JP5167353B2 - 燃料タンク - Google Patents

Description

本発明は、熱可塑性プラスチック材料から成る燃料タンクに関するものである。このような燃料タンクは、多種多様な方法、例えば押出ブロー成形法、熱成形法、或いは射出成形法によって製造可能である。押出ブロー成形法による場合、可塑化されたプラスチック材料をチューブ状に押し出したパリソンから燃料タンクを得ることができる。この場合、押し出されたパリソンは二分割金型内でガス圧の作用のもとに膨張され、この金型がタンクの成形仕上がり外形輪郭を画定する。これに代えて、複数枚のウェブ状パリソンを押し出し、専用の金型内でガス圧の加圧又は減圧或いはそれらの組み合わせ操作を行ってこれらパリソンからタンクを成形することも可能である。

プラスチック製燃料タンクを製造するための特定の基材プラスチック材料は本質的に炭化水素に対して透過性であるので、熱可塑性プラスチック材料から燃料タンクを製造する場合には、その気密性を保証する特別な措置が必要となる。最新のプラスチック製燃料タンクは、通常、炭化水素遮蔽層を含む多層共押出品から製造されている。従って、そのタンク壁部の耐透過漏洩性能は一般的には問題とならない。しかしながら、タンクシェルの継目や、接続ニップル又はバルブ等を装着した挿通開口部などは、依然として炭化水素の透過原因箇所として考えられる弱点である。燃料タンクには、給油口以外にも通排気用及び燃料送給用流体導管のための挿通開口部や電気ケーブルのための貫通ブッシングを設けておく必要がある。更に、燃料タンク内に配置される例えば燃料ポンプ等の組込部品に電気エネルギーを供給する必要がある。同様に炭化水素の放出を低減するため、燃料タンクに付属する例えば燃料送給ユニット、放出容器、燃料蒸気フィルタ等、極力多くの付属機能部品をタンク内に配置する努力が行われている。これにより、タンク壁部の開口部の数をかなり低減することができる。タンク壁部の貫通間隙を含む開口部は、いずれにせよ潜在的な漏洩箇所である。そのため、タンク壁部の開口部の数を最少にし、或いは開口寸法を合理的な程度に制限するための数々の工夫が先行技術で提案されている。

タンク内の燃料送給ユニットのために必要な開口部を比較的小さな内径に構成する場合の問題点は数多くの刊行物で触れられている。通常、燃料送給ユニットは電動機を備えた燃料ポンプと必要に応じて更に燃料フィルタとを含み、これらは共に燃料のサージを抑制するスワールポット内に配置されている。スワールポットは、タンク搭載車両のあらゆる走行状況、即ち、車両の加減速時やコーナリング走行時、又は車両が前後方向又は左右方向にの軸心回りに強い傾きを生じたときにも燃料ポンプが充分な燃料の供給を受けることを保証するものである。スワールポットはまた予備燃料貯留室を画定するだけでなく、少なくとも一つの燃料レベルセンサも備えている。

スワールポットの内容積を小さくすることには、特に高出力エンジンの自動車では限界がある。そのため、燃料タンク内の底部に組込んだ状態で組込前の状態よりも大容積となるように燃料送給ユニットをモジュール化することが多くの刊行物で触れられている。これにより、例えば燃料送給ユニットをタンク内へ挿入配置するのに利用される検査用開口部の寸法を小さくすることができる。この検査用開口部は、燃料送給ユニットに対する例えば所要の修理又は交換作業を実施する場合にも利用される。

最後に、蓋又はキャップで密封閉鎖される小径管状突部を燃料タンク自体に設けることは従来技術で公知である。この場合、燃料タンクには蓋又はキャップ下に所要の開口部を設けておくことができる。

独国特許出願公開第１９６００８７２号明細書には、燃料タンクとその内部に配置される燃料送給ユニットが述べられており、燃料タンクに設けられた挿通開口部を通して燃料送給ユニットからの流体導管による流体通路や電気ケーブルがタンク外部へと導かれている。燃料送給ユニットは燃料タンクの製造プロセス中にタンク内に挿入され、一体構造の燃料タンクによって周囲を囲まれる。即ち、燃料送給ユニットは燃料タンクの成形時にタンク内にブロー成形される。従って、この燃料タンクは燃料送給ユニットの外形寸法よりもかなり小さい内径の開口部をもつことができる。独国特許出願公開第１９６００８７２号明細書では、この開口部をプラグで密閉することが提案され、燃料送給ラインと電気ケーブルは開口部を閉鎖するプラグに挿通されている。

