JP5167146B2 - プレトロンビン−1の活性化方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
凝固カスケードの終わりから二番目の工程は、活性酵素トロンビンへの酵素前駆体プロトロンビンのXa因子複合体触媒変換である。プロトロンビンは、肝臓において合成される、一本鎖の、ビタミンK依存性糖タンパク質である。それはglaドメイン、2つのクリングル領域、A鎖、およびセリンプロテアーゼドメイン(B鎖)を含む。トロンビンへの変換には、プロトロンビンが2箇所で切断され、glaドメインおよびクリングル領域が取り除かれ、そしてA鎖とB鎖との間で切断されて、「α-トロンビン」と呼ばれる活性プロテアーゼが生成されることが必要とされる。
トロンビンは、外科手術における止血促進のため、ならびに組織接着剤およびシーラントの成分として、治療上用いられている。ヒトおよびウシのトロンビン(両方とも血漿由来)は現在、治療用途について承認されている。
血漿由来製品に固有の汚染の可能性を避けるため、組換え型の原料からトロンビンを得ることは都合がよい。ウシトロンビンは、ウシトロンビン自体および/または汚染タンパク質の免疫原性から生じる止血異常に関連しており(Ortel et al., Ann. Surg. 233(1):88-96, 2001(非特許文献1); Lawson et al., Ann. Thorac. Surg. 79(3):1037-1038, 2005(非特許文献2))、ウシトロンビンへの抗体ができた患者における反復使用に対して警告する「黒枠」警告を保持している。しかしながら、組換え型のプロトロンビンの製造は問題が多いことが判明し、且つ収量は低いままであった。
血漿からの精製に代わる手段として、米国特許第5,476,777号に開示されるように、組換え型のプレトロンビン(例えば、プレトロンビン-1)からトロンビンを調製できる。プレトロンビン-1は、プロトロンビンのglaドメインもしくは最初のクリングル領域を含まない不活性なトロンビン前駆体であり、組み換え細胞における切断型プロトロンビンDNAの発現により産生され得る。活性型トロンビンは、蛇毒から得られたプロトロンビン活性化因子を含む、いくつかの賦活性プロテアーゼのいずれかで処理することによって、プレトロンビン-1から産生される。例えば Speijer et al., J. Biol. Chem. 261:13258-13267, 1986(非特許文献3); Masci et al., Biochemistry International 17:825-835, 1988(非特許文献4); および Morita et al., Meth. Enzym. 80:303-311, 1980(非特許文献5)参照。
トロンビンへのプレトロンビン-1の活性化は、プレトロンビン上のα-トロンビンのタンパク質分解活性によって複雑なものとなっている。α-トロンビンの全収量を減少させうるこの活性は、タンパク質安定化に必要な条件によって高められうる。効率的にプレトロンビン-1をαトロンビンへ活性化する方法が、当技術分野において、いまだに必要とされている。
Ortel et al., Ann. Surg. 233(1):88-96, 2001 Lawson et al., Ann. Thorac. Surg. 79(3):1037-1038, 2005 Speijer et al., J. Biol. Chem. 261:13258-13267, 1986 Masci et al., Biochemistry International 17:825-835, 1988 Morita et al., Meth. Enzym. 80:303-311, 1980
発明の説明
本発明はプレトロンビン-1をトロンビンに変換する方法を提供する。本発明の方法は、以下の工程を含む:(a)pH 6.4〜8.0、30 mM〜110 mM NaClの水溶液中に0.1 mg/mL〜10 mg/mLの濃度でプレトロンビン-1を提供する工程、(b)固相支持体上に固定化されたオスキュタリン-C(oscutarin-C)を提供する工程、ならびに(c)固相支持体1 mL当たり500 mg〜4000 mgのプレトロンビン-1、およびプレトロンビン-1とオスキュタリン-Cとの間の1.8分以上3.5分以下の接触時間が提供されるように、固定化されたオスキュタリン-Cに水溶液を適用し、それによりプレトロンビン-1が切断されてトロンビンを生成し、トロンビン含有溶液が得られる工程。