JP5187047B2 - 熱交換器用チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換のための流体が内部を流れる熱交換器用チューブに関し、冷凍サイクルの凝縮器に用いて好適である。
従来、一枚の薄板を曲げ成形することで、チューブの外殻を構成するアウターチューブとインナーフィンとを形成した熱交換器用チューブが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなチューブでは、チューブの側面が一枚の薄板から構成されるので、チューブ側面の肉厚はチューブを構成する薄板の板厚と等しくなる。このため、チューブ側面に小石等が衝突した際に、チューブが破損する虞がある。
これに対し、チューブ側面を、薄板を複雑に曲げることにより形成することで、外部流体流れ方向における一方の端部の板厚を増加させたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、構造が複雑になるとともに、一方の端部を必ず外部流体流れ上流側に配置する必要があるため、製造性が悪化するという問題がある。
この問題に対して、2枚の板状部材、すなわち蓋部と本体部とをカシメることにより形成される熱交換器用チューブが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
米国特許第5441106号明細書 特開2005−106389号公報 米国特許第6247529号明細書
しかしながら、上記特許文献3に記載のチューブの外形は、チューブ端部が滑らかなR形状にならず、角部ができてしまう。チューブ端部に角部を有する場合、ヘッダタンクにおけるチューブ挿入穴の外形も角部を有する穴を開ける必要があるため、刃具摩耗が増大するとともに、チューブ挿入穴を専用設計しなければならない。
また、従来の熱交換器には、押出成形で形成された押出チューブが適用されている。しかしながら、押出チューブはチューブ端部にR形状を有しているので、チューブ端部が角部を有する上記特許文献3に記載のチューブを、従来の押出チューブが用いられている熱交換器に容易に適用することができないという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、小石の衝突により破損することを防止しつつ、従来の押出チューブが用いられている熱交換器に対して容易に適用することができる熱交換器用チューブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、幅方向における両端面(2a)の長手方向から見た断面形状は、所定の曲率半径を有する円弧状になっており、幅方向における端部(2b)の幅方向の板厚(X)は、0.6mm以上になっており、半筒状に形成された第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)を組み合わせることにより前記幅方向に沿って扁平な形状が形成されており、第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)は、幅方向に延びる平板部(22)を有しているとともに、平板部(22)における幅方向の両端部は、円弧状に湾曲した湾曲部(23)になっており、第1半筒状部材(21A)の湾曲部(23)には、互いに対応する凹部(23b)および凸部(23c)のうち一方が設けられており、第2半筒状部材(21B)の湾曲部(23)には、互いに対応する凹部(23b)および凸部(23c)のうち他方が設けられており、凹部(23b)に凸部(23c)が嵌合された状態で、第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)が接合されており、前記所定の曲率半径は、前記長手方向および前記幅方向に直交する高さ方向の長さ(H)の約半分の大きさに設定されており、第1半筒状部材(21A)と第2半筒状部材(21B)との間には、熱媒体との伝熱面積を増大させるインナーフィン(200)が設けられており、インナーフィン(200)は、熱媒体の流れ方向と略平行な平面部(201)と、隣接する平面部(201)間を繋ぐ頂部(202)とを有するように波形状に形成されており、頂部(202)は、平板部(22)における熱媒体が接触する側の面と接触しており、平板部(22)におけるチューブ内方側の面には、頂部(202)に対応する形状の窪み部(24)が形成されており、窪み部(24)には、頂部(202)が入り込むようになっており、さらに、第1、第2半筒状部材(21A、21B)のチューブ外方側の面に犠牲腐食効果を発揮する亜鉛層(100)が形成されており、亜鉛層(100)のうち窪み部(24)の外方側に位置する部位(100a)が他の部位よりも薄くなっていることを特徴としている。
