JP5159048B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正極、負極および非水電解質からなる非水電解質二次電池に関する。
現在、高エネルギー密度の二次電池として、非水電解質を使用し、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにした非水電解質二次電池が多く利用されている。
このような非水電解質二次電池において、一般に正極としてコバルト酸リチウム(LiCoO2 )等のリチウム遷移金属複合酸化物が用いられ、負極としてリチウムの吸蔵および放出が可能な炭素材料、リチウム金属、リチウム合金等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、非水電解質として、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等の有機溶媒に四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )等の電解質塩を溶解させたものが使用されている。
近年、このような非水電解質二次電池が様々な携帯用機器の電源等として使用されているが、携帯機器の多機能化による消費電力の増加に伴って、さらに高いエネルギー密度の非水電解質二次電池が要望されている。
また、非水電解質二次電池の用途の多様化により、コバルト(Co)よりも埋蔵量が豊富で安価な材料が待望されている。
このような材料として、マンガン酸リチウムが用いられている。マンガン酸リチウムを正極活物質として用いることにより、高いエネルギー密度が得られることが知られている。
正極活物質にマンガン酸リチウムを用いた場合の放電反応は、下式に示すように2段階で起こる。下記式(1)の反応が4V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こり、下記式(2)の反応が3V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こる(例えば、非特許文献1参照)。
Mn2 4 +Li+ +e- →LiMn2 4 ・・・・・・(1)
LiMn2 4 +Li+ +e- →Li2 Mn2 4 ・・・(2)
このように、LiMn2 4 を正極活物質として用い、4V領域および3V領域の電圧を利用することによって、300mAh/gに近い大きな理論容量密度が得られる。
また、マンガン(Mn)はコバルトよりも埋蔵量が豊富で安価であるため、マンガン酸リチウムはコバルト酸リチウムに代わる正極活物質材料として望ましい。
特開平10−116615号公報 Journal of The Electrochemical Society, 137 (3) 769-775(1990)
しかしながら、マンガン酸リチウムを正極活物質として用いる場合、上式(1)の反応では、比較的良好な充放電サイクル特性が得られるが、上式(2)の反応では、正極活物質の結晶系(結晶構造)が立方晶系のLiMn2 4 から正方晶系のLi2 Mn2 4 へ変化するため、充放電サイクル特性が良好でないことが知られている。
そのため、上式(1)の反応のみを用いた非水電解質二次電池の研究が盛んになされているが、上式(1)の反応のみを利用する非水電解質二次電池では、高いエネルギー密度を得ることができない。
本発明の目的は、良好な充放電サイクル特性を得ることができるとともに、高いエネルギー密度を得ることが可能な非水電解質二次電池を提供することである。
本発明に係る非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備え、満放電状態時において正極活物質は、正方晶系のLi2+xMn2−y4+qを含み、xおよびqは−1よりも大きく1未満であり、yおよびzは0以上0.5以下であり、Mはクロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウムおよびマグネシウムよりなる群から選択される1種または複数を含み、正極活物質の表面の少なくとも一部が、当該正極活物質の一次粒子の大きさよりも小さい一次粒子からなる被覆材料により覆われており、被覆材料は、リン酸鉄リチウムを含むものである。
本発明に係る非水電解質二次電池においては、満放電状態時において正極活物質は正方晶系のLi2+x Mn2-y z 4+q を含み、この正極活物質の表面の少なくとも一部が、当該正極活物質の一次粒子の大きさよりも小さい一次粒子からなる被覆材料により覆われていることにより、正極活物質にマンガン酸リチウムを用いた場合に起こる下記式(1)および(2)の2段階の放電反応において良好な充放電サイクル特性を得ることが可能である。それにより、高いエネルギー密度を得ることができる。
Mn2 4 +Li+ +e- →LiMn2 4 ・・・・・・(1)
LiMn2 4 +Li+ +e- →Li2 Mn2 4 ・・・(2)
被覆材料は、電子伝導性およびリチウムイオン伝導性の一方または両方を有してもよい。この場合、充放電反応時において正極活物質の電子伝導性が向上されること、または、リチウムイオンの吸蔵および放出が円滑に行われることが期待できる。それにより、充放電サイクル特性がより良好となる。
正極活物質の表面の少なくとも一部が、メカニカルミリング処理によって被覆材料により覆われてもよい。この場合、メカニカルミリング処理により短時間で正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料により良好に覆うことが可能となる。
放電終止時においてリチウム金属を基準とする正極活物質の電位が2.8V以下であってもよい。この場合、上式(2)の放電反応を利用することができる。
充電終止時においてリチウム金属を基準とする正極活物質の電位が4.2V以上であってもよい。この場合、上式(1)の放電反応を利用することができる。
少なくとも一部の表面が被覆材料により覆われた正極活物質が400℃未満の温度で熱処理されてもよい。
