JP5175595B2 - 冷却装置及び超電導装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒を用いて機器を冷却する冷却装置、及びこの冷却装置により冷却される超電導機器を備えた超電導装置に関する。
超電導は、抵抗ゼロで大電流を流せるという特長を有するため、電流応用、産業応用などさまざまな応用に向けた開発が進められている。1986年に高温超電導の出現以来、液体窒素温度である77.4Kでの実用化が期待されている。確かに変圧器、電力用ケーブルおよび限流器など一部の超電導応用では、液体窒素温度での超電導機器が試験的に実証されている。
超電導コイルまたは超電導素子等の超電導機器を冷媒中に浸漬して冷却する冷却装置を備えた従来の超電導装置が、例えば図10に示される。超電導コイル3あるいは超電導素子等の超電導機器は、冷媒容器1内で、液体窒素などの冷媒2中に浸漬されて冷却される。冷媒容器1は、室温に置かれた断熱容器5内に、真空などの断熱空間4を介して配置される。冷媒容器1には、冷媒の注入配管7と排出配管8が設置されている。排出配管8にはバルブが通常具備される。また、超電導コイル3を常温側に設置された電源あるいは電力系統と接続するために、電流リード6が用意される。
超電導は、抵抗ゼロで大電流を流せるという特長があっても、上述の超電導装置において、冷媒2に入熱される熱負荷が完全にゼロになるわけではない。まず、電流リード6を始めとして、その他の構造体により室温からの熱伝導による熱侵入がある。室温に置かれる断熱容器5からの輻射による熱侵入もある。また、超電導といえども、交流通電に対しては交流損失が生ずる。さらには直流であっても、高温超電導体の場合にはその負荷率(運転電流値/臨界電流値)によっては、いわゆる磁束フロー損失を生ずる。これらの熱負荷による冷媒2の蒸発を防ぐために、一般には図11の超電導装置に示すように、冷凍機9を具備した冷却装置を用いて、熱負荷を補償する必要がある。
冷凍機9を具備することで、冷媒2の保持温度を、その沸点にとどめておく必要が無くなる。例えば、液体窒素の沸点は77.4Kであるが、圧力を大気圧付近に保ったままで、液体窒素の沸点よりも低い温度である70K付近あるいは70K以下にした冷媒、すなわちサブクール状態の冷媒の保持が可能となる。冷媒2をサブクール状態とすることで、沸点の状態よりも超電導特性や耐電圧特性が向上する利点がある。また、何らかの理由で気泡が生じたときに、サブクール状態では、気泡が瞬時に消滅するメリットもある。
冷媒容器1に冷媒2を貯液し、この冷媒2を沸点の状態からサブクール状態まで初期冷却するには、冷凍機9を運転することが一般的かつ簡便な方法である。冷凍機9が、冷媒2から顕熱を奪うことで、冷媒2はサブクール状態へと冷却される。
また、特許文献1には、コンピュータの冷却モジュールと熱交換器との間に低沸点冷媒を循環させて、上記冷却モジュールを冷却するコンピュータの冷却システムにおいて、熱交換器から冷却モジュールに至る配管途中に、低沸点冷媒を一時蓄える冷媒貯槽が設けられ、この冷媒貯槽内の低沸点冷媒中に不活性ガスを吹き込むことにより低沸点冷媒の気化を促進させ、その気化熱によって低沸点冷媒を再冷却した後に、この低沸点冷媒を冷却モジュールへ供給するものが提案されている。
特開平7−115154号公報
しかしながら、図11に示すような超電導装置の冷却装置には、次のような課題がある。初期の貯液された状態からサブクール状態にするまでの所要時間が長いことである。冷凍機9は、定常状態を保持するのに充分な冷凍能力を有するが、この冷凍能力は冷媒2から顕熱を短時間で奪うには充分でない。例えば、冷媒2として液体窒素を想定し、仮に量を考えやすい単位として100リットルする。これを沸点である77.4Kから10Kだけ冷却するのに必要な熱量は、液体の平均顕熱を5kJ/liter.Kとして、5000kJになる。通常の熱負荷補償に見合う程度として200Wクラスの冷凍機9が搭載されている場合、5000kJを冷却するための冷却時間は約7時間である。実際には、冷凍機9の能力を全て冷媒2の顕熱除去に使うことはできないので、この時間はもっと長くなる。このような、冷媒2をサブクール状態に冷却する初期冷却時間を短くするためには、冷凍機9の冷却能力を増加するなどの高価または複雑な対応が要求される。