このように、熱交換器用チューブ(2)の幅方向における端部(2b)の幅方向の板厚(X)を0.6mm以上とすることで、後述する第1実施形態、特に図3に示すように、小石の衝突により熱交換器用チューブ(2)が破損することを防止できる。
また、熱交換器用チューブ(2)の両端面(2a)の長手方向から見た断面形状を円弧状とすることで、従来の押出チューブが用いられている熱交換器に対し、本発明の熱交換器用チューブ(2)を容易に適用することが可能となる。
また、凹部(23b)と凸部(23c)とが嵌合された状態で、第1半筒状部材(21A)と第2半筒状部材(21B)とを接合するように構成することで、第1半筒状部材(21A)と第2半筒状部材(21B)とが接合されている部分の長さを十分に確保することができる。これにより、熱交換器用チューブ(2)の耐食性を向上させることが可能となる。
また、請求項1に記載の発明では、第1、第2半筒状部材(21A、21B)の平板部(22)におけるチューブ内方側の面に窪み部(24)を形成するとともに、この窪み部(24)にインナーフィン(200)の頂部(202)が入り込むようすることで、インナーフィン(200)を設けることにより熱交換器用チューブ(2)内の通路断面積が減少することを抑制することができ、さらにはインナーフィン(200)の接合性を向上させることができる。
さらに、請求項1に記載の発明では、第1、第2半筒状部材(21A、21B)のチューブ外方側の面に犠牲腐食効果を発揮する亜鉛層(100)が形成され、この亜鉛層(100)のうち窪み部(24)の外方側に位置する部位(100a)は他の部位よりも薄くなっている。
これによれば、上記亜鉛層(100)が薄くなった部位(100a)は電位が貴になり、他の部位の電位より高いため、腐食し難くなる。したがって、窪み部(24)、すなわち第1、第2半筒状部材(21A、21B)の平板部(22)とインナーフィン(200)との接合部の耐食性を向上させることが可能となる。
また、請求項に記載の発明では、平板部(22)には、チューブ内方側に突出する突起部(25)が複数設けられており、突起部(25)は、隣接する頂部(202)間に配置されていることを特徴としている。これによれば、インナーフィン(200)が熱交換器用チューブ(2)の幅方向にずれることを防止できる。
また、請求項に記載の発明では、第1半筒状部材(21A)と第2半筒状部材(21B)とは、互いに同形状に形成されており、凹部(23b)は、第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)における幅方向の両端部に位置する湾曲部(23)のうち、一方側の湾曲部(23)にそれぞれ設けられ、凸部(23c)は、第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)における幅方向の両端部に位置する湾曲部(23)のうち、他方側の湾曲部(23)にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
このように、第1、第2筒状部材(21A、21B)を同形状に形成することで、1種類のプレス型のみで2つの半筒状部材(21A、21B)を製造することができるので、熱交換器用チューブ(2)の生産性を向上させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態は、本発明を凝縮器のチューブに適用した例である。図1に、本第1実施形態における熱交換器1の全体構造を示す。
本実施形態の熱交換器1は、図示しない冷凍サイクルの圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を凝縮させる凝縮器である。本実施形態では、冷媒が熱媒体に相当している。
具体的には、熱交換器1は、複数のチューブ2およびフィン3からなる1つのコア部4と、コア部4の左右両端部に組み付け配置される一対のヘッダタンク5とを有している。
チューブ2は冷媒が流れる管であり、このチューブ2は、空気流れ方向(図1の紙面垂直方向)が長径方向と一致するように扁平状に形成されているとともに、その長手方向が水平方向に一致するように鉛直方向に複数本平行に配置されている。フィン3は、波状に成形されるとともに、チューブ2の両側の扁平面に接合されており、このフィン3により空気との伝熱面積を増大させて冷媒と空気との熱交換を促進している。
ヘッダタンク5は、チューブ2の長手方向(以下、チューブ長手方向という)の両端部にてチューブ長手方向と直交する方向に延びて複数のチューブ2と連通するものである。ヘッダタンク5は、チューブ2が挿入接合されるコアプレート5aと、コアプレート5aとともにタンク内空間を構成するタンク本体部5bとを有して構成されている。なお、一対のヘッダタンク5のうち、図1中右側に位置するヘッダタンクを第1ヘッダタンク51といい、図1中左側に位置するヘッダタンクを第2ヘッダタンク52という。
