JP5165529B2 - プラグドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗降口に設けられ、ドアの開閉動作、および、当該ドアのプラグ動作(車幅方向にドアを移動させる動作)を行うことができるプラグドア装置に関する。
従来、特許文献1に記載のプラグドア装置が知られている。
このプラグドア装置においては、ドアを持ち出し方向または引き込み方向に移動させるとともにドアを前後方向にスライド移動させるためのガイド溝が、車両に固定される固定ベースに形成されている。このガイド溝は、車両側壁と平行に配置された平行溝部と、この平行溝部と連続しており、車両側壁に対し傾斜して形成された傾斜溝部と、を有している。このガイド溝に沿ってドアが移動するように構成することで、当該ドアに対して車両の前後方向への力を作用させるドア駆動装置を用いて、全閉位置にある扉を一旦、車両側壁の外部に持ち出した後に、その車両側壁の外面に沿ってスライド移動させて、乗降口を開くことができる。
また、当該プラグドア装置においては、ドアの内壁上部には上部リーフレールが前後方向に形成されている。当該上部リーフレールには下向きに樋状の溝部が形成されている。車両の戸尻側上部には、上下に延びるシャフトを回転軸として揺動可能な上部アームが設けられている。この上部アームの先端に設けられたアームローラが、上部リーフレールの溝部内を転動するようになっている。なお、ドアが持ち出し方向または引き込み方向に移動する際には、上部アームが車幅方向に揺動する。これにより、ドアの開閉動作時に常にドアが上部アームに支持される。
尚、ドアを開閉駆動するためのドア駆動装置としては、特許文献1に示すようにエンドレスのタイミングベルトを用いたもの以外に特許文献2、3に記載のものが知られている。この開閉装置においては、アクチュエータの駆動力を、遊星歯車機構を介して、ドアを開閉駆動させるためのラックアンドピニオン機構と、ドアを全閉位置でロック可能なロック機構と、に配分している。
特開2005−61065号公報 特開2006−316524号公報 特開2008−121244号公報
しかしながら、特許文献1のプラグドア装置においては、ドアは、戸先側でドア駆動装置からの駆動力を伝達する部材と連結されており、開閉動作時において、ドアの戸先側が持ち出し方向または引き込み方向に移動されることで、当該ドアを介して、戸尻側の上部アームが車幅方向に揺動される。
そのため、ドアの剛性が十分でないと、ドアの撓みなどにより、上部アームの回動が不十分となるおそれがある。この場合、ドアの戸尻側が車両に接触してしまうおそれがある。
特に、駆動装置との連結がドアの戸先側上部でなされている場合は、当該連結部から遠くに離れた戸尻側下部においては、車両に接触しやすくなり問題となる。
尚、ドア駆動装置との連結部を、ドアの戸尻側に近づけることで、ドアの戸尻側が車両に接触することを回避することも考えられる。しかしながら、同等の乗降口の開口幅を確保するためには、ドア駆動装置や当該ドア駆動装置とドアとの連結部等が車両の前後方向において広い範囲に亘って配置されることになる。その結果、プラグドア装置が大型化してしまうため問題となる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、回動アームの回動を確実に行うことができ、かつ、小型に形成できるプラグドア装置を提供することを目的とする。
本発明は、車両の乗降口に設けられ、ドアの開閉動作、および、当該ドアのプラグ動作を行うことができるプラグドア装置に関する。
そして、本発明に係るプラグドア装置は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明のプラグドア装置は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係るプラグドア装置における第1の特徴は、車両の本体に固定された固定ベースと、前記車両の幅方向(以下、「車幅方向」と記載する。)に移動可能に前記固定ベースに設けられたスライドベースと、前記スライドベースに設けられ、ドアを前記車両の前後方向へ移動させるドア駆動装置と、前記ドアの開閉に応じて前記スライドベースを前記車両の幅方向に移動させるプラグ機構と、上下に延びる軸回りに回動可能となるように前記車両の本体に連結されるとともに、開閉移動する前記ドアに連結された回動アームと、を備え、前記回動アームは、前記スライドベースの移動に伴って回動するように、当該スライドベースに連結されていることである。
この構成によると、回動アームがスライドベースに連結されているため、ドアに過度に大きい剛性を付与しなくとも、回動アームを確実に回動させることができる。
また、ドアの撓みをほとんど考慮しなくてすむので、ドアの戸先側にドア駆動装置との連結部を設けても回動アームを確実に回動させることができる。したがって、ドア駆動装置や当該ドア駆動装置とドアとの連結部等を、車両の前後方向における、より狭い範囲に配置することができる。これにより、プラグドア装置を小型に形成することができる。
また、本発明に係るプラグドア装置における第2の特徴は、前記回動アームとして、前記ドアの上部に連結された上側回動アーム及び前記ドアの下部に連結された下側回動アームを備え、前記上側回動アームの回動軸と前記下側回動アームの回動軸とが連結されていることである。
この構成によると、上側回動アーム及び下側回動アームのいずれか一方を回動させることにより、他方を確実に回動させることができる。
本発明によれば、ドアに過度に大きい剛性を付与しなくとも、回動アームを確実に回動させることができ、かつ、プラグドア装置を小型に形成することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態は、本発明に係るプラグドア装置を車両の両引戸に適用したものである。尚、両引戸に適用する場合に限らず、片引戸に適用することも可能である。
