JP5173672B2 - 接着剤により貼り合された複数の光学機能性部材の剥離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤で貼り合わされた光学性機能性部材を互いに剥離する方法に関する。
一般に、表示デバイスは、表示素子や光学機能性材料を始めとする光学機能性部材を含み、これらの表示素子や光学機能材料が接着剤又は粘着剤で貼り合わされて構成された表示デバイスが提案されている。その中で、例えば、液晶ディスプレイにおいて、偏光板と保護板とを接着剤によって、直接貼り合わせる工法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年、表示デバイスには高い耐熱温度が要求されることがある。例えば、携帯電話やカーナビゲーションシステムに用いられる表示デバイスには、高い耐熱温度が要求される。そのような場合には、接着剤として、耐熱性を持つ光硬化性樹脂が用いられることがある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3220403 特開2008−63397
特許文献1に記載の表示デバイスにおいて、接着剤で貼り合された少なくとも二つの光学機能性部材を、互いに剥離する必要性が生じることがある。例えば、表示デバイスの製造過程において、光学機能性部材を貼り合わせた後に、光学機能性部材に汚れや破損が発見されたときには、貼り合わせた光学機能性部材を互いに剥離する必要性が生じる。また、長期に渡り使用された表示デバイスを廃棄処分する場合には、光学機能性部材を分離して、再利用したいという期待がある。
また、特許文献2に記載の表示デバイスのような、耐熱性を持つ光硬化性樹脂からなる接着剤で貼り合わせた光機能性部材を互いに剥離する場合には、加熱をするなど、接着剤を外力によって切断する前に接着剤の接着力を低下させる有効な手段がない。
また、表示デバイスの製造効率の観点から、二つの光学機能性部材の間に挿入された接着剤が未硬化であるが、この二つの光学機能性部材の互いの位置を保持するには十分な接着力を有する状態、例えば硬化度50%の状態において、これら二つの光学機能性部材を互いに剥離させたい場合がある。その際に、接着剤の切断のための道具を用いずに二つの光学機能性部材を互いに剥離さようとすると、剥離の過程で光学機能性部材に曲げや捩り等の力が掛かり、光学機能性部材が破損する畏れがある。また、刃物等の鋭利な先端と平面を有する切断道具を用いると、光学機能性部材を傷付けられたり、切断道具の表面と未硬化の接着剤との間に大きな摩擦力が働き、切断のためには非常に大きな力を要することがある。
従って、本発明は、上述した状況を鑑みてなされたものであり、表示デバイスにおいて接着剤で張り付けられた少なくとも2つの光学機能性部材を、簡便に且つ確実に、互いに剥離する方法及び装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の発明による剥離方法によれば、複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうち隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付ける接着層とを有する積層体において、可撓性のひも状部材により前記接着層を切断することによって、前記隣接する二つの光学機能性部材を互いに剥離させている。
よって、刃物など可撓性のひも状部材以外の切断道具によって接着層を切る場合のように、切断の過程で、光学機能性部材が傷付けられたり、切断された接着層の断面と切断道具との間に大きな摩擦力が働くことはない。従って、本発明の剥離方法によれば、たとえ接着剤によって広い面積で二つの光学機能性部材が接着されているとしても、効率良く且つ簡便に互いに剥離させることができる。また本発明の剥離方法で剥離された光学機能性部材は、剥離の過程で何の加工も施されないし、曲げや捩れ等の大きな力も掛からない。従って、剥離された光学機能性部材は、剥離の際に変形や破損を伴いにくいため、容易に再利用することができる。
本発明の第2の発明による剥離方法によれば、複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうち隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付け、且つ光硬化性樹脂を硬化させて形成される接着層と、を有する積層体において、可撓性のひも状部材により前記接着層を切断することによって、前記隣接する二つの光学機能性部材を互いに剥離させている。
よって、加熱など接着剤の接着力を低下させる有効な手段がない場合でも、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を効率良く且つ簡便に互いに剥離させることができる。
