JP5180017B2 - 巻鉄心巻回用巻枠 - Google Patents

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Description

本発明は、巻鉄心製造装置に取り付けられて、巻鉄心を巻回するために用いられる巻枠に関するものである。
変圧器などに用いる鉄心として、鋼帯の積層体を1ターンをなすように円形に巻回して構成した鉄心ブロックを複数個径方向に積層した構造を有するラップジョイント形の巻鉄心が用いられている。この種の巻鉄心を製造する装置としては例えば特許文献1に示された装置が知られている。
特許文献1に示された巻鉄心製造装置は、円筒面状の外周面を有して回転自在に支持された巻枠と、ループ状に形成されてプーリにより巻枠の外周に沿って走行するようにガイドされた巻込みベルトと、巻込みベルトを駆動する駆動機構とを備えている。この巻鉄心製造装置においては、板厚による周長の増加分だけ長さを長くしながら所定の長さに切断した鋼帯を所定枚数積層することにより、巻鉄心を構成する一連の鉄心ブロックを平面上に展開したものに相当する一連の単位積層体を構成し、これらの単位積層体を、巻枠と巻込みベルトとの間に順次巻込んで、円形に成形しながら巻枠の外周面上に順次積層していくことにより円形の巻鉄心を製造する。
巻鉄心を巻回する際に用いる巻枠としては、特許文献2に示されているように、軸線方向に伸びる切り欠きにより周方向に分断されて径方向寸法の調節が可能な円筒状の巻枠構成体と、この巻枠構成体の内側に配置されて、該巻枠構成体の外径を変化させる拡縮機構とを備えたものが用いられている。
また適当な特許文献を見出すことはできなかったが、図17(A),(B)に示したように、半円状のハブ101の外周にほぼ半円筒状の外周側壁部102を一体に形成した巻枠半部103を2つ備えて、両巻枠半部103,103のハブ101,101を対向させて連結板104,104により連結した構造の巻枠1が用いられている。
図示の巻枠1は、巻鉄心巻回装置2の回転自在な主軸201に取り付けられて用いられる。図示の例では、主軸201の先端に、截頭円錐状の突出部202aと、この突出部の大径部の外周から径方向に突出したフランジ部202bとを備えた巻枠取付部202が設けられている。各巻枠半部103のハブ101には、テーパ面105aが内周に形成されたボス部105が設けられ、各巻枠半部103のボス部105の内周のテーパ面105aが主軸201の先端の突出部202aのテーパ面202a1に嵌合されている。各巻枠半部103のボス部105には、一対の長孔105b,105bが設けられ、これらの長孔を貫通したボルト106,106が主軸201の先端のフランジ部202bにねじ込まれることにより、各巻枠半部103が主軸201に締結されている。図17(A),(B)において、3は巻枠1の外周に巻回された巻鉄心である。
図17に示した巻枠1は、巻枠半部103,103の外周面が同一の円筒面上に位置するように両巻枠半部103,103の位置を調節した際に、両巻枠半部103,103の間に所定のギャップg1が形成されるように構成される。
図17に示した巻枠1を用いる場合には、該巻枠1の外周に巻鉄心3を巻回してその最外周の鋼帯の突き合わせ部を溶接した後、連結板104,104と一方の巻枠半部103との結合を解いて、図18(A),(B)に示したように、上方に位置する巻枠半部103を主軸201の先端のフランジ部202bに締結しているボルト106を緩める。ボルト106を緩めると、鉄心3の質量により、上側の巻枠半部103が主軸201の先端のテーパ面202a1に沿ってスライドして下方に変位するため、巻枠半部103,103相互間のギャップがg2(<g1)に縮小され、下方の巻枠半部103の外周面と巻鉄心3との間に隙間Gが形成される。このように、下方の巻枠半部103の外周面と巻鉄心3との間に隙間Gを形成した状態で、巻鉄心3を巻枠1から外す。
巻鉄心を変圧器の鉄心として用いる場合には、巻線の窓部内における鉄心の占積率を高めるため、上記のようにして製造した円形の巻鉄心3を矩形状に成形する。円形の巻鉄心を矩形状に成形する際には、例えば特許文献3に示されているように、円形巻鉄心の内側に成形金具を挿入して、鉄心の内側寸法を確保した状態で、鋼帯バンドにより鉄心を外側から結束して巻鉄心を矩形状に成形する。このようにして巻鉄心を矩形状に成形した後、巻鉄心を成形金具及び鋼帯バンドとともに焼鈍炉に入れて焼鈍する。
矩形状の巻鉄心を用いて三相変圧器用の3脚鉄心を構成する場合には、鉄心の最外周部を構成する矩形状の外側巻鉄心の窓部の内側に、矩形状の2つの内側巻鉄心を並べて挿入する。
特開平7−335466号公報 特開平7−326532号公報 特開平3-125415号公報
特許文献2に示された巻枠は、構造が複雑な拡縮機構を用いているため、その製造が面倒であった。また特許文献2に示された構造によった場合には、巻回する巻鉄心の内径が異なる毎に円筒状の巻枠の径を異ならせるとともに、拡縮機構の各部の寸法を異ならせる必要があるため、巻回する巻鉄心の径が異なる毎に巻枠全体を作り直す必要があり、巻枠のコストが高くなるのを避けられなかった。更に特許文献2に示された構造によった場合には、寸法が異なる種々の巻鉄心を巻回する場合に備えて、寸法が異なる多種類の巻枠を製作して保管しておく必要があるため、保管のために広いスペースを必要とするという問題があった。
図17及び図18に示した構造によれば、複雑な拡縮機構は必要としないが、巻回する巻鉄心の寸法が異なる毎に異なる巻枠を製作する必要がある点では、特許文献2に示されたものと同様であった。また図17及び図18に示した巻枠においては、巻枠を中央部で径方向に2つの巻枠半部に分割していたため、巻枠の外径寸法の精度が悪くなることがあった。
本発明の目的は、複雑な拡縮機構を用いたり、巻回する巻鉄心の寸法が異なる毎に装置全体を作り直したりすることなく、種々の寸法の巻鉄心に対応することができるようにした巻鉄心巻回用巻枠を提供することにある。
本発明は、円形の巻鉄心を巻回する際に用いる巻枠に係わるもので、本発明に係わる巻枠は、巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有する基準巻枠と、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に基準巻枠の外周に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメントとを備えている。
上記の基準巻枠は、その外周側及び軸線方向の両側に開口した溝部を外周寄りの部分に少なくとも一つ有する基準巻枠本体と、基準巻枠本体の溝部内で鉄心支え位置と該鉄心支え位置よりも径方向の内側に設定された退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えていて、巻枠可動部が鉄心支え位置にあるときに基準巻枠本体の外周面と巻枠可動部の外周面とが同一の円筒面上に位置して巻回すべき最小巻鉄心を内側から支えるように構成されている。
また巻枠アタッチメントは、基準巻枠本体の外周に固定される第1のアタッチメントと、巻枠可動部の外周に固定されて巻枠可動部が鉄心支え位置にあるときに第1のアタッチメントと整列配置される第2のアタッチメントとを備えて、第1のアタッチメントと第2のアタッチメントとが整列配置されているときに両アタッチメントの外周面が巻回される巻鉄心を内側から支えるように構成されている。
上記のように、最小巻鉄心に適合した大きさの基準巻枠と、巻回すべき巻鉄心の大きさに応じて基準巻枠に取り付けられる巻枠アタッチメントとにより巻鉄心巻回用巻枠を構成すると、基準巻枠は巻回すべき種々の巻鉄心に対して共通の部品となるため、巻枠の構成部品の共通化を図って、巻枠の製作コストの低減を図ることができる。
また上記のように、基準巻枠と、巻回すべき巻鉄心の大きさに応じて基準巻枠に取り付けられる巻枠アタッチメントとにより巻鉄心巻回用巻枠を構成すると、種々の大きさの巻鉄心を巻回する場合に、すべての巻鉄心に共通な1つの基準巻鉄心と、巻鉄心の内径に応じて寸法を異ならせた巻枠アタッチメントとを保管しておけばよく、巻枠アタッチメントは、巻枠全体に比べるとはるかに小形であるため、巻枠の保管スペースを節約することができる。従って、従来よりも多種類の巻鉄心に適合する巻枠を予め用意しておくことができ、巻鉄心の納期の短縮を図ることができる。