図1は、本発明の実施形態に係るプラグドア装置1の全体模式図である。尚、図1は、車両内側から見た模式図である。
図2は、図1に示すプラグドア装置1の上部を拡大した模式図である。
図3及び図4は、図2に示すプラグドア装置1のX−X断面矢視模式図である。尚、図4においては、上側回動アーム81とスライドベース3との連結部分の説明のため、ガイド部6aの近傍部分は省略している。
図5(a)は、図1に示すプラグドア装置1を上方から見た模式図であり、図5(b)は、図5(a)においてスライドベース3および当該スライドベース3上に設けられた部材を省略した図である。尚、図5においては、ドア104a,104bが完全に閉じた状態を示している。
図6は、図5に相当する図であり、ドア104a,104bが開く途中の状態を示す模式図である。
図7は、図5に相当する図であり、ドア104a,104bが完全に開いた状態を示す模式図である。
また、これらの図は、基本的に製図の精度をもって表されている。
以下、ドア104a,104bが完全に閉じた状態を「全閉状態」、完全に開いた状態を「全開状態」と記載する。また、各部材の全閉状態における位置を「全閉位置」、全開状態における位置を「全開位置」と記載する。
〔全体構成について〕
図1に示すように、車両側壁101には乗降口102(開口幅をS1で示す)が設けられている。乗降口102の上部には、前後方向に延びるようにフレーム103が固定されている。ここで、「前後方向」とは、車両の進行方向と平行な方向であり、図1において矢印Aで示す方向である。尚、図1において右側が車両の前方、左側が車両の後方である。
また、乗降口102を覆うように一対のドア104a,104bが設けられている。一対のドア104a,104bは、両開きのドアであって、プラグドア装置1により開閉される。尚、当該ドア104a,104bは、全閉状態において、乗降口102を略密閉するように設けられている。
図2に示すように、プラグドア装置1は、車両の本体に固定された固定ベース2と、固定ベース2上に設けられたスライドベース3と、ドア104を駆動するためのドア駆動装置4と、当該ドア駆動装置4により車両の前後方向に駆動される軸部5a,5bと、当該軸部5a,5bを案内するガイド部6a,6bとを備える。
図2および図3に示すように、フレーム103には、ブラケット103aを介して上側板状部材103bが固定されている。当該上側板状部材103bには、縁部から下方に延びるように、連結板状部材103c、103dが固定されている。固定ベース2は、当該連結板状部材103c、103dに固定されている。これにより、固定ベース2は、フレーム103(車両の本体)に対して相対移動しないように固定される。また、固定ベース2は、車幅方向外側に位置する直線状の縁部が車両の前後方向と平行になるよう配置されている。尚、当該固定ベース2における車幅方向外側に位置する縁部には、車幅方向内側に向かって窪んだ凹部2a,2bが形成されている(図5(b)参照)。
ここで、「車幅方向」とは、車両の前後方向および上下方向に対して垂直な方向であり、図3、図5等において矢印Bで示す方向である。尚、図3において右側が車両の内側であり、左側が車両の外側である。
図3に示すように、スライドベース3は、車両の前後方向と垂直な断面が略L字状となるように屈曲した板状部材を有して構成される。当該板状部材は、略水平に配置される底面板部32と略鉛直に配置される背面板部33とからなる。
図5に示すように、スライドベース3は、車両の前後方向において対称な形状である。当該スライドベース3における底面板部32には、車両の前後方向と平行に延びる溝32a,32b(溝部)が形成されている。この溝32a,32bは底面板部32を貫通する溝である。
図2に示すように、スライドベース3は、車幅方向と平行に延びるリニアガイド31を介して固定ベース2の上側に設けられている。当該リニアガイド31は、車両の前後方向における固定ベース2の両端部近傍および中央部に計3つ配置されている。
図3に示すように、当該リニアガイド31は、固定ベース2の上面に固定されて車幅方向に延びるレール31aと、当該レール31aに沿って摺動可能な摺動部材31bとを有して構成される。摺動部材31bは、スライドベース3における底面板部32の下面に固定されている。
これにより、スライドベース3は、固定ベース2に対して車幅方向に移動可能である。
尚、図3および図5に示すように、スライドベース3の車幅方向内側への移動は、固定ベース2に設けられたストッパー21に当接する位置で規制される。また、スライドベース3の車幅方向外側への移動は、摺動部材31bがストッパー22に当接する位置で規制される。
〔ドアを駆動する機構について〕
図3に示すように、ドア駆動装置4の本体41は、スライドベース3の背面板部33に固定されている。また、図2に示すように、本体41からは、一対のラック42a,42bが車両の前後方向に延びている。本体41には、正逆回転可能なダイレクトドライブ方式の電動モータ(図示せず)が設けられている。当該モータを駆動させることにより、遊星歯車機構Gを介して、一対のラック42a,42bと噛み合うピニオン42cが回転し、当該一対のラック42a,42bが互いに逆方向に移動することになる。
一対のラック42a,42bは、先端において第1ブラケット43a,43b(連結部)とそれぞれ連結している。当該第1ブラケット43a,43bに対して、それぞれ、第2ブラケット44a,44b、および、倍速レール45a,45bのレール用ピニオン46a,46bが連結される。具体的には、後述する、倍速レール45a,45bの支持レール49,49(図3参照)を介して、上記第1ブラケット43a,43b、第2ブラケット44a,44b、及びレール用ピニオン46a,46bが連結されている。第2ブラケット44a,44bには、それぞれ、下方に向かって延びるように軸部5a,5bが固定されている。