本発明の第3の発明による剥離方法によれば、複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうち隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付ける接着層とを有する積層体において、前記可撓性のひも状部材を前記接着層の全周を囲むように巻き付け、前記接着層を囲む可撓性のひも状部材の周長が短くなるように、前記可撓性のひも状部材上の二点を引っ張ることで、前記接着層を切断し、前記隣接する二つの光学機能性部材を互いに剥離させている。
この場合、可撓性のひも状部材上の二点を引っ張る力は、効率良く接着層の歪みエネルギーに転化する。従って、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を効率良く且つ確実に互いに剥離させることができる。また、二つの光学機能性部材の間に挿入された接着剤が未硬化であるが、この二つの光学機能性部材の貼り合わせるには十分な接着力を有する状態において、これら二つの光学部材を互いに剥離させる場合であっても、ひも状部材と接着層の間に働く摩擦力は大きくならない。従って、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を効率良く且つ簡便に互いに剥離させることができる。
本発明の第4の発明による剥離方法によれば、前記光学機能性部材は、光学機能性材料のみならず、表示素子であってもよい。従って、広く使用されている表示デバイスの再利用を促進し、環境により強く配慮した表示デバイスの製造活動ができる。
本発明の第5の発明による剥離方法によれば、前記接着層は、硬化度が100%未満の前記光硬化性樹脂で形成されている。従って、光硬化性樹脂の硬化が完了していない状態であっても、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を効率良く互いに剥離させることができる。また、光学機能性部材を接着する工程の完了前に、剥離する工程を行うことができる。また、分離した光学機能性部材に付着した接着剤を比較的容易に除去することができる。よって、表示デバイスの製造工程に本発明の剥離方法を適用すれば、作業効率の良い表示デバイスの製造が可能である。
本発明の第6の発明による剥離方法によれば、前記接着層は、硬化度が50%以上100%未満の前記光硬化性樹脂で形成されている。従って、光硬化性樹脂の硬化過程で、二つの光学機能性部材の間に接着力が生じ、且つ接着層が未硬化の場合であっても、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を効率良く互いに剥離させることができる。
本発明の第7の発明による剥離方法によれば、前記可撓性のひも状部材が樹脂部材である。樹脂部材の可撓性のひも状部材の一例であるナイロン糸は、安価な上で容易に入手が可能である。従って、接着剤で貼り合されている二つの光学機能性部材を簡便に互いに剥離させることができる。さらに、コスト面で有利で、且つ作業効率の良い表示デバイスの製造を行うことができる。
本発明の第8の発明による剥離装置によれば、複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうちの隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付ける接着層とを有する積層体において、前記接着層の全周を囲むように可撓性のひも状部材を巻き付けるひも状部材巻き付け部と、前記接着層を囲む前記可撓性のひも状部材の周長が短くなるように、前記ひも状部材上の2点を互いに異なる方向に引っ張り、前記接着層を切断することによって、前記接着層を介して隣接する二つの光学機能性部材を剥離させるひも状部材引張り部と、を有している。この剥離装置によれば、前記第1から第7の発明のいずれかひとつによる剥離方法を実行することができ、接着剤によって接着された二つの光学機能性部材を、簡便に且つ確実に、互いに剥離させる装置を得ることができる。
本発明の第9の発明による剥離装置によれば、複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうちの隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付け、且つ光硬化性樹脂を硬化させて形成される接着層とを有する積層体において、前記接着層の全周を囲むように可撓性のひも状部材を巻き付けるひも状部材巻き付け部と、前記接着層を囲む前記可撓性のひも状部材の周長が短くなるように、前記ひも状部材上の二点を互いに異なる方向に引っ張り、前記接着層を切断することによって、前記接着層を介して隣接する二つの光学機能性部材を剥離させるひも状部材引張り部と、を有している。この剥離装置によれば、前記第2から第7の発明のいずれかひとつによる剥離方法を実行することができ、加熱など接着剤の接着力を低下させる有効な手段がない場合でも、接着剤によって接着された二つの光学機能性部材を、簡便に且つ確実に、互いに剥離させる装置を得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を以下の実施例を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1A〜図1Dを参照して、本発明に基づく第1の実施形態について詳細に記述する。第1の実施形態では、二つの光学機能性部材11、12と、これらの光学機能性部材11、12の間に挿入されて、両光学機能性部材11、12を結び付ける接着層20とを有する積層体10において、可撓性のひも状部材30によりこの接着層20を切断することによって、二つの光学機能性部材を互いに剥離させる方法が提供される。
