JP5171273B2 - コンクリート外壁の防湿構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート造りの建築物における外壁の防湿構造に関するものである。
従来、コンクリート造りの建築物として、鉄筋コンクリート造り(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC造)等(この明細書及び特許請求の範囲の書類中では、これらを総称して「コンクリート造り」という)の建築物がある。そして、これらのコンクリート造りの建築物では、外断熱工法又は内断熱工法によって外壁の断熱が図られている。
外断熱工法は、外壁の外側に断熱材を設け、その表面にタイルを設けることとなるため、施工が難しくて作業に多くの時間と労力を要し、寒冷地においては採用される場合が多いが、一般的なコンクリート造りの建築物(例えば、中、低層のマンションやビル等)では、施工が比較的簡単な内側に断熱材を取付ける内断熱工法が多く採用されている。
図4は、一般的な従来のコンクリート外壁の断熱構造を示す横断面図である。図示するように、一般的なコンクリート造りの外壁52の内断熱構造51は、コンクリート外壁52の外面はタイル等の外部仕上材53によって仕上げられ、内面は、発泡ウレタンの吹付け等の断熱材54と、外壁52の内面に所定間隔で設けられた接着材55(GLボンド)にボード56(石膏ボード、市販されている防湿ボード等を総称して、単に「ボード」ともいう)とが設けられた内断熱工法が多く採用されている。このボード56の室内面に、クロス57が貼られて室内側が仕上げられる。
図示する例は、GL工法(ジプサム・ライニング工法)という方法によってボード56が取付けられており、コンクリート外壁52の内面に所定の間隔でGLボンド55を設け、このGLボンド55にボード56を圧着して取付けることにより、外壁52とボード56との間にある程度の空間58(空気層)が設けられた構造となっている。
なお、この種の従来技術として、例えば、融点の高い樹脂層と融点の低い樹脂層とを積層した防湿シートを木質ボードに熱圧着して防湿性を持たせるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来技術として、石膏ボードの表面に薄い樹脂皮膜を形成するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−227112号公報 特開平5−98771号公報
しかしながら、上記従来の内断熱工法は、断熱材54によって熱貫流率を低くし、室内から屋外への熱の移動を少なくすることが目的であり、室内側からの湿気(水蒸気)の移動による外壁内面の結露を積極的に防止するような構造ではない。
そのため、上記ボード56に市販されている防湿ボードを採用したとしても、木造や鉄骨造のように壁内の空気層厚が厚い場合には有効でも、コンクリート造りの外壁52の場合には、断熱材54の室内側とコンクリート外壁52の境目59の部分は屋外の温度の影響で低温となりやすく、飽和水蒸気圧も低く結露が発生してしまう。
したがって、コンクリート造りの外壁52の場合、ボード56を外した状態の外壁52の内面である断熱材54の表面では結露が発生しておらず健全なように見えても、断熱材54とコンクリート外壁52との境目59に湿気(水蒸気)が移動して結露が発生している場合が多い。そして、この結露によって外壁52の内面にカビが発生し、室内の空気環境に悪影響を及ぼす場合がある。この結露を仮に断熱材54のみで防止しようとするならば、例えば、コンクリート外壁52が厚み150mm、断熱材54が発泡ウレタンとした場合、計算上、約94cmの厚みが必要となり、非現実的な厚みとなる。
このように、従来の内断熱工法における構造は熱貫流率を低くして熱の移動を少なくすることには対応しているが、コンクリート外壁52の内面への湿気(水蒸気)の移動を効果的に抑止できるものではない。なお、上記特許文献1,2に記載された発明も、このようなコンクリート造りの外壁内面への湿気(水蒸気)の移動を効果的に抑止できる構造は示されていない。
