以外の金属系としても良い。なお、この場合、金属汚染源とならない、例えばアルミアルマイトのような、酸化皮膜を有するものが好ましい。
アクチュエータはエアー駆動,電動駆動、他何れでも良いが振動無くスムーズに駆動されるものが望ましい。アーム259は、剛性の強い材料が好ましく汚染源となるような材料は避けて構成することが好ましい。例えば、高剛性を有する樹脂やセラミックスでも良い。プッシャピン260の材質は除電性能と耐プラズマ性能において優れているものが好ましい。また、本実施例のウエハ220を吸着固定する構成に替えて、単電極(モノポール型)の静電気による吸着装置や機械式の保持装置のいずれも用いることができる。
次に、図4を用いて、本実施例においてプッシャピン260によりウエハ220を持ち上げてロボットとの間で受け渡す際の状態を説明する。図4は、図3に示す本実施例の試料台250においてプッシャピン260がウエハ220を持ち上げた状態の概略を示す縦断面図である。
このような状態は、処理前及び処理後にウエハ220とロボットとの間でウエハを受け渡す場合に生じる。ウエハ220が誘電体膜255で構成された載置面の上面に載せられた状態で、静電気によりウエハ220を吸着するために供給されていた電力が停止されて所定の時間が経過した後、アクチュエータ258に指令が出されて動作することによりアーム259が駆動されて上昇する。
これに伴って、アーム259の水平方向の端部に連結されたプッシャピン260が貫通孔310内部を上昇しプッシャピン260の上端がウエハ220の裏面と当接した後、さらにアーム259が上昇することでプッシャピン260がウエハ220を上方に押し上げて誘電体膜255上面から遊離させることにより、ウエハ220が試料台250から乖離する。ウエハ220が試料台250から離れた後もアーム259が駆動されてプッシャピン260が上方に移動して、ロボットがウエハ220の下方に進入できるだけの空間が空けられるまで上昇して、アーム259またはプッシャピン260の上端位置に到達しこれらの位置が固定される。
この上端位置において、ボス303下部を構成して金属ベースプレート306の下面から下方に延長した円筒状の延長部の下端とアーム259の上面との間は、所定の隙間を空けられており接触しないように構成されている。また、収縮したベローズフランジ301の内側と上記円筒状の延長部の外周壁との間も隙間が明けられて接触が抑制されている。この構成により、ベローズフランジ301の内面は、その大部分が円筒状の延長部により覆われている。この構成により、開口311から貫通孔310内部に進入したガスや生成物の破片,粒子がベローズフランジ301の内面まで到達することが抑制されている。
また、アーム259またはプッシャピン260が上昇しその上端が開口311から上方に上昇したことがこれらの位置を検知する図示しない位置センサからの出力により検出されると、その流量が所定の範囲に調節されたHeガスが開口313からベローズフランジ301内部の封止された空間及び貫通孔310内部に供給され、さらに処理室200内部に曝された開口311から処理室200内に導入される。さらに、Heガスが処理室200内に導入された状態でウエハ220の下方にロボットが進入してアーム259及びプッシャピン260が下方に移動してベローズフランジ301が伸長する。
プッシャピン260の移動に伴って下降するウエハ220は、ロボットの上面と接した後、さらに下降するプッシャピン260からロボットに受け渡される。プッシャピン260は、更に下降して上端が開口311より下方に下がり貫通孔310の内部に収納された状態となる下端位置まで移動する。ウエハ220を受け渡されたロボットは、ウエハ220を保持した状態で処理室200外に移動してウエハ220を搬出する。
上記プッシャピン260の上端位置から下方への移動に伴って、ベローズフランジ301の内面で上記延長部に覆われない領域、面積の大きさが増加するが、上記内部に供給されたHeガスの圧力が処理室200内部の圧力より高く、Heガスが連続的に貫通孔310内部を上向きに流れて開口311から流出する。このことにより、開口311から貫通孔310内部への処理室200内のガス、生成物の進入や貫通孔310内壁に付着した付着物から剥がれた破片や粒子がベローズフランジ301の空間の下部に進入したりその内面に付着したりすることが抑制される。
