JP5168768B2 - 電極構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、電極表面に溝を有する電極構造体に関する。
従来のリチウム電池の電極構造は、電極面を可能な限り平滑に形成するため、電極材が大きな1つの領域を構成していた。この電極材は、たとえば、特開平9−115504号公報(特許文献1)、特開2002−025542号公報(特許文献2)、特開2002−164043号公報(特許文献3)などのようにロール型塗工機を用いて、集電体上に一様に塗工されている。このロール型塗工機を用いた電極製造工程では、正極と負極とに別々の塗工機が必要であり、製造ラインが大掛かりで、製造に長時間を要していた。
特開平9−115504号公報 特開2002−025542号公報 特開2002−164043号公報
ところで、従来の電極構造では、電極材が大きな1つの領域を構成していたので、電極の一部に微小短絡が発生すると、電極全体から微小短絡部に電流が集中し、自己放電が促進され、電池寿命が短くなるおそれがあった。
また、電極材が一様に集電体上に塗工されているので、特定部位の振動を低減することが困難であった。
さらに、ロール型塗工機の精度上の制約から、数μm程度の極端に薄い電極を製造することは非常に困難であり、たとえば、車両用の高出力型電池のように、高出力を得るために電極厚さを薄くする必要がある電池には対応しえなかった。
本発明は、以上のような従来の技術の問題点を解消するために成されたものであり、電池の高寿命化を達成することができるとともに、防振性の向上を図ることができる電極構造体の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る電極構造体は、少なくとも電極表面側の一部の領域が分割された2以上の領域となるように、基材上に電極活物質が積層され、前記一部の領域は電極表面に電極平均厚さの半分以上の深さの溝を有し、前記電極表面側で前記溝を有する前記一部の領域は、前記電極表面の重心を通る頂点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る頂点同士及び中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であり、前記一部の領域は、前記電極表面の一端から他端までは連続していない溝によって形成されることを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る電極構造体によれば、少なくとも電極表面側の一部の領域が分割された2以上の領域となるように、基材上に電極活物質が積層され、前記一部の領域は電極表面に電極平均厚さの半分以上の深さの溝を有し、前記電極表面側で前記溝を有する前記一部の領域は、前記電極表面の重心を通る頂点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る頂点同士及び中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であり、前記一部の領域は、前記電極表面の一端から他端までは連続していない溝によって形成されるので、微小短絡による電池の自己放電を低減して電池の高寿命化を達成することができるとともに、防振性の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係る電極構造体の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。また、電極構造体の製造方法、二次電池、組電池、複合組電池、並びにそれらの電池を搭載した車両の参考実施形態についても図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態で引用する図面では、二次電池を構成する各層の厚みや形状を誇張して描いているが、これは発明の内容の理解を容易にするために行っているものであり、実際の二次電池における各層の厚みや形状と整合しているものではない。
図1において、(A)は本実施の形態に係る二次電池の平面図、(B)はその側面図、(C)はその断面図である。二次電池10は、図に示すように長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ20A、負極タブ20Bが引き出されている。発電要素30は二次電池10の外装材(たとえばラミネートフィルム)40によって包まれ、その周囲は熱融着50されており、発電要素30は正極タブ20A及び負極タブ20Bを引き出した状態で密封されている。