そこで、本発明は、室内側からコンクリート造りの外壁内面への湿気(水蒸気)の移動を抑止して、コンクリート造りの外壁内面に結露が生じないようにするコンクリート外壁の防湿構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、コンクリート造りの外壁を有する建築物におけるコンクリート外壁の防湿構造であって、前記外壁の室内側に接着材で所定の空間を設けて配設するボードに、前記ボードの外壁側と該外壁側から板厚方向に折曲げて角面取り部まで連続するように貼着した防湿フィルムを具備させ、前記防湿フィルムを紙基材とフィルム材とを接合して構成し、該紙基材を前記ボードに貼着してボードの外壁側をフィルム材で覆うようにするとともに、前記ボードを防湿フィルムが接するように複数枚並設し、前記ボードの角面取り部における目地部を防湿材で室内側から接合して複数のボードの内面を連続した面に形成することにより外壁内面における結露を防止している。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「防湿フィルム」は、「湿気(水蒸気)」の通過を防ぐ機能を有するフィルムをいう。これにより、防湿フィルムによって室内側の湿気(水蒸気)がコンクリート造りの外壁の内面まで移動するのを抑止して、外壁の内面に結露が生じてカビが発生するのを効果的に抑止することができる。
また、ボードの外壁側から板厚方向に折曲げて連続するように貼着した防湿フィルによる防湿効果をボードの目地部でも発揮することができ、室内側からコンクリート外壁の内面に湿気が移動するのを確実に抑えて、コンクリート外壁の内面にカビが発生するのを効果的に抑止することができる。
さらに、ボードの外壁側に防湿フィルムの紙基材を貼着してボードの外壁側をフィルム材で覆うことができ、ボードの外壁側に防湿性を持たせる作業を効率良く行うことができる。
また、並設した複数枚のボードの目地部から湿気がコンクリート外壁の内面へ移動するのをより効果的に抑止して、コンクリート外壁の内面におけるカビの発生を更に防止することができる。
さらに、前記外壁の室内側に断熱材を設け、該断熱材と所定の空間を設けて接着材で前記ボードを室内側に取付ければ、中、低層のマンションやビル等で多く採用されているGL工法によって外壁にボードを取付けてこれら外壁とボードとの間に断熱空間を形成する構造において、室内側の湿気がコンクリート造りの外壁の内面まで移動するのを抑止して、コンクリート外壁の室内側に結露が生じてカビが発生するのを効果的に防止することができる。
本発明は、以上説明したような手段により、室内側からコンクリート造りの外壁内面への湿気(水蒸気)の移動を抑止することができるので、コンクリート外壁の内面における結露を防止して安定した防湿効果を発揮することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のコンクリート外壁の防湿構造に用いられるボードの一部を示す横断面図であり、図2は、図1に示すボードの分解斜視図である。図3は、本発明の一実施の形態に係るコンクリート外壁の防湿構造を示す横断面図である。以下の実施の形態では、ボードに石膏ボードを用い、上述したGL工法によって外壁12に取付ける内断熱工法の防湿構造を例に説明する。
図1,2に示すように、ボード1は、ボード用原紙2の間に石膏スラリーを流し込んで硬化させてボード本体3を形成した後に所定の大きさに切断されたものであり、その切断された板厚面4(切断面)を除く表面はボード用原紙2によって覆われている。
そして、このボード1の外壁側には防湿フィルム5が貼着されている。この防湿フィルム5は、紙基材6とフィルム材7とを接合して構成されており、紙基材6がボード1のボード用原紙2に貼着されている。フィルム材7としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムや、アルミ箔フィルム等が用いられる。汎用性のあるポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムが、経済性や湿気の移動抑止に好ましい。
また、この実施の形態では、防湿フィルム5がボード1の外壁側から板厚方向に折曲げて連続するように貼着されている。防湿フィルム5の折曲げは、ボード1の角面取り部8までとなっている。この防湿フィルム5の貼着は、上記したように防湿フィルム5を紙基材6とフィルム材7とで構成し、紙基材6をボード用原紙2に貼着するようにしている。これにより、防湿フィルム5をボード用原紙2に密着させて貼ることができるようにしている。なお、これら図1,2では、各構成を離して記載しているが、これらが一体となってボード1が形成されている。
