JP5178366B2 - 精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材及びそれを用いた精密鋳造用鋳型 - Google Patents

精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材及びそれを用いた精密鋳造用鋳型 Download PDF

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Description

本発明は、精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材及びそれを用いた精密鋳造用鋳型に係り、特に、美しい鋳肌の鋳物が有利に得られ、また使用後には容易に再利用され得る精密鋳造用鋳型を製造するために好適に用いられる精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材、及びそれを用いた精密鋳造用鋳型に関するものである。
従来から、寸法精度や表面粗度が特に優れた鋳物を得るための精密鋳造法として、ロストワックス法(インベストメント鋳造法)が、知られている。そして、このロストワックス法に用いられる精密鋳造用鋳型の製作は、一般に、以下のようにして行なわれてきている。即ち、先ず、目的とする製品形状を有するろう模型を製作し、次いで、このろう模型を、微粒のセラミック骨材を含むセラミックスラリー中に浸漬せしめた(ディッピングした)後、その表面にスタッコ材(耐火砂)を振り掛け(スタッコイングして)、乾燥することにより、ろう模型の表面に、セラミックコーティング層(最内層)が形成される。そして、そのセラミックコーティング層の形成されたろう模型に対して、更に、上記と同様にして、ディッピング、スタッコイング及び乾燥のコーティング層形成工程を複数回(4〜10回)繰り返して行なうことにより、ろう模型の表面に、複数のセラミックコーティング層(厚さ:約3〜10mm)が積層、形成される。その後、かかる複数のセラミックコーティング層の形成されたろう模型を加熱することにより、ろう模型を溶融、除去し、更にその後、ろう模型の除去された複数のセラミックコーティング層を焼成することにより、複数のセラミックシェル層からなる精密鋳造用鋳型が完成されるのである。そして、鋳造時には、かかるろう模型が除去されて出来た鋳型の空洞部分に、溶湯を鋳込むことにより、鋳物が製造されることとなる。
ところで、このロストワックス法による精密鋳造用鋳型の製作に際して用いられるスタッコ材としては、従来から、シャモット粒やムライト粒、アルミナ粒、シリカ粒、ジルコニア粒、ジルコン粒等の砂粒が用いられてきている。その中でも、特に、ジルコン粒は、それをスタッコ材として用いて製造された鋳型が、溶湯に対して化学的に安定であり、また鋳型壁への溶湯の差込み等の欠陥が発生し難いために、美しい鋳肌を有する鋳物が有利に得られるところから、一般に、広く使用されているのである(日本鋳物協会精密鋳造研究部会編、「精密鋳造法」、日刊工業新聞社、昭和59年1月発行、p.31−36(非特許文献1)及び特開昭61−289944号公報(特許文献1)、特開平7−47444号公報(特許文献2)等参照)。
しかしながら、そのようなジルコン粒は、天然の産出量が少なく、またその産出地域も偏在しているところから、近年、原料価格が高騰し、しかもその入手が困難な状況になって来ており、そのため、スタッコ材としての利用が難しくなって来ている。更に、ジルコン粒は、化学成分としてZrO2 とSiO2 とを有しているが、通常、スタッコ材として共に用いられるAl23 系成分との間で、化学組成のコントロールが難しく、そのために、使用済みの鋳型の再利用が困難となっているのであり、加えて、微量ながら放射性物質を含むために、その廃棄にも、費用がかかるという問題も、内在するものであったのである。
かかる状況下、特開2005−324253号公報(特許文献3)には、廃棄物処理のコストを削減する観点から、ジルコン粒を全く含まないセラミックシェル層からなる精密鋳造用鋳型が提案されている。しかしながら、そのような精密鋳造用鋳型は、単に、一般に、スタッコ材中にジルコン粒と共に配合されているムライト粒やアルミナ粒等の組成比を増大させて、ジルコン粒を含まないようにしたスタッコ材を用いて、セラミックシェル層を形成したものであり、そのような精密鋳造用鋳型にあっては、アルミナ粒やムライト粒の溶融温度が高いところから、耐火性の高い鋳型が得られるものの、ジルコン粒に比して、スタッコ材の融着(焼付き)や溶湯の差込み等の問題が惹起され易く、滑らかな鋳肌を得ることが困難となるという問題を有するものであった。
特開昭61−289944号公報 特開平7−47444号公報 特開2005−324253号公報 日本鋳物協会精密鋳造研究部会編、「精密鋳造法」、日刊工業新聞社、昭和59年1月発行、p.31−36
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、ジルコン粒を用いることなく、美しい鋳肌を有する鋳物が有利に得られる精密鋳造用鋳型の製造に有利に用いられ得る精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材、及びそれを用いた精密鋳造用鋳型を提供することにある。
そして、本発明者等は、そのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定割合のアルミナ及びシリカを含んで構成される、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなる耐火性多孔質球状粒子であって、特定の粒子径と見掛気孔率を有するものが、上記した課題の解決のために有効であることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
従って、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、上記した課題又は明細書全体の記載から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせにおいても、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載乃至はそこに開示の発明思想に基づいて、認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) Al23 :70〜90重量%、SiO2 :10〜30重量%及びその他の酸化物:0〜5重量%からなり、且つムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される粒子であって、粒子径が0.05〜0.5mm、見掛気孔率が5〜14%である耐火性多孔質球状粒子からなることを特徴とする精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材。