上記メカニカルミリング処理により正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料により覆った場合、正極活物質の比表面積が大きくなってしまうことがある。そこで、メカニカルミリング処理により正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料により覆った後、この正極活物質を400℃未満の温度で熱処理することにより、正極活物質の比表面積が減少し、優れた充放電サイクル特性を得ることができる正極活物質を生成することができる。
被覆材料は、炭素を含んでもよい。この場合、炭素を用いることにより正極活物質を覆い易くなり、炭素により覆われた正極活物質の導電性を向上できる。
最初の充放電を行う前段階における正極活物質は、表面の少なくとも一部が炭素により覆われた立方晶系のLiMn2 4 を基本骨格とし、最初の充放電を行う前段階における負極は、満放電状態時において正極活物質の基本骨格が正方晶系のLi2 Mn2 4 に変化するために十分なリチウムを含んでもよい。
この場合、最初の充放電を行う前段階の正極活物質におけるリチウム含有量が比較的少なくても、満放電状態時において正極活物質の基本骨格が正方晶系のLi2 Mn2 4 に変化するために十分なリチウムを含んだ負極を用いることにより、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
被覆材料は、リン酸鉄リチウムを含む。この場合、リン酸鉄リチウムを用いることにより正極活物質を覆い易くなり、リン酸鉄リチウムにより覆われた正極活物質の導電性を向上できる。
最初の充放電を行う前段階における正極活物質は、表面の少なくとも一部がリン酸鉄リチウムにより覆われた立方晶系のLiMn2 4 を基本骨格とし、最初の充放電を行う前段階における負極は、満放電状態時において正極活物質の基本骨格が正方晶系のLi2 Mn2 4 に変化するために十分なリチウムを含んでもよい。
この場合、最初の充放電を行う前段階の正極活物質におけるリチウム含有量が比較的少なくても、満放電状態時において正極活物質の基本骨格が正方晶系のLi2 Mn2 4 に変化するために十分なリチウムを含んだ負極を用いることにより、良好な充放電サイクル特性を得ることができる。
本発明によれば、良好な充放電サイクル特性を得ることできるとともに、高いエネルギー密度を得ることが可能となる。
以下、本実施の形態に係る非水電解質二次電池について説明する。本実施の形態に係る非水電解質二次電池は、正極、負極および非水電解質により構成される。
(1)正極の作製
本実施の形態の正極活物質は、満放電状態において基本骨格として結晶系(結晶構造)が正方晶系のマンガン酸リチウム(Li2 Mn2 4 )を含む。
ここで、上記の背景技術で説明したが、正極活物質にマンガン酸リチウムを用いた場合の放電反応は、下記式(1)および(2)に示すように2段階で起こる。
Mn2 4 +Li+ +e- →LiMn2 4 ・・・・・・(1)
LiMn2 4 +Li+ +e- →Li2 Mn2 4 ・・・(2)
また、正極活物質Li2 Mn2 4 の表面の少なくとも一部が、当該正極活物質の一次粒子の大きさ(直径)よりも小さな一次粒子からなる材料(以下、被覆材料と称する)により覆われている。このように、正極活物質の一次粒子の大きさよりも小さな一次粒子を用いることにより、正極活物質の表面を覆い易くなる。
なお、上式(2)の反応を起こさせるのに十分なリチウムを含んだ負極を用いるのであれば、正極活物質として用いることが可能であるのは上記Li2 Mn2 4 に限定されるものではなく、結晶系が立方晶系のLiMn2 4 を基本骨格とする正極活物質を用いることができる。この場合においても、正極活物質LiMn2 4 の表面の少なくとも一部が、被覆材料により覆われている。
上式(2)の反応を起こさせるのに十分なリチウムを含んだ負極としては、リチウム金属、リチウム−炭素層間化合物、またはリチウム合金等を用いることができる。
正方晶系のLi2 Mn2 4 を基本骨格とする正極活物質の組成は、Li2+x Mn2-y z 4+q により表される。なお、−1<x<1、0≦y≦0.5、0≦z≦0.5、および−1<q<1であり、Mはクロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)およびマグネシウム(Mg)よりなる群から選択される1種または複数を含む。
また、立方晶系のLiMn2 4 を基本骨格とする正極活物質の組成は、Li1-x Mn2-y z 4+q により表される。なお、0≦x≦1、0≦y≦0.5、0≦z≦0.5、および−1<q<1であり、Mはクロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウムおよびマグネシウムよりなる群から選択される1種または複数を含む。
以下に、正極活物質を被覆材料により覆う方法および被覆材料の詳細について説明する。
正極活物質を被覆材料により覆う方法の例として、メカニカルミリング処理、ハイブリダイゼーションシステムによる処理、摩砕機(固相反応機)による処理、回転流動装置による処理、およびレーザアブレーションシステムによる処理等のような物理的処理のほか、正極活物質と被覆材料とを焼成する処理、および正極活物質の出発原料と被覆材料の出発原料とを焼成する処理等のような化学的処理が挙げられる。本実施の形態においては、メカニカルミリング処理を行うことが好ましい。
被覆材料は、電子伝導性およびリチウムイオン伝導性の一方または両方を有することが好ましい。このような性質を有する被覆材料を用いて正極活物質を覆うことによって、この正極活物質を非水電解質二次電池に用いた場合に、充放電反応時において正極活物質の電子伝導性が向上されること、または、リチウムイオンの吸蔵および放出が円滑に行われることが期待できる。それにより、充放電サイクル特性が良好となる。
電子伝導性およびリチウムイオン伝導性の一方または両方を有する被覆材料の例として以下のものが挙げられる。なお、下記の例から1種のみを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
上記被覆材料の例として、炭素(C)、LiCoO2 およびLiNiO2 等の六方晶系(空間群R3mに帰属される結晶系)の遷移金属酸化物、ならびにLiMn2 4 のようなスピネル構造を有する遷移金属酸化物が挙げられる。