また、特許文献1に記載の冷却システムでは、冷媒貯槽内で気泡生成ノズルを低沸点冷媒中に侵入することで、不活性ガスと低沸点冷媒とが触れ易くなり、気化熱による低沸点冷媒の冷却効果が高まる。しかしながら、気泡生成ノズルから冷媒中へ熱が侵入し、この侵入した熱が冷媒に対して熱負荷となってしまう。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、冷媒を沸点状態からサブクール状態へと初期冷却する時間を簡便に短縮できると共に、冷媒に対する熱負荷の増大を防止できる冷却装置、及びこの冷却装置により冷却される超電導機器を備えた超電導装置を提供することにある。
本発明に係る冷却装置は、低温液体である冷媒を貯溜する冷媒容器と、この冷媒容器を取り囲む断熱容器と、前記冷媒容器内へ前記冷媒を注入する注入配管と、前記冷媒容器内で蒸発した前記冷媒の蒸発ガスを大気圧中に排出する排出配管と、前記冷媒とは異なる気体を前記冷媒容器内へ加圧して供給すると共に、供給口が当該冷媒容器内の前記冷媒の液面よりも上方に位置づけられた加圧配管とを有し、前記排出配管を大気開放とした状態で、前記加圧配管から前記冷媒とは異なる気体を前記冷媒容器内へ供給することで前記冷媒を冷却するよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明に係る超電導装置は、超電導機器が被冷却体として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の冷却装置における冷媒容器内の冷媒中に浸漬して冷却されることを特徴とするものである。
本発明に係る冷却装置及び超電導装置によれば、排出配管を大気開放とした状態で加圧配管から冷媒とは異なる気体を供給すると、この加圧配管から供給される気体により冷媒の蒸発ガスの分圧(蒸気圧)が低下するので、この冷媒は沸点が低下して蒸発し易くなり、その蒸発潜熱により当該冷媒の温度が低下する。これにより、冷媒を沸点状態からサブクール状態へと冷却する初期冷却を簡便に短時間に実施できる。また、加圧配管の供給口が冷媒容器内の冷媒の液面よりも上方に位置づけられたので、加圧配管から冷媒への熱侵入がなく、冷媒に対する熱負荷の増大を防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
[A]第1の実施の形態(図1)
図1は、本発明に係る冷却装置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
この図1に示す冷却装置10は、例えば超電導コイルや超電導素子などの超電導機器を冷媒11中に浸漬して冷却するものであり、冷媒容器12、断熱容器13、注入配管14、排出配管15及び加圧配管16を有して構成される。
冷媒容器12は、低温液体である冷媒11を貯溜するものである。この冷媒容器12は、室温に設置された断熱容器13に取り囲まれて配置され、この断熱容器13と冷媒容器12との間に真空状態の断熱空間17が介在される。また、冷媒容器12内に貯溜される冷媒11を構成する物質Aは、例えば液体窒素が好ましい。
注入配管14は、冷媒容器12内へ冷媒11を注入するものである。この注入配管14から冷媒容器12内へ冷媒11を注入する注入口18は、冷媒容器12の底部付近に位置づけられて、通常、冷媒容器12内の冷媒11中に位置する。
排出配管15は、冷媒容器12内で蒸発した冷媒11の蒸発ガス23を大気圧中へ排出するものであり、バルブ19を備える。このバルブ19は、冷媒11を沸点状態からサブクール状態(冷媒が飽和温度よりも低く冷却されている状態)まで冷却するときには開操作されて、排出配管15は大気開放状態となる。また、この排出配管15は、冷媒容器12内の冷媒11の蒸発ガス23を取り込むガス取込口20が、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられる。
加圧配管16はバルブ21を備え、供給口22が冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられる。バルブ21の開操作により、冷媒15とは異なる気体24が加圧配管16の供給口22から冷媒容器12内へ供給される。この気体24を構成する物質Bは、例えば冷媒11の物質Aが液体窒素の場合には、ヘリウム、水素またはネオンのいずれか1つであるが、これらの物質Bを組み合わせて気体24を構成してもよい。