図1A〜図1Dでは、特に、光学機能性部材11、12として、光学機能性材料の1つであるガラス板11、12が用いられ、接着層20が硬化度50%の光硬化性接着剤で形成されている。また、接着層20を切断する可撓性のひも状部材30として、樹脂製の糸、具体的にはナイロン糸30が用いられている。
図1Aでは、接着層20によって2枚のガラス板11及び12が貼り合された積層体10が用意される。ガラス板11のサイズとして、縦50mm、横40mm、厚さ1mm、ガラス板12のサイズとして、縦40mm、横30mm、厚さ1mmを例示することができる。また、ガラス板11及びガラス板12の間に挿入される接着層20の厚さとして0.1mmを例示することができる。接着層20は、本実施例では、硬化度が50%になるまで光硬化性接着剤に紫外線を照射させて硬化させた状態になっている。また、紫外線の波長は、例えば350nmである。
図1Bにおいて、図1Aの積層体10の接着層20の全周を取り巻くように(つまり、周長を有するように)、ナイロン糸30を巻き付ける。
図1Cにおいて、図1Bで接着層20の全周を囲むナイロン糸30の周長が短くなるように、巻かれたナイロン糸30上の二点を引っ張って、外周部から接着層20を切断していく。この際、ナイロン糸30上の二点を引っ張る外力F1及びF2は、向きが互いに180度の角度をなす、つまり逆向きであることが好ましい。
そして、図1Dに示すように、未切断の接着層20を囲むナイロン糸30の周長がゼロになって、ナイロン糸30がまっすぐになるまで引っ張った後では、ガラス板12はガラス板11から完全に剥離される。
以上により、接着剤20で貼り合されている二つのガラス板(光学機能性部材)11、12を効率良く且つ確実に互いに剥離させることができる。また、接着層20が硬化度50%の光硬化性接着剤で形成されているので、分離したガラス板11、12に付着した接着剤20を比較的容易に除去することができる。
接着層20で貼り合された二つの光学機能性部材11、12のサイズは、上記の寸法に限られるものではなく、ひも状部材30上の二点を引っ張る力F1及びF2の大きさおよび方向を調整しながら可撓性のひも状部材によって接着層を切断することにより、複数の光学機能性部材のうち接着層を介して隣接する任意のサイズの二つの光学機能性部材を、接着層の広さ及び厚さとは関係なく、簡便に互いに剥離させることができる。
また、本実施形態では、可撓性のひも状部材の材料として、樹脂部材の一例であるナイロン糸30(SUNLINE社製、直径0.104mm)を用いたが、樹脂部材はナイロン系に限られず、フロロカーボン系、ポリエステル系、又はこれらの混合系であってもよい。さらに、可撓性のひも状部材として、樹脂以外の素材、例えば、低炭素鋼で作られた鉄線や、黄銅で作られた真鍮線であってもよい。
また、本実施形態では、接着剤20として光硬化性接着剤が用いられており、具体的には、ポリブタジエンアクリレート系光硬化性接着樹脂(協立化学産業株式会社製:ワールドロックNo.8963)が用いられている。ただし、光硬化性接着剤として、ポリブタジエンアクリレート系光硬化性接着樹脂に限定されるものではく、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリブタジエンメタアクリレート、ポリイソプレン(メタ)アクリレート、ポリイソブチレン(メタ)アクリレート系、さらには光カチオン硬化型を含む任意の光硬化性接着剤を用いることができる。また、接着剤20として、光硬化性接着剤だけでなく、熱可塑性、熱硬化性接着剤を始めとするその他の任意の接着剤を用いることができる。熱硬化性接着剤としては、熱カチオン硬化型接着剤を例示することができる。
また、本実施形態では、光硬化性接着剤からなる接着層20の厚みは0.1mmであったが、これに限られるものではなく、その他の任意の厚みであってもよい。
本実施形態では、可撓性のひも状部材30の直径と接着層20の厚みはほぼ同じであった。従って、接着層の切断の過程で、可撓性のひも状部材30が接着剤の厚さ方向に上下することなく、可撓性のひも状部材30を最短距離しか移動させずに、接着層を切断することができる。
また、本実施形態では、光硬化性接着剤の硬化度が50%になるまで紫外線を照射して使用しているが、ひも状部材30上の二点を引っ張る力F1及びF2の大きさを調整することによって、接着剤の硬化度は100%になるまで紫外線を照射させて形成される接着層を用いた場合にも、本実施形態で開示の剥離方法が有効であることが確認されている。
以上のように、本実施形態で開示の剥離方法を用いて、完全に硬化した(硬化度100%)接着層を切断して光学機能性部材を分離することもできるし、未硬化の(硬化度100%未満)接着層を切断して光学機能性部材を分離することもできる。
なお、本実施形態では、二つの光学機能性部材を貼り合わせるのに接着剤を用いているが、接着剤の代わりに粘着剤を用いてもよい。