更に、保管しておいた巻枠アタッチメントでは対応できない新たな寸法の巻鉄心を巻回する必要が生じたときには、巻枠アタッチメントのみを新たに製作すればよいため、巻枠の製作を短期間で行って巻鉄心の納期を短縮することができる。
また上記のように、基準巻枠を、外周寄りの部分に少なくとも一つの溝部を有する基準巻枠本体と、基準巻枠本体の溝部内で鉄心支え位置と該鉄心支え位置よりも径方向の内側に設定された退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成とするとともに、巻枠アタッチメントを、基準巻枠本体の外周に固定される第1のアタッチメントと、巻枠可動部の外周に固定されて巻枠可動部が鉄心支え位置にあるときに第1のアタッチメントと整列配置される第2のアタッチメントとを備えた構成として、第1のアタッチメントと第2のアタッチメントとが整列配置されているときに両アタッチメントの外周面が巻回される巻鉄心を内側から支えるように構成すると、複雑な拡縮機構を用いることなく、巻枠の一部の径を縮小させて、巻鉄心を巻枠から外す作業を行わせることができる。複雑な拡縮機構を用いないので、巻枠のコストの低減を図ることができる。
また本発明においては、径方向に分割されていない(外径が一定な)基準巻枠の外周に巻枠アタッチメントを取り付けるので、巻枠アタッチメントを巻枠の径方向に正確に位置決めして取り付けて、巻枠の外径寸法の精度が低下するのを防ぐことができる。
本発明の好ましい態様では、基準巻枠本体が、巻鉄心製造装置の主軸に中心部が取り付けられる円板状のハブと、ハブの外周部に設けられた円筒状の周壁部とを有するように構成されて、該周壁部の一部とハブの外周寄りの部分の一部とを切り欠いた状態で溝部が形成される。
この場合、基準巻枠の巻枠可動部は、板面をハブの板面と平行させた状態で溝部内に配置された基板部と、該巻枠可動部が鉄心支え位置にあるときに外周面が基準巻枠本体の周壁部の外周面と同一の円筒面上に配置されて基準巻枠本体の周壁部の外周面とともに円筒面状の鉄心支え面を構成する円弧状の外周側壁部とを備えた構成とする。
また、巻枠可動部を基準巻枠本体の径方向に変位し得る状態で支持するため、ハブを間にして基準巻枠の軸線方向に相対する少なくとも1対の支持板が設けられて、これらの支持板がハブに固定され、巻枠可動部の基板部が対の支持板の間に挿入されて基準巻枠の径方向に移動可能に支持されている。
可動部固定機構を構成するため、対の支持板の一方を貫通して軸線方向に沿って均一な内径を有する丸孔が設けられるとともに、該丸孔に整合したネジ孔が対の支持板の他方に設けられる。巻枠可動部の基板部には、丸孔とネジ孔とに整合し得るテーパ孔が、その大径側の端部を丸孔が形成された支持板側に向けて設けられる。また丸孔に回転自在に嵌合される軸部と該軸部に一体に形成されて前記テーパ孔に嵌合されるテーパ部と前記ネジ孔にねじ込まれるネジ部とを先端側に有するとともに、操作ハンドル部を後端側に有する操作軸が設けられている。
上記操作軸と対の支持板とにより可動部固定機構が構成されていて、操作ハンドル部を持って操作軸を一方向に回転させることによりネジ部をネジ孔にねじ込んでテーパ部をテーパ孔に嵌合させた状態にしたときに巻枠可動部が鉄心支え位置に固定された状態になり、操作軸を他の方向に回転させてテーパ部をテーパ孔から引き出したときに巻枠可動部が退避位置まで変位し得る状態になるように構成されている。
上記のように構成すると、巻回された巻鉄心から巻枠を外すことを可能にするために、巻枠可動部に設けた基板部を基準巻枠本体のハブに固定された対の支持板の間に挟んで、基準巻枠本体に対して移動可能に支持する簡単な機構と、巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを設けるだけでよく、複雑な構造の拡縮機構を設ける必要がないため、巻枠の構造の簡素化を図って、そのコストの低減を図ることができる。
本発明の好ましい態様では、上記対の支持板が、基準巻枠本体の溝部の幅方向に間隔を開けて2対設けられる。
上記のように、支持板を基準巻枠本体の径方向に対して直角な方向に間隔を開けて2対設けると、基準巻枠の巻枠可動部をバランスよく支持することができる。
本発明の他の好ましい態様では、上記対の支持板が基準巻枠本体の溝部の幅方向の中央部に位置させて1対だけ設けられる。
上記のように、支持部を1対だけ設けると、部品点数の削減を図って構成の簡素化を図ることができる。
本発明の好ましい態様では、基準巻枠本体の外周面の軸線方向の中央部と両端寄りの部分とにそれぞれ位置させて、基準巻枠本体の周方向に平行に伸びる3本の位置決め溝が設けられるとともに、巻枠可動部の外周面に基準巻枠本体の3本の位置決め溝にそれぞれ整合する3本の位置決め溝が設けられる。この場合、第1のアタッチメントは、基準巻枠本体の外周面の両端部寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝にそれぞれ内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の対の第1の側部アタッチメントと、基準巻枠本体の外周面の中央部に設けられた位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第1の主アタッチメントとにより構成される。また第2のアタッチメントは、巻枠可動部の外周面の軸線方向の両端寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の対の第2の側部アタッチメントと、巻枠可動部の外周面の中央の溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第2の主アタッチメントとにより構成される。
上記のように構成する場合、第1のアタッチメントを構成する各第1の側部アタッチメント及び第1の主アタッチメントは、巻枠の周方向に並ぶ複数の円弧状のアタッチメント構成部材に分割することができる。各第1の側部アタッチメント及び第1の主アタッチメントは、基準巻枠の外周に当接されて位置決めされるので、これらの部材を複数のアタッチメント構成部材に分割しても、巻枠の外形寸法の精度が低下することはない。各第1の側部アタッチメント及び第1の主アタッチメントを、巻枠の周方向に並ぶ複数の円弧状のアタッチメント構成部材に分割しておくと、アタッチメントの取付を容易にすることができる。
上記のように、基準巻枠本体の外周面の軸線方向の中央部と両端寄りの部分とにそれぞれ位置させて周方向に伸びる3本の位置決め溝を設けて、基準巻枠本体の外周面の両端部寄りの部分に設けた2本の位置決め溝にそれぞれ対の第1の側部アタッチメントを嵌合させて位置決めするとともに、基準巻枠本体の外周面の中央部に設けられた位置決め溝に1個の第1の主アタッチメントを嵌合させて位置決めし、また巻枠可動部の外周面に基準巻枠本体の3本の位置決め溝にそれぞれ整合する3本の位置決め溝を設けて、巻枠可動部の外周面の軸線方向の両端寄りの2本の位置決め溝に対の第2の側部アタッチメントを嵌合させるとともに、巻枠可動部の外周面の中央の溝に第2の主アタッチメントを嵌合させて位置決めする構造にすると、巻枠の軸線方向に3本のアタッチメントが配置されるので、大形のアタッチメントを用いることなく、巻鉄心を巻回する際に巻鉄心を安定に支えることができる。
本発明の他の好ましい態様においては、基準巻枠本体の外周面の軸線方向の中央部に位置させて、基準巻枠本体の周方向に伸びる位置決め溝が設けられるとともに、巻枠可動部の外周面に基準巻枠本体の位置決め溝に整合する位置決め溝が設けられる。この場合、第1のアタッチメントは、基準巻枠本体の外周面の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第1のアタッチメント構成部材により構成され、第2のアタッチメントは、巻枠可動部の外周面の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第2のアタッチメント構成部材により構成される。
