JP5187229B2 - 薄膜温度センサ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜温度センサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5187229B2
JP5187229B2 JP2009041194A JP2009041194A JP5187229B2 JP 5187229 B2 JP5187229 B2 JP 5187229B2 JP 2009041194 A JP2009041194 A JP 2009041194A JP 2009041194 A JP2009041194 A JP 2009041194A JP 5187229 B2 JP5187229 B2 JP 5187229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
lead wire
temperature sensor
layer
plating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009041194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010197163A (ja
Inventor
均 稲場
憲昭 長友
美紀 足立
明衣子 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2009041194A priority Critical patent/JP5187229B2/ja
Publication of JP2010197163A publication Critical patent/JP2010197163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5187229B2 publication Critical patent/JP5187229B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

本発明は、小型で熱応答特性の優れた薄膜温度センサ及びその製造方法に関するものである。
例えば、情報機器、通信機器、医療用機器、住宅設備機器、自動車用伝送機器等の温度センサ、流量センサとして、大きな負の温度係数を有する酸化物半導体の焼結体からなるサーミスタチップがある。このサーミスタチップを用いた温度センサは、端子電極が形成されており、この電極面にはんだ付け等によってリード線を取り付けた構造のものである。又、サーミスタチップの寸法やリード線径を小さくすることによって、熱応答特性の良い温度センサとして使用されている。
しかし、上記のように製作された金属酸化物の焼結体からなるサーミスタチップは、強度面から、寸法を小さくするのに限界がある為、薄膜形成技術を用いた薄膜温度センサが開発され実用化されるようになった。この薄膜温度センサは、上記の金属酸化物の焼結体を、機械的強度の強い薄い基板上に成膜して、薄膜電極を形成することで、小型化が可能となり、チップに比べて熱容量が小さいために、熱応答特性の良い温度センサが可能となる。
従来、薄膜温度センサにおけるリード線と引き出し電極とを接合するために、電極膜上にNi/Snめっきを行い、リード線とのはんだ接合を行うか、金ワイヤー等を用いたワイヤーバンプ法を使用してバンプを形成した後、リード線を接合する方法が採用されている。例えば、特許文献1には、薄膜温度センサのPt等の電極とリード線とを接続するために、電極上にワイヤーバンプ法でバンプを形成し、このバンプ上にリード線をレーザ溶接により接続する技術が提案されている。
特開2008−241566号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記はんだ接合の場合、温度センサの使用温度範囲がはんだの融点以下に限定されてしまうと共に、はんだ接合部の肉盛りにより熱容量が増加して薄膜温度センサが持っている本来の熱応答速度の遅延につながってしまう不都合があった。
また、溶接のためにワイヤーバンプ法を用いてバンプを形成した場合も、同様にバンプの容積により素子の熱容量が増加して熱応答速度の遅延につながってしまう。さらに、バンプを形成してしまうと、リード線の最大高さが高くなり、後の工程での耐熱、耐熱応力、耐引っ張り応力強化のために素子表面にモールドする場合、さらに素子の容量及び熱容量が増加して熱応答速度の遅延につながってしまう不都合があった。特に、チップサイズが小さくなればなるほど、これらの問題が顕著に現れてしまう。また、ワイヤーバンプ法等では、電極のPt膜の露出部分が多くあり、Pt膜が酸素透過性を有していることから、温度センサの感熱部分のセラミックス部分(サーミスタ薄膜)に保護膜を施しているのにかかわらず、酸素のやりとりが電極部分を介して行われてしまう不都合があった。