本実施形態では、ナイロン糸30を接着層20に巻き付けた後に、せん断力によって接着層20を切断している。よって、ナイロン糸30の代わりに刃物を使った場合におけるように、ナイロン糸30と切断によって露わになった接着層20の断面の間に働く摩擦力が最小化される。さらに、ナイロン糸を接着層20に巻き付けずナイロン糸30をまっすぐに延ばして切断する場合に比べ、外力F1及びF2が効率的に接着層20に作用する。つまり、本実施形態の方法によれば、接着剤によって広い面積で接着された二つの光学機能性部材を、それらの厚さとは関係なく、簡便に且つ確実に、互いに剥離させることができる。
尚、ナイロン糸30を接着層20の周囲に巻き付ける回数は一回であることが望ましい。また、本実施形態では、切断する接着層20の全周を取り巻くように(つまり、周長を有するように)ナイロン糸30が巻き付けられる。従って、周長が短くなるようにナイロン糸30を引っ張った時に、接着層20に掛かる力の合力は非常に小さい。これは、接着層20にナイロン糸30を巻き付けずに、スライスするように接着層20を切断する場合とは対照的である。このことによって、接着層20を切断する際に、ガラス板11又は12が動いてしまわないようにこれらの少なくとも一つを強く支持する必要がなく、効率良く且つ簡便に接着層20を切断することができる
また、本実施形態の方法によれば、剥離されたガラス板11及びガラス板12は、互いを剥離する過程でそれら自身にテープを取り付けるなど何らかの加工を施す必要もないので、効率良く且つ簡便に接着層20を切断することができる
また、本実施形態では、光照射で光硬化性樹脂を硬化させる途中においても、ガラス板11及び12を互いに剥離させることができる。またこの場合には、分離した光学機能性部材に付着した接着剤を比較的容易に除去することができる。従って、ガラス板11及び12を接着する工程と、剥離する工程を効率よく行うことができる。
また、本実施形態では、ガラス板11及び12を互いに剥離する過程で、それら自身に加工を何も施さないし、刃物等が接触して傷が付くこともない。よって、本実施形態に開示の剥離方法によって互いに剥離されたガラス板11又はガラス板12は再利用に適している。よって、環境に配慮した工業製造活動が出来る。
また、本実施形態では、可撓性のひも状部材の断面の直径と、接着層20の厚さはほぼ同程度であった。しかし、可撓性のひも状部材の断面の直径と接着層20の厚さの関係は本実施形態のそれに限定されず、接着層20の厚さより小さな断面の直径を持つ可撓性のひも状部材であってよい。
また、本実施形態で可撓性のひも状部材として用いたナイロン糸30(SUNLINE社製、直径0.104mm)の断面の形状は円形であった。しかし、可撓性のひも状部材の断面の形状については、円形には限られない。例えば、楕円形、三角形、四角形、五角形以上の多角形、水滴形、くさび形などであってよい。
なお、本実施形態では、光学機能性部材としての光学機能性材料の一つであるガラス板11及び12が貼り合された積層体10が示されているが、これに限られるものではなく、光学機能性材料の形状としては、板状のものだけでなく、薄板状、薄膜状のものも含まれるし、また、光学機能性材料の材質としては、樹脂材料、金属材料、セラミック材料等も含まれる。その中で、樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、シクロオレフィンポリマー又はシクロオレフィンコポリマー等を例示することができる。また、光学機能性材料の用途としては、例えば、保護フィルム(板)、偏光フィルム(板)、反射フィルム(板)、プリズムフィルム(板)等に用いる場合を例示できる。
また、光学機能性部材として、表示素子を用いることもできる。この場合、表示素子どうしを貼り合わせた積層体10も含まれるし、表示素子と光学機能性材料とを貼り合わせた積層体10も含まれる。
表示素子としては、例えば、液晶表示素子(パネル)、バックライト素子(ユニット)、エレクトロ・ルミネッセンス(EL)素子(パネル) 、プラズマディスプレー素子(パネル)、電気泳動式表示素子(パネル)等を例示することができる。
表示素子と光学機能性材料が接着層を介しての貼り合わせと、及び表示素子と表示素子が接着層を介しての貼り合わせとを有する積層体の例として、図2A及び図2Bに示すあるタイプの液晶デバイス80を例示することができる。
図2Aは、液晶デバイス80の断面図、図2Bは、図2Aに示した液晶表示素子40の断面図である。
液晶デバイス80は、液晶表示素子40、保護板60、及びバックライトユニット70を含んでいる。液晶表示素子40及びバックライトユニット70は、光学機能性部材としては表示素子の一例である。保護板60は、光学機能性部材としては光学機能性材料の一例である。液晶デバイス80において、液晶表示素子40は保護板60とバックライトユニット70に挟まれるように構成される。液晶表示素子40と保護板60とは、光硬化性接着剤の硬化度が50%になるまで紫外線を照射して形成された接着層20によって接着される。また、液晶表示素子40とバックライトユニット70も接着層20によって貼り合されている。