また、ウエハ220が処理室内に搬入される場合には、試料台250の載置面にウエハ220が載せられていない。さらに、プッシャピン260が貫通孔310内に格納された状態で、開口313からHeガスがその流量が調節されつつベローズフランジ301内部の空間に供給され、貫通孔310内部を上方に通流して処理室200に面した開口311から処理室200内部に導入されている。
この状態で、真空処理ユニット106と真空側試料搬送室105との間の連通を開閉するゲートバルブが開放されて、ロボット上に載せられたウエハ220が処理室200内に進入してウエハ220を試料台250の載置面上方の所定の位置に搬送してロボットの動作が固定されてウエハ220の位置が保持される。この後、アクチュエータ258の動作によりアーム259及びプッシャピン260が駆動されて上昇する。この際、開口311からはHeガスが処理室200内に導入されている。
上昇したプッシャピン260の上端がウエハ220の裏面に当接し、プッシャピン260はさらに上方に上昇することで、ウエハ220をロボットの上方に持ち上げて上端位置まで移動して停止する。この後、ロボットがウエハ220下方から移動して処理室200外へ退出した後、プッシャピン260が下方に移動する。
プッシャピン260の下方の移動の前あるいは移動中に開口313からベローズフランジ301内へのHeガスの供給は停止され、開口311からはHeガスが処理室200内へ導入されていない状態で、プッシャピン260が貫通孔310内に収納されてウエハ220が試料台250の載置面上に載せられる。ウエハ220が載置面に載せられてプッシャ260が下端位置に到達したことが検知されると、図2に示した誘電体膜255内の電極257に直流電源206から直流電力が供給されウエハ220が載置面上に吸着されて保持される。
電極257に電力が供給されてウエハ220が誘電体膜255上に吸着されたことが検知されると、上記と同様に開口311及び314を介してHeガスがウエハ220裏面と誘電体膜255上面との間に、その圧力がバルブ312の動作によって予め定められた範囲となるように調節されつつ供給される。一方、ウエハ220が誘電体膜255の上方の空間で保持されるか移動している場合には開口311は処理室200内の空間に曝されているが、この間ではHeガスが開口311を介して処理室200内に流量(速度)がガス供給調整弁214の動作により調節されつつ供給されている。
このようなHeガスの導入とウエハ220の処理との動作の流れを図7を用いて説明する。図7は、本実施例の真空処理装置に係るウエハ処理の動作の流れを示すタイムチャートである。
本図は、図1乃至図4に示す直流電源206からの電極257へ供給される「静電吸着電力」、RFバイアス電源207から金属製ブロック251に供給される「RF電力」のオン,オフ及びシャワープレート205から処理室200内に供給される「処理用ガス供給」、開口311または開口313から供給される「Heガス供給」の入り,切りさらにはプッシャピン260の動作による「プッシャ位置」の各項目について、時間(時刻t)を横軸にして時間の変化に応じたこれら項目の動作を示したものである。
本図において、時刻0で処理対象のウエハ220は処理室200内には搬入されておらず、開口313から供給されたHeガスが貫通孔310を介して開口313から予め定められた流量(速度)となるように処理室200内に供給されている。この点、図上Heガス供給が「ON」であることで示されている。また、プッシャピン260及びアーム259は下端位置に保持されており、この点がプッシャ位置が「DOWN」であることで示されている。
次に、時刻t1においてHeガス供給が停止されて「OFF」になり、ウエハ220が処理室200内の試料台250上方に搬送されてきた際やプッシャピン260上に載せられた際のHeガスの供給によるウエハ220の位置ずれや異物や汚染の生起を抑制する。この状態で、ゲートバルブが開放した通路を通りウエハ220がロボットに載せられて処理室200内の試料台250上方に搬入され所定位置で停止した後、時刻t2に、指令に応じてアクチュエータ258の駆動が開始されウエハ220の処理室200内への搬入に合わせてプッシャピン260が上昇を始める。
