JP5162744B2 - Oh変性ポリアミドイミド樹脂及びその製造方法 - Google Patents

Oh変性ポリアミドイミド樹脂及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミドイミド樹脂の優れた耐熱性、機械的強度、耐薬品性を損なわずに各種基材への密着性を向上させたOH変性ポリアミドイミド樹脂、及び、その製造方法に関するものである。
ポリアミドイミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、耐薬品性を有しているため、電子部品や各種基材、例えば電線等のコーティング剤または耐熱塗料などとして広く用いられている。しかしながら、特に剛性の高い芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂は諸特性に優れるものの基材との密着性が十分ではなく、そのため、基材からのハガレが起こるなどの問題があった。
従来においては、ポリアミドイミド樹脂の加工性を向上させるために、特定の繰り返し構造を有するポリアミドイミド樹脂に、加工性の良好なポリエステル樹脂及び燐酸エステル化合物を混合したポリアミドイミド樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。しかしながら、ポリエステル樹脂の添加はポリアミドイミド樹脂の耐熱性を低下させ、さらには、ポリアミドイミド樹脂とポリエステル樹脂との相溶性不足のために機械的強度や耐薬品性をも損なうおそれがあった。
また、ポリアミドイミド樹脂に密着性と可撓性を付与するために、特定のアルキル鎖を有するジカルボン酸と3価のカルボン酸と芳香族ポリイソシアネートとを反応させて得られたポリアミドイミド樹脂にヘテロ環状メルカプタンを含有させた樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。前記発明は、特定のアルキル鎖をポリアミドイミド樹脂に導入することで可撓性を付与し、ヘテロ環状メルカプタンを混合することで基材への密着性を向上させようとするものである。しかしながら、上記方法では未だ十分な密着性は得られておらず、また、ヘテロ環状メルカプタンの臭気も問題となっている。また、上記アルキル鎖を有するジカルボン酸は側鎖に各種官能基を有しているため基材への密着性を向上させる効果も多少有しているが、このようなアルキル鎖をポリアミドイミド樹脂主鎖骨格へ導入することは耐熱性を損なうおそれがあった。
特開平07−207157 特開2005−120135
本発明の目的は、ポリアミドイミド樹脂の耐熱性、機械強度、耐薬品性等の諸物性を損なうことなく、基材への密着性を向上させたOH変性ポリアミドイミド樹脂、及び、その製造方法を提供することである。
本発明のその他の目的は、上記のOH変性ポリアミドイミド樹脂を含有する樹脂組成物を提供することである。
本発明によれば芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂をOH変性してなるOH変性ポリアミドイミド樹脂であって、前記芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の少なくとも一部の側鎖には、前記芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の−NH−基の窒素原子と多価カルボン酸化合物由来のカルボキシル基とがアミド結合がなされ、前記多価カルボン酸化合物由来の前記アミド結合がなされていないカルボキシル基と、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール化合物又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物との反応により、前記多価アルコールまたはアルコール性エポキシ化合物に由来する水酸基含有変性基が結合されてなり、且つ1mgKOH/g以上の水酸基価を有していることを特徴とするOH変性ポリアミドイミド樹脂が提供される。
本発明によれば、また、未変性の芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂を多価カルボン酸と反応させることにより、ポリアミドイミド樹脂中に存在する−NH−基の窒素原子にアミド結合を介して多価カルボン酸由来の変性基を導入してCOOH変性ポリアミドイミド樹脂を調整し、
次いで、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール化合物又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物を変性剤として使用し、該変性剤を前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂と混合して加熱することにより、該変性剤を該COOH変性ポリアミドイミド樹脂に導入されている変性基中のカルボキシル基と反応させて、前記多価アルコールまたはアルコール性エポキシ化合物に由来するOH含有基を前記変性基に導入することを特徴とするOH変性ポリアミドイミド樹脂の製造方法が提供される。
本発明において、前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂は1mgKOH/g以上の酸価を有していることが好ましい。
本発明によれば、さらに、前記OH変性ポリアミドイミド樹脂と、ポリアミドイミド樹脂中に存在する−NH−基の窒素原子にアミド結合を介してカルボキシル基含有基が導入されたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含有する樹脂組成物が提供される。この樹脂組成物においては、前記OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり、前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂を10乃至1000重量部の量で含有するしていることが好ましい。
本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂は、芳香族環を含有する繰り返し構造を有するポリアミドイミド樹脂の少なくとも一部に、アミド結合を介して非ハロゲン系の水酸基含有変性基が導入されていることが顕著な特徴である。すなわち、このような水酸基含有変性基が導入されているため、優れた耐熱性、機械特性を損なうことなく、各種基材や金属に対する密着性が顕著に向上するのである。
<OH変性ポリアミドイミド樹脂>
本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂は、芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の少なくとも一部に、アミド結合を介して非ハロゲン系の水酸基含有変性基が結合しており、且つ1以上の水酸基価を有している。