また、他の被覆材料の例として、LiTi2 (PO4 3 、Fe2 (SO4 3 、Fe2 (MoO4 3 、Fe2 (SO4 2 (PO4 )、Li3 Fe2 (PO4 3 、Li3 2 (PO4 3 、Li3 Fe2 (AsO4 3 、TiNb(PO4 3 、LiFeNb(PO4 3 、Li2 FeTi(PO4 3 、Li2 CrTi(PO4 3 、Fe4 (P2 7 3 、Li1+x Alx Ti2-x (PO4 3 (0≦x≦2)、Li1+x Scx Ti2-x (PO4 3 (0≦x≦2)、およびLi3 2 (PO4 3 (Mは、イットリウム(Y)、またはランタン(La)を示す。)のようなNasicon系材料が挙げられる。
また、他の被覆材料の例として、Fe4 (P2 7 3 、LiFeP2 7 、TiP2 7 、LiVP2 7 、MoP2 7 、およびMo2 2 11 のようなリン酸・縮合塩系材料、ならびにLiFePO4 、LiCoPO4 、およびLiMnPO4 のようなOlivine系材料が挙げられる。
また、他の被覆材料の例として、MoOPO4 、VOPO4 、LiVOPO4 、VOSO4 、VOAsO4 、およびLi2 VOSiO4 のようなAOBO4 系材料、LiVMoO6 のようなBrannerite系材料、Fe3 BO6 、FeBO3 およびVBO3 のようなBorate系材料、Li3 N、TiN、ZrN、およびTaNのような金属窒化物、TiC、ZrC、TaCおよびWCのような金属炭化物、ならびにTiB2 、ZrB2 およびTaB2 のような金属ホウ化物が挙げられる。
また、他の被覆材料の例として、Li3 2 (PO4 3 (Mは、スカンジウム(Sc)、インジウム(In)、クロム(Cr)または鉄(Fe)を示す。)、およびLix (M1-y M’y 2 (PO4 3 (Mは、InまたはScを示し、M’は、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)を示し、1≦x≦3,0≦y≦1である。)のようなβ−Fe2 (SO4 3 型材料、ならびにLi14 Zn(GeO4 4 が挙げられる。
また、他の被覆材料として、Li3 PS4 、Li2 SiS4 、Li4 SiS4 、Li4+x+δ (Ge1-δ'-x Gax )S4 (0≦x≦1,0≦δ’≦1,0≦x+δ’≦1,0≦δ≦3)、Li4-x Ge1-x x 4 (0≦x≦1)、およびLi4-x Si1-x x 4 (0≦x≦1)のようなチオLISICON型系材料が挙げられる。
また、他の被覆材料として、LiPON(Li−P−O−N)、LiX−Li2 O−Mm n (Xは、ヨウ素(I)、臭素(Br)、または塩素(Cl)を示し、Mm n は、B2 3 、P2 5 、またはGeO2 を示す。)、Li4 SiO4 −Li3 BO3 、Li2 O−SiO2 −B2 3 、およびLi2 O−SiO2 −ZrO2 のような酸化物系ガラスが挙げられる。
さらに、他の被覆材料として、Li2 S−P2 5 、Li2 S−GeS2 、Li2 S−B2 3 、Li2 S−SiS2 、Li2 S−SiS2 −LiX(Xは、I、Br、またはClを示す。)、Li2 S−SiS2 −Li4 SiO4 、およびLi2 S−SiS2 −Li3 PO4のような硫化物系ガラスが挙げられる。
本実施の形態では、被覆材料として電子伝導性を有する炭素を用いる。
メカニカルミリング処理を行う場合には、遊星ボールミルを用いることが好ましい。遊星ボールミルにおいては、ポットが自転回転するとともに、台盤が公転回転する構成となっている。このような構成により、非常に高い衝撃エネルギーを効率良く発生させることができるので、比較的短時間で正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料により覆うことが可能となる。
しかしながら、メカニカルミリング処理により正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料である炭素により覆った場合、正極活物質の比表面積が大きくなってしまうことがある。
そこで、メカニカルミリング処理により正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆材料により覆った後、この正極活物質を例えば400℃未満の温度で焼成することが好ましい。それにより、正極活物質の比表面積が減少し、優れた充放電サイクル特性を得ることができる正極活物質を生成することができる。ただし、焼成温度が高すぎると、正極活物質の一部と被覆材料である炭素の一部とが反応してしまい、良好な充放電サイクル特性を得ることができない。
正極を作製する際に添加する結着剤(バインダー)は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアセテート、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンラバーおよびカルボキシメチルセルロース等から選択される少なくとも1種を用いることができる。
なお、結着剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、結着剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
ここで、本実施の形態の正極活物質は導電性を有するが、さらに導電性を向上させ、良好な充放電特性を得るには、正極を作製する際に導電剤を添加することが好ましい。
導電剤としては、炭素材料等を用いることができる。導電性に優れた炭素材料の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックおよび黒鉛等が挙げられる。
なお、導電剤の添加量が少ないと、正極における導電性を十分に向上させることが困難となる一方、結着剤の添加量が多いと、正極に含まれる正極活物質の割合が少なくなるため、高いエネルギー密度が得られなくなる。したがって、導電剤の添加量は、正極の全体の0〜30重量%の範囲とし、好ましくは0〜20重量%の範囲とし、より好ましくは0〜10重量%の範囲とする。
(2)非水電解質の作製
非水電解質としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させたものを用いることができる。