本実施の形態に係る二次電池10は特に電極の構造に特徴があり、後述するように電極表面に微細な溝を有している。したがって、電極表面に微細な溝を形成する必要から、二次電池10の発電要素30を構成する各層のうち、少なくとも負極層および正極層を構成する電極材は、圧電素子の体積変化により、単粒子毎に微細な塗布微粒子を独立に押し出す方法により作製することが好ましい。具体的には、たとえば、インクジェットプリンタ方式を用いて画像を印刷するのと同様に、複数のノズル穴から層形成に必要な材料を間欠的に吐出させる。しかしながら、インクジェットプリンタ方式を用いなくとも、コーター等で電極材を塗布した後、切削機等の2次加工により微細な溝を形成することも可能である。
本実施の形態では、インクジェットプリンタ方式を用いて、二次電池10の発電要素30の各層を所定の付着パターンで重ね塗りする場合について説明する。インクジェットプリンタ方式を用いる場合には、1層ずつ絵を描くようにして下の層から順番に層形成していくことによって、発電要素30を作成することができる。つまり、本実施の形態では箔状の負極集電体110上に第1層目から上層へ向けて付着パターンをインクジェットプリンタでカラー画像を形成するときのように順番に重ね塗りして単電池150を形成し、この単電池150を繰り返し3回積層させるように形成して発電要素30を形成している。なお、ここでは、発電要素30を構成する各層について説明し、電極自体の詳細構造については後述する。
すなわち、基材としての負極集電体(導電材)110上には、その中央部分に負極材として負極活物質を印刷すると共に、その一部に導電材、その外周部分に絶縁材を印刷する。負極集電体110のどの部分に負極活物質、導電材、絶縁材などの材料を印刷するのかといった付着パターンは層ごとにあらかじめ設定しておき、材料の噴射を制御するプリンタはこの付着パターンに応じて導電材や絶縁材をそれぞれの領域において選択的に噴射する。
第1層目の印刷が終了すると、第2層目の印刷が開始される。第1層の上には、その中央部分にリチウムイオンの交換を行う電解質層120としてのイオン伝導材を印刷すると共に、その一部に導電材、その外周部分に絶縁材を印刷する。
第2層目の印刷が終了すると、第3層目の印刷が開始される。第2層の上には、その中央部分に正極となる電極層を形成する正極活物質を印刷すると共に、その一部に導電材、その外周部分に絶縁材を印刷する。
第3層目の印刷が終了すると第4層目の印刷が開始される。第3層の上にはその全面に正極集電体130となる導電材を印刷する。
第4層目の印刷が終了すると第5層目の印刷が開始される。第4層の上には、その中央部分にリチウムイオンの交換を行う電解質層120としてのイオン伝導材を印刷すると共に、その一部に導電材、その外周部分に絶縁材を印刷する。
第5層目の印刷が終了すると第6層目の印刷が開始される。第5層の上には第6層目の印刷が行われるが、第6層目の印刷は上記の第1層目の印刷と同一である。つまり、第5層の上には、その中央部分に負極層を形成する負極活物質を印刷すると共に、その一部に導電材、その外周部分に絶縁材を印刷する。
その後、第2層目および第3層目と同様にして、第7層目および第8層目を印刷する。
なお、図1において、負極集電体110と正極集電体130との間の層が単電池150となり、170はタブと集電体との連結部、180は集電体幅、190はタブ幅を示している。
上記のような単電池150ごとの印刷を合計3回繰り返し行って、一組の発電要素30が形成される。
ここで、正極を形成する材料としては、正極活物質、導電助剤等がある。正極活物質としては、一般的なリチウムイオン電池の構成材料である遷移金属とリチウムとの複合酸化物(リチウム−遷移金属複合酸化物)が好適に使用される。具体的には、LiMnOやLiMnなどのLi−Mn系複合酸化物、LiCoOなどのLi−Co系複合酸化物、LiCrやLiCrOなどのLi−Cr系複合酸化物、LiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiFeOやLiFeOなどのLi−Fe系複合酸化物、LiなどのLi−V系複合酸化物、およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したもの(例えば、LiNiCo1−x(0<x<1)等)などが使用できる。このようにLi金属酸化物から選択されるが、本発明はこれらの材料に限定されるものではない。リチウム−遷移金属複合酸化物は、反応性やサイクル耐久性に優れ、低コストな材料である。そのため、これらの材料を電極に用いることにより、出力特性に優れた二次電池を形成することができる点で有利である。この他に、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物(V、MnO、TiS、MoS)や、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物(PbO、AgO、NiOOH)などが挙げられる。
特に、正極材としてLi−Mn系複合酸化物を用いると、電圧−SOCプロファイルを傾けることができるようになる。これより、電圧を計測することで電池の充電状態(SOC)が判明するため、電池が特に不安定な過充電、過放電状態を検知し、対処することが可能となり、電池の信頼性を向上させることができる。また、Li−Mn系複合酸化物は過充電、過放電により電池が故障するときにも反応が穏やかであり、異常時の信頼性が高いと言える。
