(第1実施形態)
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、第1実施形態の電子カメラ1の背面図である。この電子カメラ1の背面には、光学ファインダ2と、液晶の表示モニタ17と、十字ボタン3と、電源ボタン4、ヘルプボタン5とが備えられている。また、この電子カメラ1の上面には、レリーズボタン6が備えられている。
光学ファインダ2は、被写体像を観察するものである。表示モニタ17は、静止画像、スルー画像及び電子カメラ1の操作メニューの設定画面等を表示する。操作メニューの設定画面については後述する。十字ボタン3は、撮影や再生などに使用されるメニューを自在に切り替えてコマンドを選択若しくは実行する操作ボタンである。ヘルプボタン5は、電子カメラ1の操作内容等のメッセージを表示モニタ17に表示させる操作ボタンである。
次に、図1に示す、表示モニタ17の設定画面の内容について説明する。この表示モニタ17は、複数の撮影パラメータを含む撮影条件を設定するための設定画面と画像データに基づく画像とを切り替え可能に表示することができる。ユーザは、設定画面のユーザインターフェースを介して、撮影パラメータを設定することができる。ここで、撮影パラメータの一例として、「画像フォーマット」、「画質」、「画像サイズ」、「Active D Lighting」、「ノイズ低減」及び「撮影範囲」が存在する。
図2は、撮影パラメータと各設定値との関係を示す図である。下線を引いている設定値(太字)が現在の撮影パラメータを表している。
画像フォーマットの設定値には、「Jpeg」と「Raw」とがある。Jpegは、圧縮画像ファイルの一例であって、Joint photographic experts groupのファイル形式を表す。また、Rawは、生データを表す。
画質の設定値には、「Fine」と、「Normal」と、「Basic」とがある。Fineは、高画質を表し、Basicは、低画質を表す。また、Normalは、FineとBasicとの中間の画質を表す。
画像サイズの設定値には、記録画素数として、いわゆる「L」と、「M」と、「S」とがある。
Active D Lightingの設定値には、「On」と「Off」とがある。このActive D Lighting(以下、単に「ADL」という)は、目で見た印象に近いコントラストに自動補正して記録する機能である。ノイズ低減の設定値には、「On」と「Off」とがある。
撮影範囲の設定値には、画素サイズとして「FX」フォーマットと「DX」フォーマットとがある。FXフォーマット(36×24)は、35mm判カメラに準じた画角で撮影するための設定値である。また、DXフォーマット(24×16)は、レンズで表記されている焦点距離の約1.5倍のレンズに相当する画角で撮影するための設定値である。
図1の設定画面では、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:FXになっている。撮影可能枚数、連続撮影可能枚数については後述する。なお、図1には、上述した撮影パラメータ以外にも、他の撮影条件の撮影パラメータも表示可能であるが、後述するフローチャートには直接利用しないので、ここでは説明を省略する。
図3は、第1実施形態の電子カメラ1の構成を示すブロック図である。図3に示す通り電子カメラ1には、撮影レンズ10と、撮像部11と、画像処理部12と、RAM(Random Access Memory)13と、ROM(Read Only Memory)14と、操作部15と、CPU(Central Processing Unit)16と、表示モニタ17と、記録インターフェース(記録I/F)18と、記録媒体19と、バス20とが備えられている。このうち画像処理部12、RAM13、ROM14、CPU16、表示モニタ17及び記録インターフェース(記録I/F)18は、バス20を介して互いに接続されている。また、操作部15はCPU16に接続されている。
撮影レンズ10は、ズームレンズと、フォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。簡単のため、図3では、撮影レンズ10を1枚のレンズとして図示する。
撮像部11は、被写体像を光電変換することにより、画像データを生成する。被写体の撮影を行う撮影モードでは、撮像部11は、撮影時に記録用の画像を出力する。また、撮影待機時には、撮像部11は、所定時間経過ごとに構図確認用のスルー画像を出力する。また、撮像部11は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。撮像部11が出力するデジタル信号(RGB信号)は、RAM13のバッファメモリ13aに一時的に記録される。
画像処理部12は、RGB信号の画像データを輝度(Y)と色(C)とで表されるYC信号の画像データに変換する。また、画像処理部12は、バッファメモリ13aに記録されている画像データに対してホワイトバランス補正処理、ゲインコントロール処理などの画像処理を行う。
ROM14は、電子カメラ1の制御を行うプログラム等を予め記憶しているメモリである。
操作部15は、既に図1で説明した電子カメラ1の背面及び上面に備えられている各操作ボタン(十字ボタン3、電源ボタン4、ヘルプボタン5及びレリーズボタン6)の操作を受け付けてCPU16に処理の命令を出す。
CPU16は、電子カメラ1の制御を行うプロセッサである。CPU16は、ROM14に予め格納されたシーケンスプログラムを実行することにより、各処理のパラメータを算出したり、電子カメラ1の各部を制御したりする。また、本実施形態のCPU16は、撮影パラメータ設定部16aと、残容量算出部16bと、撮影可能枚数算出部16cと、表示制御部16dとしても機能する。