即ち、ラック42a、第1ブラケット43a、第2ブラケット44a、及びレール用ピニオン46aは、相対位置が変化しないように互いに連結されている。また、同様に、ラック42b、第1ブラケット43b、第2ブラケット44b、及びレール用ピニオン46bも、相対位置が変化しないように互いに連結されている。尚、第1ブラケット43a,43bには、ロック機構90が係合可能なロック用軸部91a,91bが連結されている。
ここで、倍速レール45aは、車両の前後方向に延びるように設けられており、レール用ピニオン46aと、上下に対向する2つのラック(上側ラック47aおよび下側ラック48a)と、ピニオン45aを回動自在に支持しつつ、車幅方向において上側ラック47a及び下側ラック48aをスライド自在に挟持する支持レール49(図3参照)と、を備えて構成される。上側ラック47aは、ドア104aと連結され、ドア104aとともに移動する。下側ラック48aは、スライドベース3の上面に固定され、当該スライドベース3とともに移動する。したがって、支持レール49とともにレール用ピニオン46aが車両の前後方向に移動することにより、上側ラック47aは当該レール用ピニオン46aの移動量の倍の移動量だけレール用ピニオン46aと同じ方向に移動することになる。
倍速レール45bについても同様に構成される。即ち、倍速レール45bの上側ラック47bはドア104bに対して固定されており、下側ラック48bはスライドベース3に対して固定されているので、レール用ピニオン46bを前後方向に移動させることで、ドア104bを前後方向に移動させることができる。
したがって、ドア駆動装置4のピニオン42cが正方向(図2において時計回り)に回転し、ラック42aが車両の前方(図2において右方向)に移動されることにより、軸部5aおよびドア104aが前方に移動することになる。このとき、ラック42bは車両の後方(図2において左方向)に移動して軸部5bおよびドア104bが後方に移動することになる。つまり、ドア駆動装置4のピニオン42cが当該正方向に回転することにより、ドア104a,104bが開き、ピニオン42cが逆方向(図2において反時計回り)に回転することでドア104a,104bが閉じる。
尚、車両の前側のドア104aを駆動するための構成と、後ろ側のドア104bを駆動するための構成とは、略対称であるため、以下の説明においては、主として前側のドア104aを駆動する構成について説明し、後ろ側のドア104bを駆動するための構成についての説明は省略する。
図2に示すように、軸部5aは、ラック42aと連動する第2ブラケット44aから下方に延びるように、当該第2ブラケット44aに固定されている。また、図3に示すように、当該軸部5aの下端近傍部には、2つのローラ(上側ローラ51および下側ローラ52)が設けられている。当該ローラ51,52は、軸部5aを回転軸として回転可能に設けられている。
〔プラグ機構について〕
図8は、図5(b)に示すプラグ機構(ガイド部6a、ローラガイド7、軸部5a)の拡大模式図であり、ドア104aが開くときの軸部5aおよびガイド部6aの動作を説明するための図である。図8において、(a)は、全閉状態を示し、(b)は、プラグ動作の途中の状態を示し、(c)は、プラグ動作完了直後の状態を示している。
ドア104a,104bのプラグ動作を行うためのプラグ機構は、ガイド部6aと、ローラガイド7と、軸部5aとを有して構成される。図3および図8に示すように、固定ベース2の下面には、ローラガイド7が固定されている。また、ガイド部6aは、第1リンク61と、第2リンク62と、を備えている。当該ガイド部6aは、固定ベース2の下側に配置される。
図8に示すように、第1リンク61は、略長方形状の板状部材であって、一端側を固定ベース2に対して回動自在に設けられている。具体的には、第1リンク61は、略鉛直を向く第1回動軸63の回りに回動自在に設けられる。また、第1リンク61の他端側の周縁には、軸部5aの下側ローラ52を収容可能な第1切り欠き部61aが形成されている。
第2リンク62は、板状部材であって、第1リンク61に回動自在に設けられている。具体的には、第2リンク62は、第1リンク61の第1切り欠き部61aの近傍に設けられた略鉛直を向く第2回動軸64に設けられる。また、第2リンク62の周縁には、軸部5aの上側ローラ51を収容可能な第2切り欠き部62aが設けられている。また、当該第2リンク62には、鉛直軸回りに回動自在のローラ65(ローラ部)が設けられている。ローラ65は、第2リンク62から上方に突出する回動軸66に取り付けられており、固定ベース2に固定されたローラガイド7と略同じ高さに配置されている。
図8(a)に示すように、ドア104a,104bが全閉状態である場合は、平面視において、第1リンク61の第1切り欠き部61aと第2リンク62の第2切り欠き部62aとで軸部5aの周囲が囲まれる。具体的は、第1リンク61は、第1切り欠き部61aの開口側を車幅方向外側を向けるように保持され、また、第2リンク62は、第2切り欠き部62aの開口側を、第1回動軸63に向かう方向とは逆方向に向けるように保持される。これにより、第1リンク61における第1切り欠き部61a内から外側に向かって軸部5aが移動することが、第2リンク62によって拘束される。
尚、全閉状態においては、第2リンク62のローラ65は、第2切り欠き部62aよりも車幅方向外側に位置し、第2リンク62の第2回動軸64は、第2切り欠き部62aよりも車幅方向内側に位置している。
また、第1リンク61と第2リンク62との間につるまきバネ67(付勢手段)が設けられている。つるまきバネ67の一端は、第2リンク62における第2回動軸64とローラ65との略中間部に設けられており、他端は、第1リンク61における第1回動軸63に近い位置に設けられている。これにより、第2リンク62は、軸部5aの拘束を解除する方向(図8において矢印Rb1で示す方向)に回動するようにつるまきバネ67に付勢される。つまり、第2リンク62は、つるまきバネ67によって、ローラ65がローラガイド7に近づくように付勢される。