非水溶媒としては、通常電池用の非水溶媒として用いられる環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類、アミド類等およびこれらの組合せからなるものが挙げられる。
環状炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能で、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネート、フルオロエチルカーボネート等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能である。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。環状エーテル類としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1、3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル等が挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリル等が挙げられ、アミド類としては、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
電解質塩としては、例えば六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、LiCF3 SO3 、LiC4 9 SO3 、LiN(CF3 SO2 2 、LiN(C2 5 SO2 2 、LiAsF6 、および下記式(3)に示されるジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム等からなる群から選択される非水溶媒に可溶な過酸化物でない安全性の高いものを用いる。
Figure 0005159048
なお、上記電解質塩のうち1種を用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施の形態では、非水電解質として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いる。
(3)負極の構成
本実施の形態では、リチウムイオンを吸蔵および放出することが可能な材料を用いる。この材料の例として、リチウム、珪素、炭素、錫、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、ガリウム、リチウム含有合金、およびリチウムと炭素とを含む化合物よりなる群から選択された1種または複数の材料を用いることができる。なお、リチウムと炭素とを含む上記化合物の例として、例えば黒鉛の層間にリチウムが挿入されたグラファイト層間化合物が挙げられる。
(4)非水電解質二次電池の作製
上記の正極、負極および非水電解質を用いて、以下に示すように、非水電解質二次電池を作製する。
図1は、本実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。
図1に示すように、不活性雰囲気下において上記正極にリードを取り付けることにより作用極2とするとともに、リチウム金属からなる上記負極にリードを取り付けることにより対極1とする。
次に、作用極2と対極1との間にセパレータ4を挿入し、セル容器10内に作用極2、対極1および例えばリチウム金属からなる参照極3を配置する。そして、セル容器10内に上記非水電解質5を注入することにより試験セルとしての非水電解質二次電池を作製する。
なお、本実施の形態で作製した非水電解質二次電池を用いて充放電試験を行う場合には、充電終止時において参照極3を基準とする作用極2の電位を4.2V以上とすることにより、上式(1)の放電反応を利用することができ、放電終止時において参照極3を基準とする作用極2の電位を2.8V以下とすることにより、上式(2)の放電反応を利用することができる。
また、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と炭素との混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質に対し、化学的または電気化学的にリチウムイオンを挿入することにより生成される正方晶系のLi2 Mn2 4 を正極活物質として用いてもよい。
(5)本実施の形態における効果
本実施の形態においては、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と炭素との混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質を用いることによって、上式(1)および上式(2)の放電反応において良好な充放電サイクル特性を得ることが可能である。それにより、高いエネルギー密度を得ることができる。なお、メカニカルミリング処理の時間は30分以下であることが好ましい。
また、混合物のメカニカルミリング処理後、この混合物を400℃未満の温度で焼成することにより、さらに優れた充放電サイクル特性を有する正極活物質を得ることが可能である。
(6)被覆材料として炭素を用いる場合の実施例
以下、各実施例の非水電解質二次電池およびこれを用いた充放電試験について詳細に説明する。
(6−a)実施例1および比較例1
(6−a−1)実施例1の非水電解質二次電池
スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と、被覆材料の炭素とを、90:5の割合で秤量した後、上記マンガン酸リチウムと炭素との混合物を作製した。
この混合物に対し、遊星ボールミルを用いて、300回転/分の回転速度でメカニカルミリング処理を施すことにより正極活物質を得た。なお、メカニカルミリング処理の時間は、15分、30分、60分および120分の4種に設定した。
結着剤のポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドンに溶かした溶液に、得られた正極活物質、上記結着剤および炭素導電剤の重量比が90:5:5となるように、それぞれ添加した後混合することにより正極合剤としてのスラリーを作製した。