保護板60は透明な板であり、その材料として、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、シクロオレフィンポリマー又はシクロオレフィンコポリマーなどを例示することができる。また、保護板60は、飛散防止フィルム付きガラス板、強化ガラス板、飛散防止フィルム付き強化ガラス板であってもよい。
図2Bは、図2Aに示した液晶表示素子40の断面図である。液晶表示素子40は、二枚のガラス板41a及び41b、スペーサ42a〜42c、液晶43a及び43b、偏光板44a及び44bを含んでいる。二枚のガラス板41a及び41bは透明であり、ある厚み分だけ離れた二つの平面を有している。二枚のガラス板41a及び41bの一つの平面には、図略の配向膜及び電極が配置される。二枚のガラス板41a及び41bの配向膜及び電極が配置された平面は、スペーサ42a〜42cを介して対向して配置される。二枚のガラス板41a及び41bの配向膜及び電極が配置された平面、並びにスペーサ42a〜42cで囲まれて形成された空間には、液晶43a及び43bが封入される。対向する電極間に電圧を印加することによって、液晶43a及び43bを構成する液晶分子の配向が制御される。二枚のガラス板41a及び41bの配向膜及び電極が配置されていない平面には、偏光板44a及び44bが貼り合される。ガラス板41aと偏光板44aとの貼り合わせ、及びガラス板41bと偏光板44bとの貼り合わせのための接着剤として、光硬化性接着剤が用いられてよい。
図1A〜1Dに示した剥離方法を液晶表示デバイス80に適用することによって、液晶表示素子40と保護板60の間に挿入される接着層20、又は液晶表示素子40とバックライトユニット70の間に挿入される接着層20を、可撓性のひも状部材30を用いて切断することができる。
従って、接着層を介して貼り合される光学機能性部材が、例えば、ガラス板11及び12のように光学性機能材料どうしである場合のみならず、液晶表示素子40と保護板60のように表示素子と光学機能性材料、さらには表示素子どうしの場合であっても、接着剤で貼り合された二枚の光学機能性部材としてガラス板(光学機能性材料)を互いに剥離する場合に得られた作用・効果と同じ作用・効果を得ることができる。
つまり、本実施形態の方法によれば、接着剤によって接着された二つの光学機能性部材を、たとえ二つの光学機能性部材が広い面積で接着されていたとしても、簡便に互いに剥離させることができる。
また、本実施形態では、光硬化性樹脂で形成された接着層20を介して貼り合された二つの光学機能性部材11及び12の剥離方法を開示した。しかし本実施形態で開示の方法は、三つ以上の光学機能性部材と、これらの光学機能性部材のうちの二つの光学機能性部材の間に挿入される接着層とを有する積層体において、可撓性のひも状部材によって前記接着層を切断することによって、二つの光学機能性部材のうち前記接着層を介して隣接する二つの光学機能性部材を剥離させることにも適用可能である。
(接着層の切断)
上述の実施形態では、ガラス板11及び12の間に挿入された接着層20の全周を囲むように(周長を有するように)ナイロン糸30を巻き付け、周長が短くなるようにナイロン糸30に力を加え、接着層20を切断した。
物質の切断という物理的過程は、物質を弾性体と近似する時には、エネルギーという観点からは、物質の表面を含む内部に蓄積された歪みエネルギーの解放による隣接する弾性体の要素の引き離しという過程との見方が可能である。逆に、効率良く且つ確実に切断するためには、効率良く切断したい弾性体に歪みエネルギーを蓄積させる必要がある。本実施形態において、弾性体は接着層20である。
ここで、可撓性のひも状部材であるナイロン糸30を接着層20の周囲に巻き付けずに、まっすぐに引っ張って接着層20をスライスすることを考える。この時には、ナイロン糸30と接着層20の接触面において、ナイロン糸30から接着層20に加えられる主たる力は、ナイロン糸30を引っ張る力の方向と平行な押圧力である。この状況において、接着層の内部で、接着層30に接触している部分は、微視的には押圧力と平行に変位し、その変位量が局所的歪みエネルギーを決定する。局所的歪みエネルギーをナイロン糸30と接着層20の接触面の長さに渡って積分すると、全歪みエネルギーになる。
また、上記の状況で、可撓性のひも状部材の代わりに刃物を用いることを考える。刃物は一般に平面を有する。つまり、この場合、切断された接着層の断面と刃物の平面の間には平面摩擦力が働き、刃物に加えられる外力の少なからぬ部分は、接着層の断面と刃物の間に働く平面摩擦力との釣り合いに用いられてしまう。
一方、本実施形態におけるように、ナイロン糸30を接着層20の全周を囲むように(周長を有するように)巻き付けた後、周長が短くなるようにナイロン糸30を引っ張る場合を考える。この場合には、ある瞬間においてナイロン糸30と接触している接着層内部の点には、ナイロン糸30の接着層20の周囲に巻き付く周長が短くなるために、接着層20の周囲の法線方向に加えられる押圧力のみならず、ナイロン糸30が接着層20の周囲を擦れる際に生じる摩擦力が働く。これら押圧力と摩擦力の合成力によって接触剤層の内部のある点は変位する。その変位量が局所的歪みエネルギーを決定する。全歪みエネルギーは、ナイロン糸30を接着層20の周囲に巻き付けているので、ナイロン糸30と接着層20の接触面の長さは上述の場合のものより長くなる。大きな局所的歪みエネルギー及び全歪みエネルギーの発生は、効率良く且つ確実に光硬化性部材の間に挿入された接着層20を切断することができることを意味する。よって、本実施形態で開示の剥離方法によれば、効率良く且つ確実に光硬化性部材の間に挿入された接着層20を切断することができる。