撮影パラメータ設定部16aは、上述した、画像フォーマットや画質等の撮影パラメータの内から任意の撮影パラメータを、ユーザ入力により設定する(詳細は後述する)。
残容量算出部16bは、記録媒体19の残容量やバッファメモリ13aの残容量を算出する。
撮影可能枚数算出部16cは、記録媒体19の残容量と複数の撮影パラメータとを少なくとも含む撮影情報に基づいて、静止画像の撮影可能枚数を算出する。
この場合、撮影可能枚数算出部16cは、複数の撮影パラメータの設定値とその設定値に基づく撮影可能枚数とについて、記録媒体19の残容量に応じて、選択可能な全ての組み合わせを第1の一覧表として算出する。なお、第1の一覧表の詳細については後述する。
また、撮影可能枚数算出部16cは、撮影情報に基づいて、所定の時間間隔で連続的に静止画像を撮影する連写の撮影可能枚数(以下、「連続撮影可能枚数」という)を算出し、複数の撮影パラメータの設定値とその設定値に基づく連続撮影可能枚数とについて、バッファメモリ13aの残容量に応じて、選択可能な全ての組み合わせを第2の一覧表として算出する。なお、第2の一覧表の詳細については後述する。
また、撮影可能枚数算出部16cは、複数の撮影パラメータの内、何れか1つの撮影パラメータを順次変更した場合の撮影可能枚数若しくは連続撮影可能枚数を算出し直す。なお、説明の便宜上、RAWデータについては対象から除くものとする。
また、撮影可能枚数算出部16cは、現在設定されている複数の撮影パラメータの内、何れか1つの撮影パラメータを順次変更したときの撮影パラメータの組及び撮影可能枚数からなる第1の項目を、第1の一覧表から抽出して、第3の一覧表として算出する。ここで、撮影パラメータの組とは、複数の撮影パラメータであって、本実施形態では、画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減及び撮影範囲とする。つまり、撮影可能枚数算出部16cは、画像フォーマットの設定値を変更した場合の撮影可能枚数を算出して、第3の一覧表に書き込む。以下、同様にして、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータを1つずつ順次変更した場合の撮影可能枚数を算出して、第3の一覧表に書き込む。
また、撮影可能枚数算出部16cは、現在設定されている複数の撮影パラメータの内、何れか1つの撮影パラメータを変更した場合の撮影パラメータの組及び連写の撮影可能枚数からなる第2の項目を、第2の一覧表から抽出して、第4の一覧表として算出する。なお、第3の一覧表、第4の一覧表の詳細についても後述する。
また、撮影可能枚数算出部16cは、第3の一覧表を参照し、撮影可能枚数を基準として第1の項目を昇順若しくは、降順に並べ替える。また、撮影可能枚数算出部16cは、第4の一覧表を参照し、連続撮影可能枚数を基準として第2の項目を昇順若しくは、降順に並べ替える。
また、撮影可能枚数算出部16cは、第3の一覧表を参照し、現在の撮影可能枚数よりも多い撮影可能枚数を抽出する。また、撮影可能枚数算出部16cは、第4の一覧表を参照し、連続撮影可能枚数よりも多い連続撮影可能枚数を抽出する。
表示制御部16dは、表示モニタ17の設定画面の表示内容を制御する。この表示制御部16dは、複数の撮影パラメータの設定値を設定画面に表示させる第1の表示手段と、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を設定画面に表示させる第2の表示手段と、撮影可能枚数算出部16cが算出し直した撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を、算出結果に応じて設定画面に表示させる第3の表示手段と、を備える。
例えば、表示制御部16dは、現在における複数の撮影パラメータの設定値及び撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を設定画面に表示させる。さらに、表示制御部16dは、撮影可能枚数算出部16cが算出し直した撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を、算出結果に応じて同一の設定画面に表示させる。これにより、表示制御部16dは、第1〜第3の表示手段の出力を設定画面に併せて表示させることができる。
記録インターフェース(記録I/F)18には、記録媒体19を接続するためのコネクタが形成されている。記録インターフェース(記録I/F)18は、CPU16からの指示により、そのコネクタに接続された記録媒体19にアクセスして画像の記録処理を行う。
次に、電子カメラ1の撮影パラメータの設定における一連の動作を説明する。ここでは、先ず、電源がOnされた後、さらに、ユーザが、十字ボタン3で撮影可能枚数を設定するモードを選択した後に開始される電子カメラ1の内部処理について説明する。
図4は、撮影パラメータの設定における電子カメラ1の内部処理の動作を表すフローチャートである。このフローチャートは、ユーザが、図1に示す十字ボタン3で撮影可能枚数を設定するモードを選択すると開始する。
ステップS101:CPU16(残容量算出部16b)は、記録インターフェース(記録I/F)18を介して、記録媒体19の空き領域(残容量)を算出する。また、残容量算出部16bは、バッファメモリ13aの残容量を算出する。