続いて、ドクターブレード法により、作製したスラリーを正極集電体のアルミニウム箔上に塗布した後、真空中で乾燥させ、圧延ローラーにより圧延することによって正極活物質層を形成した。そして、正極活物質層を形成しなかったアルミニウム箔の領域上に正極タブを取り付けることにより作用極2を完成させた。なお、対極1および参照極3にはリチウム金属を用いた。
また、非水電解質5としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いた。
このようにして得られた作用極2、対極1、参照極3および非水電解質5を用いて、上記実施の形態(図1)に基づいて非水電解質二次電池の試験セルを作製した。
(6−a−2)比較例1の非水電解質二次電池
比較例1の非水電解質二次電池が実施例1の非水電解質二次電池と異なる点は、炭素を用いたメカニカルミリング処理を行わず、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )そのものを正極活物質として用いた点である。
(6−a−3)充放電試験およびその評価
実施例1および比較例1で作製した非水電解質二次電池において、25℃の温度環境下において、5mAの定電流で参照極3を基準とする作用極2の電位が4.3Vに達するまで充電を行った後、参照極3を基準とする作用極2の電位が1.0Vに達するまで放電を行うサイクルを10サイクル実施した。
実施例1および比較例1の非水電解質二次電池における1サイクル目および10サイクル目の放電容量密度、ならびに放電容量密度維持率を表1に示す。なお、放電容量密度維持率は、1サイクル目の放電容量密度に対する10サイクル目の放電容量密度の比率により定義される。また、実施例1(4種のメカニカルミリング処理時間を設定)および比較例1の非水電解質二次電池における充放電特性を図2〜図6に示す。
Figure 0005159048
表1に示すように、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と被覆材料である炭素との混合物に対し、メカニカルミリング処理を15分間または30分間行うことにより得た正極活物質を用いることによって、比較例1の非水電解質二次電池の放電容量密度維持率よりも高い放電容量密度維持率を得ることができた。
また、メカニカルミリング処理が60分以上の場合の放電容量密度維持率は、比較例1の放電容量密度維持率よりも小さくなった。これは、メカニカルミリング処理では激しい衝撃が正極活物質に加わるので、このような処理を長い時間行うと、正極活物質の充放電特性が悪化することによるものであると考えられる。
図2は、実施例1において15分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図3は、実施例1において30分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図4は、実施例1において60分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。
また、図5は、実施例1において120分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図6は、比較例1の非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。
図2〜図6に示すように、各1サイクル目の放電曲線において、4V領域および3V領域にプラトー(電位平坦部)が確認できた。これらの曲線は、背景技術の部分で述べた非特許文献1における放電曲線とほぼ同じである。このことから、非特許文献1と同様に、上式(1)の反応が4V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こり、上式(2)の反応が3V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こったと考えられる。なお、上式(2)の反応では、正極活物質の結晶系が立方晶系のLiMn2 4 から正方晶系のLi2 Mn2 4 へ変化したと考えられる。
(6−b)実施例2および比較例2
(6−b−1)実施例2および比較例2の各正極活物質
実施例2では、スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と、被覆材料の炭素とを、90:5の割合で秤量した後、上記マンガン酸リチウムと炭素との混合物を作製した。
この混合物に対し、遊星ボールミルを用いて、300回転/分の回転速度でメカニカルミリング処理を15分間施すことにより実施例2の正極活物質を得た。
一方、比較例2では、上記と同じマンガン酸リチウムと炭素とを、90:5の割合で秤量した後、乳鉢で十分に混合することにより比較例2の正極活物質を得た。
(6−b−2)各正極活物質の観察およびその評価
実施例2および比較例2の各正極活物質をそれぞれ走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。
図7は、メカニカルミリング処理により得た正極活物質のSEMによる拡大写真であり、図8は、乳鉢で混合することにより得た正極活物質のSEMによる拡大写真である。なお、図7および図8において、大粒状のものがマンガン酸リチウムであり、小粒状のものが炭素である。
図7から、マンガン酸リチウムの一部が炭素により覆われていることがわかった。一方、図8からマンガン酸リチウムと炭素とは互いに分散した状態となっていることがわかった。
以上により、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と炭素との混合物に対し、メカニカルミリング処理を行うことにより、マンガン酸リチウムの表面の少なくとも一部を炭素により被覆することができることがわかった。
(6−c)実施例3および比較例3
(6−c−1)実施例3の非水電解質二次電池
スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と、被覆材料の炭素とを、90:5の割合で秤量した後、上記マンガン酸リチウムと炭素との混合物を作製した。
