JP5172687B2 - 表面被覆切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、基材上に被膜を備えた表面被覆切削工具に関する。
従来より、基材上に被膜を備えた表面被覆切削工具が用いられてきた。このような表面被覆切削工具においては、耐摩耗性や耐欠損性をより向上させるために被膜の改良が種々なされている。
たとえば、基材上に形成される被膜として、窒化チタン等の硬質被覆層とAl、Si、Tiの複合酸化物層とを積層させた表面被覆切削工具が提案されている(特開平09−248702号公報(特許文献1))。この表面被覆切削工具は、苛酷な条件下でも耐欠損性に優れるとされている。しかし、上記複合酸化物層が非晶質状態で形成されているため、硬度が劣ることから更に耐摩耗性を向上させることが求められる。
一方、基材上に形成される被膜として、Tiの窒化物等を含む内層と酸化アルミニウムからなる外層とを積層させた表面被覆切削工具が提案されている(特開2005−138210号公報(特許文献2))。この表面被覆切削工具は、外層の一部を非晶質とすることにより、そこで外部衝撃を吸収して耐欠損性を向上させることが意図されている。しかし、外層の非晶質領域を拡大させると上記特許文献1のように耐摩耗性が劣る可能性があることから、この非晶質領域は外層の一部分のみとすることが好ましく、他の領域は結晶質とする必要があるものと考えられる。
しかしながら、外層の非晶質領域以外の領域を結晶質で構成する場合、内層と外層との界面においては、互いに結晶構造の異なる結晶質が接することとなるため、これら両者間の密着性が劣ることから、層間剥離等の不都合を生じる可能性がある。このため、両者間の密着性を高めるために内層の圧縮応力を低くしたり他の中間層を形成することが必要とされた。しかし、内層の圧縮応力を低くすると、高速切削時に十分な耐摩耗性が得られないという問題があるとともに、他の中間層を形成させることは製造効率を低下させるものであった。
特開平09−248702号公報 特開2005−138210号公報
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、基材上に形成される被膜の各層の密着性に優れ、かつ耐摩耗性と耐欠損性とを高度に両立させた表面被覆切削工具を提供することにある。
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、該基材上に形成された被膜とを備えるものであって、該被膜は、1層以上の硬質層と1層以上の酸素リッチ硬質層とを含み、該硬質層は、層全体が結晶質からなるかまたはその一部に非晶質を含む結晶質からなり、該酸素リッチ硬質層は、該硬質層と積層され、かつ該硬質層との界面領域において非晶質となっていることを特徴としている。
ここで、上記酸素リッチ硬質層は、上記界面領域以外の領域において結晶質となっていることが好ましく、上記界面領域は、上記硬質層との界面から1nm以上500nm以下の厚みを有して形成されることが好ましい。
また、上記硬質層は、周期律表のIVa族元素(Ti、Zr、Hf等)、Va族元素(V、Nb、Ta等)、VIa族元素(Cr、Mo、W等)、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とを含む化合物、または周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成されることが好ましい。
また、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む上記化合物は、その化合物に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とのみを含む化合物が有する結晶構造と同一の結晶構造を有することが好ましい。
また、上記酸素リッチ硬質層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素とを含む化合物、または周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成されることが好ましい。
また、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む上記化合物は、その化合物に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素とのみを含む化合物が有する結晶構造と同一の結晶構造を上記界面領域以外の領域において有することが好ましい。
また、上記酸素リッチ硬質層を構成する化合物は、Alを含むことが好ましく、さらにAlとともに、Zr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。