気体24が加圧配管16から冷媒容器12内へ供給されることにより、この気体24が冷媒容器12内で拡散して冷媒容器12内の冷媒11を加圧し、この冷媒11(物質A)の液面S付近の分圧(蒸気圧)を低下させる。この蒸気圧の低下は、加圧配管16から冷媒容器12内へ気体24が供給されても、大気開放された排出配管15が存在することで、冷媒容器12内がほぼ大気圧に保持されることが前提となっている。
冷媒11(物質A)の液面S付近の分圧(蒸気圧)が気体24の供給により低下することで、冷媒11(物質A)は沸点が低下して蒸発し易くなる。この結果、冷媒11から蒸発潜熱が奪われることで、この冷媒11の温度が低下し、冷媒11は、沸点状態からサブクール状態へと短時間に初期冷却されることになる。尚、冷媒11から蒸発した蒸発ガス23は、前述のごとく、排出配管15のガス取込口20から取り込まれて大気圧中へ排出される。
従って、本実施の形態によれば、次の効果(1)および(2)を奏する。
(1)排出配管15を大気開放とした状態で加圧配管16から冷媒11とは異なる気体24を供給すると、この加圧配管16から冷媒容器12内へ供給される気体24により冷媒11(物質A)の蒸発ガスの分圧(蒸気圧)低下るので、この冷媒11(物質A)は沸点が低下して蒸発し易くなり、その蒸発潜熱により当該冷媒11の温度が低下する。これにより、冷媒11を沸点状態からサブクール状態へと冷却する初期冷却を簡便に、冷凍機などの冷却手段を用いる場合に比べて短時間に実施することができる。
(2)加圧配管16の供給口22が、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられたので、この加圧配管16から冷媒11への熱侵入がなく、冷媒容器12内の冷媒11に対する熱負荷の増大を防止できる。
[B]第2の実施の形態(図2)
図2は、本発明に係る冷却装置の第2の実施の形態を示す概略構成図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の冷却装置30が前記第1の実施の形態の冷却装置10と異なる点は、排出配管15のガス取込口20と加圧配管16の供給口22の位置関係である。つまり、排出配管15のガス取込口20は、冷媒容器12内の冷媒11の液面S付近で、この液面Sよりも上方に位置づけられる。また、加圧配管16の供給口22は、排出配管15のガス取込口20よりも上方に位置づけられる。
これにより、冷媒容器12内の冷媒11から蒸発した蒸発ガス23が排出配管15から優先的に排出され、加圧配管16から冷媒容器12内へ供給された気体24が排出配管15から排出されることを抑制できるので、冷媒容器12内において冷媒11(物質A)の分圧(蒸気圧)を一層低下させることができる。この結果、本実施の形態においては、冷媒容器12内の冷媒11を沸点状態からサブクール状態へと冷却する初期冷却を簡便に、且つ前記第1の実施の形態に比べより一層短時間に実施できる。
また、本実施の形態においても、加圧配管16の供給口22が冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられることで、前記第1の実施の形態の効果(2)と同様な効果を奏する。
[C]第3の実施の形態(図3)
図3は、本発明に係る冷却装置の第3の実施の形態を示す概略構成図である。この第3の実施の形態において、第1及び第2の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の冷却装置35が前記第1及び第2の実施の形態の冷却装置10及び30と異なる点は、冷媒容器12内において、排出配管15のガス取込口20と加圧配管16の供給口22との間にバッフル板36が配置された点である。
このバッフル板36は、冷媒容器12内で蒸発した冷媒11の蒸発ガス23を積極的に収集して排出配管15のガス取込口20へ導き大気圧中へ排出すると共に、加圧配管16の供給口22から冷媒容器12内へ供給された気体24が排出配管15のガス取込口20に取り込まれて排出されることを抑制する。これにより、冷媒容器12内において冷媒11(物質A)の分圧(蒸気圧)をより一層低下させることができるので、冷媒容器12内の冷媒11を沸点状態からサブクール状態へと冷却する初期冷却を簡便に、且つ第1及び第2の実施の形態に比べより一層短時間に実施できる。