ステップS102:CPU16は、撮影可能枚数を算出するのに必要な現在の撮影パラメータの設定値を取得する。この場合、CPU16は、画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減及び撮影範囲を撮影パラメータとして、これらの設定値を取得する。
ステップS103:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、記録媒体19の残容量と、ステップS102で取得した撮影パラメータとに基づいて、公知の技術により静止画像の撮影可能枚数を算出する。また、CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、バッファメモリ13aの残容量、ステップS102で取得した撮影パラメータ、これらの撮影パラメータによって決定される画像処理時間、シャッタスピード及び記録媒体19への転送速度に基づいて、公知の技術により連続撮影可能枚数を算出する。
ステップS104:CPU16(表示制御部16d)は、表示モニタ17の設定画面にて、現在の撮影可能枚数、連続撮影可能枚数を更新させる。図1では、一例として、ステップS104の処理がなされた後の状態が設定画面で表示されている。すなわち、撮影可能枚数は、現在、残り6枚である。また、連続撮影可能枚数は、現在、残り13枚である。
ステップS105:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、ステップS102で取得した現在の撮影パラメータの設定値と、その設定値に基づく撮影可能枚数とについて、記録媒体19の残容量に応じて、選択可能な全ての組み合わせを第1の一覧表として算出する。
図5〜図7は、第1の一覧表の一例を説明する図である。図5は、記録媒体19の容量が1Gバイトにおける第1の一覧表の一例を説明する図である。図6は、記録媒体19の容量が100Mバイトにおける第1の一覧表の一例を説明する図である。図7は、記録媒体19の容量が12.5Mバイトにおける第1の一覧表の一例を説明する図である。
図5〜図7の第1の一覧表に示す通り、記録媒体19の残容量に応じて、全ての撮影パラメータ(画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減及び撮影範囲を撮影パラメータ)の設定値の組み合わせにおける撮影可能枚数が算出されることとなる。
また、CPU16の撮影可能枚数算出部16cは、ステップS102で取得した現在の撮影パラメータの設定値とその設定値に基づく連続撮影可能枚数とについて、バッファメモリ13aの残容量に応じて、選択可能な全ての組み合わせを第2の一覧表として算出する。
図8は、第2の一覧表の一例を説明する図である。図8の第2の一覧表に示す通り、バッファメモリ13aの残容量に応じて、全ての撮影パラメータ(画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減及び撮影範囲を撮影パラメータ)の設定値のパターンにおける連続撮影可能枚数が算出されることとなる。なお、図5〜図8において、説明の便宜上、RAWデータの項目については、一例を記載している。
ステップS106:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、電源がOnされた後の記録媒体19やバッファメモリ13aの残容量に応じて、第1の一覧表と第2の一覧表とをそれぞれ更新する。
以上より、電源がOnされた後、撮影パラメータの設定における電子カメラ1の内部処理が終了する。
次に、図1に示す撮影可能枚数若しくは連続撮影可能枚数を変更する場合における電子カメラ1の動作について説明する。ここでは、先ず、撮影可能枚数を変更する場合について説明する。
図9は、撮影可能枚数の選択画面を表示するまでの電子カメラ1の内部処理の動作を表すフローチャートである。ここで、ユーザが、図1に示す設定画面において、十字ボタン3を操作することにより、先ず、撮影可能枚数の項目が太字の黒枠17aで表示される。続いて、ユーザが、撮影可能枚数の項目を十字ボタン3のOKボタンを押下すると、この図9に示すフローチャートは開始する。なお、記録媒体19は、12.5Mバイトの記録容量とする。
ステップS201:CPU16は、現在設定されている複数の撮影パラメータの設定値を取得して、RAM13に一時記録する。すなわち、CPU16は、画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減及び撮影範囲の設定値を取得して、RAM13に一時記録する。ここでは、一例として、現在設定されている撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:FXとする。
ステップS202:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、複数の撮影パラメータの内、1つの撮影パラメータを変更対象として選択する。つまり、撮影可能枚数算出部16cは、画像フォーマット、画質、画像サイズ、ADL、ノイズ低減、撮影範囲を変更対象として順番に選択する。なお、選択する順番は任意であってよい。
ステップS203:CPU16は、全ての撮影パラメータについてチェックしたかの判定を行う。全てチェックした場合(ステップS203:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS204に進む。一方、全てチェックしていない場合(ステップS203:No)、この処理ルーチンは、ステップS207に進む。ここでは、説明の便宜上、先にステップS207〜ステップS210の処理について説明する。