また、上記被膜は、0.1μm以上25μm以下の厚みを有することが好ましく、上記基材は、超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、またはダイヤモンド焼結体のいずれかにより構成されることが好ましい。
本発明の表面被覆切削工具は、上記のような構成を有することにより、基材上に形成される被膜の各層の密着性に優れ、かつ耐摩耗性と耐欠損性とを高度に両立させたものである。
成膜装置の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
10 成膜装置、14 保持具、15 ガス導入口、16 ヒーター、20 基材、21,22,23,24 アーク蒸発源、25 アンバランスドマグネトロンスパッタ蒸発源。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
<表面被覆切削工具>
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、該基材上に形成された被膜とを備えるものである。このような構成を有する本発明の表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型切削チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップ、またはクランクシャフトのピンミーリング加工用チップ等として極めて有用に用いることができる。
<基材>
本発明の表面被覆切削工具の基材としては、このような切削工具の基材として知られる従来公知のものを特に限定なく使用することができる。たとえば、超硬合金(たとえばWC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはさらにTi、Ta、Nb等の炭窒化物等を添加したものも含む)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化硅素、窒化硅素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、およびこれらの混合体など)、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体等をこのような基材の例として挙げることができる。このような基材として超硬合金を使用する場合、そのような超硬合金は、組織中に遊離炭素やη相と呼ばれる異常相を含んでいても本発明の効果は示される。
なお、これらの基材は、その表面が改質されたものであっても差し支えない。たとえば、超硬合金の場合はその表面に脱β層が形成されていたり、サーメットの場合には表面硬化層が形成されていても良く、このように表面が改質されていても本発明の効果は示される。
<被膜>
本発明の表面被覆切削工具の上記基材上に形成される被膜は、1以上の層が積層されて形成されるものである。より具体的には、該被膜は、1層以上の硬質層と1層以上の酸素リッチ硬質層とを含むものである。このような各層を含む限り、さらに他の層を含んでいても差し支えない。なお、本発明の被膜は、基材上の全面を被覆するもののみに限られるものではなく、部分的に被膜が形成されていない態様をも含む。
本発明の被膜は、各層が相乗的に作用することにより、耐摩耗性と耐欠損性とを高度に両立させたものであるが、とりわけ硬質層が耐摩耗性と耐欠損性の向上に直接的に寄与するのに対して、酸素リッチ硬質層は耐酸化性ならびに高温安定性の向上に寄与することにより耐摩耗性と耐欠損性の両立を側面からサポートするものであり、これら両者を積層する意義がある。
本発明の被膜は、圧縮応力を有していることが好ましいが、従来技術のように各層の圧縮応力を精密に制御する必要はない。下記に詳述する構成を採用したことにより、圧縮応力を精密に制御しなくても各層が密着性高く積層されるからである。
このような被膜の合計厚み(積層される各層の総膜厚)は、0.1μm以上25μm以下とすることが好ましく、より好ましくはその上限が15μm以下、さらに好ましくは10μm以下、その下限が0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。その厚みが0.1μm未満の場合、耐摩耗性や耐酸化性等の諸特性の向上作用が十分に示されない場合があり、25μmを超えると耐欠損性が低下する場合がある。以下、該被膜についてさらに詳細に説明する。
<硬質層>
本発明の硬質層は、上記被膜中に1層以上含まれるものであり、層全体が結晶質からなるかまたはその一部に非晶質を含む結晶質からなるものである。ここで、「層全体が結晶質からなる」とは、実質的に層全体が結晶質からなることを示し、製造条件等により異相(純粋な結晶質以外の不純相)が極一部に包含される場合も含まれることを意味する。また、「その一部に非晶質を含む結晶質からなる」とは、たとえば非晶質の母体マトリックス中に結晶粒子が分散したナノコンポジット構造のような構造を示し、該層に結晶質の部分と非晶質の部分とが含まれるような態様を示す。このように本発明の硬質層は、要するに層の少なくとも一部が結晶質となっているものを示し、層全体が非晶質のみからなるものは含まれない。