また、負極を形成する材料としては負極活物質があり、結晶性炭素材や非結晶性炭素材が挙げられる。具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、およびハードカーボンなどが挙げられる。場合によっては、上記負極活物質の2種以上が併用されてもよい。負極材を結晶性炭素材や非結晶性炭素材にすることで、電圧−SOCプロファイルを傾けることができるようになる。これより、電圧を計測することで電池の充電状態(SOC)が判明するため、電池が特に不安定な過充電、過放電状態を検知し、対処することが可能となり、電池の信頼性を向上させることができる。この効果は非晶質炭素において特に顕著である。
次に、図2から図10を用いて、本発明に係る電極構造体について説明する。図2において、(A)は本発明に係る電極構造体の平面図であり、(B)はA−A’線断面図である。図3は、微小短絡時の電子の移動状況を説明する図である。図4は、線膨張係数の歪みの吸収状況を説明する図である。図5は、電極表面の溝の深さを示す模式図である。
図2に示すように、たとえば、上述のインクジェットプリンタ方式により、少なくとも電極表面側が分割された2以上の領域となるように、箔状の集電体210上に電極材220としての電極活物質が積層され、電極表面に電極平均厚さの半分よりも深い溝230を有する電極200を形成する。
従来、略均一の厚さを有する電極層は、電極表面上に意識的な凹凸は有さず、平滑であることが望まれている。しかし、外部応力の入力や電極材の一部の剥がれなどにより、微小な短絡が生じると、その微小短絡を起因として、電極全面にチャージされた電子がその部分で徐々に消費され、いずれは電子が無くなり、電池が完全放電してしまう。たとえば、リチウムイオン電池の場合には、0ボルトになると銅が析出し易くなり、電池の機能を喪失するおそれがある。
本発明に係る電極構造体では、少なくとも電極表面側が分割された2以上の領域を形成する溝230を設定することにより、仮に、電極200内のある部分で微小短絡が発生した場合でも、その領域内の電子が選択的に消費される。したがって、電極表面全体の電子が無くなるまでに長時間を要することになり、その結果として、微小短絡が発生した場合の電池寿命が延びることになる。これは、従来では電子が移動する際、電極材を移動する経路と、集電体を移動する経路との大きく分けて2経路が存在したが、本発明に係る電極構造体の場合には、図3に示すように、電極表面に微細な溝230を有するので、電極材220を移動する電子の量が極端に減少するからである。すなわち、図3において、電極200内のある部分で微小短絡が発生した場合に、(A)のように電極表面の溝230が深い方が、(B)のように電極表面の溝230が浅いよりも電極材220を通過する電子の量を減少させることができる。
また、従来の平滑な電極は外部の熱や自己発熱に起因して、集電体と電極材とで線膨張係数が異なるため、電極材と集電体との間で応力が発生する可能性が高かった。しかし、本発明に係る電極構造体によれば、図4(A)(B)に示すように、電極表面に微細な溝230を有しているので、該溝230の幅が変化することにより線膨張係数の歪みを吸収することが可能となり、熱膨張し易い集電体210の伸びによる歪みを低減することができる。
ここで、「電極表面」とは、集電体210の上に塗布された電極材220としての電極活物質の表面を意味する。また、「分割された2以上の領域」とは、電極表面に1条以上の溝230を設定することで、溝230により分けられた領域が2以上であることを意味する。
微細な溝230の深さは、少なくとも電極平均厚さの半分以上の深さを有することが必要である。ここで、「電極の平均厚さ」とは、集電体210の上に塗布された電極材220の厚さにばらつきがある場合にはその平均値を意味する。これは、この溝230以外の電極材部分を電子が移動するため、上述したように、溝230が深ければそれだけ電子の移動が制限され、微小短絡発生時の寿命を向上させることができるからである。電極平均厚さの半分未満の深さでは、流れる電流の量があまり変わらず、電池寿命に対する効果が小さくなるからである。また、線膨張係数の違いによる電極200の応力の低減効果が殆どなくなるからである。
より具体的には、溝230の深さは電極平均厚さの70〜100%であることが好ましい。これは、70〜100%の範囲において、微小短絡に起因する電池寿命や、線膨張係数の違いによる耐熱性が更に向上するからである。100%の場合には、特に微小短絡における電流の流れが集電体210のみになるため、電池寿命の向上が著しい。また、集電体210上に電極材220が載っている状態になるため、線膨張係数の違いによる集電体210の伸びがほぼ完全に電極材220の挙動として一体に動くので、電極200の応力の低減効果が大きくなる。図5において、(A)は溝の深さが電極平均厚さの90%である場合、(B)は溝の深さが電極平均厚さの70%である場合、及び(B)は溝の深さが電極平均厚さの50%である場合を示しており、これらは全て本発明の条件を満たしているが、(A)及び(B)の態様が好ましい。