また、本実施形態では、接着層の切断に用いたナイロン糸30の断面の形状及び大きさについては、特に限定されていない。しかし、上記のように、ナイロン糸30と接着層20が接触する点で十分大きな押圧力と摩擦力が発生するように、ナイロン糸30の断面の形状及び大きさを、接着剤の素材、厚さ等の状況に応じて調整することも可能である。
さらに、本実施形態では、ナイロン糸30を接着層20の周囲に一回だけ巻き付けている。何回も巻き付けると、ナイロン糸30が接着層20の周囲を擦れる際に生じる摩擦力が大きくなり、ナイロン糸30を周長が短くなるように引っ張るために必要な外力が大きくなる。よって、ナイロン糸30を接着層20の周囲に巻き付ける回数は一回が望ましい。
また、本実施形態では、可撓性のひも状部材としてナイロン糸30を用いている。ナイロン糸は入手が容易である。ナイロン糸を構成する分子の分子間距離は、光硬化性樹脂から形成されている接着層を構成する分子の分子間距離と近く、またナイロン糸30を構成する分子間の結合の仕方はと接着層のものと似ている。よって、ナイロン糸30は、接着層20と接触したときに、大きな摩擦力を発生させる。この大きな摩擦力によって、接触剤層の内部のある点は大きく変位する。これは、大きな局所的歪みエネルギーの発生を意味する。つまり、外力が効率良く接着層の歪みエネルギーに転化される。よって、効率良く且つ簡便に光硬化性部材の間に挿入された接着層20を切断することができる。
従って、本実施形態で開示の剥離方法によれば、可撓性のひも状部材で接着層20を切断するので、切断された接着層の断面と可撓性のひも状部材の間に平面摩擦力が働くことがなく、外力が効率良く接着層の歪みエネルギーに転化される。つまり、効率良く光硬化性部材の間に挿入された接着層20を切断することができる。
また、本実施形態で開示の剥離方法によれば、接着層20の全周を取り巻くように(周長を有するように)ナイロン糸30を巻き付けた後、周長が短くなるようにナイロン糸30を引っ張って、接着層20を切断している。よって、外力は、押圧力のみならず、摩擦力を介して接着層の歪みエネルギーに転化されるので、外力が効率良く接着層の歪みエネルギーに転化される。つまり、効率良く且つ確実に光硬化性部材の間に挿入された接着層20を切断することができる。
(第2の実施形態)
図3〜図5を参照して、本発明に基づく第2の実施形態について詳細に記述する。前実施形態と同じ又は似たような形状又は機能を有する部材については、同じ参照符号を付与し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態では、硬化度50%の光硬化性接着剤からなる接着層20によって液晶表示素子40と保護板60とが貼り合わされているものを、ナイロン糸30を用いて剥離する装置が提供される。
図3は、本実施形態に従う剥離装置1000の概略図である。剥離装置1000は、ナイロン糸30と、接着層20を介して接着されている液晶表示素子40と保護板60の積層体を運ぶコンベア140と、接着層20にナイロン糸30を巻き付けるための巻き付け器(ひも状部材巻き付け部)150と、その巻き付け器150をガイドするためのレール170と、ナイロン糸30の両端を引っ張るための第1及び第2の引っ張り器(ひも状部材引張り部)110及び120と、積層体の高さを調節するプレート130と、そのプレート130の高さを計測するためのセンサ180と、保護板保持器190と、制御器100と、を含んでいる。
第1及び第2の引っ張り器110及び120は、それぞれ第1及び第2のアクチュエータ110a及び120aを含んでいる。第1の引っ張り器110には、ナイロン糸30の一端が接続されている。ナイロン糸30のもう一方の端は、レール170の上を走る巻き付け器150に接続されている。レール170は第1及び第2の引っ張り器110と120を、周回部分を介して結んでいる。周回部分は、巻き付け器150が周回部分を走破すると、ナイロン糸30が積層体の接着層20の全周に巻き付くように構成されている。アクチュエータ110a及び120b、並びに巻き付け器150は、制御器110と電気的に接続されている。巻き付け器150が第2の引っ張り器120に到達すると、ナイロン糸30のもう一方の端は、第2の引っ張り器120のアクチュエータ120aに接続される。この時、ナイロン糸30は、接着層20を介して接着されている液晶表示素子40と保護板60の積層体の接着層20の全周を取り巻くように(周長を有するように)巻き付いている。第1及び第2のアクチュエータ110a及び120aは、制御器100からの指令に基づいて、ナイロン糸30を互いに逆方向に引っ張るように構成されている。