(2) 前記耐火性多孔質球状粒子に対して、更に、その他のアルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種を、30重量%以下の含有量となる割合において混合せしめてなることを特徴とする上記態様(1)に記載の精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材。
(3) 上記態様(1)又は(2)に記載のスタッコ材を用いて得られたことを特徴とする精密鋳造用鋳型。
(4) 鋳型壁が複数のセラミックシェル層にて構成されていると共に、それらセラミックシェル層のうち、金属溶湯に接する最内層が、上記態様(1)又は(2)に記載のスタッコ材を用いて形成されている一方、該最内層よりも外側の少なくとも一つのセラミックシェル層が、前記耐火性多孔質球状粒子及び/又はその他のアルミナ/シリカ系粒子をスタッコ材として用いて形成されていることを特徴とする上記態様(3)に記載の精密鋳造用鋳型。
(5) 鋳型壁を構成するセラミックシェル層を形成するために用いられるスラリーに、バインダとして、コロイダルシリカ又はエチルシリケートからなる無機バインダが配合されていることを特徴とする上記態様(3)又は(4)に記載の精密鋳造用鋳型。
(6) 前記スラリーに、骨材として、アルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種が懸濁せしめられていることを特徴とする上記態様(5)に記載の精密鋳造用鋳型。
(7) 上記態様(3)乃至(6)の何れかに記載の精密鋳造用鋳型を解砕し、篩い分けして得られる回収粒が、前記アルミナ/シリカ系粒子に代えて、或いはそれと共に、用いられていることを特徴とする上記態様(3)乃至(6)の何れか一つに記載の精密鋳造用鋳型。
このように、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、耐火性に優れると共に、熱膨張率の小さい、所定割合のアルミナとシリカからなる、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される耐火性多孔質球状粒子からなるものであるところから、それを用いて製造される精密鋳造用鋳型の耐火性が効果的に優れたものとなるのであって、以て、鋳型壁が溶湯と化学的に反応して、スタッコ材の焼付き(融着)が惹起されたりすること等に起因する鋳物の肌荒れが、有利に防止され得ることとなると共に、得られる鋳物の寸法精度のバラツキや鋳造時の鋳型の切れや割れ等の発生が、有利に防止され得ることとなる。
しかも、本発明にあっては、スタッコ材を構成する耐火性多孔質球状粒子が、特定の粒子径を有する球状の粒子であるところから、砂の詰まりが良く、従って、それを用いて製造される精密鋳造用鋳型を用いて得られる鋳物において、鋳肌の荒れの原因となる差込み等の欠陥が発生するようなことが、有利に防止され得ると共に、表面粗度の低い、滑らかな鋳肌が、有利に得られるのである。
さらに、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を構成する耐火性多孔質球状粒子は、特定の見掛気孔率を有する多孔質構造のものであるところから、かかる粒子がスラリーで被覆されたろう模型上に振り掛けられた際に、ろう模型に対して、有利に強固に付着せしめられ得ることとなるのであり、従って、そのようなスタッコ材を用いて製造された精密鋳造用鋳型の、鋳造時に溶湯と接する鋳型壁の一部が、注湯前や注湯時に崩れたりするようなことが、有利に防止され得、以て、鋳肌の荒れのない、美麗な鋳肌を有する鋳物が、有利に得られることとなる。
加えて、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、かかるスタッコ材を構成する耐火性多孔質球状粒子が、ジルコン粒を含まない、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなるものであるところから、それを用いて製造された精密鋳造用鋳型の使用後には、その再利用が容易であるという利点をも有するのである。
ところで、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、Al23 :70〜90重量%、SiO2 :10〜30重量%及びその他の酸化物:0〜5重量%からなり、且つムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される耐火性の多孔質球状粒子からなるものであるが、そこにおいて、ムライト結晶は、3Al23 ・2SiO2 〜2Al23 ・SiO2 の化学組成を有し、71.8〜77.3重量%のAl23 と28.2〜22.7重量%のSiO2 とからなる(「セラミックス工学ハンドブック(第2版)〔応用〕」2002年3月発行、技報堂出版株式会社、88頁参照)ものであるところから、かかる耐火性多孔質球状粒子にあっては、それを構成する結晶成分のうち、ムライト結晶が主成分を占めるものとなる。
そして、本発明にあっては、精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材が、そのようなムライト結晶を主体として、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される耐火性粒子からなるものであるところ、かかるムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶は、一般に、JIS−R−2204(1999)に規定されるゼーゲルコーン耐火度として、SK37〜SK39(1820℃〜1880℃)を示し、これは、一般に、SK37(1825℃)の耐火度を有するジルコン粒に比して、同等、或いはそれ以上の耐火性を示すものであるために、そのような精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を用いて得られる鋳型の耐火性が、有利に優れたものとなるのである。このように、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、それを用いて形成される鋳型の耐火性が優れたものとなるところから、鋳造時に、溶湯と鋳型壁が融着して、得られる鋳物の表面(鋳肌)に、焼付きによる肌荒れ等が発生するようなことが、有利に防止せしめられ得ることとなるのである。
しかも、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、かかるスタッコ材が、優れた熱膨張特性(熱膨張率が低い)を有するムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなる耐火性粒子から構成されてなるものであるところから、それを用いて得られる鋳型によって鋳造される鋳物の寸法精度が有利に優れたものとなると共に、鋳造時に鋳型の切れや割れ等の不良が発生するようなことも、有利に防止され得るのである。