なお、本発明において「結晶質」とは、層を構成する化合物の状態が結晶状態であることをいい、より具体的にはTEM(透過型電子顕微鏡)観察で組織の境界が確認できるとともにTEMの回折パターンがハローリングにならないものをいう。また、「非晶質」とは、化合物がアモルファス状態で存在していることをいい、より具体的にはTEM(透過型電子顕微鏡)の回折パターンがハローリングになるものをいう。
このような硬質層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とを含む化合物、または周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成されることが好ましい。このような硬質層は、1種または2種以上の化合物によって構成することができる。
硬質層を構成する化合物は、結晶質であることが好ましいが、たとえばTiSiNで表される化合物のように非晶質の母体(SiN)中に結晶粒子(TiN)が分散したナノコンポジット構造のものや、窒素元素と酸素元素とを含む化合物であってその一部に非晶質を含む結晶質化合物等を含むことができる。
ここで、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とを含む化合物としては、たとえばTiN、AlN、CrN、TiSiN、ZrN、AlZrN、TiAlN、TiAlSiN、TiAlCrSiN、AlCrN、AlCrSiN、TiZrN、TiAlMoN、TiAlNbN、AlCrTaN、AlTiVN、TiCrHfN、CrSiWN、AlHfN、TiAlWN、ZrSiN、MgN等を挙げることができる。
なお、これらの化学式において、各元素の原子比は必ずしも等比となるものではなく、従来公知の原子比が全て含まれるものとする。たとえばTiNと記す場合、TiとNとの原子比は1:1が含まれる他、2:1、1:0.95、1:0.9等が含まれる(特に断りのない限り、以下において同じ)。
一方、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物としては、たとえばTiON、TiCN、TiCNO、TiBN、TiCBN、TiAlCN、AlCN、AlCrCN、AlON、CrCN、TiSiCN、TiAlON、ZrCN、AlZrON、CrSiBON、AlCrMoCN、TiAlBN、TiAlCrSiBCNO、AlCrNO、AlMgNO、AlTiVCN等を挙げることができる。
そして、これらの化合物は、より詳細には下記の一般式(I)で表わされる化合物が好ましい。
e(Babcd) ・・・(I)
上記一般式(I)中、Mは周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示し(2種以上含まれる場合は、その合計数がeとなる限り各元素の原子比は限定されない)、かつe=1、a+b+c+d=1、0≦a<0.2、0≦b≦0.7、0.3≦c≦1、0≦d<0.2である。
上記cが0.3未満の場合、硬質層の硬度が劣り、耐摩耗性が低下する場合がある。これは、その化合物の結晶構造が、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を上記のようにMで表した場合に、Mec(e=c=1)で表わされる化合物(窒化物)の結晶構造と同一の結晶構造を有することができないためではないかと考えられる。この点、この硬質層を構成する化合物は、Mec(e=c=1)で表わされる化合物(窒化物)の結晶構造と同一の結晶構造を有することが好ましく、これにより特に優れた硬度を有することとなる。
このため、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む上記化合物は、その化合物に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とのみを含む化合物(ただし前者の元素と窒素元素との原子比は1:1に限るものではない)が有する結晶構造と同一の結晶構造を有することが好ましい。
なお、上記一般式(I)において、c以外のa、b、dは上記の条件を満たす限り、特に限定されるものではない。
このような硬質層の厚み(2層以上の複数層として形成される場合はその合計厚み)は、0.1μm以上20μm以下とすることが好ましく、より好ましくはその上限が15μm以下、さらに好ましくは10μm以下、その下限が0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。その厚みが0.1μm未満の場合、耐摩耗性の向上作用が十分に示されない場合があり、20μmを超えると耐欠損性が低下するため好ましくない場合がある。