また、本実施の形態では、図2に示したように、電極表面に縦横に延びる井桁状を呈する複数条の直状溝230が形成されている。これらの溝230により電極表面に分割される複数の領域は、直方体形状を有することが好ましい。これは、集電体210も広い意味で直方体であるため、外部振動や線膨張係数に起因する応力がその直方体を源とする部位に発生する可能性が高いからである。また、仮に領域を曲線により区画した場合には、その曲線部で大きな応力が発生し、耐熱性や防振性が劣る可能性があるからである。耐熱性等が低下すると、その部分で電極の活物質が剥がれ易く、微小短絡の発生原因が生じるからである。
さらに、直方体領域の短辺の長さが10〜500μmの範囲にあることが好ましい。これは、10μm未満では領域を分ける溝230の総面積が大きくなり過ぎ、電池の容量低下を無視できなくなるからである。また、500μmを越えると、電池寿命の向上度合いが小さくなるからである。
ここで溝230の幅は、領域面積の1/100から1/10が望ましく、実質的な幅は1μから100μm程度である。この溝230が形成される部分は、電極活物質が少ない部分であるので、電池容量がその分小さくなる。したがって、溝230の部分の面積はできるだけ小さい方が望ましい。溝230の幅は、溝230の製造方法や、電池寿命との兼ね合いにより定まるが、ここでは特に限定されない。
微細な溝230により分割される領域は、電極表面上に対称に分散されていることが好ましい。また、微細な溝230からなる微小領域が、少なく電極表面の重心に位置することが好ましい。さらに、微細な溝230からなる微小領域が、少なくとも電極表面の頂点、及び頂点を結ぶ辺の中点を連結する線上に位置することが好ましい。
図6は、本発明に係る電極構造体の振動減衰効果を説明する図である。この電極構造体における点線部分を節として、該電極構造体が振動することになるため、この点線上にある活物質がその振動の影響を最も受け易くなる。また、この振動の節の点線が集まる点も振動に対して重要であり、特に重心は最も振動入力が強いため、最も振動の影響を受け易くなる。その他、図7において、頂点1〜頂点4は重心の次に振動の影響を受け易く、中点1−2、中点2−3、中点3−4、中点4−1もその次に受け易い部位になる。ここで、この振動の影響を受け易い部分は、その振動により電極材が剥がれる可能性が高いため、微小短絡が起き易い部位になる。したがって、このような部位に微細な溝230を設けることにより、その耐振動性が向上し、微小短絡が起き難くなるため、結果として、防振性が向上することになる。
図7から図9は、上記の考察に基づいて、微細な溝230の設定例を示す模式図である。これらのA〜Gパターンの電極構造に関しては、振動の影響が大きい部分に微細な溝230からなる微小領域を設定することにより、防振性が向上することになる。図7において、A及びA’パターンは、頂点1と頂点3とを結んだ線上及び頂点2と頂点3とを結んだ線上に溝230を位置させたものである。図7において、B及びB’パターンは、中点1−2と中点3−4とを結んだ線上及び中点4−1と中点2−3とを結んだ線上に溝230を位置させたものである。図8において、C及びC’パターンは、頂点1と頂点3とを結んだ線上、頂点2と頂点3とを結んだ線上、及び中点1−2と中点3−4とを結んだ線上に溝230を位置させたものである。図8において、D及びD’パターンは、頂点1と頂点3とを結んだ線上、頂点2と頂点3とを結んだ線上、及び中点4−1と中点2−3とを結んだ線上に溝230を位置させたものである。図9において、E及びE’パターンは頂点1と頂点3とを結んだ線上、頂点2と頂点3とを結んだ線上、中点1−2と中点3−4とを結んだ線上及び4−1と中点2−3とを結んだ線上に溝230を位置させたものである。図9において、F及びGパターンは、溝230を電極表面の縦横に井桁状に設定したものである。
図10は、振動のスペクトルを示す説明図であり、微細な溝を有しない電極を従来構造とし、上記Dパターンの電極構造を発明構造として表したものである。図示するように、発明構造は振動が大きく減衰することが分かり、それに起因する微小短絡が少なくなる可能性を示唆している。
また、微細な溝230により分割された領域のサイズは、電極表面上において同等であっても、いろいろなサイズが混在してもよい。耐熱性および防振性の効果を考慮すると、できるだけ均一な領域であることが好ましいが、特に限定されるものではない。
次に、本発明に係る電極構造体の製造方法をさらに詳しく説明する。