次に、時間τの間で、プッシャピン260がウエハ220の裏面に当接してさらに上昇して上端位置に達するとこの位置で保持され(この点プッシャ位置が「UP」状態となる)ると、この状態でウエハ220はプッシャピン260の上端上に載せられており、ロボットからウエハ220がプッシャピン260上に受け渡されている。ロボットが試料台250上方から退出した後、プッシャピン260が下降してウエハ220を試料台250の載置面の誘電体膜255上に載せ、さらに下降して下端位置まで移動して停止する。
この後、時刻t3に電極257に直流電圧が印加されてウエハ220が誘電体膜255上に静電吸着されて保持される。ウエハ220が吸着されたことが確認されると、シャワープレート205からの処理用ガスの処理室200内への供給及び開口313を介した開口311及び開口314からウエハ220の裏面と誘電体膜255との間の空間にHeガスの供給が開始される。なお、上記の通り、この際のHeガスの供給はバルブ312を用いて当該空間で予め定められた圧力となるように調節される。
処理室200内でプラズマが形成され、時刻t4においてRFバイアス電源207からのRF電力の試料台250への供給が開始され、時刻t5にRF電力の供給がOFFになるまでウエハ220の処理が実施される。時刻t5の後、処理用ガスの供給が停止(OFFに)されるとともに、Heガスの供給もOFFにされる。これらの動作は、直流電源206から電極257への静電吸着電力が停止(OFFに)される時刻t6までの間に行われる。
ウエハ220の静電気による吸着が解除されたことが検知されると、指令に応じてアクチュエータ258が駆動されてプッシャピン260が上昇して、ウエハ220を誘電体膜255上面から剥して上方に持ち上げて上端位置まで移動して停止する(UP状態)。この後、時刻t7から時間τの間に処理室200内の試料台250上方に進入したロボットにウエハ220の受け渡しが行われる。
ウエハ220の受け渡しが行われロボットが試料台250上方から又は処理室200内部から退避したことが検知されると、時刻t7において、開口313及び開口311からHeガスの供給が開始され、その流量を予め定められた値となるように調節される。この後、指令に応じてアクチュエータ258が動作してプッシャピン260が下方に移動して貫通孔310内に収納されて下端位置まで到達後停止する(DOWN状態)。
この後、時刻t9にHeガスの供給が停止(OFFに)されるまで、Heガスが流量を調節されつつ供給される。この間に、ウエハ220は処理室200内に搬入されないが、後述のように処理室200内の部材表面をクリーニングするためにプラズマを形成する場合には、プッシャピン260を上昇させてその上部をプラズマに暴露することでプッシャピン260に付着した生成物や粒子をプラズマにより低減するようにしても良い。また、プラズマの形成の間でもHeガスを開口311から処理室内に供給しても良い。
この後(クリーニングのプラズマが形成された場合にはその消失後)、ゲートバルブが開放した通路を通り処理対象のウエハ220がロボットに載せられて処理室200内の試料台250上方に搬入され停止した後、時刻t10に指令に応じてアクチュエータ258の駆動が開始され、プッシャピン260が上昇してウエハ220の裏面に当接して更に上方に移動して上端位置に到達後停止する(UP状態)。この状態でウエハ220はプッシャピン260の上端上に載せられており、ロボットからウエハ220がプッシャピン260に受け渡されている。
ロボットが試料台250上方または処理室200外に退避後、プッシャピン260が下降してウエハ220が載置面の誘電体膜255上に載せられて後もプッシャピン260が下方に移動して下端位置に到達後停止する。この後、時刻t11に静電吸着が行われ、上記と同様な動作によりウエハ220の処理が開始される。
本実施例では、ウエハ220の受け渡しに際して、ロボットの試料台250上方への進入の前にHeガスの供給を停止し、受け渡しが終了してロボットが試料台250上方から退避して後に供給を再開しているが、要求される仕様に応じてプッシャピン260上にウエハ220が載せられて開口311が処理室200内に曝されている状態でHeガスの供給を行っても良い。例えば、処理前のウエハ220がプッシャピン260上端に載せられて降下している間にHeガスの供給を停止して吸着後再開する、或いはプッシャピン260上端がウエハ220裏面と当接してウエハ220が誘電体膜255から剥されて上昇している間にHeガスの供給を再開しても良い。