なお、上記の精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を構成する耐火性粒子中のAl23 の割合が、前記した範囲よりも多くなると、換言すれば、前記耐火性粒子中のSiO2 の量が、前記した範囲よりも少なくなると、耐火性粒子中に占めるコランダム結晶の割合が増加することとなり、それによって、かかる粒子の耐火性は向上せしめられるものの、熱膨張率が高くなり、その結果、かかる耐火性粒子をスタッコ材として用いて製造される鋳型において、得られる鋳物の寸法精度の悪化や、鋳型の切れや割れ等の問題が惹起される。一方、前記耐火性粒子中のAl23 の割合が、前記した範囲よりも少なくなり、前記耐火性粒子中のSiO2 の割合が、前記した範囲よりも多くなると、耐火性粒子における結晶構成が、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなる組成から外れ、SiO2 の結晶が含まれるようになる。そして、その場合には、得られる鋳型の耐火性が低くなるところから、かかる鋳型を用いて得られる鋳物において、焼付き(融着)等の問題が惹起されるようになる。
また、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、かかるスタッコ材を構成する粒子中に、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶を構成する成分たるAl23 、SiO2 の他に、0〜5重量%のその他の酸化物を含んでいてもよい。そのようなその他の酸化物としては、本発明にあっては、特に限定されるものではなく、一般に、ムライト結晶やムライト及びコランダムの混合結晶を形成するための原料中に不純物として含まれる、Fe23 やMgO、CaO、Na2 O、K2 O、P25 等の酸化物が挙げられる。なお、このその他の酸化物の含有割合が多くなり過ぎると、得られる鋳型の耐火性が悪化し、焼付き(融着)等の問題が発生するようになるため、望ましくなく、一般に0〜5重量%程度、好ましくは0〜3重量%程度の割合での含有量に止められることとなる。
さらに、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、前記した特定割合のAl23 、SiO2 及びその他の酸化物からなる、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される耐火性粒子であると共に、0.05〜0.5mmの粒子径を有する球状の粒子からなるものである。このように、本発明の対象とする精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、かかるスタッコ材を構成する粒子が、特定の粒子径を有する球状の粒子であるところから、それを用いて鋳型を製造する際に、得られる鋳型の砂の詰まりが良く、従って、それを用いて製造される精密鋳造用鋳型によって鋳造される鋳物において、鋳肌の荒れの原因となる差込み等の欠陥が発生するようなことが、有利に防止され得ると共に、表面粗度の低い、滑らかな鋳肌が、有利に得られることとなるのである。特に、かかる精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材が、第1層目のセラミックシェル層、即ち鋳造時に金属溶湯と接して、得られる鋳物の鋳肌面を形成する、最内層のセラミックシェル層(セラミックコーティング層)を形成するために用いられる場合には、耐火性球状粒子の粒径は、有利には、0.1〜0.3mm程度とされることが望ましく、より望ましくは、0.1〜0.2mm程度とされることとなる。
なお、上記の耐火性球状粒子において、その粒子径が小さくなり過ぎると、かかる粒子からなるスタッコ材を、スラリーにて被覆されたろう模型上に振り掛けた際に、付着せしめられる耐火性球状粒子が小さく、それにより形成されるセラミックコーティング層(セラミックシェル層)の厚さが薄くなり過ぎるところから、上述した精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材の有利な特徴が、充分に発揮され得ず、得られる鋳型の耐火性が不足して、焼付き(融着)等の問題が発生する恐れがある。一方、上記耐火性球状粒子の粒子径が大き過ぎる場合には、それを用いて得られる鋳型壁の表面粗度が高くなるところから、そのような鋳型を用いて鋳造される鋳物の鋳肌の表面粗度が粗くなったり、また差込み等の鋳造欠陥が発生したりして、鋳肌が荒れる恐れがある。
また、本発明に係る精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を構成する耐火性球状粒子において、「球状」とは、実質的に球状形状を呈していることを意味するものであって、鋭角部の無い、丸みを帯びた球形状であれば、何等差し支えなく、楕円球形状や紡錘球形状をも含むものである。尤も、本発明においては、円形度(円形面積相当周長/粒子投影像輪郭周長)が、一般に0.6以上、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上のものが、好適に用いられることとなる。
しかも、そのような精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、その見掛気孔率が、5〜14%、好ましくは6〜13%の多孔質構造のものとされている。このように、本発明の対象とする精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、上述せる如き耐火性球状粒子が、特定の見掛気孔率を有する多孔質構造のものとされているところから、かかる粒子が、ろう模型上に被覆されたスラリー上に振り掛けられて、スラリーに付着した際に、粒子の表面に開口する孔に接するスラリーが、孔内に入り込み、それにより働く表面張力によって、かかる耐火性多孔質球状粒子が、ろう模型上に、有利に強固に付着せしめられることとなるのである。
なお、スタッコ材を構成する耐火性粒子が、そのような多孔質構造を有しない場合には、スタッコ材とスラリーとの接触面積が小さく、それらの間に働く表面張力が小さいため、スタッコ材が、スラリーに対して強固に固着し得ないのであり、従って、そのようなスタッコ材を用いて製造された鋳型にあっては、鋳造前や鋳造時に、スタッコ材(耐火性粒子)が脱落したり、また複雑なろう模型の場合には、角部等において、スタッコ材の付着漏れが発生したりするようになるのであり、以て、かかる鋳型によって鋳造される鋳物において、砂噛みや鋳肌の肌荒れ等の欠陥が惹起される問題がある。