上述したように、本発明に係る電極構造体を製造するには、圧電素子の体積変化により、単粒子毎に微細な塗布微粒子を独立に押し出す方法、たとえば、インクジェットプリンタ方式を用い、少なくとも電極表面側が分割された2以上の領域となるように、金属箔からなる集電体210上に電極材220として電極活物質を積層し、電極表面に電極平均厚さの半分以上の深さの溝230を形成する。電極材220としての電極活物質を積層する基材は集電体に限らず、高分子フィルムを用いても構わない。電極活物質は分散材をバインダーとして用い、上記インクジェットプリンタ方式に使用するインクとして電極材のスラリーを作製することが可能である。金属箔とは、電池の集電体に適用可能なアルミ箔、銅箔及びステンレス鋼箔(SUS箔)などの金属箔を意味する。また、高分子フィルムとは、一般的な電池用のセパレータ材や外装のラミネート材を意味する。これらの基材上に電極活物質をインクジェット塗布することにより、分散性の高いことに起因する低抵抗な電極を得ることができる。さらに、分散材に起因する高い接着性を有するため、振動等の外部応力などに対する信頼性の高い電極を得ることができる。
上記塗布微粒子は、1〜100ピコリットル(pL)の範囲で所定量ずつ押し出されることが好ましい。1pL未満では、ミクロマスバネ構造が形成されてもマスが小さ過ぎて、良好な振動低減ができないからである。また100pLを越えると、ミクロマスバネ構造の橋部分が形成され難くなり、振動低減効果が小さくなる可能性があるからである。さらに、ミクロマスバネ構造の橋部分が形成されても、該橋部分のバネが大きくなり、振動を低減する効果が小さくなるからである。
電極材220の層厚については、同一の電極材(電極活物質)をインクジェットプリンタ方式等の同一方法により均一厚さで複数回積層することにより、電極材220の総厚を増加させることが好ましい。これは、同一の電極材(電極活物質)を均一厚さで複数回積層することにより、厚塗り電極を製造することができるからである。インクジェットプリンタ方式のメリットは均一厚さで薄塗りができることにあるので、厚塗りに対するメリットが大きいとはいえないが、1〜30μm程度の厚さであればインクジェットプリンタ方式により積層することもできる。
これに限るものではなく、異種の電極材を同一方法により均一厚さで複数回積層することにより、電極材220の総厚を増加させることができる。これは、たとえば、全固体バイポーラ電池を製造する場合に、正極材、電解質、負極材、及び金属箔などを順番に塗工することも可能だからである。すなわち、金属箔または高分子フィルムから選ばれる基材上に、正極材、負極材、電解質材及び導電材から選ばれる電極要素材のうち少なくとも1以上を塗布する電極であり、塗布微粒子を略同体積ずつ独立噴出させ、基材上に単独付着させることにより、基材上に電極要素材を略均一厚さに積層することができる。
電極溶媒は、粒子径が0.01〜1μmの活物質であることが好ましい。0.01μm未満では、分散材のサイズに比較して活物質のサイズが小さいため、微細孔のサイズと分散材のサイズとが合わなくなり、接着性が低下するからである。また、1μmを越えると、活物質のサイズが分散材のサイズに比較して大き過ぎ、バインダーとして活物質を保持することが難しくなり、接着性が低下するからである。また、インクジェットプリンタ方式で塗布するには、活物質のサイズは小さい方が好ましいが、1μmを越えると安定してインク中に活物質を分散しておくのが困難になるからである。
インクジェットプリンタ方式で塗布するには、電極溶媒の固形分が5〜30wt%の範囲にあることが好ましい。5wt%未満では、数ミクロンの厚さの電極を作成するのに、塗出回数を多くする必要があり、電極塗布の効率が悪くなるからである。また、30wt%を越えると、インク中に安定に分散させることが困難となるからである。ここでインクジェットプリンタ方式を用いないでコーター等で塗布する場合は、固形分が多ければ多い程、塗布効率が良い。この場合の固形分は、90〜99wt%の範囲であることが好ましいが、限定されるものではない。
インクジェットプリンタ方式で塗布するには、電極活物質の分散材が0.1〜5wt%の範囲にあることが好ましい。0.1wt%未満では、分散性が悪化して長時間の保管等に耐えることができない可能性があるからである。また、5wt%を越えると、活物質の相対量が減少し、電極を作成するのに効率が悪いからである。分散材は単一の材料を用いても、複数の材料を用いてもよい。また、インク溶媒としてはNMPを使用することができるが、限定されるものではない。インクの塗布後、加熱処理により揮発等し、且つ活物質や分散材と相溶性が高い性質を有し、活物質と分散材等を良好に混合できるものであれば、発明の目的を達成する。他方、インクジェットプリンタ方式を用いないでコーター等で塗布する場合には、分散材の量はは少なければ少ない程、塗布効率がよく、電極の活物質量を増やすことが可能となる。