ローラガイド7は、ローラ65を案内する斜面71と、当該斜面71に連続してローラ65を案内する曲面72とを有している。
斜面71は、ドア104aが開く方向(以下、開方向と記載する。図8において矢印A1で示す。)に向かうほど、車幅方向外側に位置するように形成される平面である。ローラガイド7は、平面視において、斜面71を含む部分が、固定ベース2の凹部2aと重なるように、固定ベース2の下面に固定されている。
曲面72は、斜面71から連続し、略S字状に曲がりつつ車幅方向内側に向かって延びる曲面である。尚、曲面72は、車幅方向外側に近い位置においては、開方向に凸であり、車両の幅方向内側に近い位置においては、閉方向(開方向と逆方向。図8において矢印A2で示す。)に凸である。
尚、ローラガイド7は、斜面71と曲面72とが連続する部分において、車幅方向外側に最も突出している。そして、当該車幅方向外側に最も突出する部分が、固定ベース2の端面と略同位置もしくは当該固定ベース2の端面よりも車幅方向内側に位置するように、ローラガイド7が固定ベース2に設けられている。即ち、ローラガイド7は、固定ベース2よりも車幅方向外側に突出しないように設けられている。
〔回動アームについて〕
図1に示すように、乗降口102の上部両側および下部両側には、回動することで、ドアを車幅方向に案内する上側回動アーム81および下側回動アーム82が設けられている。尚、以下、車両前側の回動アームの駆動機構と車両後側の回動アームの駆動機構とは対称的な構成であるため、車両前側の回動アームの駆動機構についてのみ説明し、車両後側の回動アームの駆動機構については説明を省略する。
図1に示すように、上側回動アーム81は、略鉛直方向に延びる連結軸83に固定されている。また、連結軸83は、上下両端において乗降口102の縁から延在するブラケットに回動自在に固定されている。
図2および図4に示すように、上側回動アーム81の先端には、略鉛直上方に延びる回動軸回りに回動自在に設けられたローラ84が設けられている。また、ドア104aには車両前後方向に延びる上側レール85が設けられている。図4に示すように、当該上側レール85は、下方に開口して車両前後方向に延びる溝が設けられている。
ローラ84は、当該上側レール85の溝に下方から挿入され、当該上側レール85に沿って移動可能に配置されている。
また、図4および図5に示すように、上側回動アーム81とスライドベース3との間には、連結棒86が設けられている。連結棒86の一端は、上側回動アーム81の長手方向中間部に固定されたブラケット81aに対して、略鉛直軸回りに回動自在に設けられ、他端は、スライドベース3に対して、略鉛直軸回りに回動自在に設けられている。
次に、ドア104a,104bの下側に設けられた下側回動アーム82について説明する。図9は、図1に示すプラグドア装置1の下側回動アーム82近傍部を拡大した模式図である。図10は、図9に示すプラグドア装置1のY−Y断面矢視模式図である。
図9および図10に示すように、連結軸83の下側には、下側回動アーム82が固定されている。そのため、上側回動アーム81が回動すれば、下側回動アーム82も回動する。尚、ドア104aの上側の構成と同様に、下側回動アーム82の先端にも、略鉛直上方に延びる回動軸回りに回動自在に設けられたローラ87が設けられている。そして、当該ローラ87は、車両の前後方向に延びるようにドア104aに設けられた下側レール88の溝に、下方から挿入されており、当該下側レール88に沿って移動可能となっている。
〔プラグドア装置の動作について〕
プラグドア装置1の動作について、図5〜図8を参照して説明する。
<ドアを開く際の動作>
図5および図8(a)に示すように、ドアが全閉状態のとき、軸部5a(図5〜図8において模式的に網掛け模様を付して示す)は、平面視において固定ベース2の凹部2a内に位置している。そして、当該軸部5aは、第1リンク61の第1切り欠き部61aおよび第2リンク62の第2切り欠き部62aの双方に係合している(即ち、切り欠き部内に軸部が位置している)。
ドア駆動装置4のモータ(図示せず)を駆動させてピニオン42cを正方向に回転させることにより一対のラック42a,42bに開方向への駆動力が作用する。当該開方向への駆動力は、第1ブラケット43a、支持レール49、及び第2ブラケット44aを介して軸部5aに伝達される。即ち、軸部5aは、開方向(図8中の矢印A1方向)に移動しようとして、第2リンク62を同方向へ付勢する。
ここで、図8(a)に示すように、第2リンク62の第1リンク61に対する回動(矢印Rb1方向への回動)は、ローラ65がローラガイド7の斜面71に当接する位置で規制されている。そのため、第2リンク62は、第1リンク61に対してほとんど回動せず、第2回動軸64を介して第1リンク61に、第1回動軸63回りの回動力(矢印Ra1方向への回動力)を与えることになる。結果として、図8(b)に示すように、ローラ65は斜面71に沿って移動するとともに、第1リンク61は、第1回動軸63回りに回動する。
図8(b)は、第1リンク61が所定角度だけ矢印Ra1方向に回動し、ローラ65が斜面71の端部まで移動した状態を示している。図8(b)に示すように、第1リンク61がRa1方向に回動している間、第2リンク62のローラ65は、ローラガイド7の斜面71に沿って移動する。このとき、第2リンク62は、つるまきバネ67により斜面71側に引きつけられているので、斜面71からローラ65が離れることはない。また、平面視において、第1リンク61の第1切り欠き部61aと第2リンク62の第2切り欠き部62aで、軸部5aの周囲を囲んだ状態が維持される。
図8(b)に示す状態から、更に軸部5aが開方向に移動すると、ローラ65とローラガイド7との接触位置が斜面71から曲面72に移行する。これにより、ローラ65が曲面72に沿って、車幅方向内側に引き込まれるとともに、第2リンク62が第1リンク61に対して矢印Rb1方向に相対回転する。即ち、図8(c)に示すように、第2リンク62による軸部5aの拘束が解除される。