ステップS207:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、変更対象の撮影パラメータの設定値における項目を順次変更する。つまり、画像サイズの場合を例にすると、設定値の項目は、Lと、Mと、Sとがある。ここで、現在の設定値が、Mであるので、撮影可能枚数算出部16cは、例えば、画像サイズの設定値をMからLに変更する。
ステップS208:CPU16は、変更対象の撮影パラメータにおける現在の設定値以外の設定値について、全ての設定値の項目を変更したか否かの判定を行う。全ての設定値の項目を変更していない場合(ステップS208:No)、この処理ルーチンは、ステップS209に進む。
ステップS209:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、図7に示す第1の一覧表を参照し、画像サイズLにして、他の撮影パラメータは変更しない場合における撮影可能枚数を取得する。この場合、撮影可能枚数は4枚となる。そこで、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータの組として、画像サイズのみをMからLに変更した場合の撮影パラメータの組(画像フォーマット:Jpeg、画質:Normal、画像サイズ:L、ADL:On、ノイズ低減:Off、撮影範囲:FX)と、撮影可能枚数(4枚)とを図10に示す第3の一覧表の項目に追加する。
図10は、第3の一覧表の一例を説明する図である。なお、図10は、ステップS203にて、全ての撮影パラメータについてチェックし終えた後の状態を示している。また、説明をわかりやすくするため、現在の撮影パラメータの設定値(太字の下線)についても併せて表記している。ここで、第3の一覧表の一行が、1つの項目(撮影パラメータの組と撮影可能枚数)を表している。撮影パラメータの設定値(下線のない太字)は、変更対象の撮影パラメータの設定値を表している(以下、同じ)。
撮影可能枚数算出部16cが、変更した場合の撮影パラメータの組及び撮影可能枚数からなる項目(第1の項目)を第3の一覧表の項目に追加すると、再び、この処理ルーチンは、ステップS207に戻る。ステップS207では、撮影可能枚数算出部16cは、画像サイズの設定値をMからSに変更する。そして、ステップS208に進み、この場合は、画像サイズ(S)については、まだチェックし終えていないため、ステップS209に進む。
ステップS209では、撮影可能枚数算出部16cは、図7に示す第1の一覧表を参照し、画像サイズSにして、他の撮影パラメータは変更しない場合における撮影可能枚数を取得する。この場合、撮影可能枚数は15枚となる。そこで、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータの組として、画像サイズのみをMからSに変更した場合の撮影パラメータの組(画像フォーマット:Jpeg、画質:Normal、画像サイズ:S、ADL:On、ノイズ低減:Off、撮影範囲:FX)と、撮影可能枚数(15枚)との項目を図10に示す第3の一覧表の項目に追加する。そして、この処理ルーチンは、ステップS207に戻る。
ステップS207では、撮影可能枚数算出部16cは、変更する設定値の項目はないため、ステップS208に進み、変更対象となる全ての設定値の項目(画像サイズ)を変更したため(ステップS208:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS210に進む。
ステップS210:CPU16は、RAM13に一時記録している第1の一覧表を作成(算出)開始時の撮影パラメータの設定値に戻す。上述した例では、画像サイズを、Mから、L、Sと変更した場合についてチェックしたので、画像サイズをMに戻すことを意味する。これは、CPU16の内部処理で、第1の一覧表を参照して、パラメータを変更した場合、その状態が現在の撮影パラメータとするため、元に戻す必要が生じるためである。
CPU16は、1つの撮影パラメータをチェックし終えたので、この処理ルーチンは、ステップS202に戻る。ステップS202では、変更する撮影パラメータとして、画像サイズ以外の撮影パラメータ(画像フォーマット、画質、ADL、ノイズ低減、撮影範囲)の内、1つを選択して、画像サイズの場合と同様、ステップS203、ステップ207〜ステップS210の処理を順次行う。このようにして、全ての撮影パラメータについて、チェックが終了すると(ステップS203:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS204に進む。この場合、図10に示した第3の一覧表が作成(算出)される。
ステップS204:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、作成された第3の一覧表において、撮影可能枚数を基準にして項目を降順に並べ替える。なお、昇順に並べ替えてもよい。ここでは、撮影パラメータの設定値のレベルダウンを極力抑えるには、昇順の方が好ましい。あるいは、撮影可能枚数を大幅に多くしたい場合には、降順の方が好ましい。
図11は、第3の一覧表を降順に並べ替えた場合の図である。なお、説明の便宜上、現在の撮影パラメータも併せて表記している。