コア部4には、コア部4を補強するサイドプレート6が設けられている。サイドプレート6は、チューブ長手方向と平行に延びてその両端部がヘッダタンク5に接続されている。
第2ヘッダタンク52には、冷媒を熱交換器1の内部に流入させる冷媒入口部71と、冷媒を熱交換器1の外部へ流出させる冷媒出口部72とが設けられている。冷媒入口部71と冷媒出口部72とは、それぞれ第2ヘッダタンク52の上端側と下端側とに設けられている。
第2ヘッダタンク52の内部の下側寄りの位置には、第1セパレータ81が配置されている。また、第1ヘッダタンク51の内部には、第1セパレータ81と同一高さに第2セパレータ82が配置されている。この第1、第2セパレータ81、82によってコア部4は2つの熱交換部に分けられている。
コア部4における第1、第2セパレータ81、82の上方側部位は、冷媒入口部71から流入した気相冷媒と空気とを熱交換させて、冷媒を凝縮させる凝縮部41になっており、凝縮部41から流出した冷媒は、後述するモジュレータ9に流入するようになっている。
また、コア部4における第1、第2セパレータ81、82の下方側部位は、モジュレータ9から流入した液相冷媒と空気とを熱交換させて液相冷媒を冷却する過冷却部42になっており、過冷却部42で冷却された冷媒は冷媒出口部72から流出するようになっている。
第1ヘッダタンク51の外側、すなわちコア部4と反対側には、鉛直方向に延びる略円筒形状のモジュレータ9が配置されている。モジュレータ9は、気相冷媒と液相冷媒を分離して液相冷媒を溜めるものである。また、モジュレータ9は、第1ヘッダタンク51にろう付けにて接合されている。
モジュレータ9と第1ヘッダタンク51とは、冷媒流入口91および冷媒流出口92を介して2カ所で連通している。詳細には、冷媒流入口91は、第1ヘッダタンク51における第2セパレータ82より上方側の部位とモジュレータ9の内部とを連通させるようになっている。また、冷媒流出口92は、第1ヘッダタンク51における第2セパレータ82より下方側の部位とモジュレータ9の内部とを連通させるようになっている。すなわち、冷媒流入口91は、冷媒流出口92より上方側に配置されている。
モジュレータ9は、凝縮部41から流出した冷媒を気液分離する内部空間93を有している。内部空間93は、冷媒流入口91および冷媒流出口92に接続されている。そして、冷媒流入口91から流入する冷媒のうち、比重の大きい液相冷媒は内部空間93の鉛直方向下方側に一旦溜まり、比重の小さい気相冷媒は内部空間93の鉛直方向上方側に一旦溜まるようになっている。
図2は、本第1実施形態のチューブ2を長手方向から見た正面図である。図2に示すように、チューブ2は、その長手方向に冷媒が流れるようになっており、長手方向と直交する断面が長手方向と直交する幅方向に沿って扁平な形状を有するような扁平筒状に形成されている。
チューブ2における幅方向、すなわち空気流れ方向の両端面2aは、チューブ2の外方側に凸となるように円弧状に湾曲したR形状になっている。すなわち、チューブ2の両端面2aのチューブ長手方向から見た断面形状は、所定の曲率半径を有する円弧状になっている。所定の曲率半径は、チューブ2の短径方向、すなわちチューブ高さ方向の長さHの約半分の大きさに設定されている。
また、チューブ2の幅方向の端部(以下、長径側端部2bという)の板厚X、すなわちチューブ幅方向の長さは、チューブ2の他の部位の板厚より厚くなっている。そこで、本発明者は、上記構成になるチューブ2について、長径側端部2bの最適仕様の検討を行った。
図3は、1gの小石がチューブ2の長径側端部2bに衝突した場合における、長径側端部2bの板厚Xとチューブ2が破損する衝突速度との関係を実験により求めた結果を示す図である。なお、本実験では、一般的な石の比重が0.0027g/mmであることから、1gの小石の形状を一辺が7.2mmの直方体としている。
市場では、凝縮器のチューブ2に、1gの小石が140km/hで衝突した場合でもチューブ2が破損しない程度の耐力が要求されている。このため、図3より、チューブ2の長径側端部2bの板厚Xを0.6mm以上にすれば、市場の要求を満たすことがわかる。なお、実際は、小石は車両のグリル(図示せず)等に衝突し、減速されてからチューブ2の長径側端部2bに衝突するため、1gの小石が140km/hで衝突した場合にチューブ2が破損しないような耐力があれば、市場で問題となることはない。