<酸素リッチ硬質層>
本発明の酸素リッチ硬質層は、上記被膜中に1層以上含まれるものであり、該硬質層と積層され、かつ該硬質層との界面領域において非晶質となっていることを特徴としている。このように、該硬質層との界面領域を非晶質としたことにより、化学組成ならびに結晶構造の異なる硬質層との密着性が飛躍的に向上し、硬質層との間で層間剥離を生じることを極めて有効に防止することができる。これにより、この酸素リッチ硬質層と硬質層とが相乗的に作用することから耐摩耗性と耐欠損性とを高度に両立させることが可能となった。このように、本発明においては、従来技術のように各層の圧縮応力を精密に制御することなく各層の密着性を向上できるという顕著な効果を有しており、圧縮応力を制御することにより耐摩耗性と耐欠損性との両立が妨げられるという問題を一掃したものである。
なお、この酸素リッチ硬質層は、これを構成する化合物が少なくとも酸素元素を含む(より好ましくは、硬質層を構成する化合物よりも酸素元素の含有割合が高い)ことから、酸素リッチという名称を用いたものである。
また、この酸素リッチ硬質層は、上記界面領域以外の領域において結晶質となっていることが好ましい。これにより、硬質層との密着性を保持したまま、酸素リッチ硬質層の硬度低下を防止することができ、以って酸素リッチ硬質層自体の耐摩耗性の低下を防止することができる。
また、上記界面領域は、上記硬質層との界面から1nm以上500nm以下の厚みを有して形成されることが好ましい。その厚みが1nm未満では、非晶質状態を安定化させることができず、また500nmを超えると層全体の硬度が低下する場合がある。この界面領域は、より好ましくはその下限が50nm以上、さらに好ましくは100nm以上である。
なお、本発明の被膜において、上記の界面領域(すなわち硬質層と酸素リッチ硬質層との界面)が複数存在する場合、全ての界面領域において酸素リッチ硬質層が非晶質となっていることが好ましいが、いずれか1以上の界面領域においてこのような非晶質とならず結晶質となっていても本発明の範囲を逸脱するものではない。
このような酸素リッチ硬質層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素とを含む化合物、または周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成されることが好ましい。このような酸素リッチ硬質層は、1種または2種以上の化合物によって構成することができる。
ここで周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素とを含む化合物としては、たとえばAl23、Y23、MgO、SiO2、Cr23、Ti23、TiO2、AlBON、V25、ZrO2、HfO2、Ta25、Nb25、WO3等を挙げることができる。
また、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物としては、たとえばTiON、TiCNO、AlON、TiAlON、AlZrON、CrSiBON、TiAlCrSiBCNO、ZrSiON、AlYON、AlMgON、AlVON等を挙げることができる。
そして、これらの化合物は、より詳細には下記の一般式(II)で表わされる化合物が好ましい。
M’w(Bstuv) ・・・(II)
上記一般式(II)中、M’は周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示し(2種以上含まれる場合は、その合計数がwとなる限り各元素の原子比は限定されない)、w=1、s+t+u+v=1.5、0≦s+t+u≦0.7、0.8≦v≦1.5である。
上記vが0.8未満の場合、層全体が非晶質となりやすく、硬度が劣ることから耐摩耗性が低下する場合がある。なお、上記一般式(II)において、v以外のs、t、uは上記の条件を満たす限り、特に限定されるものではない。
一方、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む上記化合物は、その化合物に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と酸素元素とのみを含む化合物が有する結晶構造と同一の結晶構造を上記界面領域以外の領域において有することが好ましい。高い硬度を得ることができ、耐摩耗性の向上に寄与するためである。