また、かかる耐火性多孔質球状粒子において、その見掛気孔率が、上記した範囲よりも大き過ぎる場合には、粒子中において、気孔の占める体積が大きくなり過ぎるところから、摩耗し易くなり、それにより得られる鋳型において、充分な強度が確保され得ない恐れがあり、一方、前記耐火性多孔質球状粒子の見掛気孔率が、上記した範囲よりも小さ過ぎる場合には、粒子の表面に開口する気孔の密度が低くなり過ぎて、上述したようなスラリー上への付着性の向上効果が充分に発揮され得ない恐れがある。
ところで、上記のような本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を製造するに際して、その製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の耐火性粒子の製造方法が、何れも、適宜に採用され得るものであって、例えば、珪砂、珪石、耐火粘土、粘土鉱物、クレー、カオリン、バン土頁岩、ボーキサイト、アンダリューサイト、カイアナイト、シリマナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、仮焼アルミナ等の、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶を形成する耐火物原料を、Al23 及びSiO2 の組成が、上記した特定の割合となるように、適宜に組み合わせて、泥漿を調製した後、かかる泥漿を、スプレードライヤー法にて球状に造粒したり、或いはかかる泥漿を脱水乾燥した後、造粒機により球状に造粒した後、ロータリーキルンやトンネルキルン、シャトルキルン等の焼成炉にて焼成することにより、製造することが出来る。
また、上記したような、所定形状の粒子を造粒した後、焼成することにより、耐火性多孔質球状粒子を得る方法以外にも、例えば、上記せる如き耐火物原料を、高温加熱炉内で溶融状態にした後、加圧空気にて吹き飛ばすことにより、耐火性多孔質球状粒子を得るようにしたり、或いは公知の火炎溶融法等によって、耐火性多孔質球状粒子を得るようにすることも、可能である。
さらに、そのような耐火性多孔質球状粒子は、前記した耐火物原料からの造粒物として製造されるものに限られるものではなく、天然の砂粒を球形状に加工することにより得られるものを用いるようにしても、何等、差し支えない。例えば、Al23 :70〜90重量%、SiO2 :10〜30重量%及びその他の酸化物:0〜5重量%からなり、且つムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される天然の耐火性材料であって、上記した所定の見掛気孔率を有するものを、粉砕、整粒した後、ロータリークレーマー、サンドシャイナ、サンドフィッシャー、ハイブリタイザー等の研磨機を用いて砂の表面を研磨することにより、鋭角部を除去した後、篩い分けすることによって得られるもの等も、用いられ得るのである。
そして、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材にあっては、上記したような耐火性多孔質球状粒子に対して、更に、その他のアルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種が、必要に応じて混合せしめられていても、何等差支えない。なお、かかるスタッコ材が、最内層(第1層)のセラミックコーティング層(セラミックシェル層)を形成するために用いられる場合には、そのようなその他のアルミナ/シリカ系粒子は、30重量%以下の含有量となる割合において、混合せしめられることとなる。このその他のアルミナ−シリカ系粒子の含有量が多くなり過ぎると、相対的に、耐火性多孔質球状粒子の含有量が少なくなり過ぎて、耐火性多孔質球状粒子による上述せる如き優れた特徴が有利に発揮され得ず、かかるスタッコ材を用いて製造された鋳型により鋳造される鋳物において、差込みや焼付き(融着)等による肌荒れが発生したり、また鋳肌の表面粗度が粗いものとなってしまう恐れがあるからである。これに対し、その他のアルミナ/シリカ系粒子を含有するスタッコ材が、最内層よりも外層側の、第2層目以降のセラミックコーティング層(セラミックシェル層)を形成するために用いられる場合には、その含有量は特に限定されない。第2層目以降のセラミックシェル層は、鋳造時に、金属溶湯に直接接触せず、得られる鋳物の鋳肌を形成する面ではないところから、かかるその他のアルミナ/シリカ系粒子の含有量が多くなっても、それにより鋳造される鋳物の鋳肌の美醜に与える悪影響は少ないからである。
また、上記したその他のアルミナ/シリカ粒子とは、上記した耐火性多孔質球状粒子以外の、アルミナ粒子、シリカ粒子及びアルミナ−シリカ粒子を指し、アルミナ及び/又はシリカを主成分として含有する耐火性酸化物粒子であって、例えば、珪砂、珪石粒、クリストバライト粒、トリジマナイト粒、クオルツ粒、溶融シリカ粒、シャモット粒、焼成カオリン粒、ムライト粒、アルミナ粒、仮焼アルミナ粒、焼結アルミナ粒、溶融アルミナ粒、コランダム粒等が破砕されて、0.05〜0.5mm程度の大きさの粒子とされたものが、単独で、或いは組み合わせて、用いられることとなる。また、その粒子形状は、球状に限られるものではなく、角張った形状のものであっても良く、何等限定されるものではない。
ところで、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を用いて、精密鋳造用鋳型を製造するに際しては、例えば、以下のようにして行なわれることとなる。
先ず、従来と同様にして、目的とする鋳物の形状を有するろう模型を多数作製し、そして、それら作製されたろう模型の適数個を、湯口、湯道、堰の部分となるろう模型と共に、一体的に組み立てることにより、ツリーを製作する。
次いで、かかるツリーを、撹拌機にて撹拌することにより懸濁状態とされたセラミックスラリー中に浸漬(ディッピング)することにより、ツリー(ろう模型)表面に、スラリーを被覆せしめる。
なお、そこにおいて用いられるスラリーは、本発明にあっては特に限定されるものではなく、従来から、ロストワックス法(インベストメント法)において、セラミックシェル層を形成するために用いられて来ている公知の各種のスラリーが、何れも、適宜に選択され得るものであるが、好ましくは、コロイダルシリカ又はエチルシリケートからなる無機バインダを用い、それを、必要に応じて、水やアルコール等の媒体に配合して、調製されてなるものが、有利に用いられることとなる。
ここで、無機バインダとしてのコロイダルシリカには、粒子径が3〜200nm程度の超微粒子の無定形シリカが分散媒に対して安定的に分散されてなるものが、一般に用いられることとなる。中でも、そのようなコロイダルシリカとしては、特に、シリカ粒子径が3〜30nm程度であり、且つ20〜40重量%程度の濃度で分散せしめられてなるシリカゾルが、好ましく用いられるのである。また、エチルシリケートとしては、テトラエチルオルソシリケートやエチルシリケート40、エチルシリケート28等が好ましく用いられることとなる。