特に、耐熱試験を行うと、抵抗値上昇等の電気特性が変化する現象が顕著に現れてしまう。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、熱容量の増加を抑制すると共に酸素の進行を防止して電気特性の変化を低減することができる薄膜温度センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の薄膜温度センサは、表面に絶縁層が形成された基板又は絶縁基板と、前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面にパターン形成されたサーミスタ薄膜と、前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面から前記サーミスタ薄膜の上面に亘ってPtでパターン形成されたPt接合層と、該Pt接合層上にNiで形成されたNiめっき層と、該Niめっき層の表面に形成されたNi酸化膜と、前記Niめっき層に接続されたリード線と、を備え、前記リード線が、前記Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さで前記Niめっき層の途中まで溶接されていることを特徴とする。
本発明の薄膜温度センサの製造方法は、基板上の絶縁層又は絶縁基板の上面にサーミスタ薄膜をパターン形成する薄膜形成工程と、前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面から前記サーミスタ薄膜の上面に亘って、PtによりPt接合層をパターン形成する接合層形成工程と、前記Pt接合層上にNiめっきによりNiめっき層を形成すると共に該Niめっき層の表面にNi酸化膜を形成する電極形成工程と、前記Niめっき層上にリード線をレーザ溶接するリード線溶接工程と、を備え、前記リード線を、前記Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さで前記Niめっき層の途中まで溶接することを特徴とする。
これらの薄膜温度センサ及びその製造方法では、リード線が、Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さでNiめっき層の途中まで溶接されるので、Niめっき層上を覆うNi酸化膜によって酸素の進行が防止されると共に、Ni酸化膜よりも深く溶け込んでリード線が溶接されるため、高い引っ張り強度を得ることができる。すなわち、耐熱試験時のNiの酸化による電気特性の変化や、センサの感熱部分のサーミスタ薄膜に対する酸素のやりとりによる電気特性の変化が低減されると共に、溶接がPt接合層の途中までに制御されることで絶縁層又は絶縁基板との接合を受け持つPt接合層のダメージが少なく、高い接合強度が得られる。特に、厚く成膜することが容易なめっき法でNiめっき層を厚く形成することで、溶接の溶け込み深さ制御も容易になると共に、Pt接合層へのダメージをより低減することができる。また、リード線がはんだやバンプ等を使用せずに溶接されるため、熱容量の増加を抑制でき、高い熱応答速度を維持することができる。
また、本発明の薄膜温度センサは、前記リード線の溶接部分が、略球状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の薄膜温度センサの製造方法は、前記レーザ溶接のレーザ光の照射位置を、前記リード線の先端から離した位置に設定し、前記リード線の溶接部分を略球状に形成することを特徴とする。
これらの薄膜温度センサ及びその製造方法では、リード線の溶接部分が略球状に形成されるので、溶接面積が増えると共に引っ張り強度の異方性が減少し、接合強度がさらに向上する。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法によれば、リード線が、Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さでNiめっき層の途中まで溶接されるので、熱容量の増加を抑制して高い熱応答速度を維持できると共に、酸素の進行が防止されて電気特性の変化を抑制できる。また、溶接部分がNi酸化膜よりも深く溶け込むと共にNiめっき層の途中までに制御されるため、高い引っ張り強度及び接合強度を得ることができる。
したがって、はんだやバンプを使用せず、高い熱応答速度で安定した電気特性を確保することができ、品質及び信頼性の向上を図ることができる。