以上のようにして作成される本発明に係る電極構造体によれば、少なくとも電極表面側が分割された2以上の領域となるように、集電体210等の基材上に電極材220としての電極活物質が積層され、電極表面に電極平均厚さの半分以上の深さの溝230が存在するように形成したので、仮に微小短絡が起きた場合には、その微小短絡に起因する自己放電量を低減することができ、かつ、微細な溝230により集電体210と電極材220との線膨張係数の違いに起因する熱付加時の伸びによる電極の構造劣化を抑制し、更には微細な溝230により分割された領域を電極表面に制御しつつ形成することで、振動入力時の電極材220の物理的な劣化を低減することができるものである。上述したように、本発明に係る電極構造体を製造するには、圧電素子の体積変化により、単粒子毎に微細な塗布微粒子を独立に押し出す方法、たとえば、インクジェットプリンタ方式を用いることが望ましく、この方式を用いることにより、電極表面に微細な溝230を有しながら極薄の電極を作成することができるので、高出力で信頼性の高い二次電池10を得ることができる。
上記二次電池10は、図11に示すように、複数、直列に又は並列に接続して組電池250を形成し、端子260を導出した状態で外部ケース270内に収納して組電池モジュール280を構成することができる。また、この組電池モジュール280をさらに複数、直列に又は並列に接続して、複合組電池300を形成することができる。
図12は、複合組電池300の平面図(図A)、正面図(図B)、側面図(図C)を示しているが、作成した組電池モジュール280は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、組電池モジュール280は接続治具310及び固定ネジ320を用いて複数段積層される。何個の二次電池10を接続して組電池モジュール280を作成するか、また、何段の組電池モジュール280を積層して複合組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。なお、図12において、330は外部クッション材である。
このように、組電池モジュール280を複数直並列接続されてなる組電池300は、高容量、高出力を得ることができ、一つ一つの組電池モジュール280の信頼性が高いことから、複合組電池300としての長期的な信頼性の維持が可能である。また一部の組電池モジュール280が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能になる。
複合組電池300を、電気自動車400に搭載するには、図13に示すように、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、複合組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような複合組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
なお、本発明では、複合組電池300だけではなく、使用用途によっては、組電池モジュール280のみを搭載するようにしてもよいし、これら複合組電池300と組電池モジュール280を組み合わせて搭載するようにしてもよい。また、本発明の組電池または組電池モジュールを搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車やハイブリッドカーが好ましいが、これらに制限されるものではない。たとえば、電車のような他の車両であっても適用は可能である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記実施例1〜17においては、特に限定する旨の記載がない限り、二次電池の発電要素を構成する高分子電解質原料、リチウム塩、正極活物質、負極活物質、及び光重合開始剤として、以下の材料を用いる。
(1)高分子電解質原料: エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのマクロマー
(2)リチウム塩:LiN(SO(以下、「BETI」と称する。)
(3)正極活物質:スピネル型LiMn(正極1:平均粒子径0.2μm、正極2:1μm)。ここで、正極2は平均粒径1μmを出発物質とし、湿式粉砕法により粉砕して平均粒径の材料を得た。
(4)負極活物質:粉砕したグラファイト(平均粒径:0.2μm)
(5)光重合開始剤:ベンジルジメチルケタール
なお、高分子電解質原料は、特開2002−110239号公報記載の方法に準じて合成した。また、負極インク、正極インクおよび電解質インクの調製、印刷、電池の組み立ては、露点−30℃以下の乾燥雰囲気下で行った。
(実施例1)
7質量%の正極活物質、導電材として2質量%のアセチレンブラック、及び1質量%の分散材をNMP溶媒に溶かした。十分な攪拌の後数時間放置し、沈殿物以外をフィルターでろ過し、正極インクとしてのスラリーを調整した。この正極インクの粘度は約0.5Psであった。
9質量%の負極活物質、1質量%の分散材1をNMP溶媒に溶かした。十分な攪拌の後数時間放置し、沈殿物以外をフィルターでろ過し、負極インクとしてのスラリーを調整した。この負極インクの粘度は約0.3Psであった。