図3に示すように、上記ボード1は、コンクリート外壁12の室内側における内断熱工法に用いられ、外壁12の内面に設けられた発泡ウレタン等の断熱材14と所定の空間18(空気層)を開けた状態で、外壁12の内面に所定間隔で設けられた接着材15(GLボンド)によって取付けられている。このボード1の室内面には、クロス17が貼られて室内側が仕上げられる。これにより、防湿フィルム5が外壁12側に位置するようにボード1が配設された防湿構造11となる。
また、この実施の形態では複数枚のボード1を並設し、各ボード1は、ボード1の外壁側から板厚方向に折曲げて貼着された防湿フィルム5が接するように配設されている。このように目地部20で防湿フィルム5が接するようにすることにより、目地部20での防湿を図っている。しかも、この実施の形態では、ボード1の目地部20が防湿材21で室内側から接合されており、複数のボード1の内面が連続した平滑面に形成されている。この防湿材21としてはパテ等が用いられる。上記したように、ボード1の端部に角面取り部8が設けられているので、この角面取り部8を室内側から防湿材21で埋めることにより、安定した防湿効果が得られる。このような防湿材21で目地部20を接合することにより、上記したようにボード1の板厚方向に折曲げられて貼着された防湿フィルム5による防湿効果とともに、目地部でも湿気が外壁12の内面19(断熱材14との境目)へ移動するのを抑止して、更なる防湿効果の向上を図っている。
以上のように、上記防湿構造11によれば、ボード1に設けられた防湿フィルム5によって室内側から外壁12側へ湿気(水蒸気)が移動するのを効果的に抑止することができる。例えば、ボード1とコンクリート外壁12との間の空間18における水蒸気圧を45%〜50%に低減することができ、この空間18における飽和水蒸気圧を下回るようにして結露の発生を防止することができる。したがって、外壁12の内面19において結露発生によるカビ発生を抑止して、室内の空気環境が悪化しないコンクリート外壁の防湿構造11を提供することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、ボード1に石膏ボードを用いた内断熱工法を例に説明したが、他のボードを用いた同様の内断熱工法でも本発明を適用すれば同様の効果を得ることができる。
さらに、前述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係るコンクリート外壁の防湿構造は、コンクリート造りの外壁の内面における結露を防止したい構造物に利用できる。
本発明のコンクリート外壁の防湿構造に用いられるボードの一部を示す横断面図である。 図1に示すボードの分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るコンクリート外壁の防湿構造を示す横断面図である。 従来のコンクリート外壁の断熱構造を示す横断面図である。
符号の説明
1…ボード
2…ボード用原紙
4…板厚面
5…防湿フィルム
6…紙基材
7…フィルム材
8…角面取り部
11…防湿構造
12…コンクリート外壁
14…断熱材
15…接着材
18…空間
19…内面
20…目地部
21…防湿材

Claims (2)

  1. コンクリート造りの外壁を有する建築物におけるコンクリート外壁の防湿構造であって、
    前記外壁の室内側に接着材で所定の空間を設けて配設するボードに、前記ボードの外壁側と該外壁側から板厚方向に折曲げて角面取り部まで連続するように貼着した防湿フィルムを具備させ、
    前記防湿フィルムを紙基材とフィルム材とを接合して構成し、該紙基材を前記ボードに貼着してボードの外壁側をフィルム材で覆うようにするとともに、
    前記ボードを防湿フィルムが接するように複数枚並設し、
    前記ボードの角面取り部における目地部を防湿材で室内側から接合して複数のボードの内面を連続した面に形成することにより外壁内面における結露を防止したことを特徴とするコンクリート外壁の防湿構造。
  2. 前記外壁の室内側に断熱材を設け、該断熱材と所定の空間を設けて接着材で前記ボードを室内側に取付けた請求項1に記載のコンクリート外壁の防湿構造。
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