上記のように構成すると、第1のアタッチメント及び第2のアタッチメントを少ない部材により構成することができるため、巻枠の構造を簡単にすることができる。
本発明の他の好ましい態様では、巻鉄心巻回用巻枠が、巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有して、外周側及び軸線方向の両側に開口した溝部を外周寄りの部分に少なくとも1つ有する基準巻枠と、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に基準巻枠の外周に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメントと、基準巻枠の溝部内で基準巻枠の径方向に変位し得る部分を有して、外周面が巻回すべき巻鉄心の内周面に接した状態になる鉄心支え位置と外周面が巻鉄心の内周面に接する位置よりも内径側に退避した状態になる退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、該巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成とされる。
本発明に係わる巻枠は、一つの矩形状の外側巻鉄心の内側に二つの矩形状の内側巻鉄心を並べて挿入した構造を有する三相変圧器用鉄心の各矩形状巻鉄心を構成するために用いる円形の巻鉄心を巻回する際に特に有用である。この場合、最小巻鉄心は、内側巻鉄心を構成する際に矩形状に成形される円形の巻鉄心であり、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心は、外側巻鉄心を構成する際に矩形状に成形される円形の巻鉄心である。
上記三相変圧器用鉄心を構成する各矩形状の巻鉄心は、本発明に係わる巻枠を用いて構成した円形の巻鉄心を矩形状に成形して焼鈍することにより構成される。
以上のように、請求項1ないし6に記載された発明によれば、最小巻鉄心に適合した大きさの基準巻枠と、巻回すべき巻鉄心の大きさに応じて基準巻枠に取り付けられる巻枠アタッチメントとにより巻鉄心巻回用巻枠を構成して、基準巻枠を巻回すべき種々の巻鉄心に対して共通の部品として用いるため、巻枠の構成部品の共通化を図って、巻枠の製作コストの低減を図ることができる。
また本発明では、基準巻枠と、巻回すべき巻鉄心の大きさに応じて基準巻枠に取り付けられる巻枠アタッチメントとにより巻鉄心巻回用巻枠を構成して、種々の大きさの巻鉄心を巻回するために、1つの基準巻鉄心と、巻枠全体に比べてはるかに小形に構成される巻枠アタッチメントとにより巻枠を構成して、巻枠アタッチメントを交換するだけで種々の径の巻鉄心の巻回に対応できるようにしたため、巻枠の保管スペースを節約することができる。従って、従来よりも多種類の巻鉄心に適合する巻枠を予め用意しておくことができ、巻鉄心の納期の短縮を図ることができる。
更に、本発明によれば、保管しておいた巻枠アタッチメントでは対応できない新たな寸法の巻鉄心を巻回する必要が生じたときに、巻枠アタッチメントのみを新たに製作すればよいため、巻枠の製作を短期間で行って巻鉄心の納期を短縮することができる。
また本発明においては、基準巻枠を、外周寄りの部分に少なくとも一つの溝部を有する基準巻枠本体と、基準巻枠本体の溝部内で鉄心支え位置と該鉄心支え位置よりも径方向の内側に設定された退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成とするとともに、巻枠アタッチメントを、基準巻枠本体の外周に固定される第1のアタッチメントと、巻枠可動部の外周に固定されて巻枠可動部が鉄心支え位置にあるときに第1のアタッチメントと整列配置される第2のアタッチメントとを備えた構成として、第1のアタッチメントと第2のアタッチメントとが整列配置されているときに両アタッチメントの外周面が巻回される巻鉄心を内側から支えるように構成するので、複雑な拡縮機構を用いることなく、巻枠の一部の径を縮小させて、巻鉄心を巻枠から外す作業を行わせることができる。従って本発明によれば、巻枠の構造を簡単にして、コストの低減を図ることができる。
また本発明においては、径方向に分割されていない(外径が一定な)基準巻枠の外周に巻枠アタッチメントを取り付けるので、巻枠アタッチメントを巻枠の径方向に正確に位置決めすることができる。従って本発明によれば、巻枠の外径寸法の精度が低下するのを防いで、円形の巻鉄心を精度よく巻回することができる。
請求項7に記載された発明によれば、巻鉄心巻回用巻枠が、巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有して、外周側及び軸線方向の両側に開口した溝部を外周寄りの部分に少なくとも1つ有する基準巻枠と、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に基準巻枠の外周に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメントと、基準巻枠の溝部内で基準巻枠の径方向に変位し得る部分を有して、外周面が巻回すべき巻鉄心の内周面に接した状態になる鉄心支え位置と外周面が巻鉄心の内周面に接する位置よりも内径側に退避した状態になる退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、該巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成を有するので、基準巻枠を巻回すべき種々の巻鉄心に対して共通の部品として用いて、巻枠の構成部品の共通化を図り、巻枠の製作コストの低減を図ることができる。
また請求項7に記載された発明によれば、種々の大きさの巻鉄心を巻回するために、巻回すべき種々の径の巻鉄心に対して共通な1つの基準巻鉄心と、巻枠全体に対してはるかに小形に構成できる巻枠可動部と巻枠アタッチメントとを保管しておけばよいため、巻枠の保管スペースを節約することができ、従来よりも多種類の巻鉄心に適合する巻枠を予め用意しておいて、巻鉄心の納期の短縮を図ることができる。
更に請求項7に記載された発明によれば、保管しておいた巻枠アタッチメントでは対応できない新たな寸法の巻鉄心を巻回する必要が生じたときに、巻枠アタッチメントと巻枠可動部のみを新たに製作すればよいため、巻枠の製作を短期間で行って巻鉄心の納期を短縮することができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1ないし図12は本発明の第1の実施形態を示したもので、図1は本発明に係わる巻枠を用いた巻鉄心製造装置の構成の一例を概略的に示した正面図、図2(A)は本発明の第1の実施形態に係わる巻枠を示した正面図、図2(B)は同図(A)のIIB−IIB線に沿った断面図、図3は、本実施形態の巻枠の上面図、図4(A)及び(B)はそれぞれ本実施形態の巻枠の一部を構成する基準巻枠の正面図及び上面図である。また図5(A)は本実施形態で用いる基準巻枠本体の正面図、同図(B)は同図(A)VB-VB線断面図、図6(A)及び(B)はそれぞれ本実施形態で用いる基準巻枠の巻枠可動部の正面図及び側面図、図7(A)は本実施形態において基準巻枠本体の外周に取り付ける第1の主アタッチメントを示した正面図、同図(B)は同図(A)のVIIB−VIIB線断面図、図8(A)は本実施形態において基準巻枠本体の外周に取り付ける第1の側部アタッチメントを示した正面図、同図(B)は同図(A)のVIIIB−VIIIB線断面図である。更に、図9(A)は本実施形態において基準巻枠の巻枠可動部の外周に取り付ける第2の主アタッチメントを示した正面図、同図(B)は同図(A)のIXB−IXB線断面図、図10(A)は本実施形態において基準巻枠の巻枠可動部の外周に取り付けられる第2の側部アタッチメントを示した正面図、同図(B)は同図(A)のXB−XB線断面図である。また、図11(A)は本実施形態の巻枠に巻鉄心を巻回した状態を示した正面図、同図(B)は同図(A)のXIB−XIB線に沿った断面図、図12(A)は本実施形態において巻枠から巻鉄心を取り外す際の巻枠の状態を巻鉄心と共に示した正面図、同図(B)は同図(A)のXIIB−XIIB線に沿った断面図、同図(C)は同図(B)の要部の拡大図である。