ここで、全閉状態において、第1切り欠き部61aが第1回動軸63の位置よりも車幅方向外側に位置するように、第1リンク61が配置されている。本実施形態においては、平面視において第1切り欠き部61aに収容される軸部5aの中心と第1回動軸63の中心を結ぶ直線と、当該第1回動軸63を通過して車両前後方向と平行に延びる直線と、のなす角度(図8(a)においてθで示す角度)が、5〜10°の範囲内になるように構成されている。
また、全閉状態において、ローラ65が軸部5aの中心よりも車幅方向外側に位置し、かつ、第2回動軸64が軸部5aの中心よりも車幅方向内側に位置するように、第2リンク62が配置されている。
このような構成により、軸部5aからの付勢力を、効率よく第1リンク61の回動のために用いることができる。
上述のように第1リンク61が回動する際、軸部5aに対して、車幅方向外側を向く力が作用することになる。同様に、他方の軸部5bにも、車幅方向外側を向く力が作用する。そのため、当該軸部5aおよび軸部5bに連結されるドア駆動装置4にも、車幅方向外側に向かう力が作用するとともに、当該ドア駆動装置4が固定されるスライドベース3にも、車幅方向外側に向かう力が作用する。
これにより、ドア駆動装置4およびスライドベース3が、リニアガイド31に案内されて車幅方向外側に移動されることになる。結果として、図6に示すように、ドア104a,104bを、車幅方向外側に移動させつつ、開方向に移動させることができる。
その後、図7に示すように、軸部5aは、ガイド部6aから車幅方向に力を受けることはなく、ドア駆動装置4の駆動により開方向に直線的に移動することになる。即ち、ドア104aは、開方向に向かって全開位置まで直線的に移動することになる。
このとき、軸部5aは、固定ベース2における車両前後方向に延びる周縁部に沿って移動する。そのため、ドア104aに車幅方向内側に向かう外力が加わっても軸部5aが固定ベース2の周縁部に当接するので、スライドベース3が車幅方向内側に押し込まれることはない。
また、軸部5aは、スライドベース3の溝32aに沿って移動する。そのため、ドア104aに車幅方向外側への外力が加わっても、軸部5aの車幅方向外側への移動が、溝32aの縁で規制されるので、ドアが過度に車幅方向外側に振れることを抑制できる。尚、スライドベース3の車幅方向外側への移動は、ストッパー22により規制されるため、車幅方向外側への外力により、スライドベース3が移動することはない。尚、軸部5bについても同様に溝32bにより車幅方向への移動が規制される。
<ドアを閉じる際の動作>
ドアが閉じる際は、上述したドアの開動作と逆の動作が行われる。
即ち、ドア駆動装置4のモータ(図示せず)を駆動させてピニオン42cを逆方向に回転させることにより一対のラック42a,42bに閉方向への駆動力が作用する。当該閉方向への駆動力は、軸部5aに伝達され、軸部5aは、ガイド部6aに向かって、直線的に閉方向(図8における矢印A2方向)に移動する。
ここで、ドアが開いた状態においては、図8(c)に示すように、つるまきバネ67により第2リンク62にRb1方向への回動力が作用している。即ち、ローラ65がローラガイド7の曲面72上に位置するように、つるまきバネ67から引っ張りの力が第2リンク62に作用している。本実施形態においては、ローラ65は、曲面72におけるローラ65の外周形状と略同じ円弧形状を有する凹部72aに入り込んでいる。したがって、第1リンク61および第2リンク62が所定の位置で安定して保持される。具体的には、閉方向に直線的に移動してきた軸部5aが第2切り欠き部62aの内縁に当接できる位置で、第2リンク62が保持される。また、第1リンク61も、閉方向に直線的に移動してきた軸部5aを第1切り欠き部61a内に収容できる位置で保持される。
したがって、軸部5aは、全開位置から閉方向に所定量移動したときに第2リンク62の第2切り欠き部62aの内縁に当接し(図8(c)参照)、当該第2リンク62を付勢する。このとき、第2リンク62は、つるまきバネ67の力に抗して矢印Rb2方向に回動するので、軸部5aの閉方向への直線的な移動が妨げられることはない。当該第2リンク62の回動時においては、ローラ65は、ローラガイド7の曲面72上に沿って移動することになる。尚、当該第2リンク62の回動時においては、第1リンク61は、ほとんど回動することなく所定の位置もしくはその近傍部で保持される。
そして、軸部5aは、第1リンク61の第1切り欠き部61aの内縁に当接する位置まで閉方向に移動し、第1リンク61を閉方向に付勢する。これにより、第1リンク61が矢印Ra2方向に回動するとともに、軸部5aが車幅方向内側に案内される。即ち、軸部5aは、固定ベース2の凹部2a内に案内される。
ドア104aは、軸部5aと同様に移動する。即ち、ドア104aは、全開位置から閉方向に直線的に移動するとともに、全閉位置近傍部において、車幅方向内側に引き込まれて全閉位置に移行する。ドア104bについてもドア104aと同様の閉動作が行われる。
〔ドア開閉時の回動アームの動作について〕
以下、ドア開閉時の回動アームの動作について説明する。
上述したように、全閉位置から開方向にドアが移動し始めるときに、スライドベース3が車幅方向外側に移動する。これにより、図5および図6に示すように、当該スライドベース3に一端を連結された連結棒86も車幅方向外側に移動して上側回動アーム81を車幅方向外側に押し出すように付勢する。上側回動アーム81は、連結棒86に付勢されることにより、上側レール85(図4参照)を介してドア104aの戸尻側端部近傍に、車幅方向外側への付勢力を作用させつつ、回動する。
また、上側回動アーム81の回動により、連結軸83を介して下側回動アーム82も同じ方向に回動する。即ち、下側回動アーム82は、下側レール88を介してドア104aの戸尻側端部近傍に、車幅方向外側への付勢力を作用させつつ、回動する。