また、前記スラリーには、骨材として、上述せる如きアルミナ又はシリカを主成分として含有する耐火性酸化物からなるアルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種が懸濁せしめられていることが、望ましい。なお、かかるアルミナ/シリカ系粒子をスラリーに懸濁せしめる場合には、粒子をスラリー中で沈降させることなく、安定的に浮遊・分散せしめるために、その粒径は、0.2mm未満のものであることが好ましく、より好ましくは0.1mm未満のものである。また、かかるアルミナ/シリカ系粒子は、スラリー中、40〜90重量%程度の割合において懸濁せしめられていることが望ましい。
さらに、前記スラリーに対しては、従来からロストワックス法(インベストメント法)において用いられている公知のスラリーと同様に、各種の界面活性剤やゲル化促進剤等が、必要に応じて、適宜に含有せしめられることとなる。
そして、本発明に従う精密鋳造用鋳型の製造にあっては、そのようなスラリー中に浸漬(ディッピング)せしめられたツリー(ろう模型)を、スラリーから引き揚げた後、かかるツリーを被覆し、付着するスラリーが乾かないうちに、上述せる如き本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材が振り掛けられる(スタッコイングされる)のである。なお、このスタッコ材の振り掛けに際しては、従来から公知の振掛け方法が、何れも適宜に採用され、例えば、スタッコ材を雨状に落すことによって振掛けを行なう落下式振掛け法や、ツリーを容器内に収容し、容器の底部から吹き出される空気によって、スタッコ材を浮遊させることにより振掛けを行なう固体流動床式振掛け法等を採用して、目的とするスタッコイングが行なわれるのである。
その後、かかる本発明に従うスタッコ材の被覆されたツリー(ろう模型)を、自然乾燥や機械乾燥を行なうことによって、最内層となる第1層目のセラミックコーティング層が形成される。そして、セラミック・シェル・モールド法によれば、かかる第1層のセラミックコーティング層の形成されたろう模型に対して、更に、上記と同様にして、ディッピング、スタッコイング及び乾燥からなる一連のコーティング層形成工程を複数回(4〜10回)繰り返すことにより、ろう模型上に、複数のセラミックコーティング層(厚さ:約3〜10mm)が積層、形成されることとなる。
このように、本発明の対象とする精密鋳造用鋳型の製造にあっては、上述せる如き本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を用いて、最内層(第1層)のセラミックコーティング層を形成し、かかる一層のセラミックコーティング層が形成されたツリー(ろう模型)に対して、更に、コーティング層形成工程を複数回繰り返すことにより、鋳型壁となる複数のセラミックコーティング層を積層形成するのであるが、そこにおいて、最内層よりも外側の少なくとも一つのセラミックコーティング層は、スタッコ材として、前記耐火性多孔質球状粒子及び/又はその他のアルミナ/シリカ系粒子を用いて形成することが望ましい。
すなわち、鋳造時に金属溶湯に接して、得られる鋳物の鋳肌面を形成するセラミックコーティング層(セラミックシェル層)は、最内層(第1層)のセラミックコーティング層であるところから、かかる最内層のセラミックコーティング層(セラミックシェル層)を形成せしめるスタッコ材としては、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を用いる一方、最内層よりも外側のセラミックコーティング層については、本発明に従う耐火性多孔質球状粒子の他にも、前記したその他のアルミナ/シリカ系粒子やそれらの混合物等が、適宜に用いられ得るのであり、それにより、得られる精密鋳造用鋳型において、上述せる如き優れた効果が、経済的に有利に得られることとなるのである。
なお、より好ましくは、本発明に従う精密鋳造用鋳型の製造に際して用いられる精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、最内層のセラミックコーティング層から最外層のセラミックコーティング層へ向うに従って、その粒子径が大きくされることとなる。これにより、鋳造時に溶湯と接して、鋳物の鋳肌面を形成する内層側の表面粗度を低くして、得られる鋳物の鋳肌を、有利に、差込み等の欠陥のない、滑らかな美しいものとすると共に、得られる鋳型の強度を、有利に向上させることが可能となる。
次いで、そのようにしてツリー(ろう模型)上に積層形成された複数のセラミックコーティング層を、オートクレーブ内にて120〜150℃程度に加熱することにより、ろう模型を溶融、除去し、更にその後、ろう模型の除去された複数のセラミックコーティング層を、焼成炉内において、800〜1100℃の温度にて30分〜1時間焼成することにより、複数のセラミックシェル層からなる精密鋳造用鋳型が得られるのである。
そして、上述のようにして製造された精密鋳造用鋳型を用いて、鋳物を製造するに際しては、ろう模型が除去されて出来た鋳型の空洞部分に、金属溶湯を流し込むことにより、鋳物が製造されることとなるのであるが、本発明にあっては、かかる鋳物の鋳込方法は、何等限定されるものではなく、例えば、置注ぎ法や反転加圧法、吸引鋳造法、遠心鋳造法等の従来から公知の手法が、何れも有利に用いられる。
このような本発明に従う精密鋳造用鋳型を用いて鋳造された鋳物にあっては、上述したように、鋳造時に溶湯と接して、得られる鋳物の鋳肌面を形成する、精密鋳造用鋳型の最内層のセラミックシェル層が、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材を用いて構成されているところから、そのようなスタッコ材を構成する耐火性粒子における、Al23 及びSiO2 からなるムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶の有する優れた耐火性によって、得られる鋳物の鋳肌が、焼付き(融着)等による肌荒れのない、美しいものとなる一方、その優れた熱膨張特性によって、鋳物の寸法精度が有利に高いものとなると共に、鋳型の切れや割れ等の発生が有利に防止されて、欠陥品の発生が、有利に抑制せしめられ得ることとなる。
しかも、本発明にあっては、上記精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材が、特定の粒子径を有する球状の耐火性粒子であるところから、得られる鋳型の鋳肌が、差込み等による肌荒れがなく、また表面粗度の低い、滑らかなものとなると共に、特定の見掛気孔率を有する多孔質構造のものであるところから、スタッコ材が、スラリーによって強く付着せしめられ、以て、鋳型の内面(鋳肌を形成する面)の崩壊による鋳肌の荒れのない、美麗なものとなるのである。