図1に示された巻鉄心製造装置の構成は、巻枠を除き、特許文献1に示されたものとほぼ同様である。先ず本発明に係わる巻枠を使用する巻鉄心製造装置の構成の一例について説明すると、図1において、10は図示しないスライダ装置により水平方向(図1の矢印X方向)に移動自在に支持されたフレームに回転自在に支持され回転軸、11は回転軸10に取り付けられた巻枠である。
20はエンドレスの巻込みベルトで、このベルトは、巻枠11と、巻枠11の近傍の固定箇所に支持された一対のガイドプーリ21,22と、巻枠11の周囲に適宜に配置されたガイドプーリ23,23,…と、1つの駆動プーリ24と、アキュムレータ25の可動フレーム26に回転自在に支持されたプーリ27とに掛け渡されている。アキュムレータの可動フレーム26は、図示しない固定フレームに取り付けられたシリンダ29のピストンロッドに連結され、シリンダ29によりプーリ27,27が図面上右方向に付勢されてベルト20に張力が付与されている。
駆動プーリ24は、ベルト伝達機構等を介して図示しないベルト駆動用モータの回転軸に連結され、駆動プーリ24の回転により巻込みベルト20が図示の矢印R方向に駆動されて巻枠11が図面上反時計方向(矢印CCL方向)に回転駆動される。巻込みベルト20と巻枠11とプーリ21,22,23,24,27とシリンダ29と図示しないベルト駆動用モータとにより、巻込み装置30が構成されている。
この巻込み装置においては、プーリ21,22の外周に沿うベルト20の内側が鋼帯受入れ位置Pとなっていて、この鋼帯受入れ位置Pに鋼帯SSが供給される。鋼帯受入れ位置Pに鋼帯SSが供給されると、該鋼帯が巻込みベルト20と巻枠11との間に巻込まれて巻枠11の外周に巻き付けられる。巻込みベルト20と巻枠11との間に順次所定の長さの単位鋼帯SSが巻込まれることにより、巻枠11の外周に巻鉄心31が形成されていく。巻鉄心31の径が増大するにつれて巻枠11が図1において右方向に変位していき、アキュムレータ25のプーリ27,27が図面上左方向に変位していく。
巻込み装置30に鋼帯SSを供給するため、巻込み装置30の鋼帯受入位置Pの後方に、図示しないモータにより回転駆動されるフィードローラ32と、鋼帯SSをフィードローラ32に対して押さえつける押えローラ33とを備えた鋼帯フィーダ34が設けられている。鋼帯フィーダ34は、図示しないアンコイラにより鋼帯ロールから巻き戻された鋼帯SSを巻込み装置30の鋼帯受入れ位置Pに向けて送給する。プーリ21,22付近には、鋼帯フィーダ34により送給される鋼帯SSを鋼帯受入位置Pに向けて案内するガイド板35及び36が設けられている。
本実施形態では、鋼帯フィーダ34と巻込み装置30との間に、上刃38と下刃39とを備えたフライングシヤー37が配置され、鋼帯フィーダ34により送給される鋼帯SSが上刃38と下刃39との間を通して、巻込み装置30に与えられるようになっている。フライングシヤー37は、図示しないシヤーモータを駆動源として上刃38及び下刃39を駆動する駆動機構を備えていて、上刃38及び下刃39を設定されたホームポジションから鋼帯SSの送給方向と同じ方向に鋼帯SSと同じ速度で所定距離移動させた後、ホームポジションに復帰させるフライング動作を行わせるとともに、上刃38及び下刃39を鋼帯SSと同じ速度で鋼帯SSと同方向に移動させる過程で、所定の切断位置で上刃38及び下刃39の一方を他方の側に変位させて走行中の鋼帯SSを切断する切断動作を行わせる。
図1に示した巻鉄心巻回装置においては、図示しないアンコイラから供給された未切断の鋼帯SSが、フィードローラ32及び押えローラ33の間を通して巻込み装置30側に送給される。鋼帯SSの先端がフライングシヤー37の切断位置に達したときに鋼帯SSの長さの計測が開始される。鋼帯SSの先端が巻込み装置30の鋼帯受け入れ位置Pに達すると、未切断の鋼帯SSの先端が巻込みベルト20と巻枠11との間に巻込まれる。巻込みベルト20と巻枠11との間に巻込まれた鋼帯SSの送り長さが所定の切断長に達すると、フライングシヤ37が鋼帯SSを切断する。これにより1枚目の単位鋼帯が形成され、この単位鋼帯は巻込み装置30に巻込まれていく。後続の未切断鋼帯SSは停止することなく先行の単位鋼帯に追従して行き、鋼帯受入れ位置Pに達したときに巻込みベルト20と巻枠11の上に巻回された1枚目の鋼帯との間に巻込まれて、既に巻回された1枚目の単位鋼帯の上に巻き付けられていく。巻込みベルト20と巻枠11に巻回された鋼帯との間に巻込まれた未切断鋼帯SSの送り長さが所定の切断長に達すると、フライングシヤー37が鋼帯SSを切断する。これにより2枚目の単位鋼帯が形成される。この単位鋼帯は、既に巻回された1枚目の単位鋼帯の上に巻き付けられていく。後続の未切断鋼帯SSは停止することなく先行の単位鋼帯に追従して行き、鋼帯受入れ位置Pに達したときに巻込みベルト20と巻枠11の外周に巻回された単位鋼帯との間に巻込まれる。これらの動作が繰り返されて、未切断鋼帯SSが巻込み装置に巻込まれ、該鋼帯の送り長さが所定の切断長に達したときに該鋼帯が切断されて単位鋼帯が順次形成されていく。巻回された単位鋼帯の厚さが所定値に達したことが検出されたときに装置が停止させられる。
図2ないし図12を参照すると、本実施形態で用いる巻枠11の構成が詳細に示されている。本実施形態で用いる巻枠11は、円形の巻鉄心を巻回する際に用いる巻枠であって、図2に示されているように、本実施形態では、この巻枠11が、巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有する基準巻枠12と、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に基準巻枠12の外周に取り付けられる巻枠アタッチメント13とからなっている。巻枠アタッチメント13は、基準巻枠12の外周に当接されて、基準巻枠12の径方向に位置決めされた状態で基準巻枠12に着脱可能に取り付けられる。
図2及び図4に示されているように、基準巻枠12は、その外周側と軸線方向の両側とに開口した略コの字形の溝部41aを外周寄りの部分に一つ有する基準巻枠本体41と、基準巻枠本体41の溝部41a内で鉄心支え位置と該鉄心支え位置よりも径方向の内側に設定された退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部42とを備えている。
図2、図4及び図5に示されているように、基準巻枠本体41は、巻鉄心製造装置の主軸10に中心部が取り付けられる円板状のハブ43と、ハブ43の外周部に設けられた円筒状の周壁部44とを有し、周壁部44の一部とハブ43の外周寄りの一部とを切り欠いた状態で溝部41aが形成されている。そのため、周壁部44は完全な円筒ではなく、一部が切り欠かれた円弧状の形状を有している。
主軸10は、図2(B)の紙面と直角な水平方向に移動可能に支持された可動フレーム40に回転自在に支持されていて、その先端部には、外周にテーパ面45a1が形成された截頭円錐状の突出部45aと、この突出部の大径部の外周から径方向に突出したフランジ部45bとを備えた巻枠取付部45が設けられている。
ハブ43の中心部には、厚肉のボス部43aが形成され、ボス部43aの内周には、主軸10の先端に形成されたテーパ面45a1を嵌合させるテーパ孔43a1が形成されている。ハブのボス部43aのテーパ孔43a1に主軸10の先端の突出部45aの外周のテーパ面45a1を嵌合させた際に、基準巻枠本体41が主軸10と中心軸線を共有した状態で配置されるようになっており、ボス部43aに設けられたネジ挿通孔43a2を貫通させたネジ46が主軸の先端のフランジ部45bに設けられたネジ孔にねじ込まれることにより、基準巻枠本体41が主軸10の先端の巻枠取付部45に締結されている。基準巻枠本体41のハブ43には、巻枠を鉄心から外す際に巻枠を吊り上げるホイストチェーンのフック等を引っ掛けるために用いる適宜の個数(図示の例では5つ)の貫通孔43cが形成されている。