また、本実施の形態においても、加圧配管16の供給口22が冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられることで、前記第1の実施の形態の効果(2)と同様な効果を奏する。
[D]第4の実施の形態(図4)
図4は、本発明に係る冷却装置の第4の実施の形態を示す概略構成図である。この第4の実施の形態において、前記第1及び第2の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の冷却装置40が前記第1及び第2の実施の形態の冷却装置10及び30と異なる点は、冷媒容器12内に、当該冷媒容器12内の冷媒11の液面Sを計測する液面計41が設置され、この液面計41からの計測値に基づき注入配管14から冷媒容器12内へ冷媒11が注入可能に構成された点である。
つまり、冷媒容器12内の冷媒11が蒸発して蒸発ガス23となり、この蒸発ガス23が排出配管15から排出されることで上述の冷媒11の蒸発が維持されて、冷媒11が蒸発潜熱によりサブクール状態まで冷却されるので、冷媒容器12内の冷媒11は減少し、その液面Sが低下する。本実施の形態では、この冷媒容器12内の冷媒11の液面Sを液面計41が計測し、その計測値が制御装置42へ出力される。また、注入配管14には、冷媒11を冷媒容器12内へ供給するためのポンプ43及びバルブ44が配設されている。
制御装置42は、液面計41からの計測値に基づいて、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sが所定値以下に低下したと判断したときに、バルブ44を開操作し、ポンプ43を起動させて、注入配管14から冷媒容器12内へ冷媒11を注入して補充する。これにより、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sを所定値に保持することができる。
その他、本実施の形態においても、排出配管15のガス取込口20が冷媒容器12内の冷媒11の液面S付近で、この液面Sよりも上方に位置し、且つ加圧配管16の供給口22が冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられているので、前記第1及び第2の実施の形態と同様な効果を奏する。
[E]第5の実施の形態(図5、図6)
図5は、本発明に係る冷却装置の第5の実施の形態を示す概略構成図である。この第5の実施の形態において、前記第1及び第2の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の冷却装置50が前記第1及び第2の実施の形態の冷却装置10及び30と異なる点は、冷媒容器12内の冷媒11を冷却する冷凍機51が冷却手段として設置された点である。
つまり、冷媒容器12内の冷媒11が沸点状態からサブクール状態まで冷却される初期冷却段階では、冷凍機51が作動せず、排出配管15のバルブ19が開操作されて冷媒容器12内の冷媒11の蒸発ガス23が排出配管15を経て大気圧中へ排出されることにより、冷媒容器12内の冷媒11をサブクール状態へと初期冷却する。前記冷凍機51は、上述の初期冷却段階の後に作動して、冷媒容器12内の冷媒11をサブクール状態の温度に保持する機能を果たす。
この冷凍機51の作動時には、排出配管15のバルブ19が開操作を継続して排出配管15が大気開放状態となっていてもよいが、バルブ19が閉操作されて排出配管15が大気に開放されず、冷媒容器12内が密閉状態となっていてもよい。更に、この冷凍機51の作動時で、排出配管15が大気開放されていないときには、加圧配管16のバルブ21が閉操作されて、この加圧配管16から冷媒容器12内へ気体24が供給されないことが好ましい。
従って、本実施の形態によれば、初期冷却段階においては前記第1及び第2の実施の形態と同様な効果を奏する他、初期冷却段階の経過後には、冷凍機51の作動によって、冷媒容器12内の冷媒11の温度をサブクール状態の温度に好適に保持できる。