燃料タンクには、燃料送給ライン及び燃料タンク内の電気部品のための電気ケーブル以外にも、少なくとも運転時ベントラインと給油時ベントラインを設ける必要がある。このためには、やはりタンクにブッシングを設けなければならないはずである。この点について、独国特許出願公開第１９６００８７２号明細書は何らの解決策も示されていない。

独国特許出願公開第１９６００８７２号明細書

そこで本発明の課題は、タンク壁部に必要な開口部の数を最小限にした全く新規な熱可塑性プラスチック材料製燃料タンクを提供することである。

この課題は、本発明によれば、熱可塑性プラスチック材料製の燃料タンク、即ち、少なくとも一つの全周継目と、給油口と、通排気手段と、タンク内部に配置された少なくとも一つの燃料送給ユニットの形態でタンク内の燃料を取り出して送給する手段と、タンク内部とタンク外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つとを備えたものにおいて、前記流体導管及び電気ケーブルの外径を超える内径の挿通開口部が燃料タンクの壁部から排除されていることを特徴とする燃料タンクによって解決される。換言すれば、本発明に係る燃料タンクは、従来と異なって一般的な大形円形穿孔部や検査開口部の無いタンク構造である。このようにして、本発明に係る燃料タンクは潜在的な漏洩通路の存在数を最少とすることができる。ここで、本発明で言う漏洩とは、一般的な可視規模の液体燃料の損失を意味するのものではなく、むしろ殆ど測定不可能な範囲もしくは殆ど知覚不可能な範囲の炭化水素の放出を意味する。

本発明に係る燃料タンクの好適な一実施形態では、タンク壁部に直接貫設封止された管状連結エレメントに少なくとも一つの流体導管が連結されていることを特徴としている。このような連結エレメントは、例えば「もみの木状」の断面形状の外面襞成形部を有するニップルとして構成することができ、このニップルはタンク成形時にタンク壁部に貫設又は挿通されてタンク壁部に溶着される。

本発明に係る燃料タンクの別の好適な一実施形態では、燃料タンクの内部と外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが燃料タンクの全周継目の延在方向と角度を成して該継目を貫通して延在しており、或いは少なくとも部分的に給油口又は該給油口に続く給油管内に通されている。本発明による燃料タンクは、給油口を除いてタンク壁部から一切の開口部が排除された密閉構造とすることができる。

本発明で言うタンク壁部とはタンクの途切れのない壁部領域を意味し、タンク壁部同士が互いに溶着された継目部分を意味するものではない。このようなタンクは、例えば熱成形又は射出成形された二つの半シェルを一体化したり、二枚のウェブ状パリソンを押出ブロー成形して得たシェル同士を合体させることで製造することができる。本発明に関する限り、タンク壁部の多層押出構造部分ではなく継目部分でタンクを貫通する部分及びそのようなブッシングは、燃料タンクの壁部を貫通する開口部を形成するものではない。

本発明による燃料タンクは、特に給油口以外は途切れのない完全に連続した閉鎖面を形成するタンク壁部が設けられていることを特徴としている。燃料タンクの機能に必要不可欠な流体導管と電気ケーブルは、タンクの全周溶着継目又は給油管のいずれかを通して敷設されている。

本発明を要約すれば、燃料送給用及びタンク通排気用の各流体導管による流体通路と電気ケーブルとの挿通敷設のために必要な貫通部又はブッシングを、プラスチック製タンクの製造に起因する不可避的な潜在的漏洩箇所となり得る領域内に敢えて集約的に配置することである。このような本質的な潜在的漏洩箇所となり得る領域はタンク製造プロセスで厳重に封止されるものであり、例えばチューブ状パリソンの押出ブロー成形によって燃料タンクを製造する場合は、タンクには分割金型の分割面全周縁による挟着で全周に亘って完全に密封された全周マッシュシームが形成される。また、熱成形による深絞り半シェルや射出成形による半シェル同士の合体で燃料タンクを作製する場合にも、フランジ状に成形される半シェルの全周縁で全周溶着継目が形成される。本発明による燃料タンクは複数のウェブ状押出品からブロー成形で製造することもでき、この場合も密封状態の全周継目が形成される。製造方法に応じて、燃料送給ユニット及びその他の内蔵部品をタンク内に配置する技法は種々選択可能である。例えば、燃料タンクをチューブ状に押し出されるパリソンからブロー成形する場合、既に知られているように燃料送給ユニットの周囲にパリソンを押し出してブロー成形することができる。これ以外の製造方法による場合は、半シェル同士を合体させて燃料タンクを組み立てる前に燃料送給ユニットとその他の内蔵部品をシェル内に配置しておけばよい。