これは、その化合物の結晶構造が、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Y、Mg、B、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を上記一般式(II)のようにM’で表した場合に、M’wv(w=1、v=1.5)で表わされる化合物(酸化物)の結晶構造と同一の結晶構造を有する場合に、硬度が最も高くなるためではないかと考えられる。すなわち、この酸素リッチ硬質層を構成する化合物は、M’wv(w=1、v=1.5)で表わされる化合物(酸化物)の結晶構造と同一の結晶構造を有することが好ましく、これにより特に優れた硬度を有することとなる。
なお、上記のような酸素リッチ硬質層を構成する化合物は、Alを含むことが特に好ましく、さらにAlとともに、Zr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことがより好ましい。Alを含むことにより特に高い硬度が得られるとともに、Zr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含むことにより結晶組織が小さくなりさらに高い硬度が得られるからである。したがって、酸素リッチ硬質層を構成する化合物としてはAl23(酸化物とすることにより耐酸化性も同時に向上する)が特に好ましく、このAl23にZr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素がさらに含まれることがより好ましい。
なお、Zr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素が該化合物に含まれる態様は特に限定されることはなく、たとえば該化合物の結晶格子の正規の位置に置換型として入る場合、該結晶格子間に浸入型として入る場合、金属間化合物を形成する場合、非晶質として存在する場合等、いずれの場合も含まれる。なお、このようなZr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素は、該化合物中に0.01原子%以上10原子%以下含まれることが好ましい。より好ましくはその下限が0.5原子%以上である。その含有量が0.01原子%未満の場合、硬度の向上作用が十分に示されない場合があり、10原子%を超えると非晶質以外の領域での結晶性が低下し、硬度が低下する場合があるため好ましくない。
なお、Al23がZr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む場合、その結晶構造はそれを含まない場合の結晶構造と同一となることが好ましい。
このような酸素リッチ硬質層の厚み(2層以上の複数層として形成される場合はその合計厚み)は、0.1μm以上20μm以下とすることが好ましく、より好ましくはその上限が10μm以下、その下限が0.5μm以上である。その厚みが0.1μm未満の場合、耐摩耗性や耐酸化性の向上作用が十分に示されない場合があり、20μmを超えると耐欠損性が低下するため好ましくない。
<被膜の積層の態様>
上記硬質層と酸素リッチ硬質層との積層の態様は、特に限定されることはなく任意に積層させることができる。たとえば、基材と接するようにして基材の直上に形成される層は、硬質層であってもよいし酸素リッチ硬質層であってもよい。また、2層以上を積層させる場合、異種の層を1層ずつ交互に積層させてもよいし、同種の層を2層以上重ねて積層してもよい。さらに被膜の最上層として表面を構成する層も、硬質層または酸素リッチ硬質層のいずれであっても差し支えない。さらに、上記の通り、硬質層および酸素リッチ硬質層以外の他の層を含んでいても差し支えない。
<製造方法>
本発明の表面被覆切削工具の製造方法は、上記基材上に被膜の各層を物理蒸着法または化学蒸着法により形成する方法が挙げられる。しかし、化学蒸着法は被膜に引張応力が付与される傾向を示し、耐衝撃性が劣る場合があるため、被膜各層は物理蒸着法により形成することが特に好ましい。
ここで、物理蒸着法としては、従来公知の物理蒸着法をいずれも採用することができる。しかし、非導電性の化合物(たとえばAl23)で被覆する場合はスパッタリング法が好ましい。中でも、カソードにパルス電源を用いたマグネトロンスパッタリング法を採用することが好ましい。また、スパッタリング法とアークイオンプレーティング法との組み合せや非導電性の化合物中に導電性物質を分散させて導電性を付与し、アークイオンプレーティング法で成膜する方法も採用できる。
なお、酸素リッチ硬質層において硬質層との界面領域を非晶質とする条件は、以下の通りである。すなわち、カソードにパルス電源を用いたマグネトロンスパッタリング法(反応性スパッタ法)を採用する場合を例にとると、たとえばバイアス電圧を印加させず、基板(基材)温度を結晶質を得る条件と同等にし酸素ガスの流量を結晶質の化合物を得るための流量の50%以下とし、さらにパルスDC電力値が結晶質の化合物を得るための同電力値の35%以下となるように放電電圧を制御することにより、非晶質とすることができる。
<実施例>