本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法の一実施形態において、モールド前の薄膜温度センサを示す斜視図である。 本実施形態において、リード線の溶接部分を示す要部の拡大断面図である。 本実施形態の薄膜温度センサの製造方法において、ウエハ状での作製工程、チップ状に切り出した状態及びレーザ溶接工程を示す斜視図である。 本実施形態の薄膜温度センサの製造方法において、レーザ溶接後の状態及びモールド後の状態を示す斜視図である。 本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法の実施例において、Pt接合層まで形成したチップ品とリード線溶接品(実施例)との抵抗値変化率を示すグラフである。 本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法の実施例において、リード線溶接部分の断面を示すSEM像及びCOMP像である。 本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法の実施例において、リード線溶接部分の側面を示す拡大写真である。
以下、本発明に係る薄膜温度センサ及びその製造方法の一実施形態を、図1から図5を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材又は構成を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
本実施形態の薄膜温度センサ1は、図1に示すように、アルミナ基板の絶縁基板3と、絶縁基板3の上面にパターン形成されたサーミスタ薄膜4と、絶縁基板3の上面からサーミスタ薄膜4の上面に亘ってPtでパターン形成された一対のPt接合層5と、これらPt接合層5上にNiで形成された一対のNiめっき層6と、これらNiめっき層6の表面に形成された一対のNi酸化膜7と、これらNiめっき層6に接続された一対のリード線8と、を備えている。
上記サーミスタ薄膜4は、Mn−Co系複合金属酸化物(例えば、Mn34−Co34系複合金属酸化物)又は、Mn−Co系複合金属酸化物に、Ni、Fe、Cuのうち少なくとも一種類の元素を含む複合金属酸化物(例えば、Mn34−Co34−Fe23系複合金属酸化物)からなる複合金属酸化物膜である。
本実施形態のサーミスタ薄膜4は、絶縁基板3の上面に、スパッタリング法により平面視略正方形状に成膜されたものである。
このサーミスタ薄膜4は、半導体の性状を呈し、温度が上昇すると抵抗が低くなる負特性、いわゆるNTCサーミスタ(Negative Temperature Coefficient Thermistor)の性質を有している。
一対のPt接合層5は、サーミスタ薄膜4の上面から絶縁基板3の上面に亘って形成されている。この一対のPt接合層5は、一対のNiめっき層6の下地層となるものであり、成膜される面の材料(本実施形態では絶縁基板3及びサーミスタ薄膜4)との接合強度がNiめっき層6よりも高い。また、本実施形態のPt接合層5は、サーミスタ薄膜4の上面に形成され互いに対向した一対の櫛歯部5aと、各櫛歯部5aに接続された一対の引き出し電極である電極パッド部5bと、を有している。このPt接合層5の厚さは、100〜1000nmに設定されている。
一対のNiめっき層6は、絶縁基板3上に形成されたPt接合層5の電極パッド部5b上に積層されて引き出し電極としての電極パッドを構成している。このNiめっき層6の厚さは、30μm程度である。
上記Ni酸化膜7は、Niめっき層6の表面に形成された自然酸化膜又はNiめっき層6の表面を熱酸化処理して形成したものであり、厚さは、0.1μm程度である。
上記リード線8は、ステンレス(SUS)線であって、図2に示すように、Ni酸化膜7よりも深い溶け込み深さでNiめっき層6の途中まで溶接されている。また、リード線8の溶接部分は、内部の溶け込み部分も含めて略球状に形成されている。なお、本実施形態のリード線8は、φ0.1mmのSUS304線である。
なお、サーミスタ薄膜4及び櫛歯部5a上には、これらを内部に封止する保護膜(図示略)が形成されている。この保護膜は、櫛歯部5a及びサーミスタ薄膜4を覆うように平面視略正方形状に形成されている。この保護膜は、例えば、厚さ100〜1000nmのSiO2膜である。但し、これに限られず、絶縁性で外部雰囲気を遮断できれば、ガラスや耐熱樹脂等の膜でも構わない。
また、図4の(b)に示すように、この薄膜温度センサ1は、リード線8の先端部分及びサーミスタ薄膜4を含んで表面全体が封止材9によって覆われている。この封止材9は、表面に滴下したセラミックスモールド材又はガラスペーストを焼成してモールドしたものである。
次に、このように構成された薄膜温度センサ1の製造方法について、図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3の(a)に示すように、絶縁基板3のウエハW表面にサーミスタ薄膜4をパターン形成する薄膜形成工程を行う。即ち、絶縁基板3の全面に所定のスパッタ条件で上述した複合金属酸化物膜をスパッタリング法で成膜する。