本発明の1つの態様では、プレトロンビン-1の水溶液は、pH=7.4である。本発明の別の態様では、プレトロンビン-1はヒトのプレトロンビン-1である。本発明の更なる態様では、オスキュタリン-Cは、支持体1 mL当たりのオスキュタリン-Cが0.1〜20 mgである濃度で固相支持体上に固定される。関連する態様では、オスキュタリン-Cは、支持体1 mL当たりのオスキュタリン-Cが0.1〜5.0 mgである濃度で固相支持体上に固定される。本発明の別の態様では、固相支持体は架橋アガロースマトリックスを含む。更なる態様では、プレトロンビン-1の水溶液中のNaCl濃度は70 mMである。他の態様では、本発明の方法は、17℃〜45℃の温度、20℃〜37℃の温度、20℃〜30℃の温度、または25℃の温度で行われる。
本発明のある態様では、方法はさらに以下の工程を含む:(d)イオン交換クロマトグラフィー媒質およびアフィニティークロマトグラフィー媒質からなる群より選択される捕捉媒質にトロンビン含有溶液を適用し、それによりトロンビンが捕捉媒質に結合する工程、(e)結合トロンビンを洗浄する工程、ならびに(f)捕捉媒質から結合トロンビンを回収する工程。ある態様では、捕捉媒質は、固相支持体上に固定化されたパラ-アミノベンズアミジン(PABA)を含む媒質などの、アフィニティークロマトグラフィー媒質である。関連する態様では、捕捉媒質は固定化されたPABAを含み、回収段階は、結合トロンビンを溶出するのに十分な濃度のNaClおよびイソプロパノールによって、固定化されたPABAを洗浄することを含む。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の発明の詳細な説明および添付の図面を参照する際に明らかになるであろう。
本明細書で使用される場合、「トロンビン」はα-トロンビンとしても知られている活性化酵素を意味し、それはプロトロンビン(第II因子)のタンパク分解性切断の結果生じる。「トロンビン」という用語は、その由来に関わらず、このタンパク質を意味するように本明細書で使用される。ヒトトロンビンは、ジスルフィド結合により結合した2つのポリペプチド鎖で構成される295アミノ酸のタンパク質である。本発明ではヒトトロンビンおよび非ヒトトロンビンの両方を用いることができる。トロンビンは、止血剤としておよび組織接着剤の成分として医学的に用いられる。
「プレトロンビン-1」は、プロトロンビンからの、glaおよび最初のクリングルドメイン(プロトロンビン断片1として集合的に知られている)の除去から生じるタンパク質である。プレトロンビン-1は、トロンビンによるプロトロンビンの切断により、または直接的に組換え産生により、産生することができる。プレトロンビン-1は、更なるタンパク質分解性切断によりトロンビンに活性化され得る。
本明細書において引用された数値範囲は、それらの端点を含む。
本明細書において引用された全ての参考文献は、その全体が参照により組み入れられる。
本発明は、トロンビン前駆体プレトロンビン-1(PT-1)を活性酵素トロンビンに活性化する方法を提供する。例示目的とはいえ、本発明は組換えヒトPT-1に関して記載されており、本発明はまた、非ヒト型および非組換え型のプレトロンビン-1の活性化を含む。従って、本発明は、制限なく、ヒトおよび非ヒト(例えば、ウシ)の血漿で誘導されたPT-1および組換えPT-1を活性化する方法を含む。
本発明では、プレトロンビン-1(PT-1)のトロンビンへの活性化は、2つの特異的部位でのPT-1ポリペプチド骨格の加水分解により酵素的に達成される。この変換を触媒するのに用いられる酵素は、コーストラルタイパンスネーク(Coastal Taipan snake)(Oxyuranus scutellatus)の毒に由来する。未精製の毒から精製されたセリンプロテアーゼ複合体(オスキュタリン-C)は、インサイチューでのプロトロンビンのトロンビンへの活性化に必要な第Vaおよび第Xa因子の機能を模倣しうる。