プレート130は、高さを調節するための第3のアクチュエータ134に接続されている。第3のアクチュエータ134は電気的に制御器100に接続されている。
センサ180も、電気的に制御器100に接続されている。センサ180は、積層体の接着層20の高さを測り、その情報を制御器100に伝達するように構成されている。センサ180は、積層体の接着層20の高さを直接的又は間接的に検知するように構成されている。
第3のアクチュエータ134は、センサ180から接着層20の高さに関する情報を基に、コンベア140で運ばれた積層体の高さを調節し、積層体の接着層20とナイロン糸30の高さが同じレベルにする。
つまり、剥離装置1000は、巻き付け器150がレール170上を、第1の引っ張り器110から周回部を経由して第2の引っ張り器120まで走って、ナイロン糸30の2つの端は第1及び第2の引っ張り器110と120に取り付けられたときに、ナイロン糸30が積層体の接着層20の全周に巻き付けられるように構成されている。
巻き付け器150はレール170のガイドによって接着層20の全周を移動し、ナイロン糸30を接着層20の全周に巻き付けるが、レール170ではなくロボットアーム等によって巻き付け器150を接着層20の全周を移動し、ナイロン糸30を接着層20の全周に巻き付けてもよい。
保護板保持器190は、積層体の接着層20とナイロン糸30の高さが同じレベルになるように高さが調節された積層体の保護板60を保持し、液晶表示素子40から剥離された保護板60を液晶表示素子40の上から取り外すように構成されている。保護板保持器190は、ロボットアーム194と、ロボットアーム194の先端に取り付けられた吸引板192と、を含んでいる。ロボットアーム194は、その内部にアクチュエータを備えている関節を有している。吸引板192及びロボットアーム194は共に制御器100に電気的に接続されている。制御器100は、積層体の高さが、積層体の接着層20とナイロン糸30の高さが同じレベルになるように高さが調節された後に、吸引板192を保護板60に取り付ける。また、保護板保持器190は、ナイロン糸30によって保護板30が液晶表示素子40から剥離された後に、保護板30を取り外す。
図4は制御器100のブロック図である。制御器100は、高さ調整部310と、ひも状部材巻き付け制御部320と、ひも状部材引張り制御部330と、保護板保持制御部340と、を含んでいる。これら高さ調整部310と、ひも状部材巻き付け調整部320と、ひも状部材引張り調整部330と、保護板保持調整部340とは、互いに電気的に接続され、情報を交換する。制御器100は、マイクロコンピュータとして構成されていてよい。つまり、制御器100は。内部にCPU、メモリ、制御器100に接続される装置のドライバ、などを含み、それらはバスによって互いに接続されている。
高さ調整部310は、センサ180及び第3のアクチュエータ134と電気的に接続されている。高さ調整部310はセンサ180から送信される情報を基に第3のアクチュエータ134を駆動して、プレート130に乗せられた積層体を調節して、接着層20とナイロン糸30の高さが同じレベルになるようにする。
ひも状部材巻き付け調整部320は、ひも状部材巻き付け調整部器150、第1の引っ張り器110及び第2の引っ張り器120に電気的に接続されている。ひも状部材巻き付け部320は巻き付け器150を制御して、ナイロン糸30を接着層20に巻き付ける。その後、ひも状部材巻き付け調整部320は、巻き付け器150及び第2の引っ張り器120を制御して、ナイロン糸30の第1の引っ張り器110のアクチュエータ110に接続された端とは反対側の端を、第2の引っ張り器120のアクチュエータ120aに接続する。
ひも状部材引張り調整部320は、第1及び第2のアクチュエータ110a、120aを制御して、ナイロン糸30の両端を引っ張り、接着層20を介して接着されている液晶表示素子40と保護板60を互いに剥離させる。
保護板保持調整部340は、保護板保持器190と電気的に接続されている。保護板保持調整部340は、接着層20とナイロン糸30の高さが同じレベルになるように調節された後で、保護板保持器190のロボットアーム194及び吸引板192を制御して、保護板保持器190が積層体の保護板60を保持するようにする。ひも状部材引張り調整部320は、保護板保持器190が保護板60を保持した後で、接着層20を切断することが望ましい。
また、保護板保持調整部340は、接着層20がナイロン糸30で切断された後で、液晶表示素子40から剥離された保護板60を取り外す。
図5は、制御器100によって実行される剥離装置1000の動作を示すフローチャートである。
S10では、プレート130の高さが調節され、巻き付け器150がレール170上を、第1の引っ張り器110から周回部を経由して第2の引っ張り器120まで走って、ナイロン糸30の2つの端は第1及び第2の引っ張り器110と120に取り付けられたときに、ナイロン糸30が積層体の接着層20の全周に巻き付けられるような高さにする。この動作は、制御器100の高さ調整部310によって行われる。