本件発明で用いられる芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂は、それ自体公知の方法で製造され、例えば、(1)3価以上のポリカルボン酸又はその誘導体とポリイソシアネートを溶媒中で反応させる方法や(2)3価以上のポリカルボン酸又はその誘導体とジアミンを溶媒中で反応させる方法が挙げられる。
(1)の方法で用いられる、3価以上のポリカルボン酸としては、無水トリメリット酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸無水物等のトリカルボン酸無水物;ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンセン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3’4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2’3,3’−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェテントレン−1,3,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ベリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1一ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物等の分子内に芳香族有機基を有するテトラカルボン酸等の芳香族系の酸無水物を使用することがポリアミドイミド合成時の反応性が良好であり、合成された樹脂の耐熱性、機械的強度等の諸物性が良好である点で好ましい。
また、ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボヌレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族イソシアネートや、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、3′−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ビフェニル−3,4′−ジイソシアネ−ト、2,2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネ−ト等が挙げられるが、生成された樹脂の耐熱性、機械的強度等の良好な芳香族系ジイソシアネートを使用することが好ましい。
(2)の方法においては、3価以上のポリカルボン酸としては、上述したものが挙げられ、上記同様に芳香族系の酸無水物を使用することが好ましい。また、ポリアミンとしては、ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−キシリジンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、2,6−ジアミノナフタレン、4,4′−ビス(p−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(m−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゾフェノフェン、4,4′−ビス(m−アミノフェノキシ)ベンゾフェノフェン、4,4′−ビス(p−アミノフェニルメルカプト)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(p−アミノフェニルメルカプト)ジフェニルスルホン、4,4′,4″−トリアミノトリフェニルメタン等が挙げられるが、生成されたポリアミドイミド樹脂の耐熱性、機械的強度等を良好にする上では芳香族含有ジアミンを用いることが好ましい。
また、本発明に用いられる芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂はGPCによる数平均分子量が1000〜1000000、特に、10000〜500000、特に好ましくは50000〜150000程度の範囲にある。
また、本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂においては、水酸基含有変性基がアミド結合を介してポリアミドイミド樹脂に結合している。
本発明における、水酸基含有変性基のポリアミドイミド樹脂への結合は、上述した未変性ポリアミドイミド樹脂中の−NH−基の窒素原子にカルボキシル基含有基がアミド結合を介して導入されており
さらに、導入されたカルボキシル基とエステル結合する水酸基含有基が導入されたものであることが好ましい。
上記、カルボキシル基含有基を導入する化合物(COOH変性剤)としては、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸、セバシン酸、アゼライン酸、5−Naスルホイソフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸、及びこれらの酸無水物などの多価カルボン酸化合物を例示することが出来、特にマレイン酸あるいは無水マレイン酸が反応性等の点で特に好適である。
また、水酸基含有基を導入する化合物(OH変性剤)としては、非ハロゲン系の化合物が用いられる。ハロゲンを含有するOH変性剤を用いると、ポリアミドイミド樹脂にハロゲンが導入されてしまい、密着性が損なわれてしまうおそれがある。本発明で用いられるOH変性剤としては、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール、又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物が好ましく用いられる。
なかでも、OH変性剤導入時にゲル化を起こしにくく、さらに、カルボキシル基との反応性が良好で、反応速度が早い点で非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物がより好適に用いられる。なお、非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物において、1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とでは、エポキシ基の方がポリアミドイミド樹脂との反応性が高く、エポキシ基部位でポリアミドイミド樹脂と結合するため、ポリアミドイミド樹脂にはフリーのOH基が導入されることとなる。