図4及び図6に示したように、基準巻枠12の巻枠可動部42は、板面を基準巻枠本体41のハブ43の板面と平行させた状態で溝部41a内に配置された基板部47と、基準巻枠12の外周側に位置する基板部47の外周側端部に固定された外周側壁部48とを有している。
巻枠可動部42の外周側壁部48は、基準巻枠本体41の周壁部44の外周面44aと同じ曲率半径を有する外周面48aを有するように形成されている。巻枠可動部42は、鉄心支え位置(図2、図4及び図11に示した位置)にあるときに、その外周側壁部48の外周面48aが基準巻枠本体41の周壁部44の外周面44aが配置された円筒面と同一の円筒面上に配置された状態になり、退避位置にあるときに、外周面48aが基準巻枠本体41の外周面44aの位置よりも径方向の内側に退避した状態になるように設けられていて、図2、図4及び図11に示すように、巻枠可動部42が鉄心支え位置にあるときに、巻枠可動部42の外周側壁部48の外周面48aと、基準巻枠本体41の周壁部44の外周面44aとにより、巻回する巻鉄心の内周に接して該巻鉄心を内側から支える円筒面状の鉄心支え面が構成されるようになっている。
巻枠可動部42を基準巻枠本体41に移動可能に支持するため、本実施形態では、ハブ43を間にして基準巻枠12の軸線方向に相対する対の支持板51,52が2対設けられている。図示の例では、これら2対の支持板51,52が、溝部41aの幅方向に間隔をあけて配置されている。本明細書では、ハブ43の板面に沿う方向で、かつ基準巻枠本体41の径方向に対して直角な方向に沿う溝41aの方向を、溝41aの幅方向としている。
図示の例では、2対の支持板51,52が、基準巻枠12の軸線を含み、溝部41aを巻枠の周方向に2等分する平面の両側に対称に配置されている。各対の支持板51,52は、基準巻枠本体41のハブ43に設けられた突起43b(図5参照)に当接されて所定の位置に位置決めされ、一方の支持板51と基準巻枠本体41のハブ43とを貫通して他方の支持板52にねじ込まれたネジ53により、各対の支持板51,52が相互に締結されて、基準巻枠本体41のハブ43に固定されている。
巻枠可動部42は、その基板部47が対の支持板51,52の間にスライド自在に挿入されて、支持板51,52の間に挟まれた状態で基準巻枠12の径方向に移動可能に支持されている。各対の支持板51,52の一方51を貫通して軸線方向に沿って均一な内径を有する丸孔51aが設けられるとともに、対の支持板の他方52に丸孔51aに整合したネジ孔52aが設けられ、巻枠可動部42の基板部47には、丸孔51aとネジ孔52aとに整合し得るテーパ孔47a(図6参照)がその大径側の端部を丸孔51aが形成された支持板51側に向けて設けられている。
また巻枠可動部42を固定するために、上記丸孔51a、ネジ孔52a及びテーパ孔47aと協働する操作軸55が設けられている。図示の操作軸55は、丸孔51aに回転可能に嵌合される軸部55aと、該軸部に一体に形成されてテーパ孔47aに嵌合されるテーパ部55bと、ネジ孔52aにねじ込まれるネジ部55cとを先端側に有するとともに、操作ハンドル部55dを後端側に有している。この例では、操作軸55と対の支持板51,52とにより、巻枠可動部42を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構が構成され、操作軸55のネジ部55cを支持板52のネジ孔52aに螺合させて、操作ハンドル部55dを持って操作軸55を一方向に回転させることによりネジ部55cをネジ孔52aにねじ込んでテーパ部55bをテーパ孔47aに完全に嵌合させた状態にしたときに、巻枠可動部42が鉄心支え位置に固定された状態になり、操作軸55を他の方向に回転させてテーパ部55bをテーパ孔47aから引き出したときに巻枠可動部42が退避位置まで変位し得る状態になるようになっている。
最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を巻回する際に基準巻枠12の外周に取り付けられる巻枠アタッチメント13は、基準巻枠本体41の外周に固定される第1のアタッチメント61と、巻枠可動部42の外周に固定されて、巻枠可動部42が鉄心支え位置に配置されたときに外周面が第1のアタッチメント61の外周面が配置される円筒面と同一の円筒面上に配置され、巻枠可動部42が退避位置に配置されたときに外周面が第1のアタッチメント61の外周面に位置よりも径方向の内側に退避した位置に配置される第2のアタッチメント62とからなっている。
図5に示されているように、本実施形態では、基準巻枠本体41の周壁部44の外周面44aの軸線方向の中央部に、周方向に伸びる1つの位置決め溝44cが設けられると共に、この位置決め溝44cの両側に、周壁部44の軸線方向の両端寄りの部分に位置させて、同じく周方向に伸びる2本の位置決め溝44d,44dが設けられている。また巻枠可動部42の外周側壁部48の外周面48aには、基準巻枠本体の3本の位置決め溝44c,44d,44dにそれぞれ整合する3本の位置決め溝48c,48d,48d(図6参照)が設けられている。
第1のアタッチメント61は、基準巻枠本体41の外周面44aの軸線方向の両端部寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝41d,41dにそれぞれ内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の対の第1の側部アタッチメント61A(図8参照)と、基準巻枠本体41の外周面の中央部に設けられた位置決め溝41cに内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第1の主アタッチメント61B(図7参照)とからなっている。第1の側部アタッチメント61Aは、断面が矩形状の円弧状部材からなり、第1の主アタッチメント61Bは、断面が矩形状の円弧状部61aの外周側に周壁部61bを一体に形成した断面T字形の円弧状部材からなっている。各アタッチメントを基準巻枠に取り付け易くするため、本実施形態では、第1の側部アタッチメント61Aが、2つの円弧状のアタッチメント構成部材61A1,61A1に分割され、第2の側部アタッチメント61Bが、2つの円弧状のアタッチメント構成部材61B1,61B1に分割されている。本実施形態では、各アタッチメントを2分割しているが、各アタッチメントを構成するアタッチメント構成部材は180度以下の極弧角を有するように形成されればよく、各アタッチメントを構成するアタッチメント構成部材の数は任意である。
1対の第1の側部アタッチメント61A,61Aは、それぞれの内周寄りの部分が基準巻枠本体41の外周面44aの軸線方向の両端寄りの位置決め溝44d,44d内に嵌合されて基準巻枠12の径方向に位置決めされ、各側部アタッチメント61Aに設けられた有底の取り付け孔61h内に挿入されて、各取付け孔の底部を貫通させたネジ63が基準巻枠本体41の周壁部44に設けられたねじ穴44h(図4B参照)にねじ込まれることにより、各アタッチメント61Aが基準巻枠本体41に固定されている。同様に、第1の主アタッチメント61Bは、その内周寄りの部分が基準巻枠本体41の外周面44aの中央部の位置決め溝44cに嵌合されることにより基準巻枠12の径方向に位置決めされ、第1の主アタッチメント61Bに設けられた有底の取り付け孔61h内に挿入されて、各取付け孔の底部を貫通させたネジ63が基準巻枠本体41の周壁部44に設けられたねじ穴44hにねじ込まれることにより、主アタッチメント61Bが基準巻枠本体41に固定されている。
また第2のアタッチメント62は、巻枠可動部42の外周面の軸線方向の両端寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝42d,42dのそれぞれに内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の1対の第2の側部アタッチメント62A,62A(図10参照)と、巻枠可動部42の外周面の中央の溝42aに内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第2の主アタッチメント62B(図9参照)とからなっている。第2の側部アタッチメント62Aは、断面が矩形状の円弧状部材からなり、第2の主アタッチメント62Bは、断面が矩形状の円弧状部62aの外周側に周壁部62bを一体に形成した断面T字形の円弧状部材からなっている。