そして、そのような本発明に従う精密鋳造用鋳型は、上記のようにして鋳物が鋳造された後、ジョークラッシャーやロールブレーカー等の粉砕機により解砕され、更に篩い分けされて、回収され、回収粒として、再び、鋳型の造型に用いられることとなる。例えば、目的とする精密鋳造用鋳型を製造するに際して、前記アルミナ/シリカ系粒子に代えて、或いはそれと共に、スタッコ材として、或いはスラリーに懸濁せしめられる骨材として、有利に用いられ得るのである。
このように、本発明に従う精密鋳造用鋳型にあっては、それを構成する精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材が、ジルコン粒を含まず、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなるものであって、その鋳型成分の殆どが、アルミナとシリカとから構成されており、化学組成のコントロールが容易であるところから、鋳型使用後の鋳型の回収粒の再利用が容易であり、また、それを廃棄する際にも、放射性物質を含むジルコン粒を含むものではないところから、そのコストが、ジルコン粒を含むスタッコ材を用いて製造された鋳型に比して、有利に低減され得ることとなるのである。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、上述の実施形態においては、本発明に従う精密鋳造用鋳型は、セラミック・シェル・モールド法によって製作されているが、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、そのようなセラミック・シェル・モールド法以外にも、例えば、容器内に充填した耐火材によるバックアップを行なって鋳造する、ソリッド・モールド法による精密鋳造用鋳型の製造にも、有利に用いられ得るものである。そして、そのようなソリッド・モールド法により得られる精密鋳造用鋳型にあっても、上記したような優れた効果が、同様に実現されるのである。また、そのようなソリッド・モールド法によって精密鋳造用鋳型を製造する際には、本発明に従う精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材は、バックアップ用の砂としても、有利に用いられ得るのである。
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
<実施例1>
Al23 源原料及びSiO2 源原料として、それぞれ、水酸化アルミニウムと粘土鉱物を用い、それらを粉砕して、常法に従って泥漿を調製した後、その得られた泥漿をスプレードライヤー法にて造粒することにより、球状の造粒物を得た。次いで、かかる得られた造粒物を、種々の焼成温度及び焼成時間にて焼成することによって、種々の見掛気孔率を有する耐火性粒子を作製し、そして、篩い分けすることによって、下記表1に示される如き見掛気孔率を有する各種の耐火性粒子A〜H(粒子径:0.1〜0.2mm)を得た。また、そのような耐火性粒子について、化学分析及びX線回折測定による結晶相の同定を行なったところ、Al23 :71.2重量%、SiO2 :26.3重量%及びその他の酸化物:2.5重量%からなり、且つムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶からなるものであることが確認された。そして、かかる作製された耐火性粒子A〜Hについて、それぞれ、以下の試験を行なった。
−付着性試験−
バインダとして、コロイダルシリカの30重量%と、骨材として、ムライト粒の70重量%とを混合、懸濁せしめることにより、スラリーを作製し、かかるスラリー中に、略矩形状のろう模型(横35mm×縦150mm×厚さ10mm)をディッピングした。そして、上記で作製された耐火性粒子を、かかるスラリーの被覆されたろう模型に対して、スタッコイングした。そして、かかるスタッコイングされたろう模型を乾燥した後、ろう模型の角部における耐火性粒子の付着漏れの有無を、目視にて観察し、付着漏れがひどい場合を×、付着漏れが僅かにある場合を△、付着漏れがない場合を○として、付着性の評価を行なった。その結果を、下記表1に併せて示す。
−耐摩耗性試験−
容量3Lの磁器製ミル中に、10mmφの磁器製ボールの500gを投入し、そこに、上記で作製された耐火性粒子の1kgを加えて、回転数:20rpmにて、30分間の回転を行なった。その後、ミル内の耐火性粒子を取り出して、篩い分けを行なうことにより、0.1mm以下に粉砕された粒子の重量を求め、その重量比(0.1mm以下に粉砕された粒子の重量(kg)/1kg×100)から、摩耗率(%)を求めた。その結果を、下記表1に併せて示す。
Figure 0005178366
かかる表1の結果から明らかなように、見掛気孔率が本発明の範囲内にある耐火性粒子C〜Gにあっては、ろう模型の角部への付着漏れが無く、また、摩耗率も10%未満であるところから、スタッコ材として必要な付着性及び強度を有していることが認められた。一方、見掛気孔率が5%よりも小さい、見掛気孔率:1.3%の耐火性粒子Aや見掛気孔率:3.9%の耐火性粒子Bにあっては、ろう模型の角部において、耐火性粒子(スタッコ材)の付着漏れが発生することが認められた。また、見掛気孔率が14%よりも大きい耐火性粒子Hにあっては、摩耗率が10%以上となり、スタッコ材として実用的に使用することが困難であることが認められた。
<実施例2>
先ず、精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材として、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶を形成する耐火物原料を粉砕、混合して泥漿を調製し、スプレードライヤー法にて球状の造粒物を造粒した後、得られた造粒物をロータリーキルン内で焼成して、ジョークラッシャー及びロールブレーカーを用いて解砕し、篩い分けすることによって、下記表2に示される如き化学組成、見掛気孔率、粒子形状及び粒子径を有する耐火性粒子(耐火性多孔質球状粒子)1a〜1eを準備した。また、耐火物原料及びその配合割合並びに焼成条件等を変化させることによって、下記表2に示される如き種々の化学組成及び見掛気孔率を有する耐火性粒子(耐火性多孔質球状粒子)2a〜2c、3a〜3b、4a〜4c、5a、6a〜6b及び7a〜7bを、それぞれ準備した。
一方、精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材として、上記耐火性粒子に対して更に混合せしめられるその他のアルミナ/シリカ系粒子として、ムライト粒、アルミナ粒、シャモット粒、溶融シリカ粒及び回収粒1を粉砕し、それぞれ、下記表2に示される如き粒子径のものに篩い分けることにより、下記表2に示される如き粒子形状及び粒子径を有するムライト粒a〜e、アルミナ粒a〜c、シャモット粒a〜b、溶融シリカ粒a及び回収粒1aを準備した。なお、上記の回収粒1とは、後述する供試品4を得るために作製された鋳型を、ジョークラッシャー及びロールブレーカーにて解砕することによって、得られたものである。