この混合物に対し、遊星ボールミルを用いて、300回転/分の回転速度でメカニカルミリング処理を15分間施した後、大気中においてこれを焼成した。なお、焼成時間は6時間とし、焼成温度は200℃、300℃、400℃および500℃の4種に設定した。
結着剤のポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドンに溶かした溶液に、得られた正極活物質、上記結着剤および炭素導電剤の重量比が90:5:5となるように、それぞれ添加した後混合することにより正極合剤としてのスラリーを作製した。
続いて、ドクターブレード法により、作製したスラリーを正極集電体のアルミニウム箔上に塗布した後、真空中で乾燥させ、圧延ローラーにより圧延することによって正極活物質層を形成した。そして、正極活物質層を形成しなかったアルミニウム箔の領域上に正極タブを取り付けることにより作用極2を完成させた。なお、対極1および参照極3にはリチウム金属を用いた。
また、非水電解質5としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いた。
このようにして得られた作用極2、対極1、参照極3および非水電解質5を用いて、上記実施の形態(図1)に基づいて非水電解質二次電池の試験セルを作製した。
(6−c−2)比較例3の非水電解質二次電池
比較例3の非水電解質二次電池が実施例3の非水電解質二次電池と異なる点は、炭素を用いたメカニカルミリング処理を行わず、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )そのものを正極活物質として用いた点である。
(6−c−3)充放電試験およびその評価
放電終止電圧を1.5Vとした点を除き、上述の実施例1および比較例1と同様に充放電試験を行った。
実施例3および比較例3の非水電解質二次電池における1サイクル目および10サイクル目の放電容量密度、ならびに放電容量密度維持率を表2に示す。また、実施例3(4種の焼成温度を設定)および比較例3の非水電解質二次電池における充放電特性を図9〜図13に示す。
Figure 0005159048
表2に示すように、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と被覆材料である炭素との混合物に対し、メカニカルミリング処理を15分間行った後、200℃または300℃の大気雰囲気中でこれを6時間焼成することにより得た正極活物質を用いることによって、比較例1の非水電解質二次電池の放電容量密度維持率よりも著しく高い放電容量密度維持率を得ることができた。
また、焼成温度が400℃以上の場合の放電容量密度維持率は、比較例1の放電容量密度維持率よりも小さくなった。これは、400℃以上の高温により正極活物質中のマンガンが還元され、正極活物質の充放電特性が悪化することによるものであると考えられる。
図9は、実施例3において200℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図10は、実施例3において300℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図11は、実施例3において400℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。
また、図12は、実施例3において500℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフであり、図13は、比較例3の非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。
図9〜図13に示すように、各1サイクル目の放電曲線において、4V領域および3V領域にプラトー(電位平坦部)が確認できた。これらの曲線は、背景技術の部分で述べた非特許文献1における放電曲線とほぼ同じである。このことから、非特許文献1と同様に、上式(1)の反応が4V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こり、上式(2)の反応が3V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こったと考えられる。なお、上式(2)の反応では、正極活物質の結晶系が立方晶系のLiMn2 4 から正方晶系のLi2 Mn2 4 へ変化したと考えられる。
(6−d)実施例1〜3の総合評価
マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と炭素との混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質を用いることによって、上式(1)および上式(2)の放電反応において良好な充放電サイクル特性を得ることが可能であることがわかった。それにより、高いエネルギー密度を得ることができることがわかった。なお、被覆材料として炭素を用いる場合のメカニカルミリング処理の時間は30分以下であることが好ましいことがわかった。
また、混合物のメカニカルミリング処理後、この混合物を400℃未満の温度で焼成することにより、さらに優れた充放電サイクル特性を有する正極活物質を得ることが可能であることがわかった。
(7)他の実施の形態
上記実施の形態および実施例1〜3においては、被覆材料として炭素を用いる場合について説明したが、以下、被覆材料としてリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )を用いる場合について説明する。
正極活物質LiMn2 4 の表面の少なくとも一部を覆う被覆材料としてリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )を用いる点を除いて、上記実施の形態と同様に正極を作製する。
なお、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )とリン酸鉄リチウムとの混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質に対し、化学的または電気化学的にリチウムイオンを挿入することにより生成される正方晶系のLi2 Mn2 4 を正極活物質として用いてもよい。