本実施例によれば、処理室200内からのガスや生成物、粒子が開口311から貫通孔310内部に進入したり、これらがプッシャピン260の外周や貫通孔310の内側壁を構成するボス303の表面、ベローズフランジ301の内壁面と相互作用を起こして腐食、反応物や付着物が生成したりひいては異物となって処理室200内の部材表面やウエハ220を汚染してしまうことが抑制され、真空処理装置100の信頼性が向上される。
図5に図1に示す実施例の変形例を示す。図3に示した実施例における構成と本変形例との相違は、図3に示したものがボス303の下方側の距離に制限があるため、ボス303の下部の延長部がベローズフランジ301の内面の下部を覆っていないのに対し、本変形例は、金属ベースプレート306の下方のベローズフランジ301内部に複数の円筒形状を配置してこれらの内部にプッシャピン260を備えた構成によってベローズフランジ301内面を覆っている点である。
図5に示すように、アーム259の上方に円筒形状のボス501配置している。このボス501は、ボス303と同心でその径がより大きくされており、ボス303及びボス501の複数個の部材によりプッシャピン260の側壁面外周を覆っている。これらの間に隙間を備えアーム259の上下動に伴ってこれらの内外壁面が接触しないように配置されている。同様にプッシャピン260の側面とボス303との間も隙間を備えてこれらが接触しないように配置されていることから、プッシャピン260,ボス303,501は同心状に多重に配置されていることになる。
このようにボス501は、ベローズフランジ301の下部の内側壁とプッシャピン260との間で各々と隙間を有し、一方を他方から覆って配置されているとともに、アーム259の上面と連結されてアーム259の上下動に伴って上下に移動する。アーム259またはプッシャピン260が上端位置に到達した状態で、ボス501の上端は金属ベースプレート306の下面と所定の間隔だけ離れて位置するようにその高さ位置が決められており、プッシャピン260の上下に際して金属ベースプレート306との衝突も抑制されている。
さらには、ボス501の上端は、アーム259またはプッシャピン260が下端位置に到達した状態で、ボス303の(延長部の)下端部より上方に位置している。つまり、ボス303の延長部の下部とボス501の上部はアーム259またはプッシャピン260の上下方向の移動範囲において少なくともこれらの一部がその中心からの半径方向について重なり合って配置され、これによりプッシャピン260を多重(本例では二重)にその側壁外周を囲んでいる。
このような構成により、ベローズフランジ301内面は全体が少なくとも1つの円筒形状の部材でプッシャピン260から遮られ区画されている。さらに、上方に径の小さいボス303の延長部が内側に配置され下方に径の大きなボス501が配置されている。開口313から供給されてベローズフランジ301内の空間を充填して高圧となったHeガスが開口311から処理室200内に導入されることに加えて、図3に示す実施例より開口311から貫通孔310の内部に進入した粒子がベローズフランジ301の内壁面に到達するまでの距離が大きくされ、ベローズフランジ301の内部の汚染や異物の生起が抑制され、図3に示す実施例から更なる異物,金属汚染の低減の効果を得ることができ、真空処理装置100の信頼性を向上することができる。なお、ボス303とボス501の隙間は極力小さい方がガス拡散遮蔽効果を生む上で望ましい。
図6に、図1の実施例または図5に示す変形例に係る真空処理装置において、プラズマが処理室200内に形成された状態でプッシャピン260を開口311から上方に突出させた状態を示す。なお、本図では、図3の実施例においてプラズマが処理室内に形成された状態でプッシャピン260を処理室200内に暴露した状態を示しているが、図5の変形例においても同様の構成とすることができる。
本図においては、図2に示すシャワープレート205からガスを供給しつつプラズマ601を処理室200内に形成しこれを維持した状態でプッシャピン260を移動させ上端を誘電体膜255の上方に保持する。特に、本例では、アーム259またはプッシャピン260が上端位置に保持されており、ボス303の延長部の下端とアーム259の上面とが近接しベローズフランジ301の内面をほぼ全体にわたりボス303が覆った状態にされている。さらに、開口313からHeガスが供給され開口311から処理室200内に導入される。