続いて、フォトリソグラフィ技術により、複合金属酸化物膜の上面であってサーミスタ薄膜4を形成する領域にフォトレジスト膜をパターニングする。そして、フォトレジスト膜をマスクとして、所定の溶液を利用したウェットエッチング加工によりマスクされていない複合金属酸化物膜を選択的に除去する。そして、マスクとしていたフォトレジスト膜を除去する。これにより、絶縁基板3の上面に平面視略正方形状のサーミスタ薄膜4をパターン形成することができる。この後、耐熱性向上のため必要に応じて所定温度及び所定時間でアニール処理を行う。
次いで、サーミスタ薄膜4の上面から絶縁基板3の上面に亘って、一対のPt接合層5をパターン形成する接合層形成工程を行う。すなわち、まず、サーミスタ薄膜4の上面から絶縁基板3の上面に亘って、一対のPt接合層5が形成される領域以外の部分にリフトオフ法により、フォトレジスト膜を塗布する。続いて、Ptをスパッタリング法により成膜する。これにより、一対のPt接合層5をパターン形成することができる。
続いて、Niめっき時の櫛歯部5a上への析出を防ぐために、めっき用レジスト10(図中のハッチング領域)を施し、Pt接合層5の電極パッド部5b上に、スルファミン酸Niめっき浴によりNiめっきを30μm程度成膜し、Niめっき層6を形成する。この際又はこの後の大気中においてNiめっき層6の表面には、自然酸化膜としてNi酸化膜7が形成される。なお、酸素含有の雰囲気中で熱処理を施してNiめっき層6の表面に熱酸化膜のNi酸化膜7を形成しても構わない。なお、Ni酸化膜7は、400℃120hで0.1μm以上に成膜されるが、初期の数時間で0.1μmまで達した後、微増に推移する成膜傾向がある。この後、図3の(b)に示すように、ダイシングを行ってチップ状に切り出す。
次に、図3の(c)に示すように、平坦なNiめっき層6及びNi酸化膜7上に配したリード線8の先端部分にレーザ溶接を行ってリード線8の先端部をNiめっき層6に溶接する。このとき、リード線8を、図2に示すように、Ni酸化膜7よりも深い溶け込み深さでNiめっき層6の途中まで溶接する。なお、本実施形態では、リード線8の溶接部分8aが、18μm程の溶け込み深さとなるように、レーザ溶接を制御している。
また、図3の(c)に示すように、レーザ溶接のレーザ光Lの照射位置を、リード線8の先端から若干離した位置に設定し、リード線8の溶接部分8aを略球状に形成する。すなわち、レーザ光Lをリード線8の先端に照射すると、融液が線方向に逃げて肉盛りのない溶接部分となってしまうが、リード線8の先端から若干離した位置にレーザ光Lを照射することで、図4の(a)に示すように、レーザ光Lの照射位置からリード線8の先端までが液状化した融液が表面張力により線方向に移動して略球状になった状態で固化され、肉盛りのある溶接部分8aとなる。なお、先端の略球状部分の容積は、レーザ光Lの照射位置(リード線8の先端からの距離)でコントロール可能であり、無駄な容積が存在せず、接合に最適な形状を得ることができる。
この後、図4の(a)に示すように、めっき用レジスト10を除去し、図4の(b)に示すように、セラミックスモールド材又はガラスペーストを、リード線8の先端部を含む表面全体を覆うようにディスペンサーで表面に滴下、焼成し、封止材9としてモールドすることで、薄膜温度センサ1が作製される。
このように本実施形態の薄膜温度センサ1及びその製造方法では、リード線8が、Ni酸化膜7よりも深い溶け込み深さでNiめっき層6の途中まで溶接されるので、Niめっき層6上を覆うNi酸化膜7によって酸素の進行が防止されると共に、Ni酸化膜7よりも深く溶け込んでリード線8が溶接されるため、高い引っ張り強度を得ることができる。すなわち、耐熱試験時のNiの酸化による電気特性の変化や、センサの感熱部分のサーミスタ薄膜4に対する酸素のやりとりによる電気特性の変化が低減されると共に、溶接がPt接合層5の途中までに制御されることで絶縁基板3との接合を受け持つPt接合層5のダメージが少なく、高い接合強度が得られる。
特に、厚く成膜することが容易なめっき法でNiめっき層6を厚く形成することで、溶接の溶け込み深さ制御も容易になると共に、Pt接合層5へのダメージをより低減することができる。
また、Pt接合層5は1μm以下と薄いため、引き出し電極としてPtと接合性の良いNiを生産性の高いめっき法で厚く成膜してNiめっき層6とすることで、より高い接合強度及び酸化防止効果を得ることができる。
また、リード線8がはんだやバンプ等を使用せずに溶接されるため、熱容量の増加を抑制でき、高い熱応答速度を維持することができる。
さらに、リード線8の溶接部分8aが略球状に形成されるので、溶接面積が増えると共に引っ張り強度の異方性が減少し、接合強度がさらに向上する。なお、SUS線であるリード線8とNiめっき層6とは、溶接性が良好であり、特に耐応力性が高くなる。
次に、本発明に係る薄膜温度センサを上記実施形態の製造方法で実際に製造した実施例を、図5から図7を参照して具体的に説明する。