本発明の1つの態様では、活性型トロンビンは、活性化因子カラムのトロンビン含有溶離液をパラ-アミノベンズアミジン(PABA)を固定化したカラムに通すことによるアフィニティークロマトグラフィーにより捕捉される。PABAは高分子ビーズ支持体上に固定される。適切な支持体は、エポキシ、活性エステル、チオール、および臭化シアン化学などの化学的性質で官能基化され、メタクリレート、アクリルアミド、アガロースなどの重合体を含む。さまざまな支持体および活性化化学が当技術分野において公知である。例えば、Hermanson et al., Immobilized Affinity Ligand Techniques, Academic Press, New York, 1992を参照。プロトロンビン断片2および宿主細胞タンパク質を含む混入物は、70 mM〜500 mM NaCl、5容量%〜20容量% イソプロパノール、またはNaClおよびイソプロパノールの組合せを用いるカラムを用いて溶出できる。本発明の1つの態様では、混入物は、おおよそ中性のpHに緩衝された、7.1%(v/v)イソプロパノールにおける264 mM NaClを用いて溶出される。活性型トロンビンは、増加した濃度のNaCl(300 mM〜500 mM、好ましくは約500 mM)、イソプロパノール(10容量%〜20容量%、好ましくは約15.7容量%)、またはこれらの濃度でのNaClとイソプロパノールの組合せ、を用いて溶出できる。1つの態様では、トロンビンは、15.7%(v/v)イソプロパノールにおいて500 mM NaClを用いて溶出される。NaClおよびイソプロパノールのそのような組合せは、PABAカラム溶出後のトロンビンに安定性を与える。溶出は、濃度勾配もしくは段階的方法を用いて行うことができる。トロンビンおよび断片2は、同じ濃度範囲を用いて溶出させることができ、最初に断片2の溶出が生じるが、断片2を溶出させるためにより低い濃度のNaClおよび/またはイソプロパノールを利用し、トロンビンの溶出のためにより高い濃度を利用すると、より小さな溶出容量と分離の改善がもたらされる。
活性化因子カラムから溶出されたトロンビンは、イオン交換クロマトグラフィー、免疫アフィニティークロマトグラフィー、またはアフィニティークロマトグラフィー(例えば、ヘパリンアフィニティークロマトグラフィー)などの他のクロマトグラフ法により捕捉することもできる。
オスキュタリン-C(本明細書において「プロトロンビン活性化因子」または「PTA」とも呼ぶ)は、2個の第Xa因子-類似サブユニットおよび2個の第Va因子類似サブユニットから成る四量体である。何ら理論により拘束されることを望まないが、第Xa因子型サブユニットは複合体の触媒能の原因であり、且つ第Va因子型サブユニットは活性化できるように適切な立体配置でPT-1分子を安定化させるのに必要である、と考えられている。Speijer et. al.(同書)参照。PT-1をトロンビンに変換するために活性化剤として精製されたPTAを用いるために、酵素は固相支持体上に固定化される。適切な支持体は、PTA分子上のアミン、スルフヒドリル、カルボキシル、ヒドロキシル、または炭化水素部分で反応する化学で活性化された任意のクロマトグラフ樹脂を含み、それによって、そのような反応が、樹脂でPTAの共有結合をもたらす。そのような支持体の例は、アガロース、セルロース、シリカ、ならびにアクリルアミド、ポリスチレン、およびメタクリレート誘導体から調製された樹脂などの合成の支持体を含む。
固定した樹脂1 mL当たり活性化因子0.1 mg〜20 mgの比で、支持樹脂にオスキュタリン-Cを添加する。当業者によって認識されるように、各樹脂の容量は多少変わるかもしれず、且つ実際の条件は通常のプロセス最適化により確立される。通常、樹脂1 mL当たり活性化因子10〜20 mgと同じくらい高い樹脂添加密度が、従来の樹脂支持体で達成可能であり、より高いプレトロンビン-1樹脂活性化比(樹脂1 mL当たり2.0 gを上回る)もしくはより短い活性化時間を可能にしうる。樹脂1 mL当たり1.0 mgのPTAが添加された架橋アガロース樹脂は、最適条件下で、70%を上回るトロンビンの総モル収量で、結合樹脂1 mL当たり少なくとも2.0グラムのPT-1をトロンビンに活性化するために十分であることが判明した。樹脂に対するPTAのこの比は、トロンビンへのわずかに低い変換のみを達成し、樹脂1 mL当たり4グラムのPT-1よりも高い、活性化の可能性を有している。
臭化シアン活性型、架橋アガロース樹脂(Amersham BioSciencesからSEPHAROSE FAST FLOWを利用)を用いて固定化条件を最適化した。標準的な固定化条件(製造元よって明記されるとおり)を初めに用いた。しかしながら、PTAは低pH洗浄による不活性化に感受性であり、pH4.5未満の洗浄は不可逆的不活性化をもたらすことが判明した。また、反応混合物への0.5 M NaCl添加によりPTA分子の不安定度が悪化した。pH5.0での洗浄は、樹脂活性を維持する一方、任意の不純物の除去に十分であることがわかった。従って、pH4.5未満での洗浄は避けるべきである。酵素は、より高いpHレベル(少なくとも8.3まで)で洗浄しても、影響を受けなかった。樹脂活性を維持しているかぎり、短時間なら樹脂を低pHバッファー(例えば、pH4.0)で処理してもよい。しかしながら、pH4.5未満のバッファーで樹脂を洗浄すると、時間依存的な様式で、樹脂が不活性化される。pHが低いほど、より短い時間で活性が失われる。