尚、図6に示すように、本実施の形態の構成に、第3の実施の形態(図3)のバッフル板36と、第4の実施の形態(図4)の液面計41、制御装置42、ポンプ43及びバルブ44を追加した変形形態の冷却装置52としてもよい。この冷却装置52によれば、冷却装置50の効果に加え、初期冷却段階における初期冷却を第3の実施の形態と同程度に短縮できると共に、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sを良好に維持できる。
[F]第6の実施の形態(図7)
図7は、本発明に係る冷却装置の第6の実施の形態を示す概略構成図である。この第6の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の冷却装置55が前記第1の実施の形態の冷却装置10と異なる点は、排出配管15の室温部分に減圧ポンプ56が配設されて、排出配管15のガス取込口20が負圧に設定された点である。
つまり、排出配管15に減圧ポンプ56が設置されることで、排出配管15内は、蒸発ガス23の流れ方向において減圧ポンプ56の上流側が大気圧よりも低い負圧となる。これにより、冷媒容器12内で蒸発した冷媒11の蒸発ガス23は、排出配管15のガス取込口20に吸引され易くなり、排出配管15により大気圧中へ排出され易くなる。この結果、冷媒容器12内において冷媒11(物質A)の分圧(蒸気圧)をより一層低下させることができるので、冷媒容器12内の冷媒11を沸点状態からサブクール状態へと冷却する初期冷却を簡便に、且つ第1の実施の形態に比べより一層短時間に実施できる。
また、本実施の形態においても、加圧配管16の供給口22が冷媒容器12内の冷媒11の液面Sよりも上方に位置づけられることで、前記第1の実施の形態の効果(2)と同様な効果を奏する。
[G]第7の実施の形態(図8)
図8は、本発明に係る超電導装置の一実施形態を示す概略構成図である。この第7の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の超電導装置60は、第1の実施の形態の冷却装置10における冷媒容器12内の冷媒11中に、超電導コイルまたは超電導素子などの超電導機器(図8では超電導コイル61)が、被冷却体として浸漬して冷却されたものである。
図8に示す超電導装置60は、超電導限流器の一部を示したものであり、超電導コイル61に電流リード62が接続されている。この超電導コイル61は、電流リード62を介して、常温側に設置された電源または電力系統に接続され、これらの電源などから電力が供給される。ここで、超電導限流器は、超電導状態ではインピーダンスが非常に小さいが常電導状態ではインピーダンスが非常に大きくなるという超電導体を限流器に利用して、電力系統の故障時における電流を所定値以下に抑制するものである。
従って、この超電導装置60によれば、超電導コイル61が冷却装置10の冷媒容器12内の冷媒11に浸漬されてサブクール状態に冷却されることで、この超電導コイル61の超電導特性や耐電圧特性を向上させることができる。
また、この超電導装置60においても、第1の実施の形態の冷却装置10が用いられることで、この第1の実施の形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏する。
[H]第8の実施の形態(図9)
図9は、本発明に係る超電導装置の他の実施形態を示す概略構成図である。この第9の実施の形態において、前記第1〜第8の実施の形態と同様な部分には同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の超電導装置65は、第5の実施の形態における変形形態の冷却装置52(図6)が用いられたものであり、この冷却装置52における冷媒容器12内の冷媒11中に、超電導機器としての超電導コイル11が浸漬して冷却されたものである。この図9に示す超電導装置65も、超電導限流器の一部を示したものである。
本実施の形態の超電導装置65では、冷凍機51が設置されることで、冷媒容器12内の冷媒11のサブクール状態への初期冷却後に冷凍機51を作動させて、この冷媒容器12内の冷媒11をサブクール状態に保持できる。このため、第7の実施の形態の超電導装置60に比べ、長時間の稼働を実現できる。