ステップS205:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、図11を参照し、現在の撮影可能枚数より多い撮影可能枚数の項目を抽出する。この場合、現在の撮影可能枚数が6枚であるため、図12に示すように、6枚以下の項目は削除される。
図12は、現在の撮影可能枚数より多い撮影可能枚数の項目を列挙した図である。なお、説明の便宜上、現在の撮影パラメータも併せて表記している。
ステップS206:CPU16(表示制御部16d)は、図12の点線枠で囲った項目を抽出し、変更対象の撮影パラメータの設定値と、変更後における撮影可能枚数のみを表示モニタ17の設定画面に表示させる。そして、図9に示す処理ルーチンは終了する。
図13は、撮影可能枚数を選択するための撮影可能枚数選択画面の一例を説明する図である。なお、表示項目が万一、設定画面に収まりきれない場合は、図13に示すスクロールバー17bを図1に示す十字ボタン3で操作することにより表示してもよい。表示モニタ17の設定画面において、黒枠17a内が現在、ユーザが変更可能な状態を表している。この状態で、ユーザが、十字ボタン3で画像サイズをMからSに変更する確定操作を行うと、CPU16(撮影パラメータ設定部16a)は、画像サイズをMからSに変更した撮影パラメータをユーザ入力により設定する。これにより、上述した例で言うと、変更後の撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:S、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:FXとなる。そして、撮影可能枚数は、6枚から15枚になる。なお、ユーザが、十字ボタン3で、設定画面中、キャンセルの項目を確定操作すると、設定画面が切り替わり、図1に示す設定画面に戻る。また、設定画面中、撮影パラメータUpの項目が表示されているが、ユーザが、十字ボタン3で、設定画面中、撮影パラメータUpの項目を確定操作すると、第2実施形態で説明する内容に移行する。詳細については後述する。
次に連続撮影可能枚数の設定変更について、図9のフローチャートを流用して説明する。この場合、ステップS204の処理が、「作成された第4の一覧表において連続撮影可能枚数を基準として、降順(昇順)に並べ替える」となる。また、ステップS209の処理が、「第2の一覧表から変更後の撮影パラメータにおける連続撮影可能枚数を取得し、第4の一覧表に追加する」となる。さらに、ステップS210の処理が、「RAM13に一時記録している「第2の一覧表作成開始時」の撮影パラメータの設定値に戻す」となる。それ以外は、基本的に同様である。そこで、ステップS204、ステップS209及びステップS210の処理について、説明する。なお、説明の便宜上、ステップS209、ステップS210、ステップS204の順番で説明する。
ステップS209:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、図8に示す第2の一覧表を参照し、変更後の撮影パラメータにおける連続撮影可能枚数を取得し、第4の一覧表に追加する。
図14は、第4の一覧表の一例を説明する図である。例えば、先ほど説明した、画像サイズを例にすると、以下の通りになる。画像サイズをMからLに変更すると、第2の一覧表から、画像サイズLにして、他の撮影パラメータは変更しない場合における連続撮影可能枚数を取得する。この場合、連続撮影可能枚数は10枚となる。そこで、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータの組として、変更した場合の撮影パラメータの組(画像フォーマット:Jpeg、画質:Normal、画像サイズ:L、ADL:On、ノイズ低減:Off、撮影範囲:FX)と、連続撮影可能枚数(10枚)とを図14に示す第4の一覧表の項目に追加する。このようにして、全ての設定値の項目を変更した場合(ステップS208:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS210に進む。
ステップS210:CPU16は、RAM13に一時記録している第2の一覧表を作成(算出)開始時の撮影パラメータの設定値に戻す。CPU16は、1つの撮影パラメータをチェックし終えたので、この処理ルーチンは、ステップS202に戻る。ステップS202では、変更するパラメータとして、画像サイズ以外の撮影パラメータ(画像フォーマット、画質、ADL、ノイズ低減、撮影範囲)の内、1つを選択して、画像サイズの場合と同様、ステップS203、ステップ207〜ステップS210の処理を順次行う。このようにして、全ての撮影パラメータについて、チェックが終了すると(ステップS203:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS204に進む。この場合、図14に示した第4の一覧表が作成(算出)される。
ステップS204:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、作成された第4の一覧表において、連続撮影可能枚数を基準にして項目を降順に並べ替える。なお、昇順に並べ替えてもよい。そして、ステップS205の処理が実行された後、ステップS206の処理が実行される。この場合、CPU16(表示制御部16d)は、変更対象の撮影パラメータの設定値と、変更後における連続撮影可能枚数のみを表示モニタ17の設定画面に表示させる。そして、図9に示す処理ルーチンは終了する。