また、上記実施の形態と同様に、非水電解質および負極を作製し、これらを用いて非水電解質二次電池を作製する。
(8)他の実施の形態における効果
マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )とリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )との混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質を用いることによって、上式(1)および上式(2)の放電反応において良好な充放電サイクル特性を得ることが可能である。それにより、高いエネルギー密度を得ることができる。なお、メカニカルミリング処理の時間は約120分であることが好ましい。
(9)被覆材料としてリン酸鉄リチウムを用いる場合の実施例
(9−a)実施例4および比較例4
(9−a−1)実施例4の非水電解質二次電池
スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と、被覆材料のリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )とを、90:5の割合で秤量した後、上記マンガン酸リチウムとリン酸鉄リチウムとの混合物を作製した。
ここで、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )およびリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )の粒子径について調べた。図14は、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )のSEMによる拡大写真であり、図15は、リン酸鉄リチウム(LiFePO4 )のSEMによる拡大写真である。
図14に示すように、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )の一次粒子径は約0.5〜1.0μmであった。一方、図15に示すように、リン酸鉄リチウム(LiFePO4 )の一次粒子径は、約0.1〜0.2μmであった。これにより、リン酸鉄リチウム(LiFePO4 )の一次粒子径は、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )の一次粒子径よりも小さいことがわかった。
次に、マンガン酸リチウムとリン酸鉄リチウムとの混合物に対し、遊星ボールミルを用いて、300回転/分の回転速度でメカニカルミリング処理を施すことにより正極活物質を得た。なお、メカニカルミリング処理の時間は、120分に設定した。
ここで、メカニカルミリング処理により得た正極活物質をSEMにより観察した。
図16は、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )とリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )との混合物にメカニカルミリング処理を施すことにより得た正極活物質のSEMによる拡大写真である。
図16に示すように、大粒状(粒子径が、約0.5〜1.0μm)のマンガン酸リチウムの一部が、小粒状(粒子径が、約0.1〜0.2μm)のリン酸鉄リチウムにより覆われていることがわかった。
次に、結着剤のポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドンに溶かした溶液に、得られた正極活物質、上記結着剤および炭素導電剤の重量比が90:5:5となるように、それぞれ添加した後混合することにより正極合剤としてのスラリーを作製した。
続いて、ドクターブレード法により、作製したスラリーを正極集電体のアルミニウム箔上に塗布した後、真空中で乾燥させ、圧延ローラーにより圧延することによって正極活物質層を形成した。そして、正極活物質層を形成しなかったアルミニウム箔の領域上に正極タブを取り付けることにより作用極2を完成させた。なお、対極1および参照極3にはリチウム金属を用いた。
また、非水電解質5としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比30:70の割合で混合した非水溶媒に、電解質塩としての六フッ化リン酸リチウムを1mol/lの濃度になるように添加したものを用いた。
このようにして得られた作用極2、対極1、参照極3および非水電解質5を用いて、上記実施の形態(図1)に基づいて非水電解質二次電池の試験セルを作製した。
(9−a−2)比較例4の非水電解質二次電池
比較例4の非水電解質二次電池が実施例4の非水電解質二次電池と異なる点は、リン酸鉄リチウム(LiFePO4 )を用いたメカニカルミリング処理を行わず、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )そのものを正極活物質として用いた点である。
(9−a−3)充放電試験およびその評価
放電終止電圧を1.5Vとした点を除き、上述の実施例1および比較例1と同様に充放電試験を行った。
実施例4および比較例4の非水電解質二次電池における1サイクル目および10サイクル目の放電容量密度、ならびに放電容量密度維持率を表3に示す。また、実施例4および比較例4の非水電解質二次電池における充放電特性を図17および図18に示す。
Figure 0005159048

表3に示すように、マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )と被覆材料であるリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )との混合物に対し、メカニカルミリング処理を120分間行うことにより得た正極活物質を用いることによって、比較例4の非水電解質二次電池の放電容量密度維持率よりも著しく高い放電容量密度維持率を得ることができた。
また、被覆材料として炭素を用いた場合には、メカニカルミリング処理の時間が30分以下の場合に高い放電容量密度維持率を得ることができたが、被覆材料としてリン酸鉄リチウムを用いた場合には、メカニカルミリング処理の時間を120分に設定することにより、高い放電容量密度維持率を得ることができた。これは、マンガン酸リチウムおよびリン酸鉄リチウムが、ともにセラミックであるため、互いに混合されにくいことによるものであると考えられる。