本発明の特に好適な一実施形態では、タンク壁部から検査用開口部が排除され、即ち検査用開口部は設けられておらず、燃料タンク内に配置された機能部品の設計寿命が燃料タンクの耐用寿命に対応している。

換言すれば、本発明によれば、製造後に保守又は検査のためにタンク内部へアクセス可能とするような一切の開口部はタンク壁部から排除される。この意味で本発明は先行技術とは全く異なる思想に基づくものである。

本発明による燃料タンクの一変形態様によれば、厳密に三本のみの流体通路が燃料タンクの内部と外部に亘って敷設されている。ここで、「内部」及び「外部」なる用語は、タンクに対する流体通路を構成する流体導管の配置位置を意味するものであり、流体導管自体の形状を意味するものではない。

本発明の更に好適な一変形形態による燃料タンクは、厳密に一つのみの給油口と、一つのみのベントラインと、一つのみの燃料送給ラインとを備えている。ベントラインは通気と排気の機能を果たすことができる。ベントラインと燃料送給ラインは専用の外被管内に通して給油管内に配置することができる。この外被管内には所要の電気ケーブルを収容することも可能である。

本発明に係る燃料タンクの望ましい一実施形態では、燃料タンクが少なくとも二つのシェルから成り、これらのシェルがそれぞれ全周継目の領域にフランジ状縁部を形成している。

本発明に係る燃料タンクの別の一実施形態では、燃料タンクの内部と外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが前記二つのシェルの分割面における全周継目を貫通するブッシング内を前記継目の延在方向と交叉する方向に貫通延在している。

タンク壁部は、少なくとも一つの炭化水素遮蔽層を含む多層押出品で構成することができる。

本発明に係る燃料タンクの有利な一実施形態では、前記流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが燃料タンクの全周継目に嵌設されたインサート部品を介してタンク内外で連結されており、このインサート部品が少なくとも部分的にプラスチック材料から成ると共に全周継目内でタンク壁のプラスチック材料と溶着されている。

インサート部品は、例えば前記二つのシェルのフランジ状縁部同士の接合面間に挿入配置されて該縁部と溶着されていることが好ましい。

このインサート部品は、差込みコネクタとして構成されていることが好ましい。

本発明を図示の実施形態について詳述すれば以下の通りである。

本発明の第１実施形態による燃料タンクの概略斜視図である。 本発明の第２実施形態による燃料タンクを一部断面で示す模式構造図である。 燃料タンクの壁部に直接貫設封止された連結エレメントの断面図である。

図１は、本発明による燃料タンク１を模式的に示しており、この燃料タンク１には、従前と同様に給油管が設けられ、この給油管の先端部には給油口が設けられている。燃料タンク１は、多段成形プロセスで二枚のウェブ状押出品から押出ブロー成形により特に二つの外型と一つの中型とからなる三分割金型を用いて製造されたものである。この場合、まず第１成形プロセスにおいて二枚のウェブ状押出品が可塑状態のまま付加的な加熱を伴うことなく型開き状態の各外型と中型との間の各間隙に垂下配置される。各外型は、型閉状態で完成後の燃料タンクの外形輪郭に合致する成形キャビティを形成する部分キャビティをそれぞれの内面で形成する。次に、ワンステップで各外型が中型に対して閉じられ、各パリソンが両外型と中型との間に挟持される。その後、各パリソンが金型内でブローガスの作用で各外型の内面へ向かって膨張され、外型内面で形成された部分キャビティ内面に押し付けられる。この状態でキャビティ内面に保持された各半シェルの内面に、中型内に予め配置された部品ホルダの作動によって燃料タンクの機能に不可欠な内蔵機能部品が取りつけられる。次いで両外型が中型から離反移動され、引き続き中型が両外型の間から待避移動される。その後、第２成形プロセスで両外型が互いに向かって移動され、かくして半シェル同士がフランジ状の全周縁部２の領域で互いに溶着されて一体化される。