上記非ハロゲン系多価アルコール化合物の例としては、これに限定されるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、3−エトキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−n−オクトキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−ラウロキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−プロポキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−(2−n−ブチル)エトキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−(3,3−ジメトキシブチル)オキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−(n−ブチル)−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−(n−ヘキシル)−1,2−ジヒドロキシプロパン、1,4−ビス(1,2−ジヒドロキシプロピル)−n−ブタンなどを例示することが出来る。
また、上記非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物としては、2,3−エポキシ−1−プロパノール、3,4−エポキシ−1−ブタノール、4,5−エポキシ−1−ペンタノール、5,6−エポキシ−1−ヘキサノールなどを例示することができる。
本発明のOH変性ポリイアミドミド樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上であり、好ましくは10〜100mgKOH/gの範囲にあり、特に好ましくは20〜90mgKOH/gの範囲である。このような量で水酸基が導入されることにより、ポリアミドイミド樹脂の超耐熱性を損なうことなく、金属や、各種基材に対する高い密着性を確保することが出来る。すなわち、水酸基価が上記範囲よりも少ないと密着性が損なわれ、また、水酸基価が上記範囲を超えて過度に高いと、OH変性時にゲル化を伴うため安定的に製造することが困難となり塗膜形成時の作業性も悪くなる。
<OH変性ポリアミドイミド樹脂の製造>
本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂は、未変性のポリアミドイミド樹脂をCOOH変性及びOH変性の2段で変性することにより得られる。
本発明で使用される未変性のポリアミドイミド樹脂としては、上述したポリアミドイミド樹脂が用いられる。
本発明においては、先ず、上述の未変性ポリアミドイミド樹脂をCOOH変性剤を用いてCOOH変性させる。
このCOOH変性は、未変性ポリアミドイミド樹脂を溶媒に溶解させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を調製し、これにCOOH変性剤を混合して反応させることにより行われる。この際の溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンなどが使用できるが、特にN,N−ジメチルアセトアミドが好適である。なお、ポリアミドイミド樹脂は、上記のような溶媒に溶解させた溶液上の形態で市販されている。
COOH変性剤としては、上述したものを使用することが出来る。このようなCOOH変性剤は、通常、原料ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり0.5重量部以上、好ましくは3乃至15重量部の量で使用し、得られるCOOH変性ポリアミドイミド樹脂の酸価が1mgKOH/g以上、特に10乃至100mgKOH/gとなるようにするのがよい。すなわち、COOH変性剤の使用量が少ないと得られるCOOH変性ポリアミドイミド樹脂の酸価が小さく、このため、所定のOH基を導入することが困難になってしまう。また、必要以上に多量のCOOH変性剤を使用し、得られるCOOH変性ポリアミドイミド樹脂の酸価が必要以上に大きくなってしまうと、後述するOH変性工程で未反応物等の生成量が多くなり、密着性の低下やポリアミドイミド樹脂が本来有している耐熱性、耐摩耗性などの特性を損なうおそれがある。
また、COOH変性剤による反応は、通常、副反応等を抑制するため、窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましく、また、50乃至150℃程度の温度で、加熱還流下に行うことが好適である。
上記のようにして、適度な酸価を有するCOOH変性ポリアミドイミド樹脂が得られる。このCOOH変性ポリアミドイミド樹脂においては、反応中に未変性ポリアミドイミド樹脂中の−NH−基の窒素にCOOH変性剤の少なくとも1つのカルボキシル基がアミド結合し、結合に関与しなかったフリーのCOOH基がポリアミドイミド樹脂に導入されている。
本発明において、OH変性に用いる変性剤としては、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール及び/又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物が使用される。
上記非ハロゲン系OH変性剤としては、上述したものを用いることが出来る。また、OH変性剤導入時にゲル化を起こしにくく、さらに、上記COOH基との反応性が高く、反応速度が速い点で非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物がより好適に用いられる。なお、非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物においては末端エポキシ基の方がポリアミドイミド樹脂との反応に関与するため、ポリアミドイミド樹脂にはフリーのOH基が導入されることとなる。
このようなOH変性剤は、COOH基に対して、0.1乃至10当量、好ましくは0.5乃至5当量の量で使用するのがよく、例えば原料ポリアミドイミド100重量部当たり1.0重量部以上、特に3乃至15重量部の量で使用することが好ましい。かかるOH変性剤を用いての反応は、前述したCOOH変性と同様、不活性雰囲気中50乃至150℃の温度で加熱還流下に行うことが好ましい。
このような反応により、COOH変性基中のカルボキシル基に1級アルコール由来のOH基及び/又はエポキシ基が反応してエステル結合を形成することで、所定量の水酸基が導入され目的とするOH変性ポリアミドイミド樹脂が得られる。
このようにして水酸基が導入されたOH変性ポリアミドイミド樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上、好適には10乃至100mgKOH/g、さらに好適には20乃至90mgKOH/gとなるようにするのがよい。このような量で水酸基が導入されることにより、ポリアミドイミド樹脂本来の耐熱性、機械的強度、耐薬品性などの特性を損なうことなく、金属や各種樹脂に対する高い密着性を確保することが出来る。すなわち、水酸基価が上記範囲よりも少ないと密着性が損なわれ、また、水酸基価が上記範囲を超えて過度に高いとOH変性の際にゲル化を伴うため、安定的に製造することが困難となり、塗膜形成時の作業性も悪くなる。