なお、それら準備された各粒子の化学組成は、X線回折測定による結晶相の同定を行なうことによって求めた。また、X線回折測定の結果から、耐火性粒子1a〜1e、2a〜2c、3a〜3b、4a〜4cについては、何れも、ムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成されていることが確認された。
さらに、各粒子の見掛気孔率(%)は、JIS−R−2205(1992)「耐火れんがの見掛気孔率・吸水率・比重の測定方法」に準じて求めた。
Figure 0005178366
次いで、精密鋳造用鋳型製造用スラリーに懸濁せしめられる骨材として、ムライト粒、溶融シリカ粒、アルミナ粒、回収粒2を、それぞれ、粉砕し、篩い分けることによって、45μm以下の粒子とし、それを、下記表3に示される組成にて、それぞれ混合することにより、骨材1〜4を準備した。なお、回収粒2とは、後述する供試品7を得るために作製された鋳型を、ジョークラッシャー及びロールブレーカーにて解砕することによって、得られたものである。また、回収粒2の化学組成を、X線回折測定による結晶相の同定によって求めたところ、Al23 :52.5重量%、SiO2 :44.7重量%及びその他の酸化物:2.8重量%であった。
そして、準備された骨材1〜4を、バインダとしてのコロイダルシリカに混合、懸濁せしめることにより、それぞれ、精密鋳造用鋳型製造用スラリーを調製した。なお、スラリー中における骨材の含有量は、70重量%とし、またコロイダルシリカの含有量は、30重量%とした。
Figure 0005178366
−供試品1−
略矩形状のろう模型(横35mm×縦150mm×厚さ10mm)を用意し、それを、上記で準備された骨材1を含むスラリー中にディッピングした。次いで、ろう模型を被覆するスラリーが乾かないうちに、上記で準備された耐火性粒子1aをスタッコイングし、その後、40℃で120分間の乾燥を行なうことにより、第1層(最内層)のセラミックコーティング層を形成した。
また、得られた第1層のセラミックコーティング層の形成せしめられたろう模型に対して、スラリーに懸濁せしめられる骨材として、骨材1を用い、またスタッコ材として、耐火性粒子1bを用いること以外は、第1層のセラミックコーティング層の形成と同様にして、ディッピング、スタッコイング及び乾燥を行なった。そして、それを3回繰り返すことにより、第2層〜第4層のセラミックコーティング層を形成した。
さらに、上記で得られた4層のセラミックコーティング層の形成せしめられたろう模型に対して、スラリーに懸濁せしめられる骨材として、骨材2を用い、またスタッコ材として、耐火性粒子1cを用いること以外は、第1層のセラミックコーティング層の形成と同様にして、ディッピング、スタッコイング及び乾燥を行なった。そして、それを4回繰り返すことにより、第5層〜第8層のセラミックコーティング層を形成した。
その後、かかる8層のセラミックコーティング層の形成されたろう模型を、900℃で5分間加熱することにより、ろう模型を溶融、除去し、次いで、ろう模型の除去されたセラミックコーティング層を、1100℃で90分間焼成することにより、8層のセラミックシェル層からなる鋳型を得た。
そして、得られた鋳型内に、1650℃の鋳込み温度で、300系ステンレスの溶湯を鋳込み、溶湯の凝固後、型ばらしを行ない、粒度#100のコランダム粒子にてサンドブラストをかけることにより、砂落しをして、供試品1を得た。
得られた供試品1について、鋳型との寸法差〔(供試品の縦長さ−ろう模型の縦長さ)/(ろう模型の縦長さ)×100〕を、寸法差の一番大きい箇所の寸法を測定することにより、算出した。その結果を、下記表4に併せて示す。
また、供試品1の表面粗度(Ra)を、表面粗さ計(株式会社東京精密製、サーフコム)により測定した。得られた結果を、下記表4に併せて示す。
さらに、得られた供試品1及びかかる供試品1の鋳造に用いた鋳型(セラミックシェル層)を、目視にて観察し、肌荒れや差込み、焼付き、鋳型の切れや割れ等の鋳造欠陥の有無を確認した。その結果を、下記表4に併せて示す。
加えて、鋳型との寸法差、表面粗度及び鋳造欠陥の有無を総合的に勘案し、鋳物製品として実用上問題がない場合は○とし、問題がある場合は×として、総合評価を行なった。その結果を、下記表4に併せて示す。
−供試品2−
第1層のセラミックコーティング層を形成するためのスタッコ材として、耐火性粒子1aの75重量%とムライト粒aの25重量%との混合物を用いること以外は、上記供試品1と同様にして、鋳型を作成し、かかる鋳型を用いて、上記と同様にして鋳造を行なうことにより、供試品2を得た。そして、得られた供試品2について、供試品1と同様にして、鋳型との寸法差、表面粗度及び鋳造欠陥の有無を調べ、またそれらの結果を基に、総合評価を行なった。その結果を、下記表4に併せて示す。
−供試品3〜5−
スラリーに混合せしめられる骨材として、それぞれ、下記表4に示されるものを使用し、またスタッコ材として、それぞれ、下記表4に示されるものを用いること以外は、上記供試品1と同様にして、鋳型を作成し、かかる鋳型を用いて、上記と同様にして鋳造を行なうことにより、供試品3〜5を得た。そして、得られた供試品3〜5について、供試品1と同様にして、鋳型との寸法差、表面粗度及び鋳造欠陥の有無を調べ、またそれらの結果を基に、総合評価を行なった。その結果を、下記表4に併せて示す。
Figure 0005178366
−供試品6〜10−
スラリーに混合せしめられる骨材として、それぞれ、下記表5に示されるものを使用し、またスタッコ材として、それぞれ、下記表5に示されるものを用いること以外は、上記供試品1と同様にして、鋳型を作成し、かかる鋳型を用いて、1650℃の鋳込み温度で、それぞれ、下記表5に示される溶湯を用いて鋳造を行なうことにより、供試品6〜10を得た。そして、得られた供試品6〜10について、供試品1と同様にして、鋳型との寸法差、表面粗度及び鋳造欠陥の有無を調べ、またそれらの結果を基に、総合評価を行なった。その結果を、下記表5に併せて示す。
Figure 0005178366
−供試品11〜16−
スラリーに混合せしめられる骨材として、それぞれ、下記表6に示されるものを使用し、またスタッコ材として、それぞれ、下記表6に示されるものを用いること以外は、上記供試品1と同様にして、鋳型を作成し、かかる鋳型を用いて、1650℃の鋳込み温度で、それぞれ、下記表6に示される溶湯を用いて鋳造を行なうことにより、供試品11〜16を得た。そして、得られた供試品11〜16について、供試品1と同様にして、鋳型との寸法差、表面粗度及び鋳造欠陥の有無を調べ、またそれらの結果を基に、総合評価を行なった。その結果を、下記表6に併せて示す。
Figure 0005178366