燃料タンク１の各半シェルは埋込層として炭化水素遮断層を有する６層共押出品で成形されている。

図１から明らかなように、この燃料タンク１は全周継目３を備えており、この継目で燃料タンク１の各半シェル４ａ、４ｂのフランジ状縁部２が互いに全周で封止状態に溶着されている。この燃料タンク１は、図２に略示する給油管１０を更に備えている。図２には燃料タンク１の幾何学形状が同様に略示してある。当業者には自明のことであるが、この燃料タンク１は凹凸を含む比較的複雑な外形を有する鞍形タンクとして形成され、中央部で括れた二つの主要容積室を形成している。この括れ部分は、通常は自動車に搭載された状態で自動車の駆動用カルダン軸の上に配置される。

本発明に従って燃料タンク１には複数のブッシング５が設けられており、これらのブッシングはいずれも該燃料タンク１における連結器を構成するように燃料タンク１の継目３に封止状態で嵌設されている。これらのブッシング５はタンク成形時に両半シェル間に配置されるインサート部品として形成された多機能連結器６内に間隙のない封止状態で配置されている。多機能連結器６は熱可塑性プラスチック製の本体７を有し、この本体は図示の実施形態においては合計二つのブッシング５と一つの電気プラグ接点導体８とを有している。ブッシング５のうちの大きい方は例えばベントライン用、ブッシング５のうちの小さい方は燃料送給ライン（流体導管）用に供することができる。プラグ接点導体８は、例えば図２に示す燃料送給ユニット１１への給電用に利用することができ、更にはプラグ接点導体８を介して燃料レベルセンサ１２の信号をタンク外部に取り出すこともできる。

図２に示す実施形態において、燃料タンク１の継目３内に嵌設されたブッシング５は、それぞれ燃料タンク１の内部と外部の流体導管同士を接続して一連の流体通路と成すための連結器である。流体に関して例外となるのは当然のことながら給油管１０であり、燃料タンク１への燃料の充填はこの給油管を介して行わねばならないからである。給油管１０のために燃料タンク１に設けられる開口部を除いて、燃料タンク１の壁部９は途切れの無い連続閉鎖壁面である。即ち、その他の開口部は一切排除されており、タンク壁部には給油管下記後部以外の挿通開口部は全く設けられていない。燃料送給ユニット及びその他の機能部品として燃料タンク１内に配置される内蔵部品は、いずれも燃料タンク１自体の耐用寿命に対応する寿命を持つように設計されており、従って内蔵部品の故障時には燃料タンク１全体を交換する必要がある。

図２に示す実施形態の燃料タンク１には、燃料タンクの補償容積空間内、即ち、自動車に搭載された状態で燃料タンク１内の最も高い箇所に、ベントライン１４を介して互いに接続されたベントバルブ１３が配置されている。これらのベントバルブ１３は、それ自体は良く知られているように、付加的にベントライン１４を閉じる重力作動式のロールオーバー弁を備えていてもよい。ベントライン１４は、例えば給油時ベントラインとして構成しておくことができ、この場合は給油管１０内を通して外部へ導かれる。符号１９は電気ケーブルであり、タンク継目３を封止状に貫通するブッシング２０内を貫通して直接タンク外部へと導かれる。この代わりに、電気ケーブルも給油管１０内に通して外部へ導いてもよいことは述べるまでもない。

本発明に係る燃料タンク１は、燃料タンク１の内部に配置された部品にタンク製造後にアクセス可能な検査用開口部がタンク壁部から排除され、給油口以外には流体導管及び電気ケーブルの外径を超える内径の挿通開口部を一切有していない。