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の各被膜の化学組成(化合物の組成)はXPS(X線光電子分光分析装置)によって確認し、結晶質および非晶質の同定はTEMによって確認した。また、残留応力(圧縮応力)はX線応力測定装置を用いたsin2ψ法により切削工具表面平坦部の任意の点3点(これらの各点は当該部位の応力を代表できるように互いに0.5mm以上の距離を離して選択した)の平均値を求めることによって算出した(このようなX線を用いたsin2ψ法は、多結晶材料の残留応力の測定方法として広く用いられているものであり、たとえば「X線応力測定法」(日本材料学会、1981年株式会社養賢堂発行)の54〜67頁に詳細に説明されている)。
また、以下では被膜の各層を物理蒸着法であるアンバランスドマグネトロンスパッタリング法とカソードアークイオンプレーティング法の組み合わせにより形成しているが、公知の他の物理蒸着法によって成膜した場合も含む。
<表面被覆切削工具の作製>
まず、基材として次の2種を準備した。すなわち、グレードがJIS規格M20のWC基超硬合金であって、切削チップとしての形状がJIS規格CNMG120408であるもの(後述の2種の耐摩耗性試験に使用するもの)およびグレードがJIS規格P20のWC基超硬合金であって、切削チップとしての形状がJIS規格SDEX42MTであるもの(後述の断続試験に使用するもの)を準備した(上記のJIS規格は1998年度版のものである)。そして、それぞれの基材に対して以下のような方法により同様にして被膜を形成した。
すなわち、まず上記基材をカソードにパルスDC電源を用いたアンバランスドマグネトロンスパッタリング装置(成膜装置)に装着した。図1は、その成膜装置10の概略構成を示す模式図である。図1に示す成膜装置10内に複数のアーク蒸発源21、22、23、24およびアンバランスドマグネトロンスパッタ蒸発源(以下、UBMスパッタ源と呼ぶ)25を配置し、中心点Cを中心とし蒸発源21〜25に各対向するようにして回転する保持具14に上記基材20を装着した。なお、必要なガスは、ガス導入口15から成膜装置10内へ導入される。また、成膜装置10内にはヒーター16が備えられている。
本実施例では、アーク蒸発源21、22、23、24のうち1以上に所定の金属原料(例えば、TiAlやTiなど)をセットし、UBMスパッタ源25にたとえばAl(Zr、Hf、B、Ti、Cr、Y、Si等を含む場合もある)をセットする。すなわち、基材上に被膜として、UBMスパッタ源により酸素リッチ硬質層を形成し、アーク蒸発源により硬質層を形成することになる。
そして、真空ポンプにより該装置内を1×10-3Pa以下に減圧するとともに、該装置内に設置されたヒーター16により上記基材20の温度を650℃に加熱し、1時間保持した。
次に、アルゴンガスを導入して該装置内の圧力を3.0Paに保持し、基板バイアス電源の電圧を徐々に上げながら−1000Vとし、基材の表面のクリーニングを15分間行なった。その後、アルゴンガスを排気した。
次いで、上記基材表面に形成される被膜として、化学組成および積層構成(膜厚、圧縮応力)が以下の表1および表2に示したものとなるように上記蒸発源に上記のような各ターゲットを各々セットした。No.1〜18の工具の酸素リッチ硬質層については、基材(基板)温度500〜800℃に設定し、アルゴンガスとともに酸素ガスを流しつつUBMスパッタ源にパルスDC電力を加えながら反応性スパッタ法で形成した。
この場合、成膜初期および/または成膜終期において、バイアス電圧を印加させず、酸素ガスの流量を成膜初期および/または成膜終期以外(すなわち結晶質の化合物を得る条件)の流量の50%以下とし、さらにパルスDC電力値が成膜初期および/または成膜終期以外の同電力値の35%以下となるように放電電圧を制御することにより、硬質層との界面領域を非晶質とし、同界面領域以外の領域を結晶質とした。
また硬質層については、基材(基板)温度400〜600℃に設定し、真空もしくは反応ガスとして窒素、メタン(炭素源として)、酸素のいずれか1以上のガスを導入させながら、アークイオンプレーティング法で形成した。
なお、表1および表2中、被膜として第1層を基材の直上に形成するものとし、その第1層上に順次第2層以降のものを形成するものとする。空欄になっている部分は、該当の層が形成されないことを示している。また実施例中、化合物の項に「*」を付したものが酸素リッチ硬質層であり、それ以外のものが硬質層である。酸素リッチ硬質層において、「amo」とは非晶質を示し括弧内の数値(nm)は非晶質の厚み(すなわち硬質層との界面領域の厚み)を表わしている。また、「α」や「γ」は結晶質であることを示している(「α」はα型の結晶構造であることを示し、「γ」はγ型の結晶構造であることを示し、「α、γ」はα型の結晶構造とγ型の結晶構造が共存することを示す)。