表2及び表4〜表6の結果から明らかなように、第1層(最内層)のセラミックシェル層(セラミックコーティング層)を構成するスタッコ材として、本発明に従う耐火性粒子1a〜1c、2a〜2c、3a〜3b、4a〜4cを用いて得られた供試品1〜10にあっては、何れも、鋳型との寸法差が小さく、寸法精度が優れていることが分かった。また、鋳肌の表面粗度が低く、肌荒れや差込み、焼付き等の鋳造欠陥も無い、滑らかで美麗な鋳肌であることが認められた。
また、上記供試品4を得るために作製された鋳型を解砕、篩い分けすることによって得られた回収粒1a、及び上記供試品7を得るために作製された鋳型を解砕、篩い分けすることによって得られた回収粒2にあっては、鋳型(セラミックシェル層)内にジルコンを含まないものであるところから、供試品9の第5層〜第8層のセラミックシェル層を構成するスタッコ材の一部として、また、供試品10の第5層〜第8層のセラミックシェル層を構成するスラリーに混合せしめられる骨材として、何れも、有利に容易に用いられて、またそのような回収粒1aや回収粒2を用いて得られた供試品9及び供試品10にあっても、不良の発生は、一切認められなかった。
一方、第1層(最内層)のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、粒子径が0.5mmよりも大きい粒子を含む耐火性粒子1dを使用して得られた供試品11にあっては、鋳肌の肌荒れが起きていることが認められた。これは、最内層のセラミックシェル層を構成する耐火性粒子(スタッコ材)の粒子径が大き過ぎるために、金属溶湯に接する鋳型壁の表面粗度が大きくなり、それにより、鋳肌の表面粗度が大きくなったためであると考えられる。また、第1層のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、粒子径が0.05mmよりも小さい耐火性粒子1eを使用して得られた供試品12にあっては、鋳肌表面への鋳型の焼付きが認められた。これは、耐火性粒子(スタッコ材)の粒子径が小さ過ぎて、形成される最内層のセラミックシェル層の厚さが薄くなり、金属溶湯に接する鋳型壁の耐火性が不充分となったためであると考えられる。
また、第1層(最内層)のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、Al23 の含有量が、70重量%よりも少なく、SiO2 の含有量が30重量%よりも多い、耐火性粒子5aを使用して得られた供試品13にあっては、鋳肌表面への鋳型の焼付きが認められた。これは、最内層のセラミックシェル層を構成する耐火性粒子(スタッコ材)中に、SiO2 の結晶が含まれるようになったために、金属溶湯に接する鋳型壁の耐火性が低下したためであると考えられる。
また更に、第1層(最内層)のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、Al23 の含有量が、90重量%よりも多く、SiO2 の含有量が10重量%よりも少ない、耐火性粒子6aを使用して得られた供試品14にあっては、鋳型の切れが認められた。これは、セラミックシェル層を形成する耐火性粒子(スタッコ材)中に、コランダム結晶の割合が多くなったために、鋳型の熱膨張特性が悪化したためであると考えられる。
さらに、第1層(最内層)のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、Al23 又はSiO2 以外のその他の酸化物の含有量が5重量%よりも多い、耐火性粒子7aを使用して得られた供試品15にあっては、鋳肌表面への鋳型の焼付きが認められた。これは、最内層のセラミックシェル層を形成するスタッコ材中のAl23 又はSiO2 以外の酸化物の含有量が増加し、耐火性に優れたムライト結晶又はコランダム結晶の結晶割合が相対的に減少したために、金属溶湯に接する鋳型壁の耐火性が低下したためであると考えられる。
加えて、第1層(最内層)のセラミックシェル層を構成するスタッコ材として、上記耐火性粒子以外のその他のアルミナ/シリカ系粒子(ここでは、ムライト粒a)が30重量%よりも多い割合において混合せしめられているものを用いて得られた供試品16にあっては、鋳肌表面への鋳型の焼付きが認められた。これは、最内層のセラミックシェル層を形成するスタッコ材中のその他のアルミナ/シリカ系粒子の割合が増加し、耐火性に優れたムライト結晶又はコランダム結晶からなる耐火性粒子の含有割合が相対的に減少したために、金属溶湯に接する鋳型壁の耐火性が低下したためであると考えられる。

Claims (7)

  1. Al23 :70〜90重量%、SiO2 :10〜30重量%及びその他の酸化物:0〜5重量%からなり、且つムライト結晶又はムライト及びコランダムの混合結晶から構成される粒子であって、粒子径が0.05〜0.5mm、見掛気孔率が5〜14%である耐火性多孔質球状粒子からなることを特徴とする精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材。
  2. 前記耐火性多孔質球状粒子に対して、更に、その他のアルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種を、30重量%以下の含有量となる割合において混合せしめてなることを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造用鋳型製造用スタッコ材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスタッコ材を用いて得られたことを特徴とする精密鋳造用鋳型。
  4. 鋳型壁が複数のセラミックシェル層にて積層、構成されていると共に、それらセラミックシェル層のうち、金属溶湯に接する最内層が、請求項1又は請求項2に記載のスタッコ材を用いて形成されている一方、該最内層よりも外側の少なくとも一つのセラミックシェル層が、前記耐火性多孔質球状粒子及び/又はその他のアルミナ/シリカ系粒子をスタッコ材として用いて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の精密鋳造用鋳型。
  5. 鋳型壁を構成するセラミックシェル層を形成するために用いられるスラリーに、バインダとして、コロイダルシリカ又はエチルシリケートからなる無機バインダが配合されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の精密鋳造用鋳型。
  6. 前記スラリーに、骨材として、アルミナ/シリカ系粒子の少なくとも1種が懸濁せしめられていることを特徴とする請求項5に記載の精密鋳造用鋳型。
  7. 請求項3乃至請求項6の何れかに記載の精密鋳造用鋳型を解砕し、篩い分けして得られる回収粒が、前記アルミナ/シリカ系粒子に代えて、或いはそれと共に、用いられていることを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れか一つに記載の精密鋳造用鋳型。
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