上述した本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂は、溶液状態で得られるため、通常、そのままの形態で使用され、例えば金属や各種樹脂からなる成形品の表面にコーティングし、加熱乾燥して硬化皮膜を形成することにより、超耐熱性保護皮膜として、例えば電線被覆など、各種の用途に適用される。
<樹脂組成物>
また、本発明のOH変性ポリアミドイミド樹脂は、COOH変性ポリアミドイミド樹脂及びポリイソシアネート化合物とを混合した樹脂組成物として、保護皮膜の形成等の用途に供することも出来る。すなわち、このOH変性ポリアミドイミド樹脂は、COOH変性ポリアミドイミド樹脂と相溶性が高く、COOH変性ポリアミドイミド樹脂との併用により、COOH変性ポリアミドイミド樹脂のCOOH基とOH変性ポリアミドイミド樹脂のOH基とが塗膜形成中に反応して硬化するため、3次元的な架橋構造が導入され、耐熱性、機械的強度等がさらに向上する。また、ポリイソシアネート化合物はOH変性ポリアミドイミド樹脂とウレタン結合し、ポリアミドイミド樹脂中にウレタン結合による架橋構造を導入し、部分ウレタン化ポリアミドイミド樹脂を形成する。これによって、ポリアミドイミド樹脂の耐熱性、機械的強度がさらに向上した、緻密で高硬度の皮膜を形成することができる。
前記樹脂組成物において、用いるCOOH変性ポリアミドイミド樹脂としては、前述した範囲の酸価を有するものが、OH変性ポリアミドイミド樹脂との相溶性の観点から特に好適であり、通常、OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり、10乃至1000重量部、特に30乃至300重量部の量で使用するのがよい。すなわち、必要以上に多量のCOOH変性ポリアミドイミド樹脂を用いるとOH変性ポリアミドイミド樹脂による密着性が損なわれるおそれがあり、またCOOH変性ポリアミドイミド樹脂の使用量があまり少ないと架橋構造の形成による耐熱性、機械的強度の向上などのメリットが希薄なものとなるからである。
また、ポリイソシアネート化合物としては、これに限定されるものではないが、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネートや、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート、及びそれらのトリメチロールプロパン等のアルコール付加体を例示することができる。特にOH変性ポリアミドイミド樹脂との相溶性や耐熱性の観点からは、芳香族系ジイソシアネートが好適である。
このようなポリイソシアネート化合物は、通常、OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり0.1乃至20重量部、特に1乃至10重量部の量で使用するのがよい。即ち、必要以上に多量のポリイソシアネート化合物を用いても技術的メリットはなく、むしろ経済的に不利となり、また、あまり少量の場合には硬化が不十分で架橋による塗膜性能の向上が見込めないおそれがある。
上記のCOOH変性ポリアミドイミド樹脂及びポリイソシアネート化合物をOH変性ポリアミドイミド樹脂とを混合するには、前述したポリアミドイミド樹脂用の溶媒を用いて行うのがよい。また、かかる樹脂組成物にはOH変性ポリアミドイミド樹脂の特性を損なわない範囲の量で、それ自体公知の各種添加剤、例えば染料、顔料等の着色剤、帯電防止剤、充填材、可塑剤、分散剤などを適宜配合することができる。
以下の実施例及び比較例において用いた原料ポリアミドイミド樹脂、OH変性剤の種類及び資料の評価は、以下の通りである。
原料ポリアミドイミド:ポリアミドイミドの15%N−メチル−2−ピロリドン溶液(東洋紡績(株)製 バイロマックス(登録商標)HR−16NN)
OH変性剤:
(a)1,4−ブタンジオール
(b)エチレングリコール
(c)2,3−エポキシ−1−プロパノール
(d)2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール
[密着性]
碁盤目試験法(JIS K5400)により評価した。
即ち、アルミニウム板上に乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなるように試料を塗布し、150℃10分の乾燥を行った後、200℃1時間の熱処理を行って塗膜を形成した。塗膜に幅1mmの傷を碁盤目状(100マス)に作り、次いで、この塗膜にセロハンテープを貼着し、密着させたのちセロハンテープを剥がし、剥がれなかった碁盤目の個数により、次の基準で密着性を評価した。
◎:100/100
○:90〜99/100
△:80〜89/100
×:0〜79/100
[耐熱性]
アルミニウム板上に乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなるように試料を塗布し、150℃10分の乾燥を行った後、200℃1時間の熱処理を行って塗膜を形成した。形成した塗膜を400℃で1時間加熱し、加熱前後の塗膜の重量変化により、耐熱性を評価した。
○:重量変化が10%以内
×:重量変化が10%より大
(製造例1)COOH変性ポリアミドイミド樹脂
撹拌装置、窒素ガス道入管、温度計および環流冷却管を備えたフラスコに、前記ポリアミドイミド樹脂溶液670重量部(ポリアミドイミド樹脂100重量部)、無水マレイン酸(COOH変性剤)5重量部を仕込み、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の内容物を95℃まで昇温し、そのまま95℃に維持しながら反応させた。反応後、室温まで冷却し、COOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)を得た。
得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)は、数平均分子量3万で、酸価が20mgKOH/gであった。
(製造例2)COOH変性ポリアミドイミド樹脂
無水マレイン酸の量を0.1重量部に代えた以外は製造例1と同様にしてCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−2)を得た。
得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−2)は数平均分子量が3万で酸価が0.3mgKOH/gであった。
(実施例1)
上記製造例1で得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)が入れられたフラスコに、