S20では、第3のアクチュエータ134によって、高さ調整部310の動作が完了した後で、保護板保持器190が積層体の保護板60を保持する。この動作は、制御器100の保護板保持調整部340によって行われる。
S30では、接着層20の全周を取り巻くように(周長を有するように)ナイロン糸30を巻き付けられる。この動作は、制御器100のひも状部材巻き付け調整部320によって行われる。また、この動作は、第1の実施形態において図1Bを参照して述べたステップに相当する。
S40では、接着層20に巻き付けられたナイロン糸30の両端を、第1の引っ張り器110及び第2の引っ張り器120によって周長が短くなるように引っ張り、液晶表示素子40と保護板60を互いに剥離させる。この動作は、制御器100のひも状部材引張り調整部320によって行われる。また、この動作は、第1の実施形態において図1Cを参照して述べたステップに相当する。
S50では、保護板保持器190が、S40で液晶表示素子40から剥離された保護板60を取り外す。この動作は、制御器100の保護板保持調整部340によって行われる。
以上のように本実施形態の剥離装置1000は、第1の実施形態で開示の方法を遂行するように構成されている。よって、第1の実施形態で述べた変形について適用が可能である。また、本実施形態においても、上記実施形態で得られる作用・効果と同じ作用・効果を得ることができる。
また、本実施形態では、切断する接着層20の全周を取り巻くように(つまり、周長を有するように)ナイロン糸30が巻き付けられる。従って、周長が短くなるようにナイロン糸30を引っ張った時に、接着層20に掛かる力の合力は、非常に小さい。これは、接着層20にナイロン糸30を巻き付けずに、スライスするように接着層20を切断する場合とは対照的である。このことによって、剥離装置1000は、液晶表示素子40を固定するための手段を有せずとも、効率良く且つ簡便に接着層20を切断することができる。よって、剥離装置1000は、少ない部品数で構成することができる。
本発明に基づく第1の実施形態における、接着層を介して隣接する2つの光機能性部材を剥離する方法の1工程を示す図である。 本発明に基づく第1の実施形態における、接着層を介して隣接する2つの光機能性部材を剥離する方法の1工程を示す図である。 本発明に基づく第1の実施形態における、接着層を介して隣接する2つの光機能性部材を剥離する方法の1工程を示す図である。 本発明に基づく第1の実施形態における、接着層を介して隣接する2つの光機能性部材を剥離する方法の1工程を示す図である。 表示素子の一例である液晶表示素子と、光学機能材料の一例である保護板とが貼り合された積層体の構造を示す図である。 図2Aの液晶表示素子の構造を示す図である。 本発明に基づく第2の実施形態における、接着層を介して隣接する2つの光機能性部材を剥離する装置を示す図である。 図3の第2の実施形態に基づく剥離装置の制御器のブロックダイアグラムである。 図3の第2の実施形態に基づく剥離装置の制御器で処理される動作を示すフローチャートである。

Claims (8)

  1. 複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうち隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付ける接着層とを有する積層体において、
    前記可撓性のひも状部材を前記接着層の全周を囲むように巻き付け、
    前記接着層を囲む可撓性のひも状部材の周長が短くなるように前記可撓性のひも状部材上の2点を引っ張り、前記接着層を切断することによって、前記隣接する二つの光学機能性部材を互いに剥離させること、
    を特徴とする方法。
  2. 前記接着層は、光硬化性樹脂で形成されること、
    を特徴とする請求項1に記載の剥離方法。
  3. 前記接着層は、硬化度が100%未満の前記光硬化性樹脂で形成されること、
    を特徴とする請求項に記載の剥離方法。
  4. 前記接着層は、硬化度が50%以上100%未満の前記光硬化性樹脂で形成されること、
    を特徴とする請求項に記載の剥離方法。
  5. 前記複数の光学機能性部材は、表示素子又は光学機能性材料であること、
    を特徴とする請求項1乃至に記載の剥離方法。
  6. 前記可撓性のひも状部材が樹脂部材からなること、
    を特徴とする請求項1乃至に記載の剥離方法。
  7. 複数の光学機能性部材と、前記複数の光学機能性部材のうちの隣接する二つの光学機能性部材の間に挿入され、前記隣接する二つの光学機能性部材を結び付ける接着層とを有する積層体において、前記接着層の全周を囲むように可撓性のひも状部材を巻き付ける、ひも状部材巻き付け部と、
    前記接着層を囲む前記可撓性のひも状部材の周長が短くなるように前記ひも状部材上の2点を互いに異なる方向に引っ張り、前記接着層を切断することによって、前記接着層を介して隣接する二つの光学機能性部材を剥離させる、ひも状部材引張り部と、
    を有することを特徴とする剥離装置。
  8. 前記接着層は、光硬化性樹脂で形成されること、
    を特徴とする請求項に記載の剥離装置。
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