当業者には明らかなように、多機能連結器６を用いる代わりに相応する流体導管や電気ケーブルを燃料タンク１の継目に封止状態で直接貫通配置してもよい。

図３に示す実施形態による本発明に係る燃料タンク１では、タンク内外の流体導管を相互に連結して一連の流体通路とするために連結エレメント１５がタンク壁部に直接貫設封止されており、この連結エレメントは、例えば両側に導管との連結用の差込み口管端部を有する二重ニップルとして構成され、タンク壁部の内面又は外面に当接する全周鍔部１６の両側に「もみの木状」の外面襞成形部１８を有する差込み口形管端部１７をそれぞれ有している。これらの差込み口形管端部は、流体導管の装着と封止固定に供される。成形金型内で燃料タンク１を成形する際に、タンク壁部に連結エレメント１５が貫設される。この場合、連結エレメントは専用のマニピュレータによって燃料タンク１の未だ可塑状態の壁部９に押し込まれ、金型内の対向面側に設けられたダイプレートの受容孔内に突き通される。従って、全周鍔部１６の領域では連結エレメント１５が燃料タンクの壁部９と溶着状態で接合されている。連結エレメント１５の貫設によって燃料タンク１の壁部９に形成される貫通部の内径は、連結エレメント１５の外径と同等であり、連結エレメントの外周面に装着されて連結される流体導管の外径を超えることはない。

１：燃料タンク
２：縁部
３：継目
４ａ、４ｂ：半シェル
５：ブッシング
６：多機能連結器
７：連結器本体
８：電気プラグ接点導体
９：壁部
１０：給油管
１１：燃料送給ユニット
１２：燃料レベルセンサ
１３：ベントバルブ
１４：ベントライン
１５：連結エレメント
１６：鍔部
１７：差込み口形管端部
１８：「もみの木状」の外面襞成形部
１９：電気ケーブル
２０：タンク継目貫通ブッシング

Claims (12)

1. 熱可塑性プラスチック材料から成る燃料タンク（１）であって、少なくとも一つの全周継目（３）と、給油口と、通排気手段と、タンク内部に配置された少なくとも一つの燃料送給ユニット（１１）の形態でタンク内の燃料を取り出して送給する手段と、タンク内部とタンク外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つとを備えたものにおいて、
   前記流体導管及び電気ケーブルの外径を超える内径の挿通開口部が燃料タンクの壁部（９）から排除されており、
   燃料タンク（１）の内部と外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが、燃料タンク（１）の全周継目（３）の延在方向と角度を成して該継目（３）を貫通していることを特徴とする燃料タンク。
2. 燃料タンク（１）の壁部（９）に直接貫設封止された管状連結エレメント（１５）に少なくとも一つの流体導管が連結されていることを特徴とする請求項１に記載の燃料タンク。
3. 燃料タンク（１）の内部と外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが、少なくとも部分的に給油口又は該給油口に続く給油管内を通過していることを特徴とする請求項１又は２に記載の燃料タンク。
4. タンク壁部から検査用開口部が排除されており、タンク内に配置された機能部品の設計寿命が燃料タンク（１）の耐用寿命に対応していることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の燃料タンク。
5. 三本のみの流体通路が燃料タンク（１）の内部と外部に亘って敷設されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の燃料タンク。
6. 一つのみの給油口と、一つのみのベントラインと、一つのみの燃料送給ラインとを備えたことを特徴とする請求項５に記載の燃料タンク。
7. 燃料タンクが少なくとも二つのシェル（４ａ、４ｂ）から成り、これらのシェルがそれぞれ全周継目（３）の領域にフランジ状縁部（２）を形成していることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の燃料タンク。
8. 燃料タンク（１）の内部と外部に亘って敷設された流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが前記二つのシェル（４ａ、４ｂ）の分割面における全周継目（３）を貫通するブッシング内を前記継目（３）の延在方向と交叉する方向に延在していることを特徴とする請求項７に記載の燃料タンク。
9. タンク壁部（９）が少なくとも一つの炭化水素遮蔽層を含む多層押出品から成ることを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記載の燃料タンク。
10. 前記流体導管による流体通路及び電気ケーブルの少なくとも一つが燃料タンク（１）の全周継目（３）に嵌設されたインサート部品を介してタンク内外で連結されており、このインサート部品が少なくとも部分的にプラスチック材料から成ると共に全周継目（３）内でタンク壁のプラスチック材料と溶着されていることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載の燃料タンク。
11. インサート部品が前記二つのシェル（４ａ、４ｂ）のフランジ状縁部同士の接合面間に挿入配置されて該縁部と溶着されていることを特徴とする請求項７〜１０のいずれか１項に記載の燃料タンク。
12. インサート部品が差込みコネクタとして構成されていることを特徴とする請求項１０又は１１に記載の燃料タンク。

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