たとえば、表1のNo.1の第3層の酸素リッチ硬質層は、それを構成する化合物がAl23であることを示し、「amo(80)−γ−amo(200)」という表記は、第2層の硬質層(TiAlN)との界面領域において厚み80nm(硬質層との界面からの厚みが80nm)の非晶質のAl23が形成され、第4層の硬質層(TiCN)との界面領域において厚み200nm(硬質層との界面からの厚みが200nm)の非晶質のAl23が形成され、かつこれらの界面領域以外の領域(すなわち厚み方向の中央領域)において結晶質(γ型結晶構造)のAl23が厚み1.22μm(酸素リッチ硬質層全体の厚みである1.5μmから、非晶質の領域の合計厚み(80nm+200nm)を差し引いた残余の厚み)で形成されていることを示している。
一方、硬質層において、「amo」の表示のあるものはその一部に非晶質を含む結晶質からなること(その一部に非晶質を含む結晶質の化合物で構成されること)を示し(表1中、No.9の「amo−TiSiN」に関しては非晶質の母体(SiN)中に結晶粒子(TiN)が分散したナノコンポジット構造を示す)、「amo」の表示のないものは層全体が結晶質であること(結晶質の化合物で構成されること)を示す。
また、表1および表2において、酸素リッチ硬質層において括弧書きで示されている元素記号と%表示(原子%を示す)は酸素リッチ硬質層を構成する化合物にその元素がその%表示で示された数量含まれていることを示す。すなわち、たとえばNo.3の第3層の場合、Al23にHfが8原子%含まれていることを示している。ただし、このように他の元素が含まれる場合であっても、結晶質の結晶構造はAl23の結晶構造と同一になることを確認した。
また、表1において、No.6の第1層の酸素リッチ硬質層を構成するAl2(NO)3は、上記一般式(II)に基づいて表わすと(すなわちw=1、s+t+u+v=1.5に換算して表わすと)、s=0、t=0、u=0.1、v=1.4となる化合物を用いている。また、No.8の第3層の酸素リッチ硬質層を構成するAl2(BCO)3は、上記と同様にして表わすと、s=0.05、t=0.1、u=0、v=1.35となる化合物を用いている。なお、これらのAl2(NO)3およびAl2(BCO)3は、非晶質以外の領域においてAl23と同一のγ型結晶構造を有していた。
また、表1および表2における硬質層を構成する化合物の組成は、従来公知の組成を採用し、その結晶構造はその化合物(ただし結晶質のもの)に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とのみを含む化合物が有する結晶構造と同一の結晶構造を有することを確認した。
なお、表1のNo.8およびNo.9の第3層の酸素リッチ硬質層は、第4層のTiNとの界面領域において非晶質の領域が形成されていないことから、第4層のTiNは硬質層ではなく他の層という位置付けとして考えることもできる。また同様に、No.10およびNo.11の第2層の酸素リッチ硬質層は、第1層のTiNとの界面領域において非晶質の領域が形成されていないことから、第1層のTiNは硬質層ではなく他の層という位置付けとして考えることもできる。
このようにして、表1および表2に示した、基材上に被膜を備えるNo.1〜23の表面被覆切削工具を作製した。No.1〜18が本発明の実施例であり、No.19〜23は比較例である。
なお、比較例の各被膜のうち、実施例の硬質層に相当する層(「amo」や「α」の表記のないもの)は、実施例と同様の条件で形成した。また、比較例中、実施例の酸素リッチ硬質層と同様に「amo」や「α」の表記のあるものは、上記実施例における酸素リッチ硬質層の形成条件と同様の条件をそれぞれの表記に対応するようにして適用させて形成した。なお、比較例における表記方法自体は実施例と同一である。たとえば、No.22の第2層の「γ−amo(220)−γ」という表記は、第1層のTiNとの界面領域において結晶質(γ型結晶構造)のAl23が形成され、第3層のTiSiBCNOとの界面領域においても結晶質のAl23が形成され、かつこれらの界面領域以外の領域(すなわち厚み方向の中央領域)において非晶質のAl23が厚み220nmで形成されていることを示し、また「(B 2%)」という表記はAl23がBを2原子%含んでいること示している。
Figure 0005172687
Figure 0005172687
そして、これらの表面被覆切削工具について、切削試験として、下記の条件により耐摩耗性試験(2種)と断続試験とを行なった。その結果を以下の表3に示す。耐摩耗性試験では、逃げ面摩耗量が0.15mmとなる時間を測定し、その時間が長いもの程耐摩耗性に優れていることを示す。また、断続試験では、工具が欠損するまでの時間を測定し、その時間が長いもの程耐欠損性に優れていることを示す。
<耐摩耗性試験−1>
被削材:SCM435丸棒
切削速度:250m/min
切込み:2.0mm
送り:0.3mm/rev.