OH変性剤(a)[1,4−ブタンジオール] 5重量部
を入れ、フラスコ内に窒素ガスを導入しながら30分撹拌して窒素置換を行った。
次いで、フラスコ内の内容物を95℃まで昇温し、そのまま95℃に維持しながら3時間反応させた。反応後、室温まで冷却し、OH変性ポリアミドイミド樹脂(B−1)の溶液を得た。
得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂の水酸基価は20mgKOH/gであった。
また、このOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−1)の溶液を用いて、前述した方法にしたがって密着性及び耐熱性の評価を行い、その結果を表1に示した。
(実施例2)
OH変性剤(a)の代わりにOH変性剤(b)[エチレングリコール]を用いた以外は、実施例1と同様にしてOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−2)の溶液を得た。
得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−2)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例3)
OH変性剤(a)の代わりにOH変性剤(c)[2,3−エポキシ−1−プロパノール]を用いた以外は、実施例1と同様にしてOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−3)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−3)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例1)
OH変性剤(a)の使用量を0.1重量部に代えた以外は実施例1と同様にしてOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−4)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−4)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例2)
OH変性剤(c)の使用量を0.1重量部に変更した以外は実施例1と同様にしてOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−5)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−5)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例3)
製造例1で得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)の代わりに製造例2で得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてOH変性ポリアミド樹脂(B−6)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−6)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例4)
製造例1で得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)の代わりに製造例2で得られたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−2)を用いた以外は実施例3と同様にしてOH変性ポリアミド樹脂(B−7)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−7)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例5)
OH変性剤(a)の代わりにOH変性剤(d)[2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール]を用いた以外は、実施例1と同様にしてOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−8)の溶液を得た。
得られたOH変性樹脂(B−8)について、実施例1と同様にして水酸基価、密着性及び耐熱性を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例6)
原料として用いた未変性のポリアミドイミド樹脂の溶液を用いて実施例1と同様に密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表1に示した。
Figure 0005162744
(応用例1)
実施例1で得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−1)の溶液に、OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり、5重量部の量でポリイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート)を混合して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物について、実施例1と同様に密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表2に示した。
(応用例2)
実施例3で得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−3)の溶液を用いた以外は、応用例1と同様にして樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表2に示す。
(応用例3)
実施例1で得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−1)の溶液に、OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり、100重量部の量で製造例1で調製されたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)を混合して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物について応用例1と同様に密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表2に示した。
(応用例4)
実施例3で得られたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−3)の溶液を用いた以外は、応用例3と同様にして樹脂組成物を調製し、その評価を行った。結果を表2に示す。