PTA樹脂は、弱酸性条件下で保存できる。一連の最適化実験から、静菌剤として0.02%のアジ化ナトリウムを含む、リン酸水素ナトリウムバッファーにおいて、pH6.0で、樹脂の安定性が最大であることが測定された。樹脂は、pH6.0、20%エタノールにおいては、わずかにだけ安定性が低い。
数個のパラメーターがPTA樹脂の活性化効率に影響する。これらには、pH、電導率、PT-1接触時間、PT-1濃度、および温度がある。pHは反応平衡(PT-2へのPT-1変換)の決定において重要なパラメーターだが、PT-1のトロンビンへの変換のための最適pHは広く、pH6.8およびpH8.0の間である。p-アミノベンズアミジン(PABA)に対するセリンプロテアーゼの最大親和性は、pH8.0前後であり、従ってpH8.0付近で変換反応のpHを維持することが望ましい。NaCl濃度の増加は活性化反応を阻害するが、溶液中のPT-1の安定性を維持するために多少のNaClが反応バッファーに含まれる。0.3 M NaClを含む添加の際にPT-1のトロンビンへの変換において著しい低下があり、NaCl濃度の減少が、より高いPT-1のトロンビンへの変換率をもたらすことを実験的証拠は示した。一連の実験を通して、70 mMのNaClがPT-1の安定性と活性化効率との優良な組み合わせを提供したことが明らかになった。本発明では、容認できない低下を被らずに、30 mM〜110 mMまでのNaCl濃度を用いることができる。活性化効率は温度とともに増加することがわかった;より高い温度で、より高い変換率を得た(図9参照)。45℃と同じくらい高い温度が使われるかもしれないが、25℃でのラージスケールの活性化は、許容できる活性化効率を提供する。しかしながら、より低い温度は、活性化因子に対してより長い有効寿命を提供しうる。
活性化因子カラム上のPT-1滞留時間は、変換効率に大いに影響を及ぼす。(より速い流速を通して得られるような)より短い接触時間は、PT-1のトロンビンへのより不十分な変換をもたらす。PT-1濃度と0.6〜1.8分のPTA接触時間との相関を、図1に示す。より高いPT-1濃度(4〜6 mg/mL)では、2.5分の接触時間は良好な変換をもたらす。図10は、4.0 mg/mLのPT-1添加および2.5分の接触時間を用いる、活性化の実施における、トロンビン、PT-1、およびPT-2の相対量を示す。このように、PT-1濃度が増えるにつれて、PT-1のトロンビンへの変換を高率で維持するために、接触時間が増加しうる。PT-1添加濃度およびPT-1-PTA樹脂接触時間を操作することによって、当業者は適切な反応組合せのマトリックスを開発することができる。例えば、表1に示すプロセスパラメーターは、適切な変換効率を提供することが判明した。
Figure 0005167146
驚いたことに、添加溶液におけるPT-1濃度は、約9.0 mg/mLまで変換効率に大きな影響を及ぼさなかった。より高いPT-1濃度では効率に多少の損失があったが、図1に示されているように、接触時間をわずかに増やすことで、変換効率を回復できると考えられる。
PT-1活性化工程の前およびその間、PT-1の一部はトロンビンもしくは内因性のプロテアーゼにより、部分的に加水分解されうる。一部加水分解された型は、プレトロンビン-2(PT-2)と呼ばれ、タンパク質分解活性がない。ここで言及されるPT-2は、13アミノ酸ほど大きさの異なる2つの型にて存在しうる。オスキュタリン-C活性化経路を介し、PT-2をトロンビンへ変換することができるが、活性化速度はPT-1について観察された速度より遅い(図2)。PT-2のトロンビンへの変換が、PT-1の変換より遅いので、反応混合物におけるPT-2産物は制限することが望ましい。組換え細胞培養を使用している場合は、より高い細胞生存率(> 50%)で細胞培養物を採取すると、PT-2産物が減少する。生存率の低い細胞培養物におけるPT-2の増加は、細胞生存率が50%未満に低下した後に、PT-1のPT-2への変換をもたらす内因的に産生された細胞培養物プロテアーゼのレベルが増加することが原因と考えられている。