図15は、連続撮影可能枚数を選択するための連続撮影可能枚数選択画面の一例を説明する図である。表示モニタ17の設定画面において、黒枠17a内が現在、ユーザが変更可能な状態を表している。なお、図1に示す十字ボタン3の操作により、ADL、画像サイズ若しくは画質の項目に黒枠表示をすることができる。
この状態で、ユーザが十字ボタン3で、撮影範囲をFXからDXに変更する確定操作を行うと、CPU16(撮影パラメータ設定部16a)は、撮影範囲をFXからDXに変更した撮影パラメータをユーザ入力により設定する。これにより、上述した例で言うと、変更後の撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:DXとなる。そして、連続撮影可能枚数は、13枚から18枚になる。
以上より、第1実施形態の電子カメラ1によれば、例えば、図1の設定画面の状態で、撮影可能枚数が残り6枚という状況下で、撮影枚数をユーザが増やしたい場合には、図13に示す設定画面に切り替えることができる。これにより、ユーザは、どの撮影パラメータを1つ変更すればよいかを知ることができる。つまり、第1実施形態の電子カメラ1に
よれば、現在設定している撮影パラメータを極力維持しつつ、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数をユーザの意図する枚数になるように容易に変更できる。
また、撮影可能枚数算出部16cが、第1〜第4の一覧表を採用することにより、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を算出する演算処理を高めることができる。
また、表示制御部16dが、第1〜第3の表示手段の出力を設定画面に併せて表示させるので、ユーザにとって、直感的にわかりやすいユーザインターフェースが提供される。
また、撮影可能枚数算出部16cが、第3の一覧表や第4の一覧表の項目を、昇順若しくは降順に並べ替え、現在の撮影可能枚数や連続撮影可能枚数よりも多い枚数の項目を抽出する。これにより、表示制御部16dは、第3の表示手段により設定画面にユーザの意図する枚数を容易に表示させることができる。
なお、上述した例では、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を増やす場合について、説明した。この説明は一例であって、ユーザが画質を上げたいと考え、撮影可能枚数を減らす場合にも適用することができる。
また、図9のフローチャートでは、ユーザが、電源をOnした後、十字ボタン3で撮影可能枚数を設定するモードを選択した場合について適用したが、例えば、撮影後や記録媒体19を電子カメラ1に装填した場合に、図9のフローチャートを実行してもよい。
次に、第1実施形態の第1の変形例について説明する。
第1の変形例では、撮影可能枚数算出部16cは、第3の一覧表を参照し、ユーザ入力により指定された撮影可能枚数の値以上の撮影可能枚数を抽出する。
図16は、ユーザ入力により撮影可能枚数を選択するための撮影可能枚数選択画面の一例を説明する図である。図16の表示モニタ17の設定画面に示すように、現在の撮影パラメータの設定値は、画像フォーマット:Raw、画質:Fine、画像サイズ:L、ADL:On、ノイズ低減:On、撮影範囲:FXである。この状態で、ユーザが、十字ボタン3で撮影可能枚数を2枚から4枚に変更して確定操作をすると、撮影可能枚数算出部16cは、先ず、図7の第1の一覧表を参照する。続いて、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータを1つ変更したときの撮影可能枚数が4枚以上の撮影パラメータの組を抽出して、上述したフローチャートの処理にしたがって、第3の一覧表に項目を追加していく。そして、表示制御部16dは、撮影可能枚数が4枚以上の場合について設定画面に表示する。図16の設定画面において、黒枠17aで囲まれている撮影パラメータ(画質)を、FineからNormalに変更すると、現在の撮影可能枚数が2枚から4枚に増やすことができる。したがって、ユーザが図1に示す十字ボタン3で確定操作を行うと、撮影可能枚数は、4枚になる。以上の説明は、撮影可能枚数について説明したが、連続撮影可能枚数についても同様にして、枚数を増やすことができる。
以上より、第1の変形例の電子カメラ1によれば、ユーザの手入力によって撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を指定することによっても、現在設定している撮影パラメータを極力維持しつつ、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数をユーザの意図する枚数になるように容易に変更できる。
また、表示制御部16dは、第3の一覧表を設定画面として表示し、撮影可能枚数をユーザ入力により設定させたり、第4の一覧表を設定画面として表示し、撮影可能枚数をユーザ入力により設定させてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態では、撮影可能枚数算出部16cは、第3の一覧表を参照し、現在の撮影可能枚数と同じ枚数の撮影可能枚数を抽出する。また、撮影可能枚数算出部16cは、第4の一覧表を参照し、第4の一覧表を参照し、現在の連続撮影可能枚数と同じ枚数の連続撮影可能枚数を抽出する。
なお、本発明の第1実施形態と本発明の第2実施形態とでは、同じ要素については同じ符号を付して説明を省略する。