本図では、プッシャピン260上にはウエハ220が載せられていない。このような状態は、処理室200内でのウエハ220の搬出と搬入との間で、ゲートバルブを閉じて処理室200内側の部材表面の付着物をプラズマ601を用いて取り除く場合に生じる。このようなプラズマ601の形成は、処理室200内に不活性ガスであるArやXe等が使用される。活性ガスによるプラズマ601形成の場合は開口313または311から不活性ガスであるHeガスを供給することにより、プッシャピン260の表面のクリーニングや付着物の除去、さらにはクリーニングにより生じたゴミや粒子の開口311からの進入の抑制について高い効果が期待できる。
Heガス供給量は大流量である方が良いが、プラズマ601の放電の主効果である処理室200内部材のクリーニングを阻害しない程度とするべきである。また、Heガス供給はプラズマ601の処理の有無に関係なく、ウエハ220が試料台250に載置されていない時は連続して導入する運用により残留ガスの影響,浮遊異物の進入を継続して阻止できるので更に有効である。
上記の実施例及び変形例において、ロボットやゲートバルブ,プッシャピンの移動や動作、さらには、高周波電源221の動作及びこれによるアンテナ201からの処理室200内への電界の供給,磁場形成装置202の動作と磁場の処理室200内への供給,排気ポンプ203及び真空排気弁204の動作,シャワープレート205からの処理ガスの供給,直流電源206及びRFバイアス電源207からの電力の供給,ガス供給調整弁214やアクチュエータ258の動作は、図示しない制御装置からの指令に応じて行われる。これらの動作の調節に必要なセンサの出力を用いた動作状態の検出や静電吸着,アーム259またはプッシャピン260の位置の検出等も制御装置により行われる。
本実施例,変形例の制御装置は、半導体デバイスで構成されたCPU等の演算装置やRAM,フラッシュROM等を用いてセンサからのデータ,情報やプログラムを記憶する記憶装置,信号を送信あるいは受信するインターフェースを備えている。また、制御装置は上記制御対象の各機器やセンサと信号を送受信可能に連結されている。
以上の通りの実施例あるいは変形例によれは、異物の生起を抑制して信頼性が向上したプラズマ処理装置またはその運転方法が提供できる。
本発明の実施例に係る真空処理装置の全体構成を示す上面図である。 図1に示す実施例に係る真空処理ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 図2に示す実施例に係る試料台の主要部の構成の概略を示す縦断面図である。 図3に示す本実施例の試料台においてプッシャピンがウエハを持ち上げた状態の概略を示す縦断面図である。 図1に示す実施例の変形例に係る試料台の構成の概略を示す縦断面図である。 図1で示す実施例または図5で示す変形例に係る試料台においてプラズマが処理室内に形成された状態でプッシャピンを開口から上方に突出させた状態の概略を示す縦断面図である。 図1に示す実施例の真空処理装置に係るウエハ処理の動作の流れを示すタイムチャートである。
符号の説明
101 カセット台
102 大気側試料搬送室
103,104 ロック室
105 真空側試料搬送室
106 真空処理ユニット
200 処理室
201 アンテナ
202 磁場形成装置
203 排気ポンプ
204 真空排気弁
206 直流電源
207 RFバイアス電源
208,222 マッチングボックス
209 温調ユニット
210 真空容器
211 側壁
212 下部容器
213 ガス源
214 ガス供給調整弁
220 ウエハ
221 高周波電源
250 試料台
251 金属製ブロック
253 セラミック製カバー
254 流路
255 誘電体膜
256 フィルター回路
257 電極
258 アクチュエータ
259 アーム
260 プッシャピン
301 ベローズフランジ
302 Oリング
303,501 ボス
304 フレキシブルチューブ
305 配管
601 プラズマ

Claims (10)

  1. 真空容器内に配置され減圧されたその内部でプラズマが形成される処理室と、この処理室内の下方に配置されその上面に前記プラズマにより処理されるウエハが載せられる試料台と、この試料台内部に配置され上下方向に駆動され前記ウエハの裏面と当接してこのウエハを前記試料台上面の上方で昇降させる複数のピンと、前記試料台の上面に配置され前記複数のピンの各々が内側を移動する複数の開口とを備えたプラズマ処理装置の運転方法であって、