活性型トロンビンの回収に続いて、1つまたは複数の従来のタンパク質分画法を用いることで更に精製を行うことができる。適切な方法は、例えばイオン交換クロマトグラフィー、緩衝液交換、濾過(ウイルスを除去するナノフィルトレーションを含む)、および濃縮を含む。
治療薬としての使用において、精製されたトロンビンは生理学的に許容される媒体と共に製剤化される。好ましい製剤は、スクロース、マンニトール、塩化ナトリウム、界面活性剤または高分子量ポリエチレングリコール(HMW-PEG)、および任意で塩化カルシウムを含む、薄い緩衝水溶液を含む。これらの成分の典型的な濃度範囲を、表2に示す。パーセントで表される濃度は、重量-容量に基づく。
Figure 0005167146
長期保管のために、水溶液は、無菌のバイアル、アンプル、または他の容器に等分され、かつ当技術分野において公知の手順に従って凍結乾燥される。
実際の濃度は各患者のニーズに従って医師によって決定されるが、使用のために、凍結乾燥されたトロンビン組成物は、適切な希釈剤によって所望の濃度、通常約100 NIH U/ml〜約5,000 NIH U/ml、典型的に約1,000 NIH U/mlに再組成される。トロンビンは、止血するために、しばしば吸収ゼラチンスポンジと組み合わせてまたはスプレーとして、出血組織に適用され得る。トロンビンはまた、組織接着剤またはフィブリン糊の成分としても用いられ得る。トロンビンのこれらのおよび他の使用は、当技術分野において公知である。
本方法は、下記の非限定的な実施例によりさらに説明される。
実施例
実施例1
組換え型のプレトロンビン-1を、米国特許第5,527,692号において開示されたTHR101発現ベクターで形質転換したCHO DG44細胞において産生した。細胞をバイオリアクタ中で環流モードで培養した。条件培養培地を採取し、段階的な一連のデプスフィルター、ならびに最終的に0.2μm PES(ポリエーテルスルフォン)二重膜フィルタを通して限外ろ過/ダイアフィルトレーションにより浄化した。浄化した培地を10倍に濃縮するため、30 kDa公称分子量限界ポリエーテルスルホン膜(30 kDa nominal molecular weight limit polyethersulfone membranes)(PELLICON BIOMAX; Millipore Corp、ビレリカ、マサチューセッツ州)で構成される、接線流動限外ろ過装置(tangential flow ultrafiltration system)を使用した。濃縮培地をその後、9.0 g/L プレトロンビン-1の濃度へと、平衡バッファー(20 mM Tris、120 mM NaCl、pH9.1±0.1)の6倍のダイアフィルトレーション容量で、連続してダイアフィルトレーションした。
プレトロンビン-1のウイルス不活性化を、界面活性剤処置により達成した。4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル-ポリエチレングリコール(TRITON X-100)の10%(w/v)溶液を、最終濃度0.5%(w/v)になるように、濃縮PT-1溶液に添加した。溶液を混合し、12℃±2℃で4時間維持した。溶液をその後、8℃以下に冷却した。
汚染しているプレトロンビン-2および工程不純物を、陰イオン交換クロマトグラフィーにより取り除いた。沈澱物を取り除くために、界面活性剤処置溶液を16〜22℃に温め濾過した。濾液を、20 mM Tris、120 mM NaCl、pH9.1で平衡化された、誘導体化されたアガロース樹脂の80 cm直径 x 20 cm長のカラム(Q SEPHAROSE XL; GE Healthcare)上に添加した。カラムをその後、同じバッファーの10倍カラム容量で洗浄し、続いて20 mM Tris、142 mM NaCl、pH8.8の10倍カラム容量で洗浄した。タンパク質をその後、20 mM Tris、300 mM NaCl、pH7.3の5倍カラム容量で溶出した。全カラム流量は、150 cm/時間の線形速度だった。溶出液を吸光度(A280)により計測し、ピークを収集し、8℃未満に冷やした。
PT-1溶液をその後、接線流動ろ過装置(PELLICON BIOMAX; Millipore社、ビレリカ、マサチューセッツ州)における30 kDa公称分子量限界ポリエーテルスルホン膜濾過を通す限外ろ過により、20±3 g/Lの濃度へ濃縮した。濃縮物をその後0.2μmのフィルターを通して濾過し、-80℃で凍結した。
PT-1を、固定化されたオスキュタリン-Cを用いて活性化し、パラ-アミノベンズアミジン(PABA)のカラム上でトロンビンを捕捉した。活性化因子を、pH5.0で洗浄したが、製造業者の指示書に基づき、臭化シアン活性型アガロースビーズ(セファロースFF; GE Healthcare)上に、PTA分子の表面に存在する反応性アミンを通して固定した。固定化後、樹脂をPTA平衡バッファー(20 mM Tris、70 mM NaCl、pH7.3)において、5 cm ID×10 cmベッド高のカラム(カラム容量=200 mL)に充填した。PTAカラムを、PABA樹脂(ProMetic Biosciences、ウェイン、ニュージャージー州、から入手)の、60 cm ID×20 cm ベッド高(57 L)のカラムへ直接結合した。PABA樹脂をカラムに充填し、0.5 M NaOHで殺菌し、その後100 mM Tris、pH7.5で中和し、また25 mMリン酸ナトリウム、20%イソプロパノール、pH7.0中に保管した。PTAおよびPABAカラムを、結合前に、20 mM Tris、70 mM NaCl、pH7.3の5倍カラム容量で平衡化した。
PT-1を活性化するために、凍結したPT-1濃縮物(400g PT-1)を解凍し、20 mM Tris、pH7.3で9.2±0.2 mS/cmの伝導率へ希釈し、さらにその後20 mM Tris、70 mM NaCl、pH7.3で5 mg/ml PT-1の濃度へ希釈した。溶液のpHをその後、pH6.0の1.5 Mリン酸ナトリウムで7.4±0.1へと調整し、該溶液を0.2μmのフィルターを通して濾過した。濾過した溶液をその後、PTAカラム(80 mL/分)において、2.5分の接触時間を許容するように設計された流速を用いるPTAカラムに適用した。添加完了後、PTAカラムを、添加流速で、平衡バッファーの少なくとも5倍カラム容量で洗浄した。カラムをその後、PABAカラムからトロンビンの溶出を許容するために外した。活性化および捕捉を、それぞれ25℃と17℃で行った。
トロンビンを、トロンビンからプロトロンビン断片2(F2)および混入している宿主細胞タンパク質を分離する条件下で、PABAカラムから溶出させた。すべての段階を、カラムが添加された同じ方向において、38 cm/時間の流速で行った。カラムを、バッファーA(平衡バッファー; 20 mM Tris、70 mM NaCl、pH7.3)の少なくとも5倍のカラム容量で洗浄した。F2を、264 mM NaClおよび7.1%イソプロパノールを含む20 mM Trisを用いる3カラム容量の中間洗浄で溶出した。トロンビンの溶出は、20 mM trisバッファーを用いて、ならびに、NaClおよびイソプロパノール濃度をそれぞれ500 mMおよび15.7%まで増加させて行った。A280吸光度に基づいて生産物を回収した。
活性型トロンビンを、陽イオン交換クロマトグラフィーを用いてさらに精製した。PABA溶出液を、10 mMヒスチジン、pH6.3で、13 mS/cm以下の電導率へ希釈した。トロンビン溶液をその後、10 mMヒスチジン、50 mM NaCl、pH6.3で平衡化された、スルホプロピルアガロース樹脂(SP SEPHAROSE Fast Flow; GE Healthcare)の45 cm直径 x 12 cm長カラム(ベッド容積19リットル)に適用した。添加後、カラムを同じバッファーの3倍のカラム容量で洗浄した。トロンビンを10 mMヒスチジン、400 mM NaCl、pH6.3で溶出し、またA280ピークを回収した。全カラム流量は200 cm/時間の線形速度だった。
ナノ濾過を用いて外来ウイルスを取り除いた。陽イオン交換カラム溶出液を、30インチのカートリッジ膜フィルタ(ULTIPOR DV20; Pall Corporation、Northborough、マサチューセッツ州)で連続する0.1μmのフィルタに通し、濾液を回収した。
その後の実験では、PABA樹脂を、0.1 M酢酸 + 20%エタノールを用いて殺菌した。この手順は樹脂の安定性向上をもたらした。
実施例2
組換え型PT-1のトロンビンへの変換における、pHの影響を研究した。実験は本質的には実施例1において記載したように、6.8から8.0までの活性化反応のpHで、PT-1 対 固定されたオスキュタリンCの比2000:1、および2.5分の接触時間を用いて実施した。このpH範囲では、PT-1のトロンビンへの最も大きな変換が、pH7.4で報告された。pH6.8では、PT-1のトロンビンへの反応はそれほど効率的ではなく、低いトロンビン収量をもたらした。pH8.0では、PT-1がPT-2に変換されるために、再び低いトロンビン収量をもたらす傾向があった。図3〜5を参照。
pH6.0〜7.4で行った実験の2番目のシリーズは、pH6.0対pH7.4でトロンビン収量が約20%低下したことを示した。興味深いことに、活性化をpH7.4、6.8、6.4、および6.0で行なった4つの実験のこのセットでは、pH6.0に達するまで、PT-1のトロンビンへの変換はほとんど一定であった。さらに、樹脂が、高いpHレベルと比べ、低いpHレベルではそれほど安定していないことが判明した。
実施例3
PT-1の活性化を、本質的には実施例1で記載したように、pH7.4で多様なNaCl濃度を用いて行った。NaCl濃度の増加は、図6(300 mM NaCl; 29.4 mS/cm)、図7(120 mM NaCl; 14.3 mS/cm)、および図8(70 mM NaCl; 8.7 mS/cm)に示すように、活性化反応を阻害することが判明した。しかしながら、溶液中のPT-1の安定性を維持するために、多少のNaClが反応バッファー中に含まれている必要があった。一連の実験から、70 mM NaClが、PT-1の安定性および活性化効率の適切な組合せをもたらしたことが決定した。
また、30 mM NaClで実験したところ、安定性がいくらか損なわれたが、生成物収量がわずかに増加することが観察された。
実施例4
活性化因子カラムにおけるPT-1の滞留時間の活性化への影響を、本質的には実施例1に記載されるような活性化条件で、流速を変えることによって研究した。PT-1の1.0-mLボーラス量を、スケールダウンしたPTAカラムに注入した。画分を回収し、可溶性ベンズアミジンを含む溶液中で急冷し、PT-1、PT-2、およびトロンビン濃度について、逆相HPLCによって分析した。より短い接触時間(より高い流速)は、PT-1のトロンビンへの、より不十分な変換をもたらした。これらの研究もまた、PT-1活性化が初期の変換測定値と比べて、変換過程の終わりでわずかに低下したことを示した。このデータのグラフを図1に示す。
4〜6 mg/mLのPT-1濃度では、2.5分の接触時間は良好な変換をもたらした。図10に示されるように、4.0 mg/mLのPT-1添加(2000 mgPT-1/mL樹脂)および2.5分の接触時間をもって、ふさわしい結果が得られた。
実施例5
PT-1とPT-2活性化における、プロセスパラメーターの影響を研究した。PT-1およびPT-2各20 mLを、20 mM Tris、120 mM NaCl中に、pH7.4、2〜8℃で17.5時間透析した。透析したタンパク質をその後、同じバッファーにおいて1 mg/mLに希釈した。タンパク質溶液を、等モルインジェクションで0.2〜0.5 mL/分の流速で、活性化因子カラムへ適用した。図2に示されるように、PT-1のトロンビンへの変換率は、PT-2の変換率より大きかった。また、図2に示されるように、PT-1に対する接触時間の関数としての変換下降率はPT-2より少なく、PT-2変換が活性化因子上の接触時間により、影響をより受けることを示している。
上記から、本発明の具体的な態様を例示の目的のために本明細書に記載しているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な改変を加えてもよいことが理解される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によるものを除いて、制限されない。
プレトロンビン-1濃度および活性化因子接触時間の変化の活性化効率に対する影響を示す。 活性化因子カラムを通した、流速の関数としての、プレトロンビン-1(PT-1)およびプレトロンビン-2(PT-2)のトロンビンへの変換比を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、pHの影響を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、pHの影響を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、pHの影響を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、NaCl濃度の影響を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、NaCl濃度の影響を示す。 プレトロンビン-1のトロンビンへの活性化に対する、NaCl濃度の影響を示す。 PT-1およびPT-2のトロンビンへの変換に対する、温度の影響を示す。 4.0 mg/mLのPT-1添加および2.5分の接触時間を用いる活性化の実施における、トロンビン、PT-1、およびPT-2の相対量を示す。