これにより、ドア104aは、戸尻側端部近傍における、上端部近傍および下端部近傍において車幅方向外側に付勢されて、車幅方向外側に移動される。
ドアを閉じる際は、上述したように、全閉位置近傍にて、スライドベース3が車幅方向内側に移動する。これにより、当該スライドベース3に一端を連結された連結棒86も車幅方向内側に移動して上側回動アーム81を車幅方向内側に引き込むように付勢する。上側回動アーム81は、連結棒86に付勢されることにより、上側レール85を介してドア104aの戸尻側端部近傍に車幅方向内側への引き込み力を作用させつつ、回動する。
また、上側回動アーム81の回動により、連結軸83を介して下側回動アーム82も同じ方向に回動して、下側レール88を介してドア104aの下端近傍部における戸尻側端部近傍に、車幅方向内側への付勢力を作用させる。
これにより、ドア104aは、戸尻側端部近傍における、上端部近傍および下端部近傍において車幅方向内側に付勢されて、車幅方向内側に移動される。
尚、上記開動作時および閉動作時において、上側回動アーム81先端に設けられたローラ84および下側回動アーム82先端に設けられたローラは、それぞれ、ドア104aの開閉方向への移動に伴って、上側レール85および下側レールに沿って転がりながら、ドア104aに対して相対移動する。
〔ロック動作について〕
図2に示すように、本実施形態においては、ドアが全閉状態のときに、ロック用軸部91a,91bと係合して、第1ブラケット43a,43bの開方向への移動(即ち、ドア104a,104bの開方向への移動)をロックすることのできるロック機構90を備えている。当該ロック機構90はドア駆動装置4の本体41に設けられており、以下のようにして、ロック状態とロック解除状態とに切り換えられる。
ドア駆動装置4に設けられたモータ(図示せず)の出力軸は、遊星歯車機構Gを介してピニオン42c及びロック機構90に駆動力を伝達することができる。
遊星歯車機構Gは、回転自在に軸支されたサンギアG1と、このサンギアG1の外周に複数配置され、サンギアG1に噛み合いながら自転及び公転が可能なプラネタリギアG2と、当該プラネタリギアG2に外側で噛み合う内歯を有するインターナルギアG3と、当該プラネタリギアG2を回転自在に支持するキャリアCと、を有している。サンギアG1、インターナルギアG3、キャリアCの三者は、回転軸線が一致するように配置されるとともに、それぞれが他に対して相対回転自在となるように配置されている。また、前記三者の回転軸線は、ラックアンドピニオン機構のピニオン42cの回転軸線とも一致している。
サンギアG1には、モータの出力軸が連結されている。尚、適宜、減速機構を介して連結しても構わない。
インターナルギアG3は図示しないボルト等を介してピニオン42cに連結されている。
キャリアCは、ロック機構90に連結されている。また、キャリアCには、ドアの閉動作時においてプラネタリギアG2の公転に伴う当該キャリアCの回転を抑制する所定の付勢力が作用している。
このような構成により、通常、閉動作時においてドアが全閉位置まで到達するまでの間は、キャリアCが回転することはない。ドアが全閉位置に達すると、ドアが閉方向に移動できなくなるのでインターナルギアG3の回転も阻止される。そのため、モータの駆動力はキャリアCに伝達されることになる。これにより、キャリアCが、前記所定の付勢力に抗して回転し、ロック機構90がロック状態に移行する。
一方、ドアを全閉位置から開方向に移動させる際は、開方向への移動開始時において、ロック状態にあるロック機構90により、ロック用軸部91a,91bの移動が阻止されている。これによりインターナルギアG3の回転は阻止される。そのため、キャリアCが、前記閉動作時に回転した方向とは逆方向に回転する。これにより、ロック機構90はロック解除状態に移行する。ここで、キャリアCは、所定の角度だけ回転した位置で回転が規制されるように構成されている。そのため、キャリアCの回転が規制された後は、モータの駆動力はインターナルギアG3に伝達され、ドアが開方向へ移動する。
尚、ロック機構90は、ドアが全閉位置にあるときに、キャリアCの回転に連動して、ロック用軸部91a,91bの開方向への移動を規制でき、当該キャリアCの逆回転により当該規制を解除可能に構成されるものであればよい。例えば、上記特許文献2、3に記載されている周知のロック機構を用いることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るプラグドア装置1は、フレーム103に固定された固定ベース2と、車幅方向に移動可能に固定ベース2に設けられたスライドベース3と、スライドベース3に設けられ、第1ブラケット43a,43bを介してドア104a,104bを車両の前後方向へ移動させるドア駆動装置4と、ドア104a,104bの開閉に応じてスライドベース3を車幅方向に移動させるプラグ機構(ガイド部6a,6b、ローラガイド7,7、軸部5a,5b)と、上下に延びる軸回りに回動可能となるように乗降口102の上部両側および下部両側に連結されるとともに、開閉移動するドア104a,104bに連結された上側回動アーム81及び下側回動アーム82と、を備えている。
上側回動アーム81は、スライドベース3の移動に伴って回動するように、連結棒86を介してスライドベース3に連結されている。また、下側回動アーム82は、連結軸83を介して上側回動アーム81に連結されており、スライドベース3の移動に伴って回動する。
この構成によると、上側回動アーム81が連結棒86を介してスライドベース3に連結されているため、ドア104a,104bを介さずにドア駆動装置4からの駆動力が伝達される。即ち、ドア104a,104bに過度に大きい剛性を付与しなくとも、上側回動アーム81を確実に回動させることができる。
下側回動アーム82は、連結棒86、上側回動アーム81、及び連結軸83を介してスライドベース3に連結されている。したがって、スライドベース3を移動させることにより、下側回動アーム82を確実に回動させることができる。