上記実施形態の製造方法に基づいて作製し、リード線を溶接した薄膜温度センサの実施例について、200℃での耐熱試験を行って抵抗値変化率を調べた結果を図5に示す。また、比較例として、Pt接合層まで形成したチップ品を作製し、同様に耐熱試験を行った結果も併せて図5に示す。
この結果からわかるように、Pt接合層が露出している比較例に対して、本実施例は、抵抗値変化率が少ない。
また、上記実施例について、溶接部分の断面のSEM像(二次電子像)及びCOMP像(反射電子組成像)による観察結果を、図6に示す。この結果から、リード線の溶接部分が、Niめっき層の表面から17μm深く溶接されていることがわかる。
なお、図7に示すように、リード線の先端部は、溶接部分が球形状となった肉盛りのある構造であることがわかる。なお、溶接部分の下部は、図6に示すように、半球状にNiめっき層内に埋まっている。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、アルミナ基板の絶縁基板を用いた場合を例にしたが、これに限られず、石英基板等の絶縁基板や、表面に熱酸化によるSiO2層の絶縁層が形成されたシリコン基板又はその他の半導体基板でも構わない。
1…薄膜温度センサ、3…絶縁基板、4…サーミスタ薄膜、5…Pt接合層、6…Niめっき層、7…Ni酸化膜、8…リード線、8a…リード線の溶接部分、L…レーザ光

Claims (4)

  1. 表面に絶縁層が形成された基板又は絶縁基板と、
    前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面にパターン形成されたサーミスタ薄膜と、
    前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面から前記サーミスタ薄膜の上面に亘ってPtでパターン形成されたPt接合層と、
    該Pt接合層上にNiで形成されたNiめっき層と、
    該Niめっき層の表面に形成されたNi酸化膜と、
    前記Niめっき層に接続されたリード線と、を備え、
    前記リード線が、前記Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さで前記Niめっき層の途中まで溶接されていることを特徴とする薄膜温度センサ。
  2. 請求項1に記載の薄膜温度センサにおいて、
    前記リード線の溶接部分が、略球状に形成されていることを特徴とする薄膜温度センサ。
  3. 基板上の絶縁層又は絶縁基板の上面にサーミスタ薄膜をパターン形成する薄膜形成工程と、
    前記絶縁層又は前記絶縁基板の上面から前記サーミスタ薄膜の上面に亘って、PtによりPt接合層をパターン形成する接合層形成工程と、
    前記Pt接合層上にNiめっきによりNiめっき層を形成すると共に該Niめっき層の表面にNi酸化膜を形成する電極形成工程と、
    前記Niめっき層上にリード線をレーザ溶接するリード線溶接工程と、を備え、
    前記リード線を、前記Ni酸化膜よりも深い溶け込み深さで前記Niめっき層の途中まで溶接することを特徴とする薄膜温度センサの製造方法。
  4. 請求項3に記載の薄膜温度センサの製造方法において、
    前記レーザ溶接のレーザ光の照射位置を、前記リード線の先端から離した位置に設定し、前記リード線の溶接部分を略球状に形成することを特徴とする薄膜温度センサの製造方法。
JP2009041194A 2009-02-24 2009-02-24 薄膜温度センサ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5187229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009041194A JP5187229B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 薄膜温度センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009041194A JP5187229B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 薄膜温度センサ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010197163A JP2010197163A (ja) 2010-09-09
JP5187229B2 true JP5187229B2 (ja) 2013-04-24

Family