(応用例5)
応用例3で調製された樹脂組成物に、さらに、OH変性ポリアミドイミド樹脂(B−1)100重量部当たり、5重量部の量でポリイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート)を混合して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物について密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表2に示した。
(応用例6)
応用例4で調製された樹脂組成物に、さらに、OH変性ポリアミドイミド樹脂(B−3)100重量部当たり、5重量部の量でポリイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート)を混合して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物について密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表2に示した。
(応用例7)
比較例1で調製されたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−4)の溶液を用いた以外は、応用例1と同様にして樹脂組成物を調製し、密着性及び耐熱性の評価を行った。結果を表2に示す。
(応用例8)
比較例1で調製されたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−4)の溶液を用いた以外は、応用例3と同様にして樹脂組成物を調製し、密着性及び耐熱性の評価を行った。その結果を表2に示す。
(応用例9)
比較例1で調製されたOH変性ポリアミドイミド樹脂(B−4)の溶液を用いた以外は、応用例5と同様にして樹脂組成物を調製し、密着性及び耐熱性の評価を行った。その結果を表2に示す。
(応用例10)
OH変性ポリアミドイミド樹脂を全く使用せず、製造例1で調製されたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)の溶液と、該COOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)100重量部当たり5重量部のポリイソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート)を混合して樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物について密着性及び耐熱性を評価した。その結果を表2に示す。
(応用例11)
COOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)の量を2500重量部とした以外は、応用例3と同様にして樹脂組成物を調製し、密着性及び耐熱性を評価し、その結果を表2に示す。
(応用例12)
COOH変性ポリアミドイミド樹脂(A−1)の量を5000重量部とした以外は、応用例3と同様にして樹脂組成物を調製し、密着性及び耐熱性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0005162744

Claims (6)

  1. 芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂をOH変性してなるOH変性ポリアミドイミド樹脂であって、
    前記芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の少なくとも一部の側鎖には、前記芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の−NH−基の窒素原子と多価カルボン酸化合物由来のカルボキシル基とがアミド結合がなされ、
    前記多価カルボン酸化合物由来の前記アミド結合がなされていないカルボキシル基と、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール化合物又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物との反応により、前記多価アルコールまたはアルコール性エポキシ化合物に由来する水酸基含有変性基が結合されてなり、
    且つ1mgKOH/g以上の水酸基価を有していることを特徴とするOH変性ポリアミドイミド樹脂。
  2. 芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂を多価カルボン酸と反応させることにより、−NH−基の窒素原子にアミド結合を介して多価カルボン酸由来の変性基を前記芳香族環含有ポリアミドイミド樹脂の側鎖に導入してCOOH変性ポリアミドイミド樹脂を調整し、
    次いで、1級アルコール由来のOH基を少なくとも2個有する非ハロゲン系多価アルコール化合物又は1級アルコール由来のOH基と末端エポキシ基とを有する非ハロゲン系アルコール性エポキシ化合物を変性剤として使用し、該変性剤を前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂と混合して加熱することにより、該変性剤を該COOH変性ポリアミドイミド樹脂に導入されている変性基中のカルボキシル基と反応させて、前記多価アルコールまたはアルコール性エポキシ化合物に由来するOH含有基を前記変性基に導入することを特徴とするOH変性ポリアミドイミド樹脂の製造方法。
  3. 前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂は1mgKOH/g以上の酸価を有している請求項記載のOH変性ポリアミドイミド樹脂の製造方法。
  4. 請求項のOH変性ポリアミドイミド樹脂と、未変性のポリアミドイミド樹脂中に存在する−NH−基の窒素原子にアミド結合を介してカルボキシル基含有基が導入されたCOOH変性ポリアミドイミド樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含有する樹脂組成物。
  5. 前記OH変性ポリアミドイミド樹脂100重量部当たり、前記COOH変性ポリアミドイミド樹脂を10乃至1000重量部の量で含有する請求項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項4または5記載の樹脂組成物を加熱し、前記OH変性ポリアミドイミド樹脂中のOH基と前記ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基を反応させて得られる部分ウレタン化硬化樹脂。
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