ここで、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数において、撮影パラメータによっては、その撮影パラメータを変更しても撮影可能枚数や連続撮影可能枚数が変更しないで済む場合がある。この場合、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を優先したいユーザにとっては、この機能があると、撮影パラメータの変更を躊躇することなくすることができる。以下、連続撮影可能枚数を例にして具体的に説明する。
図17は、第2実施形態における電子カメラ1の内部処理の動作を表すフローチャートである。この場合、電子カメラ1の内部処理は、連続撮影可能枚数の選択画面を表示するまでの動作を行う。このフローチャートは、ユーザが図1に示す十字ボタン3で連続撮影可能枚数を設定するモードを選択した後に開始する。
ステップS301:CPU16は、現在設定されている複数の撮影パラメータの設定値を取得して、RAM13に一時記録する。ここでは、一例として、現在設定されている撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:FXとする。
ステップS302:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、複数の撮影パラメータの内、1つの撮影パラメータを変更対象として選択する。
ステップS303:CPU16は、全ての撮影パラメータについてチェックしたかの判定を行う。全てチェックした場合(ステップS303:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS304に進む。一方、全てチェックしていない場合(ステップS303:No)、この処理ルーチンは、ステップS307に進む。ここでは、説明の便宜上、先にステップS307〜ステップS310の処理について説明する。
ステップS307:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、変更対象の撮影パラメータの設定値における項目を順次変更する。
ステップS308:CPU16は、変更対象の撮影パラメータにおける現在の設定値以外の設定値について、全ての設定値の項目を変更したか否かの判定を行う。全ての設定値の項目を変更していない場合(ステップS308:No)、この処理ルーチンは、ステップS309に進む。
ステップS309:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、図8に示す第2の一覧表を参照し、例えば、画像サイズをMからLにして、他の撮影パラメータは変更しない場合における連続撮影可能枚数を取得する。この場合、連続撮影可能枚数は23枚となる。
そこで、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータの組として、画像サイズをMからLに変更した場合のみの撮影パラメータの組(画像フォーマット:Jpeg、画質:Normal、画像サイズ:L、ADL:On、ノイズ低減:Off、撮影範囲:FX)と、連続撮影可能枚数(23枚)とを図18に示す第4の一覧表の項目に追加する。
図18は、第4の一覧表の一例を説明する図である。
なお、図18は、ステップS303にて、全ての撮影パラメータについてチェックし終えた後の状態を示している。なお、説明をわかりやすくするため、現在の撮影パラメータの設定値についても併せて表記している。
ステップS310:撮影可能枚数算出部16cが、変更した場合の撮影パラメータの組及び連続撮影可能枚数の項目を図18に示す第4の一覧表の項目に追加すると、再び、この処理ルーチンは、ステップS307に戻る。ステップS307では、撮影可能枚数算出部16cは、画像サイズの設定値をMからSに変更する。そして、ステップS308に進み、この場合は、画像サイズ(S)については、まだチェックし終えていないため、ステップS309に進む。
ステップS309では、撮影可能枚数算出部16cは、図8に示す第2の一覧表を参照し、画像サイズSにして、他の撮影パラメータは変更しない場合における連続撮影可能枚数を取得する。この場合、連続撮影可能枚数は23枚となる。そこで、撮影可能枚数算出部16cは、撮影パラメータの組として、画像サイズをMからSに変更した場合のみの撮影パラメータの組(画像フォーマット:Jpeg、画質:Normal、画像サイズ:S、ADL:On、ノイズ低減:Off、撮影範囲:FX)と、連続撮影可能枚数(23枚)との項目を図18に示す第4の一覧表の項目に追加する。そして、この処理ルーチンは、ステップS307に戻る。
ステップS307では、撮影可能枚数算出部16cは、変更する設定値の項目はないため、ステップS308に進み、変更対象となる全ての設定値の項目(画像サイズ)を変更したため(ステップS308:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS310に進む。
ステップS310:CPU16は、RAM13に一時記録している第2の一覧表を作成(算出)開始時の撮影パラメータの設定値に戻す。
CPU16は、1つの撮影パラメータをチェックし終えたので、この処理ルーチンは、ステップS302に戻る。ステップS302では、変更するパラメータとして、画像サイズ以外の撮影パラメータ(画像フォーマット、画質、ADL、ノイズ低減、撮影範囲)の内、1つを選択して、画像サイズの場合と同様、ステップS303、ステップ307〜ステップS310の処理を行う。このようにして、全ての撮影パラメータについて、チェックが終了すると(ステップS303:Yes)、この処理ルーチンは、ステップS304に進む。この場合、図18に示した第4の一覧表が作成(算出)される。