1対の第2の側部アタッチメント62A,62Aは、それぞれの内周寄りの部分が巻枠可動部42の外周面48aの軸線方向の両端寄りの位置決め溝48d,48d内に嵌合されて基準巻枠12の径方向に位置決めされ、各側部アタッチメント62Aに設けられた有底の取付け孔62h内に挿入されて、各取付け孔の底部を貫通させたネジ63が巻枠可動部42の周壁部48に設けられたねじ穴48h(図4B参照)にねじ込まれることにより、各側部アタッチメント62Aが巻枠可動部42に固定されている。同様に、第2の主アタッチメント62Bは、その内周寄りの部分が巻枠可動部42の外周面の中央部の位置決め溝48cに嵌合されることにより基準巻枠12の径方向に位置決めされ、第2の主アタッチメント62Bに設けられた有底の取り付け孔62h内に挿入されて、各取付け孔の底部を貫通させたネジ63が巻枠可動部42の周壁部48に設けられたねじ穴48hにねじ込まれることにより、第2の主アタッチメント62Bが巻枠可動部42に固定されている。
上記の巻枠11は、巻回する巻鉄心の内径に応じて、所定の外径寸法を有する巻枠アタッチメント12及び13を取り付けた状態で、図11に示したように、巻鉄心製造装置の主軸10に取り付ける。そして、操作軸55を操作して、巻枠可動部42を鉄心支え位置に位置させることにより、基準巻枠の巻枠可動部42の外周面を基準巻枠本体41の外周面が配置される円筒面と同一の円筒面上に位置させる。これにより、第2のアタッチメント62の外周面を第1のアタッチメント61の外周面と同一の円筒面上に位置させた状態にする。この状態で、巻取りベルト20により巻枠11を回転駆動して、巻取りベルト20と巻枠11との間に鋼帯SSを巻き込んで、巻鉄心31を巻回する。
巻鉄心を巻回した後、巻枠11を停止させ、巻鉄心31の巻き終わり端部をスポット溶接して、巻回された巻鉄心がほぐれるのを防止する。その後、巻込みベルト20による巻枠11の拘束を解いて、巻枠11を主軸10から取外し、ハブ43の孔43cにホイストチェーンのフックを引っ掛けて、巻枠11を巻鉄心31とともに吊り上げる。次いで、巻枠11及び巻鉄心31を反転機に載せて、図12(A)〜(C)に示したように、操作軸55の操作ハンドル部55dを上方に向けるように巻枠11及び巻鉄心31を反転させる。その後、操作軸55の操作ハンドル部55dを持って、操作軸55のネジを緩め、操作軸55のテーパ部55bをテーパ孔47aから引き出して、基準巻枠12の巻枠可動部42を基準巻枠の径方向に変位し得る状態にする。次いで、図12(A)〜(C)に示したように、巻枠可動部42を基準巻枠12の内径側に変位させて、巻枠可動部42に取り付けられたアタッチメント62の外周面と巻鉄心31の内周面との間に隙間Gを形成し、巻鉄心31と巻枠11との結合を緩める。この状態で、ホイストチェーンにより巻枠11を吊り上げて、巻枠11を巻鉄心31から外す。このようにして巻枠から外された円形巻鉄心31を図15(A)に示した。
本発明に係わる巻枠では、巻枠可動部42を退避位置に変位させた際に、巻鉄心31から巻枠11を離脱させることができる程度に、巻鉄心31と巻枠11との結合を緩めることができるように、溝部41aの極弧角(巻枠可動部の極弧角)θ(図5参照)を設定しておく。本実施形態では、溝部41aの外周側の開口部の極弧角θが約48°に設定されている。
巻鉄心31を用いて三相変圧器用鉄心を構成する場合には、例えば、図16(A)に示す矩形状の外側巻鉄心C1と、該外側巻鉄心C1の窓部の内側に挿入される大きさの2個の内側巻鉄心C2,C3(図16B)とを製作して、図16(C)に示すように、外側巻鉄心C1の内側に内側巻鉄心C2,C3を挿入して3つの脚部を有する三相変圧器用鉄心を構成する。
図15(A)に示す円形巻鉄心31を矩形状巻鉄心に成形する際には、例えば、図15(B)に示すように、円形巻鉄心31を矩形状に成形する。円形の巻鉄心を矩形状に成形する際には、例えば図15(B)に示すように、巻鉄心31を四方から押圧具71により押圧するとともに、巻鉄心31の窓部の内側に成形金具72を挿入して、鉄心の内側寸法を確保した状態で、鋼帯バンド73により鉄心を外側から結束して巻鉄心を矩形状に成形する。このようにして巻鉄心を矩形状に成形した後、巻鉄心を成形金具及び鋼帯バンドとともに焼鈍炉に入れて焼鈍する。三相変圧器用鉄心を構成する巻鉄心を巻回する場合には、巻回すべき種々の径の巻鉄心の内、最も小形の三相変圧器用鉄心の内側巻鉄心C2,C3を構成する巻鉄心が最小巻鉄心となる。
上記の実施形態では、基準巻枠本体41に取り付ける巻枠アタッチメント61を、第1の主アタッチメント61Bと、1対の第1の側部アタッチメント61Aとの3つの部材により構成し、基準巻枠の巻枠可動部42に取り付ける巻枠アタッチメント62を第2の主アタッチメント62Bと1対の第2の側部アタッチメント62Aとの3つの部材により構成したが、図13(A)及び(B)に示したように、基準巻枠本体41に取り付ける第1のアタッチメント61を、円弧状部61aと該円弧状部の外周側に設けられた周壁部61bとを一体に有する断面T字形の1つの部材により構成することもできる。この場合には、基準巻枠本体41の周壁部44の外周面44aの幅方向の中央に1つの位置決め溝44cを形成して、この位置決め溝44cに第1のアタッチメント61の円弧状部61aの内周寄りの部分を嵌合させることにより第1のアタッチメント61を位置決めし、アタッチメント61をネジにより基準巻枠本体の周壁部44に固定する。
同様に、基準巻枠の巻枠可動部42に取り付ける第2のアタッチメント62を、円弧状部62aと該円弧状部の外周側に設けられた周壁部62bとを有する断面T字形の1つの部材により構成することもできる。この場合、基準巻枠の巻枠可動部42の周壁部48の外周面48aの幅方向の中央に1つの位置決め溝48cを形成して、この位置決め溝48cに第2のアタッチメント62の円弧状部62aの内周寄りの部分を嵌合させることにより、第2のアタッチメント62を位置決めし、該アタッチメント62をネジにより巻枠可動部42の周壁部48に固定する。
基準巻枠12の巻枠可動部42の円弧長は短いため、巻枠可動部42の周壁部48の外周に取り付けるアタッチメント62と巻鉄心との接触面積は、基準巻枠本体の外周に取り付けるアタッチメント61と巻鉄心との接触面積よりも狭くしてもよい。従って、図2ないし図12に示した実施形態において、巻枠可動部42の外周に取り付けるアタッチメントを第2の主アタッチメント62Bのみとし、側部アタッチメント62A,62Aは省略することができる。
上記のように、最小巻鉄心に適合した大きさの基準巻枠12と、巻回すべき巻鉄心の大きさに応じて基準巻枠に取り付けられるアタッチメント13とにより巻鉄心巻回用巻枠11を構成して、基準巻枠12を巻回すべき種々の巻鉄心に対して共通の部品として用いるようにすると、巻枠11の構成部品の共通化を図って、巻枠の製作コストの低減を図ることができる。
また上記のように、基準巻枠12と、巻回すべき巻鉄心31の大きさに応じて基準巻枠12に取り付けられるアタッチメント13とにより巻鉄心巻回用巻枠11を構成すると、1つの基準巻鉄心と、種々の大きさの巻鉄心に適合するアタッチメントとを保管しておくことにより、種々の大きさの巻鉄心を巻回することができる。従って、従来よりも狭い保管スペースで、多種類の巻鉄心に適合する巻枠を予め用意して保管しておくことができ、巻鉄心の納期の短縮を図ることができる。
上記の実施形態において、保管しておいたアタッチメント13では対応できない新たな寸法の巻鉄心を巻回する必要が生じた場合には、アタッチメント13のみを新たに製作すればよいため、巻枠の製作を短期間で行って巻鉄心の納期を短縮することができる。