調製したインクおよび市販のインクジェットプリンタを用いて、以下の手順に基づいて、正極を作成した。なお、上記のインクを使用した場合、溶媒であるアセトニトリルがインクジェットプリンタのインク導入部分にあるプラスチック部品を軟化させてしまう問題が生じた。そこで、インク導入部分にある部品を金属製の部品と交換し、インク溜部から直接金属部品にインクを供給させた。また、インクの活物質が沈殿する懸念があったので、インク溜りを常に回転翼を用いて攪拌した。
インクジェットプリンタは、市販のコンピューターおよびソフトウェアによって制御した。正極層を作製する際に、上記の正極インクを用いた。正極層は、インクジェットプリンタを用いて、コンピューター上で作成した上記A〜Gパターンの電極構造(図7〜図9参照)を印刷することによって作製した。なお、金属箔を直接プリンタに供給することは困難であったので、A4版上質紙にこれらを貼り付け、これをプリンタに供給し、印刷を行った。
Fパターンの電極構造(図9参照)は、短辺を50μm、長辺を100μm、溝深さを厚さの70%、溝幅を約1μmに設定した。
上記のような工夫を施したインクジェットプリンタに正極インクを導入し、集電体としての厚さ20μmのアルミ箔上に、コンピューター上で作成したパターン構造を印刷した。インクジェットプリンタから噴出される正極インクの粒子の体積は、約2ピコリットル(pL)であった。同一面に正極インクを複数回印刷することにより、所望の厚さを有する正極層を形成した。それぞれの電極材の厚さは、約10μmとなった。印刷後、溶媒を乾燥させるために60℃の真空オーブン中で2時間の乾燥を行った。
同様の作業を、集電体の正極層と反対側の面にも施すことによって、集電体の両面に正極層が形成された正極を得た。その後、正極は、所定の電池サイズになるようにカットされた。
その後、同様にして負極電極を作成した。
このようにして得られたFパターンの電極構造の正極2枚、及び負極3枚を重ね、ラミネート材を外装として電池を構成した。電解液はEC+PCの1:1溶液を用いた。同様にして、前述のゲルポリマーを用いることにより、電池を構成した。
(実施例2)
電極表面の溝深さを電極平均厚さの50%とした以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例3)
電極表面の溝深さを電極平均厚の100%とした以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例4)
微細な溝によって分割された直方体形状の領域の短辺を10μm、長辺を20μmとした以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例5)
微細な溝によって分割された直方体形状の領域の短辺を200μm、長辺を200μm、溝幅を約10μmとした以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例6)
微細な溝によって分割された直方体形状の領域の短辺を500μm、長辺を500μmとした以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例7)
Aパターンの電極構造(図7参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例8)
A’パターンの電極構造(図7参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例9)
Bパターンの電極構造(図7参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例10)
B’パターンの電極構造(図7参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例11)
Cパターンの電極構造(図8参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例12)
C’パターンの電極構造(図8参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例13)
Dパターンの電極構造(図8参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例14)
D’パターンの電極構造(図8参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例15)
Eパターンの電極構造(図9参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例16)
E’パターンの電極構造(図9参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(実施例17)