図2に戻り、チューブ2の内部には、冷媒との伝熱面積を増大させるインナーフィン200が設けられている。インナーフィン200は、冷媒流れ方向と略平行な平面部201と、隣接する平面部201間を繋ぐ頂部202とを有するように波形状に形成されている。そして、頂部202がチューブ2の内壁面と接するように形成されている。
図4は、本第1実施形態のチューブ2の分解図である。図4に示すように、チューブ2は、長手方向と直交する断面が長手方向と直交する幅方向に沿って扁平な形状を有するように、互いに対向配置された第1半筒状部材21Aおよび第2半筒状部材21Bから構成されている。本実施形態では、第1半筒状部材21Aおよび第2半筒状部21Bは、互いに同形状に形成されている。
第1、第2半筒状部材21A、21Bは、チューブ2の幅方向、すなわち長径方向に延びる平板部22を有している。また、平板部22の長径方向における両端部は、円弧状に湾曲した湾曲部23となっている。湾曲部23は、チューブ2の外方側に凸となるように湾曲している。
そして、第1、第2半筒状部材21A、21Bを互いに対向配置するとともに、第1、第2半筒状部材21A、21Bの湾曲部23同士が接触するように組み合わせることにより、チューブ2が形成されている。このとき、チューブ2の長径側端部2bは、第1、第2半筒状部材21A、21Bの湾曲部23により構成されている。
ここで、第1半筒状部材21Aの湾曲部23における第2半筒状部材21Bの湾曲部23と接触する面、および第2半筒状部材21Bの湾曲部23における第1半筒状部材21Aの湾曲部23と接触する面を、それぞれ接触面23aという。また、第1、第2半筒状部材21A、21Bの長径方向両端部に設けられる湾曲部23のうち、一方の湾曲部23を第1湾曲部231といい、他方の湾曲部23を第2湾曲部232という。
第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231には、互いに対応する凹部23bおよび凸部23cのうち一方が設けられており、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232には、互いに対応する凹部23bおよび凸部23cのうち他方が設けられている。
具体的には、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231の接触面23aには、凸部23cがそれぞれ設けられている。また、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232の接触面23aには、凸部23cに対応する凹部23bがそれぞれ設けられている。本実施形態の凸部23cは、チューブ長手方向から見た断面形状が角の尖った矩形状になっている。
図5は、図2のA部拡大図である。図5に示すように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの平板部22におけるインナーフィン200の頂部202が接合される部位には、チューブ21の外方側に向かって窪んだ窪み部24が形成されている。窪み部24は、インナーフィン200の頂部202に対応する形状に形成されている。
続いて、本実施形態のチューブ2の製造方法について簡単に説明する。
まず、第1半筒状部材21Aの第1湾曲部231が第2半筒状部材21Bの第2湾曲部232に対向するとともに、第1半筒状部材21Aの第2湾曲部232が第2半筒状部材21Bの第1湾曲部231に対向するように、第1、第2半筒状部材21A、21Bを配置する。そして、この状態の2つの半筒状部材21A、21B間にインナーフィン200を挟み込んだ後、2つの半筒状部材21A、221Bを組み合わせる。このとき、第1半筒状部材21Aの凹部23bと第2半筒状部材21Bの凸部23cとが嵌合されるとともに、第2半筒状部材21Bの凹部23bと第1半筒状部材21Aの凸部23cとが嵌合される。また、インナーフィン200の頂部202が、第1、第2半筒状部材21A、21Bの平板部22の窪み部24に入り込んでいる。そして、この状態で、ろう付け接合を行うことにより、インナーフィン200が内部に配置されたチューブ2が形成される。
なお、本実施形態では、図5に示すように、チューブ2の外面全体、すなわち第1、第2半筒状部材21A、21Bのチューブ外方側の面全体に犠牲腐食効果を発揮する亜鉛層100が形成されている。
以上説明したように、チューブ2の長径側端部2bの板厚Xを0.6mm以上とすることで、小石の衝突によりチューブ2が破損することを防止できる。
また、チューブ2の両端面2aのチューブ長手方向から見た断面形状を円弧状、すなわちR形状とすることで、従来の押出チューブが用いられている熱交換器に対し、本実施形態のチューブ2を容易に適用することが可能となる。