また上記のように、基準巻枠12を、外周寄りの部分に溝部を有する基準巻枠本体41と、上記溝部内に配置されて外周面が基準巻枠本体の外周面と同一の円筒面上に配置された状態になる鉄心支え位置と外周面が基準巻枠本体の外周面よりも径方向の内側に退避した状態になる退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部42と、この巻枠可動部を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成とするとともに、巻枠アタッチメント13を、基準巻枠本体の外周に固定される第1のアタッチメント61と、巻枠可動部42の外周に固定されて巻枠可動部42が退避位置に配置されたときに外周面が第1のアタッチメント61の外周面よりも径方向の内側に退避した位置に配置される第2のアタッチメント62とにより構成すると、複雑な拡縮機構を用いることなく、巻枠の一部の径を縮小させて、巻鉄心を巻枠から外す作業を行わせることができる。従って上記の構成によれば、巻枠の構造を簡単にして、そのコストの低減を図ることができる。
また上記のように構成すると、径方向に分割されていない(外径が一定な)基準巻枠の外周に巻枠アタッチメントを径方向に位置決めして取り付けることになるので、巻枠アタッチメントを正確に位置決めすることができ、巻枠の外径寸法の精度が低下するのを防いで、円形の巻鉄心を精度よく巻回することができる。
上記の実施形態では、基準巻枠12を外周部に溝部41aを有する基準巻枠本体41と、基準巻枠本体41の溝部41a内に配置される巻枠可動部42とにより基準巻枠を構成して、基準巻枠本体41の外周及び巻枠可動部42の外周にそれぞれ第1のアタッチメント61及び第2のアタッチメント62を取り付けるようにしたが、第2のアタッチメント62を省略して、基準巻枠本体41を基準巻枠とし、この基準巻枠の外周の溝部41a内に取り付ける巻枠可動部42として、巻回すべき種々の巻鉄心の内径に適合する大きさのものを用意しておき、該巻枠可動部42の外周面を鉄心支え面の一部として巻鉄心の内周に直接接触させるようにしてもよい。
図14は、上記のように、巻枠可動部の外周面を直接巻鉄心の内周に接触させるようにした実施形態を示したもので、この例では、図2ないし図12に示した実施形態で用いた基準巻枠本体41に相当する部材を基準巻枠12とし、この基準巻枠の外周に設けられた溝部41a内に取り付ける巻枠可動部42の外周面を巻鉄心31の内周に直接接触させ得るように、巻枠可動部42の寸法を設定している。このように構成する場合には、巻枠可動部42として、巻回すべき巻鉄心の種々の内径に適合する大きさを有するものを予め製作して用意しておく。この実施形態において、巻枠可動部42の構造は、図2ないし図12に示した実施形態で用いたものと同様である。
また図14に示した実施形態では、基準巻枠の溝部41aと巻枠可動部42の基板部47との嵌合部のガタ(隙間)を少なくして、巻枠可動部42が巻枠の径方向に対して傾くのを防止している。このように構成する場合には、支持板51,52及び操作軸55を、溝部41aの幅方向の中央部に位置させて1つだけ設けるようにすることができる。
図2ないし図13に示した実施形態においても、図14に示した実施形態と同様に、巻枠可動部42の基板部47と基準巻枠の溝部41aとの嵌合部のガタを無くして、操作軸55を溝部41aの幅方向の中央に1つだけ設ける構成とすることができる。
図14に構成したように、巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有して、少なくとも外周側に開口した少なくとも1つの溝部が外周寄りの部分に設けられた基準巻枠12と、最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に基準巻枠12の外周に当接されて基準巻枠の径方向に位置決めされた状態で基準巻枠に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメント61と、基準巻枠12の溝部41a内で基準巻枠の径方向に変位し得る部分を有して、外周面が巻回すべき巻鉄心の内周面に接した状態になる鉄心支え位置と外周面が巻鉄心の内周面に接する位置よりも内径側に退避した状態になる退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部42と、巻枠可動部42を鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えた構成とした場合も、前記と同様の効果を得ることができる。
上記の各実施形態では、基準巻枠の外周寄りの部分に溝部を1つだけ設けて、該溝部内に巻枠可動部を取り付けているが、基準巻枠の外周寄りの部分に溝部を複数個設けて、各溝部内に巻枠可動部を取り付けるようにしてもよい。
上記の例では、基準巻枠の外周寄りに設ける溝部41aを、基準巻枠の外周側(径方向の外側)と、基準巻枠の軸線方向の両側とに開口させた状態で設けたが、溝部41aは基準巻枠の少なくとも外周側に開口するように設けられていればよく、溝部41aの設け方は上記実施形態に示したものに限定されない。溝部41aの設け方に応じて、巻枠可動部42の支持構造を適宜に変更することができる。
上記の実施形態では、巻枠可動部42の基板部47を基準巻枠側に固定した支持板51,52の間に挿入して支持しているが、巻枠可動部42は、その少なくとも一部が溝部41a内に移動可能に(基準巻枠の径方向に移動可能に)配置されて、基準巻枠に対して変位可能に支持されていればよく、その支持構造は上記実施形態に示したものに限定されない。例えば、巻枠可動部42側に支持板51,52に相当する部分(基準巻枠の軸線方向に相対する部分)を設けて、これらの部分の間にハブ43の一部(溝部41aの底部付近の部分)をスライド自在に挿入した状態にすることにより、巻枠可動部42を基準巻枠12に対して、その径方向に変位可能に支持するようにしてもよい。
本発明に係わる巻枠を用いた巻鉄心製造装置の構成の一例を概略的に示した正面図である。 (A)は本発明の第1の実施形態に係わる巻枠を示した正面図、(B)は(A)のIIB−IIB線に沿った断面図である。 本実施形態の巻枠の上面図である。 (A)及び(B)はそれぞれ本実施形態の巻枠を構成する基準巻枠の正面図及び上面図である。 (A)は本実施形態で用いる基準巻枠本体の正面図、(B)は(A)VB-VB線断面図である。 (A)及び(B)はそれぞれ本実施形態で用いる基準巻枠の巻枠可動部の正面図及び側面図 (A)は本実施形態で用いる第1の主アタッチメントを示した正面図、(B)は(A)のVIIB−VIIB線断面図である。 (A)は本実施形態で用いる第1の側部アタッチメントを示した正面図、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB線断面図である。 (A)は本実施形態で用いる第2の主アタッチメントを示した正面図、(B)は(A)のIXB−IXB線拡大断面図である。 (A)は本実施形態で用いる第2の側部アタッチメントを示した正面図、(B)は同図(A)のXB−XB線拡大断面図である。 (A)は本実施形態の巻枠に巻鉄心を巻回した状態を示した正面図、(B)は(A)のXIB−XIB線に沿った断面図である。 (A)は本実施形態において巻枠から巻鉄心を取り外す際の巻枠の状態を巻鉄心と共に示した正面図、(B)は(A)のXIIB−XIIB線に沿った断面図、(C)は(B)の要部の拡大図である。 (A)は本発明の第2の実施形態の巻枠と該巻枠に巻回された巻鉄心とを示した正面図、(B)は(A)のXIIIB−XIIIB線に沿った断面図である。 (A)は本発明の第3の実施形態の巻枠と該巻枠に巻回された巻鉄心とを示した正面図、(B)は(A)のXIVB−XIVB線に沿った断面図である。 (A)ないし(C)は本発明に係わる巻枠を用いて巻回した円形巻鉄心を矩形状に成形する過程を示した正面図である。 (A)は三相変圧器用巻鉄心を構成する矩形状の外側巻鉄心を示した正面図、(B)は三相変圧器用巻鉄心を構成する2つの矩形状の内側巻鉄心を示した正面図、(C)は三相変圧器用巻鉄心の正面図である。 (A)及び(B)はそれぞれ従来の巻枠に巻鉄心を巻回した状態を示した正面図及び縦断面図である。 (A)及び(B)はそれぞれ図17に示した巻鉄心の径を縮小させた状態を示した正面図及び縦断面図である
符号の説明
10 巻鉄心製造装置の主軸
11 巻枠
20 巻込みベルト
30 巻込み装置