また、第2の実施の形態の如く排出配管15のガス取込口20が冷媒容器12内の冷媒11の液面S付近に位置づけられると共に、第3の実施の形態のバッフル板36が設置されたことから、冷媒容器12内の冷媒11をサブクール状態に冷却する初期冷却を、超電導装置60の場合よりも一層短時間に実施できる。更に、第4の実施の形態の液面計41等が設置されることで、冷媒容器12内の冷媒11の液面Sを良好に維持できる。
本発明に係る冷却装置の第1の実施の形態を示す概略構成図。 本発明に係る冷却装置の第2の実施の形態を示す概略構成図 本発明に係る冷却装置の第3の実施の形態を示す概略構成図。 本発明に係る冷却装置の第4の実施の形態を示す概略構成図。 本発明に係る冷却装置の第5の実施の形態を示す概略構成図。 図5の冷却装置の変形形態を示す概略構成図。 本発明に係る冷却装置の第6の実施の形態を示す概略構成図。 本発明に係る超電導装置の一実施形態を示す概略構成図。 本発明に係る超電導装置の他の実施形態を示す概略構成図。 従来の超電導装置を示す概略構成図。 従来の他の超電導装置を示す概略構成図。
符号の説明
10 冷却装置
11 冷媒
12 冷媒容器
13 断熱容器
14 注入配管
15 排出配管
16 加圧配管
19 バルブ
20 ガス取込口
22 供給口
23 蒸発ガス
24 気体
30 冷却装置
35 冷却装置
36 バッフル板
40 冷却装置
41 液面計
50 冷却装置
51 冷凍機
52 冷却装置
55 冷却装置
56 減圧ポンプ
60 超電導装置
61 超電導コイル(超電導機器)
65 超電導装置

Claims (9)

  1. 低温液体である冷媒を貯溜する冷媒容器と、
    この冷媒容器を取り囲む断熱容器と、
    前記冷媒容器内へ前記冷媒を注入する注入配管と、
    前記冷媒容器内で蒸発した前記冷媒の蒸発ガスを大気圧中に排出する排出配管と、
    前記冷媒とは異なる気体を前記冷媒容器内へ加圧して供給すると共に、供給口が当該冷媒容器内の前記冷媒の液面よりも上方に位置づけられた加圧配管とを有し、
    前記排出配管を大気開放とした状態で、前記加圧配管から前記冷媒とは異なる気体を前記冷媒容器内へ供給することで前記冷媒を冷却するよう構成されたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記排出配管において、冷媒容器内の冷媒の蒸発ガスを取り込むガス取込口が、前記冷媒容器内の冷媒の液面付近で当該液面よりも上方に位置づけられ、且つ、加圧配管の供給口が前記ガス取込口よりも上方に位置づけられたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記冷媒容器内には、排出配管のガス取込口と加圧配管の供給口との間に、当該冷媒容器内で蒸発した冷媒の蒸発ガスを前記ガス取込口へ導くバッフル板が配置されたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記冷媒容器内には、当該冷媒容器内の冷媒の液面を計測する液面計が設置され、この液面計からの計測値に基づき注入配管から前記冷媒容器内へ冷媒が注入可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  5. 前記冷媒容器内の冷媒を冷却する冷凍機が設置されたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  6. 前記排出配管には減圧ポンプが設置され、当該排出配管のガス取込口が負圧に設定されるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  7. 前記冷媒容器内に貯溜される冷媒が液体窒素であり、加圧配管から前記冷媒容器内へ供給される気体が、ヘリウム、水素またはネオンの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  8. 超電導機器が被冷却体として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の冷却装置における冷媒容器内の冷媒中に浸漬して冷却されることを特徴とする超電導装置。
  9. 前記超電導機器が、超電導コイルまたは超電導素子であることを特徴とする請求項8に記載の超電導装置。
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