ID=42822042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009041194A Expired - Fee Related JP5187229B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 薄膜温度センサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5187229B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5778819B2 (ja) * 2013-05-09 2015-09-16 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
EP3324416A4 (en) * 2015-07-15 2019-02-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. ELECTRONIC COMPONENT
CN109791838B (zh) 2016-10-07 2022-07-19 世美特株式会社 焊接用电子零件、安装基板及温度传感器
JP6502588B2 (ja) * 2017-05-01 2019-04-17 Semitec株式会社 温度センサ及び温度センサを備えた装置
CN115036086A (zh) * 2018-10-31 2022-09-09 株式会社芝浦电子 热敏电阻烧结体及温度传感器元件
JP2021131379A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 三菱マテリアル株式会社 温度センサ及びその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61105804A (ja) * 1984-10-30 1986-05-23 ティーディーケイ株式会社 サ−ミスタ素子及びその製造方法
JP2003247897A (ja) * 2002-02-26 2003-09-05 Ishizuka Electronics Corp 温度センサ
JP2008241566A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Ishizuka Electronics Corp 薄膜温度センサ、および薄膜温度センサの引出線接続方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010197163A (ja) 2010-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5187229B2 (ja) 薄膜温度センサ及びその製造方法
JP5316959B2 (ja) 薄膜サーミスタセンサ
JP6406975B2 (ja) 半導体素子および半導体装置
WO2006098454A1 (ja) サブマウントおよびその製造方法
US20100133693A1 (en) Semiconductor Package Leads Having Grooved Contact Areas
TWI433279B (zh) 半導體封裝及其形成方法
JP2007123597A (ja) 半導体装置用ボンディングワイヤ
JP2006059933A (ja) n型窒化物半導体用のオーミック電極およびその製造方法
JP2011044621A (ja) 温度センサ
WO2009157130A1 (ja) 接合構造および電子部品
JP2009176926A (ja) 貫通配線基板及びその製造方法
JP5187230B2 (ja) 薄膜温度センサ及びその製造方法
KR101280053B1 (ko) 고순도 동(銅) 본딩 와이어
JP2006024829A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5560468B2 (ja) 薄膜サーミスタセンサおよびその製造方法
JP2006278463A (ja) サブマウント
JP2008034581A (ja) サブマウント
JP2007066924A (ja) 薄膜サーミスタ
TWI379396B (en) Pre-plated leadframe having enhanced encapsulation adhesion
WO2003069743A1 (fr) Embase et dispositif a semiconducteur
JP4795112B2 (ja) 接合基材の製造方法
JP5685957B2 (ja) 薄膜サーミスタセンサおよびその製造方法
JP2006216766A (ja) セラミックス配線基板とそれを用いた半導体装置
JP3640925B2 (ja) 半導体用回路線とその製造及び成形方法
JP5029882B2 (ja) 薄膜サーミスタ及び薄膜サーミスタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5187229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees