JP5165648B2 - 空孔付き単一モード光ファイバの設定方法 - Google Patents

空孔付き単一モード光ファイバの設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、長距離・大容量光通信用の光伝送路の構築に供される空孔付き単一モード光ファイバの設定方法に関する。
従来、希土類添加ファイバ等を用いた光ファイバ増幅器は、長距離・大容量光通信システムにおける光信号の増幅手段として汎用的に利用されている。また、波長分割多重伝送システムや、ラマン分布増幅伝送システムの普及に伴い、光ファイバ中を伝搬する光強度は飛躍的に増加している。
一方、光ファイバ中で発生する光非線形現象は、長距離・大容量光通信システムにおける伝送特性の劣化要因の一つとなる。光非線形現象は、光ファイバの非線形屈折率n2を実効断面積Aeffで除算した非線形定数n2/Aeffと、光ファイバ中を伝搬する光強度の積に比例して顕著になる。また、実効断面積Aeffは光ファイバのモードフィールド径(MFD)2Wと関連し、特に光ファイバ中の光強度分布がガウス分布により近似可能である場合、両者の関係はAeff≒πW2として取り扱うことができる。
従って、光ファイバ中の光非線形現象の低減は、光ファイバの実効断面積Aeff、言い換えると、モードフィールド径を拡大することにより可能となる。このため、光ファイバコアの屈折率分布の最適化によりモードフィールド径を拡大した、様々な長距離・大容量伝送用の光ファイバが検討されている(例えば、特許文献1)。
また近年、従来の光ファイバと同様に、材料添加により形成されるコア構造を有し、かつ当該コアの周辺に複数個の空孔領域を配置することにより好適な伝送特性を実現する空孔付き光ファイバについても様々な検討がなされている。
例えば、非特許文献1では、従来の光ファイバと同等のコアの周囲に6個の空孔領域を等間隔に配置した空孔付き光ファイバにおいて、当該空孔領域の直径をコア半径の0.4倍以上とすることにより、曲げ損失特性を空孔付与前の特性から一桁以上改善する技術が開示されている。また、前記空孔領域に内接する円の半径を前記コア半径の約1.8倍以上とすることにより、波長1550nmでのモードフィールド径の空孔の付与に伴う変化量を0〜−10%の範囲とする技術も開示されている。
更に、非特許文献2では、従来の光ファイバと同様のクラッド部及びコア部と、前記コア部に対し同心円上に配置された6個以上の空孔部とを有する空孔付き光ファイバにおいて、前記クラッド部における前記空孔部の面積割合を制御することにより、当該空孔付き光ファイバの遮断波長、並びに曲げ損失を所望の特性とする技術も開示されている。
特開平11−218632号公報
K. Nakajima, et al.、"Hole-assisted fiber design for small bending and splice losses"、Photon. Technol. Lett.、vol.15、no.12、pp.1737-1739、2003年(特に、図2及び図3) 中島 ほか、"低曲げ損失空孔アシスト光ファイバに関する考察"、信学技法、OFT2008-47、pp.5-8、2008年(特に、図2及び図3) 川上ほか、"光ファイバとファイバ形デバイス"、培風館、1996年(特に、4.4.2項、pp.82-83) D. Marcuse、"Loss analysis of single-mode fiber splice"、Bell Sys. Tech. J.、vol.56、p.703、1977年(特に、式8)
しかし、一般的に、光ファイバにおける遮断波長の短波長化と、モードフィールド径の拡大とは、互いにトレードオフの関係にある。このため、屈折率分布の最適化によりモードフィールド径の拡大を図る場合、現在汎用的に利用されている1.3μm帯に零分散波長を有する単一モード光ファイバ(SMF)と同等以上となるモードフィールド径特性及び遮断波長特性を両立すること、より具体的には、波長1310nmで9μm以上のモードフィールド径特性を実現した場合、1260nm以下の遮断波長特性を保持することが困難であるという課題があった。
また、非特許文献1、あるいは非特許文献2に開示された空孔付き光ファイバによりモードフィールド径の拡大を図る場合、従来の単一モード光ファイバと同等の遮断波長特性を保持し、かつ従来の単一モード光ファイバと同等以上のモードフィールド径特性を実現する空孔付き光ファイバの制御技術については十分明らかにされていなかった。
より具体的には、非特許文献1に開示されたモードフィールド径の制御技術は、特定のコア構造に対して導出された制御技術であり、任意のコア構造に対して適用可能な制御技術は明らかにされていなかった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、従来の単一モード光ファイバと同等以上の遮断波長特性と、モードフィールド径特性、より具体的には、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで9μm以上となるモードフィールド径特性とを兼ね備えた長距離・大容量光通信用の光伝送路の構築に供して好適な空孔付き単一モード光ファイバの設定方法を提供することにある。
記課題を解決するための第1の発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法は、コア半径がaのコア部と、前記コア部の屈折率 1 よりも低く且つ均一な屈折率 2 を有するクラッド部と、前記クラッド部の領域内であって前記コア部の中心からの半径がRINの円とROUTの円とに囲まれた領域内に前記二つの円に外接するように配設された複数の空孔部とを有する空孔付き単一モード光ファイバの設定方法であって、空孔を付与されていない状態の単一モード光ファイバのモードフィールド径に対する前記空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径の相対変化をモードフィールド径相対変化RMFDと規定すると共に、前記空孔付き単一モード光ファイバの前記コア半径a、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて正規化周波数V値を導出し、前記導出された正規化周波数V値におけるモードフィールド径相対変化R MFD 規格化内接円半径RIN/aとの関係に基づいて、0以下−0.1以上のモードフィールド径相対変化RMFDを得る規格化内接円半径RIN/aの最小値を設定することを特徴とする。ここで、規格化内接円半径RIN/aは内接円の半径RINをコア半径aで規格化した値であり、モードフィールド径相対変化RMFDは空孔を付与されていない状態の単一モード光ファイバのモードフィールド径に対する空孔を有する単一モード光ファイバのモードフィールド径の相対変化である。
また、第2の発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法は、前記規格化内接円半径RIN/aの最小値と波長1310nmにおける前記正規化周波数V値とが下式(1)の関係を満たことを特徴とする。
Figure 0005165648
また、第3の発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法は、前記コア半径aが5.4μm以下であって、且つ、空孔占有率Sと前記コア半径aとが下式(2)の関係を満たすとともに、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて定義される比屈折率差Δと前記コア半径aとが下式(3)の関係を満たすことを特徴とする。ここで、空孔占有率Sは、前記半径RINの円とROUTの円とで囲まれる環状の領域において、前記空孔部が占める面積割合を示すものである。
Figure 0005165648
但し、式(2)、(3)において、aは、コア半径をμm単位で表したときの数値であり、Δは、比屈折率差を%表記したときの数値である。
また、第4の発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法は、前記コア半径aが4.9μm以下であって、且つ、前記空孔占有率Sと前記コア半径aとが下式(4)の関係を満たすとともに、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて定義される比屈折率差Δとコア半径aとが下式(5)の関係を満たすことを特徴とする。
Figure 0005165648
但し、式(4)、(5)において、aは、コア半径をμm単位で表したときの数値であり、Δは、比屈折率差を%表記したときの数値である。
本発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法によれば、コア部と、前記コア部の屈折率よりも低く且つ均一な屈折率を有するクラッド部と、前記クラッド部の領域内であって前記コア部の中心からの半径がRINの円とROUTの円とに囲まれた領域内に前記二つの円に外接するように配設された複数の空孔部とを有する空孔付き単一モード光ファイバにおいて、前記距離RINを前記コア半径aで規格化してなる規格化内接円半径RIN/aの最小値を、前記コア半径a及び前記比屈折率差Δより導出される正規化周波数V値におけるモードフィールド径相対変化R MFD との関係を用いて制御する構成としたことにより、所望の遮断波長を有する空孔付き単一モード光ファイバに対し、モードフィールド径相対変化を所望の範囲内に設定することが可能となった。
即ち、本発明では、空孔部の付与に伴う空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径の縮小と関係がある規格化内接円半径R IN /aの最小値を正規化周波数V値の関数として記述することができることを見出したことにより、遮断波長の短波長化と、従来の単一モード光ファイバと同等以上のモードフィールド径特性を有する空孔付き単一モード光ファイバの実現とを同時に制御することが可能となった。
また、本発明の空孔付き単一モード光ファイバの設定方法によれば、上述のように規格化内接円半径RIN/aの最小値を、正規化周波数V値におけるモードフィールド径相対変化R MFD との関係を用いて制御することとしたため、コア部に任意の屈折率分布を適用した場合に対しても同様に、遮断波長を維持しつつモードフィールド径の変化割合を所望の範囲内に設定できるといった効果も奏する。
本発明の実施例1に係る空孔付き単一モード光ファイバの構造の一例を示す断図面である。 本発明の実施例1に係る空孔付き単一モード光ファイバにおけるモードフィールド径の相対変化と規格化内接円半径の関係を表すグラフである。 本発明の実施例1に係る空孔付き単一モード光ファイバにおけるモードフィールド径の相対変化と規格化空孔直径の関係を表すグラフである。 本発明の実施例1に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける最小規格化内接円半径と正規化周波数の関係を表すグラフである。 本発明の実施例2に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける遮断波長と空孔占有率の関係を表すグラフである。 本発明の実施例2に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける比屈折率差と空孔占有率の関係を遮断波長の関数として表すグラフである。 本発明の実施例2に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける空孔占有率とコア半径の関係を遮断波長の関数として表すグラフである。 本発明の実施例2に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける比屈折率差とコア半径の関係を空孔付与前のモードフィールド径の関数として表すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの設定方法の詳細を説明する。
図1乃至図4を用いて本発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの第一の実施例を説明する。
図1に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの概略構造を示す。図1に示すように、本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバ1は、屈折率n1のコア部11と、コア部11の屈折率n1よりも小さく均一な屈折率n2を有するクラッド部12と、クラッド部12の領域内に形成された複数(図1では6つ)の空孔部13とから構成されている。
より詳しくは、半径aのコア部11の周囲に設けられたクラッド部12に、コア部11の中心から半径RINの円(以下、空孔内接円という)CIN及び半径ROUTの円(以下、空孔外接円という)COUTに外接するように、直径dの空孔部13が周方向に概ね等間隔に設けられている。
なお、図1では空孔部13を6つ設けた例を示しているが、空孔部13の個数は6つに限らず、任意に設定することができる。ただし、空孔部13は、空孔付き単一モード光ファイバ1の複屈折特性を低減するためにコア部11の中心に対して点対称に偶数個配置することが好ましい。
ここで、空孔内接円CINと空孔外接円COUTとによって囲まれた環状の領域の面積に対して、全ての空孔部13の面積の和が占める割合を空孔占有率Sとして次式(1)に定義する。
Figure 0005165648
以下、本実施例では、コア部11が半径a[μm]、比屈折率差Δのステップ型屈折率分布を有し、N個の空孔部13が光ファイバ断面内の周方向に等間隔に配置された構造を有する遮断波長λCが1260nm以下の空孔付き単一モード光ファイバについて、従来の単一モード光ファイバと同等(9μm)以上となる波長1310nmにおけるモードフィールド径2WW-Hを実現する例を説明する。なお、比屈折率差Δはコア部11の屈折率n1及びクラッド部の屈折率n2を用いて次式(7)により定義される。
Figure 0005165648
また、図1に示す空孔付き単一モード光ファイバ1に対し、空孔13が付与されない状態における単一モード光ファイバのモードフィールド径(以下、空孔付与無モードフィールド径という)を2WW/O-H、図1に示す空孔部13を有する単一モード光ファイバ1のモードフィールド径(以下、空孔付与有モードフィールド径)を2WW-Hとし、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hに対する空孔付与有モードフィールド径2WW-Hの相対変化(以下、モードフィールド径相対変化という)RMFDを次式(8)により定義する。
Figure 0005165648
図2に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径相対変化RMFDと規格化内接円半径RIN/aとの関係を示す。図2は、波長λが1310nm、空孔数Nが10、規格化空孔直径d/2aが0.25の場合の特性である。なお、図中の実線、点線、及び一点鎖線は、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hがそれぞれ11μm、9μm、及び7μmの場合に対応しており、それぞれ次式(9)で定義される正規化周波数V値が2及び3の場合についての値を示している。
Figure 0005165648
図2に示すように、モードフィールド径相対変化RMFDはその絶対値が規格化内接円半径RIN/aの減少に伴って増加している。そして、正規化周波数V値が一定である場合、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hが大きいほど、モードフィールド径相対変化RMFDの絶対値も大きくなっていることが分かる。
ただし、規格化内接円半径RIN/aが一定である場合、モードフィールド径相対変化RMFDの空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hに対する依存性はその正規化周波数V値に対する依存性に比較して小さく、例えば規格化内接円半径RIN/aが1.5の場合、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hが7μmの場合と11μmの場合のモードフィールド径相対変化RMFDの偏差は2%程度であるのに対し、正規化周波数V値が2の場合と3場合のモードフィールド径相対変化RMFDの偏差はより大きく、モードフィールド径相対変化RMFDが正規化周波数V値に対してより明確な依存性を有していることが分かる。
図3に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径相対変化RMFDと規格化空孔直径d/2aとの関係を示す。図3は波長λが1310nm、規格化内接円半径RIN/aが2.25、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hが11μm、正規化周波数V値が2の場合の特性である。なお、図中の実線、点線、及び一点差線は、空孔数Nがそれぞれ10,6,4の場合に対応している。
図3に示すように、モードフィールド径相対変化RMFDの絶対値は規格化空孔直径d/2aの増加に伴って僅かに増加するものの、図2に示した規格化内接円半径RIN/a、又は正規化周波数V値に対する依存性に比較して十分小さいことがわかる。さらに、図3から、モードフィールド径相対変化RMFDの空孔数Nに対する依存性についても図2に示した規格化内接円半径RIN/a、又は正規化周波数V値に対する依存性に比較して十分小さいことが分かる。
以上の結果から、本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバおいては、モードフィールド径相対変化RMFD、正規化周波数V値、及び規格化内接円半径RIN/aを制御することにより、所望の空孔付与有モードフィールド径2WW-Hを得ることが可能となることがわかる。
より具体的には、まず、所望のモードフィールド径相対変化RMFDを設定する一方、空孔付き単一モード光ファイバのコア構造から正規化周波数V値を導出する。そして、図2に示したモードフィールド径相対変化RMFDと規格化内接円半径RIN/aとの関係に基づいて、規格化内接円半径RIN/aの最小値である最小規格化内接円半径(RIN/a)MINを決定する。これにより、本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径特性を制御することが可能となる。
図4は本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの最小規格化内接円半径(RIN/a)MINと正規化周波数V値との関係を示すグラフである。図4に示す値は、波長λが1310nm、規格化空孔直径d/2aが1、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hが11μm、モードフィールド径相対変化RMFDが−0.1の場合の特性である。なお、図4では、空孔数Nが4,6,8,10個の場合の最小規格化内接円半径(RIN/a)MINの平均値を示している。
図4に示す例においては、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-H=11μmを満たすコア構造の正規化周波数V値を2とした場合、規格化内接円半径RIN/aを約2.2以上となるように制御することにより空孔付与有モードフィールド径2WW-Hを空孔付与無モードフィールド径2WW/O-H(11μm)に対して−10%となる9.9μm以上とすることができることが分かる。
このように、本実施例によれば、波長λが1310nmの場合における空孔付与有モードフィールド径2WW-Hが、従来の単一モード光ファイバのモードフィールド径2WW/O-Hと同等以上、すなわち9μm以上となる空孔付き単一モード光ファイバを実現することができる。
なお、図4に示す最小規格化内接円半径(RIN/a)MINと正規化周波数V値との関係は、実用的な範囲を考慮して、経験式(10)に示す多項式により近似することができる。
Figure 0005165648
ここで、上述した例においては、コア部11がステップ型の屈折率分布を有する場合について説明した。これに対し、コア部11が半径方向に任意の屈折率分布n(r)を有する場合、このコア構造を有する単一モード光ファイバの特性は等価的なステップ型屈折率分布を仮定することにより推定することができる。非特許文献3には、任意の屈折率分布n(r)を有する単一モード光ファイバの実効的な正規化周波数V値を代替正規化周波数T値として関係式(11)により記述することができる旨が記載されている。
Figure 0005165648
(11)式を用いることにより、コア部11が任意の屈折率分布を有する場合であっても、このコア部11の半径方向の屈折率分布n(r)を取得し、経験式(5)の正規化周波数V値に代えて代替正規化周波数T値を適用することにより、波長λが1310nmの場合における空孔付与有モードフィールド径2WW-Hが従来の単一モード光ファイバの空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hと同等以上、すなわち9μm以上となる空孔付き単一モード光ファイバを実現することができる。
このように、上述した本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバによれば、規格化内接円半径RIN/aをコア半径a及び比屈折率差Δから導出される正規化周波数V値に対する依存性を用いて制御することを可能としたため、空孔部13の付与に伴うモードフィールド径相対変化RMFDを所望の範囲内に設定することが可能となった。これは、コア部に任意の屈折率分布を適用した場合についても同様である。
即ち、一般に光ファイバの遮断波長とモードフィールド径とはトレードオフの関係を有しており、コア半径a、比屈折率差Δ、空孔内接円の半径RIN、及び空孔占有率Sという4種類のパラメータのうち、特定のパラメータの依存性だけを抽出しても、所望の遮断波長とモードフィールド径特性とを両立する光ファイバを実現することは困難であった。これに対し、本実施例では、規格化内接円半径RIN/aと正規化周波数V値、空孔占有率Sとコア半径a、コア半径aと比屈折率差Δとの相関領域を見出したことにより、1260nm以下の遮断波長特性と、波長1310nmで9μm以上のモードフィールド径特性とを同時に備え、長距離・大容量光通信用の光伝送路の構築に供して好適な空孔付き単一モード光ファイバを提供することが可能となった。
図5乃至図8を用いて本発明に係る空孔付き単一モード光ファイバの第二の実施例について説明する。
本実施例では、実施例1において図1に示し上述したコア部11が、半径a[μm]、比屈折率差Δのステップ型屈折率分布であり、N個の空孔部13が光ファイバ断面内の周方向に等間隔に配置された空孔付き単一モード光ファイバ1において、遮断波長特性が1260nm以下であって、波長1310nmにおけるモードフィールド径2WW-Hが従来の単一モード光ファイバと同等以上、すなわち9μm以上である空孔付き単一モード光ファイバを実現する例について説明する。以下、上述した説明と重複する説明は省略し、異なる点を中心に説明する。
非特許文献2によれば、本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの遮断波長λCは、空孔占有率Sに対する依存性と、比屈折率差Δの空孔占有率Sに対する依存性とを得ることにより制御可能となる。
図5に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの遮断波長λCと空孔占有率Sとの関係を示す。図5は空孔付き単一モード光ファイバのコア半径aが4.3〜4.5μm、比屈折率差Δが0.33〜0.35%の範囲にある6種類の空孔付き単一モード光ファイバによる測定結果を示している。なお、空孔数Nは6又は10個であった。また、図中の実線は測定結果に対する近似曲線を、破線は空孔を有しない単一モード光ファイバの同条件における遮断波長を示す。
図5に示すように、遮断波長λCは空孔占有率Sの減少に伴って短波長側にシフトしている。この遮断波長λCは、空孔が付与されていない単一モード光ファイバの遮断波長特性に収束する傾向を有すると考えられる。
ここで、図5に示す遮断波長λCの空孔占有率Sに対する依存性は、下記経験式(12)により記述することができ、図5に示す例において、係数C1は1121.1、係数C2は0.56であった。なお、経験式(12)中のδΔは比屈折率差Δの参照点Δrに対する変化量として下式(13)により定義される。また、経験式(12)中の係数C3は空孔が付与されていない単一モード光ファイバの特定のコア半径aにおける遮断波長の比屈折率差Δに対する依存性として導出することができる。
Figure 0005165648
図6に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの比屈折率差Δと空孔占有率Sとの関係を示す。図6はコア半径aが4.5μmの場合の特性である。なお、図中の実線、破線、及び一点差線は、遮断波長λCがそれぞれ1260nm、1200nm、及び1100nmの場合の結果を示している。また、図中の二本の点線は、それぞれ空孔を有しない単一モード光ファイバの同条件におけるモードフィールド径2WW/O-Hが10μm、11μmの場合の比屈折率差Δの条件を示している。この比屈折率差Δは非特許文献4に開示されているコア半径aと、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hと、コア部11の正規化周波数V値の経験式(14)とを用いることにより、一意に導出することができる。
Figure 0005165648
図6から単一モード光ファイバのコア半径aが4.5μmである場合、比屈折率差Δを約0.22%とすることにより、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hを11μmとすることができることがわかる。そして、この比屈折率差Δ=0.22%の条件下において、空孔占有率Sを0.55以下とすることにより、遮断波長λCを1260nm以下に制御できることが分かる。
このようにして、比屈折率差Δと空孔占有率Sとの関係を任意のコア半径aに対して検討することにより、空孔を有しない状態における任意のモードフィールド径特性と所望の遮断波長λCとを満足する空孔占有率Sの最大値と任意のコア半径aとの関係を導出することができる。
図7に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバにおける空孔占有率Sとコア半径aとの関係を示す。図7は波長λが1310nm、空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hが11μmの場合の特性である。なお、図中の実線、破線、及び一点差線は、それぞれ遮断波長λCが1260nm、1200nm、及び1100nmの場合の結果である。
図7に示すように、本実施例においてはコア半径a及び空孔占有率Sを実線の左側の領域を満足する値に設定する、即ち、コア半径a及び空孔占有率Sが下記等不等式(15)を満たす場合において、空孔付与有モードフィールド径2WW-Hの遮断波長λCを、従来の単一モード光ファイバの遮断波長と同等の1260nm以下に制御することができる。
Figure 0005165648
さらに、コア半径a及び空孔占有率Sを一点差線の左側の領域を満足する値に設定する、即ち、コア半径a及び空孔占有率Sが下記等不等式(16)を満たす場合において、空孔付与有モードフィールド径2WW-Hの遮断波長λCを1100nm以下に制御することができる。
Figure 0005165648
遮断波長λCを1100nm以下に制御することができれば、長距離・大容量光通信に供される単一モード波長領域を拡大することができるため、より一層好ましい。
図8に本実施例に係る空孔付き単一モード光ファイバの比屈折率差Δとコア半径aとの関係を示す。図8は波長λを1310nmとした場合の特性である。図中の実線及び破線は、それぞれ空孔付与無モードフィールド径を10μm、11μmとした場合の結果である。
図8から、コア半径aが5.4μm以下である場合、コア半径aと比屈折率差Δとが下記等不等式(17)、(18)を満たすことにより、それぞれ空孔付与無モードフィールド径2WW/O-Hを10μm以上、及び11μm以上とすることができることが分かる。
Figure 0005165648
このように、本実施例によれば、コア半径aと比屈折率差Δとの関係から、前述の経験式(4)の関係を満たすように規格化内接円半径RIN/aを制御することによって、長距離・大容量光通信に供して好適な9μm(=10μm−10%)以上、もしくは9.9μm(=11μm−10%)以上の空孔付与有モードフィールド径2WW-Hを実現することが可能となる。
以上の結果から、例えばコア半径aを5.4μm以下、且つ、コア半径a、空孔占有率S、比屈折率差Δを上記等不等式(15)、(17)を満たす値に設定することにより、長距離・大容量光通信に供して好適となる1260nm以下の遮断波長特性と9.9μm以上のモードフィールド径特性とを同時に実現することができる。
なお、非特許文献2によれば、空孔占有率Sを0.3以上とすることにより、曲げ損失特性を空孔付与前の特性に比較して二桁以上改善することができる旨が開示されている。従って、本実施例においても、空孔占有率Sを0.3以上とすることにより、非特許文献2に開示された曲げ損失特性に対する好ましい作用効果を期待することができる。
また、本発明は上述した実施例1,2に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。例えば、上述した実施例1,2においては、空孔部13の形状を断面視円形とする例を示したが、本発明に係る空孔付き単一モード光ファイバにおけるモードフィールド特性はコア部の正規化周波数V値と空孔内接円の半径RINとに依存する特性であり、遮断波長特性は空孔占有率Sに依存する特性であるため、本発明において空孔部13の断面形状は任意に設定することができる。
本発明は空孔付き単一モード光ファイバに適用可能であり、特に、長距離・大容量光通信用の光伝送路の構築に供される空孔付き単一モード光ファイバに適用して好適なものである。
孔付き単一モード光ファイバ
11 コア部
12 クラッド部
13 空孔部
IN 空孔内接円
OUT 空孔外接円

Claims (4)

  1. コア半径がaのコア部と、前記コア部の屈折率 1 よりも低く且つ均一な屈折率 2 を有するクラッド部と、前記クラッド部の領域内であって前記コア部の中心からの半径がRINの円とROUTの円とに囲まれた領域内に前記二つの円に外接するように配設された複数の空孔部とを有する空孔付き単一モード光ファイバの設定方法であって、
    空孔を付与されていない状態の単一モード光ファイバのモードフィールド径に対する前記空孔付き単一モード光ファイバのモードフィールド径の相対変化をモードフィールド径相対変化RMFDと規定すると共に、
    前記空孔付き単一モード光ファイバの前記コア半径a、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて正規化周波数V値を導出し、
    前記導出された正規化周波数V値におけるモードフィールド径相対変化R MFD 規格化内接円半径RIN/aとの関係に基づいて、0以下−0.1以上のモードフィールド径相対変化RMFDを得る規格化内接円半径RIN/aの最小値を設定する
    ことを特徴とする空孔付き単一モード光ファイバの設定方法。
  2. 前記規格化内接円半径RIN/aの最小値と前記正規化周波数V値とが下式(1)の関係を満た
    ことを特徴とする請求項1記載の空孔付き単一モード光ファイバの設定方法。
    Figure 0005165648
  3. 前記コア半径aが5.4μm以下、且つ、前記半径がRINの円とROUTの円とで形成される環状の領域において前記空孔部が示す面積割合である空孔占有率Sと前記コア半径aとが下式(2)の関係を満たすとともに、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて定義される比屈折率差Δと前記コア半径aとが下式(3)の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空孔付き単一モード光ファイバの設定方法。
    Figure 0005165648
    但し、式(2)、(3)において、aは、コア半径をμm単位で表したときの数値であり、Δは、比屈折率差を%表記したときの数値である。
  4. 前記コア半径aが4.9μm以下、且つ、前記半径がRINの円とROUTの円とで形成される環状の領域において前記空孔部が示す面積割合である空孔占有率Sと前記コア半径aとが下式(4)の関係を満たすとともに、前記屈折率n 1 及び前記屈折率n 2 を用いて定義される比屈折率差Δとコア半径aとが下式(5)の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空孔付き単一モード光ファイバの設定方法。
    Figure 0005165648
    但し、式(4)、(5)において、aは、コア半径をμm単位で表したときの数値であり、Δは、比屈折率差を%表記したときの数値である。
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