ところで、従来、チューブ内にインナーフィンを配置すると、インナーフィンの板厚分だけチューブ内の冷媒通路断面積が減少し、チューブにおける冷媒圧損が増大するという問題があった。
これに対し、本実施形態のように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの平板部22におけるインナーフィン200の頂部202が接合される部位に窪み部24を形成することで、チューブ2内の冷媒通路断面積が減少することを抑制できる。さらに、窪み部24を、インナーフィン200の頂部202に対応する形状に形成することで、インナーフィン200の接合性を向上させることが可能となる。
ところで、図5に示すように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの平板部22に窪み部24を形成する際に、第1、第2半筒状部材21A、21Bのチューブ外方側の面に均一に形成された亜鉛層100が薄く広がる。このため、加熱炉内でチューブ2をろう付けすると、窪み部24のチューブ外方側にある亜鉛層100aが他の部位より薄くなる。この亜鉛層100aが薄くなった部位は電位が貴になり、他の部位の電位より高いため、腐食し難くなる。したがって、窪み部24、すなわちチューブ2とインナーフィン200との接合部の耐食性を向上させることが可能となる。
また、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231に、互いに対応する凹部23bおよび凸部23cのうち一方を設け、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232に、互いに対応する凹部23bおよび凸部23cのうち他方を設け、凹部23bと凸部23cとが嵌合した状態でろう付け接合を行うように構成することで、第1、第2半筒状部材21A、21Bのろう付け長さを十分に確保することができる。これにより、チューブ2の耐食性を向上させることが可能となる。
また、第1、第2筒状部材21A、21Bを同形状に形成することで、1種類のプレス型のみで2つの筒状部材21A、21Bを製造することができるので、チューブ2の生産性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6に基づいて説明する。図6は、本第2実施形態のチューブ2を冷媒流れ方向から見た正面図である。
図6に示すように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの平板部22におけるチューブ2の内面を構成する面には、チューブ2の内方側に突出する突起部25が複数設けられている。突起部25は、隣接する窪み部24間に1つずつ配設されている。これによれば、インナーフィン200がチューブ幅方向にずれることを防止できる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231の接触面23aに1つの凹部23bを設けるとともに、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232の接触面23aに凹部23bに対応する1つの凸部23cをそれぞれ設け、凸部23をチューブ長手方向から見た断面形状が角の尖った矩形状となるように形成した例について説明したが、これに限られない。
例えば、図7(a)に示すように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231の接触面23aに2つの凹部23bを設けるとともに、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232の接触面23aに2つの凹部23bに対応する2つの凸部23cをそれぞれ設けてもよい。また、図7(b)に示すように、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第2湾曲部232の接触面23aに2つの凹部23bを設けるとともに、第1、第2半筒状部材21A、21Bの第1湾曲部231の接触面23aに2つの凹部23bに対応する2つの凸部23cをそれぞれ設け、凸部23をチューブ長手方向から見た断面形状が角が円弧状に湾曲した矩形状となるように形成してもよい。また、図7(c)、(d)に示すように、凸部23をチューブ長手方向から見た断面形状が略三角形状となるように形成してもよい。
また、上記各実施形態では、第1、第2半筒状部材21A、21Bを同形状に形成した例について説明したが、これに限らず、第1、第2半筒状部材21A、21Bを異なる形状に形成してもよい。