尚、倍速レール45a,45bを用いてドア駆動装置4とドア104a,104bとを連結する場合に限らず、ドア駆動装置4の第1ブラケット43a,43bを直接、ドア104a,104bに固定することも可能である。この場合においては、倍速レールを用いる場合に比べ、ドア駆動装置4のラック42a,42bの移動量は倍増することになるものの、簡易な構成で実現可能である。加えて、ドア104a,104bの戸先側に第1ブラケット43a,43b等を固定しても上側回動アーム81及び下側回動アーム82を確実に回動させることができる。そのため、ドア駆動装置4、第1ブラケット43a,43b、第2ブラケット44a,44b等の部材を、車両の前後方向における乗降口102の中央付近の、より狭い範囲に配置することが可能である。結果として、プラグドア装置を小型に形成することができる。
また、上側回動アーム81と下側回動アーム82とは同一の連結軸83に固定されているので、スライドベース3からの付勢力により上側回動アーム81を回動させることにより、下側回動アーム82を確実に回動させることができる。
また、本実施形態に係るプラグドア装置1は、第1ブラケット43a,43bに対して固定された軸部5a,5bと、固定ベース2に回動自在に設けられ、ドア104a,104bを開く際、軸部5a,5bと当接しつつ回動して軸部5a,5bが車幅方向外側に移動するように軸部5a,5bを案内するとともに、ドア104a,104bを閉じる際、軸部5a,5bと当接しつつ回動して軸部5a,5bが車幅方向内側に移動するように軸部5a,5bを案内するガイド部6a,6bと、を備える。
この構成によると、ガイド部6a,6bは、軸部5a,5bに当接して回動することで当該軸部5a,5bを車幅方向に案内する。そのため、ガイド部6a,6bは、ドア104a,104bの車幅方向への移動に追従するように動作する。これにより、ドア104a,104bが車幅方向内側に引き込まれた状態においては、ガイド部6a,6bが車幅方向外側に過度に張り出すことを抑制できる。したがって、ガイド部6a,6bが占有するスペースをより小さくすることができる。結果として、ドア104a,104bに対して車両の前後方向への力を作用させるドア駆動装置4により、開閉動作とプラグ動作とを行うことができ、かつ、プラグドア装置1を小型に形成できる。
尚、閉動作時においてドアを車幅方向内側に引き込んで乗降口の周縁部に密着させる構成に限らず、閉動作時において、ドアを車幅方向外側に押し出して乗降口の周縁部に密着させる構成であってもよい。
また、固定ベース2の下側にスライドベース3が配置され、上側にガイド部6a,6bが配置されている。
この構成によると、固定ベース2に相対移動可能に設けられるスライドベース3およびガイド部6a,6bを、固定ベース2に、より近接するように設けることができる。これにより、装置全体を小型化することができる。
即ち、スライドベース3およびガイド部6a,6bの双方を、固定ベース2の一側に設けようとすると、スライドベース3およびガイド部6a,6bが移動時に互いに干渉しないような適切な位置に配置する必要がある。この場合、無駄なスペースが発生しやすい。この点、スライドベース3およびガイド部6a,6bを固定ベースの上下に分けて配置することで、互いの干渉は考慮しなくてよいので、配置に必要なスペースが過度に大きくなることはない。
また、スライドベース3およびガイド部6a,6bを固定ベース2により近接して設けることができるため、スライドベース3およびガイド部6a,6bの固定ベース2に対する連結が安定する。したがって、スライドベース3およびガイド部6a,6bの動作を安定させることができる。
尚、固定ベース2の上側にガイド部を配置し、下側にスライドベースを配置する構成であってもよい。
また、ガイド部6a(ガイド部6bについても同様)は、固定ベース2に回動自在に設けられた第1リンク61と、第1リンク61に回動自在に設けられるとともに、ローラ65が設けられた第2リンク62とを有し、固定ベース2に固定され、ローラ65を案内するローラガイド7をさらに備える。
そして、ドアを開く際、第1リンク61は、第2リンク62を介して軸部5aからの力を受け、軸部5aを車幅方向外側に移動させるように所定角度回動する。ローラガイド7は、第1リンク61が所定角度回動するまでの間、第2リンク62が軸部5aに当接した状態を維持するように、ローラ65を案内し、第1リンク61が所定角度回動した後は、第2リンク62が軸部5aの移動を妨げないように、ローラ65を案内する。
また、ドアを閉じる際、第1リンク61は、軸部5aから力を受け、軸部5aを車幅方向内側に移動させるように回動する。
この構成によると、ドアを開く際に軸部5aを車幅方向外側に案内するとともにドアを閉じる際に軸部5aを車幅方向内側に案内するガイド部6aを、簡素な構成で実現することができる。
また、第1リンク61と第2リンク62との間に設けられ、ローラ65がローラガイド7に近づくように第2リンク62を付勢するつるまきバネ67を備える。
この構成によると、ローラ65がローラガイド7側に付勢されているので、ローラガイド7からローラ65が離れることを抑制することができる。これによりローラガイド7に沿ってローラ65を移動させることが、より確実に可能になる。
また、つるまきバネ67の弾性力によって、第1リンク61および第2リンク62を所定の位置に保持することができる。即ち、切り欠き部61a,61bの開口側を固定ベース2よりも幅方向外側に延出させるとともに、当該切り欠き部61a,61bの開口側を開方向に向けた状態(図8(c)で示す状態)に、第1リンク61および第2リンク62を保持することが可能である。
これにより、閉動作時において、軸部5aを確実に第1リンク61および第2リンク62の切り欠き部61a,61b内に導くことができる。