Claims (19)

  1. 以下の工程を含む、プレトロンビン-1をトロンビンに変換する方法:
    pH 6.4〜8.0、30 mM〜110 mM NaClの水溶液中に0.1 mg/mL〜10 mg/mLの濃度でプレトロンビン-1を提供する工程;
    固相支持体上に固定化されたオスキュタリン-C(oscutarin-C)を提供する工程;ならびに
    固相支持体1 mL当たり500 mg〜4000 mgのプレトロンビン-1、およびプレトロンビン-1とオスキュタリン-Cとの間の1.8分以上3.5分以下の接触時間が提供されるように、固定化されたオスキュタリン-Cに前記水溶液を適用し、それによりプレトロンビン-1が切断されてトロンビンを生成し、トロンビン含有溶液が得られる工程。
  2. さらに以下の工程を含む、請求項1に記載の方法:
    イオン交換クロマトグラフィー媒質およびアフィニティークロマトグラフィー媒質からなる群より選択される捕捉媒質(capture medium)にトロンビン含有溶液を適用し、それによりトロンビンが該捕捉媒質に結合する工程;
    結合トロンビンを洗浄する工程;および
    前記捕捉媒質から結合トロンビンを回収する工程。
  3. 前記捕捉媒質がアフィニティークロマトグラフィー媒質である、請求項2に記載の方法。
  4. アフィニティークロマトグラフィー媒質が固相支持体上に固定化されたPABAを含む、請求項3に記載の方法。
  5. プレトロンビン-1の水溶液がpH=7.4である、請求項2に記載の方法。
  6. プレトロンビン-1がヒトプレトロンビン-1である、請求項2に記載の方法。
  7. オスキュタリン-Cが架橋アガロースマトリックス上に固定化されている、請求項1に記載の方法。
  8. 前記マトリックス上のオスキュタリン-Cの濃度が1.0 mg/mLである、請求項7に記載の方法。
  9. プレトロンビン-1の水溶液がpH=7.4である、請求項1に記載の方法。
  10. プレトロンビン-1がヒトプレトロンビン-1である、請求項1に記載の方法。
  11. 17℃〜45℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  12. 20℃〜37℃の温度で行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 20℃〜30℃の温度で行われる、請求項11に記載の方法。
  14. 25℃の温度で行われる、請求項11に記載の方法。
  15. オスキュタリン-Cが、支持体1 mL当たりオスキュタリン-C 0.1〜20 mgである濃度で固相支持体上に固定されている、請求項1に記載の方法。
  16. 濃度が、支持体1 mL当たりオスキュタリン-C 0.1〜5.0 mgである、請求項15に記載の方法。
  17. プレトロンビン-1水溶液中のNaCl濃度が70 mMである、請求項1に記載の方法。
  18. 以下の工程を含む、プレトロンビン-1をトロンビンへ変換する方法:
    pH=6.8〜8.0、30 mM〜110 mM NaClの水溶液中、1.0 mg/mL〜10 mg/mLの濃度でプレトロンビン-1を提供する工程;
    支持体1 mL当たりオスキュタリン-C 0.1 mg〜20 mgの濃度で固相支持体上に固定化されたオスキュタリン-Cを提供する工程;
    固相支持体1 mL当たりのプレトロンビン-1が500 mg〜4000 mgであるプレトロンビン-1:オスキュタリン-C比、ならびに20℃〜30℃の温度での、プレトロンビン-1とオスキュタリン-Cとの間の1.8〜3.5分の接触時間を提供するように、プレトロンビン-1を固定化されたオスキュタリン-Cに適用し、それによりプレトロンビン-1が切断されてトロンビンを生成し、トロンビン含有溶液が得られる工程;
    トロンビン含有溶液を固定化されたPABAに適用し、それによりトロンビンがPABAに結合する工程;
    不純物を取り除くために結合トロンビンを洗浄する工程;ならびに
    固定化されたPABAから結合トロンビンを回収する工程。
  19. 回収する工程が、結合トロンビンを溶出するのに十分な濃度のNaClおよびイソプロパノールによって、固定化されたPABAを洗浄することを含む、請求項18に記載の方法。
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