12 基準巻枠
13 巻枠アタッチメント
41 基準巻枠本体
41a 溝部
42 巻枠可動部
43 基準巻枠本体のハブ
44 基準巻枠本体の周壁部
44a 周壁部の外周面
44c 位置決め溝
44d 位置決め溝
45 主軸の巻枠取付部
47 基板部
48 外周側壁部
48c 位置決め溝
48d 位置決め溝
51 支持板
52 支持板
55 操作軸
55a 軸部
55b テーパ部
55c ネジ部
55d 操作ハンドル部
61 第1のアタッチメント
61A 第1の側部アタッチメント
61A1 アタッチメント構成部材
61B 第1の主アタッチメント
61B1 アタッチメント構成部材
62 第2のアタッチメント
62A 第2の側部アタッチメント
62A1 アタッチメント構成部材
62B 第2の主アタッチメント
62B1 アタッチメント構成部材

Claims (7)

  1. 円形の巻鉄心を巻回する際に用いる巻枠であって、
    巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有する基準巻枠と、前記最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に前記基準巻枠の外周に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメントとを備え、
    前記基準巻枠は、その外周側及び軸線方向の両側に開口した溝部を外周寄りの部分に少なくとも一つ有する基準巻枠本体と、前記基準巻枠本体の溝部内で鉄心支え位置と該鉄心支え位置よりも径方向の内側に設定された退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、前記巻枠可動部を前記鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構とを備えて、前記巻枠可動部が前記鉄心支え位置にあるときに前記基準巻枠本体の外周面と前記巻枠可動部の外周面とが同一の円筒面上に位置して巻回すべき最小巻鉄心を内側から支えるように構成され、
    前記巻枠アタッチメントは、前記基準巻枠本体の外周に固定される第1のアタッチメントと、前記巻枠可動部の外周に固定されて前記巻枠可動部が前記鉄心支え位置にあるときに前記第1のアタッチメントと整列配置される第2のアタッチメントとを備えて、前記第1のアタッチメントと第2のアタッチメントとが整列配置されているときに両アタッチメントの外周面が巻回される巻鉄心を内側から支えるように構成されていること、
    を特徴とする巻鉄心巻回用巻枠。
  2. 前記基準巻枠本体は、巻鉄心製造装置の主軸に中心部が取り付けられる円板状のハブと、前記ハブの外周部に設けられた円筒状の周壁部とを有して、前記周壁部の一部と前記ハブの外周寄りの部分の一部とを切り欠いた状態で前記溝部が形成され、
    前記巻枠可動部は、板面を前記ハブの板面と平行させた状態で前記溝部内に配置された基板部と、前記巻枠可動部が前記鉄心支え位置にあるときに外周面が前記基準巻枠本体の周壁部の外周面が配置される円筒面と同一の円筒面上に配置されて前記基準巻枠本体の周壁部の外周面とともに円筒面状の鉄心支え面を構成する円弧状の外周側壁部とを有し、
    前記ハブを間にして前記基準巻枠の軸線方向に相対する少なくとも1対の支持板が設けられて、これらの支持板が前記ハブに固定され、
    前記巻枠可動部の基板部が前記対の支持板の間に挿入されて前記基準巻枠の径方向に移動可能に支持され、
    前記対の支持板の一方を貫通して軸線方向に沿って均一な内径を有する丸孔が設けられるとともに、前記対の支持板の他方に前記丸孔に整合したネジ孔が設けられ、
    前記巻枠可動部の基板部には、前記丸孔とネジ孔とに整合し得るテーパ孔がその大径側の端部を前記丸孔が形成された支持板側に向けて設けられ、
    前記丸孔に回転自在に嵌合される軸部と該軸部に一体に形成されて前記テーパ孔に嵌合されるテーパ部と前記ネジ孔にねじ込まれるネジ部とを先端側に有するとともに、操作ハンドル部を後端側に有する操作軸が設けられ、
    前記操作軸と前記対の支持板とにより前記可動部固定機構が構成されていて、前記操作ハンドル部を持って前記操作軸を一方向に回転させることにより前記ネジ部を前記ネジ孔にねじ込んで前記テーパ部を前記テーパ孔に嵌合させた状態にしたときに前記巻枠可動部が前記鉄心支え位置に固定された状態になり、前記操作軸を他の方向に回転させて前記テーパ部を前記テーパ孔から引き出したときに前記巻枠可動部が前記退避位置まで変位し得る状態になるように構成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の巻鉄心巻回用巻枠。
  3. 前記対の支持板は、前記基準巻枠本体の溝部の幅方向に間隔を開けて2対設けられている請求項2に記載の巻鉄心巻回用巻枠。
  4. 前記対の支持板は、前記基準巻枠本体の前記溝部の幅方向の中央部に位置させて1対だけ設けられている請求項2に記載の巻鉄心巻回用巻枠。
  5. 前記基準巻枠本体の外周面の軸線方向の中央部と両端寄りの部分とにそれぞれ位置させて、前記基準巻枠本体の周方向に平行に伸びる3本の位置決め溝が設けられるとともに、前記巻枠可動部の外周面に前記基準巻枠本体の3本の位置決め溝にそれぞれ整合する3本の位置決め溝が設けられ、
    前記第1のアタッチメントは、前記基準巻枠本体の外周面の両端部寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝にそれぞれ内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の対の第1の側部アタッチメントと、前記基準巻枠本体の外周面の中央部に設けられた位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第1の主アタッチメントとからなり、
    前記第2のアタッチメントは、前記巻枠可動部の外周面の軸線方向の両端寄りの部分に設けられた2本の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の対の第2の側部アタッチメントと、前記巻枠可動部の外周面の中央の溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第2の主アタッチメントとからなっている請求項1,2,3または4に記載の巻鉄心巻回用巻枠。
  6. 前記基準巻枠本体の外周面の軸線方向の中央部に位置させて、前記基準巻枠本体の周方向に伸びる位置決め溝が設けられるとともに、前記巻枠可動部の外周面に前記基準巻枠本体の位置決め溝に整合する位置決め溝が設けられ、
    前記第1のアタッチメントは、前記基準巻枠本体の外周面の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第1のアタッチメントからなり、
    前記第2のアタッチメントは、前記巻枠可動部の外周面の位置決め溝に内周部が嵌合されて位置決めされる円弧状の第2のアタッチメントからなっている請求項1,2,3,4または5に記載の巻鉄心巻回用巻枠。
  7. 円形の巻鉄心を巻回する際に用いる巻枠であって、
    巻回すべき種々の大きさの巻鉄心の内、内径が最小である最小巻鉄心に適合した外径寸法を有して、外周側及び軸線方向の両側に開口した溝部を外周寄りの部分に少なくとも1つ有する基準巻枠と、
    前記最小巻鉄心よりも内径が大きい巻鉄心を製造する際に前記基準巻枠の外周に着脱可能に取り付けられる巻枠アタッチメントと、
    前記基準巻枠の溝部内で前記基準巻枠の径方向に変位し得る部分を有して、外周面が巻回すべき巻鉄心の内周面に接した状態になる鉄心支え位置と前記外周面が前記巻鉄心の内周面に接する位置よりも内径側に退避した状態になる退避位置との間を変位し得るように設けられた巻枠可動部と、
    前記巻枠可動部を前記鉄心支え位置に固定する解除可能な可動部固定機構と、
    を備えたことを特徴とする巻鉄心巻回用巻枠。
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