また、図17および図18に示すように、各1サイクル目の放電曲線において、4V領域および3V領域にプラトー(電位平坦部)が確認できた。これらの曲線は、背景技術の部分で述べた非特許文献1における放電曲線とほぼ同じである。このことから、非特許文献1と同様に、上式(1)の反応が4V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こり、上式(2)の反応が3V(vs.Li/Li+ )付近の電圧で起こったと考えられる。なお、上式(2)の反応では、正極活物質の結晶系が立方晶系のLiMn2 4 から正方晶系のLi2 Mn2 4 へ変化したと考えられる。
(9−b)実施例4の評価
マンガン酸リチウム(LiMn2 4 )とリン酸鉄リチウム(LiFePO4 )との混合物をメカニカルミリング処理することにより得た正極活物質を用いることによって、上式(1)および上式(2)の放電反応において良好な充放電サイクル特性を得ることが可能であることがわかった。それにより、高いエネルギー密度を得ることができることがわかった。なお、被覆材料としてリン酸鉄リチウムを用いる場合のメカニカルミリング処理の時間は120分であることが好ましいことがわかった。
本発明に係る非水電解質二次電池は、携帯用電源および自動車用電源等の種々の電源として利用することができる。
本実施の形態に係る非水電解質二次電池の試験セルの概略説明図である。 実施例1において15分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例1において30分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例1において60分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例1において120分のメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 比較例1の非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 メカニカルミリング処理により得た正極活物質のSEMによる拡大写真である。 乳鉢で混合することにより得た正極活物質のSEMによる拡大写真である。 実施例3において200℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例3において300℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例3において400℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 実施例3において500℃の大気雰囲気中での焼成により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 比較例3の非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 マンガン酸リチウムのSEMによる拡大写真である。 リン酸鉄リチウムのSEMによる拡大写真である。 マンガン酸リチウムとリン酸鉄リチウムとの混合物にメカニカルミリング処理を施すことにより得た正極活物質のSEMによる拡大写真である。 実施例4においてメカニカルミリング処理により得た正極活物質を用いた非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。 比較例4の非水電解質二次電池の充放電特性を示したグラフである。
符号の説明
1 対極
2 作用極
3 参照極
4 セパレータ
5 非水電解質
10 セル容器

Claims (6)

  1. 正極活物質を含む正極と、負極と、非水電解質とを備え、
    満放電状態時において前記正極活物質は、正方晶系のLi2+x Mn2−y4+qを含み、前記xおよび前記qは−1よりも大きく1未満であり、前記yおよび前記zは0以上0.5以下であり、前記Mはクロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウムおよびマグネシウムよりなる群から選択される1種または複数種を含み、
    前記正極活物質の表面の少なくとも一部が、当該正極活物質の一次粒子の大きさよりも小さい一次粒子からなる被覆材料により覆われており、
    前記被覆材料は、リン酸鉄リチウムを含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記正極活物質の表面の少なくとも一部が、メカニカルミリング処理によって前記被覆材料により覆われたことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 放電終止時においてリチウム金属を基準とする前記正極活物質の電位が2.8V以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質二次電池。
  4. 充電終止時においてリチウム金属を基準とする前記正極活物質の電位が4.2V以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  5. 少なくとも一部の表面が前記被覆材料により覆われた前記正極活物質が400℃未満の温度で熱処理されたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  6. 最初の充放電を行う前段階における前記正極活物質は、表面の少なくとも一部がリン酸鉄リチウムにより覆われた立方晶系のLiMnを基本骨格とし、
    最初の充放電を行う前段階における前記負極は、満放電状態時において前記正極活物質の基本骨格が正方晶系のLiMnに変化するために十分なリチウムを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
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