ステップS304:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、作成された第4の一覧表において、現在の撮影パラメータの設定値よりもレベルが下がる組を削除する。
図19は、ステップS304の処理を施した後における第4の一覧表の図である。なお、説明の便宜上、現在の撮影パラメータも併せて表記している。
ステップS305:CPU16(撮影可能枚数算出部16c)は、図19を参照し、現在の連続撮影可能枚数と同じ枚数の項目を抽出する。この場合、現在の連続撮影可能枚数が23枚であるため、図20に示すように、23枚以外の項目は削除される。
図20は、現在の連続撮影可能枚数の項目を列挙した図である。なお、説明の便宜上、現在の撮影パラメータも併せて表記している。
ステップS306:CPU16(表示制御部16d)は、図20の点線枠で囲った項目を抽出し、変更対象の撮影パラメータの設定値と、変更後における連続撮影可能枚数のみを表示モニタ17の設定画面(図21)に表示させる。そして、図17に示す処理ルーチンは終了する。
図21は、撮影パラメータの設定値のレベルを向上させるための設定画面の一例を説明する図である。この場合、連続撮影可能枚数を同じ枚数で維持しつつ撮影パラメータの設定値のレベルを向上させることができる。
ここで、ユーザによっては、撮影パラメータの設定値を変更するのに、連続撮影可能枚数が変化しないことに不思議に思う場合も想定される。そこで、ユーザが、図1に示すヘルプボタン5を押下すると、表示制御部16dは、一例として、図22に示す設定画面に切り替える。
図22は、ガイド機能によりユーザに報知する設定画面の一例を説明する図である。表示制御部16dは、図22に示す内容のガイドを表示させるため、ユーザは、撮影パラメータの設定値を変更するのに、撮影可能枚数が維持できることを知ることができる。そして、ユーザが、再度、ヘルプボタン5を押下すると、表示制御部16dは、再び、図21に示す設定画面に切り替える。
図21に示す設定画面において、黒枠17a内が現在、ユーザが変更可能な状態を表している。この状態で、ユーザが図1に示す十字ボタン3で、画質の設定値をNormalからFineに変更する確定操作を行うと、CPU16(撮影パラメータ設定部16a)は、画質の設定値をNormalからFineに変更した撮影パラメータをユーザ入力により設定する。これにより、上述した例で言うと、変更後の撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Fine、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:Off、ノイズ低減の設定値:On、撮影範囲の設定値:FXとなる。ただし、連続撮影可能枚数は、23枚を維持することができる。
以上の説明では、連続撮影可能枚数を例にして説明した。次に、撮影可能枚数を例にして説明する。
図23は、撮影パラメータの設定値のレベルを向上させるための設定画面の一例を説明する図である。この場合、撮影可能枚数を同じ枚数で維持しつつ撮影パラメータの設定値のレベルを向上させることができる。図23の表示モニタ17の設定画面において、黒枠17a内が現在、ユーザが変更可能な状態を表している。この状態で、ユーザが図1に示す十字ボタン3で、ADLの設定値をOffからOnに変更する確定操作を行うと、CPU16(撮影パラメータ設定部16a)は、ADLの設定値をOffからOnに変更した撮影パラメータをユーザ入力により設定する。これにより、上述した例で言うと、変更後の撮影パラメータの設定値は、画像フォーマットの設定値:Jpeg、画質の設定値:Normal、画像サイズの設定値:M、ADLの設定値:On、ノイズ低減の設定値:Off、撮影範囲の設定値:FXとなる。ただし、撮影可能枚数は、6枚を維持することができる。
以上より、第2実施形態の電子カメラ1によれば、現在設定している撮影パラメータを極力維持しつつ、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数をユーザの意図する枚数になるように容易に変更できる。また、ユーザは、撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を損なうことなく、撮影パラメータの設定値のレベルを上げることができる。
<実施形態の補足事項>
(1)上述した実施形態では、説明をわかりやすくするため、静止画の撮影可能枚数や連続撮影可能枚数について説明した。なお、CPU16は、記録媒体19の残容量に応じて、動画撮影時における残りの撮影記録時間を算出して、例えば、動画撮影用に用いられる複数の撮影パラメータの内、1つの撮影パラメータを変えた場合の撮影記録時間を設定画面に表示させるようにしてもよい。この場合の撮影パラメータとしては、例えば、動画記録形式のフォーマット、フレームレート、フレームサイズ等、通常動画撮影に採用される撮影パラメータであってよい。そして、動画撮影の際、電子カメラ1が、現在設定している撮影パラメータを極力維持しつつ、動画の記録時間をユーザの意図する時間に容易に変更させるようにしてもよい。
(2)上述した実施形態における表示モニタ17の設定画面の表示態様は、一例であって、これらに限定されるものではない。例えば、表示制御部16dは、図12の第3の一覧表、図20の第4の一覧表などを直接表示させて、ユーザ入力により撮影可能枚数や連続撮影可能枚数を設定できるようにしてもよい。