    前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間であって、前記開口の内部と連通された供給口から前記ウエハが前記上面に載せられていない間または開口が前記処理室に曝されている間にガスを前記開口を介して前記処理室に供給して、前記開口の内側を処理室内部より高い圧力にするプラズマ処理装置の運転方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理装置の運転方法であって、前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間に前記複数のピンが駆動されその上端が前記試料台の上面上方に移動した状態で前記ガスとして不活性ガスが前記開口から前記処理室内に供給されるプラズマ処理装置の運転方法。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマ処理装置の運転方法であって、前記プラズマ処理装置が前記開口の下方に配置され前記ピンの下部の周囲を覆いこのピンの上下の移動に伴って伸縮するベローズを備え、前記ガス供給口からの前記ガスにより前記ベローズ内部の空間が充填されるプラズマ処理装置の運転方法。
  4. 請求項3に記載のプラズマ処理装置の運転方法であって、前記プラズマ処理装置が前記ベローズの内側に配置され各々が前記ピン下部の周囲を覆う上下2つの管状の部材とを備え、これら2つの管状の部材のうち下方の部材は前記ピンの移動に伴って上下に移動して前記ピンが前記試料台内部に収納された状態で少なくともその一部が上方の前記管状の部
    材と隙間を介して重なり合って前記ピンを二重に覆うプラズマ処理装置の運転方法。
  5. 請求項3または4のいずれかに記載のプラズマ処理装置の運転方法であって、前記プラズマ処理装置が前記ベローズ内部の空間と外部とを気密に封止するシール部材とを備え前記ベローズ内部の空間が前記ガスにより充填されるプラズマ処理装置の運転方法。
  6. 真空容器内に配置され減圧されたその内部でプラズマが形成される処理室と、この処理室内の下方に配置されその上面に前記プラズマにより処理されるウエハが載せられる試料台と、この試料台内部に配置され上下方向に駆動され前記ウエハの裏面と当接してこのウエハを前記試料台上面の上方で昇降させる複数のピンと、前記試料台の上面に配置され前記複数のピンの各々が内側を移動する複数の開口とを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間であって、前記開口の内部と連通された供給口から前記ウエハが前記上面に載せられていない間または開口が前記処理室に曝されている間にガスを前記開口の内部に供給するガス供給口を備え、前記開口の内部が前記ガス供給口からのガスの供給により前記処理室内部より高圧にされるプラズマ処理装置。
  7. 請求項6に記載のプラズマ処理装置であって、前記試料台上方の前記処理室内にプラズマが形成された間に前記複数のピンが駆動されその上端が前記試料台の上面上方に移動した状態で前記ガスとして不活性ガスが前記処理室内に供給されるプラズマ処理装置。
  8. 請求項6または7に記載のプラズマ処理装置であって、前記開口の下方に配置され前記ピンの下部の周囲を覆いこのピンの上下の移動に伴って伸縮するベローズとを備え、前記ガス供給口からの前記ガスにより前記ベローズ内部の空間が充填されるプラズマ処理装置。
  9. 請求項8に記載のプラズマ処理装置であって、前記ベローズの内側に配置され各々が前記ピン下部の周囲を覆う上下2つの管状の部材とを備え、これら2つの管状の部材のうち下方の部材は前記ピンの移動に伴って上下に移動して前記ピンが前記試料台内部に収納された状態で少なくともその一部が上方の前記管状の部材と隙間を介して重なり合って前記ピンを二重に覆うプラズマ処理装置。
  10. 請求項8または9のいずれかに記載のプラズマ処理装置であって、前記ベローズ内部の空間と外部とを気密に封止するシール部材とを備え前記ベローズ内部の空間が前記ガスにより充填されるプラズマ処理装置。
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