尚、つるまきバネを用いて第2リンクを付勢する場合に限らず、他の弾性部材を用いてもよく、また、磁力等を用いて付勢する構成であってもよい。
また、スライドベース3は、車両の前後方向に延びる溝32a,32bを有しており、軸部5a,5bは、溝32a,32bに挿通されており、ドア104a,104bの開閉時において溝32a,32bに沿って移動する。
この構成によると、軸部5a,5bの車幅方向への移動を、溝32a,32bの縁部で規制することができる。これにより、ドア104a,104bに対して車幅方向への力が作用した場合にも、当該ドア104a,104bを車幅方向における所定の範囲内に確実に保持することができる。
また、ドア駆動装置4の駆動力をドアに伝えるための第1ブラケット43a,43bは、倍速レール45a,45bを介してドア104a,104bに連結されている。そのため、ドア駆動装置4により所定の距離だけ当該第1ブラケット43a,43bを移動させることで、当該所定の距離の倍の距離だけドア104a,104bを移動させることができる。これにより、第1ブラケット43a,43bや、これに連動する第2ブラケット44a,44b、軸部5a,5b等を移動させるために必要なスペースを小さくすることができる。
また、スライドベース3は、固定ベース2に設けられた3つのリニアガイド31によって車幅方向に移動可能に保持されているので、スライドベース3と固定ベース2との連結が安定する。これにより、スライドベース3の変形を防ぐことができる。また、スライドベース3を車幅方向に安定して直進させることが容易になる。
また、ドア駆動装置4は、第1ブラケット43a,43bを移動させるための、ラック42a,42b及びピニオン42cとからなるラックアンドピニオン機構と、駆動源としてのモータからの回転駆動力を前記ラックアンドピニオン機構に分配する遊星歯車機構Gと、を有する。
また、ドア104a,104bの移動をロックするためのロック機構90を有する。
遊星歯車機構Gは、モータからの回転駆動力を前記ラックアンドピニオン機構および前記ロック機構90に分配できるように構成されている。
この構成によると、モータを駆動源とするドア駆動装置4により、開閉動作と、プラグ動作と、ドアの移動をロックするためのロック動作と、を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
例えば、以下のように変形して実施することもできる。
本発明は、回動することで軸部5a,5bを案内するガイド部6a,6bを備える場合に限定されない。図11に示すように、固定ベース220に設けられたガイド溝221により軸部5a,5bを案内するプラグ機構を有する構成であってもよい。
当該ガイド溝221は、車両の前後方向と平行に形成された平行溝部221aと、この平行溝部221aと連続しており、車両側壁に対して傾斜して形成された傾斜溝部221bと、を有する。
この構成によると、開動作を行う場合においては、軸部5a,5bが傾斜溝部221bに案内されることで、スライドベース230及びドア駆動装置240が車幅方向外側に押し出され、結果としてドア104a,104bが車幅方向外側に押し出されつつ開方向に移動することになる。このとき、上側回動アーム81は、スライドベース230から連結棒86を介して付勢されて車幅方向外側に張り出すように所定の角度だけ確実に回動する。
一方、閉動作を行う場合においては、全開位置にある軸部5a,5bが平行溝部203aを案内されて移動するとともに、全閉位置付近で、傾斜溝部221bに案内されて車幅方向内側に引き込まれる。これに伴って、スライドベース230及びドア駆動装置240が車幅方向内側に引き込まれ、結果としてドア104a,104bが車幅方向内側に引き込まれつつ閉方向に移動することになる。このとき、上側回動アーム81は、スライドベース230から連結棒86を介して付勢されて車幅方向内側に引き込まれるように所定の角度だけ確実に回動する。
本発明の実施形態に係るプラグドア装置1の全体模式図。 図1に示すプラグドア装置1の上部を拡大した模式図。 図2に示すプラグドア装置1のX−X断面矢視模式図。 図3においてガイド部の部分を省略した図。 図1に示すプラグドア装置1を上方から見た模式図。 ドアが開く途中の状態を示す、図5に相当する模式図。 全開状態を示す、図5に相当する模式図。 プラグ機構の、(a)全閉状態、(b)プラグ動作中、(c)プラグ動作完了直後の状態、を示す拡大模式図。 図1に示すプラグドア装置1の下側回動アーム82近傍部を拡大した模式図。 図9に示すプラグドア装置1のY−Y断面矢視模式図。 変形例に係るプラグドア装置を示す図。
符号の説明
1 プラグドア装置
2 固定ベース
3 スライドベース
4 ドア駆動装置
5a,5b 軸部
6a,6b ガイド部
61 第1リンク
62 第2リンク
65 ローラ
7 ローラガイド
81 上側回動アーム
82 下側回動アーム

Claims (2)

  1. 車両の本体に固定された固定ベースと、
    前記車両の幅方向に移動可能に前記固定ベースに設けられたスライドベースと、
    前記スライドベースに設けられ、ドアを前記車両の前後方向へ移動させるドア駆動装置と、
    前記ドアの開閉に応じて前記スライドベースを前記車両の幅方向に移動させるプラグ機構と、
    上下に延びる軸回りに回動可能となるように前記車両の本体に連結されるとともに、開閉移動する前記ドアに連結された回動アームと、
    を備え、
    前記回動アームは、前記スライドベースの移動に伴って回動するように、当該スライドベースに連結されている
    プラグドア装置。
  2. 前記回動アームとして、前記ドアの上部に連結された上側回動アーム及び前記ドアの下部に連結された下側回動アームを備え、
    前記上側回動アームの回動軸と前記下側回動アームの回動軸とが連結されている
    請求項1に記載のプラグドア装置。
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