当初は電極パターンを作成せず、インクジェットプリンタにより電極材を塗布した後、溝幅約200μmのマイクロカッターで電極表面を削り、短辺20mm、長辺40mm、溝幅100%となるGパターンの電極構造を後加工で作成した以外は、実施例1と同様にして電極を作成した。
(比較例)
上記のインクスラリーを用い、金属箔上にバーコーターで約10μm厚さに塗布して、電極表面が平滑な電極を作成した。
以上の実施例1〜17及び比較例(従来例)について、自己放電改善率(%)、平均減衰率(%)、及び加熱後減衰率(%)の測定を行った。その結果を下記表1に示す。
Figure 0005168768
〔自己放電改善率〕
比較例(従来例)で得られた電池を4.2Vに充電した後、室温で放置した。約1ヶ月後に測定した電圧を基準電圧とした。その後、各実施例で作成した電池を同様に測定し、基準電圧に対する差を改善%とした。したがって、たとえば自己放電改善率35%とは、基準の電極の電圧低下率を100%とした場合に、65%までしか電圧が低下しなかったことを意味する。すなわち、実施例1〜17によれば、表1に示すように、自己放電の割合が低減されたことを確認できる。
〔平均低減率〕
上記の各実施例の方法によって得られた電池の略中央部に加速度ピックアップを設定し、インパルスハンマによってハンマリングしたときの加速度ピックアップの振動スペクトルを測定した。設定方法は、JIS B0908(振動及び衝撃ピックアップの校正方法・基本概念)に準拠した。測定スペクトルは、FFT分析器により解析し、周波数と加速度の次元に変換した。この得られた周波数に関して平均化とスムージングを行い、振動伝達率スペクトルを得た。この加速度スペクトルの第一ピークの面積比を従来例の比較基準に対して示したものを平均減衰率とした。数値が大きいほど、振動が低減されたことを意味する。すなわち、実施例1〜17によれば、表1に示すように、良好な減衰特性を示している。
〔加熱後減衰率〕
JIS C5961に既定する熱サイクル試験に従い、−25℃(1時間)と−60℃(1時間)とを100サイクル実施した後、平均減衰率の計測を行った。すなわち、実施例1〜17によれば、表1に示すように、良好な加熱後減衰特性を示している。
本発明によれば、電極表面に電極平均厚さの半分よりも深い溝を形成して少なくとも電極表面側が分割された2以上の領域を設定することにより、電池の高寿命化を達成することができるとともに、防振性の向上を図ることができるので、バイポーラ電池等の二次電池の信頼性向上に大いに役立つ。
本実施の形態に係る二次電池の平面図、側面図、断面図である。 本発明に係る電極構造体の平面図、A−A’線断面図である。 微小短絡時の電子の移動状況を説明する図である。 線膨張係数の歪みの吸収状況を説明する図である。 電極表面の溝の深さを示す模式図である。 本発明に係る電極構造体の振動減衰効果を説明する図である。 微細な溝の設定例を示す模式図である。 微細な溝の設定例を示す模式図である。 微細な溝の設定例を示す模式図である。 振動のスペクトルを示す説明図である。 組電池の概略構成図である。 複合組電池の概略構成図である。 組電池が車両に搭載された状態を示す図である。
符号の説明
10 二次電池、
20A 正極タブ、
20B 負極タブ、
30 発電要素、
40 外装材、
50 熱融着、
110 負極集電体、
120 電解質層、
130 正極集電体、
150 単電池、
170 タブと集電体との連結部、
180 集電体幅、
190 タブ幅、
200 電極、
210 集電体、
220 電極材、
230 溝、
250 組電池、
260 端子、
270 外部ケース、
280 組電池モジュール、
300 複合組電池、
310 接続治具、
320 固定ネジ、
330 外部クッション、
400 電気自動車。

Claims (4)

  1. 少なくとも電極表面側の一部の領域が分割された2以上の領域となるように、基材上に電極活物質が積層され、前記一部の領域は電極表面に電極平均厚さの半分以上の深さの溝を有し、前記電極表面側で前記溝を有する前記一部の領域は、前記電極表面の重心を通る頂点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であるか、前記電極表面の重心を通る頂点同士及び中点同士を結ぶ線上に沿って位置する形状であり、前記一部の領域は、前記電極表面の一端から他端までは連続していない溝によって形成されることを特徴とする電極構造体。
  2. 前記一部の領域において溝により分割される各領域が直方体形状を有することを特徴とする請求項1に記載の電極構造体。
  3. 前記直方体領域の短辺の長さが10〜200μmの範囲にあることを特徴とする請求項2項に記載の電極構造体。
  4. 前記溝の深さが電極平均厚さの70〜100%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極構造体。
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