また、上記各実施形態では、本発明に係る熱交換器用チューブを、凝縮部41および過冷却部42を有する凝縮器のチューブ2に適用した例について説明したが、これに限らず、過冷却部を有しない凝縮器や、ラジエータ、ヒータコアユニット等の各種の熱交換器のチューブに適用してもよい。ここで、熱交換器内を流れる熱媒体としては、冷媒に限らず、エンジン冷却水等を用いることができる。
第1実施形態における熱交換器1の全体構造を示す。 第1実施形態のチューブ2を長手方向から見た正面図である。 1gの小石がチューブ2の長径側端部2bに衝突した場合における、長径側端部2bの板厚Xとチューブ2が破損する衝突速度との関係を実験により求めた結果を示す図である。 第1実施形態のチューブ2の分解図である。 図2のA部拡大図である。 第2実施形態のチューブ2を冷媒流れ方向から見た正面図である。 他の実施形態におけるチューブ2の長径側端部2b近傍を示す拡大正面図である。
符号の説明
2 チューブ
2a 両端面
2b 長径側端部
21A 第1半筒状部材
21B 第2半筒状部材
22 平板部
23 湾曲部
23b 凹部
23c 凸部
24 窪み部
25 突起部
200 インナーフィン
201 平面部
202 頂部

Claims (3)

  1. 長手方向に熱媒体が流れるようになっており、前記長手方向と直交する断面が前記長手方向と直交する幅方向に沿って扁平な形状を有するように形成されている熱交換器用チューブであって、
    前記幅方向における両端面(2a)の前記長手方向から見た断面形状は、所定の曲率半径を有する円弧状になっており、
    前記幅方向における端部(2b)の前記幅方向の板厚(X)は、0.6mm以上になっており、
    半筒状に形成された第1半筒状部材(21A)および第2半筒状部材(21B)を組み合わせることにより前記幅方向に沿って扁平な形状が形成されており、
    前記第1半筒状部材(21A)および前記第2半筒状部材(21B)は、前記幅方向に延びる平板部(22)を有しているとともに、前記平板部(22)における前記幅方向の両端部は、円弧状に湾曲した湾曲部(23)になっており、
    前記第1半筒状部材(21A)の前記湾曲部(23)には、互いに対応する凹部(23b)および凸部(23c)のうち一方が設けられており、前記第2半筒状部材(21B)の前記湾曲部(23)には、前記互いに対応する凹部(23b)および凸部(23c)のうち他方が設けられており、
    前記凹部(23b)に前記凸部(23c)が嵌合された状態で、前記第1半筒状部材(21A)および前記第2半筒状部材(21B)が接合されており、
    前記所定の曲率半径は、前記長手方向および前記幅方向に直交する高さ方向の長さ(H)の約半分の大きさに設定されており、
    前記第1半筒状部材(21A)と前記第2半筒状部材(21B)との間には、前記熱媒体との伝熱面積を増大させるインナーフィン(200)が設けられており、
    前記インナーフィン(200)は、前記熱媒体の流れ方向と略平行な平面部(201)と、隣接する前記平面部(201)間を繋ぐ頂部(202)とを有するように波形状に形成されており、
    前記頂部(202)は、前記平板部(22)における前記熱媒体が接触する側の面と接触しており、
    前記平板部(22)におけるチューブ内方側の面には、前記頂部(202)に対応する形状の窪み部(24)が形成されており、
    前記窪み部(24)には、前記頂部(202)が入り込むようになっており、
    さらに、前記第1、第2半筒状部材(21A、21B)のチューブ外方側の面に犠牲腐食効果を発揮する亜鉛層(100)が形成されており、
    前記亜鉛層(100)のうち前記窪み部(24)の外方側に位置する部位(100a)が他の部位よりも薄くなっていることを特徴とする熱交換器用チューブ。
  2. 前記平板部(22)には、チューブ内方側に突出する突起部(25)が複数設けられており、
    前記突起部(25)は、隣接する前記頂部(202)間に配置されていることを特徴とする請求項に記載の熱交換器用チューブ。
  3. 前記第1半筒状部材(21A)と前記第2半筒状部材(21B)とは、互いに同形状に形成されており、
    前記凹部(23b)は、前記第1半筒状部材(21A)および前記第2半筒状部材(21B)における前記幅方向の両端部に位置する前記湾曲部(23)のうち、一方側の前記湾曲部(23)にそれぞれ設けられ、
    前記凸部(23c)は、前記第1半筒状部材(21A)および前記第2半筒状部材(21B)における前記幅方向の両端部に位置する前記湾曲部(23)のうち、他方側の前記湾曲部(23)にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器用チューブ。
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