乾式/湿式:乾式
<耐摩耗性試験−2>
被削材:FCD450丸棒
切削速度:260m/min
切込み:2.0mm
送り:0.3mm/rev.
乾式/湿式:乾式
<断続試験>
被削材:SCM435
切削速度:380m/min
切込み:2.0mm
送り:0.2mm/rev.
乾式/湿式:乾式
Figure 0005172687
上記表3から明らかなように、No.1〜No.18の本発明の実施例の表面被覆切削工具は、いずれも優れた耐摩耗性と耐欠損性とを有するものであった。すなわち、これらの実施例の表面被覆切削工具においては、被膜を構成する各層が互いに密着性に優れることから各層が相乗的に作用し高度に耐摩耗性と耐欠損性が両立されたものと考えられる。
これに対して、No.19〜No.23の比較例の表面被覆切削工具は、上記実施例のものに比し密着性が劣ることより、耐摩耗性も耐欠損性も劣っていた。故に、本発明の表面被覆切削工具の構成が優れていることが確認できた。
なお、本実施例では、基材としてチップブレーカを有するものを用いたが、チップブレーカを有していないものや、切削工具の上下面全面が研磨されたような工具(チップ)でも本実施例と同様の効果を得ることができる。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (7)

  1. 基材と、該基材上に形成された被膜とを備える表面被覆切削工具であって、
    前記被膜は、1層以上の硬質層と1層以上の酸素リッチ硬質層とを含み、
    前記硬質層は、層全体が結晶質からなるかまたはその一部に非晶質を含む結晶質からなり、
    前記酸素リッチ硬質層は、前記硬質層と積層され、Alと酸素元素とを含む化合物、またはAlと酸素元素と、炭素、窒素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成され、かつ前記硬質層との界面領域および前記界面領域以外の領域の実質的に同一金属種による二つの領域を有する一つの層であり、前記界面領域において非晶質となっているとともに、前記界面領域以外の領域においてγ型の結晶構造またはα型とγ型が共存する結晶構造となっていることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 前記界面領域は、前記硬質層との界面から1nm以上500nm以下の厚みを有して形成されることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記硬質層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とを含む化合物、または周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む化合物によって構成されることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
  4. 周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素と、炭素、酸素、および硼素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含む前記化合物は、その前記化合物に含まれる周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Mg、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と窒素元素とのみを含む化合物が有する結晶構造と同一の結晶構造を有することを特徴とする請求項3記載の表面被覆切削工具。
  5. 前記酸素リッチ硬質層を構成する化合物は、さらにZr、Hf、B、Ti、Cr、Y、およびSiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
  6. 前記被膜は、0.1μm以上25μm以下の厚みを有することを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
  7. 前記基材は、超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、またはダイヤモンド焼結体のいずれかにより構成されることを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
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